JP6885147B2 - 樹脂組成物及び該樹脂組成物を成形してなる樹脂成形品 - Google Patents

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本発明は、脂肪族ポリエステル系樹脂を含む樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、剛性、射出成形性、耐熱性および耐衝撃性に優れた生分解性樹脂組成物およびその成形加工品に関する。
一般的に、使い捨てを想定した安価なプラスチック製品の原料として、ポリエチレンやポリプロピレン等が挙げられる。しかしながら、これらの樹脂は使用後廃棄する際、ゴミの量を増やすうえに、自然環境下でほとんど分解されないため、埋設処理しても半永久的に地中に残留する。また、投棄されたプラスチック類によって景観が損なわれ、生物の生活環境が破壊されるなどの問題が起こっている。
これに対して生分解性のプラスチックはカビ、細菌等の微生物により完全に分解する特徴を有している。例として、ポリブチレンサクシネート(以下、PBSと略記することがあ
る)、ポリブチレンサクシネートアジペート(以下、PBSAと略記することがある)等の脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸(以下、PLAと略記することがある)等の脂肪族オキ
シカルボン酸系樹脂、ポリブチレンアジペートテレフタレート(以下、PBATと略記することがある)等の芳香族脂肪族共重合ポリエステル系樹脂、さらには微生物の体内で生成されるポリヒドロキシアルカノエート等が挙げられるが、前記非生分解性プラスチックと比較して高価であることから、これらの生分解性プラスチックを安価に使いこなして、且つ従来の非生分解性プラスチックと同等若しくはそれ以上の特性を達成するために、様々な研究が行われている。
例えば、特許文献1には、ポリ乳酸75〜25重量%、及びポリ乳酸以外の融点が100〜250℃の脂肪族ポリエステル25〜75重量%を含有し、結晶性無機充填剤成分として、結晶性SiO2 を10重量%以上含有する耐熱性樹脂組成物が記載されている。この結晶性無機充填剤を用いれば、比較的安価に且つポリ乳酸を高度に結晶化させることで耐熱性を付与することも可能だが、工程に特殊な条件を必要とする、工程に極めて長時間を要する等により、製造コストが高くなる恐れがある。
また、特許文献2には、硬質合成生分解性ポリマーと軟質生分解性ポリマーを含んで構成される生分解性ポリマーブレンドであって、粒子充填剤としてタルクを配合して、押出成形シートおよびブロー成形フィルムのうち少なくとも1種への形成に適する、生分解性ポリマーブレンドが記載されている。
特開平10−87976号公報 特表2004−506792号公報
特許文献1や特許文献2に記載されているように、PBS及びポリ乳酸を含む樹脂組成物
に対して、タルクを始めとする充填剤を入れる方法だと、衝撃強度や流動性、耐熱性が低く、高濃度に充填剤を入れると物性が極端に悪くなることがあった。
本発明は、剛性、射出成形性、耐熱性および耐衝撃性が良好な樹脂組成物、および当該樹脂組成物を成形してなる射出成形品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、フィラー、特にタルクを多く含有させる際には、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)と芳香族脂肪族共重合ポリエス
テル系樹脂(B)とフィラーの系にて、特定の割合にて混合することで、フィラーが高い
割合で含有されていても、剛性、射出成形性、耐熱性および耐衝撃性が良好な樹脂組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[8]を要旨とする。
[1] 脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位とを含む脂肪族ポリエステル系樹脂であって、全脂肪族ジカルボン酸単位中、コハク酸単位を60モル%以上含有するポリエステル樹脂(A)、脂肪族ジオール単位、脂肪族ジカルボン酸単位、および芳香族ジカルボン酸単位を含む芳香族脂肪族共重合ポリエステル系樹脂であって、全ジカルボン酸単位中、芳香族ジカルボン酸単位を5モル%以上95モル%以下含有するポリエステル樹脂(B)及びフィラーを含む樹脂組成物であって、該ポリエステル樹脂(A)と該ポリエス
テル樹脂(B)の合計100重量部に対して、該フィラーを25〜150重量部含むこと
を特徴とする樹脂組成物。
[2] 前記ポリエステル樹脂(A)と前記ポリエステル樹脂(B)の重量比が、ポリエステル樹脂(A)/ポリエステル樹脂(B)=99/1〜60/40である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 前記樹脂組成物が、脂肪族オキシカルボン酸単位を含むポリエステル樹脂(C)
を更に含み、且つ前記フィラーが前記ポリエステル樹脂(A)、前記ポリエステル樹脂(B)及びポリエステル樹脂(C)の合計100重量部に対して、25〜150重量部含むことを特徴とする、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記フィラーが無機系フィラーである、[1]〜[3]のいずれか1に記載の樹脂組成物。
[5] 前記無機系フィラーが粉粒状フィラーであって、該粉粒状フィラーの平均粒子径が1〜50μmである、[4]に記載の樹脂組成物。
[6] 前記無機系フィラーがタルクである、[5]に記載の樹脂組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれか1に記載の樹脂組成物を射出成形して得られる、樹脂成形品。
[8] 前記樹脂成型品がカトラリーである、[7]に記載の樹脂成形品。
本発明によれば、フィラーが高い割合で含有されていても剛性、射出成形性、耐熱性および耐衝撃性が良好な樹脂組成物を提供することができる。
また、例えば、安価化を目的として高濃度に充填剤を入れた場合でも射出成形性が良好で、カトラリーのような剛性、耐熱性、耐衝撃性を求められる用途でも好適に使用することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変化して実施することができる。
なお、本明細書において、“質量%”、“質量ppm”及び“質量部”と、“重量%”、“重量ppm”及び“重量部”とは、それぞれ同義である。
本発明の樹脂組成物は、以下のポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)およびフィラーを含有する。ポリエステル樹脂(A)とは、脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカル
