JP6887166B2 - 土木構築ブロック及びこれを用いた土木構築物、並びに土木構築物を構築する方法 - Google Patents

土木構築ブロック及びこれを用いた土木構築物、並びに土木構築物を構築する方法 Download PDF

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Description

本発明は、土木構築ブロック及びこれを用いた土木構築物、並びに土木構築物を構築する方法に関する。
従来より、コンクリート製の土木構築ブロックを積み上げて、擁壁や護岸のような土木構築物を構築する方法が知られている。具体的には、施工現場での一定の施工区間において、下段から順次に土木構築ブロックを設置して裏込め材料を注入することを繰り返すことにより、所望の高さまで土木構築ブロックを積み上げて、土木構築物を構築する。
例えば、下記特許文献1は、土木構築物用構築材を積み上げて土木構築物を構築する技術を開示する。かかる土木構築物用建築材は、擬石ブロックが鉄筋を介して横断方向に連結され形成された壁面パネルであり、その背面側には、後方に延出する複数のアンカーが設けられている。土木構築物の施工に際しては、土木構築物用建築材を積み上げるごとに、アンカーが埋設されるようコンクリートを充填していく。
下記特許文献2もまた、土木構築物としての擁壁を、構築材を積み上げることにより構築する技術を開示する。かかる構築材の背面側には、裏込めコンクリートの厚さに応じた長さを有する位置規制部材が突出して形成されている。同様に、施工に際しては、型枠を、積み上げられた複数の構築材から延びる位置規制部材の先端に当接するように配設した状態で、型枠の前方空間にコンクリートを充填する。
特許3883830号公報 特開2014-134006号公報
上記従来の土木構築物の構築に用いられる土木構築ブロックは、その背面側にアンカーが延出しているため、運搬時に効率的な積載をすることができず、また、意図しない接触等によりアンカーが損傷し易いという問題があった。
また、従来の土木構築ブロックは、そのままでは自立性に欠けるため、特許文献2に示される土木構築ブロックは、控え柱を設けることにより自立性が確保されている。しかしながら、控え柱は、通常、ブロック本体と同じコンクリートで作製されているため、十分な自立性を確保しようとすると、土木構築ブロック自体が重くなってしまい、運搬コストが嵩むという問題がある。したがって、運搬コストを考慮すると、ある程度の自立性を犠牲にしなければならなかった。
さらに、土木構築物の施工時に、従来は、コンクリート充填前に、土木構築ブロックの十分な自立性を確保するために、積み上げた土木構築ブロックの背面に鉄筋を配設して、これらを溶接する工程が必要であった。かかる溶接工程は、熟練の溶接工が当たる必要がある一方で、非常に煩雑な作業であり、さらには、降雨時は作業ができないという問題があり、工期の短縮を図る上で一つの障害となっていた。このため、従来の土木構築ブロックを用いた土木構築物の施工方法では、施工コストが嵩んでしまうという問題があった。
そこで、本発明は、効率的な積載・運搬を可能にし、運搬コストを低減することのできる土木構築ブロックを提供することを目的とする。
また、本発明は、土木構築物の施工時の作業を容易にし、工期を短縮することのできる土木構築ブロックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項乃至は技術的特徴を含んで構成される。
すなわち、ある観点に従う本発明は、所定の壁面勾配を有する土木構築物の構築に用いられる土木構築ブロックであり得る。土木構築ブロックは、ブロック本体と、当該ブロック本体の背面に設けられた支持部材とを備え得る。当該支持部材は、当該ブロック本体を、当該所定の壁面勾配を形成する立ち上げ姿勢になるように支持するよう構成され得る。また、当該支持部材は、当該ブロック本体の背面に所定の裏込めコンクリートを充填するための空間を形成するように構成され得る。
当該支持部材は、底端部及び上端部を含み得る。当該底端部及び当該上端部は、当該立ち上げ姿勢において、地面に対して略水平になるように構成され得る。
