JP2017043795A - 連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法 - Google Patents

連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】錫鍍金鋼板の合金錫量を精度よく制御することができる連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法を提供する。【解決手段】鋼板の連続錫鍍金ラインのリフローラインにおいて、放射率を補正した放射温度計を用いて、被処理鋼板の合金化炉出側の板温が被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、リフローの出力電力を制御して、被処理鋼板の合金化炉出側の板温を精度よく制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法に関する。
食缶その他の一般缶用の表面処理鋼板として、錫鍍金鋼板が広く用いられている。この錫鍍金鋼板の製造には、通常、Fe−Sn合金層を生成させ、光沢性および耐食性を高めるため、リフロー処理が採用されている。
リフロー処理は、非処理鋼板の温度上昇を所定範囲内に制御するため、抵抗加熱を用いたコンダクションリフローによるか、またはコンダクションリフローに誘導加熱を用いたインダクションリフローの併用によることが一般的である。また、Fe−Sn合金層の合金化度を制御するため、合金化度計をラインに導入して合金化度を実測するか、または合金化の主要因となる被処理鋼板の板温を高精度で制御することが必要である。
従来、被処理鋼板の板温の制御は、被処理鋼板表面の光沢を肉眼で確認して、または特許文献1に記載されているように、画像処理を施して被処理鋼板表面のフローラインを検出して、合金化炉出側における被処理鋼板の板温の設定値を変更することによって行われてきた。これは、コンダクションリフローおよびインダクションリフローは、いずれも被処理鋼板が帯電するので、被処理鋼板の板温を接触式の温度計を用いて実測することが困難であったこと、および被処理鋼板表面の錫の放射率は低く、しかも金属錫量、合金錫量またはこれらの比により被処理鋼板表面の放射率が大きく変動するので、被処理鋼板の板温を非接触式の放射温度計を用いて精度よく測定することができなかったことから、目標とする合金錫量や合金化度が得られないという問題があったことによるものである。
特開平09−256193号公報
しかし、従来の合金化炉出側における被処理鋼板の板温設定値を変更する際、目視判断では属人的な誤差が大きく、また、画像処理ではフローラインが無くなる被処理鋼板の板温の境界温度を単に見出すのみであり、いずれの手段によっても、錫鍍金鋼板の合金錫量を精度よく制御することができなかった。
そこで、本発明は、錫鍍金鋼板の合金錫量を精度よく制御することができる連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねたところ、鋼板の連続錫鍍金ラインのリフローラインにおいて、放射率を補正した放射温度計を用いて、被処理鋼板の合金化炉出側の板温が被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、リフローの出力電力を制御して、被処理鋼板の合金化炉出側の板温を精度よく制御することで、錫鍍金鋼板の合金錫量を精度よく制御することができることを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[7]である。
[1]鋼板の連続錫鍍金ラインのリフローラインにおいて、連続的に送られてくる錫鍍金された被処理鋼板を、コンダクションリフローの出力電力により加熱昇温して合金化炉に通板し、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温を放射温度計により測定し、前記被処理鋼板を急冷処理する連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法であって、
(1)前記被処理鋼板の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値に基づいて、前記コンダクションリフローによる加熱昇温時の出力電力を設定し、
(2)前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値および錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率目標値を設定し、
(3)予め設定した合金化モデルを用いて、前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値、前記放射率目標値と錫の放射率との比である放射率補正目標値、および前記被処理鋼板の合金化炉入側の板温に基づいて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値を算出し、
(4)前記放射率目標値を設定した放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値になるように、前記コンダクションリフローの出力電力を制御して、前記被処理鋼板の一部をリフローラインに通板し、
(5)前記被処理鋼板の一部を前記リフローラインに通板した後、前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測し、
(6)前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測して得られた金属錫量実測値および合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率を補正し、
(7)前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて放射率を補正した前記放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の残部の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローの出力電力を制御する、連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
