JP6891292B2 - 変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ及びこれを用いたプリンヌクレオチドの製造方法 - Google Patents

変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ及びこれを用いたプリンヌクレオチドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ、これを含む微生物、これを用いたプリンヌクレオチドの製造方法、プリンヌクレオチド生産用組成物、プリンヌクレオチドの生産増加方法または前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの用途に関する。
核酸系物質の1つである5’−イノシン酸(5'-inosine monophosphate;以下IMP)は、核酸生合成代謝系の中間物質であって、医薬品及び各種医療的利用などの多方面に利用されており、5’−グアニル酸(5'-guanine monophosphate;以下GMP)と共に食品調味添加剤または食品用として広く利用されている物質である。IMPは、それ自体で牛肉の味を出すことが知られており、GMPと共にグルタミン酸一ナトリウム(MSG)の風味を強化することが知られて、呈味性核酸系の調味料として脚光を浴びている。
IMPを製造する方法としては、酵母細胞から抽出したリボ核酸を酵素的に分解する方法、発酵によって生産されたイノシンを化学的にリン酸化する方法(非特許文献1など)及びIMPを直接生産する微生物を培養して、培養液内のIMPを回収する方法などがある。これらの方法の中で、現在最も多く使われている方法は、IMPを直接生産が可能な微生物を用いた方法である。
また、GMPを製造する方法として、微生物発酵法によって生産した5’−キクサンチル酸(5'-xanthosine monophosphate;以下、XMP)をコリネ型微生物を用いてGMPに変換する方法及び微生物発酵法によって生産したXMPを大腸菌を用いてGMPに転換させる方法がある。前記方法の中で、XMPを生産した後にGMPに転換する方法で生産する場合、微生物発酵時に転換反応の前駆体であるXMPの生産性が強化されるべきであり、生産されたXMPだけでなく転換反応の全過程の間に既に生成されたGMPが失われないようにしなければならない。
一方、自然な状態での酵素は、産業的な活用において要求される活性、安定性、光学異性体に対する基質特異性などにおいて、常に最適の特性を示すものではないため、アミノ酸配列の変異などを介して目的とする用途に適して酵素を改良する様々な試みがなされてきた。そのうち、酵素の合理的デザイン(rational design)及び位置指定置換変異(site-directed mutagenesis)方法は酵素機能を向上するために適用された例であるが、多くの場合、目的酵素の構造に関する情報が不足したり、構造−機能の相関関係が明確ではなく、効果的に適用できないという欠点がある。このような場合、酵素遺伝子のランダム変異を介して構築された変異酵素ライブラリから目的の形質の酵素をスクリーニングする方向的進化(directed evolution)方法により酵素の改良を試みて活性を改善させると報告されていた。
韓国登録特許第10−0924065号 国際公開特許第2008−033001号 韓国登録特許第10−1904675号 韓国公開特許第10−2005−0056670号
Agri. Biol. Chem., 36, 1511(1972) Pearson et al(1988)[Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85]: 2444 Rice et al., 2000, Trends Genet. 16: 276−277 Needleman and Wunsch, 1970, J. Mol. Biol. 48: 443-453 Smith and Waterman, Adv. Appl. Math(1981)2:482 Schwartz and Dayhoff, eds., Atlas Of Protein Sequence And Structure, National BiomedicalResearch Foundation, pp. 353−358(1979) Gribskov et al(1986) Nucl. AcidsRes. 14: 6745 Sambrook et al., supra, 9.50-9.51, 11.7−11.8 Introduction to Biotechnology and Genetic Engineering, A. J. Nair., 2008
前記微生物発酵を介してプリンヌクレオチドを生産する方法で高収率のプリンヌクレオチドを生産するために、発明者らは広範な研究を行い、より高収率のプリンヌクレオチドの生産能を有するタンパク質変異体を発掘することにより、本発明を完成した。
本発明の一つの目的は、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを提供することにある。
本発明の他の一つの目的は、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドを提供することにある。
本発明の別の目的は、前記ポリヌクレオチドを含むベクターを提供することにある。
本発明の別の目的は、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ及び前記ベクターを含むプリンヌクレオチドを生産する微生物を提供することにある。
本発明の別の目的は、前記コリネバクテリウム属微生物を培地で培養する段階を含むプリンヌクレオチドの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、本出願の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む、プリンヌクレオチド生産用組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、本出願の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む、プリンヌクレオチドの生産増加方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、プリンヌクレオチドの生産のための、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの用途を提供することにある。
本発明の別の目的は、プリンヌクレオチドの生産のための、前記ポリヌクレオチドの用途を提供することにある。
本発明の別の目的は、プリンヌクレオチドの生産のための、前記コリネバクテリウム属微生物の用途を提供することにある。
本発明の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを用いてコリネバクテリウム属微生物を培養することにより、高収率のプリンヌクレオチド生産が可能である。また、製造されたプリンヌクレオチドは、動物飼料または動物飼料添加剤の他に、人間の食品または食品添加剤、調味料、医薬品などのさまざまな製品に応用することができる。
これを具体的に説明すると、次のとおりである。一方、本発明で開示された各説明及び実施形態は、それぞれの他の説明及び実施形態にも適用できる。すなわち、本発明で開示された様々な要素のすべての組み合わせが本発明のカテゴリに属する。また、下記記述された具体的な叙述によって、本発明のカテゴリは制限されない。
前記目的を達成するための本発明の一つの態様は、配列番号2のアミノ酸配列内の1つ以上のアミノ酸置換を含むポリペプチドを有する変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを提供することにある。具体的には、本発明は、配列番号2のアミノ酸配列内に1つ以上のアミノ酸置換を含むポリペプチドを有する変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを提供し、前記アミノ酸置換は、N末端から2番目のアミノ酸置換及び/または445番目のアミノ酸置換を含む。
本発明のもう1つの様態は、配列番号2のアミノ酸配列でN末端からi)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換、ii)445番目のアミノ酸がアルギニン(Arginine)に置換、またはiii)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換されて445番目のアミノ酸がアルギニンに置換された、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを提供することにある。
本明細書において、用語、「ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ(phosphoribosylpyrophosphate amidotransferase)」は、プリン(purine)生合性において重要な役割をする酵素である。本発明の目的上、前記酵素はプリンヌクレオチドを生産するのに関与するタンパク質を意味する。
