JP2008193809A - 埋込磁石型モータ - Google Patents

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Takahiro Nakayama
孝博 中山
義之 ▲高▼部
Yoshiyuki Takabe
Hirotaka Ito
博高 伊藤
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Abstract

【課題】磁石を多く使用して高トルク化を図りながらも、部品点数を低減することができるとともに漏れ磁束を低減することができる埋込磁石型モータを提供する。
【解決手段】磁極数がP極となるロータコア8における収容孔は、略径方向に直線状に延びる径方向収容孔8aと、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔8b(一対の磁石収容部8d)とが、それぞれP/2個形成されてなる。径方向収容孔8a内の磁石9と一方の磁石収容部8d内の磁石10とで1つの磁極が構成され、磁石9と他方の磁石収容部8d内の磁石10とで異なる1つの磁極が構成される。径方向収容孔8aの径方向端部には、磁石9の幅より大きく設定された大幅部8cが形成される。ロータコア8には、非磁性材料よりなるプレート11が固定され、プレート11には大幅部8c内で磁石9と径方向に当接して磁石9の径方向外側への移動を規制するための大幅部内規制片11bが形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、埋込磁石型モータに関するものである。
従来、埋込磁石型モータは、ロータコアに軸方向に貫通する収容孔が周方向に複数形成されその各収容孔にそれぞれ磁石が配設されたロータを備える。
そして、このような埋込磁石型モータとしては、1つの磁極を径方向内側に凸の略V字形状となるように配設された一対の磁石にて構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。このような埋込磁石型モータでは、単に周方向に沿って配設される曲線状や直線状の磁石とした場合に比べて、磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
特開2005−51982号公報
しかしながら、上記したような埋込磁石型モータでは、直方体形状の磁石が1つの磁極につき2つ必要となり、磁極数がP極の場合、前記磁石は全体で2P個となるため、単に周方向に沿って配設される曲線状や直線状の磁石(1つの磁極につき1つ)とした場合に比べて、部品点数が増大するという問題がある。尚、このことは、部品管理コストや組み付けコストを増大させる原因となる。
又、上記したような埋込磁石型モータでは、磁石を収容するための各収容孔の径方向外側でそれぞれロータコアの外周面との間に形成される外側ブリッジ部が1つの磁極につき2つ形成されてしまうため、該外側ブリッジ部を通過してしまう漏れ磁束が多いという問題がある。尚、このことは、埋込磁石型モータにおける有効磁束を減少させ高トルク化を阻害してしまう原因となる。又、外側ブリッジ部の数に関わらず、収容孔における径方向の各端部(その周り)には磁気抵抗の低い磁路(外側ブリッジ部含む)が形成されるため、更なる漏れ磁束の低減が望まれる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、磁石を多く使用して高トルク化を図りながらも、部品点数を低減することができるとともに漏れ磁束を低減することができる埋込磁石型モータを提供することにある。
請求項1に記載の発明では、軸方向に貫通する収容孔が周方向に複数形成されたロータコアを有し、磁極数がP極となるように前記収容孔内に磁石が配設されたロータを備えた埋込磁石型モータであって、前記収容孔は、略径方向に延びる径方向収容孔と、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔とが、それぞれP/2個形成されてなるとともにそれらが周方向に交互に形成されてなり、前記磁石は、前記径方向収容孔内に配設されるとともに、前記V字収容孔のV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部内にそれぞれ配設され、前記径方向収容孔内に配設される前記磁石と、その周方向の一方に隣り合う前記磁石収容部内に配設される前記磁石とで1つの磁極が構成されるとともに、前記径方向収容孔内に配設される前記磁石と、その周方向の他方に隣り合う前記磁石収容部内に配設される前記磁石とで異なる1つの磁極が構成され、前記ロータコアにおける前記径方向収容孔の径方向の端部には、軸方向から見た幅が該径方向収容孔内に配設される前記磁石の幅より大きく設定された大幅部が、軸方向の少なくとも一部に形成され、前記ロータコアの軸方向端面には、前記磁石の軸方向端面の少なくとも一部を覆うプレートが固定され、該プレートには、非磁性材料よりなり、前記大幅部内で前記磁石と径方向に当接して該磁石の径方向の移動を規制するための大幅部内規制片が設けられた。
