JP2006207317A - コンクリート構造体の構築方法 - Google Patents

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秀雄 松崎
Yuji Funahira
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Abstract

【課題】本発明は、残存型枠パネルの各段毎の角度設定作業をはじめ施工が多大な労力を要せずに短時間に作業効率良く行え、以て工期が短期間になり、施工後は土砂等の裏込材の側圧が裏面から加わった場合に、目地材個所にひび割れを生じたり、残存型枠パネルが崩落せずに構造堅牢になり、保守・管理も容易であり、設備費等、経済的にする。
【解決手段】アンカー金具4に一端を取付けた鉄筋5を支持材として積み重ねる残存型枠パネル1の背面にコンクリート等の裏込材Uを詰め込んで構築するものにして、アンカー金具は所望列が列設され、鉄筋は、各段毎に下側に配置される第1鉄筋部5A1・・・5N1と上側に配置される第2鉄筋部5B2・・5N2との少なくとも2本を1対とし、一端がアンカー金具に任意挟角θ1a・・・θnに取付けられ、他端が結合金具に取付けられて地山カット線Iに合わせて残存型枠パネルの設置角度αを決定し、積み重ねる。
【選択図】図1

Description

本発明はコンクリート構造体の構築方法に関し、例えば砂防ダム、治山ダム、擁壁、堰、防波堤、消波堤等のコンクリート構造体を作業効率良く、構造堅牢に構築するものである。
従来、例えば砂防ダム等の壁体の構築方法としては、残存型枠パネル(パネル状の埋設型枠)を地山カット面の前面に斜めに所望数段、積み重ね、その残存型枠パネルの背面に打込みコンクリート、割石、土砂等の裏込材を詰め込むことにより構築する方法がある。
そして、壁体の構築中に所望数段、斜めに積み重ねる残存型枠パネルを支持する従来方法として下記のようなものがある。先ず、この残存型枠パネルの背面の左右両側と、最下段の残存型枠パネルを敷設する基礎コンクリート層部、もしくは、下段に配置する残存型枠パネルに対して略等しい高さまで逐次裏込材として打設される各層毎の打込みコンクリート層部に下半部を埋設したアンカー金具とに仮支持材を長さを調節してからその両端を着脱自在に取付けることにより残存型枠パネルの設置角度を緩急調整する。その後、仮支持材が裏面に介装されることにより地山に対する設置角度が調整された残存型枠パネルの裏面略中央に前記仮支持材と同様構造の支持材としての斜材の長さを残存型枠パネルと基礎コンクリート部との間の設置距離に合わせて調節してからその斜材の両端を溶接する等して固定し、支持する。そして、斜材を残存型枠パネルの裏面に介装することにより残存型枠パネルの設置角度を決定した後は不用になった前記仮支持材を撤去する。それから、積み重ねられる各段の残存型枠パネル毎の裏面に裏込め材を詰め込む。この時、設置角度が決定されてから積み重ねられる各段の残存型枠パネル毎の裏面に支持される支持材としての斜材は、積み重ねが上段に行くに応じて長い長さのものが1本づつ使用されて支持を行うものである。しかも、下段の残存型枠パネルの支持に用いられる短い長さの斜材に対して上段の残存型枠パネルの支持に用いられる長い長さの斜材は後列に平行に配列されるものがあった(特許文献1参照)。
特開平8−158350号公報
しかしながら、特許文献1に記載の上記従来の壁体の構築方法は、先ず残存型枠パネルの設置角度を設定するのに、各段毎の残存型枠パネルの裏面の左右両側に仮支持材を設置長さを調整してから仮止めすることにより積み重ねを行うために残存型枠パネルの設置角度を設定しなければならない。その後、仮支持材が不用になった時には撤去しなければならないので、積み重ねられる各段毎の残存型枠パネルの角度設定作業に多くの時間と労力を必要とし、工事の工期が長期間になり、作業効率が著しく低いものであった。そして、壁体を構築するためには、仮支持材を必要にするので、保守・管理も容易ではなく、しかも、多大な設備費が必要になり、経済的に不利であった。
