JP6887279B2 - インプリント装置および物品製造方法 - Google Patents

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本発明は、インプリント装置および物品製造方法に関する。
インプリント装置は、基板のパターン形成領域の上のインプリント材と型のパターン部とを接触させ、インプリント材を硬化させることによって、基板の上にインプリント材の硬化物からなるパターンを形成する技術である。特許文献1、2に記載されているように、インプリント材と型のパターン部との接触は、型を基板に向かって凸形状になるように湾曲させた状態でインプリント材に対してパターン部を押し付けることによってなされうる。また、インプリント材と型のパターン部との接触は、パターン部の中央部において開始されうる。その後、インプリント材とパターン部との接触領域が徐々に拡大し、パターン形成領域の全域においてインプリント材とパターン部とが接触した後に、基板が平坦に戻され、かつ、インプリント材に対するパターン部の押し付けが停止されうる。
特表2009−536591号公報 特表2011−512019号公報
本発明者は、型を平坦にするタイミングと基板の上のインプリント材に対する型の相対的な押し付けのタイミングとの関係が不適切であると、欠陥が生じ、歩留まりが低下しうることを発見した。この欠陥は、例えば、基板の上に形成されるパターンに生じるボイドであったり、基板の上のパターン形成領域からのインプリント材のはみ出しであったりしうる。
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、歩留まりの向上に有利なインプリント技術を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置に係り、前記インプリント装置は、前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、前記押し付け力を制御する力制御部と、前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備える。
ここで、前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第2タイミングよりも遅いタイミングを前記第2タイミングとして決定しうる。
あるいは、前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上に前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第2タイミングよりも早いタイミングを前記第2タイミングとして決定しうる。
あるいは、前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上に前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第1タイミングよりも早いタイミングを前記第1タイミングとして決定しうる。
あるいは、前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上に前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第1タイミングよりも遅いタイミングを前記第1タイミングとして決定しうる。
あるいは、前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第1結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第2タイミングをより遅いタイミングに変更し、前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第2結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材に含まれるボイドが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第2タイミングをより遅いタイミングに変更し、前記第2結果において、前記基板と前記パターン部との間に前記インプリント材で形成される膜に含まれるボイドが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第1タイミングをより早いタイミングに変更し、前記第1結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第2タイミングをより早いタイミングに変更し、前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第2タイミングをより早いタイミングに変更し、前記第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第1タイミングをより遅いタイミングに変更し、ボイドが発生せず、はみ出しが発生しない前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングをそれぞれ前記第1タイミングおよび前記第2タイミングとして決定しうる。
あるいは、前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第1結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第1タイミングをより早いタイミングに変更し、前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第2結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材に含まれるボイドが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第1タイミングをより早いタイミングに変更し、前記第2結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材に含まれるボイドが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第2タイミングをより遅いタイミングに変更し、前記第1結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第1タイミングをより遅いタイミングに変更し、前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第1タイミングをより遅いタイミングに変更し、前記第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第2タイミングをより早いタイミングに変更し、ボイドが発生せず、はみ出しが発生しない前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングをそれぞれ前記第1タイミングおよび前記第2タイミングとして決定しうる。
本発明によれば、歩留まりの向上に有利なインプリント技術が提供される。
