JP6888397B2 - 工作機械システム - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械システムに関する。
研削を行った工作物の表面状態をより高精度にするため、ラップ加工を行うことが知られている。特許文献1には、加圧力を一定にして行う定圧送りラップ加工、及び、移動量を一定とする定量送りラップ加工に関する技術が記載されている。また、特許文献2には、一定圧で切込方向に移動させ、所定の切込量に達したときにラップ加工を終了することが記載されている。
特開平11−291156号公報 特開2000−198063号公報
しかしながら、上記した従来のラップ加工では、加工終了時点における工作物の表面状態が所望の状態となるように、一定圧制御における圧力、又は、定量送り制御における送り量を設定している。しかしながら、加工終了時点における工作物の表面状態が所望の状態となっていないおそれがあり、加工後の検査において、不良品として判定されるおそれがあった。
本発明は、確実にラップ加工後の工作物の表面粗さを所望の状態とすることができる工作機械システムを提供することを目的とする。
本発明の工作機械システムは、研削後の工作物にラップ加工を行うラップ加工機であって、前記工作物を回転可能に支持する工作物支持装置と、前記工作物支持装置に支持された前記工作物を研削する研削工具と、前記工作物支持装置に支持された前記工作物にラップ加工を行うラップ工具と、前記工作物の表面粗さを検出するセンサと、前記センサにより検出される表面粗さに基づいて前記ラップ工具によるラップ加工を行う制御装置と、を備える。
本発明の工作機械システムによれば、検出した工作物の表面粗さに基づいてラップ加工を行うので、工作機械システムは、ラップ加工の終了時点における工作物の表面粗さを確実に所望の状態とすることができる。
本発明の一実施形態における研削盤の平面図である。 センサを用いて工作物の表面粗さを検出する様子を表した図である。 検出部の断面図である。 制御装置のブロック図である。
<第一実施形態>
(1.工作機械1の概略構成)
以下、本発明に係る工作機システムを適用した実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態における工作機械システムの概略構成について説明する。
図1に示すように、工作機械システムは、円筒状の工作物Wを回転させながら研削加工及びラップ加工を行う1台の工作機械1から構成される。工作機械1は、ベッド2と、テーブル10と、工作物支持装置20と、砥石台30と、回転台40と、研削工具51及びラップ工具52と、ツルア60と、クーラント供給装置70と、定寸装置80と、エア供給装置90と、センサ100と、制御装置200とを備える。
ベッド2は、工作機械1の基台となる部位である。ベッド2には、加工条件等に関する各種パラメータが入力される操作盤3が設けられる。テーブル10は、ベッド2上において、Z軸方向へ移動可能に設けられる。テーブル10は、Z軸モータ11を有するねじ送り装置12を駆動させることにより、Z軸方向へ往復移動する。
工作物支持装置20は、主軸台21及び心押台22を備える。主軸台21は、テーブル10上に固定される。主軸台21は、Z軸方向に平行な軸回りに回転する主軸23と、主軸23を回転させるための駆動力を付与する主軸モータ24とを備える。主軸台21は、主軸23により工作物Wの一端を回転可能に支持し、主軸モータ24により工作物Wを回転駆動する。心押台22は、テーブル10上において主軸台21と対向する位置に設けられ、工作物Wの他端を支持する。
砥石台30は、ベッド2上においてX軸方向へ移動可能に設けられる。砥石台30は、X軸モータ31を有するねじ送り機構32を駆動させることにより、X軸方向へ往復移動する。回転台40は、砥石台30の上面に設けられる。回転台40は、砥石台30に対し回転機構41によりY軸まわりに回転可能に支持される。
研削工具51及びラップ工具52は、回転台40の回転軸に対して軸対称となる位置に設けられ、回転台40に対してY軸に直交する軸回りに回転可能に支持される。研削工具51は、工作物Wに対して研削加工を行う際に用いる砥石車であり、回転台40に固定された研削工具用モータ53から駆動力を付与されることで回転する。ラップ工具52は、研削加工が終了した工作物Wに対してラップ加工を行う際に用いる砥石車であり、研削工具51よりも細かい砥粒を用いている。ラップ工具52は、回転台40に固定されたラップ工具用モータ54から駆動力を付与されることで回転する。
