JP2014175082A - 誘導加熱装置および誘導加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱板の誘導加熱に電力を過剰に消費することなく、誘導加熱効率の変化に対応して被加熱板を十分に誘導加熱でき、この結果、被加熱板を効率よく十分に昇温できること。
【解決手段】加熱対象の金属板の物性値を用いて、前記金属板に対する誘導加熱部のコイルの相対的な位置であって誘導加熱効率を最大化するコイル位置を算出し、前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを用いて、前記コイルへの電力供給量の前記誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出する。前記コイル位置の算出値に応じて前記金属板に対する前記コイルの相対的な位置を制御し、前記金属板の昇温設定値に対応して前記コイルに供給する電力を、前記電力供給量と前記電力補正量との加算値に相当する電力に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱対象の金属板を誘導加熱する誘導加熱装置および誘導加熱方法に関するものである。
従来から、鋼スラブの粗圧延によって得られた板状の鋼材(以下、鋼板という)を仕上圧延して熱延鋼板を製造する熱間圧延ラインにおいて、仕上圧延機の入側には、粗圧延後の鋼板の幅方向両端部を加熱するエッジヒータが設置されている。一般に、鋼板は、粗圧延されるとともに温度低下し、さらには、粗圧延後の鋼板が仕上圧延機の入側へ搬送される過程においても、鋼板の温度は継続的に低下する。特に、鋼板の幅方向端部(以下、エッジ部という)の温度は、鋼板の幅方向(以下、板幅方向という)の中央部に比して低い温度に低下する。このように板幅方向の中央部とエッジ部との間に温度差が生じた状態の鋼板は、仕上圧延中にエッジ部の割れ(以下、耳割れという)を生じ易い。このような耳割れは、その程度が大きい場合、鋼板の破断を招来する可能性がある。
仕上圧延機の入側に設置されたエッジヒータは、上述したような鋼板の耳割れを防止するために、鋼板の両側エッジ部を加熱して昇温する。このようなエッジヒータとして、例えば、トランスバース式誘導加熱装置(以下、誘導加熱装置と略す)が用いられる。一般に、誘導加熱装置は、鋼板をその厚さ方向(以下、板厚方向という)に挟んで対向するようにC型コアに巻回された複数のコイルを備える。誘導加熱装置は、一対のC型コアによって鋼板の両側エッジ部をその板厚方向に挟み込み、この一対のC型コアの各々に巻回された各コイルに高周波電流を供給する。これによって、誘導加熱装置は、鋼板の両側エッジ部をその板厚方向に貫通する各交番磁界を発生させる。このように発生した各交番磁界は、鋼板の両側エッジ部に渦電流を誘導し、この渦電流に由来するジュール熱によって、鋼板の両側エッジ部が加熱される。この結果、これら両側エッジ部の各々は昇温し、これによって、鋼板の板幅方向の中央部とエッジ部との温度差が緩和される。
なお、上述した誘導加熱装置に関する従来技術として、例えば、誘導加熱用高周波電源に設けた電力検出部によって、鋼板(ストリップ)の上下方向の位置変動、板幅方向の位置変動により変動する加熱電力を検出し、この加熱電力が、予め設定された板厚、ライン速度、鋼種に応じた加熱電力になるようにC型誘導子コイル電圧を制御する誘導加熱装置がある(特許文献1参照)。
特開平11−290931号公報
鋼板に例示される加熱対象の金属板(以下、被加熱板という)の誘導加熱において、被加熱板に渦電流を発生させるコイルへの電力供給量に対する被加熱板のジュール発熱量の比、すなわち、誘導加熱効率は、被加熱板の材質変化または被加熱板とコイルとの相対位置の変化に伴って変化する。しかしながら、上述した従来技術では、このような被加熱板毎の誘導加熱効率の変化に対応しきれず、このため、被加熱板の昇温量を予め設定し、この昇温量の設定値に応じた電力をコイルに供給して被加熱板を誘導加熱しても、被加熱板を効率よく十分に昇温することは困難である。