同構成によれば、径方向収容孔内に配設される磁石は、周方向の一方に形成される磁極の一部を構成するとともに、周方向の他方に形成される磁極の一部をも構成する。即ち、径方向収容孔内に配設される磁石は、2つの磁極に対して共用のものとなる。よって、磁極数がP極の場合、前記磁石は全体で(3/2)P個となるため、従来(全体で2P個)に比べて磁石の数を低減することができる。又、同構成によれば、径方向収容孔が2つの磁極に対して共用のものとなるため、径方向収容孔の径方向外側とロータコアの外周面との間に形成される外側ブリッジ部においても2つの磁極に対して共用のものとなる。よって、ロータコアにおける外側ブリッジ部の数が低減され、該外側ブリッジ部を通過してしまう漏れ磁束を低減することができる。しかも、径方向収容孔の径方向の端部には、軸方向から見た幅が該径方向収容孔内に配設される磁石の幅より大きく設定された大幅部が、軸方向の少なくとも一部に形成されるため、その部分における磁気抵抗が増加し(磁路が遠くなり)、漏れ磁束を更に低減することができる。又、ロータコアの軸方向端面には、磁石の軸方向端面の少なくとも一部を覆うプレートが固定されるため、磁石の軸方向の抜け止めがなされる。そして、プレートには、非磁性材料よりなり、大幅部内で磁石と径方向に当接して該磁石の径方向の移動を規制するための大幅部内規制片が設けられるため、磁気抵抗を減少させることなく、即ち漏れ磁束を増加させることなく、大幅部内に磁石が移動してしまうことが防止される。言い換えると、例えば、磁石の径方向の移動(大幅部内への移動)を規制すべく、ロータコアに、軸方向から見た(径方向の直交方向の)幅が前記磁石の幅より小さくなるように径方向の略直交方向に突出したコア規制片を形成した場合では、そのコア規制片によりその部分の磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞があるがこれが防止される。又、特に、径方向収容孔の径方向外側に大幅部を設けた場合では、磁石の回転時の遠心力(負荷)を受けるためにコア規制片の剛性を高くする必要があるが、コア規制片の剛性を高くするとその分だけコア規制片が大きくなり磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞が高くなる。これに対して、大幅部内規制片は非磁性材料よりなるため、剛性を高く(大きく形成)しても、磁気抵抗を減少させることがなく、即ち漏れ磁束を増加させることがない。尚、同構成によれば、勿論、単に周方向に沿って配設される曲線状や直線状の磁石とした場合に比べて、磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記V字収容孔は、前記磁石収容部の径方向外側同士を連通する頂部を有し、前記プレートには、非磁性材料よりなり、前記頂部内で前記磁石と径方向に当接して該磁石の径方向の移動を規制するための頂部内規制片が設けられた。
同構成によれば、磁石収容部の径方向外側同士は頂部にて連通されるため、該部分において、各磁石収容部内に配設される磁石のN極から直ぐに自身のS極に向かう漏れ磁束が防止される。そして、プレートには、非磁性材料よりなり、頂部内で磁石と径方向に当接して該磁石の径方向の移動を規制するための頂部内規制片が設けられるため、磁気抵抗を減少させることなく、即ち漏れ磁束を増加させることなく、頂部内に磁石が移動してしまうことが防止される。言い換えると、例えば、磁石の径方向の移動(頂部内への移動)を規制すべく、ロータコアに、軸方向から見た(径方向の略直交方向の)幅が前記磁石の幅より小さくなるように径方向の略直交方向に突出したコア規制片を形成した場合では、そのコア規制片によりその部分の磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞があるがこれが防止される。又、特に、上記のようなコア規制片を採用すると、磁石の回転時の遠心力(負荷)を受けるためにコア規制片の剛性を高くする必要があるが、コア規制片の剛性を高くするとその分だけコア規制片が大きくなり磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞が高くなる。これに対して、頂部内規制片は非磁性材料よりなるため、剛性を高く(大きく形成)しても、磁気抵抗を減少させることがなく、即ち漏れ磁束を増加させることがない。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記ロータコア及び前記プレートには、固定用貫通孔が形成され、前記ロータコア及び前記プレートは、前記固定用貫通孔を貫通する締結部材にて固定された。
同構成によれば、ロータコア及びプレートは、自身に形成された固定用貫通孔を貫通する締結部材にて固定されるため、強固に固定される。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記ロータコアの前記固定用貫通孔は、軸方向から見て前記V字収容孔の2つの前記磁石収容部に挟まれる位置に形成された。
同構成によれば、ロータコアの固定用貫通孔は、軸方向から見てV字収容孔の2つの磁石収容部に挟まれる位置に形成されるため、V字収容孔の1つの磁石収容部と径方向収容孔とに挟まれる位置に形成した場合に比べて、スペース的に有効磁束(磁路)の維持、即ち磁気飽和の回避が容易となる。
本発明によれば、磁石を多く使用して高トルク化を図りながらも、部品点数を低減することができるとともに漏れ磁束を低減することができる埋込磁石型モータを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図4に従って説明する。図1に示すように、埋込磁石型モータは、ステータ1とロータ2とを備える。
ステータ1は、全体的に略円筒状に形成され、外形を形成する円筒部3の内周面から周方向等角度間隔で軸中心に向かって(径方向内側に)延びるように形成された複数のティース4を有したステータコア5と、各ティース4にインシュレータ(図示略)を介して集中巻にて巻回された巻線6(図1中、一部のみ2点鎖線で図示)とを備える。尚、本実施の形態では、ティース4は、12個形成されている。そして、各ティース4の巻線6は、周方向に2つおきの4つずつが、図2に示すように、3相(U相、V相、W相)に分類されて直列に接続されるとともに、それらの一端が共通の中性点Zに接続され、各相における他端に位相差120度の交流電流が供給されることになる。
ロータ2は、図1、図3及び図4に示すように、回転軸7と、回転軸7に対して固定されるロータコア8と、ロータコア8に形成された収容孔(径方向収容孔8a及びV字収容孔8b)内に配設される磁石9,10と、一対のプレート11と、締結部材としての複数のリベット12とを備える。尚、ロータ2における磁極数はP極であって本実施の形態では8極に設定されている。