[2]前記被処理鋼板は先行してリフロー処理される被処理鋼板および後行してリフロー処理される被処理鋼板からなり、
〈I〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、上記[1]に記載の(1)〜(7)の処理を行い、
〈II〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量および前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量を測定し、
〈III〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量と前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量との差を算出し、
〈IV−1〉前記差が所定範囲内である場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値に基づいて放射率を補正した放射温度計を用いて、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温が、前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローの出力電力を制御し、
〈IV−2〉前記差が所定範囲を超える場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、上記[1]に記載の(1)〜(7)の処理を行う、
上記[1]に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
[3]鋼板の連続錫鍍金ラインのリフローラインにおいて、連続的に送られてくる錫鍍金された被処理鋼板を、コンダクションリフローおよびインダクションリフローの出力電力により加熱昇温して合金化炉に通板し、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温を放射温度計により測定し、前記被処理鋼板を急冷処理する連続鍍金ラインのリフロー処理方法であって、
(1)前記被処理鋼板の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値に基づいて、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローによる加熱昇温時の出力電力を設定し、
(2)前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値および錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率目標値を設定し、
(3)予め設定した合金化モデルを用いて、前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値、前記放射率目標値と錫の放射率との比である放射率補正目標値、および前記被処理鋼板の合金化炉入側の板温に基づいて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値を算出し、
(4)前記放射率目標値を設定した放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値になるように、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローの出力電力を制御して、前記被処理鋼板の一部をリフローラインに通板し、
(5)前記被処理鋼板の一部を前記リフローラインに通板した後、前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測し、
(6)前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測して得られた金属錫量実測値および合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率を補正し、
(7)前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて放射率を補正した前記放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の残部の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローの出力電力を制御する、連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
[4]前記被処理鋼板は先行してリフロー処理される被処理鋼板および後行してリフロー処理される被処理鋼板からなり、
〈I〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板について、上記[3]に記載の(1)〜(7)の処理を行い、
〈II〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量および前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量を測定して、
〈III〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量と前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金量との差を算出し、
〈IV−1〉前記差が所定範囲内である場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板について、前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値に基づいて放射率を補正した放射温度計を用いて、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温が、前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローの出力電力を制御し、
〈IV−2〉前記差が所定範囲を超える場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、上記[3]に記載の(1)〜(7)の処理を行う、