ツルア60は、主軸台21に対し、Z軸に平行な軸まわりに回転自在に支持される。ツルア60は、主軸台21に設けられたツルアモータ61から付与される駆動力により回転し、研削工具51及びラップ工具52のツルーイング(形状成形及び目立て)を行う。
クーラント供給装置70は、ベッド2上に設けられ、研削加工及びラップ加工が行われる加工位置にクーラントを供給する。定寸装置80は、テーブル10を挟んだ砥石台30の反対側において、工作物Wに接触可能に設けられる。定寸装置80は、砥石台30により研削された工作物Wの外径を計測する。
エア供給装置90は、テーブル10を挟んだ砥石台30の反対側に設けられる。エア供給装置90は、工作物Wへ向けて放出するエアを供給する供給源である。エア供給装置90には、2つのエア供給部91,92(図2参照)が設けられ、エア供給装置90から供給されるエアは、2つのエア供給部91,92から外部へ放出される。なお、本実施形態では、エア供給装置90からエアが供給されているが、エアの代わりに、工作物Wに対する加工に影響を与えない不活性ガス等をエア供給装置90から供給してもよい。
センサ100は、テーブル10を挟んだ砥石台30の反対側において、X軸方向へ移動可能に設けられる。センサ100は、工作物Wに対するセンシングを行い、工作物Wの表面粗さを示す光信号を電気信号に変換した後、制御装置200に送信する。
なお、センサ100によるセンシングは、工作物Wが工作物支持装置20に支持された状態で行う。従って、工作機械1は、センサ100によるセンシングを行う際、工作物支持装置20に支持された工作物Wを別の位置へ搬送する必要がある場合と比べて、工作物Wに対するセンシングを行う際の作業効率を向上させることができる。
制御装置200は、各種モータ(Z軸モータ11、主軸モータ24、X軸モータ31、研削工具用モータ53及びラップ工具用モータ54)の駆動制御や、クーラント供給装置70から供給するクーラント量の制御、定寸装置80による工作物Wの径寸法の管理、センサ100によるセンシングに関する制御等を行う。
(2.センサ100の構成)
次に、図2及び図3を参照して、センサ100の構成を説明する。図2に示すように、センサ100は、本体110と、検出部120と、本体カバー140と、第一エア放出部150と、エア流路160と、第二エア放出部170と、風切板180と、を備える。
図3に示すように、本体110は、長尺の棒状に形成され、本体110の先端側(図2右側)における一外側面上には、検出部120が固定される。検出部120は、測定対象物である工作物Wのセンシングを行い、そのセンシングの結果を示す電気信号を制御装置200に送信する。検出部120は、基板121と、発光素子122と、第一受光素子123及び第二受光素子124と、蓋部125と、3つのレンズ125a〜125cとを備える。
基板121は、半導体材料(N型、P型、バイポーラ型など)から構成され、本体110の一外側面(図3において下方を向く表面)上に装着される。発光素子122は、基板121に装着される発光ダイオードであり、本体110の一外側面の法線方向(図2下方向)へ向けて発光する。第一受光素子123及び第二受光素子124は、基板121に装着されたフォトダイオードであり、発光素子122の近傍に配置される。発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124は、本体110の長手方向(図3左右方向)に沿って直線状に並設され、発光素子122は、第一受光素子123と第二受光素子124との間に配置される。なお、基板121上に配置された発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124は、仕切板126により仕切られている。従って、検出部120は、発光素子122からの発光及び第一受光素子123及び第二受光素子124への受光を効率的に行うことができる。
