JP2016136812A - 回転電機 - Google Patents

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柴田 由之
Yoshiyuki Shibata
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Abstract

【課題】渦電流による損失を低減することのできる回転電機を提供する。【解決手段】ステータコアの軸方向Daの両端のそれぞれには、端部積層体40が設けられている。端部積層体40は、磁性体である端部板状部材42の積層体である。端部積層体40にはインシュレータが被せられ、インシュレータおよび端部積層体40を介してステータコアにステータコイルが巻かれる。端部積層体40における端部板状部材42の積層方向は、ロータの回転方向Drとされる。これにより、ステータコイルに電流が流れることで生成される磁束の変化に起因して端部積層体40に生じる渦電流による損失を低減することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、ロータおよびステータのいずれかを構成するコアに巻かれたコイルを備える回転電機に関する。
たとえば特許文献1に記載の回転電機は、ステータコアにコイルを巻く際、コイルの表面の絶縁皮膜が剥がれることを抑制するために樹脂製のインシュレータを備えている。この回転電機において、インシュレータは、コイルが巻かれる筒部と、筒部の両側に設けられたフランジとを備えており、一対のフランジの一方がロータの永久磁石に対向している。そして、永久磁石に対向するフランジにおける永久磁石側の面には、磁性体が接触して配置されている。これは、ステータとロータとの間に磁束を通しやすくすることを狙ったものであると記載されている(段落「0018」)。
特開2007−181369号公報
ところで、上記回転電機においてステータコアに巻かれたコイルに電流が流れることで、上記磁性体に磁束が入ると、磁性体には、この磁束を打ち消すための渦電流が流れ、損失が大きくなる。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、渦電流による損失を低減することのできる回転電機を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.回転電機は、ロータおよびステータのいずれかを構成するコアと、該コアに巻かれたコイルと、前記ロータの軸方向における前記コアの両端面のうちの少なくとも一方に設けられた端部積層体とを備え、前記端部積層体は、磁性体が前記ロータの回転方向を積層方向として複数積層されたものであって且つ、当該端部積層体の積層方向と前記軸方向との双方に直交する方向の両端部のうち前記ロータおよび前記ステータが対向する側の端部と比較して中央の方が前記軸方向において前記コア側から突出する長さが短く設定されており、前記コイルと前記コアとの間には、少なくとも前記端部積層体の前記中央の部分が含まれる。
上記構成では、端部積層体は磁性体であるため、磁束を通しやすく、誘起電圧定数を大きくすることが可能である。しかも、軸方向においてコア側から突出する長さを上記中央の部分において短くして、その部分にコイルが巻かれるため、回転電機の体格が大型化することが抑制される。また、コイルの巻線長が長くなることを抑制できるため、コイルの抵抗を極力小さくできる。こうした機能を有する上記端部積層体は、その積層方向が、ロータの回転方向である。このため、端部積層体の面のうちコイルを貫く磁束に直交する面は、複数の磁性体によって分割される。一方、端部積層体に入る磁束の変化を打ち消す電流(渦電流)は、上記面内でループ状に流れる電流である。このため、複数の積層体が分割される場合、渦電流は、分割された各積層体内に生じることとなるため、その大きさが抑制される。したがって、端部積層体に入る磁束の変化に起因した渦電流による損失を低減することができる。
2.上記1記載の回転電機において、前記端部積層体と前記コイルとの間に介在する樹脂製のインシュレータを備える。
上記インシュレータは、樹脂製であるため、端部積層体と比較すると、硬度の低い部材を選択することが容易であり、また、コイルとの接触面をコイルの表面を傷つけない形状に加工することも容易である。このため、コイルを保護する保護部材とすることが容易である。