本発明において、前記配列番号2はホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有するアミノ酸配列を意味する。具体的には、前記配列番号2はpurF遺伝子によってコードされるホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有するタンパク質配列である。前記配列番号2のアミノ酸は、公知のデータベースであるNCBIのGenBankからその配列を得ることができる。一例として、コリネバクテリウム属(Corynebacterium sp.)由来であってもよいが、これに制限されず、前記アミノ酸と同様の活性を有する配列は、制限なく含まれてもよい。また、配列番号2のアミノ酸配列の範囲は、配列番号2のホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有するアミノ酸配列またはこれと80%以上の相同性または同一性を有するアミノ酸配列を含んでもよいが、これに制限されるものではない。具体的には、前記アミノ酸配列は、配列番号2及び/または前記配列番号2と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%以上の相同性(homology)または同一性(identity)を有するアミノ酸配列を含んでもよい。相同性または同一性を有するアミノ酸配列は、100%同一性を有する配列は除かれる前記範囲のものであってもよく、または100%未満の同一性を有する配列であってもよい。また、このような相同性または同一性を有しながら、前記タンパク質に相応する効能を示すアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変形、置換、または付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質も、本発明で使用できることは自明である。
本明細書において、用語、「変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ」は、プリンヌクレオチド生産能を有する変異型ポリペプチド、プリンヌクレオチド生産変異型ポリペプチド、プリンヌクレオチドを生産する変異型ポリペプチド、ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有する変異型ポリペプチド、ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ変異体などとして使用してもよい。
前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列内のN末端から2番目の位置及び/または445番目の位置での変異を含む。前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列で2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたものであり、配列番号2のアミノ酸配列を含むか、野生型微生物に由来の非変異ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼに比べて強化された活性を有してもよい。このような変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、前記説明した配列番号2及び/または前記配列番号2と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%以上の相同性または同一性を有するアミノ酸配列でのN末端から2番目または445番目 のアミノ酸が変異されたものを意味する。
一例として、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列でi)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換、ii)445番目のアミノ酸がアルギニン(Arginine)に置換、またはiii)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換されて445番目のアミノ酸がアルギニンに置換されたものであり、配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペプチドに比べて強化されたホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有してもよいが、これに制限されない。
本発明の目的上、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む微生物の場合、プリンヌクレオチドの生産量が野生型微生物、野生型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む微生物または変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含まない微生物より増加する。野生型コリネバクテリウム属菌株がプリンヌクレオチドを生産できないか、プリンヌクレオチドを生産しても非常に極微量を生産できるのに対し、本発明の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを通じて微生物のプリンヌクレオチド生産量を増加させられることに意義がある。
具体的に、前記前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含んでもよい。具体的には、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列内のN末端からi)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換、ii)445番目のアミノ酸がアルギニン(Arginine)に置換、またはiii)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換されて445番目のアミノ酸がアルギニンに置換されたアミノ酸配列を含むポリペプチドからなってもよい。また、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列でN末端から2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列またはこれと80%以上の相同性または同一性を有するアミノ酸配列を含んでもよいが、これに制限されるものではない。具体的には、本発明の前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列で2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に、または445番目のアミノ酸がアルギニンに置換されたアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%以上の相同性または同一性を有するポリペプチドを含んでもよい。また、このような相同性または同一性を有し、前記タンパク質に相応する効能を示すアミノ酸配列であれば、2番目及び/または445番目のアミノ酸配列の他に、一部の配列が欠失、変形、置換、または付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質も、本発明の範囲内に含まれることは自明である。
すなわち、本発明で「特定の配列番号で記載されたアミノ酸配列を有するタンパク質またはポリペプチド」と記載されている場合でも、該当配列番号のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同一もしくは相応する活性を有する場合であれば、一部の配列が欠失、変形、置換、保存的置換または付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質も、本発明で使用できることは自明である。例えば、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼと同一あるいは相応する活性を有する場合であれば、前記アミノ酸配列の前後に、タンパク質の機能を変更しない配列の追加、自然に発生しうる突然変異、そのサイレント突然変異(silent mutation)または保存的置換は除外せず、これらの配列の追加、あるいは突然変異を有する場合でも、本発明の範囲内に属するものは自明である。