上記[3]に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
[5]前記放射温度計の放射率を補正した後、前記金属錫量実測値、前記合金錫量実測値、補正した放射率、前記被処理鋼板の合金化炉入側の板温および放射率を補正した前記放射温度計を用いて測定した前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温に基づいて、前記合金化モデルを補正する、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
[6]前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する際に、錫鍍金ライン通過後に前記被処理鋼板から試料を採取し、採取した前記試料から前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理制御方法。
[7]前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する際に、合金化度計を用いて前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理制御方法。
本発明によれば、錫鍍金鋼板の合金錫量を精度よく制御することができる連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法を提供することができる。
図1は、本発明のリフロー処理方法を実施するためのリフローラインの一構成を示す図である。 図2は、本発明のリフロー処理方法を示すフローチャートである。 図3は、実施例に係る錫鍍金鋼板の合金錫量の精度を表すヒストグラムである。 図4は、比較例に係る錫鍍金鋼板の合金錫量の精度を表すヒストグラムである。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
まず、図1に示す本発明のリフロー処理方法を実施するためのリフローラインの一構成の一例について説明する。
図1に示すリフローラインには、連続的に搬送される錫鍍金された被処理鋼板1を直接抵抗加熱するNo.1コンダクタロール2およびNo.2コンダクタロール8と、被処理鋼板1を保熱し高温にする合金化炉3と、被処理鋼板1を誘導加熱するインダクションヒーター4と、加熱により再溶融した錫を水冷し凝固するクエンチタンク7と、クエンチタンク7内で被処理鋼板1を巻き付けるクエンチロール6が備えられている。
インダクションリフローによる加熱を行わない場合には、インダクションヒーター4は省略可能である。
さらに、図1に示すリフローラインには、合金化炉3出側の板温を測定するための放射温度計5および合金化炉3入側の板温を測定するための放射温度計9を備える。放射温度計5の放射率は、リフロー処理開始当初は目標値に基づいて算出した放射率目標値を設定するが、リフロー処理開始後に、実測したデータに基づいて算出した放射率(補正値)を用いて放射率を補正する。放射温度計9の放射率は、例えば、錫の放射率を設定する。
さらに、図1に示すリフローラインには、リフロー処理前の被処理鋼板1の錫鍍金量を測定するための付着量計31、板幅を測定するための板幅検出部32、板厚を測定するための板厚検出部33、ライン速度を測定するためのライン速度検出部34、およびリフロー処理後の被処理鋼板1の合金化度を測定するための合金化度計35、リフロー処理後の被処理鋼板1の錫鍍金付着量を測定するための付着量計36を備えることができる。
さらに、図1に示すリフローラインには、制御部として、データの入出力を行うための入出力部20、演算を行うための演算部21、合金錫量目標値、金属錫量目標値、板幅、板厚、ライン速度、錫の放射率、鋼種ごとの合金化進行速度補正係数等を格納したデータベース22、数値などを入力するための入力デバイス23、演算結果を書き込んで記憶するための記憶媒体24、入力された数値などを表示するための表示デバイス25、No.1コンダクタロール2およびNo.2コンダクタロール8に加熱昇温時の出力電力を供給するためのコンダクションリフロー電力供給部10、インダクションヒーター4に加熱昇温時の出力電力を供給するためインダクションリフロー電力供給部11、インダクションリフロー電力供給部11の出力電力を制御するためのインダクションリフロー電力制御部12、コンダクションリフロー電力供給部10の出力電力を制御するためのコンダクションリフロー電力制御部13を備える。
リフロー処理に必要なパラメータがすべてデータベース22に格納されている場合には、入力デバイス23は省略可能である。
表示デバイス25は省略可能である。
錫鍍金された被処理鋼板1は、No.1コンダクタロール2に巻き付いた後、合金化炉3に入り、その後、クエンチタンク7に入って、クエンチロール6に巻き付いた後、さらに、No.2コンダクタロール8に巻き付いてリフロー処理を終える。被処理鋼板1の板温は、合金化炉3の入側に設置された放射温度計9および合金化炉3の出側に設置された放射温度計5により実測される。
その際、コンダクションリフローと称して、No.1コンダクタロール2とNo.2コンダクタロール8により被処理鋼板1に電流を流して被処理鋼板1を加熱し、合金化炉3にて保熱し高温にする。必要に応じて、合金化炉3とクエンチタンク7との間にインダクションヒーター4を設置し、インダクションリフローと称して、被処理鋼板1に高周波電流を流し、誘導加熱により被処理鋼板1を加熱してもよい。
コンダクションリフロー、またはコンダクションリフローおよびインダクションリフローにより被処理鋼板1を加熱し、被処理鋼板1の表面の金属錫を溶融させて急冷することで合金錫が被処理鋼板1の表面に生成される。
一方、被処理鋼板1の表面の金属錫量および合金錫量によって鋼板の放射率ε’は大きく変動する。そのため、被処理鋼板1表面の金属錫量および合金錫量から放射率を計算し、放射温度計5の放射率を補正することで、実測する合金化炉3出側の板温をより正確なものとする。被処理鋼板1の表面の金属錫量および合金錫量は、通板当初は目標値を用いて、その後、被処理鋼板1の一部がリフロー処理された後、そのリフロー処理された一部から実測して得られる実測値を用いる。
次に、本発明の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法の(1)〜(7)について説明する。
