JP2019102606A - インプリント方法、インプリント装置及び物品の製造方法 - Google Patents

インプリント方法、インプリント装置及び物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】型と基板の間に気泡が残ることを低減させて充填性を高める点で有利なインプリント方法を提供するる。【解決手段】型11を用いて基板13上にインプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、前記型11に形成されたパターン領域内に、所定方向に沿った直線状の前記基板13に対する凸部31を形成するように、前記型11を変形させる変形工程と、前記型11の、前記所定方向に沿った第1端32を他方の第2端33よりも前記基板13に近づけるように、前記型11を傾斜させる傾斜工程と、前記変形工程と前記傾斜工程を行った後に、前記第1端32を前記基板13上のインプリント材に接触させ、次に前記第2端33を前記インプリント材に接触させ、前記型11のパターン領域の全体を前記インプリント材に接触させる接触工程と、を有することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法に関する。
インプリント装置は、基板の上に配置されたインプリント材に型を接触させインプリント材を硬化させることによって基板の上にインプリント材の硬化物からなるパターンを形成する。インプリント装置は、基板上のインプリント材と型を接触させる際に、型に形成されたパターン領域を基板に対して凸形に変形させる。そのため、インプリント装置で用いられる型には、凸形に変形させるためにパターン領域の反対側の面には凹部(コアアウト)などが形成されている(図2)。型の外形はコアアウトよりも十分に大きくなければならない。
特許文献1には、型(モールド)にコアアウトと呼ばれる窪みを設けて、型とインプリント材を接触させる時(押印時)や硬化したインプリント材から型を引き離す時(離型時)にパターン領域を凸形に変形させることが記載されている。
特開2010−221374号公報
インプリント装置を用いてパターンを形成する方法には、一回の押印で基板上の複数のショット領域や、基板の全面にパターンを形成する方法がある。この場合、型に形成されたパターン領域を大きくする必要がある。従来技術のように型にコアアウトを設けて、押印時にパターン領域を凸形に変形させるためには、更に大きな外形の型が必要となる。このことは、型そのものの製造コストを増加させる恐れがある。また、型が大きくなることにより、型を搬送する搬送機構や型を保持する保持機構が大きくなるため、インプリント装置が大型化する恐れがある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、型と基板の間に気泡が残ることを低減させて充填性を高める点で有利なインプリント方法を提供することを目的とする。
本発明のインプリント方法は、型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、前記型に形成されたパターン領域内に、所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を形成するように、前記型を変形させる変形工程と、前記型の、前記所定方向に沿った第1端を他方の第2端よりも前記基板に近づけるように、前記型を傾斜させる傾斜工程と、前記変形工程と前記傾斜工程を行った後に、前記第1端を前記基板上のインプリント材に接触させ、次に前記第2端を前記インプリント材に接触させ、前記型のパターン領域の全体を前記インプリント材に接触させる接触工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、型と基板の間に気泡が残ることを低減させて充填性を高める点で有利なインプリント方法を提供することができる。
本実施形態のインプリント装置を示した図である。 従来の型を示した図である。 本実施形態の型と変形させた型を示した図である。 本実施形態の型とインプリント材との接触を示した図である。 本実施形態の型とインプリント材との接触を示した図である。 物品の製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1はインプリント装置10を示す図である。インプリント装置10は、基板上に供給されたインプリント材21を型11(モールド)と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。インプリント技術は、基板に形成された複数のショット領域毎にパターンを形成する場合に限らず、MFI(Multi Field Imprint)と呼ばれる複数のショット領域に対してパターンを形成する場合もある。また、インプリント技術はIAP(Inkjet−based Adaptive Planarization)と呼ばれる平坦化技術に適用することができる。この場合、凹凸形状のパターンが形成された型11の代わりに、パターンが形成されていない平坦な型11を用いる。そのため、平坦部もパターンの一つとみなすことができることから、以下の説明で使用するパターンには平坦が含まれ、パターン形成には平坦化させる為の押型も含まれることとする。
インプリント装置10は、型11を保持するヘッド12(型保持部)、基板13を保持する基板ステージ14(基板保持部)を備える。ヘッド12は、インプリント装置10の構造体18によって支持されている。ヘッド12は、不図示の駆動機構と制御部50によって、型11とインプリント材21とが接触(押型)させたり、引き離し(離型)たりするために、型11を基板13に対して、近づけたり離したりする方向に移動することができる。基板ステージ14は、ステージ駆動機構15により、ステージ定盤19上の任意の位置に移動することができる。さらに基板ステージ14は、型11と基板13上のインプリント材21とを接触させたり引き離したりするために、基板13を型11に対して近づけたり離したりする方向に移動してもよい。このように、インプリント装置における押型や離型は型11を移動させてもよいし、基板13を移動させてもよいし、型11と基板13をそれぞれ移動させてもよい。