ボン酸単位とを含む脂肪族ポリエステル樹脂であって、全脂肪族ジカルボン酸由来単位中、コハク酸由来単位を60モル%以上含有するポリエステル樹脂である。ポリエステル樹脂(B)とは、脂肪族ジオール単位、脂肪族ジカルボン酸単位、および芳香族ジカルボン
酸単位を含む芳香族脂肪族共重合ポリエステル系樹脂であって、全ジカルボン酸由来単位中、芳香族ジカルボン酸単位を5モル%以上95モル%以下含有するポリエステル樹脂であ
る。さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)とポリエステ
ル樹脂(B)の合計量100重量部に対してフィラーを25〜150重量部含有する。
本発明において、脂肪族ジオールとは脂肪族炭化水素基に水酸基が2つ結合したものを
いい、脂肪族炭化水素基としては、通常直鎖脂肪族炭化水素基が用いられるが、分岐構造を有していても構わないし、環状構造を有していても構わず、それらを複数有していても構わない。また、脂肪族ジカルボン酸単位とは、脂肪族炭化水素基にカルボキシル基が2
つ結合したものをいい、脂肪族炭化水素基としては、通常直鎖脂肪族炭化水素基が用いられるが、分岐構造を有していても構わないし、環状構造を有していても構わず、それらを複数有していても構わない。
また、本発明に係るポリエステル樹脂は、繰返し単位を有する重合体であるが、それぞれの繰返し単位は、それぞれの繰返し単位の由来となる化合物に対する化合物単位とも呼ぶ。例えば、脂肪族ジオールに由来する繰返し単位を「脂肪族ジオール単位」、脂肪族ジカルボン酸に由来する繰返し単位を「脂肪族ジカルボン酸単位」、芳香族ジカルボン酸に由来する繰返し単位を「芳香族ジカルボン酸単位」とも呼ぶ。
1.ポリエステル樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)およびフィラーを含有することを特徴とする樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物は、射出成形した場合において、フィラーが高い割合で含有されていても成形性が良好で、剛性、耐熱性、耐衝撃性に優れる成形品を提供することが可能である。
また、これらの物性をより優れたものとすることが可能であるため、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の重量比はポリエステル樹脂(A)/ポリエステル樹脂(B)=99/1〜60/40であることが好ましく、さらに好ましくはポリエステル樹脂(A)/ポリエステル樹脂(B)=80/20〜60/40、特に好ましくは(A)/(B)=80/20〜67/33である。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)およびフィラー以外にも様々な化合物を含有していても構わない。これらのその他構成成分については、後述する。
1.1.ポリエステル樹脂(A)
本発明に用いられるポリエステル樹脂(A)は脂肪族ジオール単位、脂肪族ジカルボン
酸単位を含む脂肪族ポリエステル系樹脂であって、全脂肪族ジカルボン酸由来単位中、コハク酸由来単位を60モル%以上含有する。ポリエステル樹脂(A)は、コハク酸単位の
量が異なるポリエステル樹脂の混合物であってもよく、例えば、コハク酸由来以外のジカルボン酸構造単位を含まない脂肪族ポリエステル系樹脂と、コハク酸由来以外の構造単位を含む脂肪族ポリエステル系樹脂とをブレンドして、ポリエステル樹脂(A)におけるコ
ハク酸由来の構造単位量を上記所定範囲内に調整して使用することも可能である。
より具体的には、ポリエステル樹脂(A)は、下記式(1)で表される脂肪族ジオール単位、および下記式(2)で表される脂肪族ジカルボン酸単位を含むポリエステル樹脂であ
る。
−O−R1−O− (1)
−OC−R2−CO− (2)
式(1)中、R1は、2価の脂肪族炭化水素基を表す。ポリエステル樹脂(A)が共重合体である場合には、ポリエステル樹脂(A)中に2種以上の式(1)で表される脂肪族ジオー
ル単位が含まれていてもよい。上記式(2)中、R2は、2価の脂肪族炭化水素基を表す。
上記式(1)、(2)で表される脂肪族ジオール単位、脂肪族ジカルボン酸単位は、石油から誘導された化合物由来であっても、植物原料から誘導された化合物由来であっても構わないが、植物原料から誘導された化合物を含むことが望ましい。ポリエステル樹脂(A)
が共重合体である場合には、ポリエステル樹脂(A)中に2種以上の式(2)で表される脂
肪族ジカルボン酸単位が含まれていてもよい。そして、式(2)で表される脂肪族ジカル
ボン酸単位には、コハク酸に由来する構造単位が、全脂肪族ジカルボン酸単位に対して60モル%以上含まれている。ポリエステル樹脂(A)におけるコハク酸由来の構造単位量を所定範囲内とすることで、成形性や機械強度に優れた成形品を得ることが可能となる。そして同様の理由から、コハク酸に由来する構造単位は、全脂肪族ジカルボン酸単位に対して好ましくは87モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは93モル%以上
含まれている。
式(1)のジオール単位を与える脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、成形
性や機械強度の観点から、炭素数が2以上10以下の脂肪族ジオールが好ましく、炭素数4以上6以下の脂肪族ジオールが特に好ましい。例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、中でも1,4−ブタンジオールが特に好ましい。なお、上記脂肪族ジオールは、それぞれ2種類以上を用いることもできる。
式(2)のジカルボン酸単位を与えるジカルボン酸成分としては、特に限定されないが
、炭素数が2以上40以下の脂肪族ジカルボン酸が好ましく、炭素数が4以上10以下の脂肪族ジカルボン酸が特に好ましい。例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等が挙げられ、中でもアジピン酸、セバシン酸が好ましく、アジピン酸が特に好ましい。なお、上記ジカルボン酸は、それぞれ2種類以上を用いることもできる
さらに、本発明におけるポリエステル樹脂(A)は、脂肪族オキシカルボン酸に由来す
る繰返し単位(脂肪族オキシカルボン酸単位)を有していてもよい。脂肪族オキシカルボン酸単位を与える脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、例えば、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸等、またはこれらの低級アルキルエステル若しくは分子内エステルが挙げられる。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体またはラセミ体のいずれでもよく、形態としては固体、液体または水溶液であってもよい。これらの中で特に好ましいものは、乳酸またはグリコール酸である。これら脂肪族オキシカルボン酸は単独でも、2種