3.上記1または2記載の回転電機において、前記軸方向において前記コア側から突出する前記端部積層体の長さは、前記対向する側の端部から前記中央側へと行くにつれて漸減する。
対向する側の端部と中央部との間に軸方向の長さをステップ状に変化させる箇所を設ける場合には、コイルを巻く際のテンションが軸方向の長さがステップ状に変化する箇所に集中しやすいため、同箇所において応力集中が生じやすい。これに対し、端部積層体の上記形状によれば、テンションが過度に集中しやすい箇所がなくなるため、上記応力集中を抑制することができる。
4.上記1〜3のいずれか1項に記載の回転電機において、前記端部積層体は、前記両端面の双方に設けられている。
上記構成では、両端面の双方に端部積層体を備えるため、片側のみに端部積層体を備える場合と比較すると、コイルに磁束をいっそう通しやすくなる。
5.上記1〜4のいずれか1項に記載の回転電機において、前記端部積層体のうち前記コアに対向する側には、嵌合突起部が設けられ、前記コアには、前記嵌合突起部が挿入される嵌合穴が設けられている。
上記構成では、コアの嵌合穴に端部積層体の嵌合突起部が挿入されるため、コアのうち嵌合穴を区画する内周面と嵌合突起部との接触によって、嵌合突起部の変位が規制される。このため、端部積層体がコアから乖離する事態が生じることが抑制される。
6.上記1〜5のいずれか1項に記載の回転電機において、前記少なくとも一方に前記端部積層体が設けられたコアは、ステータであり、前記ロータは、永久磁石を備える。
上記構成では、永久磁石からの磁束の一部は、端部積層体に入ることでステータのコイルと鎖交する。このため、端部積層体を備えない場合と比較すると、ステータのコイルと鎖交する磁束を増加させることができる。
7.上記1〜5のいずれか1項に記載の回転電機において、前記少なくとも一方に前記端部積層体が設けられたコアは、前記ステータであり、前記ロータおよび前記ステータのそれぞれに各別にコイルが巻かれており、前記端部積層体は、前記ロータの軸方向における前記ロータのコアの両端面のうちの少なくとも一方にも設けられている。
上記ステータに巻かれたコイルに電流が流れることによって生成される磁束の一部は、ロータに設けられた端部積層体に入ることで、ロータ側のコイルと鎖交する。このため、ロータ側の端部積層体を備えない場合と比較すると、ロータのコイルと鎖交する磁束を増加させることができる。また、上記ロータに巻かれたコイルに電流が流れることによって生成される磁束の一部は、ステータに設けられた端部積層体に入ることで、ステータ側のコイルと鎖交する。このため、ステータ側の端部積層体を備えない場合と比較すると、ステータのコイルと鎖交する磁束を増加させることができる。
第1の実施形態にかかる回転電機の構成部品を示す平面図。 上記回転電機におけるステータの一部構成を示す分解斜視図。 上記回転電機が備える端部積層体を示す斜視図。 上記端部積層体の端部板状部材の形状を示す側面図。 同実施形態にかかる回転電機の断面形状を示す断面図。 上記回転電機の端部積層体に生じる渦電流を示す斜視図。 第2の実施形態にかかる回転電機の断面形状を示す断面図。
<第1の実施形態>
以下、回転電機の第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる回転電機10の構成部品を示す。本実施形態にかかる回転電機10は、表面磁石同期電動機(SPMSM)である。図1に示すように、回転電機10のロータ20は、ロータコア22の表面に永久磁石24が設けられたものである。また、ステータ30を構成するステータコア32は、分割コア33を複数備えて構成されている。なお、図1においては、便宜上、ステータコア32にコイルが巻かれていない状態を示している。すなわち、図1は、回転電機10を構成する部品の一部を示す図である。
図2に、分割コア33、およびこれに被せられるインシュレータ50を示す。なお、図2において、ロータ20の軸方向Da(図1の回転軸Oの軸方向)や、ロータ20の径方向Dd、ロータ20の回転方向Drを記載しているが、これらは、図2に示す部材が回転電機10を構成する際にそれら部材の配置に基づき定まる方向である。
図2に示されるように、分割コア33は、ステータ側板状部材34の積層体である。ステータ側板状部材34は、磁性体であり、詳しくは、電磁鋼板である。分割コア33において、ステータ側板状部材34の積層方向は、ロータ20の軸方向Daである。分割コア33は、フロントヨーク部30a、ティース部30b、およびバックヨーク部30cを備えている。ティース部30bは、ステータコイルの巻軸となる部分である。
