(本開示の基礎となった知見)
上記のように、従来技術では、清掃領域内に人が存在するか否かが判定され、清掃領域内に人が存在しない場合にのみ自動清掃が行われることが開示されているが、複数の清掃領域のそれぞれにおいて人が存在するか否かを判定し、その判定結果及び複数の清掃領域間の関係性に基づいて、自走式掃除機が清掃可能な清掃領域を提示する方法については開示も示唆もされていない。
例えば、24時間営業している複数のテーブル席が配置されたレストランにおいて、各テーブル席の周囲を掃除領域として設定して、複数の掃除領域を自走型掃除機に掃除させる場合を考える。24時間営業しているレストランでは、営業中に掃除することになるため、店内に客が少なく、かつ、客の来店が少ない時間帯に自走型掃除機に掃除させる必要がある。店内に客が少なく、かつ、客の来店が少ない時間帯に掃除させるとはいえ、店内に客が存在する場合に、従来技術を用いて自走型掃除機に掃除させると、テーブル席毎に人が存在するか否かを判定し、人が存在しないと判定したテーブル席の周囲のみを自走型掃除機に掃除させることになる。
しかしながら、レストランにおいて、従来技術を用いて自走型掃除機に掃除させる場合、食事中の客を不快にさせてしまう可能性がある。例えば、客が食事をしているテーブル席の隣のテーブル席に客がいないと判定された場合に、自走型掃除機が、客が食事をしているテーブル席の隣のテーブル席の床面の掃除を開始すると、周辺に埃が舞い、場合によっては、客が食事をしているテーブル席にまで埃が飛散してしまう可能性があり、客に不快感を与えるおそれがある。
また、自走型掃除機が、客が食事をしているテーブル席の隣のテーブル席の床面の掃除を開始すると、掃除に伴う騒音が発生してしまい、客は騒音を近くで聞きながら食事することになってしまう。
そのため、従来技術のように、単に、人が清掃領域に存在するか否かを判定して、その判定結果に基づき、自走型掃除機による掃除を開始する方法は、状況によっては、不都合が生じてしまう可能性があった。
以上の課題を解決するために、本開示の一態様に係る掃除支援方法は、所定の空間内における自走型掃除機による掃除を支援する掃除支援装置における掃除支援方法であって、前記所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報を取得し、取得した前記人存在位置情報に基づき、前記所定の空間内を前記自走型掃除機が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、前記人が存在する人存在掃除対象領域と、前記人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを特定し、前記複数の掃除対象領域のうち、前記人存在掃除対象領域及び前記周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、前記掃除不可能領域以外の前記掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示させる。
この構成によれば、所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報が取得される。取得された人存在位置情報に基づき、所定の空間内を自走型掃除機が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、人が存在する人存在掃除対象領域と、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とが特定される。複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とが異なる態様で表示される。
したがって、複数の掃除対象領域のうち、人が存在する人存在掃除対象領域及び人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とが異なる態様で表示されるので、自走型掃除機が周囲の人に不快感を与えることなく掃除可能な掃除可能領域をユーザに提示することができる。
また、上記の掃除支援方法において、表示された前記掃除可能領域のうち、前記自走型掃除機に掃除させる前記掃除可能領域のユーザによる選択を受け付け、選択された前記掃除可能領域を示す領域選択情報を出力してもよい。
この構成によれば、表示された掃除可能領域のうち、自走型掃除機に掃除させる掃除可能領域のユーザによる選択が受け付けられる。選択された掃除可能領域を示す領域選択情報が出力される。
したがって、ユーザが選択した掃除可能領域を、所定の空間内に存在する人に不快感を与えることなく自走型掃除機に掃除させることができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記掃除不可能領域のユーザによる選択が受け付けられた場合、選択された前記掃除不可能領域を前記自走型掃除機に掃除させることができないことを前記ユーザに提示してもよい。
この構成によれば、掃除不可能領域のユーザによる選択が受け付けられた場合、選択された掃除不可能領域を自走型掃除機に掃除させることができないことをユーザに提示される。
したがって、ユーザは、自身が選択した領域を自走型掃除機に掃除させることができないことを認識することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記人存在掃除対象領域における前記人の滞在時間を示す滞在時間情報を取得し、取得した前記滞在時間情報に基づき、前記人存在掃除対象領域に前記滞在時間を表示させてもよい。
この構成によれば、人存在掃除対象領域における人の滞在時間を示す滞在時間情報が取得される。取得された滞在時間情報に基づき、人存在掃除対象領域に滞在時間が表示される。したがって、ユーザは、人の滞在時間を考慮して掃除可能領域を選択することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記人存在掃除対象領域における前記人の滞在時間を示す滞在時間情報を取得し、前記人存在掃除対象領域を、取得した前記滞在時間情報に対応した態様で表示させてもよい。
この構成によれば、人存在掃除対象領域における人の滞在時間を示す滞在時間情報が取得される。人存在掃除対象領域が、取得された滞在時間情報に対応した態様で表示される。
したがって、人存在掃除対象領域が、人存在掃除対象領域における人の滞在時間情報に対応した態様で表示されるので、ユーザは、人存在掃除対象領域における人の滞在時間を容易に認識することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記人存在掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域と、前記第1の人存在掃除対象領域とは異なる第2の人存在掃除対象領域とを含み、前記周辺掃除対象領域は、前記第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域と、前記第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域とを含み、前記第1の周辺掃除対象領域と前記第2の周辺掃除対象領域とが重複する場合、重複する前記第1の周辺掃除対象領域及び前記第2の周辺掃除対象領域と、重複しない前記第1の周辺掃除対象領域及び前記第2の周辺掃除対象領域とを異なる態様で表示させてもよい。
この構成によれば、人存在掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域と、第1の人存在掃除対象領域とは異なる第2の人存在掃除対象領域とを含む。周辺掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域と、第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域とを含む。第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複する場合、重複する第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域と、重複しない第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域とが異なる態様で表示される。
したがって、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複する掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域及び第2の人存在掃除対象領域の両方の掃除対象領域から、人が居なくなるまで、掃除可能領域として選択可能にならないのに対し、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複しない掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域及び第2の人存在掃除対象領域のいずれか一方の掃除対象領域から、人が居なくなれば、掃除可能領域として選択可能となる。そのため、ユーザは、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複する掃除対象領域を、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複しない掃除対象領域よりも後に掃除するように計画して掃除することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記人存在掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域と、前記第1の人存在掃除対象領域とは異なる第2の人存在掃除対象領域と、前記第1の人存在掃除対象領域及び前記第2の人存在掃除対象領域とは異なる第3の人存在対象領域とを含み、前記周辺掃除対象領域は、前記第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域と、前記第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域と、前記第3の人存在掃除対象領域の周辺の第3の周辺掃除対象領域とを含み、前記第1の周辺掃除対象領域と前記第2の周辺掃除対象領域と前記第3の周辺掃除対象領域とが重複する場合の前記第1の周辺掃除対象領域、前記第2の周辺掃除対象領域及び前記第3の周辺掃除対象領域と、前記第1の周辺掃除対象領域が重複せずに前記第2の周辺掃除対象領域と前記第3の周辺掃除対象領域とが重複する場合の前記第2の周辺掃除対象領域及び前記第3の周辺掃除対象領域とを異なる態様で表示させてもよい。
この構成によれば、人存在掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域と、第1の人存在掃除対象領域とは異なる第2の人存在掃除対象領域と、第1の人存在掃除対象領域及び第2の人存在掃除対象領域とは異なる第3の人存在対象領域とを含む。周辺掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域と、第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域と、第3の人存在掃除対象領域の周辺の第3の周辺掃除対象領域とを含む。第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域と第3の周辺掃除対象領域とが重複する場合の第1の周辺掃除対象領域、第2の周辺掃除対象領域及び第3の周辺掃除対象領域と、第1の周辺掃除対象領域が重複せずに第2の周辺掃除対象領域と第3の周辺掃除対象領域とが重複する場合の第2の周辺掃除対象領域及び第3の周辺掃除対象領域とが異なる態様で表示される。
したがって、周辺掃除対象領域の重複度合いに応じて異なる態様で表示されるので、ユーザは、より計画的に掃除することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記所定の空間内における前記自走型掃除機の現在の位置を示す位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づき、前記自走型掃除機が前記現在の位置から前記複数の掃除対象領域のそれぞれに移動する経路を生成し、前記自走型掃除機の前記現在の位置から前記掃除可能領域に対応する特定の掃除対象領域までの前記経路上に前記人存在掃除対象領域又は前記周辺掃除対象領域が含まれる場合、前記特定の掃除対象領域に対応する掃除可能領域を掃除不可能領域に変更してもよい。
この構成によれば、所定の空間内における自走型掃除機の現在の位置を示す位置情報が取得される。取得された位置情報に基づき、自走型掃除機が現在の位置から複数の掃除対象領域のそれぞれに移動する経路が生成される。自走型掃除機の現在の位置から掃除可能領域に対応する特定の掃除対象領域までの経路上に人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が含まれる場合、特定の掃除対象領域に対応する掃除可能領域が掃除不可能領域に変更される。
したがって、自走型掃除機の現在の位置から掃除可能領域に対応する特定の掃除対象領域までの経路上に人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が含まれる場合、特定の掃除対象領域に対応する掃除可能領域が掃除不可能領域に変更されるので、ユーザは、人存在掃除対象領域に存在する人の邪魔にならない掃除可能領域を選択することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記複数の掃除対象領域のそれぞれに対する前記自走型掃除機の掃除履歴を管理し、前記掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、前記複数の掃除可能領域のそれぞれに対する前記掃除履歴に基づき、前記掃除履歴に含まれる前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、前記複数の掃除可能領域を異なる態様で表示させてもよい。
この構成によれば、複数の掃除対象領域のそれぞれに対する自走型掃除機の掃除履歴が管理される。掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、複数の掃除可能領域のそれぞれに対する掃除履歴に基づき、掃除履歴に含まれる前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示される。
したがって、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、ごみが多く溜まっていると予想される掃除可能領域を容易に確認することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記所定の空間内における前記自走型掃除機の現在の位置を示す位置情報を取得し、取得した前記位置情報に基づき、前記自走型掃除機が前記現在の位置から前記複数の掃除対象領域のそれぞれに移動する経路を生成し、前記掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、前記経路の距離に応じて、前記複数の掃除可能領域を異なる態様で表示させてもよい。
この構成によれば、所定の空間内における自走型掃除機の現在の位置を示す位置情報が取得される。取得された位置情報に基づき、自走型掃除機が現在の位置から複数の掃除対象領域のそれぞれに移動する経路が生成される。掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示される。
したがって、自走型掃除機の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、自走型掃除機の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離を容易に確認することができる。また、自走型掃除機を早急に運転させる場合に、ユーザは、自走型掃除機に近い掃除可能領域を容易に選択することができる。
また、上記の掃除支援方法において、前記複数の掃除対象領域のそれぞれについて周辺領域を特定し、前記複数の掃除対象領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から前記周辺領域として特定される回数を算出し、前記複数の掃除可能領域が表示される場合、前記複数の掃除可能領域を、前記算出された回数に対応した態様で表示させてもよい。
この構成によれば、複数の掃除対象領域のそれぞれについて周辺領域が特定される。複数の掃除対象領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺領域として特定される回数が算出される。複数の掃除可能領域が表示される場合、複数の掃除可能領域が、算出された回数に対応した態様で表示される。