以上の混合物としても使用することもできる。
上記脂肪族オキシカルボン酸単位の量は、成形性の観点からポリエステル樹脂(A)を
構成する全繰返し単位中、20モル%以下であることが好ましく、より好ましくは10モル%以下、特に好ましくは5モル%以下である。
また、本発明におけるポリエステル樹脂(A)は「3官能以上の脂肪族多価アルコール」、「3官能以上の脂肪族多価カルボン酸またはその酸無水物」または「3官能以上の脂肪族多価オキシカルボン酸」を共重合することによって、溶融粘度が高められたものであってもよく、カップリング剤により鎖長延長されたものであってもよい。
3官能の脂肪族多価アルコールの具体例としては、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン等が挙げられ、4官能の脂肪族多価アルコールの具体例としては、ペンタエリスリトー
ル等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上混合して使用することもできる。
3官能の脂肪族多価カルボン酸またはその酸無水物の具体例としては、プロパントリカ
ルボン酸またはその酸無水物が挙げられ、4官能の多価カルボン酸またはその酸無水物の
具体例としては、シクロペンタンテトラカルボン酸またはその酸無水物等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上混合して使用することもできる。
また、3官能の脂肪族オキシカルボン酸は、(i)カルボキシル基が2個とヒドロキシル
基が1個を同一分子中に有するタイプと、(ii)カルボキシル基が1個とヒドロキシル基が2個を同一分子中に有するタイプとに分かれ、いずれのタイプも使用可能であるが、成形
性、機械強度や成形品外観の観点からリンゴ酸等の(i)カルボキシル基が個とヒドロキ
シル基が1個を同一分子中に有するタイプが好ましく、より具体的には、リンゴ酸が好ま
しく用いられる。また、4官能の脂肪族オキシカルボン酸成分は、(i)3個のカルボキシ
ル基と1個のヒドロキシル基とを同一分子中に共有するタイプ、(ii)2個のカルボキシル基と2個のヒドロキシル基とを同一分子中に共有するタイプ、(iii)3個のヒドロキシル
基と1個のカルボキシル基と同一分子中に共有するタイプに分かれ、いずれのタイプも使
用可能であるが、カルボキシル基を複数有するものが好ましく、より具体的には、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上混合して使用することもできる
このような3官能以上の成分由来の構造単位の量は、ポリエステル樹脂(A)を構成する全構造単位を100モル%として、下限が、通常0モル%以上、好ましくは0.01モル%以上であ
り、上限が、通常5モル%以下、好ましくは2.5モル%以上である。
カップリング剤としては、ジイソシアネート、オキサゾリン、ジエポキシ化合物、酸無水物等が挙げられ、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの添加量はポリエステル樹脂(A)100重量部に対して0.1〜5重量部である。
ポリエステル樹脂(A)は、コハク酸由来の構造単位を必須とし、さらにコハク酸以外
の上記ジカルボン酸成分由来の構造単位や上記ジオール成分由来の構造単位を有し、上記多価アルコール成分由来の構造単位、上記多価カルボン酸成分由来の構造単位、脂肪族オキシカルボン酸成分由来の構造単位やカップリング剤を任意に有するものである。
本発明で使用するポリエステル樹脂(A)は、公知の方法で製造することができる。例
えば、コハク酸を含む上記の脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとのエステル化反応および/またはエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重
合の一般的な方法や、有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法によっても製造することができるが、経済性や製造工程の簡略性の観点から、無溶媒下で行う溶融重合で製造する方法が好ましい。
ポリエステル樹脂(A)の平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することが可能であって、ポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量が、通常10,000以上1,000,000以下であるが、成形性と機械強度の点において有利なため
、好ましくは20,000以上500,000以下、より好ましくは50,000以上400,000以下である。
ポリエステル樹脂(A)のメルトフローレート(MFR)は、190℃、2.16kgで測定した場
合、通常0.1g/10分以上、100g/10分以下である。成形性の観点から、好ましくは10g/10分以上、特に好ましくは20g/10分以上である。
ポリエステル樹脂(A)の融点は70℃以上が好ましく、さらに好ましくは75℃以上であ
り、170℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは119℃以下である。融点が複数存在する場合には、少なくとも1つの融点が上記範囲内にあることが好ましく、範囲外では
成形性に劣る。ポリエステル樹脂(A)の融点の調整法は特に限定されないが、例えば、
コハク酸以外の共重合成分の種類を選択したり、それぞれの共重合比率を調節したり、そ
れらを組み合わせたりすることにより調節することが可能である。
1.2.ポリエステル樹脂(B)
本発明に用いられるポリエステル樹脂(B)は、脂肪族ジオール単位、脂肪族ジカルボ
ン酸単位、および芳香族ジカルボン酸単位を含む芳香族脂肪族共重合ポリエステル系樹脂である。具体的には、例えば、下記式(3)で表される脂肪族ジオール単位、下記式(4)で表される脂肪族ジカルボン酸単位、および下記式(5)で表される芳香族ジカルボン酸
単位からなる芳香族脂肪族共重合ポリエステルを主成分とするものが好ましく、生分解性を有することが好ましい。
−O−R3−O− (3)
式(3)中、R3は2価の脂肪族炭化水素基を表す。ポリエステル樹脂(B)が共重合体である場合には、ポリエステル樹脂(B)中に2種類以上のR3が含まれていてもよい。
−OC−R4−CO− (4)
式(4)中、R4は2価の脂肪族炭化水素基を表す。ポリエステル樹脂(B)が共重合体である場合には、ポリエステル樹脂(B)中に2種類以上のR4が含まれていてもよい。
−OC−R5−CO− (5)
式(5)中、R5は2価の芳香族炭化水素基を示す。ポリエステル樹脂(B)が共重合体である場合には、ポリエステル樹脂(B)中に2種類以上のR5が含まれていてもよい。
式(3)のジオール単位を与えるジオールは、特に限定はされないが、コストと機械強