インシュレータ50は、樹脂製である。インシュレータ50は、コイルが分割コア33(ステータコア32)に直接接触しないようにするものであり、ステータコア32にコイルがテンションを加えて巻き付けられる際等に、コイルの絶縁皮膜等が剥がれることを抑制するためのものである。詳しくは、インシュレータ50は、ロータ20に対向して且つロータ20の回転方向Drに沿って延びる第1ガイド部52と、スプール部54と、第2ガイド部56と、外周部58とを備えている。スプール部54は、分割コア33のティース部30bを覆う。一方、第2ガイド部56は、バックヨーク部30cに被せられる。
第1ガイド部52は、ロータ20に対向する側に、開口部52aが形成されており、ここに端部積層体40の端部が配置されている。
図3に、端部積層体40の構成を示す。なお、図3には、径方向Ddおよび回転方向Drを記載しているが、これらは、図3に示す部材が回転電機10を構成する際にそれら部材の配置に基づき定まる方向である。
図3に示されるように、端部積層体40は、複数の端部板状部材42の積層体である。端部板状部材42は、磁性体であり、詳しくは電磁鋼板である。端部板状部材42の表面には、絶縁皮膜が形成されている。端部板状部材42の積層方向は、ロータ20の回転方向Drであり、端部板状部材42は、ロータ20の径方向Ddに沿って延びている。ここで、回転方向Drや径方向Ddは、ロータ20の回転角度に応じて変化する。このため、本実施形態では、対象とする点P(図1参照)におけるロータ20の径方向Ddを、図1に示した回転中心Oから点Pへと延ばした線(図中、一点鎖線)の方向とする。また、点Pにおける回転方向Drを、図1に示した回転中心Oから点Pへと延ばした線(図中、一点鎖線)に直交する方向とする。この場合、端部積層体40の積層方向である回転方向Drを定義する点は、端部積層体40内に位置する点の集合の要素となる。このため、端部積層体40における回転方向Drは、複数存在することとなる。そして、それらの中に、隣接する端部板状部材42同士の接触面に直交する方向(積層方向)が存在する。
ちなみに、本実施形態では、端部板状部材42の厚さが径方向Ddによらず一定であることを想定しているため、隣接する端部板状部材42同士の接触面に直交する方向は、接触面内の点における回転方向Drとはわずかにずれることがある。しかし、少なくとも端部積層体40の特定の点における回転方向Drと、上記接触面に直交する方向とが一致するように、特定の点を選択することができ、これを持って、端部板状部材42の積層方向が回転方向Drであるとする。同様、径方向Ddと、たとえば端部板状部材42同士が対向する面とは、互いに平行の関係からわずかにずれることがある。しかし、少なくとも端部積層体40の特定の点における径方向Ddと、上記対向する面とが平行となるように、特定の点を選択することができ、これを持って、端部板状部材42が径方向Ddに沿って延びるとする。
端部板状部材42は、隣接するもの同士が対向する面の一方に凹部43を備え、他方に凹部43に嵌められる凸部を備えている。そして、凹部43に凸部が嵌められることで、端部板状部材42が積層される。
なお、本実施形態では、端部積層体40は、回転方向Drにおけるティース部30bの中央に対して対称に配置されている。換言すれば、中央から回転方向Drの正および負の双方に同じ長さを有する。
図4に、端部板状部材42の平面構成を示す。なお、図4には、軸方向Daおよび径方向Ddを記載しているが、これらは、図4に示す部材が回転電機10を構成する際にそれら部材の配置に基づき定まる方向である。
図4に示すように、端部板状部材42は、ロータ対向部42a、中間部42b、および外周側端部42cを備えている。ここで、ロータ対向部42aは、その軸方向Daの長さが、中間部42b側に行くにつれて漸減している。また、外周側端部42cは、その軸方向Daの長さが、中間部42b側に行くにつれて漸減している。
また、端部板状部材42は、嵌合突起部42d,42fを備えている。嵌合突起部42d,42fは、図2に示す分割コア33の嵌合穴36a,36bのそれぞれに嵌められるものであり、嵌合突起部42d,42fが嵌合穴36a,36bに嵌められることで、端部積層体40が分割コア33に組みつけられる。
図5に、本実施形態にかかる回転電機10の断面構成を示す。図5に示す断面は、図1の1点鎖線による断面図である。