また、特許文献1に記載の上記従来の壁体の構築方法は、積み重ねられる各段の残存型枠パネル毎の裏面に取付けられる支持材としての斜材は、残存型枠パネルの積み重ねが上段に行くに応じて基礎コンクリート層部または下段に位置するコンクリート層部からの長さが長くなり、残存型枠パネルを支持するためには各段に1本づつ使用されるものである。しかも、特許文献1に記載の上記従来の壁体の構築方法は、下段の残存型枠パネルの支持に用いられる短い斜材に対して上段の残存型枠パネルを支持するのに用いられる長い長さの斜材は後列に平行に配列されるので、壁体の構築後に積み重ねられた残存型枠パネルの背面に詰め込まれた土砂等の裏込材の側圧が残存型枠パネルに裏面から加わると、支持材としての斜材は側圧に抗しきれず、残存型枠パネル相互間の目地材個所にひび割れを生じたり、積み重ねられた残存型枠パネルが崩落するという不都合を生じていた。
本発明は上記従来の欠点を解決し、積み重ねられる各段毎の残存型枠パネルの角度設定作業をはじめ施工が多大な労力を要することなく短時間に作業効率良く行え、以て工事の工期が短期間になり、しかも、施工後は土砂等の裏込材の側圧が残存型枠パネルに裏面から加わった場合に、側圧に抗して残存型枠パネル相互間の目地材個所にひび割れを生じたり、積み重ねられた残存型枠パネルが崩落することなく構造堅牢になり、さらには、保守・管理も容易になり、多大な設備費を要せず、経済的に有利なコンクリート構造体の構築方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
(a)残存型枠パネルを所望数段斜めに積み重ね、該残存型枠パネルは背面に装設した結合金具に一端が取付けられ、他端が積み重ねられる前記残存型枠パネルの背面側に設置する基礎コンクリート層部もしくは下段に配置する残存型枠パネルに対して略等しい高さまで逐次打設される打込みコンクリート層部に下半分を埋設したアンカー金具に取付けた鉄筋を支持材として介装されることにより所望数段積み重ねた残存型枠パネルの背面にコンクリート、割石等の裏込材を詰め込んで構築するコンクリート構造体の構築方法において、
(b)前記アンカー金具は、前記残存型枠パネルの背面側に各積み重ね段数に対応する設置幅に所望列が列設され、
(c)前記鉄筋は、各段の前記残存型枠パネル毎に上下の下側に配置される第1鉄筋部と、上側に配置される第2鉄筋部とよりなる長さが長短異なる少なくとも2本が1対として組み付けられ、
(d)前記第1鉄筋部と前記第2鉄筋部とは、夫々の一端が所望列の前記アンカー金具に任意挟角をもって取付けられるとともに、夫々の他端が所望段の前記残存型枠パネルの背面に高さを違えて設けた前記結合金具に取付けられることにより斜めに切断した地山カット線に合わせて前記残存型枠パネルの設置角度を決定し、
(e)残存型枠パネルを所望数段斜めに積み重ねることを特徴とした。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記アンカー金具は、前記残存型枠パネルの各積み重ね段数に対応して前記残存型枠パネルからの設置距離を異にして前記基礎コンクリート層部、もしくは単一の前記打込みコンクリート層部に所望列が前記残存型枠パネルに沿って列設されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記各段の前記残存型枠パネル毎に使用される前記第1鉄筋部と、前記第2鉄筋部とは前記残存型枠パネルに対して側面不等辺三角形に組付けられることを特徴とした。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1,2,3において、前記各段の前記残存型枠パネル毎に使用される前記第1鉄筋部と、前記第2鉄筋部とは1本の鉄筋を側面略V字の二股状に折曲して形成されることを特徴とした。