なお、被加熱板の過剰な昇温は、この被加熱板の誘導加熱における無駄な消費電力の増大を招来する。また、被加熱板の昇温不足は、耳割れや破断等の被加熱材の欠陥を発生し易くし、ひいては、被加熱板の品質低下を招来する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、被加熱板の誘導加熱に電力を過剰に消費することなく、誘導加熱効率の変化に対応して被加熱板を十分に誘導加熱でき、この結果、被加熱板を効率よく十分に昇温することが可能な誘導加熱装置および誘導加熱方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる誘導加熱装置は、加熱対象の金属板をその板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる複数のコイルを有し、前記金属板に前記交番磁界を印加して前記金属板を誘導加熱する誘導加熱部と、前記金属板の昇温設定値に対応して前記複数のコイルに電力を供給する電源と、前記複数のコイルの前記金属板に対する相対的なコイル位置を調整するコイル位置調整部と、前記金属板の物性値を用いて、前記誘導加熱部による誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを用いて、前記電源から前記複数のコイルへの電力供給量の前記誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出する演算処理部と、前記コイル位置の算出値に応じて前記コイル位置調整部を制御し、前記電力供給量と前記電力補正量との加算値に相当する前記電力を前記複数のコイルに供給するように前記電源を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる誘導加熱装置は、上記の発明において、前記演算処理部は、前記誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置と前記金属板の物性値との相関を示す第1の相関関数と、前記コイル位置および前記金属板の物性値と前記誘導加熱効率との相関を示す第2の相関関数とを導出し、前記第1の相関関数に前記金属板の物性値を代入して、前記金属板の誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、前記第2の相関関数に前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを代入して、前記金属板の誘導加熱効率を算出し、算出した前記誘導加熱効率に応じた前記不足分を補正する前記電力補正量を算出することを特徴とする。
また、本発明にかかる誘導加熱装置は、上記の発明において、前記演算処理部は、前記金属板を模擬する金属板モデルと前記複数のコイルを模擬するコイルモデルとを作成し、前記金属板モデルと前記コイルモデルとを用い、加熱予定である複数の金属板の物性値をパラメータとして、前記金属板を誘導加熱するシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果をもとに前記第1の相関関数と前記第2の相関関数とを導出することを特徴とする。
また、本発明にかかる誘導加熱方法は、加熱対象の金属板をその板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる複数のコイルを用いて前記金属板を誘導加熱する誘導加熱方法において、前記金属板の物性値を用いて、前記金属板に対する前記複数のコイルの相対的な位置であって誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを用いて、前記複数のコイルへの電力供給量の前記誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出し、前記コイル位置の算出値に応じて前記金属板に対する前記複数のコイルの相対的な位置を制御し、前記金属板の昇温設定値に対応して前記複数のコイルに供給する電力を、前記電力供給量と前記電力補正量との加算値に相当する電力に制御することを特徴とする。
また、本発明にかかる誘導加熱方法は、上記の発明において、前記誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置と前記金属板の物性値との相関を示す第1の相関関数と、前記コイル位置および前記金属板の物性値と前記誘導加熱効率との相関を示す第2の相関関数とを導出し、前記第1の相関関数に前記金属板の物性値を代入して、前記金属板の誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、前記第2の相関関数に前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを代入して、前記金属板の誘導加熱効率を算出し、算出した前記誘導加熱効率に応じた前記不足分を補正する前記電力補正量を算出することを特徴とする。
また、本発明にかかる誘導加熱方法は、上記の発明において、前記金属板を模擬する金属板モデルと前記複数のコイルを模擬するコイルモデルとを作成し、前記金属板モデルと前記コイルモデルとを用い、加熱予定である複数の金属板の物性値をパラメータとして、前記金属板を誘導加熱するシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果をもとに前記第1の相関関数と前記第2の相関関数とを導出することを特徴とする。