また、本実施形態では、発光素子122として発光ダイオードを用いる場合を例に挙げて説明したが、発光ダイオードの代わりに、エレクトロルミネッセンスやレーザー素子等を発光素子122として用いてもよい。また、本実施形態では、第一受光素子123及び第二受光素子124としてフォトダイオードを用いる場合を例に挙げて説明したが、フォトダイオードの代わりに、CCDやCMOS素子等を第一受光素子123及び第二受光素子124として用いてもよい。
蓋部125は、基板121、発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124を覆う。蓋部125には、発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124のそれぞれと対向する位置にレンズ125a〜125cが一つずつ保持される。3つのレンズ125a〜125cは、非球面レンズでもよく、検出し易くするためにレンズ形状を変更して、レンズの焦点位置や焦点深度を調整してもよい。
3つのレンズ125a〜125cのうち、発光素子122と対向する位置に配置されるレンズ125aには、発光素子122から照射される光が入射する。レンズ125aは、発光素子122から照射された光を屈曲させ、その屈曲させた光を特定の位置Pに導く。
3つのレンズ125a〜125cのうち、第一受光素子123及び第二受光素子124と対向する位置に配置される2つのレンズ125b,125cは、特定の位置Pから入射する光を屈曲させ、その屈曲させた光を第一受光素子123又は第二受光素子124に導く。
ここで、発光素子122から光を照射した場合、特定の位置Pにおける表面粗さが小さいほど光が散乱しにくいため、第一受光素子123及び第二受光素子124により検出される光量が大きくなる。そして、センサ100から電気信号を受信した制御装置200は、センサ100の検出値に基づき、発光素子122から照射した光量に対して第一受光素子123及び第二受光素子124が検出した光量が多いと判定した場合に、センシングを行った部位の表面粗さが小さいことを示す算出結果を出力する。一方、発光素子122から照射した光量に対して第一受光素子123及び第二受光素子124が検出した光量が少ないと判定した場合に、制御装置200は、センシングを行った部位の表面粗さが大きいことを示す算出結果を出力する。
なお、実際には、特定の位置Pへの入射光と特定の位置からの反射光は広がりを持っており、入射角及び反射角は角度の広がりを有する。従って、制御装置200は、入射光の分布のうち、最も強度の強いピーク位置における入射角と、反射光の分布のうち、最も強度の高いピーク位置における反射角とが等しい場合、或いは、入射光の広がり分布と反射光の広がり分布とが相似関係にある場合に、入射角と反射角とが等しいと判断する。
このように、検出部120は、工作物Wの表面粗さを非接触で検出することができるので、センサ100によるセンシングに伴って研削加工後の工作物Wに傷がつくことを回避できる。さらに、検出部120は、1つの発光素子122から照射した場合に、特定の位置Pにおいて反射する反射光の変化を、2つの受光素子(第一受光素子123及び第二受光素子124)で確認することができる。よって、検出部120は、高精度に工作物Wの表面粗さを測定することができる。
また、検出部120は、発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124を1つの基板121に配置することで、発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124を互いに近接した位置に配置できる。よって、検出部120は、発光素子122、第一受光素子123及び第二受光素子124を別々の基板に形成する場合と比べて、検出部120の小型化を図ることができる。
図2に戻り、センサ100の構成についての説明を続ける。本体カバー140は、本体110の先端側を被覆し、検出部120に他の部材等が直撃することを防止する。本体カバー140の上面には、本体カバー140の内部と外部とに連通する流入口141が貫通形成される。また、本体カバー140の上面には、エア供給装置90に接続されたエア供給部91が連結され、エア供給部91から放出されたエアは、流入口141から本体カバー140の内部へ供給される。