当該支持部材の上端部は、当該土木建築ブロック上に積み上げられる他の土木建築ブロックの支持部材の底端部を受け支えるように構成され得る。
当該支持部材は、後端部を含み得る。当該後端部は、当該空間を形成するために、当該ブロック本体の背面から所定の距離だけ離間して構成され得る。
また、観点に従う本発明は、複数の土木構築ブロックを段積みすることによって構築される所定の壁面勾配を有する土木構築物であり得る。当該複数の土木構築ブロックのそれぞれは、ブロック本体と、当該ブロック本体の背面に設けられた支持部材とを備え得る。当該支持部材は、当該ブロック本体を、当該所定の壁面勾配を形成する立ち上げ姿勢になるように支持するよう構成され得る。また、当該支持部材は、当該ブロック本体の背面に所定の裏込めコンクリートを充填するための空間を形成するように構成され得る。第1の土木構築ブロック上に第2の土木構築ブロックが段積みされた場合に、当該第1の土木構築ブロックの当該支持部材は、当該第2の土木構築ブロックの当該支持部材に当接し受け支え得る。
段積みされた当該複数の土木構築ブロックは、当接する当該支持部材どうしを締結する締結具を含み得る。
段積みされた当該複数の土木構築ブロックは、当該ブロック本体どうしを連結する連結部材をさらに含み得る。
また、ある観点に従う本発明は、所定の壁面勾配を有する土木構築物を構築する方法であり得る。当該方法では、ブロック本体と、当該ブロック本体の背面に設けられた支持部材とを備える土木構築ブロックが複数準備され得る。次に、第1の土木構築ブロックが、当該ブロック本体が当該支持部材によって当該所定の壁面勾配を形成する立ち上げ姿勢で支持されるように、設置され得る。次に、当該第1の土木構築ブロックの背面の当該支持部材によって形成される空間にコンクリートが充填され得る。当該コンクリートの打設後、次に、第2の土木構築ブロックが、当該第1の土木構築ブロック上に、当該支持部材どうしが当接するように設置され得る。そして、当該第2の土木構築ブロックの背面の当該支持部材によって形成される空間にコンクリートが充填され得る。
本発明によれば、土木構築ブロックの効率的な積載・運搬が可能になり、運搬コストが低減されることになる。
また、本発明によれば、土木構築物の施工時の作業が容易になり、工期を短縮することができるようなり、施工コストを低減することができるようになる。
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックを用いた土木構築物の一例を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックが段積みされた状態を説明するための背面図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックが段積みされた状態を説明するための部分後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックを土木構築物の施工方法の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックを土木構築物の施工方法の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックを土木構築物の施工方法の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックを土木構築物の施工方法の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
図1は、本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックを用いた土木構築物の一例を示す側断面図である。同図に示されるように、土木構築物1は、例えば、擁壁や護岸等を構成する構築物であって、土木構築ブロック2が順次に段積みされることにより構築される。本例では、基礎砕石3の上に基礎用土木構築ブロック2Aが設置され、その上に積上げ用土木構築ブロック2Bが設置されている。基礎用土木構築ブロック2Aは、根入れブロックとして用いられても良い。本例では、基礎用土木構築ブロック2A上に、積上げ用土木構築ブロック2Bが1段だけ積み上げられているが、これに限られず、2段以上積み上げられても良いし、あるいは、基礎用土木構築ブロック2Aのみの設置でも良い。