本発明は、積み重ねられる各段毎の残存型枠パネルの角度設定作業をはじめ施工が多大な労力を要することなく短時間に作業効率良く行え、以て工事の工期が短期間になり、しかも、施工後は土砂等の裏込材の側圧が残存型枠パネルに裏面から加わった場合に、側圧に抗して残存型枠パネル相互間の目地材個所にひび割れを生じたり、積み重ねられた残存型枠パネルが崩落することなく構造堅牢になり、さらには、保守・管理も容易になり、多大な設備費を要せず、経済的に有利になる。
以下図面に従い、本発明を実施するための最良の形態につき詳細を説明する。
図1は本発明のコンクリート構造体の構築方法の実施形態1を示す断面図、図2は同じく背面図、図3は同じく本実施形態1を構成する残存型枠パネルの一例を示す正面図、図4は同じく残存型枠パネルの背面図、図5は同じく側面図である。
本実施形態1は、残存型枠パネル1,1・・・を所望数段斜めに積み重ね、該残存型枠パネル1,1・・・は背面に装設した結合金具2に一端が取付けられ、他端が積み重ねるべき残存型枠パネル1,1・・・の基礎となる基礎コンクリート層部Kもしくは下段に配置する残存型枠パネル1に対して略等しい高さHまで逐次打設される打込みコンクリート層部3に下半分を埋設したアンカー金具4に取付けられた鉄筋5を支持材として介装されることにより所望数段積み重ねた残存型枠パネル1,1・・・の背面にコンクリート、割石等の裏込材Uを詰め込んで構築するコンクリート構造体Aの構築方法である。また、残存型枠パネル1,1・・・の表面は、例えば天然石を貼付けたり、または擬石模様を付したり、滑面模様を形成する点は例えば特許文献1に記載の従来のコンクリート構造体の構築方法と同様である。
しかしながら、本実施形態1では、前記結合金具2は、所望段の前記残存型枠パネル1,1の背面に、左右の側端から高さh1,h2を違えて合計4個所に突設される(図2、図4参照)。
2′は前記残存型枠パネル1の左右の側端部に、前記結合金具2に対し同様高さh1,h2にて突設された連結金具であり、この連結金具2′,2′は残存型枠パネル1,1・・・相互を連続して連結する場合に、隣接の残存型枠パネル1,1・・・に設けた対向する相互を金属線条材を用いて結束したり、図には示さない結合金具を介して相互を溶接したりして緊結するためのものである。
また、本実施形態1では、アンカー金具4は、図示では金属棒を略U字状に折曲したものが使用されるが、これに限ることなく、図には示さないが、直線状の鉄筋であってもよい。そしてこのアンカー金具4は、前記残存型枠パネル1,1・・・の各積み重ね段数に対応して残存型枠パネル1,1・・・の背面に設置幅W1,W2・・・Wnを違えて所望列が列設される。この実施形態1では図1、図2に示すように、残存型枠パネル1,1は2段積みする場合を代表的に図示しているので、アンカー金具4は残存型枠パネル1,1の背面に1段目用の残存型枠パネル1を鉄筋5を介して支持するためのアンカー金具4と、2段目用の残存型枠パネル1を鉄筋5を介して支持するためのアンカー金具4との2列が少なくとも基礎コンクリート層部Kに設けられている。
また、このアンカー金具4の設置個所は図示するものに限ることなく、例えば残存型枠パネル1,1・・・の積み重ね段数が多くなる場合には、下段に配置する残存型枠パネル1に対して略等しい高さHまで逐次打設される単一の打込みコンクリート層部3に前記残存型枠パネル1,1・・・の各積み重ね段数に対応して設置幅W1,W2・・・Wnにて所望列が列設される。
また、前記鉄筋5は、本実施形態1では各段の前記残存型枠パネル1,1毎に上下の下側に配置される第1鉄筋部5A1,5B1と、上側に配置される第2鉄筋部5A2,5B2とよりなる長さL1,L2;L3,L4を長短異にする少なくとも2本を1対として組付ける。本実施形態1に用いる第1鉄筋部5A1,5B1と、第2鉄筋部5A2,5B2との長さL1,L2;L3,L4は、地山カット線Iに合わせて積み重ねられる残存型枠パネル1,1の設置角度αに応じて形成される。