インプリント装置10は、基板13上のパターンを形成するインプリント領域に、インプリント材21を供給(吐出または塗布)する供給部20(ディスペンサ)を備える。また、インプリント装置10には、型11とインプリント材21とを接触させた状態でインプリント材21を硬化させる硬化部16を備える。
本実施形態のインプリント装置10では、インプリント材21として紫外線が照射されることで硬化する性質の材料を用いている。そのため本実施形態の硬化部16は、インプリント材21を硬化させるために、紫外線を照射する紫外光源とすることができる。インプリント装置10には、硬化部16から照射された紫外線を型11の裏面に導くための照明光学系17を備える。なお、インプリント材21は、紫外線を受光することで硬化する性質を有する光硬化性組成物であり、半導体デバイス製造工程などの各種条件により、適宜選択される。なお、熱硬化法を採用する場合には、モールド保持部に内蔵されたヒーターなどの熱源が使用され、インプリント材21も適切な組成物に、適宜選択される。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上、100mPa・s以下である。
基板は、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。基板としては、具体的に、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどである。
供給部20は、基板13にインプリント材21を供給する装置である。インプリント材21の供給は、ステージ駆動機構15により基板ステージ14を駆動させることで、基板上のインプリント領域を供給部20の直下に移動させて、供給部20からインプリント材21を吐出することによって行われる。
インプリント材21が供給された基板13のインプリント領域は、型11の直下(押印位置)に来るように、基板ステージ14によって移動する。このとき、基板ステージ14の位置はステージ計測部22により計測される。また、不図示のアライメント機構によって、型11と基板ステージ14に保持された基板13の位置合わせが行われる。なお、ステージ計測部22は、例えばレーザー干渉計あるいはエンコーダーでありうる。
さらに、インプリント装置10には、制御部50を備える。制御部50は、インプリント装置10の各部の動作を制御し、ヘッド12や基板ステージ14の位置を計測した値を記録する記録部51を含む。制御部50は、インプリント装置10内に設けてもよいし、インプリント装置10とは別の場所に設置し遠隔で制御しても良い。
(型の変形と押印について)
次に、制御部50による制御の下、ヘッド12に保持された型11を変形させる場合について説明する。図3は本実施形態のコアアウトを有さない型11の鳥瞰図である。図3(a)は型11に力を印加していない撓みのない状態(変形していない状態)である。図3(b)は型11上を通る直線部31が形成されるように型11を変形させる。ここで、直線部31とは、型を変形させることにより、型に形成されたパターン領域内に、所定方向に沿った直線状の基板に対する凸部を含む部分である。型11の変形により、型11のパターン領域は、直線部31を挟んで第1パターン領域34と第2パターン領域35が形成される。図3(b)に示すように、型11の直線部31(谷折り部)が基板13に近づく方向で、型11の全面がなだらかな谷折りとなるように、型11に力を印加して撓ませている。図3(b)は型11の全体を撓ませるように変形させて直線部31が形成する場合について説明した。型11の変形は、図3(b)の場合に限らず、図3(c)に示すように、型11上を通る直線部31と、直線部31を挟んで第1パターン領域34と第2パターン領域35が形成されるように、型11を折るように変形させてもよい。
例えば、型11の裏面(型のパターンが形成されている面の反対側の面)には、直線部31が形成されるように溝や凹部が形成されている。また、型の裏面の一部の材質を変えて型を変形させやすくすることができる。例えば、型の材質に対して軟らかい材質で直線部31が形成されていてもよい。型11の裏面に形成されている凹部は、型のパターン領域に形成された1つの凹部に対して平行に形成されていてもよいし、凹部に対して非平行に形成されていてもよい。型の裏面に形成されている凹部は、型とインプリント材とを接触させた際にパターン領域にインプリント材が充填しやすい方向や、硬化したインプリント材から型が離型しやすい方向に決めることができる。例えば、型のパターン領域に形成された凹部に対して垂直な方向に型の裏面に凹部を形成することによって、パターンの方向に沿ってインプリント材が充填しやすくなる場合がある。型の変形は、押印時と離型時で異なる方向に変形させてもよい。その場合、型の裏面には複数の方向に凹部が形成されている。このように型の裏面には、複数の凹部が形成されていてもよい。また、型の裏面の凹部は、パターン領域に形成された最も幅が狭い凹部に基づいて形成してもよい。図3(c)に示すように、型11は、ヘッド12により力が加えられ、型11を局所的に谷折りに変形させられる。このように、本実施形態の型11は、型11の直線部31が基板13側に近づくように変形する。
