JP7127994B2 - ドレッシングボード及びドレッシング方法 - Google Patents
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Description
研削装置1において、ウェーハW及びドレッシングボードBは、例えばウエーハカセットに棚状に収容されており、図示しない搬入出手段によってウエーハカセットから一枚ずつ搬出され保持手段30に搬入される。
第1の高さ測定手段381及び第2の高さ測定手段382には、ウェーハWの厚さを測定する厚さ測定手段38が電気的に接続されている。厚さ測定手段38は、第2の高さ測定手段382が測定したウェーハWの上面Wbの高さと第1の高さ測定手段381が測定した保持手段30の保持面300aの高さとの差を保持面300aで保持されるウェーハWの厚さとして算出する。
板状砥石B1は、例えば、ダイヤモンド砥粒がレジンボンドで円形板状に固められた砥石であり、その上下面は平坦面となっている。図2に示すように、板状砥石B1の半径は、例えば、約40mmとなっている。なお、板状砥石B1に含まれる砥粒は、研削砥石641の種類等により適宜適切なものを選択でき、ダイヤモンド砥粒以外にも、例えば、CBN(立方晶窒化ホウ素)砥粒、GC砥粒(グリーンカーボン)、又はアルミナ砥粒を用いてもよい。また、ボンド剤もレジンボンドに限定されず、セラミックボンド等であってもよい。板状砥石B1は、リング被加工物B2が消耗すると同時に消耗する硬さが好ましい。
例えば、板状砥石B1の下面の全面及びリング被加工物B2の下面の全面に接着剤が均一に塗布される。そして、板状砥石B1の中心と、リング被加工物B2の中心と、基台B3の中心とが略合致した状態で、板状砥石B1の接着剤が塗布された下面とリング被加工物B2の接着剤が塗布された下面とが基台B3の上面に押し付けられることで、板状砥石B1及びリング被加工物B2が接着剤で基台B3上に同心円をなすように固定され、図3に示すドレッシングボードBが形成される。そして、板状砥石B1の上面B1aとリング被加工物B2の上面B2aとは面一となっている。
まず、図1に示す研削装置1の着脱領域内において、図示しない搬入出手段によって、一枚のウェーハWが、保持手段30の保持面300a上に載置される。そして、図示しない吸引源により生み出される吸引力が保持面300aに伝達されることにより、保持手段30がウェーハWを吸引保持する。
その後、モータ62により回転軸60が回転駆動されるのに伴って、研削ホイール64が例えば+Z方向側から見て反時計周り方向に回転する。また、研削送り手段7が研削手段6を-Z方向へと下降させていき、研削砥石641がウェーハWの上面Wbに当接することで研削が行われる。研削加工中は、回転手段32により保持手段30が+Z方向側から見て反時計周り方向に回転するのに伴ってウェーハWも回転するので、研削砥石641がウェーハWの上面Wb全面の研削加工を行う。研削加工中は、研削水を回転軸60中の流路を通して研削砥石641とウェーハWとの接触部位に対して供給して、接触部位を冷却・洗浄する。
まず、図1に示す研削装置1の着脱領域内において、図示しない搬入出手段によって、ウェーハWの代わりにドレッシングボードBが、基台B3が下側になるように保持手段30の保持面300a上に載置される。そして、図示しない吸引源により生み出される吸引力が保持面300aに伝達されることにより、保持手段30が保持面300a上で基台B3を介してドレッシングボードBを吸引保持する。
保持手段30が、図示しないX軸方向送り手段によって研削手段6の下まで+X方向へ移動して、研削ホイール64と保持手段30に保持されたドレッシングボードBとの位置合わせがなされる。位置合わせは、例えば、図4に示すように、研削砥石641の回転軌道がドレッシングボードBの回転中心(板状砥石B1の回転中心)を通るように行われる。
次いで、モータ62(図1参照)により回転軸60が回転駆動されるのに伴って、図5に示すように、研削ホイール64が+Z方向側から見て反時計周り方向に所定の回転速度(例えば、2000rpm)で回転する。また、研削送り手段7が研削手段6を-Z方向へと少しずつ下降させていき、研削砥石641がドレッシングボードBの上面に当接することで研削砥石641の研削面のドレッシングが開始される。ドレッシング中は、回転手段32により保持手段30が+Z方向側から見て反時計周り方向に回転するのに伴ってドレッシングボードBも回転するので、研削砥石641が板状砥石B1の上面B1a及びリング被加工物B2の上面B2aの全面の研削加工を行いつつ、研削砥石641の研削面の目立てが行われていく。例えば、ドレッシング中は、研削水を回転軸60中の流路を通して研削砥石641とドレッシングボードBとの接触部位に対して供給して、接触部位を冷却・洗浄する。
