JP6880980B2 - 誘導加熱装置及び誘導加熱方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製造ラインを搬送中の鋼材等の被加熱材を誘導加熱する誘導加熱装置及び誘導加熱方法に関する。
現在の鉄鋼業では、多くのニーズがあるため販売している鋼種は多く、ある程度受注をまとめて生産するものの、1つの製造ラインで複数の鋼種の鋼板を生産するのが一般的である。このような製造ラインでは熱処理が行われ、熱処理のための加熱方式としては、高温ガスによる加熱方式に比べて加熱効率が高い、誘導加熱による加熱方式が用いられることがある。誘導加熱による加熱方式では、交流電源から電力が供給された誘導コイルにより被加熱材である鋼板内に誘導電流を発生させ、該誘導電流により鋼板を加熱する。
特許文献1には、被加熱材としての被加熱金属パイプを誘導加熱する誘導コイルと、被加熱金属パイプの肉厚を検出する肉厚検出器と、この肉厚検出器の出力に応じて誘導コイルへの供給電力を制御する制御手段を備える誘導加熱装置が開示されている。
特許文献2には、誘導コイルを交流電源によって励磁して金属材を誘導加熱する誘導加熱方法であって、誘導加熱前の金属材の表面の温度分布を測定し、測定結果と予め設定された目標温度を基にして、交流電源の周波数を決定する方法が開示されている。
特許文献3には、誘導コイルに交流電力を出力するスイッチと、誘導加熱する導体板すなわち金属材の透磁率、抵抗率及び板厚の少なくとも1つに応じた出力周波数を設定する周波数設定部と、上記スイッチのスイッチ動作を周波数設定部で設定された出力周波数に基づいて制御するゲート制御装置とを備える誘導加熱装置が開示されている。この特許文献3の誘導加熱装置では、周波数設定部が、金属材の透磁率、抵抗率及び板厚と周波数を特定する属性情報を取得し、金属材の透磁率、抵抗率及び板厚と周波数とが相互に関連付けて予め登録されたテーブルを参照して、取得した属性情報に対応する周波数を設定する。
特許文献4には、加熱対象の金属材の物性値を用いて、金属材に対する誘導加熱部のコイルの相対的な位置であって誘導加熱効率を最大化するコイル位置を算出し、コイル位置の算出値と金属材の物性値とを用いて、コイルへの電力供給量の誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出する演算処理部を有する誘導加熱装置が開示されている。この特許文献4の誘導加熱装置では、加熱対象の金属材の物性値はプロセスコンピュータにより保持され管理されており、演算処理部は、電力補正量の算出の際、このプロセスコンピュータから金属材の物性値を取得する。
特開昭53−36048号公報 特開2008−159572号公報 特開2011−216502号公報 特開2014−175082号公報
ところで、誘導加熱では、被加熱材の透磁率や電気抵抗率などの物性値が誘導加熱時の昇温量に影響を及ぼすため、それらの物性値を考慮して、交流電源から誘導コイルへの電力の出力を制御する必要がある。物性値を考慮し上記出力を制御し適切な昇温量を得る方法として、上述の特許文献3に開示の方法がある。すなわち、被加熱材の透磁率、抵抗率及び板厚と周波数と周波数とが相互に関連付けて予め登録されたテーブルすなわちデータベースを用いて、誘導コイルへ出力する交流電力の周波数を設定する方法である。
しかし、製造ライン上を搬送中の鋼などの被加熱材の物性値は一定ではない。これらの物性値は温度依存性があり、製造ライン上の誘導加熱装置に入る直前の被加熱材の温度は必ずしも一定ではないからである。例えば、被加熱材としての鋼板の溶融亜鉛めっきでは、亜鉛浴通過後の鋼板に、ガスワイピングノズルからガスを吹き付けめっき量を調整した後、鋼板を誘導加熱するが、亜鉛浴から鋼板が引き上げられるスピードやガスの吹き付け量を完全に制御するのは難しく、上記スピードや上記吹き付け量によって、誘導加熱装置に入る直前の鋼板の温度は変化する。
さらに、被加熱材の種類、例えば鋼種や合金の種類は現在非常に多くなっており、また、合金組成は同一規格の中でもばらつきがある。
したがって、適切な昇温量を得るために正確かつ十分なデータベースを構築するのは困難であり、特許文献3に開示の誘導加熱方法では限界がある。
また、特許文献4に開示の誘導加熱方法は、特許文献3に開示の方法と同様、金属材の物性値を用いるものである。そして、特許文献4に開示の誘導加熱方法は、特許文献3に開示の方法と同様、適切に昇温するためには、十分な量かつ正確な金属材の物性値を保持しておく必要があり、これは困難である。