図5に示すように、ロータコア22は、ロータ側板状部材21の積層体である。ロータ側板状部材21は、磁性体であり、詳しくは、電磁鋼板である。
ステータコイル60は、インシュレータ50を介してステータコア32に巻かれている。インシュレータ50は、端部積層体40を軸方向Daから覆う部分の厚さが、略一定とされている。このため、図5において、軸方向Daにおけるインシュレータ50の表面の高さは、端部板状部材42のロータ対向部42aの軸方向Daの長さが漸減するのに応じて漸減し、また、端部板状部材42の外周側端部42cの軸方向Daの長さが漸減するのに応じて漸減している。ここで、ロータ対向部42a部分に対応する第1ガイド部52の軸方向Daにおける高さは、軸方向Daにおけるステータコイル60の高さ(図中、破線にて示す)と略等しい。
そして、ステータコイル60は、俵積みされることで、端部板状部材42の中間部42bを巻軸としつつも、ロータ対向部42aや外周側端部42c側にも広がっている。ただし、ロータ対向部42aおよび外周側端部42c側において、インシュレータ50の軸方向Daの高さが高くなっているため、ステータコイル60が径方向Ddの両側に変位することが、インシュレータ50によって規制されている。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
ステータコイル60よりも径方向Dd内側(図中、矢印とは逆側)において、ステータコイル60には端部積層体40のうちのロータ対向部42aが対向配置されている。このため、永久磁石24からの磁束の一部は、ロータ対向部42aから入ってステータコイル60と鎖交する。ここで、端部積層体40は、磁性体であるため、磁束を通しやすい。したがって、端部積層体40を備えることで、これを備えることなく、たとえば端部積層体40を樹脂製としてインシュレータ50と一体とする場合と比較すると、ステータコイル60の鎖交磁束を増加させることができる。
しかも、端部積層体40は、端部板状部材42の積層体であって且つ、その積層方向を回転方向Drとしている。このため、永久磁石24から端部積層体40に入る磁束が変化したり、ステータコイル60に流れる電流によって生成される磁束が変化したりすることによって生じる渦電流を低減することができる。すなわち、渦電流は、図6に示す端部積層体40のうちロータ20に対向する面Aに平行な面内においてループ状に流れる電流となる。そして、これは、図6に実線にて示したように、端部板状部材42のそれぞれによって区画された領域毎に生じるものとなり、図中、破線にて示す面Aに平行な面内全域における大きなループ状の電流が流れることはほとんどない。これは、端部板状部材42同士の接触面に絶縁被膜が形成されることなどがその要因である。ちなみに、図6には、軸方向Da、回転方向Drおよび径方向Ddを記載しているが、これらは、図6に示す部材が回転電機10を構成する際にそれら部材の配置に基づき定まる方向である。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)端部積層体40における端部板状部材42の積層方向をロータ20の回転方向Drとすることで、端部積層体40によってステータコイル60の鎖交磁束を増加させつつも、端部積層体40に入る磁束の変化に起因した渦電流による損失を低減することができる。
(2)インシュレータ50を端部積層体40に被せた。インシュレータ50は樹脂製であり、端部積層体40と比較して硬度が低く、また、形状も滑らかに形成されているため、ステータコイル60の絶縁被膜を傷つけにくい。このため、保護部材として機能する。しかも、径方向Ddにおいて、インシュレータ50に端部積層体40が隣接するようにしたため、インシュレータ50にテンションをかけながらステータコイル60を巻く際に、端部積層体40が補強部材となり、インシュレータ50が劣化する事態が好適に抑制される。
(3)軸方向Daにおいてステータコア32側から端部積層体40が突出する長さを、ロータ20に対向する側の端部から中央側へと行くにつれて漸減するようにした。このため、軸方向Daにおける長さをステップ状に変化させる場合と比較して、インシュレータ50にテンションをかけながらステータコイル60を巻く際に、端部積層体40に応力集中が生じる事態を抑制することができる。
(4)端部積層体40を、軸方向Daにおけるステータコア32の両端面の双方に設けた。これにより、一方のみに設ける場合と比較して、永久磁石24からの磁束によるステータコイル60の鎖交磁束を増加させることができる。