次に、制御部50による制御の下、ヘッド12を駆動させて、変形させた型11を基板13上のインプリント材21に接触させる。本実施形態のインプリント装置10は、型11をインプリント材21に接触させる際に、型11の直線部31の両端(第1端32及び第2端33)のうち第1端32がインプリント材21に最初に接触するように型11と基板13を近づける。このとき、ヘッド12は型11の第1端32が最初にインプリント材21に接触するように型11を傾斜させる。ここでは、図3(c)に示すように型11を変形させた後に、図4(a)に示すように型11を基板に対して傾斜させる場合について説明した。しかし、本実施形態のインプリント方法は、型11を基板に対して傾斜させた後に、図3(c)に示すように型11を変形させてもよいし、型の傾斜と変形を同時に行ってもよい。
そして、図4(a)に示すように、インプリント装置10は型11の直線部31の第1端32をインプリント材21に接触させる。その後、図4(b)や図4(c)に示すように、ヘッド12は、直線部31とインプリント材21との接触面積が広がるように、型11を傾ける。具体的には、型11の第1端32がインプリント材21に接触した状態で、型11の直線部31の両端のうち、第1端32とは異なる他方の第2端33がインプリント材21に接触するように型11を傾ける。図4(c)に示すように直線部31がインプリント材21と接触した後、型11の第1パターン領域34と第2パターン領域35をインプリント材21に接触させる。この結果、図4(d)に示すように型11のパターン領域の全体をインプリント材に接触させることができる。
このように、型11を変形することで形成された直線部31の第1端32から第2端33に向かって直線部31とインプリント材21とを接触させることにより、型11とインプリント材21との間に気泡が残留することを低減することができる。
図4に示すように型11を変形させるために、ヘッド12は少なくとも二つ以上に分割した部品で構成され、分割されたそれぞれの部品で型11を保持する。ヘッド12は、型11を複数の部品で別々に吸着やクランプすることで、型11の形状を任意の形状に変形させることが可能になる。制御部50によって、ヘッド12の分割されたそれぞれの部品が制御されることにより、型11を任意の形状や角度に制御されると共に、型11と基板ステージ14との相対的な角度も制御される。これにより、型11をヘッド12に構成された少なくとも二つ以上の部品で保持したまま、型11に力を印加して撓ませることができる。このとき制御部50は、型11にダメージを与えないように撓ませる量を制御することができる。そして、型11を基板上のインプリント材21に接触させる際は、図3(a)の平坦な型11から、図3(b)又は図3(c)に示すように、型11上を通る直線部31(谷折り部)が形成され、直線部31が基板13側に近づく方向に、型11を谷折りに撓ませる。
図4は谷折りに撓ませた型11と、基板ステージ14に保持されている基板13の相対的な位置を示している。図4は型11を基板13上のインプリント材21に接触させる時の様子を示している。図4(a)〜(c)に示すように、型11を変形させた後、変形した型11に形成された直線部31の一方端(第1端32)から、もう一方の端(第2端33)に、型11をインプリント材21に接触させる。すると、型11を谷折りに撓ませた稜線(直線部31)と基板13上のインプリント材21が接触することになる。その後、図4(d)のように、型11の撓みを解消することにより、型11と基板13上のインプリント材21の間にある気体は、型11を谷折りに撓ませた稜線の垂直方向の外側に追いやられる。これにより、型11とインプリント材21の間に気体が残ることを低減することが可能になり、型11の凹凸パターンへのインプリント材21の充填性を高めることができる。
図5は型11とインプリント材21とが接触する領域を示した図である。図5は基板13を型11側から見た図であり、斜線部が型11とインプリント材21が接触している領域を示している。また、図5(a)は、図4(a)で示した型11と基板13の状態の接触領域を示している。同様に図5(b)は、図4(b)の状態に対応し、図5(c)は、図4(c)の状態に対応し、図5(d)は、図4(d)の状態に対応している。
本実施形態のインプリント装置10は、図5(a)に示すように、基板13上のインプリント材と型11とが、型11の直線部31の両端のうち第1端から接触するように型11を変形させて基板13に近づける。第1端が接触した後、図5(b)に示すように、第1端が接触した状態で直線部31の接触面積が広がるように型11と基板13とを近づける。図5(c)は、型11の直線部31と第2端をインプリント材に接触させた状態を示している。直線部31をインプリント材に接触させた後、図5(d)に示すように、型の第1パターン領域34と第2パターン領域35が接触するように型11を変形させる。この時、インプリント装置は、第1パターン領域34と第2パターン領域35とが同時にインプリント材に接触するように型11を変形させてもよいし、順次接触するように型11を変形させてもよい。
このように、本実施形態のインプリント装置は、型11を基板13上のインプリント材21に接触させるのと同時に、型11の変形を解消することにより、型11とインプリント材21の間に気体が残ることを低減して充填性を高めることができる。そのため、本実施形態のインプリント装置はコアアウトが形成されていない型11を用いても押型時間を短縮させることができる。
(押印後のインプリント方法について)
インプリント装置は、図4(d)のように型11に形成されたパターンがインプリント材21と接触している状態を保ったまま、型11と基板13との位置合わせ(アライメント)を行う。位置合わせは、型に形成されているマークと基板に形成されているマークを検出部で検出することによって行うことができる。また、インプリント装置は、位置合わせの際に、型11の側面に力を加えることによって型11のパターン領域に沿った方向に型11を変形させたり、基板13に熱を加えて基板13を変形させたりしてもよい。