度のバランスから炭素数が2以上10以下のものが好ましい。例えば、エチレングリコール
、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等
が挙げられる。中でも、炭素数2以上4以下のジオールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールがより好ましく、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。
式(4)のジカルボン酸単位を与えるジカルボン酸は、特に限定はされないが、コスト
と生分解性とのバランスから炭素数2以上12以下のものが好ましい。例えば、コハク酸、
アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が挙げられる。中でも、セバシン酸またはアジピン酸が好ましい。
式(5)の芳香族ジカルボン酸単位を与える芳香族ジカルボン酸としては、R5の環構造が2以下であることが好ましく、より具体的には、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸
、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、中でも、生分解性の観点からR5はフェニレン
基であることが好ましく、より具体的には、例えばテレフタル酸、イソフタル酸が好ましく、テレフタル酸が特に好ましい。また、芳香環の一部がスルホン酸塩で置換されている芳香族ジカルボン酸であってもよい。
なお、脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸、および芳香族ジカルボン酸は、それぞれ2種類以上を用いることもできる。
ポリエステル樹脂(B)は、脂肪族オキシカルボン酸単位を有していてもよい。脂肪族
オキシカルボン酸単位を与える脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン
酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキ
シイソカプロン酸、またはこれらの混合物等が挙げられる。さらに、これらの低級アルキルエステルまたは分子内エステルであってもよい。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体またはラセミ体のいずれでもよく、形態としては固体、液体または水溶液のいずれであってもよい。これらの中で好ましいものは、乳酸またはグリコール酸である。これら脂肪族オキシカルボン酸は単独でも、2種類以上の混合物としても使用することも
できる。
この脂肪族オキシカルボン酸の量は、ポリエステル樹脂(B)を構成する全構成成分中
、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下である。
また、ポリエステル樹脂(B)は、ポリエステル樹脂(A)と同様に「3官能以上の脂肪
族多価アルコール」、「3官能以上の脂肪族多価カルボン酸またはその酸無水物」または
「3官能以上の脂肪族多価オキシカルボン酸」を共重合することによって、溶融粘度が高
められたものであってもよく、ジイソシアネートやジエポキシ化合物等のカップリング剤により鎖長延長されたものであってもよい。
ポリエステル樹脂(B)における、芳香族ジカルボン酸単位の含有量は、脂肪族ジカル
ボン酸単位と芳香族ジカルボン酸単位との合計(100モル%)に対して、融点と生分解性の観点から好ましくは5モル%以上、より好ましくは35モル%以上、特に好ましくは40モル%以上であり、好ましくは95モル%以下、より好ましくは65モル%以下、特に好ましくは60モル%以下である。
ポリエステル樹脂(B)は、上記ポリエステル樹脂(A)と同様、公知の製法により製造することができる。
ポリエステル樹脂(B)の平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することが可能であって、ポリスチレンを標準物質とした重量平均分子量が、通常5,000以上1,000,000以下であるが、成形性と機械強度の点においてゆうりなため、好ましくは10,000以上500,000以下である。
本発明に用いられるポリエステル樹脂(B)のメルトフローレート(MFR)は、190℃、2.16kgで測定した場合、下限が通常0.1g/10分以上であり、上限が通常100g/10分以下であ
ることが好ましく、さらに好ましくは50g/10分以下、特に好ましくは30g/10分以下である。ポリエステル樹脂(B)のMFRは、分子量により調節することが可能となる。
ポリエステル樹脂(B)の融点は70℃以上が好ましく、さらに好ましくは75℃以上であ
り、205℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは180℃以下、特に好ましくは140
℃以下である。融点が70℃以下では組成物の成形性や耐熱性が劣り、205℃以上では他成
分との融点差が大きくなり成形性に劣ることになる。ポリエステル樹脂(B)の融点は、
芳香族ジカルボン酸量やオキシカルボン酸量により調節することが可能となる。
1.3.フィラー
本発明の樹脂組成物は、フィラーを含むことを特徴とする。フィラーは、無機系フィラーと有機系フィラーとに大別される。これらは1種または2種以上の混合物として用いることもできる。
無機系フィラーとしては、無水シリカ、雲母、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ藻土、アロフェン、ベントナイト、チタン酸カリウム、ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、カオリン、カオリナイト、ガラス、石灰石、カーボン、ワラステナイト、焼成パーライト、珪酸カルシウム、珪酸ナトリウム等の珪酸塩、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、炭酸第二鉄、酸化亜鉛、酸化鉄、リン酸アルミニウム、硫酸バリウム等の塩類等が挙げられ、好ましくはタルクである。無機系フィラーの中には、炭酸カルシウム、石灰石のように、土壌改良剤の性質を持つものもあり、これらの無機系フィラーを特に多量に含むバイオマス由来のポリエステル樹脂を含む樹脂組成物を、土壌に投棄すれば、生分解後の無機系フィラーは残存して、土壌改良剤としても機能するので、グリーンプラとしての有意性を高める。
有機系フィラーとしては、生澱粉、加工澱粉、パルプ、キチン・キトサン質、椰子殻粉末、木材粉末、竹粉末、樹皮粉末、ケナフや藁等の粉末などが挙げられる。これらは1種または2種以上の混合物として使用することもできる。特にこの有機系フィラー系の充填剤は、ポリエステル組成物の生分解後に、その有機系フィラーが、土壌に残り、土壌改良
剤、堆肥としての役割も果たすので、グリーンプラとしての役割を高める。