特許文献1及び2は、金属材の温度に基づいて誘導コイルへの供給電力を制御することは開示しているが、上述の問題に関し、開示も示唆もしていない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被加熱材の種類や組成によらず、また、被加熱材を搬送するライン上の搬送装置等の影響によらず、被加熱材を目標温度まで誘導加熱することができる誘導加熱装置及び誘導加熱方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、誘導コイルと該誘導コイルに電力を出力する交流電源とを有する誘導加熱部によって、ライン上を搬送中の溶融亜鉛めっき鋼板を被加熱材として誘導加熱して亜鉛めっき層を合金化する誘導加熱装置であって、前記ラインにおける前記誘導加熱部の直前の上流側の位置に設けられ、前記誘導加熱部の直前で搬送中の前記被加熱材の温度を測定する温度測定部と、前記ラインにおける前記誘導加熱部の直前の上流側の位置に設けられ、前記誘導加熱部の直前で搬送中の前記被加熱材の物性値に関する物理量を前記被加熱材の周囲に巻き回されるようにして前記ライン上に配設された検査コイルにより測定する物性値測定部と、少なくとも前記温度測定部及び前記物性値測定部での測定結果に基づいて、前記交流電源から前記誘導コイルへの電力の出力条件を決定する制御部と、を備えることを特徴としている。
少なくとも前記被加熱材の寸法に係る情報を取得する鋼板情報取得部を備え、前記制御部は、前記物性値測定部で測定した物理量から前記物性値を算出し、前記温度測定部での測定結果と、算出した前記物性値と、前記鋼板情報取得部で取得した前記被加熱材の寸法とに基づいて前記出力条件を決定してもよい。
前記物性値測定部は、前記物理量として、当該物性値測定部内を前記被加熱材が搬送されたときの前記検査コイルのインダクタンスを算出するための物理量または当該インダクタンスを測定してもよい。
前記物性値測定部は、前記ライン上に配設され前記誘導コイルと同一形状の検査コイルを有してもよい。
前記ラインにおける前記誘導加熱部の直後の下流側に設けられ、前記誘導加熱部による誘導加熱後の、搬送中の前記被加熱材の温度を測定する別の温度測定部を備え、前記制御部は、前記別の温度測定部での測定結果に基づいて、前記出力条件を補正してもよい。
別の観点による本発明は、誘導コイルと該誘導コイルに電力を出力する交流電源とを有する誘導加熱部によって、ライン上を搬送中の溶融亜鉛めっき鋼板を被加熱材として誘導加熱して亜鉛めっき層を合金化する誘導加熱方法であって、前記誘導加熱部の直前の上流側の前記ライン上を搬送中の前記被加熱材の温度を測定する温度測定工程と、前記誘導加熱部の直前の上流側の前記ライン上を搬送中の前記被加熱材の物性値に関する物理量を前記被加熱材の周囲に巻き回されるようにして前記ライン上に配設された検査コイルにより測定する物性値測定工程と、少なくとも前記温度測定工程及び前記物性値測定工程での測定結果に基づいて、前記交流電源から前記誘導コイルへの電力の出力条件を決定する出力条件決定工程と、を含むことを特徴としている。
少なくとも前記被加熱材の寸法に係る情報を取得する鋼板情報取得工程を含み、前記出力条件決定工程は、前記物性値測定工程で測定した物理量から前記物性値を算出し、前記温度測定工程での測定結果と、算出した前記物性値と、前記鋼板情報取得工程で取得した前記被加熱材の寸法とに基づいて前記出力条件を決定してもよい。
前記物性値測定工程は、前記物理量として、前記ライン上に配設された前記検査コイルを有する物性値測定部内を前記被加熱材が搬送されたときの前記検査コイルのインダクタンスを算出するための物理量または当該インダクタンスを測定してもよい。
前記物性値測定工程は、前記ライン上に配設された前記誘導コイルと同一形状の検査コイルを用いて前記物理量を測定してもよい。
誘導加熱方法は、前記誘導加熱部の直後の下流側の前記ライン上を搬送中の前記誘導加熱部による誘導加熱後の前記被加熱材の温度を測定する別の温度測定工程と、前記別の温度測定工程での測定結果に基づいて、前記出力条件を補正する補正工程と、をさらに含んでもよい。
本発明によれば、被加熱材の種類や組成によらず、また、被加熱材を搬送するライン上の搬送装置等の影響によらず、被加熱材を目標温度まで誘導加熱することができる。また、本発明によれば、被加熱材である被加熱材の種類が変わった直後でも被加熱材を目標温度まで誘導加熱することができる。