土木構築ブロック2は、護岸等として十分に耐え得る厚みを有する、正面視例えば略矩形のコンクリート製のブロック本体21(図2等参照)を含む構築材である。ブロック本体21の形状及び大きさは、適宜に選択され得る。ブロック本体21の表面は、例えば、見かけ上、複数の擬石ブロックが設けられたように形成されていても良いし、幾何学的テクスチャが形成されていても良い。あるいは、自然環境により調和するように、その表面に、例えば自然石が埋め込まれたものであっても良い。上述したとおり、本例では、土木構築ブロック2として、基礎用土木構築ブロック2Aと、積上げ用土木構築ブロック2Bとが提供される。
土木構築ブロック2の背面には、裏込めコンクリート4が充填ないしは打設される。すなわち、土木構築ブロック2の背面には支持部材22が設けられており、支持部材22及びスペーサSによって形成される、土木構築ブロック2の背面と砕石等の裏込め材5との間の空間に、裏込めコンクリート4が充填され、これにより、土木構築ブロック2が、裏込めコンクリート4と一体化される。なお、土木構築物1の天端には、天端コンクリート6が設けられている。
図2ないし図4は、本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す図である。具体的には、図2は、基礎用土木構築ブロック2Aの後方斜視図、図3は、その側面図、及び、図4は、その背面図である。
これらの図に示されるように、基礎用土木構築ブロック2Aは、設置時の安定性を高めるための基礎部23がブロック本体21の下端に設けられている。このような基礎用土木構築ブロック2Aを用いることで、基礎コンクリートの打設を不要とし、これにより、工期の短縮を図ることができる。
ブロック本体21の背面には、その立ち上がり方向に並行に延在する例えば2つの支持部材22が、ブロック本体21を立ち上げ姿勢で自立可能に支持するように又は自立を補助するように設けられている。支持部材22は、例えば板状ないしはL字状の鉄鋼材によって組まれたフレーム状部材であり、例えば前端部221、底端部222、上端部223及び後端部224を含む。本例では、支持部材22は、前端部221が、ブロック本体21の背面にボルト等の締結具によって締結されることによって、ブロック本体21に固着されている。より具体的には、例えば、支持部材22は、ブロック本体21の背面に埋め込まれたインサートナットの挿通穴に対して、前端部221に形成された挿通穴が位置合わせされ、そこにボルトを挿通し締結することにより、ブロック本体21に固着される。
底端部222及び上端部223は、例えば、基礎用土木構築ブロック2Aの設置時の勾配角に合わせて地面に対して略水平になるように形成されている。これによって、支持部材22の底端部222は、地面に抗して、基礎用土木構築ブロック2Aそのものの自立性を確保する一方、上端部223は、他の土木構築ブロック2、すなわち、その上に積み上げられる積上げ用土木構築ブロック2Bの支持部材22の底端部222に当接し、これを受け支えることができるようになっている。上端部223には、例えば、ボルト等の締結具を挿通するための取り付け穴22aが形成されても良く、上端部223は、当該締結具によって、当接する他の土木構築ブロック2の底端部222と締結されるように構成されても良い(図9参照)。また、上端部223は、例えば図2に示されるように、その両端部分と相俟って、折り返し形状を形成する。これにより、例えば、クレーン等のフックを当該折り返し形状部分に引っかけることにより、基礎用土木構築ブロック2Aの吊り下げを可能にし、運搬等が容易になる。
後端部224は、ブロック本体21の立ち上がり方向に沿って延在するように形成されている。後端部224の所定の箇所には、例えば打設コンクリートのかぶり厚を確保するためのスペーサSを取り付けるための取付部(本例では穴22b)が設けられている。これにより、後端部224は、施工時に、穴22bに取り付けられたスペーサSを介して抜き型枠Fに沿ってブロック本体21を支持し得る。スペーサSの形状及びサイズは、適宜のものが選択され得る。本例では、後端部224は、側面視直線状に形成されているが、これに限られず、施工時に当接する表面の形状に合わせた形状に形成されても良い。ブロック本体21の背面と後端部224との間の距離は、充填される裏込めコンクリート4の望まれる厚さに応じて適宜に選択される。