隙間Vの存在がこのような効果を生み出すことができる理由の1つは、以下の要因によるものと推定される。上述したように、ドレッシングボードBにおいては、板状砥石B1の研削で研削砥石641の研削面から新たな砥粒を突出させると共に、リング被加工物B2の研削で新たに突出させた砥粒の先端形状を整えることができるが、研削砥石641が板状砥石B1を研削した後、即リング被加工物B2を研削せずに隙間Vによってワンクッションおいてリング被加工物B2を研削するため、発生した研削屑がその間に隙間V内に排出されて、板状砥石B1の上面B1aとリング被加工物B2の上面B2a上とに堆積してしまうことが防がれる。そのため、研削屑によるドレッシングの妨害がより低減されるため、ドレッシングが効率よく進行していく。
ドレッシング工程が上記のように実施された後、例えば、回転手段32が保持手段30の回転を停止させる。さらに、ドレッシング終了時において第1の高さ測定手段381により測定された保持手段30の保持面300aの高さ位置Z1と、第2の高さ測定手段382により測定されたドレッシングボードBの上面(リング被加工物B2の上面B2a)の高さ位置Z4とから厚さ測定手段38が算出した両者の測定値の差(Z4-Z1)、即ち、ドレッシング後のドレッシングボードBの厚さT2についての情報が、厚さ測定手段38から図1に示す制御手段9に送信される。
18:高さ位置認識手段 180:スケール 181:読み取り部
30:保持手段 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体 39:カバー
32:回転手段 37:傾き調節機構
381:第1の高さ測定手段 382:第2の高さ測定手段 38:厚さ測定手段
6:研削手段 60:回転軸 61:ハウジング 62:モータ 63:マウント
64:研削ホイール 640:ホイール基台 641:研削砥石
7:研削送り手段 9:制御手段 90:記憶部 91:算出部
W:ウェーハ B:ドレッシングボード B1:板状砥石 B2:リング被加工物 B3:基台 V:隙間
Claims (3)
- 研削ホイールの研削砥石の研削面をドレッシングするドレッシングボードであって、
砥粒をボンド剤で固定させた円板状の板状砥石と、ドレッシングした該研削面で研削しようとする被加工物と同じ材質からなるリング状のリング被加工物と、該板状砥石と該リング被加工物とを配設する基台とを備え、
該基台の中心と該板状砥石の中心とが一致し、
該リング被加工物は、該板状砥石の中心を中心として該板状砥石を囲繞し、該板状砥石と同心円環状に形成され、
該基台に配設した該板状砥石の上面と該リング被加工物の上面とが面一に形成されるドレッシングボード。 - 前記基台の面方向で、前記板状砥石と前記リング被加工物との間に前記研削砥石が該板状砥石を研削したことによって発生した研削屑が排出されるリング状の隙間を備えた請求項1記載のドレッシングボード。
- ウェーハを保持する保持面を有する保持手段と、研削ホイールを回転可能に装着し保持手段が保持したウェーハを研削する研削手段と、該研削手段を該保持手段の保持面に対して垂直方向に移動させた際の該研削手段の高さ位置を認識する高さ位置認識手段と、該保持面の高さ位置と該保持面が保持したウェーハの上面の高さ位置との差から該保持面が保持したウェーハの厚さを測定する厚さ測定手段と、を備えた研削装置と請求項1または2記載のドレッシングボードとを用いて、該研削手段の研削砥石の研削面のドレッシングを行うドレッシング方法であって、
該保持面に前記基台を介して該ドレッシングボードを保持させる保持工程と、
該保持工程で保持した該ドレッシングボードの前記リング被加工物の上面の高さ位置と該保持面の高さ位置とを測定し該ドレッシングボードの厚さを測定する厚さ測定工程と、
該研削手段を該保持手段に近づける方向に移動させ、該ドレッシングボードの該リング被加工物と前記板状砥石とに該研削面を接触させ、該ドレッシングボードの厚さを測定しながら該ドレッシングボードを研削し該研削面の目立てを行うドレッシング工程と、
該ドレッシング工程終了時の該研削手段の高さ位置から該厚さ測定手段が測定した該ドレッシング後の該ドレッシングボードの厚さを差し引いた高さ位置を、該保持手段に近づける方向に該研削手段を移動させ該研削面が該保持面に接触する高さ位置として記憶するセットアップ工程と、を備えるドレッシング方法。
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