本発明の第1の実施形態に係る誘導加熱装置を備える連続溶融亜鉛めっき装置の概略を示す図である。 図1の誘導加熱部の概略を示す図である。 図1の物性値測定部の概略を示す図である。 図1の物性値測定部での測定結果に基づいて物性値を取得する方法を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る誘導加熱装置の概略を示す図である。 実施例及び比較例の誘導加熱結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る誘導加熱装置を備える連続溶融亜鉛めっき装置の概略を示す図である。
図1の連続溶融亜鉛めっき装置100は、鋼板Hに溶融亜鉛めっきし、溶融亜鉛めっきが付着した鋼板Hを誘導加熱装置1により加熱し、鋼板Hの溶融亜鉛めっき層を合金化することにより、鋼板Hの溶接性、耐食性、プレス性等を良好にするものである。以下、具体的に説明する。
連続溶融亜鉛めっき装置100は、溶融亜鉛めっき鋼板の製造ライン上に設けられ、溶融亜鉛めっき浴2、ガスワイピングノズル3、制振装置4、誘導加熱装置1、上部ロール5が、製造ラインに沿って上流から下流に向けてこの順に配設されている。
連続溶融亜鉛めっき装置100では、鋼板Hは製造ライン上を搬送され、不図示の焼鈍炉で焼鈍された後、外気によって酸化されるのを防止するために設けられるダクト状のスナウト6内を通って溶融亜鉛めっき浴2に導入される。
溶融亜鉛めっき浴2に導入された鋼板Hは、該浴2内に設けられたシンクロール2aにより、上向きに方向転換され、サポートロール2bで反りが矯正された後、溶融亜鉛めっき浴2から引き出される。
そして、溶融亜鉛めっきされた鋼板Hは、ガスワイピングノズル3からワイピングガスがその両面に吹き付けられ、めっき付着量が調整される。
めっき付着量が調整された鋼板Hは、該鋼板Hの振動を抑制する制振装置4を通過する。制振装置4は、鋼板Hの振動を抑制する機能の他に、誘導加熱装置1に対する鋼板Hの角度を規定する機能を有していてもよい。
制振装置4による振動の抑制や角度の規定のための方式としては、高温ガス(例えば450℃以上)を鋼板Hの端部に吹き付ける方式が考えられる。また、電磁力のピンチ力による方式であってもよい。
制振装置4を通過後、鋼板Hは、誘導加熱装置1にて加熱され、例えば550±10℃まで昇温され、鋼板Hが上部ロール5に至るまでの間に鋼板Hの溶融亜鉛めっき層が合金化される。誘導加熱装置1の詳細については後述する。
溶融亜鉛めっき層が合金化された鋼板Hは、不図示の冷却装置により冷却され、上部ロール5により通板方向が変換される。
続いて、誘導加熱装置1の詳細について説明する。
誘導加熱装置1は、製造ライン(以下、ラインという)上を搬送中の被加熱材としての鋼板Hを誘導加熱部10によって誘導加熱するものであり、ラインにおける誘導加熱部10の上流側の位置に温度測定部11及び物性値測定部12を備える。図の例では、温度測定部11が物性値測定部12の上流側に配設されているが、温度測定部11と物性値測定部12との位置は反対であってもよい。
図2は、誘導加熱部10の概略を示す図である。
誘導加熱部10は、図に示すように、誘導コイル10aと交流電源10bとを有する。
誘導コイル10aは、銅などの導体で構成され、搬送されている鋼板Hの周囲に巻き回されるように設けられており、また、交流電源10bに接続されている。
交流電源10bは、誘導コイル10aに電力を供給/出力する。
誘導加熱部10では、誘導コイル10aによって鋼板Hの板面に略平行な磁束M1が発生し、該磁束M1が鋼板Hの通板方向に直交した断面の誘導コイルに近い表層を集中的に貫通する。この磁束M1により、鋼板Hの通板方向に直行する断面内で周回する誘導電流が発生し、該誘導電流により鋼板Hが加熱される。つまり、誘導加熱部10は、LF(平行磁束)方式の誘導加熱で鋼板Hを加熱する。
図1の説明に戻る。
温度測定部11は、ラインにおける誘導加熱部10の上流側の位置であって制振装置4と誘導加熱部10の間の位置すなわち誘導加熱部10の直前の位置で、搬送中の鋼板Hの温度を測定する。この温度測定部11は、例えば赤外線温度センサ等の被接触型の温度センサで構成される。
物性値測定部12は、ラインにおける誘導加熱部10の上流側の位置であって制振装置4と誘導加熱部10の間の位置すなわち誘導加熱部10の直前の位置で、搬送中の鋼板Hの物性値に係る物理量を測定する。鋼板Hの物性値とは、例えば鋼板Hの透磁率及び電気抵抗率である。
図3は、物性値測定部12の概略を示す図である。
物性値測定部12は、図3に示すように、検査コイル12aと交流電源12bとを有する。