支持部材22は、所定の強度を確保するため、例えば梁部225を含み得る。あるいは、梁部225に代え又はこれに加えて、筋交い226を含み得る(図14参照)。
また、上記の例では、支持部材22は、前端部221を有する構成であるが、これに限られるものでなく、例えば、前端部221を省略し、ブロック本体21の背面に底端部222及び上端部223が取り付けられる構成であっても良い。
なお、土木構築ブロック2を所望の位置に精確に据え付けることができるように、ブロック本体21の上面部分及び下面部分に相互補完的形状(例えば雄雌形状)の位置決め部材が形成されても良い。
図5ないし図7は、本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す図である。具体的には、図5は、積上げ用土木構築ブロック2Bの後方斜視図、図6は、その側面図、及び、図7は、その背面図である。
積上げ用土木構築ブロック2Bは、典型的には2段目以降に設置されるブロックであることから基礎部23を有していない点を除いて、基礎用土木構築ブロック2Aと略同様の構成を有するため、その説明を適宜に省略する。なお、積上げ用土木構築ブロック2Bは、基礎用土木構築ブロック2Aに代えて、1段目のブロックとして用いられても良く、この場合、例えば、基礎コンクリートを打設後、そこに積上げ用土木構築ブロック2Bを1段目として設置される。
図8は、本発明の一実施形態に係る土木構築ブロックが段積みされた状態を説明するための背面図である。同図に示されるように、土木構築ブロック2が積み上げられる場合、下段に位置する土木構築ブロック2は、その支持部材22の上端部223によって、上段に位置する土木構築ブロック2の支持部材112の底端部222を受け支える。
土木構築ブロック2同士は、例えば、板状ないしはL字状鋼材からなる連結部材24によって連結されても良い。例えば、連結部材24は、ブロック本体21の背面左右両端部に埋め込まれたインサートナットの挿通穴に位置合わせされ、そこにボルト24aを挿通し、締結することにより、土木構築ブロック2同士を連結する。また、上下段の土木構築ブロック2同士の連結をさらに強固なものにするために、上述したように、図9に示すように、相対する支持部材22をボルト等の締結具によって締結固定しても良い。
次に、図10ないし図12を参照して、図1に示されるような土木構築物1を構築するための方法について説明する。
まず、土木構築物1を構築しようとする現場の所定の施工区間で床掘りが行われた後、基礎砕石が敷き詰められる。なお、河川等の護岸の構築工事であれば、必要に応じて、水替えが行われる。続いて、砕石等の裏込め材5が所望の法勾配を形成するように投入され、締め固められる。裏込め材5は、典型的には、充填しようとする裏込めコンクリート4の高さと略同じ高さまで形成されるが、これに限られるものではない。後述するように、本例では、裏込めコンクリート4の充填高さは、ブロック本体21の高さよりもやや低く設定される。
次に、図10に示されるように、基礎砕石3の上に、基礎用土木構築ブロック2Aが設置される。この場合、基礎用土木構築ブロック2Aは、ブロック本体21Aの底部と支持部材22の底端部222とによって、基礎用土木構築ブロック2Aが所定の壁面勾配を保った状態で、自立し得る。なお、段積みされる土木構築ブロック2同士を連結部材24を介して連結する場合には、予め連結部材24が基礎用土木構築ブロック2Aのブロック本体21の背面に取り付けられたものを設置しても良いし、設置後に連結部材24を取り付けても良い。