また、前記第1鉄筋部5A1;5B1と、前記第2鉄筋部5A2;5B2とは、夫々の一端6aが所望列の前記アンカー金具4,4に任意挟角θ1a2aをもって取付けられるとともに、夫々の他端6bが所望段の前記残存型枠パネル1,1の背面に、左右の側端から高さh1,h2を違えて合計4個所に設けた前記結合金具2,2;2,2に取付けられることにより斜めに切断した地山カット線Iに合わせて積み重ねる残存型枠パネル1,1の設置角度αを決定し、残存型枠パネル1,1を所望数段斜めに積み重ねる。この際、下段の残存型枠パネル1に上段の残存型枠パネル1を積み重ねるのに地山がカット線Iに合わせて残存型枠パネル1,1を積み上げるのには、下段の残存型枠パネル1の裏面に設けた上段の結合金具2と上段の残存型枠パネル1の背面に設けた下段の結合金具2とを残存型枠パネル1,1・・・の背面に沿って配した直線状のガイド筋G,G・・・の上下を溶接することにより残存型枠パネル1,1・・・を容易に地山カット線Iに一致させて積み上げることができる。
また、前記各段の前記残存型枠パネル1,1毎の支持に使用される前記第1鉄筋部5A1と、前記第2鉄筋部5A2、また, 前記第1鉄筋部5B1と前記第2鉄筋部5B2とは積み重ねられる前記残存型枠パネル1,1に対して側面不等辺三角形に組付けられる(図1参照)。
このように、各段の前記残存型枠パネル1,1毎の支持に使用される前記第1鉄筋部5A1と前記第2鉄筋部5A2、また, 前記第1鉄筋部5B1と前記第2鉄筋部5B2は積み重ねられる前記残存型枠パネル1,1に対して側面不等辺三角形に組付けられるので、下段に配置する残存型枠パネル1に対して略等しい高さHまで逐次打設する打込コンクリート層部3であるとか、または割石、土砂等の裏込材Uの側圧Fが残存型枠パネル1,1に裏面から加わると、その側圧Fによる残存型枠パネル1,1に対する引張力が前記第1鉄筋部5A1と前記第2鉄筋部5A2に、また、前記第1鉄筋部5B1と前記第2鉄筋部5B2とに分圧F1,F2;F′1,F′2として夫々分散されて働くため、残存型枠パネル1,1相互間の目地材個所にひび割れを生じたり、積み重ねられた残存型枠パネル1,1が崩落することがなくなり、例えば砂防ダム、治山ダム、擁壁、堰、防波堤、消波堤等の構造堅牢なコンクリート構造体Aを構築することができる。
7はコンクリート構造体Aを構築するために、地山8を斜めに掘削したその掘削孔である。
本発明の実施形態1は以上の構成からなり、例えば砂防ダム、治山ダム、擁壁、堰、防波堤、消波堤等のコンクリート構造体Aを構築するのには、残存型枠パネル1,1・・・を地山カット面Iに沿って所望数段斜めに積み重ねる。
これには、先ず地山8を斜めに掘削してその掘削孔7の底部に直接的に最下段の残存型枠パネル1,1・・・をカット面Iに合わせて斜めに、長手方向に連続的に敷設するか、または地山8の掘削孔7の底部にコンクリートを打設することにより所望高さに構築された基礎コンクリート層部Kの上面に最下段の残存型枠パネル1,1・・・を長手方向に地山カット面Iの傾斜に合わせて斜めに連続して敷設する。
この時、必要に応じて図1に示すように、最下段の残存型枠パネル1,1・・・の下面に高さ調整パネル1′,1′・・・を掘削孔7の底部に敷設することにより高さを調整してから残存型枠パネル1,1・・・の積み重ね作業を行う。
すなわち、図2、図4に示すように、残存型枠パネル1,1の背面には左右の側端から高さh1,h2を違えて合計4個所に結合金具2,2;2,2が突設されているので、この結合金具2,2;2,2のうち下側の左右の結合金具2,2には短い長さL1の第1鉄筋部5A1の一端6bを溶接により固定する。
この際、短い長さL1の第1鉄筋部5A1の先端および末端には例えばL字状に折曲部s,s′が形成されているので、先端側の折曲部s,sを下側の前記結合金具2,2に溶接するのに、結合金具2,2に対して第1鉄筋部5A1を回動操作することにより先端側の折曲部s,sの取付角度の調整が容易に行うとともに、第1鉄筋部5A1の末端に設けた折曲部s′,s′を基礎コンクリート層部Kに下半部を埋設している図示のようなU字状のアンカー金具4、または図示はしない直線状のアンカー金具に容易に溶接することができる。
