JP6886803B2 - 磁石埋め込み型モータ用ロータ及び磁石埋め込み型モータ - Google Patents

磁石埋め込み型モータ用ロータ及び磁石埋め込み型モータ Download PDF

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Description

本開示は、磁石埋め込み型モータ用ロータ及び該ロータを備える磁石埋め込み型モータに関する。
近年、電動モータは取り付けられる装置の性能アップのため、小型化及び高速化が求められている。電動モータの高速化によって遠心力が増大するため、遠心力に対する耐久性が求められる。ロータコアに永久磁石を埋め込む磁石埋め込み型モータ(IPMモータ)は、ロータコアの表面に永久磁石を配置する磁石表面貼り付け型モータ(SPMモータ)と比べて、遠心力に対する耐久性が優れている。
また、磁石埋め込み型モータは、マグネットトルク(固定子と永久磁石間に発生する吸引力又は反発力)に加えて、固定子の回転磁界によって発生するリラクタンストルクを利用できるという利点がある。永久磁石の取付孔にはリラクタンストルクを増大させるために空隙を形成する場合があるが、この空隙の形成によって遠心力に対する耐久性が弱まるおそれがある。
特許文献1には、SMPモータにおいて、高速回転時の永久磁石の浮き上がりと飛散を防止するため、永久磁石を円管状の保護リングで覆う手段が開示されている。
特許文献2には、ロータコアを形成する複数の積層されたロータコア板の間に介装された中間板と、ロータコアの軸方向両端に設けられた固定板とで、永久磁石の飛散を防止する手段が開示されている。
特開2005−312250号公報 特開2008−099479号公報
特許文献1に開示された円管状の保護リングで永久磁石を覆う手段は、固定子とロータコアとの間のギャップを広げるため、ロータコアに発生するトルクを減少させる問題がある。
特許文献2に開示された磁石埋め込み型モータは、永久磁石を取り付ける取付孔の輪郭線が矩形を有するため、高速回転では不連続な輪郭を形成する部位で応力集中が起こり、変形や破損が発生するおそれがある。
幾つかの実施形態は、磁石埋め込み型モータにおいて、ロータの遠心力に対する耐久性を向上させ、かつロータコアに応力集中が発生するのを抑制し、これによって、ロータコアの変形や永久磁石の飛散を防止することを目的とする。
(1)少なくとも一実施形態に係る磁石埋め込み型モータ用ロータは、
複数のロータコア板をロータ軸方向に沿って積層したロータコアに永久磁石を埋設した磁石埋め込み型モータ用ロータであって、
前記複数のロータコア板の間に介装される補強板と、
前記複数のロータコア板に形成された第1磁石取付孔及び前記補強板に形成された第2磁石取付孔によって前記ロータ軸方向に形成された磁石取付空間に収容された前記永久磁石と、
を備え、
前記第1磁石取付孔及び前記第2磁石取付孔の両端部は連続的な湾曲線で構成された輪郭線を有し、
前記永久磁石の両端と前記第1磁石取付孔の前記輪郭線との間に第1空隙が形成されると共に、前記永久磁石の両端と前記第2磁石取付孔の前記輪郭線との間に第2空隙が形成される。
上記(1)の構成によれば、積層された複数のロータコア板間に上記補強板を介装することで、ロータコアの遠心力に対する耐久性を向上できる。これによって、ロータコアの変形や永久磁石の飛散を防止できる。
また、第1磁石取付孔及び第2磁石取付孔の両端部の輪郭線は、連続的な湾曲線を有し、不連続線を有しないため、第1磁石取付孔及び第2磁石取付孔の周囲で、ロータコア板及び補強板は応力集中を抑制でき、これによって、ロータコアの変形や永久磁石の飛散を抑制できる。
なお、補強板は、薄く、硬い鋼板や非金属であれば繊維強化プラスチック(FRP)のような高強度材料を含むことが望ましい。また、補強板は渦電流を流しにくい材質、例えば、電気抵抗が大きいFRP、金属ではステンレス鋼、チタン等であることが望ましい。渦電流の発生を抑制することで発熱を抑制できる。
(2)一実施形態では、前記(1)の構成において、
前記第2空隙の断面積は前記第1空隙の断面積より小さく形成される。