一方、本体カバー140の下面には、検出部120と対向する位置に検出口142が貫通形成される。検出部120は、検出口142を介して測定対象物である工作物Wに対向し、検出部120から発光した光は、検出口142を通過して工作物Wに入射し、反射した光が検出口142を通過して検出部120に入射する。このように、検出部120と工作物Wとの間には、検出部120から工作物Wへ、及び、工作物Wから検出部120へ向かう光が通過する検出領域Aが形成される。
第一エア放出部150は、本体カバー140の下面であって、検出口142の周囲に形成されたノズル状の部位である。第一エア放出部150は、本体カバー140の内部と外部とに連通する複数の流出口151が貫通形成され、エア供給部91から本体カバー140の内部へ供給されるエアは、複数の流出口151から工作物Wへ向けて放出される。
このように、第一エア放出部150は、検出口142の周囲に形成され、検出部120側から工作物Wへ向けてエアを放出する。これにより、センサ100は、飛散した異物が検出部120に付着することを防止できると共に、切粉等を含むミストが検出領域Aに進入することを防止できる。
さらに、複数の流出口151は、本体カバー140の内部側から外部側へ向かうにつれて、検出部120から見て外周側へ広がる放射状に形成される。よって、第一エア放出部150から放出されたエアは、工作物Wに対し、検出領域Aから離れる方向へ向けて吹き付けられる。これにより、センサ100は、第一エア放出部150からエアを吹き付けられた異物が、飛散して検出部120に付着することを防止できる。また、センサ100は、第一エア放出部150から放出するエアによって切粉等を含むミストが検出領域Aに進入することを抑制できる。よって、センサ100は、工作物Wの表面粗さを検出するにあたり、その検出精度を維持することができる。
エア流路160は、エア供給装置90からエア供給部91を介して本体カバー140の内部に流入したエアを第一エア放出部150まで導く。エア流路160は、本体110の外周面と本体カバー140の内周面との間に形成され、第一エア放出部150に連通する。これにより、センサ100は、例えば、エア供給部91から第一エア放出部150までエアを導くためのホース等を本体カバー140の内部に配置する場合と比べて、センサ100の構造を簡素化でき、センサ100の小型化を図ることができる。
なお、本体カバー140は、流入口141よりも第一エア放出部150から離れた位置で本体110の外周面に固定され、本体110の外周面と本体カバー140の内周面との間が、Oリング143によりシールされている。これにより、センサ100は、エア流路160に流入したエアが、第一エア放出部150以外の部位から漏出することを防止できるので、第一エア放出部150から工作物Wへ向けてエアを強く吹き付けることができる。
第二エア放出部170は、エア供給装置90のエア供給部92に一体形成されたノズルである。第二エア放出部170は、砥石台30とセンサ100との間に配置され、工作物Wのうち、研削工具51及びラップ工具52により研削される研削位置から検出領域Aへ向かう部位へ向けてエアを放出する。これにより、センサ100は、工作物Wに付着したクーラント等の異物を第二エア放出部170から放出するエアにより吹き飛ばすことができる。従って、センサ100は、異物が付着した状態で工作物Wが検出領域Aに進入することを防止できる。また、切粉等を含むミストが検出領域Aに進入することを防止できる。よって、センサ100は、検出精度を確保することができる。
風切板180は、センサ100と第二エア放出部170との間を仕切る板状の部材であり、本体カバー140に固定される。風切板180の工作物Wを向く端部180aは、第一エア放出部150よりも工作物Wに近接した位置にあり、第二エア放出部170は、風切板180の工作物Wを向く端部180aよりも工作物Wとは離れた位置からエアを放出する。
この場合、第二エア放出部170から放出されたエアが、検出領域Aに向けて吹き付けられることを防止できるので、センサ100は、第二エア放出部170から吹き付けたエアにより飛散した異物が検出部120に付着することを抑制できる。また、第二エア放出部170から放出したエアが、風切板180に案内されながら工作物Wへ向かうので、第二エア放出部170は、工作物Wに対し、エアを強く吹き付けることができる。よって、センサ100は、工作物Wに付着した異物を取り除きやすくすることができる。
(3.制御装置200について)