また、同様に長い長さL2の第2鉄筋部5A2の先端および末端には例えばL字状に折曲部s,s′が形成されているので、先端側の折曲部s,sを上側の前記結合金具2,2に溶接するのに、結合金具2,2に対して第2鉄筋部5A2を回動操作することにより先端側の折曲部s,sの取付角度の調整が容易に行えるとともに、第2鉄筋部5B2の末端に設けた折曲部s′,s′をU字状のアンカー金具4に容易に溶接することができる。
こうして、下側に配置される短い長さL1の第1鉄筋部5A1と上側に配置される長い長さL2の第2鉄筋部5A2との2本で1対をなす支持材としての鉄筋5は、それぞれの一端の折曲部s′,s′が基礎コンクリート層部Kに下半分を埋設した最前列のアンカー金具4に溶接により任意挟角θ1aをもって固定されるとともに、夫々の他端(先端)が最下段の残存型枠パネル1,1・・・の背面側に左右の側端から高さh1,h2を違えて合計4個所に設けた前記結合金具2,2;2,2のうち、下側の結合金具2,2には第1鉄筋部5A1が溶接を行うことにより取付けられる。
しかも、上側の結合金具2,2には第2鉄筋部5A2が溶接されて取付けられるので、下側に配置される短い長さL1の第1鉄筋部5A1と上側に配置される長い長さL2の第2鉄筋部5A2とは残存型枠パネル1,1・・・に対して任意挟角θ1aをなす側面不等辺三角形に組付けられることにより最下段の残存型枠パネル1,1・・・の設置角度αが決定され、残存型枠パネル1,1・・・を斜めに切断した地山カット線Iに合わせて最下段の残存型枠パネル1,1・・・を敷設することができる。
この際、下段の残存型枠パネル1に上段の残存型枠パネル1を積み重ねるのに地山がカット線Iに合わせて残存型枠パネル1,1を積み上げるのには、下段の残存型枠パネル1の裏面に設けた上段の結合金具2と上段の残存型枠パネル1の背面に設けた下段の結合金具2とを残存型枠パネル1,1・・・の背面に沿って配した直線状のガイド筋G,G・・・の上下を溶接することにより残存型枠パネル1,1・・・を容易に地山カット線Iに一致させて積み上げることができる。
その後、長手方向に隣接する残存型枠パネル1,1・・・の左右の側端部に、前記結合金具2に対し同様高さh1,h2にて突設した連結金具2′,2′相互を連結金具2′,2′に架設した直線状の連結筋を溶接したり、金属線条材を用いて結束したり、図には示さない結合金具を介して相互を溶接したりして緊結することにより最下段の残存型枠パネル1,1・・・相互を連続して敷設する。
次に、このような操作を繰り返して行うことにより連続して敷設した最下段の残存型枠パネル1,1・・・の上面に下側に配置される短い長さL3の第1鉄筋部5B1と上側に配置される長い長さL4の第2鉄筋部5B2との2本で1対をなす支持材としての鉄筋5は、それぞれの一端の折曲部s′,s′が基礎コンクリート層部Kに下半分を埋設した2列目のアンカー金具4や図には示さない直線状のアンカー筋に溶接により任意挟角θ1bをもって第1鉄筋部5B1と第2鉄筋部5B2は固定されるとともに、夫々の他端6b,6bが2段目の残存型枠パネル1,1・・・の背面側に左右の側端から高さh1,h2を違えて合計4個所に設けた前記結合金具2,2;2,2のうち、下側の結合金具2,2には第1鉄筋部5B1が溶接をすることにより取付けられる。
しかも、上側の結合金具2,2には第2鉄筋部5B2が溶接することにより取付けられるので、下側に配置される短い長さL3の第1鉄筋部5B1と上側に配置される長い長さL4の第2鉄筋部5B2とは残存型枠パネル1,1・・・に対して任意挟角θ1bをなす側面不等辺三角形に組付けられることにより2段目の残存型枠パネル1,1・・・の設置角度αを決定し、残存型枠パネル1,1・・・を斜めに切断した地山カット線Iに合わせて2段目の残存型枠パネル1,1・・・を敷設することができる。
そして、長手方向に隣接する残存型枠パネル1,1・・・の左右の側端部に、前記結合金具2に対し同様高さh1,h2にて突設した対向する連結金具2′,2′相互を連結金具2′,2′に架設した直線状の連結筋を溶接したり、金属線条材を用いて結束したり、図には示さない結合金具を介して相互を溶接したりして緊結することにより最下段の残存型枠パネル1,1・・・の上に2段目の残存型枠パネル1,1・・・相互を連続して敷設する。