検査コイル12aは、銅などの導体で構成され、搬送されている鋼板Hの周囲に巻き回されるように設けられており、また、交流電源12bに接続されている。
交流電源12bは、コイル12aに電力を供給/出力する。
物性値測定部12は、検査コイル12aに交流電源12bから励磁電流を通電して、物性値測定部12内すなわち検査コイル12a内を通過する鋼板Hの板面に略平行な磁束M2を発生させ、鋼板Hに誘導電流を流す。そして、物性値測定部12は、鋼板Hの物性値に係る物理量として、誘導電流を流した時の検査コイル12aにかかる電圧V、検査コイル12aを流れる電流I及び電圧Vと電流Iの位相差θを測定する。これらの測定結果は、物性値測定部12から後述の制御部14(図1参照)に送信される。
なお、物性値測定部12は、鋼板Hを誘導加熱することを目的としたものではないため、その交流電源12bから供給される電力は、誘導加熱部10の交流電源10bから供給される電力より小さくすることが好ましい。
再び図1の説明に戻る。
誘導加熱装置1は、さらに鋼板情報取得部13と制御部14とを備える。
制御部14は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、誘導加熱装置1における誘導加熱処理を実行するプログラムが格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、光磁気ディスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部14にインストールされたものであってもよい。制御部14の詳細については後述する。
鋼板情報取得部13は、被加熱対象の鋼板Hの比熱等の物性値や寸法等を取得するものであり、例えば制御部14を構成するコンピュータに対する入力機器(例えばマウスやキーボード、タッチパネル等)から構成される。鋼板Hの寸法とは、例えば鋼板Hの厚みや幅であり、上記入力機器を介してユーザから入力される。また、鋼板情報取得部13は、入力機器を介してユーザから入力する代わりに、データベースからの情報を通信回線を通して取得するものであってもよい。なお、鋼板情報取得部13で取得された鋼板Hの比熱等の物性値や寸法等に係る情報は制御部14に送信される。また、鋼板情報取得部13で取得する物性値は、鋼種依存性、温度依存性が小さい密度や比熱である。
また、誘導加熱装置1は、ラインにおける誘導加熱部10の下流側の位置に別の温度測定部15を備える。この温度測定部15は、誘導加熱部10と上部ロール5の間の位置すなわち誘導加熱部10の直後の位置で、搬送中の誘導加熱後の鋼板Hの温度を測定する。この温度測定部15は、例えば赤外線温度センサ等の被接触型の温度センサで構成され、本実施形態においては、誘導加熱後の鋼板Hの温度が所定の値になったか否かを確認するために用いられる。
続いて、図1及び図3を参照し、図4を用いて制御部14について説明する。図4は、制御部14が後述のように物性値測定部12での測定結果に基づいて物性値を取得する方法を説明する図である。
制御部14は、誘導加熱装置1の各部、特に誘導加熱部10を制御するものである。この制御部14は、温度測定部11及び物性値測定部12での測定結果と、鋼板情報取得部13での取得結果とに基づいて、誘導加熱部10の交流電源10bから誘導コイル10aへの電力の出力条件を決定する。
具体的には、例えば、制御部14はまず、物性値測定部12で測定した物理量に基づいて、物性値測定部12内を鋼板Hが搬送されたときの検査コイル12aのインダクタンスLを算出する。より具体的には、物性値測定部12で測定した物理量とは、物性値測定部で鋼板Hに誘導電流を発生させた時の検査コイル12aにかかる電圧V、検査コイル12aを流れる電流I及び電圧Vと電流Iの位相差θであり、検査コイル12aのインダクタンスLは以下の式(1)から算出する。なお、fは交流電源12bの周波数である。
=V*sinθ/2π*f・・・(1)
次いで、制御部14は、算出したインダクタンスLから鋼板Hの透磁率μを算出する。検査コイル12aのインダクタンスLと比透磁率の関係は、図4の関係式f(x)で示すことができるので、制御部14は、例えば、関係式f(x)と上記算出したインダクタンスから鋼板Hの比透磁率を算出し、該比透磁率から鋼板Hの透磁率μを算出する。