次に、図4を参照して、制御装置200について説明する。図4に示すように、制御装置200は、主軸制御部210と、ツルア制御部220と、研削制御部231及びラップ制御部232と、テーブル制御部240と、砥石台制御部250と、回転台制御部260と、加工条件決定部270と、を主に備える。
主軸制御部210は、主軸モータ24(図1参照)の駆動制御を行うことにより、工作物W(図1参照)の回転を制御する。ツルア制御部220は、ツルアモータ61(図1参照)の駆動制御を行うことにより、ツルア60(図1参照)の回転を制御する。研削制御部231は、研削工具用モータ53(図1参照)の駆動制御を行うことにより、研削工具51(図1参照)の回転を制御する。ラップ制御部232は、ラップ工具用モータ54(図1参照)の駆動制御を行うことにより、ラップ工具52の回転を制御する。
テーブル制御部240は、Z軸モータ11(図1参照)の駆動制御を行うことにより、Z軸方向におけるテーブル10(図1参照)の位置及び送り速度を制御する。砥石台制御部250は、X軸モータ31(図1参照)の駆動制御を行うことにより、X軸方向における砥石台30の位置及び送り速度を制御する。回転台制御部260は、回転機構41を制御することにより、回転台40の回転を制御する。
加工条件決定部270は、センサ100から得られた工作物Wの表面粗さに関する検出結果に基づき、その後に実施する研削加工又はラップ加工の条件を決定する。テーブル制御部240及び砥石台制御部250は、加工条件決定部270に設定された研削条件に従ってテーブル10及び砥石台30の位置及び送り速度を制御する。このように、研削工具51又はラップ工具52を工作物Wに対して相対移動させながら、工作物Wの外径が所望の寸法となるまで工作物Wに研削加工を施すにあたり、加工条件決定部270は、センサ100による検出結果に基づき、効率性を高めつつ、研削加工終了後に所望の表面粗さが得られるような研削条件を決定する。
(4.研削加工の流れ)
次に、研削工具51を用いて行う研削加工の流れについて説明する。ここでは、円筒状の工作物Wに対し、トラバース研削による研削加工を行う場合を例に挙げて説明する。研削加工を行う際、砥石台制御部250は、研削工具51の外周面が工作物Wと対向する位置に配置されるように回転機構41を制御し、回転台40を回転させる。
研削加工は、粗加工、中仕上げ加工、仕上げ加工及びスパークアウトの4つの工程を順次実行する。工作機械1は、スパークアウト時に、砥石台30のX軸方向への送りを停止した状態で、研削工具51を回転させる。なお、各々の工程におけるテーブル10のZ軸方向へのトラバース速度及びトラバース研削の回数、1回のトラバース研削が終了した後における砥石台30のX軸方向への移動量(切込量)は、予め定められている。
粗加工時における切込量は、中仕上げ加工時における切込量よりも大きく、中仕上げ加工時における切込量は、仕上げ加工時における切込量よりも大きい。工作機械1は、スパークアウト時に、砥石台30のX軸方向への送りを停止した状態で、研削工具51を回転させる。定寸装置80は、テーブル10のZ軸方向へのトラバース送りが終了してから次のトラバース送りを開始するまでの間に、工作物Wの外径を測定する。
ここで、工作物Wの表面を覆う黒皮の状態は一様でないため、予め定めた送り速度で研削加工を行ったとしても、工作物Wの表面状態が所望の状態となっていない場合がある。そこで、工作機械1は、工作物Wの研削加工を行う過程で、研削された部位の表面粗さ(例えば、最大高さRz)をセンサ100により検出する。加工条件決定部270は、センサ100により検出された表面粗さが予め定めた所定閾値よりも大きい場合に、表面粗さが閾値以下となる研削条件を決定し、テーブル制御部240及び砥石台制御部250は、加工条件決定部270により決定された条件で研削を行うための制御を行う。これにより、工作機械1は、研削加工終了時において、工作物Wの表面状態を所望の状態とすることができる。
(5.ラップ加工の流れ)
工作機械1は、研削工具51を用いた研削加工が終了した後、ラップ工具52を用いてラップ加工を行う。これに伴い、回転台制御部260は、回転機構41を駆動制御し、回転台50を180度回転させ、ラップ工具52の外周面を工作物Wに対向させる。