前記「保存的置換(conservative substitution)」は、あるアミノ酸を類似の構造的及び/または化学的性質を有する別のアミノ酸に置換させることを意味する。これらのアミノ酸置換は、一般的に残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性、及び/または両親媒性(amphipathic nature)における類似性に基づいて生じてもよい。例えば、正に荷電された(塩基性)アミノ酸は、アルギニン、リジン、及びヒスチジンを含み;負に荷電された(酸性)アミノ酸は、グルタミン酸及びアスパラギン酸を含み;芳香族アミノ酸は、フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシンを含み;疎水性アミノ酸は、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン及びトリプトファンを含む。
したがって、本発明において、「変異型(variant)」は、「特定の配列番号に記載されたアミノ酸配列を有するタンパク質またはポリペプチド」に加えて、1つ以上のアミノ酸の保存的置換(conservative substitution)及び/または変形(modification)を含んでもよい。例えば、一部の変異型はN末端リーダー配列または膜転移ドメイン(transmembrane domain)のような1つ以上の部分が除去された変異型を含んでもよい。他の変異型は、成熟タンパク質(mature protein)のN及び/またはC末端から一部が除去された変異型を含んでもよい。また、前記変異型は、ポリペプチドの特性と2次構造に最小限の影響を与えるアミノ酸の欠失または付加を含む他の変形を含んでもよい。例えば、ポリペプチドは、翻訳と同時に(co-translationally)または翻訳後に(post-translationally)タンパク質の転移(transfer)に関与するタンパク質N末端のシグナル(またはリーダー)配列とコンジュゲートしてもよい。また、前記ポリペプチドは、ポリペプチドを確認、精製または合成できるように他の配列またはリンカーとコンジュゲートしてもよい。前記用語「変異型」は、変異体、変形、変異されたタンパク質、変異型ポリペプチド、変異、などの用語(英語表現では、modification、modified protein、modified polypeptide、mutant、mutein、divergentなど)が用いられてもよく、変異された意味で用いられる用語であれば、これに制限されない。
相同性(homology)及び同一性(identity)は、2つの与えられたアミノ酸配列または塩基配列と関連する程度を意味し、パーセンテージで表示されてもよい。用語相同性及び同一性は、多くの場合、相互交換的に用いられてもよい。
保存された(conserved)ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列相同性または同一性は、標準配列アルゴリズムによって決定され、用いられるプログラムによって確立されたデフォルトのギャップペナルティが一緒に利用されてもよい。実質的に、相同性(homologous)を有するか同一(identical)の配列は、一般的に、配列全体または全長と少なくとも約50%、60%、70%、80%または90%の中間または高いストリンジェントな条件(stringent conditions)でハイブリッドしてもよい。ハイブリッドするポリヌクレオチドでコドンの代わりに縮退コドンを含有するポリヌクレオチドも考慮される。
一般的に、コドンは任意のアミノ酸をコードするかを決めたものであって、3つの塩基配列が組を成してコドンを形成する。コドンの種類は、コードされるアミノ酸の種類より多く、コドンの組み合わせによって生成されるアミノ酸の種類が異なる。翻訳(translation)は開始コドンから開始され、最初のアミノ酸はfMETであってもよい。一般的に、DNAのatg配列に該当するmRNAコドンに対してfMETが運ばれて翻訳が行われるが、mRNA ORF(open reading frame)の最初のDNAがgtg、またはttgの場合もfMETが運ばれて翻訳が行われることができる。すなわち、前記開始コドンは、atg、gtg、またはttgであってもよい。
任意の2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列が、相同性、類似性または同一性を有するかどうかは、例えば、非特許文献2と同じデフォルトのパラメータを用いて「FASTA」プログラムのような公知のコンピュータアルゴリズムを利用して決定してもよい。または、EMBOSSパッケージのニードルマンプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite、非特許文献3)(バージョン5.0.0またはそれ以降のバージョン)で実行されるような、ニードルマン−ウンシュ(Needleman-Wunsch)アルゴリズム(非特許文献4)を用いて決定してもよい。(GCGプログラムパッケージ(Devereux, J., et al, Nucleic AcidsResearch 12: 387(1984))、BLASTP、BLASTN、FASTA( Atschul, [S.] [F.,] [ET AL, J MOLEC BIOL 215]: 403(1990); Guide to Huge Computers, Martin J. Bishop, [ED.,] Academic Press, San Diego,1994、及び[CARILLO ETA/.](1988) SIAM J Applied Math 48: 1073を含む)。例えば、国立生物工学情報データベースセンターのBLAST、またはClustalWを用いて、相同性、類似性または同一性を決定してもよい。
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの相同性、類似性または同一性は、例えば、非特許文献5に開示されたように、例えば、非特許文献4のようなGAPコンピュータープログラムを利用して配列情報を比較することによって決定されてもよい。要約すると、GAPプログラムは、2つの配列のうち、より短いものからのシンボルの全体数で同様の配列されたシンボル(つまり、ヌクレオチドまたはアミノ酸)の数を割った値として定義する。GAPプログラムのためのデフォルトパラメータは、(1)一進法の比較マトリックス(同一性のための1及び非同一性のための0の値を含有する)及び非特許文献6に開示されたように、非特許文献7の加重された比較マトリックス(またはEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックス);(2)各ギャップのための3.0のペナルティ及び各ギャップでの各記号のための追加の0.10ペナルティ(またはギャップ開放ペナルティ10、ギャップ伸長ペナルティ0.5);及び(3)末端ギャップのための無ペナルティを含んでもよい。したがって、本発明で用いられるものとして、用語、「相同性」または「同一性」は、配列間の関連性(relevance)を示す。
また、コドン縮退性(codon degeneracy)によって、前記配列番号2のアミノ酸配列でN末端から2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなる変異型ポリペプチドまたはその相同性または同一性を有する変異型ポリペプチドに翻訳されてもよいポリヌクレオチドも含まれることは自明である。また、公知の遺伝子配列から調製してもよいプローブ、例えば、前記塩基配列の全体または一部に対する相補配列と厳格な条件下でハイブリッド化して、配列番号2のアミノ酸配列でi)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換、ii)445番目のアミノ酸がアルギニン(Arginine)に置換、またはiii)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換されて445番目のアミノ酸がアルギニンに置換されたアミノ酸配列を含む、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチド配列であれば、制限なく含まれてもよい。
本明細書において、用語、「ポリヌクレオチド」は、ヌクレオチド単位体(monomer)が共有結合によって長く鎖状につながったヌクレオチドのポリマー(polymer)であって、一定の長さ以上のDNAまたはRNA鎖であり、より具体的には、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド断片を意味する。
本発明の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドは、本発明のホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有する変異型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列であれば、制限なく含まれてもよい。本発明でホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼのアミノ酸配列をコードする遺伝子は、purF遺伝子であり、具体的には、コリネバクテリウム・スタティオニス由来であってもよいが、これに制限されない。