本発明の一実施形態のインプリント装置の構成を模式的に示す図。 基板のパターン形成領域の上のインプリント材と型のパターン部とを接触させる接触工程を模式的に示す図。 接触工程の途中における型および基板のパターン形成領域の上のインプリント材を模式的に示す図。 相対駆動機構によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早い場合に発生しうる欠陥を説明する図。 相対駆動機構によって制御される押し付けの力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅い場合に発生しうる欠陥を説明する図。 接触工程において撮像部によって撮像される画像の遷移を例示する図。 相対駆動機構によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早いために欠陥(ボイド)が発生する場合に撮像部によって撮像される画像の遷移を示す図。 相対駆動機構によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅いために欠陥(はみ出し)が発生する場合に撮像部によって撮像される画像の遷移を示す図。 型保持部の高さ、キャビティ空間の圧力および押し付け力の時間的な変化を例示する図。 インプリント装置における調整動作の第1例を示すフローチャート。 インプリント装置における調整動作の第2例を示すフローチャート。 インプリント装置における調整動作の第3例を示すフローチャート。 インプリント装置における調整動作の第4例を示すフローチャート。 物品製造方法の1つの例を示す図。 物品製造方法の他の例を示す図。
以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
図1には、本発明の一実施形態のインプリント装置100の構成が模式的に示されている。インプリント装置100は、基板2の上に配置されたインプリント材IMと型1のパターン部PPとを接触させ、インプリント材IMを硬化させることによって、基板2の上にインプリント材IMの硬化物からなるパターンを形成する。
インプリント材IMとしては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、例えば、赤外線、可視光線、紫外線などでありうる。硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物でありうる。これらのうち、光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。インプリント材は、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に配置されうる。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下でありうる。基板2の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられうる。必要に応じて、基板2の表面に、基板とは別の材料からなる部材が設けられてもよい。基板2は、例えば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスである。
本明細書および添付図面では、基板2の表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系において方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ平行な方向をX方向、Y方向、Z方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転、Z軸周りの回転をそれぞれθX、θY、θZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御または駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御または駆動は、それぞれX軸に平行な軸の周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御または駆動を意味する。また、位置は、X軸、Y軸、Z軸の座標に基づいて特定されうる情報であり、姿勢は、θX軸、θY軸、θZ軸の値で特定されうる情報である。位置決めは、位置および/または姿勢を制御することを意味する。位置合わせは、基板2および型1の少なくとも一方の位置および/または姿勢の制御を含みうる。
インプリント装置100は、基板2を保持する基板保持部15、基板保持部15を駆動することによって基板2を駆動する基板駆動機構14、基板保持部15および基板駆動機構14を支持するベース定盤13を備える。また、インプリント装置100は、型1を保持する型保持部10、型保持部10を駆動することによって型1を駆動する型駆動機構17、型駆動機構17を支持する構造体11を備える。
基板駆動機構14および型駆動機構17は、基板2と型1との相対位置が調整されるように基板2および型1の少なくとも一方を駆動する相対駆動機構25を構成する。相対駆動機構25による相対位置の調整は、基板2の上のインプリント材IMと型1のパターン部PPとの接触、および、硬化したインプリント材IMと型1との分離のための駆動を含む。基板駆動機構14は、基板2を複数の軸(例えば、X軸、Y軸、θZ軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸)について駆動するように構成されうる。型駆動機構17は、型1を複数の軸(例えば、Z軸、θX軸、θY軸の3軸、好ましくは、X軸、Y軸、Z軸、θX軸、θY軸、θZ軸の6軸)について駆動するように構成されうる。
インプリント装置100は、更に、型1の湾曲を制御する圧力制御部20を備える。型1は、隔膜110と、隔膜110を支持する支持部111とを含む。支持部111は、型保持部10によって保持される。隔膜110は、パターン部PPを有する第1面S1と、第1面S1の反対側の第2面S2とを有する。型1は、第2面S2の側に、開放されたキャビティ103(空洞)を有しうるが、キャビティ103は必須ではない。型保持部10は、隔膜110の第2面S2の側に空間19が形成されるように型1を保持する。圧力制御部20は、型1の隔膜110が基板2に向かって凸形状になるように第2面S2に対する圧力(即ち、空間19の圧力)を制御することによって隔膜110を湾曲させることができる。湾曲した隔膜110は、第2面S2に対する圧力を低下させることによって平坦な状態に戻る。第2面S2に対する圧力(空間19の圧力)は、キャビティ圧力とも呼ばれる。
インプリント装置100は、更に、基板2の上のパターン形成領域(パターンを形成すべき領域、例えば、ショット領域)にインプリント材IMを配置(供給)するディスペンサ(供給部)16を備えうる。例えば、基板駆動機構14によって基板2を走査しながらディスペンサ16からインプリント材IMを吐出することによって基板2の上の目標位置にインプリント材IMを配置することができる。インプリント装置100は、更に、基板2の上のインプリント材IMに対してそれを硬化させるためのエネルギ(例えば、紫外線等の光)を供給することによってインプリント材IMを硬化させる硬化部12を備えうる。インプリント装置100は、更に、基板2のパターン形成領域のマークと型1のマークとによって形成される像を撮像することによって両マークの相対位置を計測するための1又は複数の撮像部31(アライメントスコープ)を備えうる。撮像部31は、プリズム30を介して撮像を行うように構成されうる。撮像部31は、基板2の上のインプリント材IMと型1(のパターン部PP)との接触状態を示す状態情報を取得するデバイスである。また、硬化部12は、プリズム30を介して、硬化のためのエネルギーをインプリント材IMに供給するように構成されうる。状態情報を取得するデバイスは、例えば、欠陥検査装置によって検された結果を取得するための入力デバイスであってもよい。
インプリント装置100は、更に、相対駆動機構25(基板駆動機構14、型駆動機構17)、硬化部12、撮像部31、圧力制御部20およびディスペンサ16を制御する制御部40を含む。相対駆動機構25は、後述の押し付け力を制御する力制御部として機能する。制御部40は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用コンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合わせによって構成されうる。