(1)加熱昇温時の出力電力の設定
加熱昇温時の出力電力の設定は、被処理鋼板1の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値に基づいて、コンダクションリフロー、またはコンダクションリフローおよびインダクションリフローによる加熱昇温時の出力電力を設定することにより行う。
演算部21が、入出力部20を介して、リフローラインを通板する被処理鋼板1の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値を、データベース22から取得し、コンダクションリフロー電力供給部10の出力電力を算出し、コンダクションリフロー制御部13に送出して、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力を算出し、コンダクションリフロー制御部13およびインダクションリフロー電力制御部12に送出して、加熱昇温時の出力電力を設定する。
本処理においては、被処理鋼板1の板幅、板厚およびライン速度は、データベース22から数値を取得する代わりに、それぞれ、板幅検出部32、板厚検出部33およびライン速度検出部34から数値を取得してもよいし、入力デバイスから入力された数値を取得してもよい。また、被処理鋼板1の金属錫量目標値および合金錫量目標値の一方または両方は、データベース22から数値を取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよい。
演算部21が取得した被処理鋼板1の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値は、記憶媒体24に書き込んで記憶してもよい。
コンダクションリフロー電力供給部10の出力電力、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力は、W=ρ×C×LS×60×t×10−3×w×(T1−T2)×APSn×APSn−Feで求められる。但し、上式において、W:出力電力(W)、ρ:鉄の比重(kg/m)、C:鉄の比熱(J/kg℃)、LS:ライン速度(m/min)、t:板厚(mm)、w:板幅(mm)、T1:被処理鋼板1の合金化炉入側の板温(℃)、T2:合金化炉出側の板温目標値(℃)、APSn,APSn−Fe:それぞれ、金属錫量目標値、合金錫量目標値毎に実績を基に算出される補正定数である。
(2)放射温度計5の放射率目標値の設定
放射温度計5の放射率目標値の設定は、金属錫量目標値、合金錫量目標値および錫の放射率に基づいて、放射温度計5の放射率目標値を設定することにより行う。
演算部21が、入出力部20を介して、リフローラインを通板する被処理鋼板1の金属錫量目標値および合金錫量目標値、ならびに錫の放射率を、データベース22から取得し、放射温度計5の放射率目標値を算出して、放射温度計5に送出し、設定する。
本処理においては、被処理鋼板1の金属錫量目標値および合金錫量目標値の一方または両方は、データベース22から数値を取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよいし、記憶媒体24に記憶されている場合には、そこから数値を読み出して取得してもよい。また、錫の放射率は、データベース22から数値を取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよい。
演算部21は、算出した放射温度計5の放射率目標値を記憶媒体24に書き込んで記憶する。
ある一態様では、演算部21は、下記式により放射温度計5の放射率目標値を算出する。
ε’=εSn*f(MPSn)*f(MPFe−Sn
ここで、
ε’は放射温度計5の放射率目標値であり、
εSnは錫の放射率であり、
PSnは金属錫量目標値であり、
PSn−Feは合金錫量目標値であり、
(MPSn)はMPSnの関数であり、
(MPSn−Fe)はMPSn−Feの関数であり、
演算子*は積算演算子である。
一例として、より詳細には、f(MPSn)は、f(MPSn)=αPSn+βであり、f(MPSn−Fe)は、f(MPSn−Fe)=αPSn−Fe+βである。ここで、α、α、β、βは、実績を基に算出される定数である。
(3)被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値の算出
被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値の算出は、予め設定した合金化モデルを用いて、金属錫量目標値、合金錫量目標値、放射率目標値と錫の放射率との比である放射率補正目標値、および被処理鋼板1の合金化炉3入側の板温に基づいて、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値を算出することにより行う。
まず、演算部21が、錫の放射率をデータベース22から取得し、放射率目標値を記憶媒体24から読み出して取得し、下記式により放射率補正目標値を算出して、記憶媒体24に書き込んで記憶する。
ここで、錫の放射率は、データベース22から取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよいし、記憶媒体24に記憶されている場合には、そこから数値を読み出して取得してもよい。
=ε’/εsn
ここで、
は放射率補正目標値であり、
ε’は放射温度計5の放射率目標値であり、
εsnは錫の放射率である。
次に、演算部21が、放射率補正目標値を記憶媒体24から読み出して取得し、被処理鋼板1の金属錫量目標値および合金錫量目標値、ならびに鋼種ごとの合金化進行速度補正係数をデータベース22から取得し、被処理鋼板1の合金化炉3入側の板温(実測値)を錫の放射率を設定した放射温度計9から取得し、予め設定した合金化モデルを用いて、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値を算出して、記憶媒体24に書き込んで記憶する。
被処理鋼板1の金属錫量目標値および合金錫量目標値の一方または両方は、データベース22から数値を取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよいし、記憶媒体24に格納されている場合には、そこから数値を読み出して取得してもよく、鋼種ごとの合金化進行速度補正係数は、データベース22から数値を取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよい。