なお、図4の横軸は比透磁率、縦軸は検査コイル12aのインダクタンスLを示し、関係式f(x)は以下のシミュレーションの結果を対数関数で近似したものである。すなわち、鋼板Hの厚み及び幅がそれぞれ1mm、500mmであり、検査コイル12aの巻き数、開口部の高さ及び開口部の幅がそれぞれ、5巻き、60mm、580mmであり、励磁電流が10Aであり、交流電源12bの周波数が1kHzであるものとし、鋼板Hの比透磁率を10、100、1000としたときの検査コイル12aのインダクタンスLをシミュレーションにより計算し、計算結果を対数関数で近似することにより上記関係式f(x)を得ることができる。
また、制御部14は、算出したインダクタンスLから鋼板Hの電気抵抗率ρを算出する。電気抵抗率ρは、透磁率μと同様にしてインダクタンスLから算出可能であるため、その算出方法については説明を省略する。なお、検査コイル12aの抵抗RをR=V*cosθ/Iから算出しておき、この検査コイル12aの抵抗Rから鋼板Hの電気抵抗率ρを算出してもよい。
そして、制御部14は、算出した鋼板Hの透磁率μ及び電気抵抗率ρと、温度測定部11で測定された鋼板Hの温度Tと、予め設定された目標温度Tと、鋼板情報取得部13で取得された鋼板Hの寸法(厚みtと幅W)とを用いて、誘導加熱部10の交流電源10bから誘導コイル10aへの電力の出力条件を決定する。以下の例では、鋼板情報取得部13で取得された鋼板Hの質量密度ρ、比熱cも用いて上記出力条件を決定する。上記出力条件は、例えば、上記電力の周波数f及び誘導コイル10aへ供給する電流Iである。透磁率μが大きい場合は、周波数fとして高いものに決定し、電流Iとして大きいものに決定し、電気抵抗率ρが大きい場合は、周波数fとして高いものに決定し、電流Iとして大きいものに決定する。具体的には、誘導コイル10a自身の電気抵抗が十分小さいものとし、誘導コイル10aの鋼板長手方向に沿った長さをL、ライン速度をvとして、まず、以下の式(2)、(3)から目標投入電力Pを決定する。
ΔT=T−T ・・・式(2)
P=W*t*v*ρ*c*ΔT ・・・式(3)
そして、周波数f及び誘導コイル10aへ供給する電流Iは例えば以下の式(4)〜(7)から算出することができる。なお、以下の式において、nは誘導コイル10aの巻き数、L´はシミュレーションによって求めた誘導コイル10aのインダクタンスである。
>4*ρ/(π*t*μ) ・・・式(4)
=(P*((R+(2π*f*L´)))1/2/(2π*f*L´) ・・・式(5)
R=(n*ρ*W/δ)/l ・・・式(6)
δ=(ρ/(π*f*μ))1/2 ・・・式(7)
なお、以上では、誘導コイル10a自身の電気抵抗が十分小さいことを前提としていたが、この前提以外の場合も、シミュレーションによって、通板する鋼板Hの物性値や寸法の投入電力Pに対する影響を明確にしておけば、運転パラメータ、すなわち、誘導コイル10aへ供給する電力の周波数f及び誘導コイル10aへ供給する電流Iとして最適なものを決定することができる。
制御部14は、決定した出力条件を誘導加熱部10の交流電源10bに送信する。交流電源10bは出力条件に基づいて電力を誘導コイル10aに供給する。
したがって、誘導加熱装置1は、鋼板Hの種類や組成によらず、また、鋼板Hを搬送するライン上の搬送装置等の影響によらず、誘導コイル10aにより鋼板Hを目標温度まで誘導加熱することができる。
なお、既存の誘導加熱装置として、誘導加熱後の温度を測定し、その温度に基づき誘導コイルに対する電力の出力条件をフィードバック制御するものがあるが、この既存の誘導加熱装置では、被加熱材の種類が変わった直後などに目標温度まで昇温することができない。それに対し、本実施形態の誘導加熱装置1では、鋼板Hの種類が変わった直後であっても鋼板Hを目標温度まで昇温することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る誘導加熱装置1は、図示は省略するが、第1の実施形態に係る誘導加熱装置とは異なり、物性値測定部12の検査コイル12a(図3参照)が誘導加熱部10の誘導コイル10aと同一形状である。
本実施形態に係る誘導加熱装置1では、例えば、制御部14はまず、第1の実施形態と同様に、物性値測定部12で測定した物理量に基づいて、物性値測定部12内を鋼板Hが搬送されたときの検査コイル12aのインダクタンスLを算出する。
そして、制御部14は、算出したインダクタンスLと、温度測定部11で測定された鋼板Hの温度Tと予め設定された目標温度T等から、誘導加熱部10の交流電源10bから誘導コイル10aへの電力の周波数f及び誘導コイル10aへ供給する電流Iを決定する。具体的には、検査コイル12aのインダクタンスLが誘導コイル10aのインダクタンスLと一致すると共に目標温度Tが達成されるような周波数f及び電流Iに決定する。より具体的には、周波数fは例えば上述の式(4)から算出することができ、誘導コイル10aへ供給する電流Iは例えば以下の式(8)から算出することができる。なお、以下の式(8)におけるR´は誘導コイル10aと同寸法の検査コイル12aで測定した抵抗値である。