後述の調整動作において、制御部40は、撮像部31から、基板2の上のインプリント材IMと型1(のパターン部PP)との接触状態を示す状態情報を取得する。状態情報は、基板2の上のインプリント材IMと型1のパターン部PPとの接触状態が変化しなくなった後に撮像部31によって撮像された画像を含みうる。あるいは、状態情報は、基板2の上のインプリント材IMが硬化しない状態で撮像部31によって撮像された画像を含みうる。調整動作において、制御部40は、状態情報に基づいて、キャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミング、および、押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する。ここで、押し付け力は、基板2のパターン形成領域の上のインプリント材IMに対する型1(のパターン部PP)の相対的な押し付けの力である。押し付け力は、力制御部として機能する相対駆動機構25によって制御される。相対駆動機構25は、例えば、押し付け力を検出するセンサを含み、該センサの出力に基づいて押し付け力をフィードバック制御するように構成されうる。該センサは、例えば、型駆動機構17に組み込まれうる。
基板2のパターン形成領域の上にインプリント材IMによってパターンを形成する処理は、配置工程、接触工程、位置合わせ工程、硬化工程および分離工程を含みうる。配置工程は、ディスペンサ16によって基板2のパターン形成領域にインプリント材IMを配置する工程である。接触工程は、基板2のパターン形成領域の上のインプリント材IMと型1のパターン部PPとを接触させる工程である。接触工程の詳細については後述する。
位置合わせ工程では、撮像部31が撮像した画像に基づいて基板2のパターン形成領域のマークと型1のマークとの相対位置が検出されながら、その結果に基づいて相対駆動機構25によって基板2のパターン形成領域と型1のパターン部PPとが位置合わせされる。硬化工程では、硬化部12によって硬化用のエネルギーが基板2の上のインプリント材IMに与えられ、これによってインプリント材IMが硬化され、インプリント材IMの硬化物からなるパターンが基板2のパターン形成領域に形成される。分離工程では、相対駆動機構25によって、硬化したインプリント材IMと型1とが分離される。
図2には、基板2のパターン形成領域の上のインプリント材IMと型1のパターン部PPとを接触させる接触工程が模式的に示されている。接触工程は、図2(a)に示される変形工程、および、図2(b)から図2(d)に示される押し付け工程を含む。変形工程では、圧力制御部20によって型1の隔膜110が基板2に向かって凸形状になるように型1の第2面S1に対する圧力(キャビティ圧力)が制御される。
押し付け工程では、相対駆動機構25によって基板2と型1との距離を制御することによって、基板2のパターン形成領域の上のインプリント材IMに対する型1のパターン部PPの相対的な押し付けがなされる。また、押し付け工程では、圧力制御部20によってキャビティ圧力が制御される。押し付け工程では、図2(b)に示されるように、隔膜110が湾曲(変形)した状態で基板2のパターン形成領域の上のインプリント材IMに対するパターン部PPの相対的な押し付けが開始される。押し付け工程では、その後、図2(c)、図2(d)に示されるように、インプリント材IMとパターン部PRとの接触領域を拡大させる。押し付け工程では、その後、圧力制御部20によってキャビティ圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、相対駆動機構25によって押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させる。この状態で、型1のパターン部PP(隔膜110)は平坦な状態になる。なお、押し付け工程は、型駆動機構17によって型1を基板2に向かって駆動することによってなされうるが、基板駆動機構14によって基板2を型1に向かって駆動することによってなされてもよい。
図3には、接触工程の途中における型1および基板2のパターン形成領域PFRの上のインプリント材IMが模式的に示されている。図3に示された状態では、相対駆動機構25によって、基板2のパターン形成領域PFRの上のインプリント材IMに対する型1のパターン部PPの相対的な押し付けがなされている。また、図3に示された状態では、圧力制御部20によって型1の隔膜110の第2面S2に対する圧力(キャビティ圧力)が加えられている。図3に示された状態の後、圧力制御部20によってキャビティ圧力を低下させながら第1所定値(ゼロまたはそれに近い値)に収束させ、かつ、相対駆動機構25によって押し付け力を低下させながら第2所定値(ゼロまたはそれに近い値)に収束させる。ここで、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングと相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングとの関係を調整することが、欠陥の発生を低減するために重要である。
図4を参照しながら、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早い場合に発生しうる欠陥について説明する。この例では、第2タイミングが適正タイミングより早く、また、相対駆動機構25が押し付け力を第2所定値に収束させるために押し付け力を低下させ始めるタイミングも適正タイミングより早い。
図4(a)には、圧力制御部20によって、型1の隔膜110が基板2に向かって凸形状になるように隔膜110にキャビティ圧力が加えられた状態で相対駆動機構25による押し付け力を低下させた状態が示されている。隔膜110にキャビティ圧力が加えられている状態で相対駆動機構25による押し付け力がゼロまたはそれに近い第2所定値に収束すると、キャビティ圧力による隔膜110の湾曲を抑制する力が弱くなる。そのため、キャビティ圧力による隔膜110の湾曲の大きくなるとともに、型1の支持部111が基板2から離れる方向に移動する。これにより、基板2のパターン形成領域PFRと型1のパターン部PPとの間の容積が一時的に大きくなり、インプリント材IMの側面がパターン形成領域PFRの中央方向に窪んで、窪み201が形成されうる。
その後、キャビティ圧力が低下すると、図4(b)に示されるように、型1の隔膜110の湾曲が小さくなるとともに型1の支持部111が基板2に近づく方向に移動する。これにより、基板2のパターン形成領域PFRと型1のパターン部PPとの間の容積が小さくなり、インプリント材IMがパターン形成領域PFRの外縁の方向に広がる。また、窪み201の形状は、気体を取り込むように変化しうる。
その後、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1タイミングにおいて第1所定値に収束し、また、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2タイミングにおいて第2所定値に収束する。この例では、第2タイミングが適正タイミングより早く、また、相対駆動機構25が押し付け力を第2所定値に収束させるために押し付け力を低下させ始めるタイミングも適正タイミングより早い。このようにして、図4(c)に示されるように、型1の隔膜110が平坦になるとともに、基板2のパターン形成領域PFRと型1のパターン部PPとの間隙が目標値になる。この状態で、窪み201によってインプリント材IMの膜の中にボイド(空洞)202が形成されうる。ボイド202は、インプリント材IMを硬化させた後においても消滅せず、形成されたパターンの欠陥となる。
図5を参照しながら、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅い場合に発生しうる欠陥について説明する。この例では、第2タイミングが適正タイミングより遅く、また、相対駆動機構25が押し付け力を第2所定値に収束させるために押し付け力を低下させ始めるタイミングも適正タイミングより遅い。