具体的には、本発明のポリヌクレオチドはコドンの縮退性(degeneracy)により、または前記ポリペプチドを発現させようとする生物で好まれるコドンを考慮して、ポリペプチドのアミノ酸配列を変化させない範囲内でコーディング領域に多様な変形が行われてもよい。配列番号2のアミノ酸配列で2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換された変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチド配列であれば、制限なく含んでもよい。例えば、本発明のポリヌクレオチドは、配列番号1で一部が変形された配列を含んでもよいが、これに制限されるものではない。
また、公知の遺伝子配列から調製されうるプローブ、例えば、前記塩基配列の全体または一部に対する相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリッド化して、配列番号2のアミノ酸配列で2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換された変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有するタンパク質をコードする配列であれば、制限なく含まれてもよい。前記「ストリンジェントな条件(stringent condition)」とは、ポリヌクレオチド間の特異的混成化を可能にする条件を意味する。これらの条件は、文献(例えば、J. Sambrook et al., 同上)に具体的に記載されている。例えば、相同性(homology)または同一性(identity)が高い遺伝子同士、40%以上、具体的には、85%以上、90%以上、より具体的には、95%以上、さらに具体的には、97%以上、特に具体的には、99%以上の相同性または同一性を有する遺伝子同士でハイブリッド化する。それより相同性または同一性が低い遺伝子同士はハイブリッド化しない条件、または通常のサザンハイブリッド化(southern hybridization)の洗浄条件である60℃、1×SSC 、0.1%SDS、具体的には、60℃、0.1×SSC、0.1%SDS、より具体的には、68℃、0.1×SSC、0.1%SDSに相当する塩濃度及び温度で、1回、具体的には、2回〜3回洗浄する条件を挙げられる。
混成化(hybridize)は、たとえ混成化の厳密度によって塩基間のミスマッチ(mismatch)が可能であっても、2つの核酸が相補的配列を有することを要求する。用語、「相補的」は、互いに混成化が可能であるヌクレオチド塩基間の関係を記述するために用いられる。例えば、DNAに関すると、アデノシンはチミンに相補的であり、シトシンはグアニンに相補的である。したがって、本出願は、また、実質的に類似の核酸配列だけでなく、全体配列に相補的な単離された核酸断片を含んでもよい。
具体的には、相同性または同一性を有するポリヌクレオチドは、55℃のTm値で混成化段階を含む混成化条件を用い、上述した条件を用いて探知してもよい。また、前記Tm値は、60℃、63℃または65℃であってもよいが、これに制限されるものではなく、その目的に応じて当業者によって適切に調節してもよい。
ポリヌクレオチドを混成化する適切な厳密度は、ポリヌクレオチドの長さ及び相補性の程度に依存し、変数は該当技術分野でよく知られている(非特許文献8参照)。
本発明で変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼのアミノ酸配列をコードする遺伝子は、purF遺伝子であり、これをコードするポリヌクレオチドに関する説明は、前述した通りである。
本発明で変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドも、先に説明した通りである。
本発明の他の一つの様態は、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチド、または前記ポリヌクレオチドを含むベクターを含む。
本明細書で使用する用語、「ベクター」は、適切な宿主内で目的のポリペプチドを発現できるように、適切な調節配列に作動可能に連結された前記目的ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの塩基配列を含有するDNA製造物を意味する。前記調節配列は、転写を開始しうるプロモーター、このような転写を調節するための任意のオペレーター配列、適合したmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、及び転写及び解読の終結を調節する配列を含んでもよい。ベクターは、適当な宿主細胞内に形質転換された後、宿主ゲノムとは無関係に複製または機能することができ、ゲノムそのものに統合されてもよい。
本発明で用いられるベクターは、宿主細胞内で複製可能なものであれば、特に限定されず、当業界に知られている任意のベクターを用いてもよい。通常用いられるベクターの例としては、天然の状態であるか、組換えされた状態のプラスミド、コスミド、ウイルス及びバクテリオファージが挙げられる。例えば、ファージベクターまたはコスミドベクターとしてpWE15、M13、MBL3、MBL4、IXII、ASHII、APII、t10、t11、Charon4A、及びCharon21Aなどを用いてもよく、プラスミドベクターとしてpBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pCL系とpET系などを用いてもよい。具体的には、pDZ、pACYC177、pACYC184、pCL、pECCG117、pUC19、pBR322、pMW118、pCC1BACベクターなどを用いてもよい。
一例として、細胞内の染色体挿入用ベクターを使用して、染色体に目的のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを染色体内に挿入してもよい。前記ポリヌクレオチドの染色体内への挿入は、当業界で知られている任意の方法、例えば、相同組換え(homologous recombination)によって行われてもよいが、これに限定されない。前記染色体が挿入されたかどうかを確認するための選別マーカー(selection marker)をさらに含んでもよい。選別マーカーは、ベクターで形質転換された細胞を選別、すなわち、目的核酸分子が挿入されたかどうかを確認するためのものであり、薬物耐性、栄養要求性、細胞毒性剤に対する耐性または表面ポリペプチドの発現のような選択可能な表現型を付与するマーカーが用いられてもよい。選択剤(selective agent)が処理された環境では、選別マーカーを発現する細胞のみ生存するか、他の表現形質を示すので、形質転換された細胞を選別することができる。
本発明のもう一つの様態として、本発明は、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含むか、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドを含む、プリンヌクレオチドを生産する微生物を提供する。具体的には、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ及び/または前記これをコードするポリヌクレオチドを含む微生物は、前記ポリヌクレオチドを含むベクターで形質転換されて製造される微生物であってもよいが、これに制限されない。
本明細書において、用語、「形質転換」は、標的タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを宿主細胞内に導入して、宿主細胞内で前記ポリヌクレオチドがコードするタンパク質が発現できるようにすることを意味する。形質転換されたポリヌクレオチドは宿主細胞内で発現することさえできれば、宿主細胞の染色体内に挿入され位置するか、染色体外に位置するかに関係なく、これらをすべて含んでもよい。また、前記ポリヌクレオチドは、標的タンパク質をコードするDNA及びRNAを含む。前記ポリヌクレオチドは、宿主細胞内に導入されて発現できるものであれば、あらゆる形態で導入されるものであっても構わない。例えば、前記ポリヌクレオチドは、それ自体で発現されるのに必要なすべての要素を含む遺伝子構造体である発現カセット(expression cassette)の形態で宿主細胞に導入されてもよい。前記発現カセットは、通常、前記ポリヌクレオチドに作動可能に連結されているプロモーター(promoter)、転写終結シグナル、リボソーム結合部位及び翻訳終結シグナルを含んでもよい。前記発現カセットは、それ自体の複製が可能な発現ベクターの形態であってもよい。また、前記ポリヌクレオチドは、それ自体の形態で宿主細胞に導入されて宿主細胞で発現に必要な配列と作動可能に連結されたものであってもよく、これに限定されない。
また、前記において、用語、「作動可能に連結された」ものとは、本発明の目的ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの転写を開始及び媒介するようなプロモーター配列と前記遺伝子配列が機能的に連結されていることを意味する。