本発明によれば、被加熱板の誘導加熱に電力を過剰に消費することなく、誘導加熱効率の変化に対応して被加熱板を十分に誘導加熱でき、この結果、被加熱板を効率よく十分に昇温することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる誘導加熱装置の一構成例を示す図である。 図2は、本実施の形態にかかる誘導加熱装置の熱間圧延ラインにおける配置例を示す図である。 図3は、誘導加熱制御に必要な各種関数を導出するために実行する誘導加熱シミュレーションを説明するための図である。 図4は、本実施の形態にかかる誘導加熱方法のうちの誘導加熱の制御および操業の各方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、従来の誘導加熱におけるコイルへの電力供給量と鋼板エッジ部の昇温量との相関を示す図である。 図6は、本発明の誘導加熱におけるコイルへの電力供給量と鋼板エッジ部の昇温量との相関を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明にかかる誘導加熱装置および誘導加熱方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、被加熱板の一例として粗圧延後の鋼板を例示するが、本実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
まず、本発明の実施の形態にかかる誘導加熱装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる誘導加熱装置の一構成例を示す図である。図2は、本実施の形態にかかる誘導加熱装置の熱間圧延ラインにおける配置例を示す図である。なお、図1,2において、3次元の各方向は、加熱対象の鋼板20の板幅方向と板厚方向と長手方向とによって特定される。これらの各方向は互いに直交し、図1および図2の各方向は、この鋼板20の板幅方向と板厚方向と長手方向とによって対応付けられる。
図1に示すように、本実施の形態にかかる誘導加熱装置1は、鋼板20を誘導加熱する誘導加熱部2と、誘導加熱部2に電力を供給する電源7,8と、鋼板20に対する誘導加熱部2のコイル位置を調整するための台車9,10および駆動部11,12とを備える。また、誘導加熱装置1は、各種情報を入力する入力部13と、誘導加熱制御に必要な各種演算処理を行う演算処理部14と、誘導加熱制御に用いる各種データ等を記憶する記憶部15と、誘導加熱制御を実行する制御部16とを備える。
誘導加熱部2は、鋼板20をその板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる複数のコイル3a,3b,5a,5bを有し、発生させた交番磁界を鋼板20に印加して鋼板20を誘導加熱する。本実施の形態において、この誘導加熱部2は、図2に示すように、熱間圧延ラインの仕上圧延機21に比して鋼板20の搬送方向の上流側に配置され、仕上圧延機21の入側に搬送された粗圧延後の鋼板20の両側エッジ部を誘導加熱する。このような誘導加熱部2は、図1に示すように、一対のエッジ加熱部2a,2bによって構成される。
一対のエッジ加熱部2a,2bは、トランスバース方式の誘導加熱法によって鋼板20の両側エッジ部を誘導加熱するものであり、図1に示すように、鋼板20の板幅方向に対向するように配置される。鋼板20の両側エッジ部のうち、一方のエッジ部は、エッジ加熱部2aの誘導加熱作用によって昇温し、他方のエッジ部は、エッジ加熱部2bの誘導加熱作用によって昇温する。
エッジ加熱部2aは、図1に示すように、コイル3a,3bとコア4とを備える。コイル3a,3bは、鋼板20のエッジ部を挟んで板厚方向に対向し且つ各コイル軸方向を互いに略同じ方向にするように配置される。また、コイル3a,3bは、電源7に対して直列に接続される。このようなコイル3a,3bは、電源7から供給された電力を消費して、例えば図1の破線矢印に示されるように、鋼板20のエッジ部をその板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる。コア4は、図1に示すように、コイル3a,3bを巻回されるC型コアである。コア4は、電磁鋼板または鉄等の磁性体を用いて形成され、巻回したコイル3a,3bによる交番磁界の磁束を強化し且つ整える。また、コア4は、回転軸4aを中心に回動自在な構造に形成される。コア4は、例えば鋼板20の長手方向(搬送方向)周りに回動し、これによって、コイル3a,3bと鋼板20とのギャップzを変更可能である。なお、このようなコア4に巻回されたコイル3a,3bは、上述したように対向配置されるコイル対3をなす。コイル対3による交番磁界は、鋼板20の一方のエッジ部に印加され、これによって、このエッジ部に渦電流を誘導する。エッジ加熱部2aは、この渦電流に由来するジュール熱によって、鋼板20の一方のエッジ部を誘導加熱する。