また、フィラーは、その形状によっても分類可能であり、繊維状、粉粒状、板状、針状のものがあり、本発明の樹脂組成物においては、粉粒状、板状のものが好ましく、粉粒状フィラーが特に好ましい。粉粒状フィラーとしては、タルク、ゼオライト、ケイソウ土、カオリン、クレー、シリカ、石英粉末等の鉱物粒子、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム等の金属炭酸塩粒子、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属珪酸塩粒子、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物粒子、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物粒子、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の金属硫酸塩粒子、カーボンブラック等の炭素粒子等が挙げられる。配合のしやすさや剛性や射出成形性を高めるという観点からは、タルク、炭酸カルシウム、或いはシリカを用いることが好ましい。
本発明の樹脂組成物において用いられるフィラーの粒径は、ハンドリングの理由から平均粒子径が0.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.6μm以上であって、更に好ましくは0.7μm以上、特に好ましくは1.0μm以上である。また、一方で、平均粒子径が50μm以下であることが好ましく、より好ましくは25μm以下であって、更に好ましくは10μm以下である。平均粒子径の測定方法は特に限定されないが、測定法の具体例は島津製作所製粉体比表面積測定装置SS−100型(恒圧式空気透過法)で測定した粉末1gあたりの比表面積値を求め、JIS M−8511に準じた空気透過法による比表面積の測定結果から、下記式によりフィラーの平均粒子径を計算する。
Figure 0006885147
フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。また、本発明の樹脂組成物におけるフィラーの配合量は上述のポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の合計量の100質量部に対して、通常25質量部以上であり、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上、また、通常150質量部以下であり、好ましくは125質量部以下、より好ましくは100質量部以下、特に好ましくは75質量部以下である。この範囲の下限を下回ると添加効果が小さく、上限を上回ると製造費が高くなったり、成形加工性を悪化させたりするおそれがある。なお、本発明の樹脂組成物が、後述するポリエステル樹脂(C)を更に含む場合も、フィラーの配合量は、上述のポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)及びポリエステル樹脂(C)の合計量の100質量部に対して、通常25質量部以上であり、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上、また、通常150質量部以下であり、好ましくは125質量部以下、より好ましくは100質量部以下、特に好ましくは75質量部以下である。
本発明の樹脂組成物において、フィラーの好適なものとして使用できるタルクは、具体的には、例えば、日本タルク製のミクロエースや富士タルク工業製のMG113、MG115等が挙げられる。
1.4 ポリエステル樹脂(C)
本発明の樹脂組成物において、脂肪族オキシカルボン酸単位からなるポリエステル樹脂(以下、ポリエステル樹脂(C)と称する)を含むことが好ましい。
脂肪族オキシカルボン酸単位を与える脂肪族オキシカルボン酸としては、例えば、乳酸
、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、3−ヒドロキシへキサン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸等、またはこれらの低級アルキルエステル若しくは分子内エステルが挙げられる。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体またはラセミ体の何れでもよく、形態としては固体、液体または水溶液であってもよい。これらの中で特に好ましいものは、乳酸またはグリコール酸であり、乳酸が最も好ましい。これら脂肪族オキシカルボン酸は単独でも、2種以上の混合物としても使用することもできる。
また、ポリエステル樹脂(C)は、3官能以上の脂肪族オキシカルボン酸成分由来の脂肪族オキシカルボン酸単位を有していてもよい。3官能の脂肪族オキシカルボン酸成分は、(i)カルボキシル基が2個とヒドロキシル基が1個を同一分子中に有するタイプと、(ii)カルボキシル基が1個とヒドロキシル基が2個のタイプとに分かれ、何れのタイプも使用可能であるが、ポリエステル樹脂(C)の着色や異物などを低減して品質を高めるという観点で、リンゴ酸等の(i)カルボキシル基が2個とヒドロキシル基が1個を同一分子中に有するタイプが好ましく、より具体的には、リンゴ酸等好ましく用いられる。また、4官能の脂肪族オキシカルボン酸成分は、(i)3個のカルボキシル基と1個のヒドロキシル基とを同一分子中に共有するタイプ、(ii)2個のカルボキシル基と2個のヒドロキシル基とを同一分子中に共有するタイプ、(iii)3個のヒドロキシル基と1個のカルボキシル基とを同一分子中に共有するタイプに分かれ、何れのタイプも使用可能である。具体的には、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。これらは単独でも2種以上混合して使用することもできる。
ポリエステル樹脂(C)は、上記したような脂肪族ポリエステルや芳香族脂肪族ポリエステルに由来するその他の構造単位を含んでいてもよい。ポリエステル樹脂(C)におけるその他の構造単位の含有量は、脂肪族オキシカルボン酸由来の構造単位と、その他の構造単位との合計を100モル%として、下限が、通常0モル%以上、好ましくは0.01モル%以上であり、上限が、通常5モル%以下、好ましくは2.5モル%以下である。
ポリエステル樹脂(C)は、上記の原料を直接脱水重縮合する方法、乳酸やヒドロキシカルボン酸類の環状2量体を開環重合させる方法、微生物による産生等により得る事ができる。
本発明に用いられるポリエステル樹脂(C)のメルトフローレート(MFR)は、190℃、2.16kgで測定した場合、下限が通常0.1g/10分以上であり、上限が通常100g/10分以下である。
1.5.その他の成分