I=(P/R´)1/2 ・・・式(8)
制御部14が、決定した出力条件を誘導加熱部10の交流電源10bに送信し、交流電源10bが出力条件に基づいて電力を誘導コイル10aに供給するので、本実施形態の誘導加熱装置1であっても、鋼板Hの種類や組成等によらず、誘導コイル10aにより鋼板Hを目標温度まで誘導加熱することができる。また、本実施形態の誘導加熱装置1では、第1の実施形態のものに比べ、制御部14での演算量を減少させることができる。
なお、誘導加熱部10の交流電源10bから誘導コイル10aへ供給する電力の周波数fは以下のように決定してもよい。すなわち、物性値測定部12の検査コイル12aを使って交流電源12bの周波数fを変化させながら検査コイル12aの抵抗R´を計測し、抵抗R´として一番低いものが得られる周波数fを誘導コイル10aへ供給する電力の周波数fとしてもよい。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る誘導加熱装置の概略を示す図である。
図5の誘導加熱装置1は、第1の実施形態のものと異なり、制御部14が、温度測定部15での測定結果に基づいて、制御部14で決定した誘導加熱部10の交流電源10bから供給する電力の出力条件を補正し、言い換えると、温度測定部15での測定結果を上記出力条件にフィードバックする。
制御部14が、補正した出力条件を誘導加熱部10の交流電源10bに送信し、交流電源10bが出力条件に基づいて電力を誘導コイル10aに供給するので、本実施形態の誘導加熱装置1であっても、鋼板Hの種類や組成等によらず、誘導コイル10aにより鋼板Hを目標温度まで誘導加熱することができる。また、本実施形態の誘導加熱装置1では、加熱実績に応じて供給電力を補正することができるので、より確実に鋼板Hを目標温度まで誘導加熱することができる。
なお、本実施形態のようなフィードバック制御は、第2の実施形態のような検査コイルと誘導コイルの形状が同一である構成にも適用することができる。
(誘導加熱部の他の例)
以上の例では、誘導加熱部は、誘導コイルによって鋼板の板面に略平行な磁束を発生させ、該磁束によって鋼板に発生した誘導電流により鋼板を加熱するLF方式のものである。誘導加熱部はこの例に限られず、誘導コイルによって鋼板の板面に略垂直であり鋼板を貫通する磁束を発生させ該磁束により鋼板に発生した誘導電流により鋼板を加熱するTF(垂直磁束)方式のものであってもよい。
(物性値測定部の検査コイルの他の例)
以上の例では、物性値測定部の検知コイルは、該コイルに励磁電流を通電したときに、物性値測定部内を通過する鋼板の板面に略平行な磁束を発生させるLF式のものである。しかし、検査コイルはこの例に限られず、該コイルに励磁電流を通電したときに、物性値測定部内を通過する鋼板の板面に略垂直であり鋼板を貫通する磁束を発生させるTF式のものであってもよく、また、励磁電流を通電したときに磁束を発生させ、物性値測定部内を通過する鋼板に誘導電流を発生させるコイルであればよい。
なお、第2の実施形態において、誘導加熱部としてTF方式のものが採用される場合、物性値測定部の検査コイルとしてはTF式のものであって該誘導加熱部の誘導コイルと同一形状のものが採用される。
(物性値測定部から制御部への出力の他の例)
以上の例では、物性値測定部の検査コイルに流れた電流の情報などを物性値測定部から制御部に送信し、制御部が受信した情報に基づき検査コイルのインダクタンスを算出し該インダクタンスに基づき誘導加熱装置の交流電源の出力条件を決定していた。この例に限られず、物性値測定部でインダクタンスを算出/測定した上で、インダクタンスに係る情報を物性値測定部から制御部に送信し、制御部では該インダクタンスに基づき上記出力条件を決定してもよい。
(各実施形態に係る誘導加熱装置の他の適用例)