エッジ加熱部2bは、図1に示すように、コイル5a,5bとコア6とを備える。コイル5a,5bは、鋼板20のエッジ部(上述したエッジ加熱部2aのコイル対3とは反対側のエッジ部)を挟んで板厚方向に対向し且つ各コイル軸方向を互いに略同じ方向にするように配置される。また、コイル5a,5bは、電源8に対して直列に接続される。このようなコイル5a,5bは、電源8から供給された電力を消費して、例えば図1の破線矢印に示されるように、このエッジ部を鋼板20の板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる。コア6は、図1に示すように、コイル5a,5bを巻回されるC型コアである。コア6は、電磁鋼板または鉄等の磁性体を用いて形成され、巻回したコイル5a,5bによる交番磁界の磁束を強化し且つ整える。また、コア6は、回転軸6aを中心に回動自在な構造に形成される。コア6は、例えば鋼板20の長手方向(搬送方向)周りに回動し、これによって、コイル5a,5bと鋼板20とのギャップzを変更可能である。なお、このようなコア6に巻回されたコイル5a,5bは、上述したように対向配置されるコイル対5をなす。コイル対5による交番磁界は、鋼板20の他方のエッジ部に印加され、これによって、このエッジ部に渦電流を誘導する。エッジ加熱部2bは、この渦電流に由来するジュール熱によって、鋼板20の他方のエッジ部を誘導加熱する。
電源7,8は、鋼板20の昇温設定値に対応して複数のコイル3a,3b,5a,5bに電力を供給する。詳細には、電源7は、鋼板20の昇温設定値に対応してエッジ加熱部2aのコイル対3に電力を供給する。これによって、コイル対3の各コイル3a,3bには、上述した交番磁界を発生し得る交流電流が流れる。一方、電源8は、鋼板20の昇温設定値に対応してエッジ加熱部2bのコイル対5に電力を供給する。これによって、コイル対5の各コイル5a,5bには、上述した交番磁界を発生し得る交流電流が流れる。なお、鋼板20の昇温設定値は、鋼板20の両側エッジ部の昇温量を設定する値であり、入力部13によって入力される。また、この昇温設定値に対応して電源7,8からコイル対3,5に供給される電力量、すなわち、電力供給量は、制御部16によって設定される。
台車9,10は、鋼板20の板幅方向におけるエッジ加熱部2a,2bと鋼板20との相対位置を調整するものである。具体的には、台車9,10は、鋼板20の板幅方向に移動可能な駆動機構を有する。台車9上にはエッジ加熱部2aが固定配置され、台車10上にはエッジ加熱部2bが固定配置される。台車9は、鋼板20の板幅方向に移動することによって、鋼板20のエッジ部からコイル対3のコイル軸までの距離xを変更する。同様に、台車10は、鋼板20の板幅方向に移動することによって、鋼板20のエッジ部からコイル対5のコイル軸までの距離xを変更する。ここで、コイル対3,5と鋼板20との板幅方向の相対位置は、この距離xによって特定される。台車9,10は、このような距離xを変更することによって、鋼板20の板幅方向におけるコイル対3,5の鋼板20に対する相対的な位置(以下、コイル横位置という)を調整する。
駆動部11,12は、鋼板20の板厚方向におけるコイル対3,5と鋼板20との相対位置を調整するものである。具体的には、駆動部11は、エッジ加熱部2aのコア4をその回転軸4a周りに回動し、これによって、エッジ加熱部2aのコイル3a,3bと鋼板20とのギャップzを変更する。同様に、駆動部12は、エッジ加熱部2bのコア6をその回転軸6a周りに回動し、これによって、エッジ加熱部2bのコイル5a,5bと鋼板20とのギャップzを変更する。ここで、コイル対3,5と鋼板20との板厚方向の相対位置は、このギャップzによって特定される。駆動部11,12は、このようなギャップzを変更することによって、鋼板20の板厚方向におけるコイル対3,5の鋼板20に対する相対的な位置(以下、コイル縦位置という)を調整する。
上述したように、台車9,10は、距離xの調整によって複数のコイル3a,3b,5a,5bの各コイル横位置を調整するコイル横位置調整部として機能する。駆動部11,12は、ギャップzの調整によって複数のコイル3a,3b,5a,5bの各コイル縦位置を調整するコイル縦位置調整部として機能する。このような台車9,10と駆動部11,12とによって、複数のコイル対3,5の各コイル3a,3b,5a,5bの鋼板20に対する相対的なコイル位置を調整するコイル位置調整部が構成される。なお、これら複数のコイル3a,3b,5a,5bの各コイル位置は、図1に示す距離xによるコイル横位置とギャップzによるコイル縦位置とによって特定される。