次に、裏込め材5の前面に、すなわち、支持部材22の後端部224と裏込め材5との間に例えばスペーサSを介して抜き型枠Fが配設される。抜き型枠Fの配設後、ブロック本体21Aの背面空間、すなわち、ブロック本体21Aの背面と抜き型枠Fとの間の空間に、裏込めコンクリート4が充填される。図11は、ブロック本体21Aの背面空間に裏込めコンクリート4が充填された状態を示している。裏込めコンクリート4は、例えば、最終的に上下段の土木構築ブロック2の結合性を高めるため、ブロック本体21の1/3程度の高さまで充填される。また、このようにすることで、支持部材24の上端部223の周りの空間が確保されるため、例えば、支持部材24どうしの締結作業が容易になる。
裏込めコンクリート4が硬化した後、抜き型枠Fが撤去され、必要に応じて、追加の裏込め材5が充填される。また、場合によっては、床掘り部分の埋め戻しが行われる。図12は、裏込めコンクリート4が充填された後、床掘り部分が埋め戻された状態を示している。
以上のようにして、1段目の基礎用土木構築ブロック2Aが設置され、次段の積上げ用土木構築ブロック2Bを積み上げる準備が完了する。続いて、2段目の積上げ用土木構築ブロック2Bの設置が行われる。
すなわち、砕石等の裏込め材5が所望の法勾配を形成するように投入され、締め固められた後、1段目の基礎用土木構築ブロック2A上の所定の位置に、所定の壁面勾配が形成されるように、2段目の積上げ用土木構築ブロック2Bが積み上げられる。この場合、上述したように、積上げ用土木構築ブロック2Bの支持部材22の底端部222は、基礎用土木構築ブロック2Aの支持部材22の上端部223によって受け支えられる。この状態で、両支持部材22は、例えばボルト締めされ、連結固着されても良い。続いて、上述したように、裏込め材5の前面に抜き型枠Fが配設される。図13は、積上げ用土木構築ブロック2Bが積み上げられた状態を示す図である。この状態で、積上げ用土木構築ブロック2Bのブロック本体21の背面空間に、同様に、裏込めコンクリート4が充填される。そして、裏込めコンクリート4の硬化後、抜き型枠Fが撤去され、必要に応じて、追加の裏込め材5が充填される。これにより、さらに次段の積上げ用土木構築ブロック2Bを積み上げる準備が完了する。以降、同様に、所望の高さまで積上げ用土木構築ブロック2Bを積み上げ、最後に、天端コンクリート6を打設することで、図1に示されるような土木構築物1が構築される。なお、図示されるように、本例では、裏込め材5の壁面勾配が上段部において僅かに緩やかに形成されており、これに対応するように、積上げ用土木構築ブロック2Bの後端部224の傾斜角は、基礎用土木構築ブロック2Aのそれよりも緩やかに形成され、抜き型枠Fもまた、壁面勾配に合わせて配設される。
図14は、本発明の他の実施形態に係る土木構築ブロックの一例を示す側面図である。すなわち、同図に示すように、土木構築ブロック2において、支持部材22は、補強のため、筋交い226を含むように構成されても良い。本例では、2つの交差する筋交い226が設けられているが、例えば、片方だけであっても良い。
以上のように、本実施形態によれば、土木構築ブロック2は、その背面に支持部材22が設けられているので、所定の壁面勾配を保ったまま、土木構築ブロック2の自立性を画することができ、作業効率を向上させることができるようになる。
また、本実施形態によれば、土木構築ブロック2に支持部材22が設けられることで、施工時の溶接作業を不要とし、あるいは最小限に抑えることができ、作業効率を向上させることができるようになる。
さらに、本実施形態によれば、土木構築ブロック2は、コンクリート製の控え柱の代わりに例えば鉄鋼材の支持部材22が設けられているので、その重量を小さくすることができ、また、運搬時の効率的な積載が可能になり、運搬コストを低減させることができるようになる。
さらに、支持部材22は、鉄鋼材で作製され得るので、法面に合わせて様々な角度に容易に加工することができる。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を、適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
本発明は、土木構築ブロックを用いた土木構築物の分野に広く利用することができる。
1…土木構築物
2…土木構築ブロック
2A…基礎用土木構築ブロック
2B…積上げ用土木構築ブロック
21…ブロック本体
22…支持部材
221…前端部
222…底端部
223…上端部
224…後端部
225…梁部
226…筋交い