したがって、複数の掃除対象領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数を考慮して掃除可能領域を選択することができる。
本開示の他の態様に係る掃除支援装置は、所定の空間内における自走型掃除機による掃除を支援する掃除支援装置であって、前記所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報を取得する取得部と、取得した前記人存在位置情報に基づき、前記所定の空間内を前記自走型掃除機が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、前記人が存在する人存在掃除対象領域と、前記人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを特定する特定部と、前記複数の掃除対象領域のうち、前記人存在掃除対象領域及び前記周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、前記掃除不可能領域以外の前記掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示する表示部と、を備える。
この構成によれば、所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報が取得される。取得された人存在位置情報に基づき、所定の空間内を自走型掃除機が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、人が存在する人存在掃除対象領域と、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とが特定される。複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とが異なる態様で表示される。
したがって、複数の掃除対象領域のうち、人が存在する人存在掃除対象領域及び人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とが異なる態様で表示されるので、自走型掃除機が周囲の人に不快感を与えることなく掃除可能な掃除可能領域をユーザに提示することができる。
本開示の他の態様に係る掃除支援プログラムは、所定の空間内における自走型掃除機による掃除を支援する掃除支援プログラムであって、コンピュータを、前記所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報を取得する取得部と、取得した前記人存在位置情報に基づき、前記所定の空間内を前記自走型掃除機が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、前記人が存在する人存在掃除対象領域と、前記人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを特定する特定部と、前記複数の掃除対象領域のうち、前記人存在掃除対象領域及び前記周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、前記掃除不可能領域以外の前記掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示させるように制御する表示制御部として機能させる。
この構成によれば、所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報が取得される。取得された人存在位置情報に基づき、所定の空間内を自走型掃除機が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、人が存在する人存在掃除対象領域と、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とが特定される。複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とが異なる態様で表示させるように制御される。
したがって、複数の掃除対象領域のうち、人が存在する人存在掃除対象領域及び人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とが異なる態様で表示されるので、自走型掃除機が周囲の人に不快感を与えることなく掃除可能な掃除可能領域をユーザに提示することができる。
以下本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本開示を具体化した一例であって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態)
本実施の形態では、飲食店内に複数の掃除対象領域がある状況において、客が存在する掃除対象領域とその掃除対象領域の周辺の掃除対象領域とを掃除不可能領域として決定し、掃除不可能領域を除いた掃除対象領域を掃除可能領域として決定し、決定した掃除不可能領域と掃除可能領域とを異なる態様で表示させる方法について説明する。
図1は、本実施の形態における掃除システムの全体像を概念的に示す図である。
図1に示す掃除システムは、飲食店10の内部にあるPOS(Point of Sales)レジスター3と、店員51が携帯する端末装置4と、自走型掃除機2と、飲食店10の外部にある管理装置1とを備える。
飲食店10には、複数のテーブル席61〜65が配置されており、端末装置4を携帯した店員51と、テーブル席61につく客52,53とがいる。自走型掃除機2は、客が存在するテーブル席61及びテーブル席61の周辺のテーブル席62,64,65以外にあるテーブル席63の床面を掃除している。本実施の形態では、予め掃除対象領域が、テーブル席毎に対応付けて設定されている。すなわち、飲食店10の2次元空間内を自走型掃除機2が個別に掃除する領域として分割した複数の掃除対象領域のそれぞれは、複数のテーブル席毎に形成される。
端末装置4は、例えば、ハンディターミナルと一体型のPDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン及びタブレット型コンピュータなどである。本実施の形態では、端末装置4は店員51が携帯する端末として説明するが、必ずしも店員51が携帯する端末ではなくてもよい。端末装置4は、例えば、店舗に固定された端末、例えば、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
端末装置4は、まず、管理装置1に、所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報を要求し、管理装置1から人存在位置情報を受信する。なお、人存在位置情報は、複数の掃除対象領域のうち、人が存在する掃除対象領域を示す。そして、端末装置4は、取得した人存在位置情報に基づき、所定の空間内を自走型掃除機2が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、人が存在する人存在掃除対象領域と、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを特定する。そして、端末装置4は、複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示部に表示する。次に、端末装置4は、表示された掃除可能領域のうち、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域のユーザによる選択を受け付け、選択された掃除可能領域を示す領域選択情報を管理装置1へ送信する。
管理装置1は、例えば、サーバであり、店舗内、又は、店舗外に設置される。管理装置1は、POSレジスター3から送信される会計情報を受信するとともに、端末装置4から送信される注文情報を受信し、受信した会計情報及び注文情報を記憶部に記憶する。管理装置1は、端末装置4から人存在位置情報を要求された際、まず、POSレジスター3から受信した会計情報、及び、端末装置4から受信した注文情報に基づき、どのテーブル席(掃除対象領域)に客が存在するのかを判断する。
そして、管理装置1は、予め記憶された複数の掃除対象領域のうち、人が存在する掃除対象領域を示す人存在位置情報を端末装置4へ送信する。また、管理装置1は、端末装置4から領域選択情報を受信すると、自走型掃除機2に対して、ユーザによって選択された掃除可能領域を掃除させるための掃除指示情報を出力する。
自走型掃除機2は、管理装置1から受信した掃除指示情報に基づき、掃除指示情報で指定される掃除可能領域まで移動し、掃除可能領域を掃除する。
POSレジスター3は、飲食代などの会計処理において、店員51により入力される金銭登録結果などの会計情報を、例えば、不図示のLAN(Local Area Network)を介して管理装置1に転送する。会計情報は、例えば、店員51により入力された売上金額、支払をする顧客のテーブル席を識別するためのテーブル識別情報、注文情報を識別するための注文識別情報、顧客の人数、及び会計処理した時刻等の情報を含む。
端末装置4は、店員51によって入力された注文情報を、例えば、不図示のLANを介してPOSレジスター3及び管理装置1に転送する。注文情報は、例えば、店員51により入力された顧客からの注文内容、注文を受けたテーブル席を識別するためのテーブル識別情報、注文情報を識別するための注文識別情報、顧客の人数、及び注文が入力された時刻等の情報を含む。
なお、本実施の形態では、端末装置4が注文情報を管理装置1に送信しているが、本開示は特にこれに限定されず、POSレジスター3が、端末装置4から受信した注文情報を管理装置1に送信してもよい。
以下に、端末装置4、管理装置1及び自走型掃除機2の構成について、詳細に説明する。
図2は、本実施の形態における端末装置の機能構成を示すブロック図である。
端末装置4は、通信部41、表示部42、入力部43、制御部44及び記憶部45を備える。
通信部41は、管理装置1などの外部装置と通信を行い、情報を送受信する。通信部41は、例えば、LAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)を介して、情報を送受信する。例えば、通信部41は、管理装置1に、人存在位置情報の要求を送信し、管理装置1から人存在位置情報を受信する。
表示部42は、店員51などのユーザに対して情報を表示する。表示部42は、例えば、液晶ディスプレイで構成される。表示部42は、複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示する。
入力部43は、店員51などのユーザからの入力を受付ける。入力部43は、例えば、表示部42と一体化したタッチパネル又は操作盤などにより構成される。入力部43は、表示された掃除可能領域のうち、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域のユーザによる選択を受け付ける。
制御部44は、例えば、CPU(中央演算処理装置)であり、中央制御部441、通信制御部442、表示制御部443、入力検知部444、掃除可能領域決定部445及び表示情報生成部446を備える。
中央制御部441は、記憶部45へ情報を格納する制御及び制御部44の各制御コンポーネント間の制御などを行う。
通信制御部442は、管理装置1に、人存在位置情報の要求及び領域選択情報を送信したり、管理装置1から人存在位置情報を受信したりする際などに、通信部41を制御する。
通信制御部442は、所定の空間内において人が存在する位置を示す人存在位置情報を取得する。なお、通信制御部442が取得部の一例に相当する。
掃除可能領域決定部445は、人が存在する位置に基づき、所定の空間内を自走型掃除機2が個別に掃除する領域として分割することにより得られる複数の掃除対象領域のそれぞれについて、人が存在する掃除対象領域を人存在掃除対象領域として特定する。また、掃除可能領域決定部445は、人存在掃除対象領域の周辺の掃除対象領域を周辺掃除対象領域として特定する。さらに、掃除可能領域決定部445は、複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を掃除不可能領域として決定し、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域以外の掃除対象領域を掃除可能領域として決定する。
表示情報生成部446は、表示部42に表示する情報を生成する。例えば、表示情報生成部446は、掃除可能領域決定部445によって決定された掃除不可能領域と掃除可能領域とを異なる態様で表示させる表示情報を生成する。
表示制御部443は、表示情報生成部446で生成された表示情報を表示部42に表示する際に表示部42を制御する。例えば、店員51に対して、掃除可能領域を提示する際に、表示制御部443は、掃除不可能領域及び掃除可能領域の情報を表示部42に表示する。表示制御部443は、複数の掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示部42に表示させるように制御する。
入力検知部444は、ユーザによる入力部43への入力を検知する。例えば、店員51が掃除不可能領域及び掃除可能領域の表示を促すためのボタンを押下した場合に、入力検知部444は、店員51によるボタン入力を検知する。また、入力検知部444は、表示された掃除可能領域のうち、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域のユーザによる選択を受け付ける。
記憶部45は、例えば、半導体メモリであり、間取り情報記憶部451、掃除対象領域記憶部452、人存在位置情報記憶部453、周辺領域情報記憶部454、掃除履歴記憶部455、掃除可能領域決定プログラム記憶部456及び表示情報生成プログラム記憶部457を備える。
間取り情報記憶部451は、掃除対象となる所定の空間の全体を示すマップ情報である間取り情報を記憶する。本実施の形態では、間取り情報は、飲食店10の間取りを示す情報である。通信制御部442は、例えば、飲食店を設計した際に作成された間取り情報を外部のサーバ等から取得して、間取り情報記憶部451に記憶する。ここで、間取り情報の取得方法は任意の方法で構わない。例えば、マップ作成機能を有した自走型掃除機2が、飲食店内を移動しながら飲食店内のマップ情報を作成してもよく、端末装置4は、作成されたマップ情報を自走型掃除機2から取得して、間取り情報記憶部451に記憶してもよい。
掃除対象領域記憶部452は、間取り情報に設定された掃除対象領域を示す情報を記憶する。掃除対象領域の設定は、例えば、間取り情報にあるテーブル席の位置又はテーブル席のサイズに基づき、自動で設定されてもよいし、飲食店のオーナー又はスタッフ等のユーザによって設定されてもよい。ユーザによって設定される場合は、例えば、入力部43は、間取り情報記憶部451に記憶されている間取り情報を基に、掃除対象領域のユーザによる入力を受け付け、受け付けた掃除対象領域に関する情報を掃除対象領域記憶部452に記憶することにより、掃除対象領域を設定することが可能である。本実施の形態では、掃除対象領域は、飲食店内のテーブル席毎に対応付けて予め設定されている。
図3は、本実施の形態において掃除対象領域記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。図3では、飲食店内の間取り図に17個の掃除対象領域A1〜A17が設定されている。掃除対象領域A1〜A17は、飲食店内のテーブル席毎に設けられている。
人存在位置情報記憶部453は、通信部41によって受信された人存在位置情報を記憶する。人存在位置情報は、複数の掃除対象領域のそれぞれに人が存在するか否かを示す情報である。
周辺領域情報記憶部454は、各掃除対象領域の周辺における周辺掃除対象領域を示す周辺領域情報を記憶する。各掃除対象領域の周辺掃除対象領域を示す周辺領域情報は、所定のルールに基づき生成しもよいし、ユーザによる入力を受け付けることで生成してもよい。図4を用いて、それぞれ異なるルールに基づき生成した周辺掃除対象領域について説明する。
図4は、本実施の形態において周辺領域情報記憶部に記憶される周辺領域情報の一例を示す図である。図4に示す周辺領域情報は、掃除対象領域に隣接する掃除対象領域を周辺掃除対象領域とするルールに基づき生成されている。周辺領域情報記憶部454は、複数の掃除対象領域のそれぞれと、周辺掃除対象領域とを予め対応付けた周辺領域情報を記憶する。図4では、掃除対象領域毎に隣接する掃除対象領域が周辺掃除対象領域として設定されている。例えば、掃除対象領域A1には、掃除対象領域A2,A8,A9,A10が、周辺掃除対象領域として対応付けられている。掃除可能領域決定部445は、複数の掃除対象領域のそれぞれと、周辺掃除対象領域とを予め対応付けた周辺領域情報に基づき、特定された人存在掃除対象領域に対応する周辺掃除対象領域を特定する。
続いて、本実施の形態の変形例において周辺掃除対象領域を特定する方法について説明する。
図5は、本実施の形態の変形例において周辺掃除対象領域を特定するための方法を説明するための図であり、図6は、本実施の形態の変形例において周辺領域情報記憶部に記憶される周辺領域情報の一例を示す図である。図5に示す本実施の形態の変形例では、掃除対象領域にあるテーブル席の中心点から所定の範囲内である円領域101と重複する掃除対象領域を周辺掃除対象領域としている。