以後、同様に順次積み重ねる残存型枠パネル1,1・・・の各段に対応する設置幅W1・・・Wnにて基礎コンクリート層部Kに所望列が列設されたアンカー金具4に、各段の残存型枠パネル1,1・・・毎に上下の下側に配置される短い長さの第1鉄筋部5N1と、上側に配置される長い長さの第2鉄筋部5N2とよりなる長短長さを異にする前記第1鉄筋部5N1と前記第2鉄筋部5N2との夫々の一端を任意挟角θnをもって取付け、さらには下段の残存型枠パネル1に上段の残存型枠パネル1を積み重ねるのに地山がカット線Iに合わせて残存型枠パネル1,1を積み上げる場合に、下段の残存型枠パネル1の裏面に設けた上段の結合金具2と上段の残存型枠パネル1の背面に設けた下段の結合金具2とを残存型枠パネル1,1・・・の背面に沿って配した直線状のガイド筋G,G・・・の上下を溶接することにより残存型枠パネル1,1・・・を容易に地山カット線Iに一致させて積み上げるとともに、第1鉄筋部5N1と第2鉄筋部5N2と夫々の他端を残存型枠パネル1,1・・・の背面に高さh1,h2を違えて上下に設けた結合金具2,2;2,2にそれぞれ溶接して取付けるという簡単な取扱い操作を繰り返して行うことにより斜めに切断した地山カット線Iに合わせて残存型枠パネル1,1・・・の設置角度αが迅速かつ確実に決定され、残存型枠パネル1,1・・・を所望数段斜めに積み重ねることができる。
そして、所望数段積み重ねた残存型枠パネル1,1・・・の背面にコンクリート、割石、土砂等の裏込材Uを詰め込むことにより例えば砂防ダム、治山ダム、擁壁、堰、防波堤、消波堤等のコンクリート構造体Aを構築することができる。
このように、図1の如く、各段の前記残存型枠パネル1,1・・・毎の支持に使用される前記第1鉄筋部5A1・・・5N1と前記第2鉄筋部5A2・・5N2は積み重ねられる前記残存型枠パネル1,1・・・に対して側面不等辺三角形に組付けられるので、下段に配置する残存型枠パネル1,1・・・の裏面に打設する打込みコンクリート層部3であるとか、または詰め込まれた割石、土砂等の裏込材Uの側圧Fが残存型枠パネル1,1・・・に裏面から加わつた場合に、その側圧Fによる残存型枠パネル1,1・・・に対する引張力がそれぞれ第1鉄筋部5A1・・・5N1と、前記第2鉄筋部5B2・・・5N2とに、分圧F1,F2;F′1,F′2として夫々分散されて働くため、残存型枠パネル1,1・・・相互間の目地材個所にひび割れを生じたり、積み重ねられた残存型枠パネル1,1・・・が崩落することがなくなり、構造堅牢な例えば砂防ダム、治山ダム、擁壁、堰、防波堤、消波堤等のコンクリート構造体Aを構築することができる。
上記説明では、積み重ねる各残存型枠パネル1,1・・・毎の取付に使用されるアンカー金具4の設置個所は、基礎コンクリート層部3に備えられた場合を代表的に説明したけれども、これに限ることなく、アンカー金具4の設置個所は、例えば残存型枠パネル1,1・・・の積み重ね段数が多くなる場合には、下段に配置する残存型枠パネル1に対して略等しい高さHまで逐次打設される単一のコンクリート層部3にアンカー金具4を残存型枠パネル1,1・・・の各積み重ね段数に対応する設置幅Wnにて所望列を設けることによりこれらの所望のアンカー金具4に各段の残存型枠パネル1,1・・・毎の第1鉄筋部5A1・・・5N1と前記第2鉄筋部5B2・・5N2との末端側の一端を取付けることにより積み重ねられる残存型枠パネル1,1・・・に対して第1鉄筋部5A1・・・5N1と前記第2鉄筋部5B2・・5N2とを側面不等辺三角形に組付けるようにすることも本発明の適用範囲である。
また、上記説明では、鉄筋5は、本実記形態1では各段の前記残存型枠パネル1,1毎に上下の下側に配置される第1鉄筋部5A1,5B1と、上側に配置される第2鉄筋部5A2,5B2とよりなる長さL1,L2;L3,L4を長短異にする少なくとも2本が1対として組み合わせ使用される場合を代表的に説明したが、これは例示であり、第1鉄筋部5A1,5B1と、前記第2鉄筋部5A2,5B2とは1本の鉄筋を側面略V字の二股状に折曲して形成されることにより部品点数を削減するのと、組付けの手間を簡素化する場合も本発明の適用範囲である。