ある一態様では、予め設定した合金化モデルとして、下記式で表される合金化モデルを用いる。
FeSn=A*(T1−T2)*E*K+B
ここで、
Fesnは合金化度(%)であり、
T1は被処理鋼板1の合金化炉3入側の板温(℃)であり、
T2は被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値(℃)であり、
は放射率補正目標値(補正後の放射温度計の放射率目標値ε’と錫の放射率εsnとの比)であり、
Kは鋼種ごとの合金化進行速度補正係数であり、
AおよびBは、それぞれ、定数であり、
演算子“*”は積算演算子である。
定数A、Bは、成分の異なる鋼種毎に固有の定数であり、合金化度の実績を基に算出される。
別の一態様では、予め設定した合金化モデルとして下記式で表される合金化モデルを用いる。
Fesn’=C*(T1−T2)*E*K+D
ここで、
Fesn’は合金錫量(g/m)であり、
T1は被処理鋼板1の合金化炉3入側の板温(℃)であり、
T2は被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値(℃)であり、
は放射率補正目標値(補正後の放射温度計の放射率目標値ε’と錫の放射率εsnとの比)であり、
Kは鋼種ごとの合金化進行速度補正係数であり、
CおよびDは、それぞれ、定数であり、
演算子“*”は積算演算子である。
定数C、Dは、成分の異なる鋼種毎に固有の定数であり、合金錫量の実績を基に算出される。
(4)被処理鋼板1の一部のリフローライン通板
被処理鋼板1の一部のリフローライン通板は、放射率目標値を設定した放射温度計5を用いて、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温が被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値になるように、コンダクションリフロー電力供給部10の出力電力、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力を制御して、被処理鋼板1の一部をリフローラインに通板することにより行う。
被処理鋼板1の一部をリフローラインに通板しながら、演算部21は、放射率目標値を設定した放射温度計5から、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温(実測値)を取得し、被処理鋼板1の一部の合金化炉3出側の板温(実測値)が、記憶媒体24から読み出して取得した被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値になるように、コンダクションリフロー電力供給部10、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力を算出し、コンダクションリフロー電力制御部13、またはコンダクションリフロー制御部13およびインダクションリフロー電力制御部12に送出して、コンダクションリフロー電力供給部10の出力電力、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力を設定して、被処理鋼板1を加熱する。
(5)被処理鋼板1の金属錫量および合金錫量の実測
被処理鋼板1の金属錫量および合金錫量の実測は、被処理鋼板1の一部をリフローラインに通板した後、被処理鋼板1の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測することにより行う。
リフローラインを一旦止めて、リフロー処理が行われた後の、被処理鋼板1の一部から試料を採取し、採取した試料の表面の金属錫量および合金錫量を実測し、金属錫量実測値および合金錫量実測値を求める。
リフローラインに付着量計36および合金化度計35が設置されている場合には、リフローラインを停止することなく、演算部21は、リフロー処理が行われた後の、被処理鋼板1の一部の錫鍍金付着量を付着量計36から、合金化度を合金化度計35から、それぞれ取得し、リフロー処理が行われた後の、被処理鋼板1の一部の表面の金属錫量実測値および合金錫量実測値を算出して、記憶媒体24に書き込んで記憶する。
(6)放射温度計5の放射率の補正
放射温度計5の放射率の補正は、被処理鋼板1の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測して得られた金属錫量実測値および合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて、放射温度計5の放射率を補正することにより行う。
演算部21が、リフロー処理が行われた後の、被処理鋼板1の一部の表面の金属錫量実測値および合金錫量実測値を記憶媒体24から読み出して取得し、錫の放射率をデータベース22から取得し、放射温度計5の放射率(補正値)を算出して、放射温度計5に送出する。
本処理においては、被処理鋼板1の一部の表面の金属錫量実測値および合金錫量実測値を記憶媒体24から読み出して取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよく、錫の放射率はデータベース22から取得する代わりに、入力デバイス23から入力された数値を取得してもよいし、記憶媒体24に記憶されている場合には、そこから数値を読み出して取得してもよい。
演算部21は、算出した放射温度計5の放射率(補正値)を記憶媒体24に書き込んで記憶してもよい。
ある一態様では、演算部21は、下記式により放射温度計5の放射率(補正値)を算出する。
ε’=εSn*f1(MSn)*f2(MFe−Sn
ここで、
ε’は放射温度計5の放射率(補正値)であり、
εsnは錫表面の放射率であり
Snは金属錫量実測値であり、
Fe−Snは合金錫量実測値であり、
(MSn)はMSnの関数であり、
(MFe−Sn)はMFe−Snの関数であり、
演算子“*”は積算演算子である。
一例として、より詳細には、f(MSn)は、f(MSn)=αSn+βであり、f(MFe−Sn)は、f(MFe−Sn)=αFe−Sn+βである。ここで、α、α、β、βは、実績を基に算出される定数である。