ロータコア板の両端部に形成される第1空隙はリラクタンストルクを発生させるためであり、断面積を比較的大きく形成することで、リラクタンストルクを増加できる。他方、補強板の両端部に形成される第2空隙は、第2磁石取付孔の両端部の輪郭線を連続的な湾曲線とするために形成され、必要以上に断面積を大きくすると、補強板の強度が低下し、永久磁石の飛散防止目的を達成できない。そのため、第2空隙の断面積は第1空隙の断面積より小さく形成される。
こうして、第1空隙及び第2空隙は夫々の目的にかなった独自設計が可能になる。
(3)一実施形態では、前記(1)又は(2)の構成において、
複数の前記磁石取付空間が前記ロータコアの外周部で前記ロータコアの周方向に形成され、複数の前記永久磁石が前記複数の磁石取付空間の各々に取り付けられる
上記(3)の構成によれば、ロータコアの外周部にロータコアの周方向に複数の永久磁石が配置されるので、マグネットトルク及びリラクタンストルクを共に増大できる。また、永久磁石を複数に分割することで、渦電流の発生を抑制でき、渦電流による発熱を抑制できる。
(4)一実施形態では、前記(1)〜(3)の何れかの構成において、
前記磁石取付空間において、複数の前記永久磁石が前記ロータ軸方向に沿って分割し直列に配置される。
上記(4)の構成によれば、複数の永久磁石をロータ軸方向に沿って分割し直列に配置するので、渦電流の発生を抑制でき、渦電流による発熱を抑制できる。
(5)一実施形態では、前記(1)〜(4)の何れかの構成において、
複数の前記補強板が前記ロータ軸方向の異なる位置において複数のロータコア板の間に介装される。
上記(5)の構成によれば、複数の補強板をロータ軸方向に分散配置することで、遠心力に対する耐久性をロータコア全体に均一に付与できると共に、補強板の数を調整することで、ロータコアに必要にして十分な耐久性を付与できる。
(6)一実施形態では、前記(5)の構成において、
1個の前記永久磁石ごとに、前記ロータ軸方向に2枚以上の前記補強板が配置される。
上記(6)の構成によれば、各ロータコア板に付加される遠心力をロータコア板の降伏点未満に抑えることができる。
(7)一実施形態では、前記(1)〜(6)の何れかの構成において、
前記第1空隙が半楕円形を有する。
上記(7)の構成によれば、第1空隙を半楕円形とすることで、第1空隙を形成するロータコア板で応力集中が発生するのを回避でき、かつロータコア板に発生するリラクタンストルクを増加できる。
(8)一実施形態では、前記(1)〜(7)の何れかの構成において、
前記第2空隙の断面が半円形又は半楕円形を有する。
上記(8)の構成によれば、第2空隙の断面を半円形又は半楕円形とすることで、第1空隙を形成する補強板で応力集中が発生するのを回避でき、かつロータコア板に加わる遠心力を降伏点未満に抑えることができる。
(9)幾つかの実施形態に係る磁石埋め込み型モータは、
(1)〜(8)の何れかの構成を有する前記磁石埋め込み型モータ用ロータを備える。
上記(9)の構成によれば、積層された複数のロータコア板間に上記補強板を介装するため、ロータコアの遠心力に対する耐久性を向上でき、これによって、ロータコアの変形や永久磁石の飛散を防止できる。
また、第1磁石取付孔及び第2磁石取付孔の両端部の輪郭線は、連続的な湾曲線を有し、不連続線を有しないため、ロータコア板及び補強板に応力集中が発生するのを抑制できる。
(10)一実施形態では、前記(9)の構成において、
前記磁石埋め込み型モータ用ロータの回転数が10,000rpm以上である。
上記(10)の構成によれば、上記(9)の構成を有する磁石埋め込み型モータのロータ回転数が10,000rpm以上の高速回転となっても、ロータに発生する遠心力に対する耐久性を向上させ、かつロータコア及び補強板に応力集中が発生するのを抑制し、これによって、ロータコアの破損や永久磁石の飛散を防止できる。
幾つかの実施形態によれば、磁石埋め込み型モータにおいて、高速回転時に発生する遠心力に対する耐久性を向上させ、かつロータコア及び補強板に応力集中が発生するのを抑制することで、ロータコアの破損や永久磁石の飛散を防止できる。