本発明に係る樹脂組成物には、ポリカプロラクトン、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の合成樹脂や、離型剤、可塑剤、酸化防止剤、塗料、顔料、加水分解防止剤等の各種添加剤や、澱粉、紙、木粉、キチン・キトサン質、椰子殻粉末、クルミ殻粉末等の動物/
植物物質微粉末、あるいはこれらの混合物が「その他の成分」として含まれていてもよい。これらは、本発明の効果を損なわない範囲で任意に使用できる。これらは1種を単独で
用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
1.5.1.離型剤
本発明の樹脂組成物は、離型剤を含有することが好ましい。特に、本発明の目的の一つである成形性をさらに向上させる目的で、内部離型剤を添加することが推奨される。
離型剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、週平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーン
オイルなどが挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、例えば、飽和または不飽和の脂肪族1価、2価または3価カ
ルボン酸を挙げることができる。ここで脂肪族カルボン酸とは、脂環式カルボン酸も包含する。これらの中で好ましい脂肪族カルボン酸は炭素数6〜36の1価または2価カルボン酸
であり、炭素数6〜36の脂肪族飽和1価カルボン酸がさらに好ましい。具体的には、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸などが挙げられる。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸としては、例えば、前記脂肪族カルボン酸と同じものが使用できる。一方、アルコールとしては、例えば、飽和または不飽和の1価または多価アルコールが挙げられる。これらのアルコールは、
フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の1価または多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和1価アルコールまたは脂肪族飽和多価アルコールがさらに好ましい。なお、ここで脂肪族とは、脂環式化合物も含有する。
かかるアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネ
オペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
なお上記のエステルは、不純物として脂肪族カルボン酸および/またはアルコールを含
有していてもよい。また、上記エステルは、純物質であってもよいが、複数の化合物の混合物であってもよい。さらに、結合して一つのエステルを構成する脂肪族カルボン酸およびアルコールは、それぞれ1種のみで用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルの具体例としては、蜜蝋(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、パラ
フィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、炭素数3〜12のα−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。なお、ここで脂肪族
炭化水素としては、脂環式炭化水素も含まれる。また、これらの炭化水素は部分酸化されていてもよい。これらの中では、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスまたはポリエチレンワックスの部分酸化物が好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスがさらに好ましい。また、脂肪族炭化水素は単一物質であってもよいが、構成成分や分子量が様々なものの混合物であっても、主成分が上記の範囲内であれば使用できる。
なお、上述した離型剤は、1種のみで含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせおよび比率で含有されていてもよい。
離型剤の含有量は、樹脂組成物100重量部に対して、通常0.001重量部以上、好ましくは
0.01重量部以上であり、通常2重量部以下、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.6
重量部以下である。離型剤の含有量が前記範囲の下限値未満では離型性の効果が十分でない場合があり、上限値を超える場合は諸物性の低下、成形時の金型汚染などが生じる可能性がある。
1.5.2.可塑剤
樹脂組成物の流れ性をさらに向上させたい場合には、可塑剤を加えるとよい。樹脂組成物にフィラーを含ませた場合、樹脂組成物の粘度が上昇して流れ性が悪くなる傾向があり、樹脂組成物に可塑剤を加えることによって、これを改善することができる。
可塑剤としては、公知のものを特に限定されることなく用いることができる。例えば、メチルアジペート、ジエチルアジペート、ジイソプロピルアジペート、ジ−n−プロピルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブチルア
ジペート、ジイソデシルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ−2−エチル
ヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、メチル
アセチルリシレート等の脂肪酸エステル、トリアセチレン等のグリセリンエステル、ジエチルマレエート、ジブチルマレエート、ジオクチルマレエート、ジブチルフマレート、ジオクチルフマレート等のマレイン酸およびフマル酸エステル、アジピン酸−1,3−ブチレ
ングリコール、エポキシ化大豆油等のポリエステル・エポキシ化エステル、トリオクチルトリメリテート等のトリメリット酸エステル、トリエチレングリコールジアセテート、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノプロピオネート、グリセリンジアセトモノカプリレート、グリセリンジアセトモノカプレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンモノアセトモノベヘネート、グリセリンモノアセトモノステアレート等のアセチル化モノグリセライド、ジグリセリンアセテート、デカグリセリンプロピーネート、テトラグリセリンカプリレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンオレート、デカグリセリンベヘネート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ロジン誘導体等が挙げられる。これらの可塑剤は、樹脂組成物中、通常0.05〜10重量%の範囲で使用されるが、添加量によっては諸物性の低下やブリードアウト