ロータコア8は、コアシートが軸方向に積層されることで略円筒状に形成され、その中心孔に回転軸7が嵌着され、ステータ1の内側に回転可能に支持される。又、ロータコア8において磁石9,10を内部に収容すべく軸方向に貫通する収容孔は、径方向に延びる径方向収容孔8aと、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔8bとが、それぞれP/2個であって本実施の形態では(8/2=)4個ずつ形成されてなるとともにそれらが周方向に交互であって等角度間隔に形成されてなる。
径方向収容孔8aの径方向外側端部には、軸方向から見た(径方向の直交方向の)幅が他の部分より大きく設定された大幅部8cが形成されている(図1中、左上の部分拡大図参照)。本実施の形態の大幅部8cは、ロータコア8の軸方向全体に(貫通するように)形成されている。又、本実施の形態の径方向収容孔8aの大幅部8cを除く部分は、軸方向から見てその幅が径方向に一定とされている。
V字収容孔8bは、そのV字を形成する2つの直線に対応した一対の磁石収容部8dと、それら磁石収容部8dの径方向外側同士を連通する頂部8eとからなる。又、本実施の形態の磁石収容部8dは、軸方向から見て直線状であってその幅が径方向に一定とされている。尚、本実施の形態のV字収容孔8bの一対の磁石収容部8d(V字)がなす角度は、約50度に設定されている。又、周方向に隣り合う、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)とV字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8e)との間の角度幅θ1は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より大きく設定されている。又、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)の角度幅θ3は、V字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8e)の角度幅θ4と同じに設定されている。又、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)の角度幅θ3は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より小さく設定されている。
又、本実施の形態における磁石収容部8dの径方向内側端部は、軸方向から見て、径方向収容孔8aの側部、詳しくは径方向収容孔8aの径方向内側において径方向の直交方向を向いた辺(内壁面)と対向するように形成されている(図4中、右下の部分拡大図参照)。そして、磁石収容部8dの径方向内側と径方向収容孔8aとの間に形成される内側ブリッジ部8fの軸方向から見た幅は径方向に沿って一定となるように形成されている。尚、これは、磁石収容部8dの径方向内側端部に軸方向から見て略三角形状の延設部8gが延設されることで実現されている。又、本実施の形態における磁石収容部8dの長手方向は、径方向収容孔8aの長手方向に対して約70度に傾斜している。又、上記形状のロータコア8には、径方向収容孔8aの径方向外側(大幅部8c)とロータコア8の外周面との間に外側ブリッジ部8hが形成され、磁石収容部8d(詳しくは頂部8e)の径方向外側とロータコア8の外周面との間に外側ブリッジ部8iが形成されることになる。又、外側ブリッジ部8h,8iの径方向厚さは、それぞれ(周方向に)一定に設定されるとともに、それらが同じに設定されている。又、外側ブリッジ部8h,8iの周方向長さは、前記角度幅θ3,θ4が同じであることから、同じに設定されている。そして、前記径方向収容孔8a内と前記磁石収容部8d内には、それぞれ磁石9,10が配設される。
又、本実施の形態のロータコア8には、軸方向に貫通する固定用貫通孔としてのコア側貫通孔8jが形成されている。このコア側貫通孔8jは、軸方向から見てV字収容孔8bの2つの磁石収容部8dに挟まれる位置にそれぞれ(全部で4箇所に)形成されている。
磁石9,10は、軸方向から見て短手方向に着磁された略直方体形状に形成されている。そして、径方向収容孔8a内に配設される磁石9と、その周方向の一方に隣り合う磁石収容部8d内に配設される磁石10とで1つの磁極(例えばS極)を構成するとともに、径方向収容孔8a内に配設される磁石9と、その周方向の他方に隣り合う磁石収容部8d内に配設される磁石10とで異なる1つの磁極(例えばN極)を構成している。尚、本実施の形態の磁石9,10の軸方向長さは、前記ロータコア8の軸方向長さと同じに設定されている。
プレート11は、非磁性材料であって、本実施の形態では樹脂材料よりなり、その外径がロータコア8の外径より若干小さく、その内径がロータコア8の内径と略同じの略円板形状に形成されている。プレート11には、前記コア側貫通孔8jと対応した位置に軸方向に貫通する固定用貫通孔としてのプレート側貫通孔11a(図3参照)が形成されている。そして、一対のプレート11はロータコア8の軸方向両端面に該ロータコア8を挟むように配置され、それらロータコア8及びプレート11はコア側貫通孔8j及びプレート側貫通孔11aを貫通するリベット12にて締結されて固定されている。尚、この際、磁石9,10の軸方向両端面は、プレート11にて覆われることになる。
又、プレート11の外周縁には、前記大幅部8c内で磁石9と径方向に当接して該磁石9の径方向外側への移動(大幅部8c内への移動)を規制するための大幅部内規制片11bが軸方向に延びるように一体成形されている。この大幅部内規制片11bは、各大幅部8cと対応して本実施の形態では周方向に等角度(90°)間隔で4個形成されている。