ラップ加工は、砥石台30をX軸方向へ送りつつ、工作物Wを回転させながら行う。これと同時に、センサ100は、工作物Wのラップ加工された部位の表面粗さを検出し、加工条件決定部270は、工作物Wの表面粗さが所定閾値よりも小さくなったと判断した場合に、ラップ工具52によるラップ加工を終了させる。
なお、工作機械1では、工作物Wの研削工具51により研削された部位の表面粗さの検出、及び、工作物Wのラップ工具52によりラップ加工された部位の表面粗さの検出が、一のセンサ100を用いて行われるので、センサ100の共用化を図ることができる。
(6.その他)
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施形態では、工作機械1がセンサ100を1つ備え、その1つのセンサ100によって研削加工時における工作物Wの表面粗さの検出、及び、ラップ加工時における工作物Wの表面粗さの検出を行う場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、工作機械1は、研削加工時における工作物Wの表面粗さの検出に用いるセンサと、ラップ加工時における工作物Wの表面粗さの検出に用いるセンサとを別個設けてもよい。この場合、ラップ加工時に用いるセンサは、研削加工時に用いるセンサよりも精度の高い検出部を用いることで、ラップ加工終了時における工作物Wの表面粗さを、より確実に所望の状態へ近づけることができる。一方、研削加工時に用いるセンサは、ラップ加工時に用いるセンサよりも精度の低い検出部を用いることで、研削加工時に用いるセンサの部品コストを抑制できる。
また、本実施形態では、研削工具51による研削加工及びラップ工具52によりラップ加工を実施可能な工作機械1に本発明を適用する場合を例に挙げて説明したが、研削加工のみを実施可能な研削盤、及び、ラップ加工のみを実施可能なラップ加工機のそれぞれに本発明を適用することは当然可能である。
また、上記各実施形態において、工作機械が1台の工作機械1から構成される場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、工作機械システムが、複数の工作機械と、複数の工作機械の外部であって、それら複数の工作機械が接続されるネットワーク上に設けられる解析装置と、を備え、上記各実施形態において制御装置200に設けられていた加工条件決定部270を、解析装置に設けてもよい。この場合において、解析装置は、例えば、特定の加工条件下(特定の工作物Wや特定の工作機械、特定の環境(気温や湿度)等)で研削した工作物Wの表面粗さの値を蓄積する。そして、解析装置に設けられた加工条件決定部270は、蓄積されたデータを解析し、解析装置による解析結果(傾向や異常の発生等)に基づいて最適な加工条件を決定する。これにより、工作機械システムは、工作物Wの表面粗さを確実に所望の状態とすることができる。
(7.効果)
以上説明したように、本発明を適用した工作機械システムとしての工作機械1は、研削後の工作物Wにラップ加工を行う。工作機械システムは、工作物Wにラップ加工を行うラップ工具52と、工作物Wの表面粗さを検出するセンサ100と、センサ100により検出される表面粗さに基づいてラップ工具52によるラップ加工を行う制御装置200と、を備える。
この工作機械システムとしての工作機械1によれば、センサ100により工作物Wの表面粗さを検出し、その検出し工作物Wの表面粗さに基づいてラップ加工を行うので、工作機械システムは、ラップ加工終了時における工作物Wの表面粗さを、確実に所望の状態とすることができる。
上記した工作機械システムにおいて、制御装置200は、検出された表面粗さが所定閾値よりも小さくなった場合に、ラップ加工を終了する。この工作機械システムは、ラップ加工終了時における工作物Wの表面粗さを、確実に所望の状態とすることができる。
さらに、上記した工作機械システムは、工作物Wを回転可能に支持する工作物支持装置20と、工作物支持装置20に支持された工作物Wを研削する研削工具51と、を備える。この工作機械システムは、研削工具51による研削加工が終了した工作物Wに対し、ラップ工具52によるラップ加工を実施する際、工作物支持装置20に支持された工作物Wを別の場所へ搬送する作業を不要とすることができる。よって、工作機械システムは、研削加工が終了してからラップ加工を開始するまでに要する時間の短縮を図ることができる。