インプリント装置は、型11と基板13との位置合わせを行った後、型11とインプリント材21とが接触した状態で、型11を介して紫外線をインプリント材21に照射することで、インプリント材21を硬化させる。インプリント装置は、インプリント材21を硬化させた後、硬化したインプリント材21から型11を引き離すことにより基板13上にインプリント材21のパターンを形成することができる。パターンが形成されていない平坦な型11を用いてインプリント処理を行う場合は、基板上に表面が平坦なインプリント材21が形成される。
(離型時について)
上述した本実施形態のインプリント方法は押印時に限らず、離型時にも適用することができる。以下、本実施形態の離型方法を説明する。インプリント装置は、図4(c)に示すように、直線部31がインプリント材に接触した状態で、第1パターン領域34と第2パターン領域35をインプリント材から引き離れるように型11を変形させる。その後、インプリント装置は、図4(b)に示すように型11の直線部31の第1端32がインプリント材に接触した状態で、第2端33がインプリント材から引き離れるように型11を傾斜させる。このように型11を傾斜させることによって、直線部31と硬化したインプリント材21との接触面積を徐々に小さくすることができる。その後、インプリント装置は、第1端32を硬化したインプリント材21から引き離すように型11と基板13との間隔を広げることによって、型11をインプリント材21から引き離すことができる。
このように、本実施形態のインプリト装置は、直線部31が形成されるように撓ませた(変形させた)型11の谷の一方の端(第2端33)から、もう一方の端(第1端32)を基板上のインプリント材21から引き離す。すると、型11の谷折りに撓ませた稜線(直線部31)は、硬化したインプリント材21から剥がれる。このように型11を変形させながら離型することにより、本実施形態のインプリント装置は、型11と硬化したインプリント材21の離型力を減らすことができるので、形成したパターンや平坦化したインプリント材21の破損を低減することができる。
これら一連のインプリント処理により、基板13上に所望のパターンを形成したり、基板13上のインプリント材を平坦化したりすることができる。
このように、本実施形態のインプリント装置、及びインプリント方法は、型11にコアアウトが形成されていなくても、気泡残りを低減して充填性を高めることができる。そのため本実施形態のインプリント装置は、型11やインプリント装置の大型化を抑制することだけでなく、型にコアアウトを形成する製造コストも抑制することができる。また、離型時に適用すると、離型力を減らすことができるので、形成したパターンや平坦化の破損を防止することができる。
上述の実施形態のインプリント装置は、光を用いてインプリント材を硬化させる光硬化法を用いていたインプリント装置について説明したが、本実施形態のインプリント装置は光硬化法に限らず、熱サイクル法を用いてもよい。光硬化法では、紫外線硬化樹脂を使用し、樹脂を介して基板に型を押し付けた状態で紫外線を照射して樹脂を硬化させた後、硬化した樹脂から型を引き離すことによりパターンが形成される。熱サイクル法では、熱可塑性樹脂をガラス転移温度以上の温度に加熱し、樹脂の流動性を高めた状態で樹脂を介して基板に型を押し付け、冷却した後に樹脂から型を引き離すことによりパターンが形成される。
(物品の製造方法)
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図6(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図6(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図6(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図6(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図6(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。なお、当該エッチングとは異種のエッチングにより当該残存した部分を予め除去しておくのも好ましい。図6(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
10 インプリント装置
12 ヘッド(型保持部)
14 基板ステージ(基板保持部)
31 直線部
32 第1端
33 第2端
34 第1パターン領域
35 第2パターン領域
50 制御部

Claims (13)

  1. 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記型に形成されたパターン領域内に、所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を形成するように、前記型を変形させる変形工程と、
    前記型の、前記所定方向に沿った第1端を他方の第2端よりも前記基板に近づけるように、前記型を傾斜させる傾斜工程と、
    前記変形工程と前記傾斜工程を行った後に、前記第1端を前記基板上のインプリント材に接触させ、次に前記第2端を前記インプリント材に接触させ、前記型のパターン領域の全体を前記インプリント材に接触させる接触工程と、
    を有することを特徴とするインプリント方法。
  2. 前記型のパターン領域には前記所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を挟んで第1パターン領域と第2パターン領域が形成され、
    前記第2端を前記インプリント材に接触させた後、
    前記第1パターン領域を接触させる工程と、
    前記第1パターン領域を接触させた後、前記第2パターン領域を接触させる工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のインプリント方法。