本明細書で使用される用語、「変異型ポリペプチドを含む微生物」または「変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む微生物」とは、自然的に弱いプリンヌクレオチドの生産能を有している微生物、またはプリンヌクレオチドの生産能のない親菌株にプリンヌクレオチドの生産能が付与された微生物を意味する。前記微生物は、配列番号2のアミノ酸配列内に1つ以上のアミノ酸置換を含むポリペプチドを有する変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを発現する微生物であって、前記アミノ酸置換は、N末端から2番目のアミノ酸がメチオニンに置換及び/または445番目のアミノ酸がアルギニンへの置換を含んでもよい。また、前記微生物は、配列番号2のアミノ酸配列で2番目及び/または445番目のアミノ酸が他のアミノ酸に置換され、ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を有する、変異型ポリペプチドを発現する微生物であってもよいが、これに制限されない。
前記微生物は、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むか、または変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクターで形質転換されて、これを発現しうる細胞または微生物であって、本発明の目的上、前記宿主細胞または微生物は、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含み、プリンヌクレオチドを生産しうる微生物であれば、すべて可能である。
本発明で、前記プリンヌクレオチドを生産する微生物は、プリンヌクレオチドを生産する微生物、プリンヌクレオチドの生産能を有する微生物として使用してもよい。
本発明の目的上、「プリンヌクレオチド」は、プリン系の構造を含んでいるヌクレオチドを意味する。その例として、IMP、XMPまたはGMPであってもよいが、これに制限されない。
具体的には、前記用語、「IMP(5'-inosine monophosphate)」は、下記の化学式(1)で構成されている核酸系物質の中の一つである。
Figure 0006891292
IUPAC名では5’−イノシン一リン酸(5'-inosine monophosphate)、5’−イノシン酸(5'-inosine acid)とも呼ばれ、食品ではXMP、またはGMPとともに風味増進剤として広く用いられている。
前記用語、「GMP(5'-guanine monophosphate)」は、下記の化学式(2)で構成されている核酸系物質の一つである。
Figure 0006891292
IUPAC名は[(2R,3S,4R,5R)−5−(2−アミノ−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロ−2−フラニル]リン酸二水素メチルであり、他の名前では、5’−グアニジン酸(5'-guanidylic acid)、5’−グアニル酸(5'-Guanylic acid)、またはグアニル酸(guanylic acid)と呼ばれる。
GMPは塩の形態でグアニル酸ナトリウム、グアニル酸ジカリウム、グアニル酸カルシウムのような食品添加剤として広く用いられ、IMPと共に添加物として用いられる時、風味を強化するシナジー効果を有する。GMPはXMPから転換されて製造されてもよいが、これに制限されない。本出願の一実施例で確認されたように、本出願の変異型ポリペプチドはXMPの生産を増加させることができ、生産量が増加されたXMPからGMPにも転換され、その生産量が増加されうるため、前記GMPも本発明の範囲に含まれることは自明である。
前記用語、「XMP(5'-xanthosine monophosphate)」は、下記の化学式(3)で構成されているプリン代謝の中間体物質である。IUPAC名では5’−イノシン一リン酸(5'-inosine monophosphate)、5’−キサンチル酸(5'-xanthylic acid)とも呼ばれ、IMP脱水素酵素の作用を介してIMPから形成されるか、XMPはGMPシンターゼの作用を介してGMPに転換されうる。また、XMPは(d)XTPase活性を含む酵素、デオキシリボヌクレオシド三リン酸ピロホスホヒドロラーゼ(deoxyribonucleoside triphosphate pyrophosphohydrolase)によってXTPから形成されうる。
Figure 0006891292
本明細書において、用語、「プリンヌクレオチドを生産する微生物」は、野生型微生物や自然的または人為的に遺伝的変形が起きた微生物をすべて含み、外部遺伝子が挿入されたり、内在的遺伝子の活性が強化されたり不活性化されるなどの原因により特定メカニズムが弱化されたり強化された微生物であって、目的とするプリンヌクレオチドの生産のために、遺伝的変異が起きたり活性を強化させた微生物であってもよい。本発明の目的上、前記プリンヌクレオチドを生産する微生物は、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含み、目的とするプリンヌクレオチドの生産能が増加したことを特徴とし、具体的には、コリネバクテリウム属微生物であってもよい。具体的には、本出願でプリンヌクレオチドを生産する微生物またはプリンヌクレオチドの生産能を有する微生物は、プリンヌクレオチド生合成経路内の遺伝子の一部が強化または弱化されるか、プリンヌクレオチド分解経路内の遺伝子の一部が強化または弱化された微生物であってもよい。例えば、前記微生物は、アデニロコハク酸シンテターゼ(adenylosuccinate synthetase)をコードする遺伝子であるpurAの発現が弱化されたものであってもよい。さらに、プリンヌクレオチドによって、IMP分解経路に存在する5’−イノシン酸デヒドロゲナーゼ(inosine-5'-monophosphate dehydrogenase)をコードする遺伝子であるguaBの発現が調節されてもよい。具体的に、プリンヌクレオチドがIMPである場合、guaB の発現が弱化されたものであってもよく、プリンヌクレオチドがXMPまたはGMPである場合は、guaB の発現が強化されたものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本明細書において、用語、「プリンヌクレオチドを生産するコリネバクテリウム属(the genus Corynebacterium)微生物」とは、天然型または変異を介してプリンヌクレオチドの生産能を有するコリネバクテリウム属微生物であってもよい。具体的には、本発明でプリンヌクレオチドの生産能を有するコリネバクテリウム属微生物とは、ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードする遺伝子であるpurFの活性を強化させて、向上されたプリンヌクレオチドの生産能を有するようになったコリネバクテリウム属微生物であってもよい。より具体的には、本発明でプリンヌクレオチドの生産能を有するコリネバクテリウム属微生物は、本発明の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼまたはこれをコードするポリヌクレオチドを含むか、または前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクターで形質転換されて、向上されたプリンヌクレオチドの生産能を有するようになったコリネバクテリウム属微生物であってもよい。前記「向上されたプリンヌクレオチドの生産能を有するようになったコリネバクテリウム属微生物」は、形質変化前の親菌株または非変形微生物より、プリンヌクレオチドの生産能が向上された微生物を意味する。前記「非変形微生物」は、天然型菌株自体であるか、前記プリンヌクレオチドを生産するタンパク質変異体を含まない微生物、または前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクターで形質転換されていない微生物を意味する。
本発明において、「コリネバクテリウム属微生物」は、具体的には、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes)、 ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)、 ブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)、コリネバクテリウム・サーモアミノゲネス(Corynebacterium thermoaminogenes)、コリネバクテリウム・エフィシエンス(Corynebacterium efficiens)、コリネバクテリウム・スタティオニス(Corynebacterium stationis)などであるが、必ずこれに限定されるものではない。
本発明はもう一つの様態として、本発明のプリンヌクレオチドを生産するコリネバクテリウム属微生物を培地で培養する段階を含む、プリンヌクレオチドの製造方法を提供する。一例として、本発明の方法は、前記培養する段階のあと、前記微生物または培地からプリンヌクレオチドを回収する段階をさらに含んでもよい。