又、プレート11の外周縁には、前記頂部8e内で磁石10と径方向に当接して該磁石9の径方向外側への移動(頂部8e内への移動)を規制するための頂部内規制片11cが軸方向に延びるように一体成形されている。この頂部内規制片11cは、各頂部8eと対応して本実施の形態では周方向に等角度(90°)間隔で4個形成されるとともに、それぞれ前記大幅部内規制片11b同士の間に形成されている。
又、本実施の形態の前記大幅部内規制片11b及び前記頂部内規制片11cは、同じ形状に形成され、軸方向から見て(図4参照)、その径方向直交方向の幅が径方向収容孔8a内に配置された磁石9の径方向端面とほぼ同じに設定されるとともに、その径方向幅が大幅部8cの径方向幅より小さく設定されている。又、大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、その軸方向長さが前記ロータコア8の軸方向長さの半分に設定されている。
そして、大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、大幅部8c内及び頂部8e内に配置され磁石9,10と径方向に当接した状態で、その径方向外側端面が前記外側ブリッジ部8h,8iと離間している。尚、大幅部内規制片11bは、その径方向内側端面が磁石9と面接触し、頂部内規制片11cは、その径方向内側における両角がそれぞれ磁石10と線接触する。
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)径方向収容孔8a内に配設される磁石9は、周方向の一方に形成される磁極(ロータ2における一方の磁極であって例えばS極)の一部を構成するとともに、周方向の他方に形成される磁極(ロータ2における他方の磁極であって例えばN極)の一部をも構成する。即ち、径方向収容孔8a内に配設される磁石9は、2つの磁極に対して共用のものとなる。よって、磁極数がP極の場合、前記磁石9,10は全体で(3/2)P個となるため、従来(全体で2P個)に比べて磁石の数を低減することができる。尚、本実施の形態では、8極で磁石9,10が12個となる。その結果、部品点数を低減することができ、ひいては部品管理コストや組み付けコストを低減することができる。
又、同構成によれば、径方向収容孔8aが2つの磁極に対して共用のものとなるため、径方向収容孔8aの径方向外側とロータコア8の外周面との間に形成される外側ブリッジ部8hにおいても2つの磁極に対して共用のものとなる。よって、ロータコア8における外側ブリッジ部の数が低減され、該外側ブリッジ部を通過してしまう漏れ磁束を低減することができる。
しかも、径方向収容孔8aの径方向外側端部には、軸方向から見た(径方向の直交方向の)幅が他の部分より大きくされて径方向収容孔8a内に配設される磁石9の幅より大きく設定された大幅部8cが形成されるため、その部分(径方向外側端部)における磁気抵抗が増加し(磁路が遠くなり)、漏れ磁束を更に低減することができる。
又、ロータコア8の軸方向端面には、磁石9,10の軸方向端面を覆うプレート11が固定されるため、磁石9,10の軸方向の抜け止めがなされる。
そして、プレート11には、非磁性材料よりなり、大幅部8c内で磁石9と径方向に当接して該磁石9の径方向外側への移動を規制するための大幅部内規制片11bが設けられるため、磁気抵抗を減少させることなく、即ち漏れ磁束を増加させることなく、大幅部8c内に磁石9が移動してしまうことが防止される。言い換えると、例えば、磁石9の径方向外側への移動(大幅部8c内への移動)を規制すべく、ロータコアに、軸方向から見た(径方向の直交方向の)幅が磁石9の幅より小さくなるように径方向の略直交方向に突出したコア規制片を形成した場合では、そのコア規制片によりその部分の磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞があるがこれが防止される。又、特に、上記のようなコア規制片を採用すると、磁石の回転時の遠心力(負荷)を受けるためにコア規制片の剛性を高くする必要があるが、コア規制片の剛性を高くするとその分だけコア規制片が大きくなり磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞が高くなる。これに対して、大幅部内規制片11bは非磁性材料よりなるため、剛性を高く(大きく形成)しても、磁気抵抗を減少させることがなく、即ち漏れ磁束を増加させることがない。尚、同構成によれば、勿論、単に周方向に沿って配設される曲線状や直線状の磁石とした場合に比べて、磁石を多く使用でき、高トルク化を図ることができる。
(2)V字収容孔8bにおいて、一対の磁石収容部8dの径方向外側同士は頂部8eにて連通されるため、該部分において、各磁石収容部8d内に配設される磁石10のN極から直ぐに自身のS極に向かう漏れ磁束が防止される。そして、プレート11には、非磁性材料よりなり、頂部8e内で磁石10と径方向に当接して該磁石10の径方向の移動を規制するための頂部内規制片11cが設けられるため、磁気抵抗を減少させることなく、即ち漏れ磁束を増加させることなく、頂部8e内に磁石10が移動してしまうことが防止される。言い換えると、例えば、磁石10の径方向の移動(頂部8e内への移動)を規制すべく、ロータコアに、軸方向から見た(径方向の略直交方向の)幅が磁石10の幅より小さくなるように径方向の略直交方向に突出したコア規制片を形成した場合では、そのコア規制片によりその部分の磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞があるがこれが防止される。又、特に、上記のようなコア規制片を採用すると、磁石の回転時の遠心力(負荷)を受けるためにコア規制片の剛性を高くする必要があるが、コア規制片の剛性を高くするとその分だけコア規制片が大きくなり磁気抵抗が減少して漏れ磁束が増加してしまう虞が高くなる。これに対して、頂部内規制片11cは非磁性材料よりなるため、剛性を高く(大きく形成)しても、磁気抵抗を減少させることがなく、即ち漏れ磁束を増加させることがない。