上記した工作機械システムにおいて、制御装置200は、工作物Wの研削工具51により研削された部位の表面粗さの検出、及び、工作物Wのラップ工具52によりラップ加工された部位の表面粗さの検出が、一のセンサ100を用いて行われる。
上記した工作機械システムは、研削工具51により研削された部位の表面粗さ、及び、ラップ工具52によりラップ加工された部位の表面粗さを、一のセンサ100により検出することにより、センサ100の共用化を図ることができる。
また、上記した工作機械システムは、複数のセンサを備え、複数のセンサ100は、工作物Wの研削工具51により研削された部位の表面粗さを検出する研削加工時用センサと、工作物のラップ工具52によりラップ加工された部位の表面粗さを検出するラップ加工時用センサと、を備える。
この工作機械システムは、研削加工時における工作物Wの表面粗さを検出するためのセンサである研削加工時用センサと、ラップ加工時における工作物Wの表面粗さを検出するためのセンサであるラップ加工用センサとを備えるので、研削加工後及びラップ加工後の工作物Wの表面粗さを、確実に所望の状態とすることができる。
上記した工作機械システムにおいて、センサ100は、基板121と、基板121上に装着され、工作物Wに向けて発光する発光素子と、基板121上において発光素子の近傍に装着され、工作物Wからの反射光を受光可能な第一受光素子123及び第二受光素子124としての受光素子と、を備える。この工作機械システムは、工作物Wの表面粗さを非接触で検出することができるので、表面粗さの検出に伴って研削加工後の工作物Wに傷がつくことを回避できる。
1:工作機械(工作機械システム)、 20:工作物支持装置、 51:研削工具、 52:ラップ工具、 100:センサ、 121:基板、 122:発光素子、 123:第一受光素子(受光素子)、 124:第二受光素子(受光素子)、 200:制御装置、 W:工作物

Claims (6)

  1. 研削後の工作物にラップ加工を行う工作機械システムであって、
    前記工作物を回転可能に支持する工作物支持装置と、
    前記工作物支持装置に支持された前記工作物を研削する研削工具と、
    前記工作物支持装置に支持された前記工作物にラップ加工を行うラップ工具と、
    前記工作物の表面粗さを検出するセンサと、
    前記センサにより検出される表面粗さに基づいて前記ラップ工具によるラップ加工を行う制御装置と、
    を備える工作機械システム。
  2. 前記制御装置は、検出された前記表面粗さが所定閾値よりも小さくなった場合に、ラップ加工を終了する、請求項1に記載の工作機械システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記工作物の前記研削工具により研削された部位の前記表面粗さの検出、及び、前記工作物の前記ラップ工具によりラップ加工された部位の前記表面粗さの検出が、一の前記センサを用いて行われる、請求項1又は2に記載の工作機械システム。
  4. 前記工作機械システムは、複数の前記センサを備え、
    前記複数のセンサは、
    前記工作物の前記研削工具により研削された部位の前記表面粗さを検出する研削加工時用センサと、
    前記工作物の前記ラップ工具によりラップ加工された部位の前記表面粗さを検出するラップ加工時用センサと、
    を備える、請求項1又は2に記載の工作機械システム。
  5. 前記センサは、
    基板と、
    前記基板上に装着され、前記工作物に向けて発光する発光素子と、
    前記基板上において前記発光素子の近傍に装着され、前記工作物からの反射光を受光可能な受光素子と、
    を備える、請求項1−の何れか一項に記載の工作機械システム。
  6. 前記工作機械システムは、
    前記ラップ工具及び前記センサを備える複数の工作機械と
    前記複数の工作機械が接続されるネットワーク上に設けられる解析装置と
    前記センサにより検出される前記表面粗さに基づいて加工条件を決定する加工条件決定部と、
    を備え、
    前記加工条件決定部は、前記解析装置に設けられ、前記複数の工作機械における前記センサにより検出された前記表面粗さの解析結果に基づいて加工条件を決定する、請求項1−の何れか一項に記載の工作機械システム。
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