前記方法において、前記微生物を培養する段階は、特に制限されないが、公知の回分式培養方法、連続式培養方法、流加式培養方法などにより行われてもよい。このとき、培養条件は、特に制限されないが、塩基性化合物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはアンモニア)または酸性化合物(例えば、リン酸または硫酸)を用いて適正pH(例えば、pH5〜9、具体的には、pH6〜8、最も具体的には、pH6.8)を調節してもよく、酸素または酸素含有ガス混合物を培養物に導入させて好気性条件を維持してもよい。培養温度は20〜45℃、具体的には、25〜40℃を維持してもよく、約10〜160時間培養してもよいが、これに制限されるものではない。前記培養によって生産されたプリンヌクレオチドは、培地中に分泌されるか細胞内に残留してもよい。
また、用いられる培養用培地は、炭素供給源としては、糖及び炭水化物(例えば、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、糖蜜、でん粉及びセルロース)、油及び脂肪(例えば、大豆油、ヒマワリ油、ピーナッツ油及びココナッツ油)、脂肪酸(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸及びリノール酸)、アルコール(例えば、グリセロール及びエタノール)及び有機酸(例えば、酢酸)などを個別に用いても、または混合して用いてもよいが、これに制限されない。窒素供給源としては、窒素含有有機化合物(例えば、ペプトン、酵母抽出液、肉汁、麦芽抽出液、トウモロコシ浸漬液、大豆粕粉及びウレア)、または無機化合物(例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウム)などを個別に用いても、または混合して用いてもよいが、これに制限されない。リン供給源としては、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、これに相応するナトリウム含有塩などを個別に用いても、または混合して用いてもよいが、これに制限されない。また、培地には他の金属塩(例えば、硫酸マグネシウムまたは硫酸鉄)、アミノ酸及びビタミンのような必須成長促進物質を含んでもよい。
本発明の前記培養段階で生産されたプリンヌクレオチドを回収する方法は、培養方法によって当該分野で公知の適切な方法を用いて、培養液から目的とするプリンヌクレオチドを収集(collect)してもよい。例えば、遠心分離、ろ過、陰イオン交換クロマトグラフィー、結晶化及びHPLCなどが用いられてもよく、当該分野で公知の適切な方法を用いて培地または微生物から目的とするプリンヌクレオチドを回収してもよい。
また、前記回収段階は、精製工程を含んでもよく、当該分野で公知の適切な方法を用いて行ってもよい。したがって、前記回収されたプリンヌクレオチドは、精製された形態またはプリンヌクレオチドを含有した微生物発酵液であってもよい(非特許文献9)。
本発明のもう一つの様態として、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む、プリンヌクレオチド生産用組成物を提供する。
前記プリンヌクレオチド生産用組成物は、本発明のポリヌクレオチドによってプリンヌクレオチドを生産することができる組成物を意味する。その例として、前記組成物は、前記ポリヌクレオチドを含み、さらに前記ポリヌクレオチドを作動させうる構成を制限なく含んでもよい。前記ポリヌクレオチドは、導入された宿主細胞で作動可能に連結された遺伝子を発現させるように、ベクター内に含まれた形であってもよい。
また、前記組成物はプリンヌクレオチド生産用組成物に通常用いられる任意の適切な賦形剤をさらに含んでもよい。これらの賦形剤としては、例えば、保存剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、緩衝剤、安定化剤、または等張化剤などであってもよいが、これに限定されるものではない。
本発明のもう一つの様態として、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコリネバクテリウム属微生物で培養する段階を含む、プリンヌクレオチドの生産増加方法を提供する。
前記用語、「変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ」、「コリネバクテリウム属微生物」、「培養」及び「ホモセリンまたはホモセリン由来のL−アミノ酸」は、前述した通りである。
本発明のもう一つの様態として、プリンヌクレオチドの生産、またはプリンヌクレオチドの生産用組成物の製造のための、前記変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの用途を提供する。
本発明のもう一つの様態として、プリンヌクレオチドの生産、またはプリンヌクレオチドの生産用組成物の製造のための、前記ポリヌクレオチドの用途を提供する。
本発明のもう一つの様態として、プリンヌクレオチドの生産、またはプリンヌクレオチド生産用組成物の製造のための、前記コリネバクテリウム属微生物の用途を提供する。
以下、本出願を実施例により詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明を例示的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例により制限されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
実施例1:野生型基盤のIMP生産株の製作
コリネバクテリウム属野生型の菌株は、IMPを生産できないか、IMPを生産しても非常に極微量を生産することができる。したがって、野生型のコリネバクテリウム・スタティオニス(Corynebacterium stationis)ATCC6872を基にIMP生産株を製作した。具体的には、アデニロコハク酸シンテターゼをコードするpurA及び5’−イノシン酸デヒドロゲナーゼをコードするguaB の活性を弱化させたIMP生産菌株を製造した。
実施例1−1:purA弱化菌株の製作
purAの開始コドンが変更された菌株を製作するために、まず、purAが含まれた挿入用ベクターを製作した。挿入用ベクターにpurA遺伝子をクローニングするために、PCRは、コリネバクテリウム・スタティオニスATCC6872のゲノミックDNA(genomic DNA)を鋳型として、配列番号3と4、配列番号5と6のプライマーを用いて行い、94℃で30秒の変性(denaturation)、55℃で30秒のアニーリング(annealing)、及び72℃で2分の伸長(extension)過程を30回繰り返した。前記PCR反応で獲得した2つのDNA切片を鋳型として、配列番号3と6のプライマーを用いて94℃で30秒の変性(denaturation)、55℃で30秒のアニーリング(annealing)、及び72℃で2分の伸長(extension)過程を30回繰り返す条件でPCRを行い、DNA断片を獲得した。得られたDNA断片を制限酵素XbaIで切断した後、同じ制限酵素で切断されたpDZ(特許文献1及び2)ベクターにクローニングした。前記方法で製作したベクターをpDZ−purA−a1tと命名した。
Figure 0006891292
コリネバクテリウム・スタティオニス(Corynebacterium stationis)ATCC6872に組換えベクターであるpDZ−purA−a1tを電気穿孔法(electroporation)で形質転換した後、相同性配列の組換えによって染色体上にベクターが挿入された菌株はカナマイシン(kanamycin)25mg/lを含有した培地から選別した。選別された1次菌株は再び2次交差を経て、選定された菌株でシーケンシングを行い、最終的に変異が導入された菌株を選別し、これはATCC6872−purA(a1t)菌株と命名した。
実施例1−2:guaB弱化菌株の製作
guaBの開始コドンが変更された菌株を製作するために、guaBの開始コドンが変形された菌株を製作するために、まず、guaBが含まれた挿入用ベクターを製作した。挿入用ベクターにguaB遺伝子をクローニングするために、具体的に、PCRは、コリネバクテリウム・スタティオニスATCC6872のゲノミックDNAを鋳型として、配列番号7と8及び配列番号9と10のプライマーを用いて行った。前記PCR産物を鋳型として、配列番号7と10をプライマーに再びPCRを行い、得られたDNA断片を実施例1−1と同様にクローニングを進めた。製作されたベクターをpDZ−guaB−a1tと命名した。
Figure 0006891292
前記実施例1−1で製作したATCC6872−purA(a1t)菌株に組換えベクターであるpDZ−guaB−a1tを電気穿孔法(electroporation)で形質転換した後、相同性配列の組換えによって染色体上にベクターが挿入された菌株は、カナマイシン(kanamycin)25mg/lを含有した培地から選別した。選別された1次菌株は再び2次交差を経て、選定した菌株でシーケンシングを行い、最終的に変異が導入された菌株を選別した。