(3)ロータコア8及びプレート11はコア側貫通孔8j及びプレート側貫通孔11aを貫通するリベット12にて締結されて固定されるため、強固に固定される。そして、コア側貫通孔8jは、軸方向から見てV字収容孔8bの2つの磁石収容部8dに挟まれる位置に形成されるため、V字収容孔8bの1つの磁石収容部8dと径方向収容孔8aとに挟まれる位置に形成した場合に比べて、スペース的に有効磁束(磁路)の維持、即ち磁気飽和の回避が容易となる。
(4)大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、大幅部8c内及び頂部8e内に配置され磁石9,10と径方向に当接した状態で、その径方向外側端面が外側ブリッジ部8h,8iと離間しているため、磁石9,10の回転時の遠心力(負荷)が外側ブリッジ部8h,8iにかかることが防止される。よって、磁石9,10の回転時の遠心力に基づく外側ブリッジ部8h,8iの変形が防止される。尚、本実施の形態では、磁石9,10の回転時の遠心力は、大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cにかかり、更にはリベット12を介してコア側貫通孔8jにかかることになる。
(5)大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、プレート11に一体成形されるため、別体とした場合に比べて、部品点数及び組み付け工数が低減される。
(6)大幅部内規制片11bと頂部内規制片11cとは同じ形状とされるため、異なる形状とされた場合に比べて、例えば、ロータコア8とプレート11を組み付ける際の周方向の位置決めミスが防止される。詳しくは、例えば、大幅部内規制片と頂部内規制片の形状が微妙に異なる場合では、ロータコアとプレートを組み付ける際の周方向の位置決めミスによって、頂部内規制片を大幅部内に挿入してしまうとともに大幅部内規制片を頂部内に挿入してしまうといったことが考えられるが、これが防止される。
(7)大幅部8cは、ロータコア8の軸方向全体に形成されるため、軸方向全体でその部分における磁気抵抗が増加し(磁路が遠くなり)、漏れ磁束を更に低減することができる。
(8)磁石収容部8dの径方向内側端部は、径方向収容孔8a内に配設された磁石9の短手方向の面、即ち磁束流出面又は磁束流入面と対向することになる(図4中、右下の部分拡大図参照)。よって、径方向収容孔8a内に配設された磁石9の磁束流出面又は磁束流入面と、磁石収容部8d内に配設された磁石10における径方向内側を向く磁束流入面又は磁束流出面との距離が短くなり、それら異なる磁石9,10に磁束(図1中、右下の部分拡大図の2点鎖線で示す矢印A参照)が向かうことになる。その結果、磁石9のN極から直ぐに自身のS極に向かう漏れ磁束(図1中、右下の部分拡大図の破線で示す矢印B参照)が低減されるとともに、有効磁束が増加する。しかも、磁石収容部8dの径方向内側と径方向収容孔8aとの間に形成される内側ブリッジ部8fの軸方向から見た幅が径方向に沿って一定とされるため、内側ブリッジ部8fの軸方向から見た幅を均等に細くすることができ、該部分において磁石9のN極から直ぐに自身のS極に向かう漏れ磁束が更に低減される。
(9)径方向収容孔8aの大幅部8cを除く部分は、軸方向から見てその幅が径方向に一定とされ、径方向収容孔8a内に配設される磁石9は、略直方体形状とされる。よって、例えば、軸方向から見て台形形状の磁石に比べて、磁石9が簡単な形状となる。
(10)磁石収容部8dは、軸方向から見て直線状であってその幅が径方向に一定とされ、磁石収容部8d内に配設される磁石10は、略直方体形状とされる。よって、例えば、軸方向から見て湾曲した形状の磁石に比べて、磁石10が簡単な形状となる。
(11)周方向に隣り合う、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)とV字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8e)との間の角度幅θ1は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より大きく設定されている。よって、前記角度幅θ1が前記角度幅θ2より小さく設定されたものに比べて、ティース4がロータ2から受ける磁束の角度幅が広くなり、高効率化を図ることができる。
(12)径方向収容孔8aにおける径方向外側端部の大幅部8cの角度幅θ3は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より小さく設定されるため、ティース4の径方向内側端部を、常に実質的なロータ2の磁極(大幅部8cが形成されない外周)に対向させることができるので、高効率化を図ることができる。
(13)径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)の角度幅θ3は、V字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8e)の角度幅θ4と同じに設定されるため、外側ブリッジ部8h,8iの周方向長さが同じとなり、ロータコア8の剛性のバランスを良好とすることができる。
(14)外側ブリッジ部8h,8iの径方向厚さは、それぞれ一定に設定されるとともに、それらが同じに設定されるため、それらの磁気抵抗や剛性を均一にすることができるとともに、例えば、ロータコア8の材料費を最小限にすることが可能となる。
上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態では、コア側貫通孔8jは、軸方向から見てV字収容孔8bの2つの磁石収容部8dに挟まれる位置のみに形成されるとしたが、これに限定されず、他の位置に形成してもよい。尚、勿論、コア側貫通孔8jの位置を変更した場合、その位置に応じてプレート側貫通孔11aの位置も変更する必要がある。