一実施形態に係る磁石埋め込み型モータの断面図である。 一実施形態に係る磁石埋め込み型モータの一部を示す斜視図である。 一実施形態に係る補強板を示す斜視図である。 主応力の測定に供した補強板の枚数及び形状を示す図表である。 一実施形態に係るロータコア板に加わる主応力を示す線図である。 一実施形態に係るロータコア板に加わる主応力を示す線図である。 一実施形態に係る永久磁石に加わる主応力を示す線図である。 比較例としての磁石埋め込み型モータの断面図である。 比較例としての補強板を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
少なくとも一実施形態に係る磁石埋め込み型モータ用ロータ(以下「IPMロータ」とも言う。)10は、図1及び図2に示すように、複数のロータコア板12aをロータ軸方向に沿って積層したロータコア12に永久磁石16を埋設した構成を有する。積層された複数のロータコア板12aの間に介装される非磁性の補強板18が介装される。
各ロータコア板12aには第1磁石取付孔14が形成され、補強板18には第2磁石取付孔20が形成される。第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20はこれらの輪郭線がロータ軸方向(図2の矢印a方向)に重なるように、ロータ軸方向(図1中の矢印a方向)と直交する面上で同じ位置に形成され、ロータ軸方向に磁石取付空間が形成される。
第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20の両端部は連続的な湾曲線で構成された輪郭線を有し、永久磁石16の両端と第1磁石取付孔14の輪郭線との間に第1空隙s1が形成される。また、永久磁石16の両端と第2磁石取付孔20の輪郭線との間に第2空隙s2が形成される。
上記構成によれば、積層された複数のロータコア板12aの間に補強板18を介装することで、ロータコア12は、ロータコア12の回転によって発生する遠心力に対する耐久性を向上できる。これによって、ロータコア12の変形や永久磁石16の飛散を防止できる。また、補強板18は、前述のように、ロータコア12における渦電流の発生を抑制でき、渦電流による発熱を抑制できる材質であることが望ましい。
また、第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20の両端部の輪郭線、即ち、第1空隙s1及び第2空隙s2を形成する輪郭線は、連続的な湾曲線を有し、不連続線を有しない。従って、第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20の周囲で、ロータコア板12a及び補強板18は応力集中を抑制でき、ロータコア12の変形や永久磁石16の飛散を抑制できる。
一実施形態では、ロータコア板12aは、例えば板厚が0.35mm以下の磁性金属でで構成され、ロータコア12はロータコア板12aの積層で構成される。磁性金属として、例えば、ケイ素鋼、純鉄、合金鋼、等の鉄系金属が用いられる。ロータコア12は多数のロータコア板12aの積層で構成されることで、渦電流の発生による発熱を抑制できる。
一実施形態では、補強板18は、例えば、非磁性体であるチタン、ステンレス鋼、等で構成される。
一実施形態では、多数のロータコア板12a及び補強板18の各々に取付孔22が形成され、ロータコア板12aが積層されることで、ロータ軸方向に取付孔が形成される。この取付孔22に挿入される取付具(不図示)によって一体に固定される。
一実施形態では、ロータコア12は回転軸24の外周側に回転軸24と一体に固定される。
一実施形態では、磁石埋め込み型モータ1は、図1及び図2に示すように、回転軸24と、ロータコア12と、ロータコア12の外周側に配置されるステータコア26と、ステータコア26にロータ軸方向に沿って形成された多数の溝に埋設されたコイル28と、を備える。ステータコア26は多数の磁性体の薄板が積層されて構成される。
一実施形態では、第2空隙s2の断面積は第1空隙s1の断面積より小さく形成される。