最終的に選別された、野生型コリネバクテリウム・スタティオニスATCC6872基盤の前記IMP生産菌株をCJI9088と命名した。
実施例1−3:CJI9088の発酵力価の実験
種培地2mlを直径18mmの試験管に分注して加圧殺菌した後、ATCC6872及びCJI9088をそれぞれ接種して30℃の温度で24時間振とう培養し、これを種培養液として用いた。発酵培地29mlを250mlの振とう用三角フラスコに分注して121℃の温度で15分間加圧殺菌した後、種培養液2mlを接種して3日間培養した。培養条件は、回転数170rpm、温度30℃、pH7.5に調節した。
培養終了後、HPLC(SHIMAZDU LC20A)を用いた方法によりIMPの生産量を測定し、培養結果は以下の表3の通りである。下記のような結果は、purA及びguaBを弱化させた菌株がIMPの生産能を有することを示唆する。
Figure 0006891292

− 種培地:ぶどう糖1%、ペプトン1%、肉汁1%、酵母エキス1%、塩化ナトリウム0.25%、アデニン100mg/l、グアニン100mg/l、pH7.5
− 発酵培地:グルタミン酸ナトリウム0.1%、塩化アンモニウム1%、硫酸マグネシウム1.2%、塩化カルシウム0.01%、硫酸鉄20mg/l、硫酸マンガン20mg/l、硫酸亜鉛20mg/l、硫酸銅5mg/l、L−システイン23mg/l、アラニン24mg/l、ニコチン酸8mg/l、ビオチン45μg/l、チアミン塩酸5mg/l、アデニン30mg/l、リン酸(85%)1.9%、ぶどう糖2.55%、果糖1.45%になるように添加して用いた。
実施例2:ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの強化変異の発掘
IMP生産能を向上させるために、IMP生合性経路の1番目の酵素である、ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼの活性を強化するために、ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードする遺伝子であるpurFの変異ライブラリを製作し、IMP生産能が増加される強化変異を発掘した。
実施例2−1: purFを含むベクターの製作
purF変異ライブラリを製作するために、まずpurFを含む組換えベクターを製作した。PCRは、コリネバクテリウム・スタティオニスATCC6872のゲノミックDNAを鋳型として、配列番号11及び配列番号12のプライマーを用いて行い、前記増幅産物をTOPO Cloning Kit(Invitrogen)を用いて大腸菌ベクターpCR2.1にクローニングしてPCR−purFを得た。
Figure 0006891292
実施例2−2:purF変異ライブラリの製作
前記実施例2−1で製作したベクターを基にpurF変異ライブラリを製作した。ライブラリは、error−prone PCR kit(clontech Diversify(R) PCR Random Mutagenesis Kit)を用いて製作した。変異が発生しうる条件で、配列番号13及び配列番号14をプライマーとしてPCR反応を行った。具体的には、1000bp当たり0〜3つの変異が発生する条件で、94℃で30秒予熱した後、94℃で30秒、68℃で1分30秒の過程を25回繰り返して行った。このとき得られたPCR産物をメガプライマー(500〜125ng)とし、95℃で50秒、60℃で50秒、68℃で12分の過程を25回繰り返した。その後、DpnIを処理して大腸菌DH5αに形質転換し、カナマイシン(25mg/l)を含むLB固体培地に塗抹した。形質転換されたコロニー20種を選別した後、プラスミドを獲得してポリヌクレオチド配列を分析した結果、2変異/kbの頻度で互いに異なる位置に変異が導入されたことを確認した。約20,000個の形質転換された大腸菌コロニーを取ってプラスミドを抽出し、これをpTOPO−purF−libraryと命名した。
Figure 0006891292
実施例2−3:製作したライブラリの評価及び菌株の選別
前記実施例2−2で製作したpTOPO−purF−libraryを実施例1で製作した菌株CJI9088に電気穿孔法で形質転換した後、カナマイシン25mg/lを含有した栄養培地に塗抹して変異遺伝子が挿入された菌株から10,000個のコロニーを確保し、各コロニーをCJI9088_pTOPO_purF(mt)1からCJI9088_pTOPO_purF(mt)10000までと命名した。
−栄養培地:ペプトン1%、肉汁1%、塩化ナトリウム0.25%、酵母エキス1%、寒天2%、pH7.2
確保された10,000個のコロニーをそれぞれ加圧殺菌した種培地200μlに接種した96ディープウェルプレートを、マイクロプレート振とう機(Microplate shaker(TAITEC))を用いて30℃の温度、1200rpmで24時間振とう培養し、種培養液として用いた。加圧殺菌した発酵培地290μlを96ディープウェルプレートに分注した後、種培養液20μlずつ接種し、前記条件と同様に72時間振とう培養した。
培養液から生産された5’−イノシン酸の生産量を分析するために、培養終了後の培養上澄み液3μlを蒸留水が197μlずつ分注された96ウェルUVプレートに移した。次に、マイクロプレートリーダー(Microplate reader)を用いて30秒間振とうし、25℃、波長270nmで分光光度計で吸光度を測定し、CJI9088菌株の吸光度と比較して10%以上増加した吸光度を示す50個の変異菌株コロニーを選別した。その他のコロニーは対照区に比べて類似または減少した吸光度を示した。
選別された50個の菌株は、前記と同様に吸光度を測定し、5’−イノシン酸生産量の確認を繰り返して行った。そして、CJI9088菌株に比べて5’−イノシン酸の生産能が著しく向上されたCJI9088_pTOPO_purF(mt)201、CJI9088_pTOPO_purF(mt)5674菌株2種を選別した。
実施例2−4:遺伝子シーケンシングを通じた変異の確認
前記突然変異菌株の遺伝子変異を確認するために、配列番号15と16のプライマーを用いて、CJI9088_pTOPO_purF(mt)201、CJI9088_pTOPO_purF(mt)5674菌株でPCRを行い、シーケンシングを進めて、purF遺伝子を、野生型purF遺伝子を含む菌株であるATCC6872及びCJI9088と比較した。
その結果、前記菌株2種とも、それぞれpurF遺伝子とは異なる位置に変異を含んでいることを確認した。
具体的には、CJI9088_pTOPO_purF(mt)201菌株は、配列番号2で表われるpurFアミノ酸配列から2番目のバリンがメチオニンに置換された変異を、CJI9088_pTOPO_purF(mt)5674菌株は、配列番号2で表われるpurFアミノ酸配列で445番目のグリシンがアルギニンに置換された変異を確認した。
Figure 0006891292
以下、実施例3及び4は、前記の変異がそれぞれコリネバクテリウム属微生物のIMP生成量に影響を与えるかを確認した。
実施例3:CJI9088におけるIMP生産能の確認
ATCC6872由来のIMP生産菌株であるCJI9088に前記実施例2で確認した変異を導入してIMPの生産能を確認した。
実施例3−1:purF変異を含む挿入ベクターの製作
前記実施例2で選別された変異を菌株内に導入するために、挿入用ベクターを製作した。purF変異導入用ベクターの製作過程は次の通りである。
ATCC6872のゲノミックDNAを鋳型とし、それぞれ配列番号17と配列番号18、配列番号19と配列番号20をプライマーとして用いPCRを行った。PCRは、94℃で5分間変性した後、94℃で30秒、55℃で30秒、72℃で1分を20回繰り返した後、72℃で5分間重合反応を行った。その結果得られたDNA断片をそれぞれ鋳型として、配列番号17と配列番号20をプライマーとし、PCRを行った。得られたDNA断片をXbaIで切断した。T4リガーゼを用いて前記DNA断片をXbaI制限酵素で切断した線状のpDZベクターにクローニングし、pDZ−purF(V2M)を製作した。前記と同様の方法で配列番号21と配列番号22、配列番号23と配列番号24をプライマーとしてPCRを行い、得られた各DNA断片を鋳型として配列番号21と配列番号24をプライマーとしてPCRを行った。得られたDNA断片をXbaIで切断し、T4リガーゼを用いて前記DNA断片をXbaI制限酵素で切断した線状のpDZベクターにクローニングし、pDZ−purF(G445R)を製作した。
Figure 0006891292
実施例3−2: CJI9088菌株内変異体の導入及び評価
前記実施例3−1で製作したpDZ-purF(V2M)、pDZ-purF(G445R)ベクターをCJI9088に形質転換して、相同性配列の組換えによって染色体上にベクターが挿入された菌株は、カナマイシン(kanamycin)25mg/Lを含有した培地から選別した。選別された1次菌株は再び2次交差(cross-over)を経て、目標遺伝子の変異が導入された菌株を選定した。最終的に形質転換された菌株に遺伝子変異が導入されたかどうかは、配列番号15と配列番号16のプライマーを用いてPCRを行って塩基配列を分析することにより、菌株内に変異が導入されたことを確認した。具体的には、purF遺伝子のV2Mの変異が導入された前記菌株をCJI9088_purF_m1、G445Rの変異が導入された菌株をCJI9088_purF_m2と命名した。また、V2MとG445Rの変異をすべて含む変異菌株を製作するために、CJI9088_purF_m1の菌株にpDZ−purF(G445R)ベクターを形質転換し、前記と同様の方法でコロニーを確保した。確保したコロニーの遺伝子配列解析を行い、purF遺伝子のV2MとG445Rの変異がすべて導入された菌株を選別し、これはCJI9088_purF_m1m2と命名した。