図5では、一例として、掃除対象領域A2に注目しており、掃除対象領域A2のテーブル席の中心点から所定距離離れた円領域101を示している。この例において、掃除対象領域A2には、円領域101と重複する掃除対象領域A1,A3,A7が周辺掃除対象領域として対応付けられる。
図6に示すように、周辺領域情報記憶部454は、複数の掃除対象領域のそれぞれと、周辺掃除対象領域とを予め対応付けた周辺領域情報を記憶する。例えば、掃除対象領域A1には、掃除対象領域A2,A9が、周辺掃除対象領域として対応付けられている。掃除可能領域決定部445は、人が存在すると推定される位置から所定範囲以内の掃除対象領域を周辺掃除対象領域として特定する。
なお、図5では、掃除対象領域にあるテーブル席の中心を円領域101の中心点としているが、本開示は特にこれに限定されず、円領域101の中心点は、ユーザの選択に応じて、掃除対象領域内の任意の点に設定してもよい。また、掃除対象領域の中心点(重心点)を円領域101の中心点としてもよい。また、図5では、円領域101を用いて周辺掃除対象領域を特定しているが、矩形など異なる形状の領域を用いて周辺掃除対象領域を特定してもよい。
図4及び図6は、所定のルールに基づき生成した周辺領域情報であるが、所定のルールに基づき生成した周辺領域情報のユーザによる修正を受け付けてもよい。この構成により、ユーザの好みに応じて、周辺領域情報を修正することができる。例えば、所定のルールに基づき、互いに周辺掃除対象領域に設定された掃除対象領域の間に、パーティションなどの仕切りが存在して周辺掃除対象領域として設定したくない場合などに、掃除対象領域をお互いに周辺掃除対象領域として設定しないように修正することができる。
掃除履歴記憶部455は、掃除対象領域毎の掃除履歴情報を記憶する。掃除履歴情報は、例えば、自走型掃除機2に掃除指示情報を送信した時刻、及び自走型掃除機2から送信される掃除履歴情報を含む。自走型掃除機2から送信される掃除履歴情報は、例えば、自走型掃除機2が掃除を開始した時刻、自走型掃除機2が掃除を完了した時刻、及び自走型掃除機2の掃除の進捗状況を示す情報などの情報を含む。ここで、自走型掃除機2の掃除の進捗状況を示す情報とは、例えば、指定された掃除可能領域のマップ情報に自走型掃除機2が移動した軌跡を重畳した情報である。また、自走型掃除機2が、バッテリ切れ等により掃除を中断した場合は、中断時刻などの情報も掃除履歴情報に含めてもよい。
掃除履歴記憶部455に記憶する掃除履歴情報は、少なくとも前回の掃除の掃除履歴情報を含む過去の掃除履歴情報も含む。これにより、過去の掃除履歴を次の掃除の際に活用することが可能となる。例えば、表示情報生成部446は、複数の掃除可能領域のそれぞれの掃除履歴に基づき、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域の表示態様を異ならせることができる。
また、掃除履歴記憶部455は、複数の掃除対象領域のそれぞれに対する自走型掃除機2の掃除履歴を管理している。
掃除可能領域決定プログラム記憶部456は、予め記憶された周辺領域情報に基づき、人が存在する人存在掃除対象領域と人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを特定し、特定した人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を掃除不可能領域として決定し、掃除不可能領域以外を掃除可能領域として決定するための掃除可能領域決定プログラムを記憶する。掃除可能領域決定プログラムは、掃除可能領域決定部445により実行される。掃除可能領域決定プログラムは、ユーザにより事前にインストールされることにより、掃除可能領域決定プログラム記憶部456に記憶されてもよいし、管理装置1からダウンロードされることにより、掃除可能領域決定プログラム記憶部456に記憶されてもよい。
表示情報生成プログラム記憶部457は、表示部42に表示する情報を生成するための表示情報生成プログラムを記憶する。表示情報生成プログラムは、表示情報生成部446により実行される。表示情報生成プログラムは、ユーザにより事前にインストールされることにより、表示情報生成プログラム記憶部457に記憶されてもよいし、管理装置1からダウンロードされることにより、表示情報生成プログラム記憶部457に記憶されてもよい。
図7は、本実施の形態における管理装置の機能構成を示すブロック図である。管理装置1は、通信部11、制御部12及び記憶部13を備える。
通信部11は、人存在位置情報を端末装置4へ送信したり、領域選択情報を端末装置4から受信したり、自走型掃除機2へ掃除指示情報を送信したり、自走型掃除機2から位置情報及び履歴情報を受信したりするなど、外部装置と情報を送受信する。通信部11は、例えば、LAN又はWANを介して、情報を送受信する。
制御部12は、例えばCPUであり、中央制御部121、通信制御部122、人存在判断部123及び掃除機割当部124を備える。
中央制御部121は、記憶部13へ情報を格納する制御及び制御部12の各制御コンポーネント間の制御などを行う。
通信制御部122は、人存在位置情報を端末装置4へ送信したり、領域選択情報を端末装置4から受信したり、自走型掃除機2へ掃除指示情報を送信したり、自走型掃除機2から位置情報及び履歴情報を受信したりするなど、通信部11の通信を制御する。
人存在判断部123は、所定の空間内において人が存在する位置を推定する。人存在判断部123は、複数の掃除対象領域のそれぞれに人が存在するか否かを判断する。本実施の形態では、予め掃除対象領域をテーブル席毎に対応付けて設定しているため、人存在判断部123は、テーブル席が空席であるか否かを判断することにより、テーブル席、すなわち、掃除対象領域に人が存在するか否かを判断する。飲食店においては、客は、大半の時間をテーブル席で過ごすという特徴から、テーブル席が空席であるか否かを判断することにより、掃除対象領域に人が存在するか否かを判断することができる。
具体的には、人存在判断部123は、端末装置4から受信された注文情報から、最新の注文情報を抽出する。そして、人存在判断部123は、抽出した注文情報に含まれる注文識別情報と同一の注文識別情報が、POSレジスター3から受信された会計情報に存在するか否かを判断する。人存在判断部123は、同一の注文識別情報が会計情報に存在すると判断した場合、既に会計が済んでいるので、テーブル席が空席であると判断し、同一の注文識別情報が会計情報に存在しないと判断した場合、会計が済んでいないので、テーブル席が空席ではないと判断する。人存在判断部123は、テーブル席が空席であるか否かの判断結果に基づき、掃除対象領域に人が存在するか否かを判断する。
掃除機割当部124は、通信部11によって端末装置4から受信した領域選択情報に示される掃除可能領域に自走型掃除機2を割り当てる。掃除機割当部124は、選択された掃除可能領域を自走型掃除機2に掃除させるための掃除指示情報を出力する。
記憶部13は、例えば、半導体メモリであり、間取り情報記憶部1301、掃除対象領域記憶部1302、掃除履歴記憶部1304、掃除機情報記憶部1305、注文情報履歴記憶部1306、会計情報履歴記憶部1307、人存在判断プログラム記憶部1308及び掃除機割当プログラム記憶部1309を備える。
間取り情報記憶部1301は、掃除対象となる所定の空間の全体を示すマップ情報である間取り情報を記憶する。本実施の形態では、間取り情報は、飲食店10の間取りを示す情報である。通信制御部122は、例えば、飲食店を設計した際に作成された間取り情報を外部のサーバ等から取得して、間取り情報記憶部1301に記憶する。ここで、間取り情報の取得方法は任意の方法で構わない。例えば、マップ作成機能を有した自走型掃除機2が、飲食店内を移動しながら飲食店内のマップ情報を作成してもよく、管理装置1は、作成されたマップ情報を自走型掃除機2から取得して、間取り情報記憶部1301に記憶してもよい。なお、管理装置1の間取り情報記憶部1301に記憶される間取り情報は、端末装置4の間取り情報記憶部451に記憶される間取り情報と同じである。
掃除対象領域記憶部1302は、間取り情報に設定された掃除対象領域を示す情報を記憶する。掃除対象領域の設定は、例えば、間取り情報にあるテーブル席の位置又はテーブル席のサイズに基づき、自動で設定されてもよいし、飲食店のオーナー又はスタッフ等のユーザによって設定されてもよい。ユーザによって設定される場合は、例えば、ユーザが所有するパーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ又はスマートフォン(それぞれ図示しない)等のユーザ端末が、管理装置1から間取り情報を取得し、その間取り情報を基に、掃除対象領域のユーザによる入力を受け付け、受け付けた掃除対象領域に関する情報を管理装置1へ送信することにより、掃除対象領域を設定することが可能である。本実施の形態では、掃除対象領域は、飲食店内のテーブル席毎に対応付けて予め設定されている。なお、管理装置1の掃除対象領域記憶部1302に記憶される掃除対象領域を示す情報は、端末装置4の掃除対象領域記憶部452に記憶される掃除対象領域を示す情報と同じである。
掃除履歴記憶部1304は、掃除対象領域毎の掃除履歴情報を記憶する。掃除履歴情報は、例えば、自走型掃除機2に掃除指示情報を送信した時刻、及び自走型掃除機2から送信される掃除履歴情報を含む。自走型掃除機2から送信される掃除履歴情報は、例えば、自走型掃除機2が掃除を開始した時刻、自走型掃除機2が掃除を完了した時刻、及び自走型掃除機2の掃除の進捗状況を示す情報などの情報を含む。ここで、自走型掃除機2の掃除の進捗状況を示す情報とは、例えば、指定された掃除可能領域のマップ情報に自走型掃除機2が移動した軌跡を重畳した情報である。また、自走型掃除機2が、バッテリ切れ等により掃除を中断した場合は、中断時刻などの情報も掃除履歴情報に含めてもよい。
掃除履歴記憶部1304に記憶する掃除履歴情報は、少なくとも前回の掃除の掃除履歴情報を含む過去の掃除履歴情報も含む。また、掃除履歴記憶部1304は、複数の掃除対象領域のそれぞれに対する自走型掃除機2の掃除履歴を管理している。
掃除機情報記憶部1305は、掃除機割当部124により掃除可能領域に割り当てる自走型掃除機2に関する情報を記憶する。自走型掃除機2に関する情報とは、例えば、自走型掃除機2を識別するための自走型掃除機2の識別情報、及び自走型掃除機2との通信を確立するための自走型掃除機2のアドレス情報を含む。自走型掃除機2に関する情報は、例えば、ユーザの有する管理端末等からユーザが入力することによって取得されてもよいし、自走型掃除機2に管理装置1のアドレスを設定し、自走型掃除機2が管理装置1と通信して、自走型掃除機2が自走型掃除機2に関する情報を送信することにより、取得されてもよい。
注文情報履歴記憶部1306は、端末装置4から受信した注文情報を記憶する。端末装置4は、注文が発生するたびに、注文情報を管理装置1に送信してもよい。また、端末装置4は、端末装置4の記憶部に注文情報を一時的に記憶しておき、管理装置1によって端末装置4に問合せが行われたときに、記憶している注文情報を管理装置1に送信してもよい。また、端末装置4は、POSレジスター3に注文情報を送信してもよい。この場合、POSレジスター3は、受信した注文情報を一時的に記憶しておき、管理装置1によってPOSレジスター3に問合せが行われたときに、記憶している注文情報を管理装置1に送信してもよい。
会計情報履歴記憶部1307は、POSレジスター3から受信した会計情報を記憶する。通信制御部122は、POSレジスター3から会計情報を受信し、会計情報履歴記憶部1307に記憶する。
人存在判断プログラム記憶部1308は、掃除対象領域に人が存在するか否かを判断するための人存在判断プログラムを記憶する。人存在判断プログラムは、人存在判断部123により実行される。
掃除機割当プログラム記憶部1309は、端末装置4により選択された掃除可能領域に自走型掃除機2を割り当てるための掃除機割当プログラムを記憶する。掃除機割当プログラムは、掃除機割当部124により実行される。
なお、本実施の形態において、管理装置1の人存在判断部123、掃除機割当部124、掃除機情報記憶部1305、注文情報履歴記憶部1306、会計情報履歴記憶部1307、人存在判断プログラム記憶部1308及び掃除機割当プログラム記憶部1309のうちの全て又は一部の構成要素は、端末装置4にあってもよい。
図8は、本実施の形態における自走型掃除機を上部から見た外観透視図である。図9は、本実施の形態における自走型掃除機の機能構成を示すブロック図である。
自走型掃除機2は、センサー部21、ごみ吸込み部22、ごみ蓄積部23、駆動部24、通信部25、制御部26、記憶部27及び電力供給部28を備える。
センサー部21は、自走型掃除機2の周辺の状況又は自走型掃除機2の状態をセンシングするためのセンサーである。センサー部21は、例えば、赤外線又は超音波を発信するとともに、障害物により反射した赤外線又は超音波を計測することにより、障害物までの距離を測定することで障害物を検知する障害物センサー、障害物センサーで障害物を判断できなかった場合に、物体に接触することで障害物を検知する接触センサー、自走型掃除機2の本体の角度を計測するジャイロセンサー、及び自走型掃除機2が走行した距離を計測する走行センサーなどを含む。図8では、センサー部21は、センサーの1つである接触センサー21aと障害物センサー21b〜21eを搭載している例を示している。
ごみ吸込み部22は、例えば、モータ、ファン、フィルタ及び排気口により構成される(いずれも図示していない)。モータがファンを回転させることにより、ごみが空気と一緒に吸込まれ、ファイルタにより空気のみが通過し、通過した空気のみが排気口から排出される。
ごみ蓄積部23は、ごみ吸込み部22により吸込まれたごみを蓄積する。
駆動部24は、自走型掃除機2を移動させる。駆動部24は、例えば、モータ及び車輪(いずれも図示していない)により構成され、モータの回転を制御して車輪を回転させることで自走型掃除機2を移動させる。
通信部25は、LAN又はWANを介して、管理装置1などの外部装置と情報を送信及び受信する。例えば、通信部25は、管理装置1から、掃除可能領域の掃除を指示する掃除指示情報を受信したり、掃除履歴情報を管理装置1に送信したりする。
制御部26は、例えばCPUであり、自走型掃除機2の動作を制御する。制御部26は、中央制御部261、移動制御部262及び通信制御部263を備える。
記憶部27は、例えば半導体メモリであり、掃除機情報記憶部271、掃除基本プログラム記憶部272、管理装置情報記憶部273、掃除対象領域記憶部274、掃除可能領域割当情報記憶部275及び掃除履歴記憶部276を含む。
中央制御部261は、自走型掃除機2の各構成要素を制御する。通信制御部263は、通信部25を制御し、通信部25を介して種々の情報を送信したり受信したりする。
掃除機情報記憶部271は、自走型掃除機2に関連する情報を記憶する。自走型掃除機2に関連する情報は、例えば、自走型掃除機2を識別するための識別情報又は自走型掃除機2の通信アドレス情報を含む。
掃除基本プログラム記憶部272は、所定の動きパターンに基づき、自走型掃除機2を移動させるための掃除基本プログラムを記憶する。この掃除基本プログラムは、製造時に予め記憶される。管理装置1に指定された掃除可能領域を掃除する際、移動制御部262は、掃除基本プログラム記憶部272に記憶された掃除基本プログラムに基づき、所定の動きパターンのいずれかを選択し、選択した動きパターンに基づき、駆動部24を制御して、自走型掃除機2を移動させて掃除を行う。動きパターンには、例えば、壁などの障害物に沿って走行する壁伝い走行、ジグザグに走行するジグザグ走行、ランダムに走行するランダム走行、及び、らせんを描きながら走行するらせん走行などがある。移動制御部262は、自走型掃除機2の周辺状況又は自走型掃除機2の状態に応じて、動きパターンを変更しながら移動し、掃除を行う。自走型掃除機2は、自走型掃除機2のメーカーのサーバ等にアクセスして、掃除基本プログラムの更新プログラムを取得して、動きパターンを更新できる構成であってもよい。
管理装置情報記憶部273は、管理装置1に関連する情報を記憶する。管理装置1に関連する情報は、例えば、管理装置1を識別するための識別情報又は管理装置1の通信アドレス情報を含む。管理装置1に関連する情報は、製造時に予め記憶されてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。
掃除対象領域記憶部274は、間取り情報に設定された掃除対象領域を示す情報を管理装置1から取得して記憶する。自走型掃除機2は、掃除対象領域を示す情報に基づき、管理装置1から受信した掃除指示情報により指定された掃除可能領域まで移動する。
掃除可能領域割当情報記憶部275は、管理装置1から受信した掃除指示情報により指定された掃除可能領域を示す情報を記憶する。自走型掃除機2は、この情報に示された掃除可能領域に移動し、掃除を行う。