以上の例では、各実施形態に係る誘導加熱装置を、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造のために誘導加熱を行う装置に適用していた。合金化溶融亜鉛めっき鋼板の鋼板厚さは、通常3mm未満の薄板である。しかし、各実施形態に係る誘導加熱装置は、それ以外の厚さの鋼板、例えば厚さ6mm以上の厚板の熱処理のために誘導加熱を行う装置に適用してもよい。厚板に対する熱処理としては焼き入れや焼き戻し等といったものがある。また、以上の各実施形態に係る誘導加熱装置は、鋼板すなわち板状の鋼材を誘導加熱する装置に適用しているが、棒状の鋼材、線状の鋼材を誘導加熱する装置に適用してもよい。さらに、以上の各実施形態に係る誘導加熱装置は、帯状の鋼材を帯状のまま連続的に誘導加熱する装置に適用しているが、帯状の鋼材を円筒状に巻き取った円筒状金属コイルをライン上で誘導加熱する装置に適用してもよい。また、各実施形態にかかる誘導加熱装置の被加熱材は、鋼材に限られず、他の金属材であってもよく、さらに、金属材に限らず、高い導電性を有するものであれば良く、例えば、カーボンであってもよい。
第1の実施形態に係る誘導加熱装置1を用いて、種々の鋼板を誘導加熱した結果を図6に示す。なお、以下では、鋼種Aとは、質量%で、C:0.005%、Si:0.01%、Mn:0.46%、P:0.016%、S:0.005%であり、且つ、残部がFe及び不可避的不純物からなるものであり、鋼種Bとは、質量%で、C:0.03%、Si:0.02%、Mn:0.18%、P:0.012%、S:0.005%であり、且つ、残部がFe及び不可避的不純物からなるものであり、鋼種Cとは、質量%で、C:0.23%、Si:0.11%、Mn:0.63%、P:0.034%、S:0.034%であり、且つ、残部がFe及び不可避的不純物からなるものである。また、以下の説明における実績温度とは、通板速度50m/分で長さ10mの鋼板を連続加熱した際における、加熱後の鋼板の温度の平均値であり、Tは誘導加熱前の温度である。
実施例1〜3の鋼板は、それぞれ厚さ0.5mm、幅が1800mm、目標温度Tが600℃で共通であるが、鋼種がそれぞれ、鋼種A、鋼種B、鋼種Cと異なる。
また、実施例4、5は、鋼種が鋼種A、目標温度Tが600℃で実施例1と共通であるが、寸法が実施例1とは異なり、実施例4では厚さ0.2mm×幅1000mm、実施例5では厚さ1.0mm×幅900mmであった。
実施例6、7は、鋼種が鋼種A、寸法が厚さ0.5mm×幅1800で実施例1と共通であるが、目標温度Tが実施例1とは異なり、実施例6では700℃、実施例7では800℃であった。
実施例8は、鋼種、寸法、目標温度が実施例1と共通であるが、誘導加熱前の鋼板の温度Tが実施例1と異なっていた。
なお、比較例1〜3では、従来の方式、すなわち、第1の実施形態に係る誘導加熱装置1のような物性値測定部12を設けずに、誘導加熱部10の下流側の温度測定部15での測定結果に基づいてフィードバック制御する方式で誘導加熱を行った。また、比較例1〜3の鋼板は、それぞれ厚さ0.5mm、幅が1800mm、目標温度Tが600℃で共通であるが、鋼種がそれぞれ、鋼種A、鋼種B、鋼種Cと異なる。
図6に示すように、比較例1〜3では、鋼種によらず、実績温度と目標温度との差が15℃程度であり、比較例の方式では目標温度が達成できなかった。それに対し、実施例1〜3では、鋼種によらず、実績温度と目標温度との差が1℃であり、目標温度が達成できた。すなわち、第1の実施形態の誘導加熱装置1では、誘導加熱直後から鋼種によらず目標温度まで鋼板を誘導加熱することができる。
また、実施例1、4、5では、寸法によらず、実績温度と目標温度との差が1℃であり、目標温度が達成できた。すなわち、第1の実施形態の誘導加熱装置1では、誘導加熱直後から寸法によらず目標温度まで鋼板を誘導加熱することができる。
実施例1、6、7では、目標温度によらず、実績温度と目標温度との差が1℃であり、目標温度が達成できた。すなわち、第1の実施形態の誘導加熱装置1では、誘導加熱直後から、目標温度によらず目標温度まで鋼板を誘導加熱することができる。
実施例1、8では、誘導加熱前の温度すなわち目標温度までの昇温量によらず、実績温度と目標温度との差が1℃であり、目標温度が達成できた。すなわち、第1の実施形態の誘導加熱装置1では、誘導加熱直後から、誘導加熱前の温度によらず目標温度まで鋼板を誘導加熱することができる。
本発明は、製造ラインを搬送中の鋼材を誘導加熱する技術等に有用であり、特に、溶融亜鉛めっき鋼板の亜鉛めっき層を誘導加熱で合金化する技術等に有用である。
1…誘導加熱装置
10…誘導加熱部
10a…誘導コイル
10b…交流電源
11…温度測定部
12…物性値測定部
12a…検査コイル
12b…交流電源
13…鋼板情報取得部
14…制御部
15…温度測定部
100…連続溶融亜鉛めっき装置

Claims (10)

  1. 誘導コイルと該誘導コイルに電力を出力する交流電源とを有する誘導加熱部によって、ライン上を搬送中の溶融亜鉛めっき鋼板を被加熱材として誘導加熱して亜鉛めっき層を合金化する誘導加熱装置であって、