(5)端部積層体40に嵌合突起部42d,42fを備え、ステータコア32に嵌合穴36a,36bを備えた。これにより、嵌合突起部42d,42fを嵌合穴36a,36bに嵌め込むことで、端部積層体40をステータコア32に位置ずれが生じることを抑制しつつ組みつけることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかる回転電機10の断面図を示す。なお、この断面図は、図5に対応している。また、図7において図5に対応する部材については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態にかかる回転電機10は、巻線界磁型同期電動機である。このため、ロータコア22には、ロータコイル90が巻かれている。そして、軸方向Daにおけるロータコア22の両端面には、それぞれ端部積層体70およびインシュレータ80が設けられている。ここで、端部積層体70は、端部積層体40と同様の構成を有する。一方、インシュレータ80は、インシュレータ50と同様の構成を有する。そして、ロータコア22には、インシュレータ80を介してロータコイル90が巻かれている。
こうした構成によれば、ロータコイル90に電流が流れることで生成される磁束の一部は、ステータ30側の端部積層体40に入る。このため、ロータコイル90に電流が流れることで生成される磁束に起因したステータコイル60の鎖交磁束は、端部積層体40を備えない場合と比較して増加する。一方、ステータコイル60に電流が流れることで生成される磁束の一部は、ロータ20側の端部積層体70に入る。このため、ステータコイル60に電流が流れることで生成される磁束に起因したロータコイル90の鎖交磁束は、端部積層体70を備えない場合と比較して増加する。
しかも、端部積層体70は、端部積層体40と同様の構成のため、渦電流に起因した損失を低減することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・「端部積層体について」
端部板状部材42としては、電磁鋼板に限らず、要は、磁性体によって形成された板状部材であればよい。
端部板状部材42としては、凹部43および対応する凸部を1個ずつ備えるものに限らず、たとえば2個以上の所定個ずつ備えるものであってもよい。
端部板状部材42としては、軸方向Daにおけるロータ対向部42aの長さが、径方向Ddにおいてロータ20から離れるにつれて漸減するものに限らない。換言すれば、ロータ対向部42aが斜めの形状を有することは必須ではない。たとえば、径方向Ddにおいてロータ20に最近接する部分から所定の長さだけロータ20から遠ざかる部分までの軸方向Daにおける長さを一定とし、その部分のみがロータ対向部42aとなるものであってもよい。この場合、軸方向Daの長さがステップ状に変化するところが、ロータ対向部42aと中間部42bとの境界となる。
端部積層体としては、端部板状部材42に、凹部43および対応する凸部を設けることで、隣接する端部板状部材42同士を機械的に連結させたものに限らない。たとえば、端部板状部材同士を接着剤によって接着してもよい。
端部積層体を構成する端部板状部材の全てが、嵌合突起部42d、42fを備えることは必須ではない。たとえば、端部積層体のうち回転方向Drの中央部の端部板状部材42に限って嵌合突起部42d、42fを備えてもよい。
1個の端部板状部材42に設けられる嵌合突起部の数としては、2個に限らず、1個でもよく、また3個以上であってもよい。またたとえば、インシュレータ50とステータコア32とによって端部積層体40を挟み込むことで端部積層体40を十分に固定することができるなら、嵌合突起部を備えること自体必須ではない。
上記実施形態では、端部積層体40を、回転方向Drにおけるティース部30bの中央に対して対称に配置したが、これに限らない。たとえば、軸方向Daの一方の端面側においては、回転方向Drの正方向(たとえば図1の反時計回りの方向)に偏った配置とし、軸方向Daの他方の端面側においては、回転方向Drの負方向に偏った配置としてもよい。ここで、回転方向Drの正方向に偏った配置とは、回転方向Drにおける端部積層体40の両端面のうちの正方向側の端面と上記中央との距離が他方と上記中央との距離よりも長いことである。こうした構成とすれば、磁性体が段スキューを設けた構成となるため、コギングトルクやトルクリップルを小さくすることができる。