が生じる可能性がある。
1.5.3.その他添加剤
熱安定剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT;2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)
、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、カルシウムジエチルビス[[3,5
−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、ビス(2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−tert−ブチル−5,5’−ジメチルフェニル)エタン
、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオンアミド]等のヒンダードフェノール系熱安定剤;トリデシルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールフォスファイト等のリン系熱安定剤;3−ヒドロキ
シ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンキシレンの反応性生物等のラクトン系熱安定剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤;等が挙げられる。
主に大気中の水分等による加水分解を抑制する目的で用いられる末端封止剤として、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物等が挙げられるが、上記のカルボジイミド化合物のうち、モノカルボジイミド化合物としては、ジシクトヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、tert−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−tert−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド等を例示することができる。これらの中では、工業的に入手が容易であるので、ジシクロヘキシルカルボジイミドやジイソプロピルカルボジイミドが好ましい。
また、ポリカルボジイミド化合物としては、例えば米国特許第2941956号明細書、日本
国特公昭47−33279号公報、J.Org.Chem.28巻,p2069−2075(1963)、およびChemicalReview1981,81巻,第4号,p619−621等に記載された方法により製造したものを用いること
ができる。
ポリカルボジイミド化合物の製造原料である有機ジイソシアネートとしては、例えば芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートやこれらの混合物を挙げることができ、具体的には、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6
−トリレンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソ
シアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニル
イソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン2,4−ジイソシアネート等を例示することができる。
有機ジイソシアネートの脱炭酸縮合反応に用いられるカルボジイミド化触媒としては、有機リン系化合物や一般式M(OR)nで示される有機金属化合物(ただし、Mはチタン、ナ
トリウム、カリウム、バナジウム、タングステン、ハフニウム、ジルコニウム、鉛、マンガン、ニッケル、カルシウムやバリウム等の金属原子を、Rは炭素原子数1〜20のアルキル基または炭素原子6〜20のアリール基を示し、nは金属原子Mが取り得る原子価を示す)が
好適である。中でも、有機リン酸化合物ではホスフォレンオキシド類が、有機金属化合物ではチタン、ハフニウム、またはジルコニウムのアルコシド類が、活性が高く好ましい。
ホスフォレンオキシド類の具体例としては、3−メチル−1−フェニル−2−ホスフォレ
ン−1−オキシド、3−メチル−1−エチル−2−ホスフォレン−1−オキシド、1,3−ジメチル−2−ホスフォレン−1−オキシド、1−フェニル−2−ホスフォレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスフォレン−1−オキシド、1−メチル−2−ホスフォレン−1−オキシド、
およびこれらの二重結合異性体を例示することができる。中でも工業的に入手が容易な3
−メチル−1−フェニル−2−ホスフォレン−1−オキシドが特に好ましい。
これらのポリカルボジイミド化合物の合成時には、モノイソシアネートやその他の末端イソシアネート基と反応可能な活性水素含有化合物を用いて、所望の重合度に制御することもできる。このような目的に用いられる化合物としては、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等のモノイソシアネート化合物、メタノール、エタノール、フェノール、シクロヘキサノール、N−メチルエタノールアミン、
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル等の水酸基含有化合物、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、β−ナフチルア
ミン、シクロヘキシルアミン等のアミノ基含有化合物、コハク酸、安息香酸、シクロヘキサン酸等のカルボキシル基含有化合物、エチルメルカプタン、アリルメルカプタン、チオフェノール等のメルカプト基含有化合物、および種々のエポキシ基含有化合物等を例示することができる。
なお、これらのカルボジイミド化合物は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよく、使用量は通常、樹脂組成物全体に対して0.1〜5重量%である。
これらの他、公知の表面ぬれ改善剤、難燃剤、耐光剤、紫外線吸収剤、焼却補助剤、顔料、分散助剤、界面活性剤、加水分解防止剤、末端封止剤、結晶核剤、相溶化剤等が含まれていてもよい。
このように、本発明に係る樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂
(B)とフィラーを含んでなるものであり、上記ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)と射出成形性を損なうことなくフィラーを高濃度に含有できることに特徴を有す