図5(a)には、圧力制御部20によって、相対駆動機構25による押し付け力が維持されている状態でキャビティ圧力が低下した状態が示されている。この状態では、型1の隔膜110が平坦な状態に戻り始める。したがって、型1の支持部111は、基板2に近づく方向に移動する。
また、相対駆動機構25は、適正タイミングを過ぎても押し付け力を維持し続けるので、図5(b)に示されるように、基板2のパターン形成領域PFRと型1のパターン部PPとの間隙が目標値より小さくなる。そのために、インプリント材IMがパターン形成領域PFRの外縁の外側に食み出して、はみ出しIM’を形成しうる。
その後、相対駆動機構25による押し付け力が第2所定値に収束することによって、基板2のパターン形成領域PFRと型1のパターン部PPとの間隙が目標値に一致する。このとき、図5(c)に示されるように、パターン形成領域PFRと型1のパターン部PPとの間のインプリント材IMからはみ出しIM’が分離し、基板2の上には、インプリント材からなるはみ出しIM”が欠陥として形成されうる。はみ出しIM”は、パーティクル源となったり、隣のパターン形成領域に欠陥をもたらしたりしうる。
図6には、接触工程において撮像部31によって撮像される画像の遷移が例示されている。これらの画像は、基板2の上のインプリント材IMと型1(のパターン部PP)との接触状態を示す状態情報の例である。まず、図6(a)に例示されるように、基板2のパターン領域PFRの上のインプリト材IMと型1のパターン部PPの中央領域とが接触する。その後、図6(b)〜図6(d)に例示されるように、基板2のパターン領域PFRの上のインプリト材IMと型1のパターン部PPとの接触領域が徐々に拡大する。ここで、撮像部31によって撮像される画像には、基板2の表面からの光と型1のパターン部PPからの光とによって形成されるニュートンリングが現れうる。最終的には、図6(e)に例示されるように、パターン領域PFRの全域にわたって、インプリト材IMと型1のパターン部PPとが接触する。
図7には、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早いために欠陥(ボイド202)が発生する場合に撮像部31によって撮像される画像の遷移が例示されている。図7(f)の画像は、図4(a)に示される状態において撮像部31によって撮像されうる。図7(g)の画像は、図4(c)に示される状態において撮像部31によって撮像されうる。したがって、制御部40は、撮像部31によって撮像される画像に基づいて、基板2の上のインプリント材IMと型1(のパターン部PP)との接触状態を確認することができ、また、欠陥(ボイド202)が発生することを検出することができる。
図8には、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅いために欠陥(はみ出しIM”)が発生する場合に撮像部31によって撮像される画像の遷移が例示されている。図8(f)の画像は、図5(b)に示される状態において撮像部31によって撮像されうる。図8(g)の画像は、図5(c)に示される状態において撮像部31によって撮像されうる。したがって、制御部40は、撮像部31によって撮像される画像に基づいて、基板2の上のインプリント材IMと型1(のパターン部PP)との接触状態を確認することができ、また、欠陥(はみ出しIM”)が発生することを検出することができる。
以下、接触工程におけるインプリント材の広がり方について考察する。ここで、型1のパターン部PPの湾曲の勾配が0.001であるものとする。また、インプリント材IMは、ドロップレット(液滴)として基板2の上に配置され、その体積は1.5pLであり、半径は8.9umである。パターン部PPの中心の直下に第1ドロップレットが配置され、第1ドロップレットから150um離れた位置に第2ドロップレットが配置されているものとする。
この仮定において、第1ドロップレットに型1のパターン部PPに接触した状態における第2ドロップレットとパターン部PPとの距離は150nm(0.001×150um)である。よって、第1ドロップレットとパターン部PPの中心とが接触してから型1の支持部111を150nm基板2に近づけることによって第2ドロップレットとパターン部PPとが接触する。
次いで、インプリント材IMが広がる速度を考察する。ここでは経験に基づいて、パターン部PPの中心から外縁までの距離が約15mmで、インプリント材IMとパターン部PPとの接触領域がパターン部PPの中心から外縁まで広がるまでの時間が3秒であるものとする。この場合、インプリント材IMが広がる速度は、5mm/s(15mm÷3s)である。第1ドロップレットと第2ドロップレットとの距離が150umであるので、第1ドロップレットにパターン部PPが接触して第1ドロップレットが広がって第2ドロップレットに到達するまでに30ms(150um÷5mm/s)である。
よって、30msの間に型1の支持部111を150nm基板2に近づけることによって、第1ドロップレットが広がって第2ドロップレットに到達するタイミングと第2ドロップレットとパターン部PPとが接触するタイミングとを一致させることができる。仮に、型1の支持部111を基板2近づける速度が上記よりも速いと、第1ドロップレットが広がって第2ドロップレットに到達する前に、第2ドロップレットがその周囲に広がって、第1ドロップレットの広がりと衝突する。このような衝突は、ボイドを発生させることなくインプリント材の複数のドロップレットを膜状に広げる処理を阻害しうる。
図9には、型保持部10の高さ、キャビティ空間の圧力および押し付け力の時間的な変化が例示されている。型保持部10の高さおよび押し付け力は、型駆動機構17によって制御される。型保持部10の高さは、Z軸方向の基準位置を0として示されている。型1の支持部111の高さは、型保持部10の高さに対して一定のオフセット値を有する。押し付け力は、型駆動機構17が有するアクチュエータに発生させる力である。キャビティ圧力(型1の隔膜110の第2面S2に対する圧力)は、圧力制御部20によって制御される。
まず、型の1隔膜110が基板2に向かって凸形状になるようにキャビティ空間の圧力が陽圧にされる。タイミングt1において、型保持部10が基準位置(待機位置)から基板2に向かって移動(下降)を開始する。タイミングt2では、型保持部10の移動速度(下降速度)が遅くなる。型1のパターン部PPの中央部が基板2の上のインプリント材IMに接触し、その後、インプリント材IMとパターン部PPの接触領域が徐々に拡大する。タイミングt3の付近において、インプリント材IMとパターン部PPとの接触により押し付け力(絶対値)が徐々に大きくなる。タイミングt4の付近において、キャビティ圧力が第1所定値に収束し、押し付け力が第2所定値に収束する。キャビティ圧力および押し付け力の制御は、設定されている制御パラメータ値に従って制御部40が圧力制御部20および型駆動機構17を制御することによってなされうる。
ここで、欠陥を発生させることなく基板2のパターン形成領域PFRにパターンを形成するためには、キャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングと押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングとの調整が重要である。
図10には、インプリント装置100における調整動作の第1例が示されている。調整動作は、制御部40によって制御される。調整動作は、撮像部31から提供される状態情報に基づいて、キャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミング、および、押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する動作である。第1例では、制御部40は、撮像部31から提供される状態情報に基づいて、押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを決定する。