端部積層体40が軸方向Daの両端面のそれぞれに設けられることは必須ではない。いずれか一方の端部のみに設けられる場合であっても、上記(1)の効果等を得ることはできる。
・「インシュレータについて」
図2においては、第2ガイド部56の軸方向Daにおける長さを外周部58の軸方向Daにおける長さよりも長くしたが、これに限らず、たとえば、インシュレータ50の外周部58がステータコア32の外周を覆うようにしてもよい。また、たとえば、図5に示す断面形状において、ロータ対向部42aよりも軸方向Da上方の部分の軸方向Daの厚さを漸増させてもよい。これにより、ロータ対向部42aよりも軸方向Da上方の部分においてインシュレータ50の表面を平面とすることができる。
・「端部積層体における端部板状部材の積層方向について」
上記実施形態では、端部板状部材42の側面を平面とし、積層方向をその面に直交する方向としたが、これは、端部板状部材42の側面が平面であることを必須とするものではない。たとえば端部板状部材42の側面が曲面である場合、同曲面内の任意の点に接する平面に直交する方向を積層方向とすればよい。
・「ステータコアについて」
電磁鋼板によって構成されるものに限らない。たとえば、圧粉磁心によって構成されるものであってもよい。
・「回転電機について」
永久磁石同期電動機としては、SPMSMに限らず、埋込磁石同期電動機(IPMSM)であってもよい。また、同期機に限らず、たとえば誘導機であってもよい。
Da…軸方向、Dd…径方向、Dr…回転方向、10…回転電機、20…ロータ、21…ロータ側板状部材、22…ロータコア、24…永久磁石、30…ステータ、30a…フロントヨーク部、30b…ティース部、30c…バックヨーク部、32…ステータコア、33…分割コア、34…ステータ側板状部材、36a…嵌合穴、36b…嵌合穴、40…端部積層体、42…端部板状部材、42a…ロータ対向部、42b…中間部、42c…外周側端部、42d…嵌合突起部、42f…嵌合突起部、43…凹部、50…インシュレータ、52…第1ガイド部、52a…開口部、54…スプール部、56…第2ガイド部、58…外周部、60…ステータコイル、70…端部積層体、80…インシュレータ、90…ロータコイル。

Claims (7)

  1. ロータおよびステータのいずれかを構成するコアと、
    該コアに巻かれたコイルと、
    前記ロータの軸方向における前記コアの両端面のうちの少なくとも一方に設けられた端部積層体とを備え、
    前記端部積層体は、磁性体が前記ロータの回転方向を積層方向として複数積層されたものであって且つ、当該端部積層体の積層方向と前記軸方向との双方に直交する方向の両端部のうち前記ロータおよび前記ステータが対向する側の端部と比較して中央の方が前記軸方向において前記コア側から突出する長さが短く設定されており、
    前記コイルと前記コアとの間には、少なくとも前記端部積層体の前記中央の部分が含まれる回転電機。
  2. 前記端部積層体と前記コイルとの間に介在する樹脂製のインシュレータを備える請求項1記載の回転電機。
  3. 前記軸方向において前記コア側から突出する前記端部積層体の長さは、前記対向する側の端部から前記中央側へと行くにつれて漸減する請求項1または2記載の回転電機。
  4. 前記端部積層体は、前記両端面の双方に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記端部積層体のうち前記コアに対向する側には、嵌合突起部が設けられ、
    前記コアには、前記嵌合突起部が挿入される嵌合穴が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記少なくとも一方に前記端部積層体が設けられたコアは、ステータであり、
    前記ロータは、永久磁石を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記少なくとも一方に前記端部積層体が設けられたコアは、前記ステータであり、
    前記ロータおよび前記ステータのそれぞれに各別にコイルが巻かれており、
    前記端部積層体は、前記ロータの軸方向における前記ロータのコアの両端面のうちの少なくとも一方にも設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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