掃除履歴記憶部276は、管理装置1から受信した掃除指示情報により指定された掃除可能領域を掃除する際の掃除履歴情報を記憶する。掃除履歴情報は、自走型掃除機2が掃除を開始した時刻、自走型掃除機2が掃除を完了した時刻、及び自走型掃除機2の掃除の進捗状況を示す進捗情報などの情報を含む。掃除履歴情報は、管理装置1においても同様に記憶されるが、自走型掃除機2においても記憶される。すなわち、自走型掃除機2が掃除中に通信状況の悪いところに移動した場合に、その時点の掃除履歴情報を管理装置1に送信することができないので、自走型掃除機2が掃除履歴情報を記憶する。これにより、通信状況がよくなったときに、自走型掃除機2は、記憶した掃除履歴情報を管理装置1に送信することができる。
電力供給部28は、バッテリであり、自走型掃除機2の各構成要素に電力を供給する。
次に、本実施の形態において、複数の掃除対象領域のうち、人が存在する人存在掃除対象領域と人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域以外の掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示させる方法について説明する。
図10は、本実施の形態において、複数の掃除対象領域のうちの1の掃除対象領域に人をマッピングした状態を示す図である。図11は、本実施の形態における端末装置の処理を説明するためのフローチャートである。図10では、間取り図上に複数の掃除対象領域A1〜A17が設定されており、掃除対象領域A2に人102が存在する状態を示している。また、図4は、図10に示す掃除対象領域毎の周辺掃除対象領域を示す。
なお、前提として、端末装置4には、予め掃除可能領域を表示するための掃除支援アプリケーション(図示しない)がインストールされており、掃除支援アプリケーションにおいて、以下の処理が行われる。以下では、端末装置4において、掃除支援アプリケーションが、ユーザにより既に起動されているとして説明する。なお、掃除支援アプリケーションが起動されると、端末装置4の表示部42は、掃除可能領域の表示を促すための入力ボタンを表示し、表示された入力ボタンが店員51によって押下されることにより、掃除可能領域を表示するための処理が開始される。ここで、入力部43は、表示部42と一体型であるタッチパネルで構成されている。
まず、入力検知部444は、表示部42に表示された掃除可能領域の表示を促すための入力ボタンが店員により押下されたことを検知する(ステップS1)。
図12は、本実施の形態において、掃除可能領域の表示を促すための入力ボタンを含む表示画面の一例を示す図である。表示部42は、入力ボタンB1を含む表示画面G1を表示する。店員は、入力ボタンB1を指で押下(タッチ)することにより、掃除可能領域の表示を促す。
次に、通信制御部442は、通信部41を介して、管理装置1に人存在位置情報の送信を要求するための要求情報を送信し、管理装置1から人存在位置情報を取得する(ステップS2)。通信制御部442は、取得した人存在位置情報を記憶部45の人存在位置情報記憶部453に記憶する。
次に、掃除可能領域決定部445は、人存在位置情報に基づいて、複数の掃除対象領域の中から、人が存在する人存在掃除対象領域を特定する(ステップS3)。図10に示す例では、掃除対象領域A2に人が存在することから、掃除対象領域A2が人存在掃除対象領域であると特定される。
次に、掃除可能領域決定部445は、周辺領域情報記憶部454に記憶されている各掃除対象領域の周辺掃除対象領域に関する周辺領域情報に基づき、人存在掃除対象領域の周辺にある周辺掃除対象領域を特定する(ステップS4)。図10に示す例では、掃除対象領域A2が人存在掃除対象領域であることから、図4の周辺領域情報に基づき、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が、掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域として特定される。
図13は、本実施の形態における人存在掃除対象領域と周辺掃除対象領域とを説明するための図である。図13において、掃除対象領域A2が、人存在掃除対象領域であることを示しており、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が、掃除対象領域A2に対応する周辺掃除対象領域であることを示している。
次に、掃除可能領域決定部445は、全ての掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を掃除不可能領域として決定する(ステップS5)。図13を参照すると、複数の掃除対象領域A1〜A17のうち、掃除対象領域A1,A2,A3,A7,A9,A10,A11が掃除不可能領域となる。
次に、掃除可能領域決定部445は、全ての掃除対象領域のうち、人存在掃除対象領域及び周辺掃除対象領域を除く掃除対象領域を掃除可能領域として決定する(ステップS6)。図13を参照すると、複数の掃除対象領域A1〜A17のうち、掃除対象領域A1,A2,A3,A7,A9,A10,A11を除いた掃除対象領域A4,A5,A6,A8,A12,A13,A14,A15,A16,A17が掃除可能領域となる。
次に、表示情報生成部446は、掃除可能領域決定部445により決定された掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示部42に表示するための表示情報を生成する(ステップS7)。このとき、表示情報生成部446は、間取り情報で示される間取りを複数の掃除対象領域に分割し、複数の掃除対象領域のうち、掃除不可能領域の表示態様と掃除可能領域の表示態様とを異ならせた表示情報を生成する。
次に、表示制御部443は、生成された表示情報を表示部42に表示する(ステップS8)。
図14は、本実施の形態における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。図14に示す表示画面G2は、複数の掃除対象領域に分割した間取り図420と、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域を選択するための選択カーソル421と、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域の選択を促すメッセージ422とを含む。間取り図420は、掃除可能領域と掃除不可能領域とを含む。図14において、掃除不可能領域は、掃除対象領域A1,A2,A3,A7,A9,A10,A11であり、掃除可能領域は、掃除対象領域A4,A5,A6,A8,A12,A13,A14,A15,A16,A17である。
掃除可能領域と掃除不可能領域とは、互いに異なる態様で表示される。例えば、掃除可能領域と掃除不可能領域とは、互いに異なる色、色の濃淡、明るさ及びパターンなどで表示される。図14に示す表示画面G2では、掃除不可能領域には、ハッチングが施され、掃除可能領域には、ハッチングが施されていない。
また、表示画面G2には、“自走型掃除機の掃除場所を指定してください。”というメッセージ422が表示されるとともに、ユーザによって操作される選択カーソル421が表示される。図14に示す例では、選択カーソル421は、掃除対象領域A12の上にある。これは、掃除可能領域である掃除対象領域A4,A5,A6,A8,A12,A13,A14,A15,A16,A17のうち、掃除対象領域A12がユーザによって選択された掃除可能領域であることを示している。
図15は、本実施の形態において掃除不可能領域がユーザにより選択された場合に表示される表示画面の一例を示す図である。なお、図15において、図14と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図15に示す表示画面G3では、掃除不可能領域である掃除対象領域A7の上に選択カーソル421が移動され、掃除対象領域A7が選択されている。表示制御部443は、掃除不可能領域のユーザによる選択が受け付けられた場合、選択された掃除不可能領域を自走型掃除機2に掃除させることができないことをユーザに提示する。より具体的には、表示制御部443は、掃除不可能領域のユーザによる選択が受け付けられた場合、選択された掃除不可能領域を自走型掃除機2に掃除させることができないことをユーザに通知するためのメッセージ423を表示する。表示画面G3には、“その場所は、指定できません。”というメッセージ423が表示される。
なお、表示制御部443は、掃除不可能領域を、ユーザにより選択できないように表示してもよい。
また、端末装置4は、音声を出力する音声出力部を備えてもよく、音声出力部は、掃除不可能領域のユーザによる選択が受け付けられた場合、選択された掃除不可能領域を自走型掃除機2に掃除させることができないことをユーザに通知するための音声を出力してもよい。
次に、入力部43は、表示部42に表示された複数の掃除可能領域のうち、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域のユーザによる選択を受け付ける(ステップS9)。図14に示す表示画面G2において、ユーザは、選択カーソル421に指をタッチし、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域の上に選択カーソル421を移動させ、掃除可能領域の上で指を離すことにより、自走型掃除機2に掃除させる掃除可能領域を選択する。
次に、通信制御部442は、ユーザによって選択された掃除可能領域を示す領域選択情報を管理装置1へ送信する。
なお、管理装置1の掃除機割当部124を端末装置4が備える場合、入力検知部444は、ユーザによって選択された掃除可能領域を示す領域選択情報を、端末装置4が備える掃除機割当部124に出力してもよい。
次に、管理装置1の処理について、図16のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
図16は、本実施の形態における管理装置の処理を説明するためのフローチャートである。
まず、通信制御部122は、人存在位置情報の送信を要求するための要求情報を端末装置4から受信したか否かを判断する(ステップS21)。ここで、要求情報を受信していないと判断された場合(ステップS21でNO)、ステップS26の処理へ移行する。
一方、要求情報を受信したと判断された場合(ステップS21でYES)、人存在判断部123は、注文情報履歴記憶部1306に記憶されている注文情報から、各掃除対象領域に対応付けられているテーブル席の最新の注文情報を抽出する(ステップS22)。ここで、管理装置1に記憶されている注文情報が、最新の注文情報でない場合は、人存在判断部123は、最新の注文情報を端末装置4から取得した後、ステップS22の処理を行う。
次に、人存在判断部123は、抽出した最新の注文情報に関連付けられる会計情報を、会計情報履歴記憶部1307から検索する(ステップS23)。ここで、管理装置1に記憶されている会計情報が、最新の会計情報でない場合は、人存在判断部123は、最新の会計情報をPOSレジスター3から取得した後、ステップS23の処理を行う。人存在判断部123は、会計情報履歴記憶部1307に存在する会計情報の中から、抽出した注文情報に含まれる注文識別情報と同一の注文識別情報を含む会計情報を検索する。
次に、人存在判断部123は、検索結果に基づいて、複数の掃除対象領域のそれぞれに対して人が存在するか否かを示す人存在位置情報を生成する(ステップS24)。検索の結果、注文情報に関連付けられる会計情報が存在すれば、人存在判断部123は、当該会計情報に対応するテーブル席の会計が終了しており、当該テーブル席が含まれる掃除対象領域には人が存在しないと判断する。一方、検索の結果、注文情報に関連付けられる会計情報が存在しなければ、人存在判断部123は、当該会計情報に対応するテーブル席の会計が終了しておらず、当該テーブル席が含まれる掃除対象領域には人が存在すると判断する。
人存在判断部123は、注文情報の注文識別情報と同一の注文識別情報が会計情報に存在すると判断した場合、既に会計が済んでいるので、テーブル席が空席であると判断し、注文情報の注文識別情報と同一の注文識別情報が会計情報に存在しないと判断した場合、会計が済んでいないので、テーブル席が空席ではないと判断する。人存在判断部123は、テーブル席が空席であるか否かの判断結果に基づき、各掃除対象領域に人が存在するか否かを判断する。図10に示す例では、掃除対象領域A2のみに人が存在することから、人存在判断部123は、掃除対象領域A2に人が存在し、掃除対象領域A1,A3〜A17に人が存在しないことを示す人存在位置情報を生成する。
次に、通信制御部122は、人存在判断部123によって生成された人存在位置情報を端末装置4へ送信する(ステップS25)。
次に、通信制御部122は、ユーザによって選択された掃除可能領域を示す領域選択情報を端末装置4から受信したか否かを判断する(ステップS26)。ここで、領域選択情報を受信していないと判断された場合(ステップS26でNO)、ステップS21の処理に戻る。
一方、領域選択情報を受信したと判断された場合(ステップS26でYES)、掃除機割当部124は、掃除機情報記憶部1305に記憶されている自走型掃除機2に関する情報に基づいて、領域選択情報で示される掃除可能領域に自走型掃除機2を割り当てる(ステップS27)。図14に示す例では、掃除対象領域A4,A5,A6,A8,A12,A13,A14,A15,A16,A17が掃除可能領域であり、掃除対象領域A12がユーザによって選択された掃除可能領域である。そのため、掃除機割当部124は、ユーザによって選択された掃除可能領域である掃除対象領域A12に自走型掃除機2を割り当てる。ここで、複数の自走型掃除機2が存在する場合、掃除機割当部124は、全ての自走型掃除機2又は一部の自走型掃除機2を、ユーザによって選択された掃除可能領域に割り当てることが可能である。
次に、通信制御部122は、自走型掃除機2に対して、掃除可能領域を掃除するための掃除指示情報を送信する(ステップS28)。その後、ステップS21の処理に戻る。
以上の構成により、複数の掃除対象領域がある状況において、人が存在する人存在掃除対象領域及び人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域を含む掃除不可能領域と、掃除不可能領域を除いた掃除対象領域を含む掃除可能領域とを異なる態様で表示させ、ユーザによって選択された掃除可能領域に自走型掃除機2を割り当て、自走型掃除機2に掃除可能領域を掃除させることができる。
なお、本実施の形態では、人が存在するか否かの判断は、端末装置4の注文情報とPOSレジスター3の会計情報とに基づき行われているが、人が存在するか否かを判断できる構成であれば、この構成に限定されない。例えば、カメラが掃除対象領域を撮影し、人存在判断部123が、カメラによって撮影された映像から人をパターンマッチングすることで、人が存在するか否かを判断してもよい。また、掃除対象領域に赤外線センサーなどの人感センサーを設置し、人存在判断部123は、その人感センサーからの情報に基づき、人が存在するか否かを判断してもよい。また、各テーブル席の椅子の座面に圧力センサーを設置し、人存在判断部123は、その圧力センサーからの情報に基づき、人が存在するか否かを判断してもよい。また、人存在判断部123は、これらの技術を組み合わせることにより、人が存在するか否かを判断してもよい。
なお、本実施の形態では、管理装置1は、店舗の外部にある構成について説明したが、店舗の内部にある構成であっても、同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、端末装置4が上記処理を行うタイミングについては、飲食店の場合、客が来店する頻度が低い時間帯に上記処理を行うことが望ましい。客が来店する頻度が高い時間帯に上記処理を行うと、例えば、一時的に、掃除可能領域が決定され、決定された掃除可能領域に自走型掃除機2を割り当て掃除させている最中に来客が頻繁に発生し、自走型掃除機2が掃除している掃除可能領域に客を案内せざるを得ない状況になってしまうおそれがある。この場合、自走型掃除機2の掃除を中断させ、自走型掃除機2を退避させるという余計な作業が発生するため、客が来店する頻度が低い時間帯に上記処理を行うことが望ましい。
なお、本実施の形態では、管理装置1は、複数の掃除対象領域の全てを自走型掃除機2に掃除させているが、人が掃除することを考慮して、掃除可能領域を決定してもよい。例えば、飲食店において、店員が携帯する端末装置4は、店員が掃除する掃除対象領域又は掃除する予定の掃除対象領域の入力を受け付け、入力された掃除対象領域を自走型掃除機2の掃除不可能領域として決定してもよい。また、端末装置4は、店員が掃除を完了した掃除対象領域の入力を受け付け、掃除済の当該掃除対象領域を自走型掃除機2の掃除不可能領域として決定してもよい。
また、掃除機割当部124は、ユーザによって選択された1つの掃除可能領域に複数台の自走型掃除機2を割り当ててもよい。この場合、何台の自走型掃除機2を掃除可能領域に割り当てるのかの基準が必要となるが、その基準は、ユーザによって設定可能であることが好ましい。また、割り当てる基準の例としては、例えば、掃除可能領域の面積と1回の充電で自走型掃除機2が掃除可能な面積とに基づき、1つの掃除可能領域に割り当てる自走型掃除機2の台数を決定してもよい。この基準の場合、1つの掃除可能領域を掃除するのに最低限必要な台数の自走型掃除機2を1つの掃除可能領域に割り当てることができる。また、別の基準としては、ユーザが、各掃除可能領域に割り当て可能な自走型掃除機の台数を予め設定しておき、掃除機割当部124は、ユーザによる設定内容に基づき、自走型掃除機の台数を決定してもよい。この場合は、ユーザが各掃除可能領域に必要な自走型掃除機の台数を予め決定できるので、ユーザの好みに応じて自走型掃除機を掃除させることが可能である。