入力部13は、入力キーおよびマウス等の入力デバイスを用いて実現され、操作者の入力操作に対応して各種情報を制御部16に入力する。なお、入力部13による入力情報として、例えば、制御部16に対して誘導加熱に関する各種制御の開始または停止を指示する指示情報、鋼板20の両側端部の昇温量を設定するための昇温設定値、誘導加熱制御に必要な各種データ等が挙げられる。
演算処理部14は、鋼板20の誘導加熱の制御に必要な各種演算処理を行う。具体的には、演算処理部14は、誘導加熱制御に必要な各種演算式を導出するためのシミュレーションを実行する。また、演算処理部14は、鋼板20の寸法および材質等の物性値を用いて、誘導加熱部2の各エッジ加熱部2a,2bによる誘導加熱効率を最大化するコイル位置(上述したコイル横位置およびコイル縦位置)を算出する。さらに、演算処理部14は、得られたコイル位置の算出値と鋼板20の物性値とを用いて、電源7,8から複数のコイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量の誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出する。
記憶部15は、ハードディスク等の更新可能に情報を蓄積可能な記憶デバイスを用いて実現され、誘導加熱制御に必要な各種情報を更新可能に記憶する。例えば、記憶部15は、鋼板データ15aおよび熱分布データ15b等を記憶する。鋼板データ15aは、誘導加熱装置1によってエッジ部を加熱予定である複数の鋼板の物性値等を示すデータである。なお、これら加熱予定の複数の鋼板には、誘導加熱直前の鋼板20の物性値も含まれる。熱分布データ15bは、誘導加熱による鋼板熱量の分布と鋼板毎の物性値と相関等を示すデータである。
制御部16は、誘導加熱装置1の機能を実現するためのプログラム等を記憶するメモリおよびこのメモリ内のプログラムを実行するCPU等を用いて実現される。制御部16は、電源7,8、台車9,10、駆動部11,12、演算処理部14、および記憶部15を制御し、且つ、入力部13の入力情報の受け入れ、プロセスコンピュータ17から提供されるデータの受け入れ等の電気信号の入出力を制御する。例えば、制御部16は、演算処理部14によるコイル位置の算出値に応じて、上述したコイル位置調整部、すなわち、台車9,10および駆動部11,12を制御する。また、制御部16は、電源7,8から複数のコイル3a,3b,5a,5bへの予定される電力供給量と演算処理部14による電力補正量との加算値に相当する量の電力を複数のコイル3a,3b,5a,5bに供給するように電源7,8を制御する。制御部16は、このような電源7,8の制御を通して、誘導加熱部2の各エッジ加熱部2a,2bによる鋼板20の誘導加熱を制御する。
なお、プロセスコンピュータ17は、熱間圧延ラインによって処理される各鋼材(鋼スラブ、鋼板等)の物性値を保持し、管理する。プロセスコンピュータ17は、制御部16によって要求された鋼板の物性値を制御部16に提供する。このようにプロセスコンピュータ17から制御部16に提供された鋼板の物性値は、制御部16の制御に基づき、鋼板データ15aとして記憶部15に保存される。
つぎに、本発明の実施の形態にかかる誘導加熱方法について説明する。本実施の形態にかかる誘導加熱方法において、誘導加熱装置1は、鋼板20の誘導加熱を開始する前に、誘導加熱制御に必要な各種演算式を予め導出する。その後、誘導加熱装置1は、得られた各種演算式に基づき、鋼板20に対するエッジ加熱部2a,2bの相対的なコイル位置と、コイル対3,5に対する電力供給量とを制御して、鋼板20の両側エッジ部を誘導加熱する。
まず、本実施の形態にかかる誘導加熱方法のうち、誘導加熱制御に必要な各種演算式の導出方法について説明する。誘導加熱装置1の演算処理部14には、予め、誘導加熱部2による鋼板20の誘導加熱効率を最大化するコイル位置と鋼板20の物性値との相関を示す第1の相関関数と、このコイル位置および鋼板20の物性値と鋼板20の誘導加熱効率との相関を示す第2の相関関数とが設定される。
具体的には、第1の相関関数として、エッジ加熱部2a,2bのコイル横位置を特定する距離x(図1参照)と、鋼板20の物性値のうちの板厚jおよび材質(例えば透磁率μ)をパラメータとする関数f(j,μ)との相関を示す式が設定される。なお、関数f(j,μ)は、例えば次式(1)のように、係数a1,a2,b1,b2,c1,c2を用いて定義される。

x=f(j,μ)
=(a12+b1j+c1)+(a2μ2+b2μ+c2) ・・・(1)