23…基礎部
24…連結部材
3…基礎砕石
4…裏込めコンクリート
5…裏込め材
6…天端コンクリート
F…抜き型枠
S…スペーサ

Claims (9)

  1. 所定の壁面勾配を有する土木構築物の構築に用いられる土木構築ブロックであって、
    ブロック本体と、
    前記ブロック本体の背面に設けられた支持部材と、を備え、
    前記ブロック本体の底部と前記支持部材の底端部とによって前記所定の壁面勾配を形成する立ち上げ姿勢で自立可能に支持されるように構成され、
    前記支持部材は、前記ブロック本体の背面に所定の裏込めコンクリートを充填するための空間を形成するように構成され、
    前記支持部材の後端部には、前記所定の裏込めコンクリートのかぶり厚を確保するためのスペーサを取り付けるための取付部が設けられている、
    土木構築ブロック。
  2. 前記支持部材は、上端部を含み、
    前記底端部及び前記上端部は、前記立ち上げ姿勢において、地面に対して略水平になるように構成される、
    請求項1に記載の土木構築ブロック。
  3. 前記上端部は、当該土木建築ブロック上に積み上げられる他の土木建築ブロックの支持部材の底端部を受け支えるように構成される、
    請求項2に記載の土木構築ブロック。
  4. 前記後端部は、前記空間を形成するために、前記ブロック本体の背面から所定の距離だけ離間して構成される、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の土木構築ブロック。
  5. 前記ブロック本体の上面部分及び下面部分には、相互補完的形状の位置決め部材が形成されている、
    請求項1ないしのいずれか1項に記載の土木構築ブロック。
  6. 複数の土木構築ブロックを段積みすることによって構築される所定の壁面勾配を有する土木構築物であって、
    前記複数の土木構築ブロックのそれぞれは、
    ブロック本体と、
    前記ブロック本体の背面に設けられた支持部材とを、備え、
    前記ブロック本体の底部と前記支持部材の底端部とによって前記所定の壁面勾配を形成する立ち上げ姿勢で自立可能に支持されるように構成され、
    第1の土木構築ブロック上に第2の土木構築ブロックが段積みされた場合に、前記第1の土木構築ブロックの前記支持部材が、前記第2の土木構築ブロックの前記支持部材に当接し受け支え、
    前記支持部材は、前記ブロック本体の背面に所定の裏込めコンクリートを充填するための空間を形成するように構成され、
    前記支持部材の後端部には、前記所定の裏込めコンクリートのかぶり厚を確保するためのスペーサを取り付けるための取付部が設けられている、
    土木構築物。
  7. 複数の土木構築ブロックを段積みすることによって構築される所定の壁面勾配を有する土木構築物であって、
    前記複数の土木構築ブロックのそれぞれは、
    ブロック本体と、
    前記ブロック本体の背面に設けられた支持部材とを、備え、
    前記ブロック本体の底部と前記支持部材の底端部とによって前記所定の壁面勾配を形成する立ち上げ姿勢で自立可能に支持されるように構成され、
    第1の土木構築ブロック上に第2の土木構築ブロックが段積みされた場合に、前記第1の土木構築ブロックの前記支持部材が、前記第2の土木構築ブロックの前記支持部材に当接し受け支え、
    前記支持部材は、上端部を含み、
    前記底端部及び前記上端部は、前記立ち上げ姿勢において、地面に対して略水平になるように構成される、
    土木構築物。
  8. 前記支持部材は、後端部を含み、前記ブロック本体の背面に所定の裏込めコンクリートを充填するための空間を形成するように構成され、
    前記後端部は、前記空間を形成するために、前記ブロック本体の背面から所定の距離だけ離間して構成される、
    請求項7に記載の土木構築物。
  9. 一の前記土木構築ブロックは、前記ブロック本体の底部に基礎部が設けられた基礎用土木構築ブロックである、請求項6ないし8のいずれか1項に記載の土木構築物。

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