なお、本実施の形態において、自走型掃除機2が掃除中に、自走型掃除機2が掃除している掃除可能領域が、人が存在する人存在掃除対象領域、及び、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域のいずれかに変化した場合、管理装置1は、自走型掃除機2の掃除を中断させ、初期位置に帰還させてもよい。この構成により、人を不快にさせないようにすることができる。
また、本実施の形態では、ユーザは、1の掃除可能領域を選択しているが、複数の掃除可能領域を選択してもよい。この場合、入力部43は、複数の掃除可能領域のうち自走型掃除機2により掃除させる順番のユーザによる入力を受け付けてもよい。例えば、入力検知部444は、複数の掃除可能領域のうちユーザによって選択された順番を、自走型掃除機2に掃除させる順番として決定してもよい。
次に、管理装置1から掃除指示情報を受信した自走型掃除機2の処理について、図17のフローチャートを用いて、詳細に説明する。
図17は、本実施の形態における自走型掃除機の処理を説明するためのフローチャートである。
まず、自走型掃除機2の通信部25は、掃除可能領域の掃除を指示する掃除指示情報を管理装置1から受信する(ステップS31)。通信制御部263は、受信した掃指示情報に含まれる掃除可能領域の情報を掃除可能領域割当情報記憶部275に記憶する。
次に、移動制御部262は、掃除可能領域割当情報記憶部275に記憶した情報と、掃除対象領域記憶部274に記憶する情報とに基づき、自走型掃除機2を掃除可能領域まで移動させる(ステップS32)。
自走型掃除機2が掃除指示情報により指定された掃除可能領域に移動する移動方法は、例えば、充電装置の位置など自走型掃除機2の初期位置から各掃除対象領域までの移動経路を自走型掃除機2が予め記憶しておき、移動制御部262は、記憶している移動経路に基づき掃除可能領域へ移動させる。例えば、中央制御部261は、自走型掃除機2を遠隔操作する動作モードにし、管理者などが所有する管理者端末により、管理者が自走型掃除機2を遠隔操作して、初期位置から各掃除対象領域までを移動させた軌跡を移動経路情報として記憶部27に記憶させる。
別の移動方法として、移動制御部262は、自走型掃除機2の掃除対象領域記憶部274で記憶する、間取り情報に設定された掃除対象領域を示す情報と、自走型掃除機2のセンサー部で取得したセンサー情報とに基づき、間取り情報のどの位置に自走型掃除機2が存在するのかを把握しながら、自走型掃除機2を移動させてもよい。例えば、移動制御部262は、自走型掃除機2のセンサー部21に含まれる障害物センサー又は衝突センサーにより、自走型掃除機2の周辺にある障害物の位置を特定し、その特定した障害物の位置から間取り情報のどの位置に自走型掃除機2が存在するのかを特定することができる。もしくは、充電装置の位置など自走型掃除機2の初期位置が予め間取り情報に含まれている場合は、移動制御部262は、その初期位置からどの方向にどれくらいの距離を自走型掃除機2が移動したのかを把握することにより、間取り情報のどの位置に自走型掃除機2が存在するのかを特定することができる。自走型掃除機2がどの方向に移動したのかは、ジャイロセンサーにより特定することができる。また、自走型掃除機2がどのくらい移動したのかは走行センサーにより特定することができる。
また、別の移動方法として、管理装置1から送信される掃除指示情報が経路情報を含んでもよく、移動制御部262は、受信した経路情報に基づき自走型掃除機2を移動させてもよい。
自走型掃除機2は、掃除可能領域に到着すると、掃除を開始する。
次に、自走型掃除機2の通信部25は、自走型掃除機2が掃除を開始する時に、掃除可能領域の掃除を開始することを管理装置1に通知する(ステップS33)。
次に、自走型掃除機2の中央制御部261は、掃除中、掃除履歴を掃除履歴記憶部276に記憶する(ステップS34)。掃除履歴は、例えば、掃除対象領域のマップ情報に自走型掃除機2が移動した移動経路を重畳させた情報である。
次に、自走型掃除機2の通信部25は、掃除中に、定期的に、又は、掃除の進捗度合いに応じて、掃除の進捗状況を管理装置1に通知する(ステップS35)。
次に、自走型掃除機2の通信部25は、掃除可能領域の掃除が完了すると、掃除可能領域の掃除が完了したことを管理装置1に通知する(ステップS36)。
次に、通信制御部263は、新たな掃除可能領域の掃除を指示する新たな掃除指示情報を管理装置1から受信したか否かを判断する(ステップS37)。管理装置1は、掃除が完了した旨の通知を自走型掃除機2から受信すると、掃除か完了したことを端末装置4へ通知してもよい。そして、端末装置4は、掃除が完了した掃除可能領域を掃除不可能領域として決定し、さらに、掃除不可能領域と掃除可能領域とを異なる態様で表示し、掃除可能領域のユーザによる選択を受け付けてもよい。新たな掃除可能領域がユーザにより選択された場合、管理装置1は、自走型掃除機2に新たな掃除可能領域の掃除を指示する掃除指示情報を送信する。
また、管理装置1は、掃除が完了した旨の通知を自走型掃除機2から受信すると、初期位置であるホームポジションに帰還する帰還指示情報を自走型掃除機2に送信してもよい。
ここで、新たな掃除指示情報を受信したと判断された場合(ステップS37でYES)、ステップS32の処理に戻り、自走型掃除機2の移動制御部262は、新たな掃除可能領域に自走型掃除機2を移動させ、掃除を開始する。
一方、新たな掃除指示情報を受信していないと判断された場合(ステップS37でNO)、自走型掃除機2の移動制御部262は、自走型掃除機2を初期位置へ帰還させる(ステップS38)。なお、移動制御部262は、掃除可能領域の掃除が完了したことを管理装置1に通知してから所定時間が経過した場合、又は帰還指示情報を受信した場合、新たな掃除指示情報を受信していないと判断してもよい。
以上の処理により、自走型掃除機2は、管理装置1から受信した掃除指示情報に従って、掃除を行うことができる。
なお、本実施の形態の管理装置1は、自走型掃除機2を初期位置に帰還させる帰還指示情報を自走型掃除機2に送信しているが、本開示は特にこれに限定されず、管理装置1は、一時的な待機場所を指定して、自走型掃除機2を待機場所まで移動させて待機させる待機指示情報を自走型掃除機2に送信してもよい。自走型掃除機2が掃除を完了した掃除可能領域から初期位置までの距離が遠い場合に、自走型掃除機2を初期位置まで帰還させるのは効率が悪い。しかしながら、この構成によれば、特に、自走型掃除機2が掃除を完了した掃除可能領域の近くに、現時点では掃除可能ではないが、掃除が完了していない掃除対象領域がある場合、自走型掃除機2は、現在位置の近くの待機場所で待機し、掃除が完了していない掃除対象領域が新たな掃除可能領域として決定されるとともにユーザによって選択された時点で、待機場所から掃除可能領域に移動できるため、移動に要する時間を短くすることができる。
なお、待機場所は、事前に設定された待機領域であってもよいし、人が存在しない少なくとも1つの掃除対象領域の中から所定の条件により選択した1つの掃除対象領域であってもよい。
続いて、本実施の形態において掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の種々の変形例について説明する。
図18は、本実施の形態の第1の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図18において、図14と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第1の変形例では、人存在掃除対象領域における人の滞在時間を示す滞在時間情報を取得し、人存在掃除対象領域に滞在時間を表示させる。
図18に示す表示画面G4は、図14に示す表示画面G2に対して、人存在掃除対象領域に人の滞在時間424を重畳して表示している。図18に示す滞在時間424は、“2時間”と表示されている。
この場合、通信制御部442は、人存在掃除対象領域における人の滞在時間を示す滞在時間情報を取得する。なお、通信制御部442は、人存在位置情報とは別に滞在時間情報を取得してもよいし、滞在時間情報を含む人存在位置情報を取得してもよい。滞在時間情報は、人が掃除対象領域に入ってから何時間経過したかを示す情報である。例えば、注文情報は、注文が入力された時刻を含む。管理装置1の人存在判断部123は、人が存在する存在対象領域に対応する注文情報を参照し、注文が入力された時刻から現在時刻までの経過時間を算出する。これにより、人存在判断部123は、人が存在する存在対象領域に、人が滞在している滞在時間を特定することができる。
表示制御部443は、取得された滞在時間情報に基づき、人存在掃除対象領域に滞在時間を表示させる。例えば、人存在掃除対象領域である掃除対象領域A2の上に、滞在時間424が表示される。
この構成により、ユーザは、人の滞在時間を考慮して掃除可能領域を選択することができる。すなわち、滞在時間が長い掃除対象領域は、もうすぐ人が帰る可能性が高いので、当該掃除対象領域に近い掃除可能領域を掃除させた後、人が帰った掃除対象領域を掃除可能領域として選択することで、自走型掃除機2の移動距離を短くすることができる。また、滞在時間が短い掃除対象領域は、しばらくは人が帰らない可能性が高いので、当該掃除対象領域から離れた掃除可能領域から順に掃除させることで、自走型掃除機2の掃除可能領域から次の掃除可能領域への移動距離を短くすることができる。
なお、人存在判断部123は、最初に注文が入力された時刻から現在時刻までの経過時間を滞在時間として決定してもよく、最後に注文が入力された時刻から現在時刻までの経過時間を滞在時間として決定してもよい。
また、表示制御部443は、人存在掃除対象領域を、取得した滞在時間情報に対応した態様で表示させてもよい。より具体的には、表示制御部443は、第1の人存在掃除対象領域及び第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域を含む第1の掃除不可能領域と、第1の人存在掃除対象領域とは滞在時間が異なる第2の人存在掃除対象領域及び第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域を含む第2の掃除不可能領域とを異なる態様で表示させてもよい。例えば、滞在時間が10分である第1の掃除不可能領域は、赤色で表示し、滞在時間が2時間である第2の掃除不可能領域は、青色で表示してもよい。このように、表示制御部443は、滞在時間の長さに応じて、第1の掃除不可能領域と第2の掃除不可能領域とを、互いに異なる色で表示してもよいし、互いに異なる色の濃淡、明るさ又はパターンで表示してもよい。
図19は、本実施の形態の第2の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図19において、図14と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第2の変形例では、第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域と第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域とが重複する場合、重複する第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域と、重複しない第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域とを異なる態様で表示させる。
図19に示す表示画面G5では、掃除対象領域A2が、第1の人が存在する第1の人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A8が、第2の人が存在する第2の人存在掃除対象領域である。また、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が、第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A9,A13が、第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域である。
このとき、表示制御部443は、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複する場合、重複する第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域と、重複しない第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域とを異なる態様で表示させる。
図19では、掃除対象領域A1,A9が、第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域として重複しているので、重複していない掃除対象領域A3,A7,A10,A11,A13とは異なる色で表示される。例えば、表示制御部443は、重複する第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域を赤色で表示し、重複しない第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域を黄色で表示してもよい。また、表示制御部443は、重複する第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域と、重複しない第1の周辺掃除対象領域及び第2の周辺掃除対象領域とを、互いに異なる色の濃淡、明るさ又はパターンで表示してもよい。
第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複する掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域及び第2の人存在掃除対象領域の両方の掃除対象領域から、人が居なくなるまで、掃除可能領域として選択可能にならないのに対し、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複しない掃除対象領域は、第1の人存在掃除対象領域及び第2の人存在掃除対象領域のいずれか一方の掃除対象領域から、人が居なくなれば、掃除可能領域として選択可能となる。そのため、ユーザは、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複する掃除対象領域を、第1の周辺掃除対象領域と第2の周辺掃除対象領域とが重複しない掃除対象領域よりも後に掃除するように計画して掃除することができる。
なお、表示制御部443は、第1の人存在掃除対象領域の周辺の第1の周辺掃除対象領域と第2の人存在掃除対象領域の周辺の第2の周辺掃除対象領域と第3の人存在掃除対象領域の周辺の第3の周辺掃除対象領域とが重複する場合の第1の周辺掃除対象領域、第2の周辺掃除対象領域及び第3の周辺掃除対象領域と、第1の周辺掃除対象領域が重複せずに第2の周辺掃除対象領域と第3の周辺掃除対象領域とが重複する場合の第2の周辺掃除対象領域及び第3の周辺掃除対象領域とを異なる態様で表示させてもよい。この場合、周辺掃除対象領域が重複している度合いに応じて周辺掃除対象領域を異なる態様で表示させることができる。
図20は、本実施の形態の第3の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図20において、図14と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第3の変形例では、自走型掃除機の現在の位置から掃除可能領域に対応する掃除対象領域までの経路上に人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在する場合、当該掃除可能領域を掃除不可能領域に変更する。
図20に示す表示画面G6では、掃除対象領域A2,A16が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A5,A12,A17が掃除対象領域A16の周辺掃除対象領域である。
通信制御部442は、所定の空間内における自走型掃除機2の現在の位置を示す位置情報を管理装置1から取得する。管理装置1の通信制御部122は、自走型掃除機2の現在の位置を示す位置情報を自走型掃除機2から取得し、端末装置4へ送信する。