工程S901では、ディスペンサ16により基板2のパターン形成領域PFRにインプリント材IMが配置される。工程S902では、仮の制御パラメータ値(初期値あるいはデフォルト値)に従って接触処理が行われる。この接触処理において、図7(g)または図8(g)に示されるような画像が状態情報として撮像部31によって生成され、工程S903において、制御部40は、撮像部31から該画像を取得する。工程S904では、硬化部12によってインプリント材IMが硬化される。
工程S905では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFR内におけるインプリント材IMにボイド202があるかどうかを判断する。そして、ボイド202がある場合には、工程S906に進み、ボイド202がない場合には、工程S907に進む。ここで、ボイド202があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早いことを意味する。そこで、工程S906において、制御部40は、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも遅くし、工程S901に戻る。ここで、最新の制御パラメータ値は、工程S906および工程S908のいずれにおいても第2タイミングが変更されてない場合は、仮の制御パラメータ値である。一方、工程S906および工程S908のいずれかで第2タイミングが変更された場合は、最新の制御パラメータ値は、変更後の第2タイミングを規定する制御パラメータ値である。
工程S907では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFRからのはみ出しIM”があるかどうかを判断する。そして、はみ出しIM”がある場合には、工程S908に進み、はみ出しIM”がない場合には、工程S909に進む。ここで、はみ出しIM”があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅いことを意味する。そこで、工程S908において、制御部40は、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも早くし、工程S901に戻る。
工程S909に到達することは、ボイド202もはみ出しIM”もなくなったこと、即ち欠陥が発生しなくなったことを意味する。工程S909では、制御部40は、最新のパラメータ値を正式な制御パラメータ値として決定する。
図11には、インプリント装置100における調整動作の第2例が示されている。第2例では制御部40は、撮像部31から提供される状態情報に基づいて、キャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを決定する。
工程S901では、ディスペンサ16により基板2のパターン形成領域PFRにインプリント材IMが配置される。工程S902では、仮の制御パラメータ値(初期値あるいはデフォルト値)に従って接触処理が行われる。この接触処理において、図7(g)または図8(g)に示されるような画像が状態情報として撮像部31によって生成され、工程S903において、制御部40は、撮像部31から該画像を取得する。工程S904では、硬化部12によってインプリント材IMが硬化される。
工程S905では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFR内におけるインプリント材IMにボイド202があるかどうかを判断する。そして、ボイド202がある場合には、工程S911に進み、ボイド202がない場合には、工程S907に進む。ここで、ボイド202があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早いことを意味する。そこで、工程S911において、制御部40は、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも早くし、工程S901に戻る。ここで、最新の制御パラメータ値は、工程S911および工程S912のいずれにおいても第1タイミングが変更されてない場合は、仮の制御パラメータ値である。一方、工程S911および工程S912のいずれかで第1タイミングが変更された場合は、最新の制御パラメータ値は、変更後の第1タイミングを規定する制御パラメータ値である。つまり、第2例では、第2タイミングを遅くする代わりに、第1タイミングを早くする。
工程S907では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFRからのはみ出しIM”があるかどうかを判断する。そして、はみ出しIM”がある場合には、工程S912に進み、はみ出しIM”がない場合には、工程S909に進む。ここで、はみ出しIM”があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅いことを意味する。そこで、工程S912において、制御部40は、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも遅くし、工程S901に戻る。つまり、第2例では、第2タイミングを早くする代わりに、第1タイミングを遅くする。
工程S909に到達することは、ボイド202もはみ出しIM”もなくなったこと、即ち欠陥が発生しなくなったことを意味する。工程S909では、制御部40は、最新のパラメータ値を正式な制御パラメータ値として決定する。
図12には、インプリント装置100における調整動作の第1例が示されている。第3例では制御部40は、撮像部31から提供される状態情報に基づいて、キャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミング、および、押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する。
工程S901では、ディスペンサ16により基板2のパターン形成領域PFRにインプリント材IMが配置される。工程S902では、仮の制御パラメータ値(初期値あるいはデフォルト値)に従って接触処理が行われる。この接触処理において、図7(g)または図8(g)に示されるような画像が状態情報として撮像部31によって生成され、工程S903において、制御部40は、撮像部31から該画像を取得する。工程S904では、硬化部12によってインプリント材IMが硬化される。
工程S905では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFR内におけるインプリント材IMにボイド202があるかどうかを判断する。そして、ボイド202がある場合には、工程S921に進み、ボイド202がない場合には、工程S907に進む。ここで、ボイド202があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早いことを意味する。
工程S921では、制御部40は、ボイド202があるとの判断が1回目の判断であるかどうかを判断し、1回目の判断であれば、工程S906に進む。また、工程S921では、制御部40は、ボイド202があるとの判断が2回目以降である場合には、最新の判断においてボイド202(の個数および/または大きさ)が制御パラメータ値の変更前のボイド202よりも低減しているかどうかを判断する。そして、制御部40は、ボイド202が低減していれば工程S906に進み、低減していなければ工程S922に進む。
工程S906では、制御部40は、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも遅くし、工程S901に戻る。工程S922では、制御部40は、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも早くし、工程S901に戻る。