る。このような特徴を有する樹脂組成物によって射出成形を行うと、フィラーが高い含有下でも剛性、耐熱性、耐衝撃性に優れた射出成形品を取得することができる。例えば、本発明に係る樹脂組成物は、安価化を目的として高濃度にフィラーを入れた場合でも射出成形性が良好であり、カトラリーのような剛性、耐熱性、耐衝撃性を求められる用途に使用することが好適である。
2.樹脂組成物の製造方法
本発明に係る樹脂組成物の製造方法としては、公知の手法を適用することができる。例えば、ブレンドしたポリエステル樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)の原料ペレットおよびフィラーを同一の押出機で溶融混練する方法、各々別々の押出機で溶融させた後に混合する方法等が挙げられる。押出機としては、単軸または2軸押出機が利用できる。
本発明に係る樹脂組成物の形状は、通常、ペレット、棒状、粉末等が好ましい。本発明に係る種子組成物を混合機で均一にして、通常の成形条件で射出成形等に供することができる。
3.樹脂成形品
本発明に係る樹脂組成物は、特に射出成形による成形加工に好適な材料である。金型内でのアニール処理(熱処理)というような特別な手法を用いることなしに、通常の成形機で、汎用樹脂と同等の成形サイクルで(例えばポリプロピレン樹脂と同等)、容易に樹脂成形品が得られる。
本発明の樹脂組成物を用いて成形された樹脂成形品は、充填剤を高度に含有するにも関わらず、剛性、耐熱性、および耐衝撃性をバランスよく兼ね備える。したがって、使い捨て用途の樹脂製品、具体的には、例えば、コンビニエンスストアで販売されるような弁当や総菜の容器や箸、割り箸、ナイフ、フォーク、スプーン等に代表されるカトラリーに好適である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の実施例は本発明を詳細に説明するために示すものであり、本発明はその趣旨に反しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例で使用する樹脂および化合物は、次のものを用いた。
<脂肪族ポリエステル系樹脂>
・ポリブチレンサクシネート(以下、PBSと略記する) 三菱化学株式会社製 「BioPBS(登録商標)FZ71PM」
<芳香族脂肪族共重合ポリエステル系樹脂>
・ポリブチレンアジペートテレフタレート(以下、PBATと略記する) BASF(株)社製
Ecoflex(登録商標)
<脂肪族オキシカルボン酸を含むポリエステル樹脂>
・ポリ乳酸(以下、PLAと略記する) ネイチャーワークスジャパン株式会社製 Ingeo3251D
<フィラー>
・タルク 富士タルク株式会社製 MG115 ※平均粒子径14μm
樹脂組成物の製造
[実施例1〜9、比較例1〜4]
樹脂としてPBS、PBAT、PLAとタルクをそれぞれ表−1に示す割合(重量部)で(株)日
本製鋼所製2軸押出機(TEX30α−59.5AW−15V、L/D=59.5)に仕込み、該2軸押出機を用
いて溶融混練し、押出機の出口からストランド状に押出し、水で冷却固化させた後、回転式カッターでペレット化した。得られたペレットは、窒素流通下70℃にて6時間乾燥を行
い、樹脂組成物を得た。なお、混練時の設定温度は190℃、スクリュウ回転数は200rpmと
した。
また、それぞれの樹脂を2軸押出機に仕込む際は、それぞれの樹脂を封入している防湿
袋を開封して速やかに2軸押出機に仕込み、溶融混練した。
成形加工と物性評価
[実施例1〜9、比較例1〜4]
上記の樹脂組成物の製造にて得られたそれぞれの樹脂組成物を、住友重機械工業株式会社製射出成形機(SE18D、最大型締力18トン)にて射出成形を行った。成形条件は、金型
温度40℃、シリンダー温度190℃である。このようにして、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの標準試験片を得た。
[成形品の物性評価]
実施例1〜9および比較例1〜4のそれぞれで得られた射出成形品について、以下の評価を実施した。
<弾性率>
JIS K 7171(2008)に準拠して曲げ弾性率を測定した。結果を表−1、表−2の「弾性率」に示した。
<しなやかさ>
上記弾性率評価において、最大強度を示した時の変位量において、10mmを超えたものを○、5〜10mmのものを△、5mm未満のものを×として、結果を表−1、表−2の「しなやかさ」に示した。
<成形性>
JIS K 7210−1(2014)に準拠して、メルトマスフローレイト(MFR)を測定した。結果を表−1、表−2の「MFR」に示した。
<耐熱性>
JIS K 7191−2(2007)に準拠して、B法フラットワイズにて荷重たわみ温度(HDT)を
測定した。結果を表−1、表−2の「HDT」に示した。
<耐衝撃性>
JIS K 7111−1(2012)に準拠して、シャルピー衝撃強さを測定した。結果を表−1、表−2の「衝撃強さ」に示した。
Figure 0006885147

Claims (6)

  1. 脂肪族ジオール単位と脂肪族ジカルボン酸単位とを含む脂肪族ポリエステル系樹脂であって、全脂肪族ジカルボン酸単位中、コハク酸単位を60モル%以上含有するポリエステル樹脂(A)、
    脂肪族ジオール単位、脂肪族ジカルボン酸単位、および芳香族ジカルボン酸単位を含む芳香族脂肪族共重合ポリエステル系樹脂であって、全ジカルボン酸単位中、芳香族ジカルボン酸単位を5モル%以上95モル%以下含有するポリエステル樹脂(B)、
    脂肪族オキシカルボン酸単位を含むポリエステル樹脂(C)及びフィラーを含む樹脂組成物であって、
    該フィラーがタルクであり、且つ前記フィラーが前記ポリエステル樹脂(A)、前記ポリエステル樹脂(B)及びポリエステル樹脂(C)の合計100重量部に対して、50〜150重量部含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記ポリエステル樹脂(A)と前記ポリエステル樹脂(B)の重量比が、ポリエステル樹脂(A)/ポリエステル樹脂(B)=99/1〜60/40である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記タルクの平均粒子径が1〜50μmである、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記脂肪族オキシカルボン酸単位を含むポリエステル樹脂(C)が前記ポリエステル樹脂(A)、前記ポリエステル樹脂(B)及びポリエステル樹脂(C)の合計100重量部に対して、20〜32重量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂組成物を射出成形して得られる、樹脂成形品。
  6. 前記樹脂成型品がカトラリーである、請求項に記載の樹脂成形品。
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