ロータコア板12aの両端部に形成される第1空隙s1はリラクタンストルクを発生させるためであり、断面積を比較的大きく形成することでリラクタンストルクを増加できる。他方、補強板18の両端部に形成される第2空隙s2は、第2磁石取付孔20の両端部の輪郭線を連続的な湾曲線とするために形成され、必要以上に大きく形成すると、補強板18の強度が低下し、永久磁石16の飛散防止目的を達成できない。そのため、第2空隙s2の断面積は第1空隙s1の断面積より小さく形成される。
また、第2空隙s2の断面積は第1空隙s1の断面積より小さく形成することで、第1空隙と第2空隙とを夫々の目的にかなった独自設計が可能になる。
一実施形態では、図1及び図2に示すように、複数の第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20によって形成される磁石取付空間がロータコア12の外周部でロータコア12の周方向に形成され、複数の永久磁石16が複数の磁石取付空間の各々に取り付けられる。
ロータコア12とステータコア26とに跨って形成される磁力線Lmによって表される磁束によってマグネットトルクが発生し、永久磁石16間に跨って形成される磁力線Lmによって表される磁束によってリラクタンストルクが発生する。
ロータコア12の外周部にロータコア12の周方向に沿って複数の永久磁石16が配置されるので、マグネットトルク及びリラクタンストルクを共に増大できる。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、永久磁石16は直方体を有し、モータ径方向に短辺を有し、モータ周方向に長辺が配置される。第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20は永久磁石16の断面形状に合わせてモータ周方向に延在し、両端部に第1空隙s1及び第2空隙s2が形成される。
図8は、比較例としての磁石埋め込み型モータ100を示し、図9は、比較例としての補強板118を示す。
図8に示すIPMモータ100において、磁石取付孔106の両端部に形成された磁石取付空間Sは広い断面積の疑似円形を有する。この磁石取付空間Sを有する場合、電磁解析上リラクタンストルクを最大限に引き出せ、永久磁石単独での磁力線短絡も抑えられる。ロータコア102とステータコア104との間のエアギャップを通してステータコア104と交差する磁力線の歪みがトルクを生み出す。
しかし、磁石取付空間Sの径方向外側領域を繋ぐ横方向に延在する橋部108と、橋部108の周方向中間部からロータコア102の軸心側へ延在する支柱部110とが細くなり、高速回転時に発生する遠心力がこれらの引張強度を超えるおそれがある。そのため、橋部108及び支柱部110が変形又は破損し、磁石取付孔106に取り付けられた永久磁石114を保持できないおそれがある。
従って、好ましくは、第1空隙s1を半円形よりリラクタンストルクを増加できる半楕円形とする。半楕円形とすることで、橋部108を太くでき、橋部108の引張強度を増加できる。また、半楕円形とし、永久磁石単独での磁力線の短絡路を長くすることで、該短絡路を減らしロータコア12に加わるトルクを増加できる。
また、図9に示す比較例において、ロータコア板間に介装される補強板118に形成される磁石取付孔120は永久磁石114の断面形状に合わせた矩形を有する。そのため、角部に応力集中が発生しやすく、変形又は破損するおそれがある。
一実施形態では、複数の第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20によってロータ軸方向に沿って形成される磁石取付空間に、複数の永久磁石16がロータ軸方向に沿って直列に配置される。図2では、IPMモータ1がロータ軸方向で部分的に図示され、ロータ軸方向に1個の永久磁石16のみが配置されているが、実際は、磁石取付空間において複数の永久磁石16がロータ軸方向に沿って直列に配置される。
このように、1個の永久磁石16をロータ軸方向に沿って延在させるのではなく、複数の永久磁石16をロータ軸方向に沿って直列に配置することで、渦電流の発生を抑制でき、渦電流による発熱を抑制できる。