放射温度計5が、放射率(補正値)を放射率算出演算部12から入手し、放射率を補正する。
(7)出力電力の制御
出力電力の制御は、被処理鋼板1の一部の表面の金属錫量実測値および合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて放射率を補正した放射温度計5を用いて、被処理鋼板1の残部の合金化炉3出側の板温が被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値となるように、コンダクションリフロー15の出力電力、またはコンダクションリフロー15およびインダクションリフロー16の出力電力を制御することにより行う。
被処理鋼板1の残部をリフローラインに通板しながら、演算部21は、放射率を補正した放射温度計5から、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温(実測値)を取得し、被処理鋼板1の残部の合金化炉出側の板温(実測値)が、記憶媒体24から読み出して取得した被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値になるように、コンダクションリフロー電力供給部10、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力を算出し、コンダクションリフロー電力制御部13、またはコンダクションリフロー制御部13およびインダクションリフロー電力制御部12に送出し、コンダクションリフロー電力供給部10、またはコンダクションリフロー電力供給部10およびインダクションリフロー電力供給部11の出力電力を設定して、被処理鋼板1を加熱する。
本発明のリフロー処理方法は、合金化炉3出側における被処理鋼板1表面の光沢を肉眼で確認して被処理鋼板1の合金化炉3出側における板温の設定値を変更したり、画像処理を施して被処理鋼板1表面のフローラインを検出して被処理鋼板1の合金化炉3出側における板温の設定値を変更したりすることが無いので、属人的な誤差が入り込む余地が無く、フローラインが無くなる被処理鋼板の板温の境界温度を単に見出すのみではないので、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温を精度よく制御することができる。
また、本発明のリフロー処理方法は、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温を精度よく制御することができるので、得られる錫鍍金鋼板の合金錫量の精度を向上することが期待できる。さらに、合金化度の精度を向上することで、合金化度の精度も向上することができ、錫鍍金鋼板の品質である光沢性および耐食性を向上するとともに、コンダクションリフローおよびインダクションリフローにおける不要な加熱を抑制して、省電力にも寄与することが期待できる。
(合金化モデルの補正および合金化炉出側の板温目標値の更新)
本発明のリフロー処理方法は、金属錫量実測値および合金錫量実測値から算出した合金化度、放射温度計5の放射率(補正値)、被処理鋼板1の合金化炉3入側の板温、ならびに被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温に基づいて合金化モデルを補正して、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値を更新すると、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温をより精度よく実測でき、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温をより精度よく制御できるので、好ましい。
被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値は、予め設定した合金化モデルを用いて、金属錫量目標値、合金錫量目標値、放射率目標値と錫の放射率との比である放射率補正目標値、および被処理鋼板1の合金化炉3入側の板温から算出する。
合金化モデルを表す式の金属錫量目標値、合金錫量目標値および放射率目標値を、それぞれ、金属錫量実測値、合金錫量実測値および放射率(補正値)で置き換えることで、合金化モデルを補正し、合金化炉3出側の板温目標値を更新すると、合金化炉3出側の板温をより精度よく制御することができるので、被処理鋼板1の合金錫量をより精度よく制御することができる。
合金化モデルを表す式の金属錫量目標値、合金錫量目標値および放射率目標値を、それぞれ、金属錫量実測値、合金錫量実測値および放射率(補正値)で置き換えて、「(3)被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温目標値の算出」と同様にして、合金化炉3出側の板温目標値(新しい板温目標値)を算出し、被処理鋼板1の合金化炉3出側の板温が新しい板温目標値となるようにリフローの出力電力を制御する。
(錫鍍金付着量の差異による合金化炉出側の板温目標値の更新)
なお、被処理鋼板1のうち先行してリフロー処理される部分(先行してリフロー処理される被処理鋼板)の錫鍍金付着量と後行してリフロー処理される部分(後行してリフロー処理される被処理鋼板)の錫鍍金付着量との差が所定範囲内である場合には、後行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉3出側の板温目標値、ならびに放射温度計5の放射率目標値および放射率(補正値)は先行してリフロー処理される被処理鋼板と同じ値に設定すればよいが、その差が処理範囲を超える場合には、先行してリフロー処理される被処理鋼板に対して上述した(1)〜(7)の処理を行った後、後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、上記した(1)〜(7)の処理を行うことが好ましい。
錫鍍金付着量は、リフローラインを一旦止めて、リフロー処理が行われる前の被処理鋼板1から試料を採取し、採取した試料の表面の錫鍍金付着量を実測して求めることができるが、リフローラインに付着量計31が設置されている場合には、リフローラインを停止することなく測定できるので好ましい。