工程S907では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFRからのはみ出しIM”があるかどうかを判断する。そして、はみ出しIM”がある場合には、工程S923に進み、はみ出しIM”がない場合には、工程S909に進む。ここで、はみ出しIM”があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅いことを意味する。
工程S923では、制御部40は、はみ出しIM”があるとの判断が1回目の判断であるかどうかを判断し、1回目の判断であれば、工程S908に進む。また、工程S923では、制御部40は、はみ出しIM”があるとの判断が2回目以降である場合には、最新の判断においてはみ出しIM”(の個数および/または大きさ)が制御パラメータ値の変更前のはみ出しIM”よりも低減しているかどうかを判断する。そして、制御部40は、はみ出しIM”が低減していれば工程S908に進み、低減していなければ工程S924に進む。工程S908において、制御部40は、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも早くし、工程S901に戻る。工程S924では、制御部40は、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも遅くし、工程S901に戻る。
工程S909に到達することは、ボイド202もはみ出しIM”もなくなったこと、即ち欠陥が発生しなくなったことを意味する。工程S909では、制御部40は、最新のパラメータ値を正式な制御パラメータ値として決定する。
図13には、インプリント装置100における調整動作の第4例が示されている。第4例では制御部40は、取得部としての撮像部31から提供される状態情報に基づいて、キャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミング、および、押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する。
工程S901では、ディスペンサ16により基板2のパターン形成領域PFRにインプリント材IMが配置される。工程S902では、仮の制御パラメータ値(初期値あるいはデフォルト値)に従って接触処理が行われる。この接触処理において、図7(g)または図8(g)に示されるような画像が状態情報として撮像部31によって生成され、工程S903において、制御部40は、撮像部31から該画像を取得する。工程S904では、硬化部12によってインプリント材IMが硬化される。
工程S905では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFR内におけるインプリント材IMにボイド202があるかどうかを判断する。そして、ボイド202がある場合には、工程S921に進み、ボイド202がない場合には、工程S907に進む。ここで、ボイド202があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも早いことを意味する。
工程S921では、制御部40は、ボイド202があるとの判断が1回目の判断であるかどうかを判断し、1回目の判断であれば、工程S911に進む。また、工程S921では、制御部40は、ボイド202があるとの判断が2回目以降である場合には、最新の判断においてボイド202(の個数および/または大きさ)が制御パラメータ値の変更前のボイド202よりも低減しているかどうかを判断する。そして、制御部40は、ボイド202が低減していれば工程S911に進み、低減していなければ工程S931に進む。
工程S911では、制御部40は、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも早くし、工程S901に戻る。工程S931では、制御部40は、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも遅くし、工程S901に戻る。
工程S907では、制御部40は、工程S904で撮像部31から状態情報として取得した画像に基づいて、パターン領域PFRからのはみ出しIM”があるかどうかを判断する。そして、はみ出しIM”がある場合には、工程S923に進み、はみ出しIM”がない場合には、工程S909に進む。ここで、はみ出しIM”があることは、前述のように、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングが適正タイミングよりも遅いことを意味する。
工程S923では、制御部40は、はみ出しIM”があるとの判断が1回目の判断であるかを判断し、1回目の判断であれば、工程S912に進む。また、工程S923では、制御部40は、はみ出しIM”があるとの判断が2回目以降である場合には、最新の判断においてはみ出しIM”(の個数および/または大きさ)が制御パラメータ値の変更前のはみ出しIM”2よりも低減しているかどうかを判断する。そして、制御部40は、はみ出しIM”が低減していれば工程S912に進み、低減していなければ工程S932に進む。
工程S912では、制御部40は、圧力制御部20によって制御されるキャビティ圧力が第1所定値に収束する第1タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも遅くし、工程S901に戻る。工程S932では、制御部40は、相対駆動機構25によって制御される押し付け力が第2所定値に収束する第2タイミングを最新の制御パラメータ値によって規定されているタイミングよりも早くし、工程S901に戻る。
工程S909に到達することは、ボイド202もはみ出しIM”もなくなったこと、即ち欠陥が発生しなくなったことを意味する。工程S909では、制御部40は、最新のパラメータ値を正式な制御パラメータ値として決定する。
以上のような調整動作の後に、インプリント装置100によって、物品の製造のためのパターンが基板の上に形成される。
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。光学素子としては、マイクロレンズ、導光体、導波路、反射防止膜、回折格子、偏光素子、カラーフィルタ、発光素子、ディスプレイ、太陽電池等が挙げられる。MEMSとしては、DMD、マイクロ流路、電気機械変換素子等が挙げられる。記録素子としては、CD、DVDのような光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気ヘッド等が挙げられる。センサとしては、磁気センサ、光センサ、ジャイロセンサ等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、インプリント装置によって基板にパターンを形成し、該パターンが形成された基板を処理し、該処理が行われた基板から物品を製造する物品製造方法について説明する。図14(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図14(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図14(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1と型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図14(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図14(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図14(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
次に、物品の別の製造方法について説明する。図15(a)に示すように、石英ガラス等の基板1yを用意し、続いて、インクジェット法等により、基板1yの表面にインプリント材3yを付与する。必要に応じて、基板1yの表面に金属や金属化合物等の別の材料の層を設けても良い。