一実施形態では、複数の補強板18がロータ軸方向の異なる位置において複数のロータコア板12aの間に介装される。即ち、複数の補強板18がロータ軸方向でロータコア板12aの間に分散して配置される。
上記構成によれば、複数の補強板18をロータ軸方向に分散配置することで、遠心力に対する耐久性をロータコア全体で均一に付与できると共に、補強板18の数を調整することで、ロータコア12に必要にして十分な強度を付与できる。
一実施形態では、図2及び図3に示すように、1個の永久磁石ごとに、ロータ軸方向に2枚以上の補強板18が配置される。
これによって、ロータコア12に付加される遠心力を各ロータコア板12aの降伏点未満に抑えることができる。
一実施形態では、第1空隙s1の断面が半楕円形を有する。第1空隙s1の断面を半楕円形とすることで、第1空隙s1を形成するロータコア板12aで応力集中が発生するのを回避できる。また、ロータコア板12aに加わる遠心力をロータコア板12aの降伏点未満に抑えることができる。また、第1空隙s1の断面を半楕円形とすることで、リラクタンストルクを増加できる。
一実施形態では、第2空隙s2の断面が半円形又は半楕円形を有する。第2空隙s2の断面を半円形又は半楕円形とすることで、第2空隙s2を形成する補強板18で応力集中が発生するのを回避でき、かつ補強板18板に加わる遠心力を降伏点未満に抑えることができる。また、第2空隙s2の断面を半楕円形とすることで、リラクタンストルクを増加でき、半円形とすることで、永久磁石16の両端方向へのずれを防止できる。
図4〜図7は、ロータコア板12aとして磁性の鋼板(電磁鋼板)を用い、補強板18としてステンレス鋼板を用い、第1空隙s1を半楕円形とし、第2空隙s2を方形、半円形又は半楕円形とした場合に、各ロータコア板12a及び各補強板18に加わる主応力、及び永久磁石16に加わる圧縮応力を求めたものである。
図5〜図7の横軸は図4に示す各供試体の番号を示し、図5及び図6の縦軸は、各ロータコア板12aに加わる主応力を示し、図7の縦軸は永久磁石16に加わる圧縮応力を示している。図4において、例えば、補強板18の枚数/磁石が3個というのは、図3に示すように、永久磁石1個当たりロータ軸方向に永久磁石16が3個配置される場合を示す。
図5において、ラインAはロータコア板12aに加わる主応力を示し、点Dは、第1磁石取付孔14及び第2磁石取付孔20の両端部に図8に示す疑似円形の空隙を有する場合に、ロータコア板12aに加わる主応力を示す。ロータコア板12aに加わる主応力がロータコア板12aの降伏点未満となるのは、番号2、3、5、6及び8である。
従って、図5から、第1空隙s1が半楕円形のとき、補強板18に形成される第2空隙s2は半円形又は半楕円形とするのがよいことがわかる。また、補強板18を永久磁石1個当たりロータ軸方向に2枚以上配置するのがよいことがわかる。
図6において、ラインBは補強板18に加わる主応力を示す。補強板18に加わる主応力が補強板18の降伏点未満となるのは、番号2、3、5、6、8及び10である。
従って、図6から、補強板18に形成される第2空隙s2の断面は半円形又は半楕円形とするのがよいことがわかる。
図7において、ラインCは永久磁石16に加わる主応力を示す。永久磁石16に加わる圧縮応力が磁石抗折力を下回るのは番号2から9までである。従って、図9から、磁石抗折力を下回るために、補強板18に形成される第2空隙s2の断面は半円形、半楕円形又は方形でもよいことがわかる。また、番号1及び10で永久磁石16に加わる主応力が磁石抗折力を上回るので、永久磁石1個当たりロータ軸方向に配置される永久磁石16の数は2〜4枚とするのがよいことがわかる。
幾つかの実施形態によれば、磁石埋め込み型モータにおいて、ロータの遠心力に対する耐久性を向上させ、かつロータコアに応力集中が発生するのを抑制し、これによって、ロータコアの変形や永久磁石の飛散を防止できる。
1、100 磁石埋め込み型モータ
10 磁石埋め込み型モータ用ロータ
12、102 ロータコア
12a ロータコア板
14 第1磁石取付孔
16、114 永久磁石
18、118 補強板
20 第2磁石取付孔
22 取付孔