例えば、図5に示すように、V字収容孔8bの1つの磁石収容部8dと径方向収容孔8aとに挟まれる位置のみにコア側貫通孔21を(全部で8箇所に)形成してもよい。
又、例えば、図6に示すように、上記実施の形態のコア側貫通孔8jと、上記別例(図5参照)のコア側貫通孔21とを共に(全部で12箇所に)形成してもよい。このようにすると、ロータコア8及びプレート11を更に強固に固定することができる。
・上記実施の形態では、ロータコア8及びプレート11はコア側貫通孔8j及びプレート側貫通孔11aを貫通するリベット12にて締結されて固定されるとしたが、他の構造や方法でロータコア8とプレート11とを固定してもよい。例えば、リベット12を他の締結部材としてのボルトとナットに変更してもよい。
又、例えば、図7に示すように、上記実施の形態のコア側貫通孔8jが形成されていないロータコア8と、上記実施の形態のプレート側貫通孔11aの形成されていないプレート11とを接着剤によって固定してもよい。
又、この例(図7参照)のプレート11における大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、図8に示すように、軸方向の一部に径方向内側に突出した押圧部としての押圧湾曲部11dを有している。詳しくは、押圧湾曲部11dは、軸方向に沿って徐々に径方向内側への突出量が変化するように湾曲した形状に形成され、大幅部8c内及び頂部8e内に配置された状態で、自身(大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11c)の弾性によって磁石9,10を径方向内側に押圧した状態とされる。このようにすると、高精度な寸法精度を必要とせず、磁石9,10の径方向のがたつきが防止される。又、この例のように押圧部を軸方向に沿って徐々に径方向内側への突出量が変化する押圧湾曲部11dとすると、突出量が急激に変化する押圧部とした場合に比べて、大幅部8c内及び頂部8e内に大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cを挿入する組み付け工程が容易となる。
・上記実施の形態では、大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、大幅部8c内及び頂部8e内に配置され磁石9,10と径方向に当接した状態で、その径方向外側端面が外側ブリッジ部8h,8iと離間するように形成されるとしたが、径方向外側端面が外側ブリッジ部8h,8iと当接するように(即ち、径方向に厚く)形成してもよい。このようにすると、大幅部8cの部分で径方向の隙間がなく、隙間があることによって発生する(隙間内に入り込むような)ロータコア8の変形が防止される。
・上記実施の形態では、大幅部内規制片11b及び頂部内規制片11cは、プレート11に一体成形されるとしたが、これに限定されず、それらの少なくとも1つを別体としてプレートに固定したものとしてもよい。
・上記実施の形態では、大幅部内規制片11bと頂部内規制片11cとを同じ形状としたが、これに限定されず、それらを異なる形状としてもよい。例えば、上記実施の形態の頂部内規制片11cの径方向内側に形成される隙間(頂部8eの一部)を埋める形状の増設部を加えた形状の頂部内規制片に変更してもよい。このようにすると、2つの磁石10の回転時の遠心力を受けることになる頂部内規制片の剛性を大幅部内規制片より高くすることができる。
・上記実施の形態では、大幅部8cを径方向収容孔8aの径方向外側端部に形成したが、径方向収容孔8aの径方向の端部であればよく、径方向収容孔8aの径方向内側端部のみに形成してもよいし、径方向収容孔8aの径方向両端部に形成してもよい。
・上記実施の形態では、磁石収容部8dは、軸方向から見て直線状であってその幅が径方向に一定とされ、磁石収容部8d内に配設される磁石10は、略直方体形状とされるとしたが、これに限定されず、磁石収容部及び磁石の軸方向から見た形状や幅等を変更してもよい。即ち、V字収容孔の略V字形状とは、V字を形成する各直線(一対の直線)がそれぞれ湾曲しているものや、直線の幅が一定ではないもの等を含む形状であって、V字収容孔のV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部は、前記直線に対して湾曲しているものや、幅が一定とされていないものを含む。
・上記実施の形態では、大幅部8cは、ロータコア8の軸方向全体に形成されるとしたが、これに限定されず、大幅部はロータコアの軸方向の一部に形成されるように変更してもよい。このようにすると、ロータコアの剛性を保ちながらも上記実施の形態の効果(1)と同様の効果を得ることができる。
・上記実施の形態では、径方向収容孔8aの径方向外側端部における大幅部8cは、径方向収容孔8aの他の部分における周方向中心からの距離が周方向の一方と他方とで同じとなるように形成したが、これに限定されず、周方向中心からの距離が周方向の一方と他方とで異なるように形成してもよい。
・上記実施の形態では、磁石収容部8dの径方向内側と径方向収容孔8aとの間に形成される内側ブリッジ部8fの軸方向から見た幅が径方向に沿って一定とされるとしたが、これに限定されず、内側ブリッジ部8fの軸方向から見た幅が径方向に沿って変化するように変更してもよい。例えば、上記実施の形態の延設部8gを形成しなくてもよい。
・上記実施の形態では、磁石収容部8dの径方向内側端部が、径方向収容孔8a内に配設された磁石9の磁束流出面又は磁束流入面と対向するようにしたが、これに限定されず、磁石収容部8dの径方向内側端部が、径方向収容孔8a内に配設された磁石9の磁束流出面及び磁束流入面と対向しないようにしてもよい。
・上記実施の形態では、径方向収容孔8aの大幅部8cを除く部分は、軸方向から見てその幅が径方向に一定とされ、径方向収容孔8a内に配設される磁石9は、略直方体形状とされるとしたが、これに限定されず、径方向収容孔及び磁石の軸方向から見た形状や幅等を変更してもよい。例えば、径方向収容孔の大幅部を除く部分を、軸方向から見てその幅が径方向外側に向かうほど広い台形形状とし、その径方向収容孔に配設される磁石を、軸方向から見てその幅が径方向外側に向かうほど広い略台形形状のものとしてもよい。