図15(b)に示すように、インプリント用の型4yを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3yに向け、対向させる。図15(c)に示すように、インプリント材3yが付与された基板1yと型4yとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3yは型4yと基板1yとの隙間に充填される。この状態で光を型4yを透して照射すると、インプリント材3は硬化する。
図15(d)に示すように、インプリント材3yを硬化させた後、型4yと基板1yを引き離すと、基板1y上にインプリント材3yの硬化物のパターンが形成される。こうして硬化物のパターンを構成部材として有する物品が得られる。なお、図15(d)の状態で硬化物のパターンをマスクとして、基板1yをエッチング加工すれば、型4yに対して凹部と凸部が反転した物品、例えば、インプリント用の型を得ることもできる。

インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。光学素子としては、マイクロレンズ、導光体、導波路、反射防止膜、回折格子、偏光素子、カラーフィルタ、発光素子、ディスプレイ、太陽電池等が挙げられる。MEMSとしては、DMD、マイクロ流路、電気機械変換素子等が挙げられる。記録素子としては、CD、DVDのような光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気ヘッド等が挙げられる。センサとしては、磁気センサ、光センサ、ジャイロセンサ等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、インプリント装置によって基板にパターンを形成し、該パターンが形成された基板を処理し、該処理が行われた基板から物品を製造する物品製造方法について説明する。図14(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図14(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図14(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1と型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図14(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図14(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図14(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
次に、物品の別の製造方法について説明する。図15(a)に示すように、石英ガラス等の基板1yを用意し、続いて、インクジェット法等により、基板1yの表面にインプリント材3yを付与する。必要に応じて、基板1yの表面に金属や金属化合物等の別の材料の層を設けても良い。
図15(b)に示すように、インプリント用の型4yを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3yに向け、対向させる。図15(c)に示すように、インプリント材3yが付与された基板1yと型4yとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3yは型4yと基板1yとの隙間に充填される。この状態で光を型4yを透して照射すると、インプリント材3は硬化する。
図15(d)に示すように、インプリント材3yを硬化させた後、型4yと基板1yを引き離すと、基板1y上にインプリント材3yの硬化物のパターンが形成される。こうして硬化物のパターンを構成部材として有する物品が得られる。なお、図15(d)の状態で硬化物のパターンをマスクとして、基板1yをエッチング加工すれば、型4yに対して凹部と凸部が反転した物品、例えば、インプリント用の型を得ることもできる。
100:インプリント装置、1:型、2:基板、10:型保持部、12:硬化部、14:基板駆動機構、15:基板保持部、17:型駆動機構、20:圧力制御部、25:相対駆動機構、31:撮像部、PP:パターン部、110:隔膜、111:支持部、S1:第1面、S2:第2面

Claims (10)

  1. パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置であって、
    前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、
    前記押し付け力を制御する力制御部と、
    前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、
    前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備え
    前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第2タイミングよりも遅いタイミングを前記第2タイミングとして決定する、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  2. パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置であって、
    前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、
    前記押し付け力を制御する力制御部と、
    前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、
    前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備え
    前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上に前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第2タイミングよりも早いタイミングを前記第2タイミングとして決定する、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  3. パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置であって、
    前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、
    前記押し付け力を制御する力制御部と、
    前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、
    前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備え
    前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上に前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第1タイミングよりも早いタイミングを前記第1タイミングとして決定する、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  4. パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置であって、
    前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、
    前記押し付け力を制御する力制御部と、
    前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、
    前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備え