また、第1の相関関数として、エッジ加熱部2a,2bのコイル縦位置を特定するギャップz(図1参照)と、式(1)に基づく距離x、鋼板20の板厚jおよび透磁率μをパラメータとする関数g(x,j,μ)との相関を示す式が設定される。なお、関数g(x,j,μ)は、例えば次式(2)のように、係数a3〜a5,b3〜b5,c3〜c5を用いて定義される。

z=g(x,j,μ)
=(a32+b3x+c3)+(a42+b4j+c4)+(a5μ2+b5μ+c5)・・・(2)
一方、第2の相関関数として、エッジ加熱部2a,2bによる鋼板20の誘電加熱効率ηと、式(2)に基づくギャップz、式(1)に基づく距離x、鋼板20の板厚jおよび透磁率μをパラメータとする関数h(z,x,j,μ)との相関を示す式が設定される。なお、関数h(z,x,j,μ)は、例えば次式(3)のように、係数a6〜a9,b6〜b9,c6〜c9を用いて定義される。

η=h(z,x,j,μ)
=(a62+b6z+c6)+(a72+b7x+c7)+(a82+b8j+c8)
+(a9μ2+b9μ+c9) ・・・(3)
演算処理部14は、上述した各係数a1〜a9,b1〜b9,c1〜c9を設定して式(1)〜(3)を導出するために、エッジ加熱部2a,2bによる鋼板20の誘導加熱を模擬する誘導加熱シミュレーションを実行する。図3は、誘導加熱制御に必要な各種関数を導出するために実行する誘導加熱シミュレーションを説明するための図である。演算処理部14は、図3に示すように、鋼板20を模擬する鋼板モデル30と、エッジ加熱部2a,2bの複数のコイル3a,3b,5a,5b(図1参照)を模擬する一対のコイルモデル31,32とを作成する。
鋼板モデル30は、鋼板20と同様の板厚j[mm]および板幅w[mm]を有する。鋼板モデル30の長手方向の長さは、鋼板20の長手方向の長さ(以下、板長という)の一部分とする。例えば、鋼板モデル30の板長は、エッジ加熱部2a,2bの各コイル対3,5のコイル内側に収まる鋼板20の部分領域と同様の板長(80[mm]程度)とする。コイルモデル31,32の形状および寸法は、複数のコイル3a,3b,5a,5bに対応して設定される。
演算処理部14は、鋼板モデル30と一対のコイルモデル31,32とを用い、加熱予定である複数の鋼板の物性値をパラメータとして誘導加熱シミュレーションを実行する。演算処理部14は、誘導加熱シミュレーションによって、渦電流に由来する鋼板のジュール発熱量(以下、誘導加熱量Qという)の分布と鋼板の物性値とコイル位置との相関を示すデータを取得する。演算処理部14は、この取得したデータを熱分布データ15bとして記憶部15に保存する。なお、上述した複数の鋼板の物性値は、プロセスコンピュータ17によって提供され、鋼板データ15aとして記憶部15に保存されたものであり、誘導加熱シミュレーション時に演算処理部14によって記憶部15から適宜読み出される。
ここで、演算処理部14は、上述した誘導加熱シミュレーションにおいて、図3に示すように、鋼板モデル30を3次元の微小領域(以下、3次元セルという)に分割し、各3次元セルに鋼板の物性値(例えば透磁率μ、誘電率ε、電気伝導率σ)を割り付ける。ついで、演算処理部14は、コイルモデル31,32のコイル横位置を特定する距離xと、コイル縦位置を特定するギャップzと、コイルモデル31,32における電流の向きおよび大きさとを設定する。演算処理部14は、このような鋼板モデル30とコイルモデル31,32とを用い、時間領域差分法(Finite Difference Time Domain Method:FDTD)に基づいて電磁界解析を行う。これによって、演算処理部14は、鋼板モデル30に生じる渦電流を算出し、得られた渦電流値の自乗と鋼板モデル30に設定した電気抵抗値との積を算出する。演算処理部14は、この算出した積と、鋼板モデル30の板幅方向の温度プロフィールとをもとに、上述した誘導加熱量Qを算出する。なお、この温度プロフィールは、入力部13によって入力される。
演算処理部14は、誘導加熱シミュレーションによって得られた熱分布データ15b等のシミュレーション結果をもとに、上述した各係数a1〜a9,b1〜b9,c1〜c9を算出して、式(1)〜(3)を導出する。
具体的には、上式(1)を導出する場合、演算処理部14は、コイル横位置を特定する距離xを、板厚jと透磁率μとの組合せ毎に変化させて誘導加熱シミュレーションを実行する。これによって、演算処理部14は、鋼板モデル30の所定領域の誘導加熱効率ηが最大となる場合の距離xと、板厚jおよび透磁率μとの相関データを得る。この所定領域として、例えば、鋼板モデル30の全領域のうち、エッジ加熱部2a,2bによる鋼板20の誘導加熱の対象部分に対応する領域(例えばエッジ部から鋼板中央側に向けて20[mm]離間した領域)が設定される。以下、この所定領域を注目領域という。演算処理部14は、得られた相関データをもとに回帰分析を実行し、この結果、誘導加熱効率ηを最大化する距離xと板厚jおよび透磁率μとの相関式、すなわち、式(1)を導出する。なお、本実施の形態において、演算処理部14は、例えば、係数a1=0.67であり、係数b1=0.52であり、係数c1=0.32であり、係数a2=0.26であり、係数b2=0.03であり、係数c2=0.98である式(1)を導出した。