    前記ラインにおける前記誘導加熱部の直前の上流側の位置に設けられ、前記誘導加熱部の直前で搬送中の前記被加熱材の温度を測定する温度測定部と、
    前記ラインにおける前記誘導加熱部の直前の上流側の位置に設けられ、前記誘導加熱部の直前で搬送中の前記被加熱材の物性値に関する物理量を前記被加熱材の周囲に巻き回されるようにして前記ライン上に配設された検査コイルにより測定する物性値測定部と、
    少なくとも前記温度測定部及び前記物性値測定部での測定結果に基づいて、前記交流電源から前記誘導コイルへの電力の出力条件を決定する制御部と、を備えることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 少なくとも前記被加熱材の寸法に係る情報を取得する鋼板情報取得部を備え、
    前記制御部は、前記物性値測定部で測定した物理量から前記物性値を算出し、前記温度測定部での測定結果と、算出した前記物性値と、前記鋼板情報取得部で取得した前記被加熱材の寸法とに基づいて前記出力条件を決定することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記物性値測定部は、前記物理量として、当該物性値測定部内を前記被加熱材が搬送されたときの前記検査コイルのインダクタンスを算出するための物理量または当該インダクタンスを測定することを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記物性値測定部は、前記ライン上に配設され前記誘導コイルと同一形状の検査コイルを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記ラインにおける前記誘導加熱部の直後の下流側に設けられ、前記誘導加熱部による誘導加熱後の、搬送中の前記被加熱材の温度を測定する別の温度測定部を備え、
    前記制御部は、前記別の温度測定部での測定結果に基づいて、前記出力条件を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  6. 誘導コイルと該誘導コイルに電力を出力する交流電源とを有する誘導加熱部によって、ライン上を搬送中の溶融亜鉛めっき鋼板を被加熱材として誘導加熱して亜鉛めっき層を合金化する誘導加熱方法であって、
    前記誘導加熱部の直前の上流側の前記ライン上を搬送中の前記被加熱材の温度を測定する温度測定工程と、
    前記誘導加熱部の直前の上流側の前記ライン上を搬送中の前記被加熱材の物性値に関する物理量を前記被加熱材の周囲に巻き回されるようにして前記ライン上に配設された検査コイルにより測定する物性値測定工程と、
    少なくとも前記温度測定工程及び前記物性値測定工程での測定結果に基づいて、前記交流電源から前記誘導コイルへの電力の出力条件を決定する出力条件決定工程と、を含むことを特徴とする誘導加熱方法。
  7. 少なくとも前記被加熱材の寸法に係る情報を取得する鋼板情報取得工程を含み、
    前記出力条件決定工程は、前記物性値測定工程で測定した物理量から前記物性値を算出し、前記温度測定工程での測定結果と、算出した前記物性値と、前記鋼板情報取得工程で取得した前記被加熱材の寸法とに基づいて前記出力条件を決定することを特徴とする請求項6に記載の誘導加熱方法。
  8. 前記物性値測定工程は、前記物理量として、前記ライン上に配設された前記検査コイルを有する物性値測定部内を前記被加熱材が搬送されたときの前記検査コイルのインダクタンスを算出するための物理量または当該インダクタンスを測定することを特徴とする請求項6または7に記載の誘導加熱方法。
  9. 前記物性値測定工程は、前記ライン上に配設された前記誘導コイルと同一形状の検査コイルを用いて前記物理量を測定することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の誘導加熱方法。
  10. 前記誘導加熱部の直後の下流側の前記ライン上を搬送中の前記誘導加熱部による誘導加熱後の前記被加熱材の温度を測定する別の温度測定工程と、
    前記別の温度測定工程での測定結果に基づいて、前記出力条件を補正する補正工程と、を含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱方法。
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