    前記制御部は、仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上に前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第1タイミングよりも遅いタイミングを前記第1タイミングとして決定する、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  5. パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置であって、
    前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、
    前記押し付け力を制御する力制御部と、
    前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、
    前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備え
    前記制御部は、
    仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第1結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第2タイミングをより遅いタイミングに変更し、
    前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第2結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材に含まれるボイドが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第2タイミングをより遅いタイミングに変更し、
    前記第2結果において、前記基板と前記パターン部との間に前記インプリント材で形成される膜に含まれるボイドが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第1タイミングをより早いタイミングに変更し、
    前記第1結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第2タイミングをより早いタイミングに変更し、
    前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第2タイミングをより早いタイミングに変更し、
    前記第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第2タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第1タイミングをより遅いタイミングに変更し、
    ボイドが発生せず、はみ出しが発生しない前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングをそれぞれ前記第1タイミングおよび前記第2タイミングとして決定する、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  6. パターン部を有する第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する隔膜を含む型の前記隔膜が基板に向かって凸形状になるように前記第2面に対する圧力を制御することによって前記隔膜を湾曲させた状態で前記基板の上のインプリント材に対する前記パターン部の相対的な押し付けを開始し、前記インプリント材と前記パターン部との接触領域を拡大させた後、前記圧力を低下させながら第1所定値に収束させ、かつ、前記押し付けの力である押し付け力を低下させながら第2所定値に収束させ、前記インプリント材を硬化させるインプリント装置であって、
    前記圧力を制御することによって前記隔膜の湾曲を制御する圧力制御部と、
    前記押し付け力を制御する力制御部と、
    前記基板の上の前記インプリント材と前記型との接触状態を示す状態情報を取得する取得部と、
    前記状態情報に基づいて、前記圧力が前記第1所定値に収束する第1タイミングおよび前記押し付け力が前記第2所定値に収束する第2タイミングの少なくとも一方を決定する制御部と、を備え
    前記制御部は、
    仮の第1タイミングおよび仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第1結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材にボイドが含まれる場合に、前記仮の第1タイミングをより早いタイミングに変更し、
    前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第2結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材に含まれるボイドが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第1タイミングをより早いタイミングに変更し、
    前記第2結果において、前記基板と前記パターン部との間の前記インプリント材に含まれるボイドが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第2タイミングをより遅いタイミングに変更し、
    前記第1結果において、前記基板の上のパターンを形成すべき領域の外縁の外側に前記インプリント材がはみ出している場合に、前記仮の第1タイミングをより遅いタイミングに変更し、
    前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングに従って前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触を制御した第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減した場合に、前記仮の第1タイミングをより遅いタイミングに変更し、
    前記第3結果において、前記インプリント材のはみ出しが前記仮の第1タイミングの変更前よりも低減しなかった場合に、前記仮の第2タイミングをより早いタイミングに変更し、
    ボイドが発生せず、はみ出しが発生しない前記仮の第1タイミングおよび前記仮の第2タイミングをそれぞれ前記第1タイミングおよび前記第2タイミングとして決定する、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  7. 前記取得部は、前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部とによって形成される像を撮像することによって前記状態情報を取得する撮像部を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 前記状態情報は、前記基板の上の前記インプリント材と前記パターン部との接触状態が変化しなくなった後に前記撮像部によって撮像された画像を含む、
    ことを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  9. 前記状態情報は、前記基板の上の前記インプリント材が硬化しない状態で前記撮像部によって撮像された画像を含む、
    ことを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のインプリント装置により基板の上にパターンを形成する工程と、
    前記工程において前記パターンを形成された基板の処理を行う工程と、
    を含み、前記処理を行われた基板から物品を製造することを特徴とする物品製造方法。
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