ここで、自走型掃除機2の位置情報は、自走型掃除機2が、自走型掃除機2の有する間取り情報とセンサー部21から取得される情報とに基づき、間取り情報のどの位置にいるのかを特定することにより、把握することができる。例えば、自走型掃除機2のセンサー部21に含まれる障害物センサー又は衝突センサーにより、自走型掃除機2の周辺にある障害物の位置を特定し、特定した障害物の位置から間取り情報のどの位置に存在するのかを特定することができる。もしくは、充電装置の位置など自走型掃除機2の初期位置が予め間取り情報に含まれている場合は、初期位置からどの方向にどれくらいの距離を自走型掃除機2が移動したかを測定することにより、自走型掃除機2が間取り情報のどの位置に存在するのかを特定することができる。自走型掃除機2がどの方向に移動したのかは、ジャイロセンサーにより特定することができ、また、自走型掃除機2がどのくらい移動したのかは走行センサーにより特定することができる。
掃除可能領域決定部445は、取得された位置情報に基づき、自走型掃除機2が現在の位置から複数の掃除対象領域のそれぞれに移動する経路を生成する。
掃除可能領域決定部445は、自走型掃除機2の現在の位置から掃除可能領域に対応する特定の掃除対象領域までの経路上に人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が含まれる場合、特定の掃除対象領域に対応する掃除可能領域を掃除不可能領域に変更する。
図20に示す表示画面G6は、自走型掃除機2の現在の位置を示すアイコン425を表示している。図20において、掃除対象領域A6は、掃除可能領域であるため、ユーザは掃除対象領域A6を選択することが可能である。しかしながら、自走型掃除機2が現在の位置から掃除対象領域A6に移動するには、掃除不可能領域を通過する必要があり、掃除対象領域A2,A16に存在する人の邪魔になるおそれがある。そこで、掃除可能領域決定部445は、自走型掃除機2の現在の位置から掃除可能領域に対応する掃除対象領域までの経路上に人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在する場合、当該掃除可能領域を掃除不可能領域に変更する。図20では、自走型掃除機2が現在の位置から掃除対象領域A6に移動するまでの経路上に、人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在するため、掃除対象領域A6は、掃除可能領域から掃除不可能領域に変更される。
このように、自走型掃除機2の現在の位置から掃除可能領域に対応する掃除対象領域までの経路上に人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在する場合、当該掃除可能領域が掃除不可能領域に変更されるので、ユーザは、人存在掃除対象領域に存在する人の邪魔にならない掃除可能領域を選択することができる。
なお、自走型掃除機2の経路は、掃除可能領域の範囲において生成されることが好ましい。そのため、掃除可能領域決定部445は、掃除対象領域のうち、掃除可能領域だけで、自走型掃除機2の現在の位置から掃除可能領域に対応する掃除対象領域までの経路を生成できない場合に、当該掃除可能領域を掃除不可能領域に変更してもよい。例えば、図20において、自走型掃除機2の現在位置から掃除対象領域A6までの経路を生成しようとした場合、自走型掃除機2の現在位置から掃除対象領域A6までが掃除可能領域で繋がっていないので経路を生成することができない。そのため、掃除可能領域決定部445は、掃除対象領域A6を、掃除可能領域から掃除不可能領域に変更してもよい。
また、表示制御部443は、追加で生成した経路を重畳表示してもよい。これにより、どのような経路で自走型掃除機2が移動するかを把握した上で、ユーザは、掃除可能領域を選択することができる。例えば、自走型掃除機2の掃除可能領域までの経路が、店内のスタッフの動線と重複する場合は、当該掃除可能領域を選択しないようにしたり、スタッフに対して注意を促したりすることができる。
なお、本実施の形態の第3の変形例では、1台の自走型掃除機2が所定の空間内に存在しているが、複数の自走型掃除機2が所定の空間内に存在してもよい。この場合、所定の空間内における自走型掃除機2の位置によって掃除可能領域までの経路が変化するので、入力部43は、複数の自走型掃除機2のうち掃除させる自走型掃除機2の選択を受け付け、掃除可能領域決定部445は、自走型掃除機2の選択を受け付ける毎に、掃除不可能領域及び掃除可能領域を決定し、表示制御部443は、選択された自走型掃除機2に応じて、掃除不可能領域及び掃除可能領域の表示を切り替えてもよい。
図21は、本実施の形態の第4の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図21において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第4の変形例では、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域を異なる態様で表示させる。
掃除履歴記憶部455は、複数の掃除対象領域のそれぞれに対する自走型掃除機2の掃除履歴を管理している。表示制御部443は、掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、複数の掃除可能領域のそれぞれに対する掃除履歴に基づき、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域を異なる態様で表示させる。
図21に示す表示画面G7では、掃除対象領域A2,A16が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A5,A12,A17が掃除対象領域A16の周辺掃除対象領域である。また、掃除対象領域A6は、上記の本実施の形態の第3の変形例と同様に、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域A6に移動するまでの経路上に、人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在するため、掃除可能領域から掃除不可能領域に変更されている。
また、掃除対象領域A8の前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間は、24時間以上であり、掃除対象領域A13の前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間は、12時間以上24時間未満であり、掃除対象領域A14の前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間は、6時間以上12時間未満であり、掃除対象領域A12,A15の前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間は、6時間未満である。
前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が24時間以上である掃除可能領域と、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が12時間以上24時間未満である掃除可能領域と、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が6時間以上12時間未満である掃除可能領域と、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が6時間未満である掃除可能領域とは、互いに異なる態様で表示される。
例えば、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が24時間以上である掃除可能領域内には、二重丸印が表示され、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が12時間以上24時間未満である掃除可能領域内には、丸印が表示され、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が6時間以上12時間未満である掃除可能領域内には、三角印が表示され、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が6時間未満である掃除可能領域内には、X印が表示される。
表示画面G7には、掃除可能領域内に表示されるマークが何を意味しているのかを示す対応表426が表示される。
なお、本実施の形態の第4の変形例では、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、掃除可能領域内に表示されるマークを異ならせているが、本開示は特にこれに限定されず、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域のそれぞれの色、色の濃淡、明るさ又はパターンを異ならせてもよい。
また、例えば、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が6時間未満である掃除可能領域は、落ちているごみの量が少ないと考えられる。そのため、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が所定時間内である掃除可能領域は、掃除不可能領域としてユーザからの選択を受け付けなくてもよい。
また、本実施の形態の第4の変形例において、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間が所定時間未満(例えば、6時間未満)である掃除可能領域内には、X印ではなく、“掃除済み”という文字が表示されてもよい。
このように、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、ごみが多く溜まっていると予想される掃除可能領域を容易に確認することができる。
なお、本実施の形態の第4の変形例において、前回の掃除終了時刻から現在時刻までの経過時間は、上記に限定されない。
図22は、本実施の形態の第5の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図22において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第5の変形例では、掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、自走型掃除機の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域を異なる態様で表示させる。
通信制御部442は、所定の空間内における自走型掃除機2の現在の位置を示す位置情報を管理装置1から取得する。管理装置1の通信制御部122は、自走型掃除機2の現在の位置を示す位置情報を自走型掃除機2から取得し、端末装置4へ送信する。
掃除可能領域決定部445は、取得された位置情報に基づき、自走型掃除機2が現在の位置から複数の掃除対象領域のそれぞれに移動する経路を生成する。
表示制御部443は、掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域を異なる態様で表示させる。
図22に示す表示画面G8では、掃除対象領域A2,A16が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A5,A12,A17が掃除対象領域A16の周辺掃除対象領域である。また、掃除対象領域A6は、上記の本実施の形態の第3の変形例と同様に、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域A6に移動するまでの経路上に、人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在するため、掃除可能領域から掃除不可能領域に変更されている。
また、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域A12,A15までの経路の距離は、5メートル未満であり、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域A14までの経路の距離は、5メートル以上10メートル未満であり、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域A8,A13までの経路の距離は、10メートル以上15メートル未満である。
自走型掃除機2の現在の位置からの経路の距離が5メートル未満である掃除可能領域内には、二重丸印が表示され、自走型掃除機2の現在の位置からの経路の距離が5メートル以上10メートル未満である掃除可能領域内には、丸印が表示され、自走型掃除機2の現在の位置からの経路の距離が10メートル以上15メートル未満である掃除可能領域内には、三角印が表示され、自走型掃除機2の現在の位置からの経路の距離が15メートル以上である掃除可能領域内には、X印が表示される。
表示画面G8には、掃除可能領域内に表示されるマークが何を意味しているのかを示す対応表427が表示される。
なお、本実施の形態の第4の変形例では、自走型掃除機2の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域内に表示されるマークを異ならせているが、本開示は特にこれに限定されず、自走型掃除機2の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域のそれぞれの色、色の濃淡、明るさ又はパターンを異ならせてもよい。
このように、自走型掃除機2の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、自走型掃除機2の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離を容易に確認することができる。また、自走型掃除機2を早急に運転させる場合に、ユーザは、自走型掃除機2に近い掃除可能領域を容易に選択することができる。
なお、本実施の形態の第5の変形例において、自走型掃除機2の現在の位置から複数の掃除可能領域のそれぞれまでの経路の距離は、上記に限定されない。
図23は、本実施の形態の第6の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図23において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第6の変形例では、掃除可能領域として複数の掃除可能領域が表示される場合、複数の掃除可能領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示される。
表示制御部443は、複数の掃除対象領域のそれぞれについて周辺領域を特定し、複数の掃除対象領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺領域として特定される回数を算出し、複数の掃除可能領域が表示される場合、複数の掃除可能領域を、算出された回数に対応した態様で表示させる。
図23に示す表示画面G9では、掃除対象領域A2,A16が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A5,A12,A17が掃除対象領域A16の周辺掃除対象領域である。また、掃除対象領域A6は、上記の本実施の形態の第3の変形例と同様に、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域A6に移動するまでの経路上に、人存在掃除対象領域又は周辺掃除対象領域が存在するため、掃除可能領域から掃除不可能領域に変更されている。
また、掃除対象領域A14が他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数は、5回であり、掃除対象領域A12,A13が他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数は、4回であり、掃除対象領域A15が他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数は、3回であり、掃除対象領域A8が他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数は、2回である。
図24は、本実施の形態の第6の変形例において、掃除対象領域と、当該掃除対象領域が他の掃除対象領域の周辺掃除対象領域となる回数とを対応付けた周辺領域回数情報の一例を示す図である。
周辺領域情報記憶部454は、掃除対象領域と、当該掃除対象領域が他の掃除対象領域の周辺掃除対象領域となる回数とを対応付けた周辺領域回数情報を記憶する。図24に示す周辺領域回数情報は、図6に示す周辺領域情報に基づいて作成される。例えば、図6に示すように掃除対象領域A1は、掃除対象領域A2,A8,A9の周辺掃除対象領域となる。そのため、掃除対象領域A1が他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数は3回である。同様に、図6に示すように掃除対象領域A2は、掃除対象領域A1,A3,A7,A10,A11の周辺掃除対象領域となる。そのため、掃除対象領域A2が他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数は5回である。