しかも、残存型枠パネル1,1・・・の支持に使用する側面不等辺三角形の鉄筋5の使用本数は2本に限らず、増加することも自由であり、それ以上の複数本であっても良い。
本発明は、積み重ねられる各段毎の残存型枠パネルの角度設定作業をはじめ施工が多大な労力を要することなく短時間に作業効率良く行え、以て工事の工期が短期間になり、しかも、施工後は土砂等の裏込材の側圧が残存型枠パネルに裏面から加わった場合に、側圧に抗して残存型枠パネル相互間の目地材個所にひび割れを生じたり、積み重ねられた残存型枠パネルが崩落することなく構造堅牢になり、さらには、保守・管理も容易になり、多大な設備費を要せず、経済的に有利になるという分野・用途に適する。
図1は本発明の本発明のコンクリート構造体の構築方法の実施形態1を示す断面図である。 図2は同じく背面図である。 図3は同じく本実施形態1を構成する残存型枠パネルの一例を示す正面図である。 図4は同じく残存型枠パネルの背面図である。 図5は同じく側面図である。
符号の説明
1 残存型枠パネル
2 結合金具
2′ 連結金具
3 打込みコンクリート層部
4 アンカー金具
5 鉄筋
5A1 第1鉄筋部
5B1 第1鉄筋部
5N1 第1鉄筋部
5A2 第2鉄筋部
5B2 第2鉄筋部
5N2 第2鉄筋部
8 地山
A コンクリート構造体
F 側圧
F1 分圧
F2 分圧
F′1 分圧
F′2 分圧
I 地山カット線
K 基礎コンクリート層部
L1 長さ
L2 長さ
L3 長さ
L4 長さ
U 裏込材
θ1a 挟角
θ1b 挟角
α 設置角度
h1 高さ
h2 高さ

Claims (4)

  1. (a)残存型枠パネルを所望数段斜めに積み重ね、該残存型枠パネルは背面に装設した結合金具に一端が取付けられ、他端が積み重ねられる前記残存型枠パネルの背面側に設置する基礎コンクリート層部もしくは下段に配置する残存型枠パネルに対して略等しい高さまで逐次打設される打込みコンクリート層部に下半分を埋設したアンカー金具に取付けた鉄筋を支持材として介装されることにより所望数段積み重ねた残存型枠パネルの背面にコンクリート、割石等の裏込材を詰め込んで構築するコンクリート構造体の構築方法において、
    (b)前記アンカー金具は、前記残存型枠パネルの背面側に各積み重ね段数に対応する設置幅に所望列が列設され、
    (c)前記鉄筋は、各段の前記残存型枠パネル毎に上下の下側に配置される第1鉄筋部と、上側に配置される第2鉄筋部とよりなる長さが長短異なる少なくとも2本が1対として組付けられ、
    (d)前記第1鉄筋部と前記第2鉄筋部とは、夫々の一端が所望列の前記アンカー金具に任意挟角をもって取付けられるとともに、夫々の他端が所望段の前記残存型枠パネルの背面に高さを違えて設けた前記結合金具に取付けられることにより斜めに切断した地山カット線に合わせて前記残存型枠パネルの設置角度を決定し、
    (e)残存型枠パネルを所望数段斜めに積み重ねることを特徴とした
    (f)コンクリート構造体の構築方法。
  2. 前記アンカー金具は、前記残存型枠パネルの各積み重ね段数に対応して前記残存型枠パネルからの設置距離を異にして前記基礎コンクリート層部、もしくは単一の前記打込みコンクリート層部に所望列が前記残存型枠パネルに沿って列設されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造体の構築方法。
  3. 前記各段の前記残存型枠パネル毎に使用される前記第1鉄筋部と、前記第2鉄筋部とは前記残存型枠パネルに対して側面不等辺三角形に組付けられることを特徴とした請求項1または2に記載のコンクリート構造体の構築方法。
  4. 前記各段の前記残存型枠パネル毎に使用される前記第1鉄筋部と、前記第2鉄筋部とは1本の鉄筋を側面略V字の二股状に折曲して形成されることを特徴とした請求項1,2,3に記載のコンクリート構造体の構築方法。
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