下記の結果から分かるように、対照群であるCJI9088菌株に比べてpurF遺伝子内のV2M変異またはG445変異を有するCJI9088_purF_m1及びCJI9088_purF_m2菌株の場合、IMP濃度がそれぞれ0.15g/L(128%)、0.09g/L (117%)が向上されたことを確認した。また、V2MとG445R変異をすべて含んでいる CJI9088_purF_m1m2菌株の場合、IMP濃度が0.31g/L(159%)向上され、2つの変異を一緒に含んでいるときにIMP濃度の向上に最も大きな効果があることを確認した。
Figure 0006891292
実施例4:ATCC6872由来のIMP生産菌株におけるIMP生産能の確認
高濃度のIMP生産菌株に基づいて、実施例2で見つかったpurF変異体の効果を確認するために、高濃度のIMP生産菌株CJI0323(寄託番号KCCM12151P、特許文献3)に変異体を導入してIMP生産能を確認した。
実施例4−1:CJI0323菌株内変異体の導入及び評価
前記実施例3−1で製作したpDZ-purF(V2M)、pDZ-purF(G445R)ベクターをCJI0323に形質転換して、相同性配列の組換えによって染色体上にベクターが挿入された菌株は、カナマイシン(kanamycin)25mg/Lを含有した培地から選別した。選別された1次菌株は再び2次交差(cross-over)を経て、目標遺伝子の変異が導入された菌株を選定した。最終的に形質転換された菌株に遺伝子変異が導入されたかどうかは、配列番号15と配列番号16のプライマーを用いてPCRを行って塩基配列を分析することにより、菌株内に変異が導入されたことを確認した。具体的には、purF遺伝子のV2Mの変異が導入された前記菌株をCJI0323_purF_m1、G445Rの変異が導入された菌株をCJI0323_purF_m2と命名した。また、V2MとG445Rの変異をすべて含む変異菌株を製作するために、CJI0323_purF_m1の菌株にpDZ−purF(G445R)ベクターを形質転換し、前記と同様の方法でコロニーを確保した。確保したコロニーの遺伝子配列解析を行い、purF遺伝子のV2M及びG445Rの変異がすべて導入された菌株を選別し、これを CJI0323_purF_m1m2と命名した。
前記 CJI0323_purF_m1はCJI2353と呼ばれ、ブダペスト条約下の受託機関である韓国微生物保存センターに2018年9月10日付で寄託し、受託番号KCCM12316Pを与えられた。また、前記製作したCJI0323_purF_m2菌株はCJI2354と呼ばれ、これをブダペスト条約下の受託機関である韓国微生物保存センターに2018年9月10日付で寄託し、受託番号KCCM12317Pを与えられた。
下記の結果から分かるように、対照群であるCJI0323菌株に比べてpurF遺伝子内のV2M変異またはG445変異を有するCJI0323_purF_m1及びCJI0323_purF_m2菌株の場合、IMP濃度がそれぞれ1.9g/L(119%)、0.95g/L (109%)が向上されたことを確認した。また、V2MとG445R変異をすべて含んでいるCJI0323_purF_m1m2菌株の場合、IMP濃度が3.33g/L(134%)向上され、2つの変異を一緒に含んでいるときにIMP濃度の向上に最も大きな効果があることを確認した。
Figure 0006891292
実施例5:purF変異の5’−キサンチル酸生産能の確認
XMP生産菌株に基づいて、実施例2で見つかったpurF変異体の効果を確認するために、高濃度のXMP生産菌株KCCM10530(特許文献4)に変異体を導入してXMP生産能を確認した。
実施例5−1:KCCM10530菌株内に変異体の導入及び評価
前記実施例3−1で製作したpDZ-purF(V2M)、pDZ-purF(G445R)ベクターをKCCM10530に形質転換して、相同性配列の組換えによって染色体上にベクターが挿入された菌株は、カナマイシン(kanamycin)25mg/Lを含有した培地から選別した。選別された1次菌株は再び2次交差(cross-over)を経て、目標遺伝子の変異が導入された菌株を選定した。最終的に形質転換された菌株に遺伝子変異が導入されたかどうかは、配列番号15と配列番号16のプライマーを用いてPCRを行って塩基配列を分析することにより、菌株内に変異が導入されたことを確認した。具体的には、purF遺伝子のV2Mの変異が導入された前記菌株をKCCM10530_purF_m1、G445Rの変異が導入された菌株をKCCM10530_purF_m2と命名した。また、V2MとG445Rの変異をすべて含む変異菌株を製作するために、KCCM10530_purF_m1の菌株にpDZ−purF(G445R)ベクターを形質転換し、前記と同様の方法でコロニーを確保した。確保したコロニーの遺伝子配列解析を行い、purF遺伝子のV2M及びG445Rの変異がすべて導入された菌株を選別し、これをKCCM10530_purF_m1m2と命名した。
前記KCCM10530_purF_m1はCJX1681と呼ばれ、ブダペスト条約下の受託機関である韓国微生物保存センターに2018年9月10日付で寄託し、受託番号KCCM12312Pを与えられた。また、前記製作したKCCM10530_purF_m2はCJX1682と呼ばれ、これをブダペスト条約下の受託機関である韓国微生物保存センターに2018年9月10日付で寄託し、受託番号KCCM12313Pを与えられた。
下記の結果から分かるように、対照群であるKCCM10530菌株に比べてpurF遺伝子内のV2M変異またはG445変異を有するKCCM10530_purF_m1及びKCCM10530_purF_m2菌株の場合、XMP濃度がそれぞれ1.77g/L(115%)、0.8g/L (107%)が向上されたことを確認した。また、V2MとG445R変異をすべて含んでいるKCCM10530_purF_m1m2菌株の場合、XMP濃度が2.36g/L(120%)向上され、2つの変異を一緒に含んでいるときにXMP濃度の向上に最も大きな効果があることを確認した。
Figure 0006891292
以上の説明から、本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施されうることを理解できるだろう。これに関連し、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないものと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明より、後述する特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

Claims (8)

  1. 配列番号2のアミノ酸配列でN末端からi)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換、ii)445番目のアミノ酸がアルギニン(Arginine)に置換、またはiii)2番目のアミノ酸がメチオニン(Methionine)に置換されて445番目のアミノ酸がアルギニンに置換された、変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼ。
  2. 請求項1に記載の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼをコードする、ポリヌクレオチド。
  3. 請求項2に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
  4. 請求項1に記載の変異型ホスホリボシルピロリン酸アミドトランスフェラーゼを含む、プリンヌクレオチドを生産するコリネバクテリウム属微生物。
  5. 前記コリネバクテリウム属微生物が、コリネバクテリウム・スタティオニス(Corynebacterium stationis)である、請求項4に記載のプリンヌクレオチドを生産するコリネバクテリウム属微生物。
  6. 請求項4に記載のコリネバクテリウム属微生物を培地で培養する段階を含む、プリンヌクレオチドの製造方法。
  7. 前記培養する段階の後、前記微生物または培地からプリンヌクレオチドを回収する段階をさらに含む、請求項6に記載のプリンヌクレオチドの製造方法。
  8. 前記コリネバクテリウム属微生物が、コリネバクテリウム・スタティオニス(Corynebacterium stationis)である、請求項6に記載のプリンヌクレオチドの製造方法。
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