なお、先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量と後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量との差の所定範囲は、適宜設定することができるが、例えば、±0.1g/mとすることが好ましく、±0.05g/mとすることがより好ましく、±0g/mとすることがさらに好ましい。
板厚0.08〜0.6mm、板幅450〜1100mm、錫付着量が1.0〜14g/mの範囲の被処理鋼板15tonfを400コイル用意し、リフローラインに通板してリフロー処理した。
上記400コイルのうち200コイルは、本発明のリフロー処理方法によりリフロー処理し(実施例)、残り200コイルは放射率を一定とした放射温度計を用いてオペレータが目視で被処理鋼板の光沢を判断してリフロー処理した(比較例)。
図3に、本発明のリフロー処理方法でリフロー処理したコイルの合金錫量の目標値と実測値との外れ割合を、図4に、従来のリフロー処理方法でリフロー処理したコイルの合金錫量の目標値と実測値との外れ割合を示す。なお、図3、図4では、横軸に示した数字は各階級の中央値を示し、各階級は中央値の−5%以上+5%未満を表す。
本発明のリフロー処理方法でリフロー処理したコイルの合金錫量の目標値と実測値との外れ割合は分散1σ=8%、従来のリフロー処理方法でリフロー処理したコイルの合金錫量の目標値と実測値との外れ割合は分散1σ=14%であり、本発明のリフロー処理方法により、被処理鋼板の錫鍍金の合金錫量の精度を著しく向上させることができることがわかった。
1:被処理鋼板
2:No.1コンダクタロール
3:合金化炉
4:インダクションヒーター
5:放射温度計
6:クエンチタンクロール
7:クエンチタンク
8:No.2コンダクタロール
9:放射温度計
10:コンダクションリフロー電力供給部
11:インダクションリフロー電力供給部
12:インダクションリフロー電力制御部
13:コンダクションリフロー電力制御部
20:入出力部
21:演算部
22:データベース
23:入力デバイス
24:記憶媒体
31:付着量計
32:板幅検出部
33:板厚検出部
34:ライン速度検出部
35:合金化度計
36:付着量計

Claims (7)

  1. 鋼板の連続錫鍍金ラインのリフローラインにおいて、連続的に送られてくる錫鍍金された被処理鋼板を、コンダクションリフローの出力電力により加熱昇温して合金化炉に通板し、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温を放射温度計により測定し、前記被処理鋼板を急冷処理する連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法であって、
    (1)前記被処理鋼板の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値に基づいて、前記コンダクションリフローによる加熱昇温時の出力電力を設定し、
    (2)前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値および錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率目標値を設定し、
    (3)予め設定した合金化モデルを用いて、前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値、前記放射率目標値と錫の放射率との比である放射率補正目標値、および前記被処理鋼板の合金化炉入側の板温に基づいて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値を算出し、
    (4)前記放射率目標値を設定した放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値になるように、前記コンダクションリフローの出力電力を制御して、前記被処理鋼板の一部をリフローラインに通板し、
    (5)前記被処理鋼板の一部を前記リフローラインに通板した後、前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測し、
    (6)前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測して得られた金属錫量実測値および合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率を補正し、
    (7)前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて放射率を補正した前記放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の残部の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローの出力電力を制御する、連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
  2. 前記被処理鋼板は先行してリフロー処理される被処理鋼板および後行してリフロー処理される被処理鋼板からなり、
    〈I〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、請求項1に記載の(1)〜(7)の処理を行い、
    〈II〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量および前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量を測定し、
    〈III〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量と前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量との差を算出し、
    〈IV−1〉前記差が所定範囲内である場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値に基づいて放射率を補正した放射温度計を用いて、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温が、前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローの出力電力を制御し、