  3. 前記型のパターン領域には前記所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を挟んで第1パターン領域と第2パターン領域が形成され、
    前記第2端を前記インプリント材に接触させた後、
    前記第1パターン領域および前記第2パターン領域を接触させる工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のインプリント方法。
  4. 前記型のパターン領域には前記所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を挟んで第1パターン領域と第2パターン領域が形成され、
    前記第2端を前記インプリント材に接触させながら、前記第1パターン領域と前記第2パターン領域が前記インプリント材に接触するように前記型を変形させることを特徴とする請求項1に記載のインプリント方法。
  5. 前記第1パターン領域と前記第2パターン領域を前記インプリント材に接触させ、前記インプリント材が硬化する光を照射することによって、前記インプリント材を硬化させる工程と、
    前記インプリント材を硬化させる工程を行なった後、前記第1端と前記第2端を硬化した前記インプリント材に接触させた状態で前記第1パターン領域および前記第2パターン領域を前記インプリント材から離れるように前記型を変形させる工程と、を有することを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載のインプリント方法。
  6. 前記第1パターン領域と前記第2パターン領域が前記インプリント材から離れた後、
    前記第2端が前記インプリント材に接触した状態で前記第1端が前記インプリント材から離れるように前記型を前記基板に対して傾斜させる傾斜工程と、を有することを特徴とする請求項5に記載のインプリント方法。
  7. 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記型に形成されたパターン領域と前記インプリント材とが接触した状態から、パターン領域内に、所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を形成するように、前記型を変形させる変形工程と、
    前記型の、前記所定方向に沿った第1端を他方の第2端よりも前記基板から遠ざけるように、前記型を傾斜させる傾斜工程と、
    前記変形工程と前記傾斜工程を行った後に、前記第2端が前記基板上のインプリント材から離れるように前記基板と前記型の間隔を広げる離型工程と、
    を有することを特徴とするインプリント方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載のインプリント方法を用いて、基板上にパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンが形成された基板を加工する加工工程と、を有し、
    該加工工程により加工された基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
  9. 基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置で用いられる型であって、
    前記型に形成されたパターン領域を含む面に対して反対側の面に、1つ以上の直線状の凹部が設けられていることを特徴とする型。
  10. 前記直線状の凹部は、前記パターン領域に形成された1つの凹部に対して平行に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の型。
  11. 前記直線状の凹部は、前記パターン領域に形成された1つの凹部に対して非平行に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の型。
  12. 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記型を保持する型保持部と、
    前記基板を保持する基板保持部と、
    制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記型に形成されたパターン領域内に、所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を形成するように、前記型を変形させ、
    前記型の、前記所定方向に沿った第1端を他方の第2端よりも前記基板に近づけるように、前記型を傾斜させ、
    前記型の変形と傾斜をさせた後に、前記第1端を前記基板上のインプリント材に接触させ、次に前記第2端を前記インプリント材に接触させ、前記型のパターン領域の全体を前記インプリント材に接触させるように前記型保持部および前記基板保持部の少なくとも一方を制御することを特徴とするインプリント装置。
  13. 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記型を保持する型保持部と、
    前記基板を保持する基板保持部と、
    制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記型に形成されたパターン領域と前記インプリント材とが接触した状態から、パターン領域内に、所定方向に沿った直線状の前記基板に対する凸部を形成するように、前記型を変形させ、
    前記型の、前記所定方向に沿った第1端を他方の第2端よりも前記基板から遠ざけるように、前記型を傾斜させ、
    前記型の変形と傾斜をさせた後に、前記第2端が前記基板上のインプリント材から離れるように前記型保持部および前記基板保持部の少なくとも一方を制御することを特徴とするインプリント装置。
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