24 回転軸
26、104 ステータコア
28 コイル
102 ロータコア
106 磁石取付孔
108 橋部
110 支柱部
Lm 磁力線
磁石取付空間
s1 第1空隙
s2 第2空隙

Claims (10)

  1. 複数のロータコア板をロータ軸方向に沿って積層したロータコアに永久磁石を埋設した磁石埋め込み型モータ用ロータであって、
    非磁性体により構成され、前記複数のロータコア板の間に介装される補強板と、
    前記複数のロータコア板に形成された第1磁石取付孔及び前記補強板に形成された第2磁石取付孔を貫通するように、前記第1磁石取付孔及び前記第2磁石取付孔によって前記ロータ軸方向に形成された磁石取付空間に収容された前記永久磁石と、
    を備え、
    前記第1磁石取付孔及び前記第2磁石取付孔の両端部は連続的な湾曲線で構成された輪郭線を有し、
    前記永久磁石の両端と前記第1磁石取付孔の前記輪郭線との間に第1空隙が形成されると共に、前記永久磁石の両端と前記第2磁石取付孔の前記輪郭線との間に第2空隙が形成され、
    前記第2空隙の断面積は前記第1空隙の断面積より小さく形成される
    ことを特徴とする磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  2. 複数の前記磁石取付空間が前記ロータコアの外周部で前記ロータコアの周方向に形成され、複数の前記永久磁石が複数の前記磁石取付空間の各々に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  3. 前記磁石取付空間において、複数の前記永久磁石が前記ロータ軸方向に沿って直列に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  4. 複数の前記補強板が前記ロータ軸方向の異なる位置において複数のロータコア板の間に介装されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  5. 1個の前記永久磁石ごとに、前記ロータ軸方向に2枚以上の前記補強板が配置されることを特徴とする請求項4に記載の磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  6. 前記第1空隙が半楕円形を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  7. 前記第2空隙の断面が半円形又は半楕円形を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  8. 複数のロータコア板をロータ軸方向に沿って積層したロータコアに永久磁石を埋設した磁石埋め込み型モータ用ロータであって、
    非磁性体により構成され、前記複数のロータコア板の間に介装される補強板と、
    前記複数のロータコア板に形成された第1磁石取付孔及び前記補強板に形成された第2磁石取付孔を貫通するように、前記第1磁石取付孔及び前記第2磁石取付孔によって前記ロータ軸方向に形成された磁石取付空間に収容された前記永久磁石と、
    を備え、
    前記第1磁石取付孔及び前記第2磁石取付孔の両端部は連続的な湾曲線で構成された輪郭線を有し、
    前記永久磁石の両端と前記第1磁石取付孔の前記輪郭線との間に第1空隙が形成されると共に、前記永久磁石の両端と前記第2磁石取付孔の前記輪郭線との間に第2空隙が形成され、
    前記第1空隙が半楕円形を有し、
    前記第2空隙の断面が半円形又は半楕円形を有する
    磁石埋め込み型モータ用ロータ。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の前記磁石埋め込み型モータ用ロータを備えることを特徴とする磁石埋め込み型モータ。
  10. 前記磁石埋め込み型モータ用ロータの回転数が10,000rpm以上であることを特徴とする請求項9に記載の磁石埋め込み型モータ。
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