JP2008308945A - 引張杭併用コンクリート基礎及びその構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】掘削された根切り穴の中央に、連結棒13と、その下端に平面部及びその両側端から略垂直に立ち上がる縦壁部を持つ抵抗板14と、当該抵抗板14の平面部縦壁部中央に下端が取り付けられ、連結棒13の上端に結合環16が設けられている引張杭を構築した後、前記連結棒13の上部及び結合環16を埋め込むように前記根切り内に基礎コンクリート2を打設する。
【選択図】図1
Description
通常、鉄筋コンクリート製基礎は、根切りによって形成した穴に割ぐり石を敷き、その割ぐり石を転圧した後、必要に応じて捨てコンクリートを打設した後、鉄筋を配筋し、しかる後、割ぐり石、或いは捨てコンクリートの上に基礎コンクリートを打設している。さらに、必要に応じて、その基礎コンクリート上に仮枠を組立て、立上りコンクリートを打設して構築されている(例えば特許文献1参照)。
また、連結棒上端の結合環は、基礎コンクリート中に配設した鉄筋を挿通させていることが好ましい。
請求項2の溝形抵抗板付き杭は、アースオーガー等を用いて穴を掘り、該溝形抵抗板付き杭を設置し、掘削した土を数回にわけ転圧する。
請求項3のスクリュー杭は、専用治具をつけた回転工具で所定の位置まで回転させながら設置する。
請求項4の拡張型杭は、専用治具にて所定の位置まで打込み、抵抗板を広げ設置する。
なお、上記のような引張杭は1つの基礎コンクリートに対して複数本設けることが好ましい。
これらの引張杭を構築した後、前記連結棒の上部を埋め込むように前記根切り内に基礎コンクリートを打設することにより構築される。
連結棒上端に結合環が設けられている態様では、当該結合環に引張杭固定用鉄筋を挿通した後、連結棒の上部を埋め込むように前記根切り内に基礎コンクリートを打設することが好ましい。
このため、大きなコンクリート基礎を構築するための大きな根切りを掘削する必要がなくなり、残土の処理も軽便に行うことができるため、結果的に耐力の大きい基礎を低コストで構築することができる。そして、設置する引張杭の本数により、引き抜き耐力を増減させることができる。
さらに、残土処理が少なくなり環境に優しい点が挙げられる。
さらにまた、1箇所あたりに設置する引張杭の本数により、引き抜き耐力を増減させることができる。
以下に、添付図面を参照しながら、その詳細を説明する。
本発明の引張杭併用コンクリート基礎1は、基礎コンクリート2とその下部に立設された鋼製引張杭3から構成されている。
なお、図中、12はベースプレート11を水平に取り付けるためのレベル調整用モルタルであり、8は本発明引張杭を固定するための鉄筋である。
引き抜き抵抗を大きくするために、鋼製引張杭3を構成する連結棒13の下端に、各種抵抗板が取り付けられる。図1や図3の場合、平面部及びその両側端から略垂直に立ち上がる縦壁部をもち、平面部の縦壁部中央が前記連結棒の下端を取り付けられる抵抗板14を具えている。
さらに、図4の場合、連結棒13の下端に二枚の抵抗板17が取り付けられ、抵抗板17のそれぞれの他端には補助棒18の下端が取り付けられ、2本の補助棒18の上端は上方で一体化されて、前記連結棒13の中間部に接続されている。
なお、図示はしていないが、先端に抵抗板を備えた鋼製引張杭3を複数本、基礎コンクリート2の下部に立設することが好ましい。
本件引張杭併用コンクリート基礎を構築する位置を確認し、所定の大きさの根切り用の穴を掘削する(図5のa)。その穴の略中央に、溝形抵抗板付き杭の抵抗板14の大きさ及び本体棒の長さに応じた穴を、抱きスコップ等を用いて人力で、或いはアースオーガー等を用いて機械的に掘る(図5のb)。作業性を考慮すると、アースオーガーを用いることが好ましい。
締め固め力を高めるためには、埋め戻しを数回に分割し、その都度、角材やランマー等を用いて突き固めたり、専用の突き固め治具を用いて突き固めたりすることが好ましい。
配筋がなされた基礎部の底盤部に底盤用型枠を配し(図5のg)、底盤部コンクリートを打設する(図5のh)。
なお、図5では、立上り部を有する基礎の構築手順を説明したが、立上り部のない基礎底盤部のみからなる基礎を構築する際には、図5のi,jの工程が省略され、kの工程の型枠撤去後に柱を立設し、その後に埋め戻されることになる。
4:主筋 5:帯筋 6:割ぐり石 7:捨てコンクリート 8:杭固定用鉄筋 9:柱 10:アンカーボルト 11:レベル調整用モルタル
12:ベースプレート 13:連結棒 14,15,17:抵抗板 16:結合環
Claims (8)
- 基礎コンクリートとその下部に立設された鋼製引張杭から構成されていることを特徴とする引張杭併用コンクリート基礎。
- 基礎コンクリートとその下部に立設された鋼製引張杭から構成されており、
鋼製引張杭が、連結棒と、該連結棒の上端に取り付けられた連結環と、前記連結棒の下端に取り付けられた抵抗板からなり、該抵抗板が平面部及びその両側端から略垂直に立ち上がる縦壁部とをもち、前記抵抗板平面部の縦壁部中央に前記連結棒の下端が取り付けられているとともに、
前記連結棒の上部及び結合環が前記基礎コンクリート中に埋め込まれていることを特徴とする引張杭併用コンクリート基礎。 - 基礎コンクリートとその下部に立設された鋼製引張杭から構成されており、
鋼製引張杭が、連結棒と、該連結棒の上端に取り付けられた連結環と、前記連結棒の下端に取り付けられた抵抗板からなり、該抵抗板が鋼板をスクリュー状に成型したものであるとともに、
前記連結棒の上部及び結合環が前記基礎コンクリート中に埋め込まれていることを特徴とする引張杭併用コンクリート基礎。 - 基礎コンクリートとその下部に立設された鋼製引張杭から構成されており、
鋼製引張杭が、連結棒と、該連結棒の上端に取り付けられた連結環と、前記連結棒の下端に一端が取り付けられて側方に拡がる二枚の抵抗板と、該二枚の抵抗板のそれぞれの他端に下端が取り付けられ、上端が上方で一体化されて前記連結棒の中間部に接続される二本の補助棒とからなるとともに、
前記連結棒の上部及び結合環が前記基礎コンクリート中に埋め込まれていることを特徴とする引張杭併用コンクリート基礎。 - 1つの基礎コンクリートに対して複数本の引張杭が立設されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の引張杭併用コンクリート基礎。
- 連結棒上端の結合環に基礎コンクリート内の引張杭固定用鉄筋が挿通されている請求項2〜5のいずれか1項に記載の引張杭併用コンクリート基礎。
- 掘削された根切り穴の中央に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の鋼製引張杭を埋め込んだ後、鋼製引張杭の上部を埋め込むように前記根切り内に基礎コンクリートを打設することを特徴とする引張杭併用コンクリート基礎の構築方法。
- 掘削された根切り穴の中央に、請求項2〜6のいずれか1項に記載の鋼製引張杭を埋め込み、鋼製引張杭を構成する連結棒上端の結合環に引張杭固定用鉄筋を挿通した後、鋼製引張杭の上部を埋め込むように前記根切り内に基礎コンクリートを打設することを特徴とする引張杭併用コンクリート基礎の構築方法。
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