一方、上式(2)を導出する場合、演算処理部14は、コイル縦位置を特定するギャップzを、距離xと板厚jと透磁率μとの組合せ毎に変化させて誘導加熱シミュレーションを実行する。これによって、演算処理部14は、鋼板モデル30の注目領域の誘導加熱効率ηが最大となる場合のギャップzと、距離x、板厚jおよび透磁率μとの相関データを得る。演算処理部14は、得られた相関データをもとに回帰分析を実行し、この結果、誘導加熱効率ηを最大化するギャップzと、距離x、板厚jおよび透磁率μとの相関式、すなわち、式(2)を導出する。なお、本実施の形態において、演算処理部14は、例えば、係数a3=0.61であり、係数b3=0.80であり、係数c3=0.03であり、係数a4=0.79であり、係数b4=0.59であり、係数c4=0.50であり、係数a5=0.93であり、係数b5=0.86であり、係数c5=0.69である式(2)を導出した。
また、上式(3)を導出する場合、演算処理部14は、コイルモデル31,32に対する電力供給量Pを、ギャップzと距離xと板厚jと透磁率μとの組合せ毎に変化させて誘導加熱シミュレーションを実行する。これによって、演算処理部14は、鋼板モデル30の注目領域の誘導加熱効率ηが最大となる場合の電力供給量Pと、ギャップz、距離x、板厚jおよび透磁率μとの相関データを得る。なお、この相関データの算出において、誘導加熱効率ηは、誘導加熱量Qを、この誘導加熱量Qの発熱に要した電力供給量Pによって除算することにより、算出される。演算処理部14は、得られた相関データをもとに回帰分析を実行し、この結果、最大の誘導加熱効率ηと、ギャップz、距離x、板厚jおよび透磁率μとの相関式、すなわち、式(3)を導出する。なお、本実施の形態において、演算処理部14は、例えば、係数a6=0.65であり、係数b6=0.41であり、係数c6=0.35であり、係数a7=0.58であり、係数b7=0.09であり、係数c7=1.00であり、係数a8=0.67であり、係数b8=0.86であり、係数c8=0.65であり、係数a9=0.16であり、係数b9=0.49であり、係数c9=0.07である式(3)を導出した。
なお、上述したように算出された各係数a1〜a9,b1〜b9,c1〜c9のうち、係数a1,a2,b1,b2,c1,c2は式(1)と対応付けられる。係数a3〜a5,b3〜b5,c3〜c5は式(2)と対応付けられる。係数a6〜a9,b6〜b9,c6〜c9は式(3)と対応付けられる。演算処理部14は、このような対応関係を維持しつつ、式(1)〜(3)を適宜用いる。
一方、演算処理部14には、電源7,8から複数のコイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量Pの誘導加熱効率ηに応じた不足分を補正する電力補正量ΔPの演算式が予め設定されている。ここで、電力供給量Pの誘導加熱効率ηに応じた不足分は、電力供給量Pのうちの誘導加熱に寄与せず消費される電力量として定義する。すなわち、電力供給量Pのうち、誘導加熱に寄与する消費電力量は、電力供給量Pと誘導加熱効率ηとを乗算した値(=P×η)であり、誘導加熱に寄与しない消費電力量は、電力供給量Pから誘電加熱に寄与する消費電力量を減算した値(=P−P×η)である。この誘電加熱に寄与しない消費電力量は電力供給量Pの誘導加熱効率ηに応じた不足分に相当することから、この不足分を補正する電力補正量ΔPは、次式(4)によって算出される。

ΔP=P×(1−η) ・・・(4)
本実施の形態において、例えば、鋼板20の板厚jが30[mm]であり、板長が100[m]であり、板幅wが1000[mm]であり、透磁率μが4000である場合、上述した式(1)〜(4)に基づき、誘導加熱効率ηを最大化するコイル横位置の距離xは0.3[m]であり、コイル縦位置のギャップzは0.2[mm]である。また、この場合の誘導加熱効率ηは0.8であり、電力補正量ΔPは840[kW]となる。