    〈IV−2〉前記差が所定範囲を超える場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、請求項1に記載の(1)〜(7)の処理を行う、
    請求項1に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
  3. 鋼板の連続錫鍍金ラインのリフローラインにおいて、連続的に送られてくる錫鍍金された被処理鋼板を、コンダクションリフローおよびインダクションリフローの出力電力により加熱昇温して合金化炉に通板し、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温を放射温度計により測定し、前記被処理鋼板を急冷処理する連続鍍金ラインのリフロー処理方法であって、
    (1)前記被処理鋼板の板幅、板厚、ライン速度、金属錫量目標値および合金錫量目標値に基づいて、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローによる加熱昇温時の出力電力を設定し、
    (2)前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値および錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率目標値を設定し、
    (3)予め設定した合金化モデルを用いて、前記金属錫量目標値、前記合金錫量目標値、前記放射率目標値と錫の放射率との比である放射率補正目標値、および前記被処理鋼板の合金化炉入側の板温に基づいて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値を算出し、
    (4)前記放射率目標値を設定した放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値になるように、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローの出力電力を制御して、前記被処理鋼板の一部をリフローラインに通板し、
    (5)前記被処理鋼板の一部を前記リフローラインに通板した後、前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測し、
    (6)前記被処理鋼板の一部の表面の金属錫量および合金錫量を実測して得られた金属錫量実測値および合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて、前記放射温度計の放射率を補正し、
    (7)前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値、ならびに錫の放射率に基づいて放射率を補正した前記放射温度計を用いて、前記被処理鋼板の残部の合金化炉出側の板温が前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローの出力電力を制御する、連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
  4. 前記被処理鋼板は先行してリフロー処理される被処理鋼板および後行してリフロー処理される被処理鋼板からなり、
    〈I〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板について、請求項3に記載の(1)〜(7)の処理を行い、
    〈II〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量および前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量を測定して、
    〈III〉前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金付着量と前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の錫鍍金量との差を算出し、
    〈IV−1〉前記差が所定範囲内である場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板について、前記金属錫量実測値および前記合金錫量実測値に基づいて放射率を補正した放射温度計を用いて、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温が、前記先行してリフロー処理される被処理鋼板の合金化炉出側の板温目標値となるように、前記コンダクションリフローおよび前記インダクションリフローの出力電力を制御し、
    〈IV−2〉前記差が所定範囲を超える場合は、前記後行してリフロー処理される被処理鋼板に対して、請求項3に記載の(1)〜(7)の処理を行う、
    請求項3に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
  5. 前記放射温度計の放射率を補正した後、前記金属錫量実測値、前記合金錫量実測値、補正した放射率、前記被処理鋼板の合金化炉入側の板温および放射率を補正した前記放射温度計を用いて測定した前記被処理鋼板の合金化炉出側の板温に基づいて、前記合金化モデルを補正する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理方法。
  6. 前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する際に、錫鍍金ライン通過後に前記被処理鋼板から試料を採取し、採取した前記試料から前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理制御方法。
  7. 前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する際に、合金化度計を用いて前記被処理鋼板の一部の表面の前記金属錫量および前記合金錫量を実測する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の連続錫鍍金ラインのリフロー処理制御方法。
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