・上記実施の形態では、V字収容孔8bは、磁石収容部8dの径方向外側同士を連通する頂部8eを有するとしたが、これに限定されず、頂部8eを有さないように、即ち一対の磁石収容部8dが連通せず独立して形成されるようにしてもよい。尚、この場合、頂部内規制片11cを2つに分割してそれぞれ磁石10に当接される分割規制片に変更してもよい。又、上記実施の形態やこの別例において磁石10に当接される頂部内規制片11cや分割規制片は、他の手段で磁石10の径方向外側への移動を規制すれば、省略してもよい。
・上記実施の形態では、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)とV字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8e)との間の角度幅θ1は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より大きく設定されるとしたが、これに限定されず、前記角度幅θ1を前記角度幅θ2以下に変更してもよい。
・上記実施の形態では、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)の角度幅θ3は、V字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8e)の角度幅θ4と同じに設定されるとしたが、これに限定されず、前記角度幅θ3と前記角度幅θ4とを異ならせてもよい。即ち、外側ブリッジ部8h,8iの周方向長さを異ならせてもよい。
・上記実施の形態では、外側ブリッジ部8h,8iの径方向厚さは、それぞれ一定に設定されるとともに、それらが同じに設定されるとしたが、これに限定されず、例えば、外側ブリッジ部8h,8iの少なくとも一方の径方向厚さを周方向に異ならせてもよいし、外側ブリッジ部8hと外側ブリッジ部8iとで径方向厚さを異ならせてもよい。
・上記実施の形態では、磁石9,10の軸方向長さは、ロータコア8の軸方向長さと同じに設定されるとしたが、これに限定されず、磁石9,10の軸方向長さを、ロータコア8の軸方向長さより短くしたり、磁石9と磁石10とで軸方向長さを異ならせてもよい。又、磁石9,10の軸方向長さをロータコア8の軸方向長さより短くした場合、径方向収容孔8aや磁石収容部8dの磁石が存在しない空隙に(例えば磁石の軸方向の移動を規制するための)非磁性材料よりなる埋設体を収容してもよいし、その埋設体をプレート11に一体成形してもよい。
・上記実施の形態の磁石9,10及びロータコア8を軸方向に分割し、それらを周方向にずらして配設してもよい。このようにすると、ステータ1とロータ2間での急激な磁束の流れ(変化)を低減することができコギングトルクを低減することができる。
・上記実施の形態では、径方向収容孔8aは径方向に延びるとしたが、略径方向に延びるように形成すればよく、例えば、径方向収容孔を径方向に対して若干傾斜させて形成してもよい。尚、この場合、例えば、径方向収容孔の径方向外側端部(即ち大幅部)と、周方向の一方のV字収容孔の径方向外側端部(即ち頂部)との間の角度幅と、径方向収容孔の径方向外側端部(即ち大幅部)と、周方向の他方のV字収容孔の径方向外側端部(即ち頂部)との間の角度幅とを異ならせてもよい。又、この場合、径方向収容孔内に配設される磁石も径方向に対して若干傾斜することになる。
・上記実施の形態では、V字収容孔8bは、その周方向中心を通る径方向を中心として対称(一対の磁石収容部8dが対称)となるように形成したが、これに限定されず、非対称となるように形成してもよい。尚、この場合、例えば、V字収容孔の径方向外側端部(即ち頂部)と、周方向の一方の径方向収容孔の径方向外側端部(即ち大幅部)との間の角度幅と、V字収容孔の径方向外側端部(即ち頂部)と、周方向の他方の径方向収容孔の径方向外側端部(即ち大幅部)との間の角度幅とを異ならせてもよい。又、この場合、磁石収容部内に配設される磁石の大きさ等を各磁石収容部に応じて変更してもよい。
・上記実施の形態では、ロータコア8は、コアシートが軸方向に積層されてなるとしたが、これに限定されず、他の方法にて形成されるもの(例えば磁性粉体を焼結した焼結コア)としてもよい。
・上記実施の形態のティース4の数や磁極数(磁石9,10)の数等は、他の数に変更してもよい。
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1乃至4のいずれか1項に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記大幅部は、前記径方向収容孔の径方向外側端部に設けられるものであって、前記大幅部内規制片は、その径方向外側端面が、前記大幅部と前記ロータコアの外周面との間に形成される前記ロータコアの一部である外側ブリッジ部と離間するように形成されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
同構成によれば、大幅部は、径方向収容孔の径方向外側端部に設けられるものである。そして、大幅部内規制片は、その径方向外側端面が、大幅部とロータコアの外周面との間に形成されるロータコアの一部である外側ブリッジ部と離間するように形成されるため、磁石の回転時の遠心力(負荷)が外側ブリッジ部にかかることが防止される。よって、磁石の回転時の遠心力に基づく外側ブリッジ部の変形が防止される。
(ロ)請求項1乃至4のいずれか1項に記載の埋込磁石型モータにおいて、前記大幅部は、前記径方向収容孔の径方向外側端部に設けられるものであって、前記大幅部内規制片は、その径方向外側端面が、前記大幅部と前記ロータコアの外周面との間に形成される前記ロータコアの一部である外側ブリッジ部と当接するように形成されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