図23に示す表示画面G9では、他の掃除対象領域の周辺掃除対象領域となる回数が5回である掃除対象領域内には、二重丸印が表示され、他の掃除対象領域の周辺掃除対象領域となる回数が4回である掃除対象領域内には、丸印が表示され、他の掃除対象領域の周辺掃除対象領域となる回数が3回である掃除対象領域内には、三角印が表示され、他の掃除対象領域の周辺掃除対象領域となる回数が2回以下である掃除対象領域内には、X印が表示される。
表示画面G9には、掃除可能領域内に表示されるマークが何を意味しているのかを示す対応表428が表示される。
なお、本実施の形態の第6の変形例では、複数の掃除可能領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数に応じて、複数の掃除可能領域内に表示されるマークを異ならせているが、本開示は特にこれに限定されず、複数の掃除可能領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数に応じて、複数の掃除可能領域のそれぞれの色、色の濃淡、明るさ又はパターンを異ならせてもよい。
このように、複数の掃除可能領域のそれぞれが、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数に応じて、複数の掃除可能領域が異なる態様で表示されるので、ユーザは、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数を考慮して掃除可能領域を選択することができる。例えば、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数が多い掃除対象領域は、客が増えることにより掃除不可能領域となる可能性が高くなる。そのため、客が少ない時間帯には、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数が多い掃除対象領域に対応する掃除可能領域を優先的に選択し、客が多い時間帯には、他の掃除対象領域から周辺掃除対象領域として特定される回数が少ない掃除対象領域に対応する掃除可能領域を優先的に選択することで、自走型掃除機2に掃除対象領域をより効率的に掃除させることができる。
なお、複数の掃除可能領域が存在する場合の優先度の複数の付与方法について説明したが、複数の付与方法のうちのどの付与方法で優先度を付与させるかは、ユーザにより設定可能であってもよい。また、選択可能な複数の付与方法があってもよい。
図25は、本実施の形態の第7の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図25において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第7の変形例では、自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯が予め決められている場合、当該掃除時間帯と、残りの掃除可能時間とがユーザに提示される。
図25に示す表示画面G10では、掃除対象領域A2,A5,A17が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A6,A16が掃除対象領域A5の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A16が掃除対象領域A17の周辺掃除対象領域である。
表示画面G10には、現在時刻430と、掃除時間帯431と、掃除可能時間432とが表示される。現在時刻430は、現在の時刻を表している。掃除時間帯431は、予め決められている自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯を表している。掃除可能時間432は、現在時刻から掃除時間帯の終了時刻までの残りの掃除可能時間を表している。
掃除時間帯431は、飲食店の場合、客が来店する頻度が低い時間帯であることが好ましい。
このように、自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯431と、残りの掃除可能時間432とが表示されるので、ユーザは、自走型掃除機2に掃除させることが可能な時間を確認して、自走型掃除機2に掃除させるか否かを判断することができる。
図26は、本実施の形態の第8の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図26において、図14、図20及び図25と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第8の変形例では、自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯が予め決められている場合、当該掃除時間帯と、残りの掃除可能時間と、残りの掃除可能時間内に掃除可能領域の掃除が完了するか否かを示す情報とがユーザに提示される。
図26に示す表示画面G11では、掃除対象領域A2,A5,A17が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A6,A16が掃除対象領域A5の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A16が掃除対象領域A17の周辺掃除対象領域である。
表示画面G11には、現在時刻430と、掃除時間帯431と、掃除可能時間432とが表示される。
また、図26に示す表示画面G11では、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する掃除可能領域内には、丸印が表示され、残りの掃除可能時間内に掃除が完了しない掃除可能領域内には、X印が表示される。表示画面G11には、掃除可能領域内に表示されるマークが何を意味しているのかを示す対応表433が表示される。
図26では、掃除対象領域A14,A15が、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する掃除可能領域であり、掃除対象領域A8,A12,A13が、残りの掃除可能時間内に掃除が完了しない掃除可能領域である。
中央制御部41は、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域までの距離と、掃除対象領域の面積と、自走型掃除機2の単位時間あたりの掃除量(m/sec)とに基づいて、自走型掃除機2が掃除対象領域を掃除するのに要する掃除時間を算出する。なお、各掃除対象領域の面積は、記憶部45に記憶されている。また、自走型掃除機2の単位時間あたりの掃除量は、例えば、掃除時の自走型掃除機2の平均移動速度により算出されてもよく、実際の掃除対象領域の掃除結果から算出されてもよく、自走型掃除機2の性能情報から取得されてもよい。中央制御部41は、掃除可能領域に対応する掃除対象領域の掃除時間が、残りの掃除可能時間以下である場合、残りの掃除可能時間内に掃除が完了すると判断し、掃除可能領域に対応する掃除対象領域の掃除時間が、残りの掃除可能時間よりも長い場合、残りの掃除可能時間内に掃除が完了しないと判断する。
なお、本実施の形態の第8の変形例では、表示制御部443は、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する否かに応じて、複数の掃除可能領域内に表示されるマークを異ならせているが、本開示は特にこれに限定されず、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する掃除可能領域と、残りの掃除可能時間内に掃除が完了しない掃除可能領域とを異なる態様で表示してもよい。表示制御部443は、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する掃除可能領域と、残りの掃除可能時間内に掃除が完了しない掃除可能領域とのそれぞれの色、色の濃淡、明るさ又はパターンを異ならせてもよい。
自走型掃除機2は掃除可能領域の端から順に掃除するとは限らないので、掃除中に掃除時間帯を経過し、自走型掃除機2が途中で掃除を中断した場合、ユーザは、自走型掃除機2が掃除可能領域をどこまで掃除したかが分からない。そのため、ユーザは、途中で掃除を中断した掃除可能領域のうちの掃除が完了しなかった部分のみを掃除することは困難である。一方、本実施の形態の第8の変形例では、掃除可能領域に対して残りの掃除可能時間内に掃除が完了する否かが表示されるので、ユーザは、残りの掃除可能時間内に掃除を完了させることができる掃除可能領域を選択することができる。
なお、表示制御部443は、残りの掃除可能時間が閾値以下になった場合、又は複数の掃除可能領域のうち、いずれか1つの掃除可能領域が、残りの掃除可能時間内に掃除不可能になった場合に、残りの掃除可能時間内に掃除可能領域の掃除が完了するか否かを示す情報を表示してもよい。
図27は、本実施の形態の第9の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図27において、図14、図20及び図25と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第9の変形例では、自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯が予め決められている場合、当該掃除時間帯と、残りの掃除可能時間と、残りの掃除可能時間内に掃除可能領域の掃除が完了する割合を示す情報とがユーザに提示される。
図27に示す表示画面G12では、掃除対象領域A2,A5,A17が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A6,A16が掃除対象領域A5の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A16が掃除対象領域A17の周辺掃除対象領域である。
表示画面G12には、現在時刻430と、掃除時間帯431と、掃除可能時間432とが表示される。
また、図27に示す表示画面G12では、複数の掃除可能領域のそれぞれに、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合が表示される。
図27では、掃除対象領域A14,A15が、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合が100%である掃除可能領域であり、掃除対象領域A12が、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合が80%である掃除可能領域であり、掃除対象領域A8,A13が、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合が70%である掃除可能領域である。
中央制御部41は、第8の変形例と同様に、自走型掃除機2が掃除対象領域を掃除するのに要する掃除時間を算出する。中央制御部41は、掃除可能領域に対応する掃除対象領域の掃除時間が、残りの掃除可能時間以下である場合、残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合を100%とする。また、中央制御部41は、掃除可能領域に対応する掃除対象領域の掃除時間が、残りの掃除可能時間より長い場合、掃除可能領域に対応する掃除対象領域の掃除時間に対する残りの掃除可能時間の割合を百分率で算出し、算出した割合を残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合とする。
ユーザによっては、掃除可能時間内に掃除が完了しなくてもよいので、掃除可能時間内にできる限り掃除しておきたいというニーズがある。本実施の形態の第9の変形例では、掃除可能領域に対して残りの掃除可能時間内に掃除が完了する割合が表示されるので、ユーザは、残りの掃除可能時間内で最も多く掃除することができる掃除可能領域を選択することができる。
図28は、本実施の形態の第10の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図28において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
飲食店の場合、全ての掃除対象領域のうち、客が存在する人存在掃除対象領域の割合が大きい場合において、掃除可能領域に自走型掃除機2を移動させて掃除させたとしても、新しい来客が頻繁に発生すると、自走型掃除機2が掃除している掃除可能領域に客を案内せざるを得ない状況になってしまうおそれがある。そこで、本実施の形態の第10の変形例では、全ての掃除対象領域のうち、人が存在する人存在掃除対象領域の割合が所定の割合より大きい場合には、掃除をしないことを薦めるメッセージがユーザに提示される。
図28に示す表示画面G13では、掃除対象領域A1〜A9,A13,A16,A17が人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A10〜A12,A14が周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A15が掃除可能領域である。
表示制御部443は、全ての掃除対象領域のうち人存在掃除対象領域の割合が所定の割合より大きい場合、掃除をしないことを薦めるメッセージ434を表示する。
なお、表示制御部443は、全ての掃除対象領域のうち人存在掃除対象領域の割合が所定の割合より大きいと判断したタイミングで、メッセージ434を表示してもよい。また、表示制御部443は、全ての掃除対象領域のうち人存在掃除対象領域の割合が所定の割合より大きいと判断されるとともに、掃除可能領域が選択されたタイミングで、メッセージ434を表示してもよい。この場合、表示制御部443は、掃除可能領域を選択するか否かをユーザに問い合わせ、最終的に掃除可能領域を選択するか否かを確認してもよい。
また、メッセージ434は、掃除をしないことを薦める理由を含んでもよい。また、表示制御部443は、全ての掃除対象領域のうち人存在掃除対象領域の割合が所定の割合より大きい場合、掃除可能領域があったとしても、当該掃除可能領域を選択できないように表示してもよい。また、表示制御部443は、全ての掃除対象領域のうち人存在掃除対象領域の割合が所定の割合以下である場合、掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示してもよい。
このように、新しい来客が頻繁に発生すると、自走型掃除機2が掃除している掃除可能領域に客を案内せざるを得ない状況になってしまうおそれがあるが、本実施の形態の第10の変形例では、全ての掃除対象領域のうち人存在掃除対象領域の割合が所定の割合より大きい場合には、掃除をしないことを薦めるメッセージがユーザに提示されるので、新しい来客が頻繁に発生して自走型掃除機2の掃除が頻繁に中断されるのを防止することができる。
図29は、本実施の形態の第11の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図29において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第11の変形例では、複数の掃除対象領域をグループ化し、グループ毎の掃除可能領域を異なる態様で表示させる。
図29に示す表示画面G14では、掃除対象領域A2,A6が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A5が掃除対象領域A6の周辺掃除対象領域である。
また、掃除対象領域A1〜A3,A7〜A15は、第1のグループに属しており、掃除対象領域A4〜A6,A16,A17は、第2のグループに属している。第1のグループに属する掃除可能領域内には、菱形印が表示され、第2のグループに属する掃除可能領域内には、星形印が表示される。表示画面G14には、掃除可能領域内に表示されるマークが何を意味しているのかを示す対応表435が表示される。
図29では、掃除対象領域A8,A12,A13〜A15が、第1のグループに属する掃除可能領域であり、掃除対象領域A4,A16,A17が、第2のグループに属する掃除可能領域である。
表示制御部443は、複数の掃除対象領域を第1のグループと第2のグループとに分割し、第1のグループに属する複数の掃除対象領域のうちの掃除可能領域と、第2のグループに属する複数の掃除対象領域のうちの掃除可能領域とを異なる態様で表示させる。
なお、本実施の形態の第11の変形例では、掃除可能領域内に表示されるマークをグループ毎に異ならせているが、本開示は特にこれに限定されず、グループ毎の掃除可能領域を異なる態様で表示させてもよい。グループ毎の掃除可能領域の色、色の濃淡、明るさ又はパターンを異ならせてもよい。
この構成により、例えば、エリア毎(グループ毎)に独立して掃除させたい場合に、エリア毎の掃除可能領域を異なる態様で表示することで、ユーザは、エリア毎の掃除可能領域を認識しやすくなり、エリア毎の掃除可能領域を容易に選択することができる。