同構成によれば、大幅部は、径方向収容孔の径方向外側端部に設けられるものである。そして、大幅部内規制片は、その径方向外側端面が、大幅部とロータコアの外周面との間に形成されるロータコアの一部である外側ブリッジ部と当接するように形成されるため、その部分で径方向の隙間がなく、隙間があることによって発生する(隙間内に入り込むような)ロータコアの変形が防止される。
(ハ)請求項1乃至4及び上記(イ)(ロ)のいずれか1つに記載の埋込磁石型モータにおいて、前記大幅部内規制片は、軸方向の一部に径方向内側に突出した押圧部を有し、自身の弾性によって前記磁石を径方向に押圧した状態とされたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
同構成によれば、大幅部内規制片は、軸方向の一部に径方向内側に突出した押圧部を有し、自身の弾性によって磁石を径方向に押圧した状態とされるため、高精度な寸法精度を必要とせず、磁石の径方向のがたつきが防止される。
(ニ)請求項1乃至4及び上記(イ)〜(ハ)のいずれか1つに記載の埋込磁石型モータにおいて、前記大幅部内規制片は、前記プレートに一体成形されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
同構成によれば、大幅部内規制片は、プレートに一体成形されるため、別体とした場合に比べて、部品点数及び組み付け工数が低減される。
(ホ)請求項2乃至4及び上記(イ)〜(ハ)のいずれか1つに記載の埋込磁石型モータにおいて、前記頂部内規制片は、前記大幅部内規制片と同じ形状とされたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
同構成によれば、頂部内規制片は、大幅部内規制片と同じ形状とされるため、異なる形状とされた場合に比べて、例えば、ロータコアとプレートを組み付ける際の周方向の位置決めミスが防止される。詳しくは、例えば、大幅部内規制片と頂部内規制片の形状が微妙に異なる場合では、ロータコアとプレートを組み付ける際の周方向の位置決めミスによって、頂部内規制片を大幅部内に挿入してしまうとともに大幅部内規制片を頂部内に挿入してしまうといったことが考えられるが、これが防止される。
本実施の形態における埋込磁石型モータのステータ及びロータの平面図。 本実施の形態における巻線の結線図。 本実施の形態におけるロータの要部分解斜視図。 本実施の形態におけるロータの一部断面図。 別例におけるロータの要部分解斜視図。 別例におけるロータの要部分解斜視図。 別例におけるロータの要部分解斜視図。 別例におけるプレートの側面図。
符号の説明
2…ロータ、8…ロータコア、8a…径方向収容孔、8b…V字収容孔、8c…大幅部、8d…磁石収容部、8e…頂部、8j…コア側貫通孔(固定用貫通孔)、9,10…磁石、11…プレート、11a…プレート側貫通孔(固定用貫通孔)、11b…大幅部内規制片、11c…頂部内規制片、12…リベット(締結部材)。

Claims (4)

  1. 軸方向に貫通する収容孔が周方向に複数形成されたロータコアを有し、磁極数がP極となるように前記収容孔内に磁石が配設されたロータを備えた埋込磁石型モータであって、
    前記収容孔は、略径方向に延びる径方向収容孔と、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔とが、それぞれP/2個形成されてなるとともにそれらが周方向に交互に形成されてなり、
    前記磁石は、前記径方向収容孔内に配設されるとともに、前記V字収容孔のV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部内にそれぞれ配設され、
    前記径方向収容孔内に配設される前記磁石と、その周方向の一方に隣り合う前記磁石収容部内に配設される前記磁石とで1つの磁極が構成されるとともに、前記径方向収容孔内に配設される前記磁石と、その周方向の他方に隣り合う前記磁石収容部内に配設される前記磁石とで異なる1つの磁極が構成され、
    前記ロータコアにおける前記径方向収容孔の径方向の端部には、軸方向から見た幅が該径方向収容孔内に配設される前記磁石の幅より大きく設定された大幅部が、軸方向の少なくとも一部に形成され、
    前記ロータコアの軸方向端面には、前記磁石の軸方向端面の少なくとも一部を覆うプレートが固定され、該プレートには、非磁性材料よりなり、前記大幅部内で前記磁石と径方向に当接して該磁石の径方向の移動を規制するための大幅部内規制片が設けられたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
  2. 請求項1に記載の埋込磁石型モータにおいて、
    前記V字収容孔は、前記磁石収容部の径方向外側同士を連通する頂部を有し、
    前記プレートには、非磁性材料よりなり、前記頂部内で前記磁石と径方向に当接して該磁石の径方向の移動を規制するための頂部内規制片が設けられたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
  3. 請求項1又は2に記載の埋込磁石型モータにおいて、
    前記ロータコア及び前記プレートには、固定用貫通孔が形成され、
    前記ロータコア及び前記プレートは、前記固定用貫通孔を貫通する締結部材にて固定されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
  4. 請求項3に記載の埋込磁石型モータにおいて、
    前記ロータコアの前記固定用貫通孔は、軸方向から見て前記V字収容孔の2つの前記磁石収容部に挟まれる位置に形成されたことを特徴とする埋込磁石型モータ。
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