また、本実施の形態において、端末装置4は、複数の掃除対象領域の全てを自走型掃除機2に掃除させているが、人が掃除することを考慮して、掃除可能領域を決定してもよい。例えば、飲食店において、店員が携帯する端末装置4は、店員が掃除する掃除対象領域又は掃除する予定の掃除対象領域の入力を受け付け、受け付けた掃除対象領域を自走型掃除機2の掃除可能領域として選択しないようにしてもよい。また、端末装置4は、店員が掃除を完了した掃除対象領域の入力を受け付け、掃除済の掃除対象領域を自走型掃除機2の掃除可能領域として選択しないようにしてもよい。端末装置4は、店員が掃除する掃除対象領域又は掃除する予定の掃除対象領域の入力を受け付け、受け付けた掃除対象領域と、掃除可能領域とを異なる態様で表示してもよい。
図30は、本実施の形態の第12の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図30において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第12の変形例では、掃除可能領域を掃除するために必要な自走型掃除機2の台数を掃除可能領域に重畳して表示する。
図30に示す表示画面G15では、掃除対象領域A2,A5,A17が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A6,A16が掃除対象領域A5の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A16が掃除対象領域A17の周辺掃除対象領域である。
また、図30に示す表示画面G15は、3台の自走型掃除機2のそれぞれの現在の位置を示す第1のアイコン425a、第2のアイコン425b及び第3のアイコン425cを表示している。表示画面G15は、掃除可能領域内を掃除するのに必要な自走型掃除機2の台数が掃除可能領域内に表示されている。
図30では、掃除対象領域A8,A13〜A15が、1台の自走型掃除機2で掃除可能な掃除可能領域であり、掃除対象領域A12が、2台の自走型掃除機2で掃除可能な掃除可能領域である。
表示制御部443は、例えば、掃除可能領域の面積と、1回の充電で自走型掃除機2が掃除可能な面積とに基づき、1つの掃除可能領域に割り当てる自走型掃除機2の台数を決定する。各掃除対象領域の面積と、1回の充電で自走型掃除機2が掃除可能な面積とは、予め記憶部45に記憶されている。表示制御部443は、掃除可能領域の掃除に必要な自走型掃除機2の台数を掃除可能領域に重畳して表示する。
この場合、ユーザは、1つの掃除可能領域を掃除するのに最低限必要な台数の自走型掃除機2を把握した上で、自走型掃除機2を掃除可能領域に割り当てることができる。
図31は、本実施の形態の第13の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図31において、図14、図20、図25及び図30と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第13の変形例では、自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯が予め決められている場合、現在時刻から掃除時間帯の終了時刻までの残りの掃除可能時間内に掃除可能領域の掃除を完了するために必要な自走型掃除機2の台数を掃除可能領域に重畳して表示する。
図31に示す表示画面G16では、掃除対象領域A2,A5,A17が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A6,A16が掃除対象領域A5の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A16が掃除対象領域A17の周辺掃除対象領域である。
表示画面G16には、現在時刻430と、掃除時間帯431と、掃除可能時間432とが表示される。
図31では、掃除対象領域A14が、残りの掃除可能時間内に1台の自走型掃除機2で掃除を完了することが可能な掃除可能領域であり、掃除対象領域A8,A13,A15が、残りの掃除可能時間内に2台の自走型掃除機2で掃除を完了することが可能な掃除可能領域であり、掃除対象領域A12が、残りの掃除可能時間内に3台の自走型掃除機2で掃除を完了することが可能な掃除可能領域である。
表示制御部443は、例えば、掃除可能領域の面積と、1回の充電で自走型掃除機2が掃除可能な面積とに基づき、自走型掃除機2の現在の位置から掃除対象領域までの距離と、自走型掃除機2の単位時間あたりの掃除量(m/sec)とに基づいて、残りの掃除可能時間内に掃除可能領域の掃除を完了するために必要な自走型掃除機2の台数を決定する。表示制御部443は、残りの掃除可能時間内に掃除可能領域の掃除を完了するために必要な自走型掃除機2の台数を掃除可能領域に重畳して表示する。なお、端末装置4は、複数の自走型掃除機2のそれぞれを、どの掃除可能領域に割り当てるかのユーザによる選択を受け付けてもよい。
この場合、ユーザは、掃除時間帯の終了時刻までに掃除可能領域の掃除を完了させるために必要な自走型掃除機2の台数を考慮に入れて、掃除可能領域を選択することができる。
また、本実施の形態において、自走型掃除機2は、掃除可能領域の掃除が完了し、新たな掃除指示情報を受信しなければ、初期位置に帰還しているが、本開示は特にこれに限定されず、自走型掃除機2は、掃除可能領域の掃除が完了し、新たな掃除指示情報を受信しなければ、初期位置とは異なる一時的な待機場所まで移動して待機してもよい。
自走型掃除機2が掃除を完了した掃除可能領域から初期位置までの距離が遠い場合に、自走型掃除機2を初期位置まで帰還させるのは効率が悪い。しかしながら、この構成によれば、特に、自走型掃除機2が掃除を完了した掃除可能領域の近くに、現時点では掃除可能ではないが、掃除が完了していない掃除対象領域がある場合、自走型掃除機2は、現在位置の近くの待機場所で待機し、掃除が完了していない掃除対象領域が掃除可能領域として選択された時点で、待機場所から掃除可能領域に移動できるため、移動に要する時間を短くすることができる。
表示制御部443は、自走型掃除機2の掃除が完了したタイミングで、掃除可能領域と、掃除不可能領域と、自走型掃除機2の待機場所(掃除済の掃除対象領域を含む)とを異なる態様で表示する。
この場合、ユーザは、自走型掃除機2に次の掃除可能領域を掃除させるのか、自走型掃除機2を待機させるのかを選択することができる。
図32は、本実施の形態の第14の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図32において、図14、図20、図25及び図30と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
例えば、24時間営業の飲食店においては、自走型掃除機2に掃除させる場合、客の来店の頻度が高い時間帯は掃除させず、客の来店の頻度が低い時間帯に掃除させることが望ましい。
予め指定された時間帯に自走型掃除機2に掃除させる場合においては、指定された時間帯という限られた期間内で、できる限り広い範囲を掃除させるように、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域をできる限り狭くして、掃除可能領域の数を増やしたいという要求がある。一方、客に不快な思いをさせてしまう可能性を限りなく低くするために、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除可能領域をできる限り広くして掃除させたいという要求もあり、両者は、トレードオフの関係にある。
予め指定された時間帯に自走型掃除機2に掃除させる場合、複数の掃除対象領域の全てが掃除を完了していない状態にあるため、人が存在する人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域を広く設定したとしても、掃除可能領域が見つかる可能性が高い。しかしながら、時間経過と共に、自走型掃除機2が掃除を完了した掃除対象領域が増えていくため、人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域を広く設定したままにしておくと、選択可能な掃除可能領域が減少し、掃除可能領域が見つからなくなってしまうおそれがある。そのため、時間が経過すると、広く設定していた周辺掃除対象領域を狭くし、掃除可能領域が見つかるようにし、できる限り多くの掃除対象領域を掃除できるようにすることが求められる。この際、人を不快にさせることがない程度に、周辺掃除対象領域を狭くする必要がある。
そこで、本実施の形態の第14の変形例では、複数の掃除対象領域が存在する状況において、予め指定された掃除時間帯の終了時刻までの残り時間に応じて、各掃除対象領域の周辺掃除対象領域を変更する際に、周辺掃除対象領域が変更されることをユーザに通知する。
図32に示す表示画面G17では、掃除対象領域A2,A5,A17が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7,A9,A10,A11が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A4,A6,A16が掃除対象領域A5の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A16が掃除対象領域A17の周辺掃除対象領域である。
表示画面G17には、現在時刻430と、掃除時間帯431と、周辺掃除対象領域が変更されることを通知するメッセージ436とが表示される。
表示制御部443は、周辺掃除対象領域を変更する条件が満たされる前に周辺掃除対象領域を変更することを通知するメッセージ436を表示する。ここで、例えば、掃除時間帯の終了時刻までの残り時間が20分になった場合に、掃除可能領域決定部445は、周辺掃除対象領域を変更すると判断する。
例えば、図5に示すように、掃除対象領域にあるテーブル席の中心点から所定距離離れた円領域と重複する掃除対象領域を周辺掃除対象領域とするルールにおいて、現在時刻から予め指定された時間帯の終了時刻までの残り時間が20分以上である場合の周辺掃除対象領域は、第1の円領域を用いて選択されてもよく、現在時刻から予め指定された時間帯の終了時刻までの残り時間が20分未満である場合の周辺掃除対象領域は、第2の円領域(ただし、第1の円領域>第2の円領域)を用いて選択されてもよい。つまり、掃除時間帯の終了時刻までの残り時間が短くなるにつれて、周辺掃除対象領域の数を減らす。
このように、周辺掃除対象領域を変更する条件が満たされる前に周辺掃除対象領域を変更することが通知されるので、ユーザは、周辺掃除対象領域が変更されることを想定して、掃除可能領域を選択することができる。
なお、本実施の形態の第14の変形例では、現在時刻から掃除時間帯の終了時刻までの残り時間に応じて、周辺掃除対象領域を変更しているが、全ての掃除対象領域のうち、掃除が完了した掃除対象領域の割合が所定の割合になった時点で、周辺掃除対象領域を変更してもよい。本構成によれば、掃除の進捗度合いにより、周辺掃除対象領域が変更されるため、現在時刻に捉われずに掃除することができる。
また、本実施の形態の第14の変形例において、端末装置4は、周辺掃除対象領域の変更条件の設定を受け付けてもよい。
図33は、本実施の形態の第14の変形例において、周辺掃除対象領域の変更条件の設定を受け付ける表示画面の一例を示す図である。
図33に示す表示画面G18では、周辺掃除対象領域の変更条件として、掃除時間帯の終了時刻までの残り時間と、掃除対象領域のうちの掃除完了領域の割合とが設定可能である。ユーザは、入力部43を用いて、周辺掃除対象領域の変更条件を設定する。
このように、周辺掃除対象領域の変更条件のユーザによる設定を受け付けることにより、ユーザの好みにより、周辺掃除対象領域の変更条件を設定することができる。
図34は、本実施の形態の第15の変形例において、掃除時間帯の終了時刻における掃除終了条件の設定を受け付ける表示画面の一例を示す図である。
本実施の形態の第15の変形例では、自走型掃除機2により掃除可能な掃除時間帯が予め決められている場合、掃除時間帯の終了時刻における掃除終了条件の設定を受け付ける。
図34に示す表示画面G19では、掃除時間帯の終了時刻における掃除終了条件として、掃除時間帯の終了時刻まで掃除させるか否かと、掃除時間帯の終了時刻までに所定位置に帰還させるか否かと、掃除時間帯の終了時刻までに指示された場所を掃除させるか否かとが設定可能である。
すなわち、掃除時間帯の終了時刻まで掃除させる場合、自走型掃除機2は、掃除時間帯の終了時刻まで掃除した後、所定位置に帰還する。また、掃除時間帯の終了時刻までに所定位置に帰還させる場合、自走型掃除機2は、掃除時間帯の終了時刻になる前に掃除を終了して所定位置に向かい、掃除時間帯の終了時刻までに所定位置に帰還する。また、掃除時間帯の終了時刻までに指示された場所を掃除させる場合、自走型掃除機2は、掃除時間帯の終了時刻までに指示された場所を掃除し、掃除時間帯の終了時刻を過ぎたとしても掃除が完了するまで継続して掃除し、掃除が完了した後、所定位置に帰還する。
自走型掃除機2は、掃除時間帯の終了時刻になった場合、掃除を中断して所定位置に帰還してもよい。また、自走型掃除機2が所定位置に帰還する処理も掃除時間帯内で完了させる場合は、自走型掃除機2は、所定位置に帰還するまでにかかる時間を考慮に入れて、掃除時間帯の終了時刻よりも前に、所定位置に帰還してもよい。本構成により、掃除時間帯以外に自走型掃除機2が移動することを防止することができる。さらに、自走型掃除機2は、掃除時間帯の終了時刻を過ぎたとしても、当該終了時刻より前に掃除指示情報を受信していた場合は、掃除が完了するまで継続して掃除してもよい。
図35は、本実施の形態の第16の変形例における掃除不可能領域及び掃除可能領域を表示する表示画面の一例を示す図である。なお、図35において、図14及び図20と同様の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の第16の変形例では、複数の掃除対象領域から、人が存在する人存在掃除対象領域と人存在掃除対象領域の周辺の周辺掃除対象領域とを除いた掃除対象領域を掃除可能領域として決定するという制限に加え、さらに、掃除可能領域に関連掃除対象領域が予め設定された共用掃除対象領域がある場合は、その共用掃除対象領域に関連付けられた関連掃除対象領域に人が存在しないという条件を満たす共用掃除対象領域を掃除可能領域として決定するという制限により、掃除可能領域を決定する。この構成により、例えば、飲食店において、テーブル席に対応付けた掃除対象領域と、さらに、通路、エントランス周辺及びトイレ周辺などの共用エリアに対応付けた共用掃除対象領域とがある場合において、客を不快にさせることなくテーブル席を掃除できると共に、客の邪魔にならないように共用エリアを掃除することができる。
図35において、飲食店内の間取り図に17個の掃除対象領域A1〜A17が設定されるとともに、4個の共用掃除対象領域B1〜B4が設定されている。掃除対象領域A1〜A17は、テーブル席に対応付けられた掃除対象領域であり、共用掃除対象領域B1〜B4は、共用エリアに対応付けられた掃除対象領域である。
図35に示す表示画面G20では、掃除対象領域A2,A6が、人が存在する人存在掃除対象領域であり、掃除対象領域A1,A3,A7が掃除対象領域A2の周辺掃除対象領域であり、掃除対象領域A5が掃除対象領域A6の周辺掃除対象領域である。
表示制御部443は、テーブル席に対応付けた掃除対象領域と、通路、エントランス周辺及びトイレ周辺などの共用エリアに対応付けた共用掃除対象領域とがある場合において、複数の掃除対象領域のうちの掃除可能領域(掃除対象領域A4,A8〜A17)と、複数の共用掃除対象領域のうちの掃除可能領域(共用掃除対象領域B2)とを異なる態様で表示する。
共用掃除対象領域は、掃除対象領域に比べ、掃除可能領域になる可能性が低いと考えられるため、ユーザは、共用掃除対象領域を優先的に掃除させたいと考えられる。そのため、複数の掃除対象領域のうちの掃除可能領域と、複数の共用掃除対象領域のうちの掃除可能領域とが異なる態様で表示されるので、ユーザは、掃除可能領域である共用掃除対象領域を容易に選択することができる。
以上、本開示の一つまたは複数の態様に係る自走型掃除機の掃除支援方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
本開示の実施の形態に係る端末装置の機能の一部又は全ては典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続又は設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、本開示の実施の形態に係る端末装置の機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。
また、上記図11、図16及び図17に示す、各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、同様の効果が得られる範囲で上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
さらに、本開示の主旨を逸脱しない限り、本開示の各実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本開示に含まれる。