つぎに、本実施の形態にかかる誘導加熱方法のうち、エッジ加熱部2a,2bに対する誘導加熱制御および鋼板20の誘導加熱について説明する。図4は、本実施の形態にかかる誘導加熱方法のうちの誘導加熱の制御および操業の各方法の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態における誘導加熱の制御および操業が実施される前、図1に示した誘導加熱装置1において、演算処理部14は、上述したように式(1)〜(3)を予め導出し、誘導加熱制御に用いる式として式(1)〜(3)を保持管理している。また、制御部16は、入力部13によって入力された昇温設定値をもとに、電源7,8からエッジ加熱部2a,2bの複数のコイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量Pを仮設定している。誘導加熱装置1は、これらの式(1)〜(3)に基づいて誘導加熱制御を行い、この誘導加熱制御の結果を反映して、鋼板20を誘導加熱する。
詳細には、図4に示すように、誘導加熱装置1は、加熱対象の鋼板20の物性値を取得する(ステップS101)。このステップS101において、制御部16は、エッジ加熱部2a,2bによって誘導加熱される直前の鋼板20の物性値をプロセスコンピュータ17から取得する。この場合、制御部16は、鋼板20の物性値として、鋼板20の板厚jおよび透磁率μを取得する。
つぎに、誘導加熱装置1は、鋼板20の物性値を用いて、鋼板20に対する複数のコイル3a,3b,5a,5bの相対的な位置であって誘導加熱効率ηを最大化するコイル位置を算出する(ステップS102)。このステップS102において、演算処理部14は、鋼板20の物性値として板厚jおよび透磁率μを制御部16から取得する。演算処理部14は、取得した板厚jおよび透磁率μをパラメータとして式(1)に代入し、この式(1)に基づいて、鋼板20の誘導加熱効率ηを最大化するコイル位置のうちのコイル横位置を算出する。すなわち、演算処理部14は、このコイル横位置を特定する距離x(図1参照)を算出する。続いて、このステップS102において、演算処理部14は、式(1)に基づいて算出した距離xと、板厚jと、透磁率μとをパラメータとして式(2)に代入し、この式(2)に基づいて、鋼板20の誘導加熱効率ηを最大化するコイル位置のうちのコイル縦位置を算出する。すなわち、演算処理部14は、このコイル縦位置を特定するギャップz(図1参照)を算出する。
その後、誘導加熱装置1は、複数のコイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量Pを補正するための電力補正量ΔPを算出する(ステップS103)。このステップS103において、演算処理部14は、式(1),(2)に基づくコイル位置の算出値(距離xおよびギャップz)と鋼板20の物性値(板厚jおよび透磁率μ)とを用いて、複数のコイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量Pの誘導加熱効率ηに応じた不足分を補正する電力補正量ΔPを算出する。詳細には、演算処理部14は、式(2)に基づいて算出したギャップzと、式(1)に基づいて算出した距離xと、板厚jと、透磁率μとをパラメータとして式(3)に代入し、この式(3)に基づいて、鋼板20の両側エッジ部の誘導加熱における最大の誘導加熱効率ηを算出する。続いて、演算処理部14は、この算出した誘導加熱効率ηをパラメータとして式(4)に代入し、これによって、電力補正量ΔPを算出する。なお、この式(4)に基づく電力補正量ΔPの算出処理において、演算処理部14は、制御部16によって昇温設定値をもとに仮設定された電力供給量Pを用いる。
つぎに、誘導加熱装置1は、上述した演算処理結果に基づいてコイル位置と複数のコイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量Pとを制御する(ステップS104)。このステップS104において、制御部16は、演算処理部14から取得したコイル位置の算出値に応じて、鋼板20に対する複数のコイル3a,3b,5a,5bの相対的な位置を制御する。具体的には、制御部16は、演算処理部14からコイル横位置を特定する距離xを取得し、エッジ加熱部2a,2bの各コイル対3,5が鋼板20のエッジ部から距離xの位置に配置されるように、台車9,10を制御する。さらに、制御部16は、演算処理部14からコイル縦位置を特定するギャップzを取得し、エッジ加熱部2a,2bの各コイル対3,5が鋼板20のエッジ部表面からギャップzをなす位置に配置されるように、駆動部11,12を制御する。
また、このステップS104において、制御部16は、式(4)に基づいて算出された電力補正量ΔPを演算処理部14から取得する。制御部16は、予め入力部13によって入力された昇温設定値に対応して複数のコイル3a,3b,5a,5bに供給する電力を、この昇温設定値に応じて仮設定した電力供給量Pと、この式(4)に基づく電力補正量ΔPとの加算値に相当する電力に制御する。すなわち、制御部16は、昇温設定値に応じた電力供給量Pを、この電力供給量Pと電力補正量ΔPとの加算値に相当する電力量に補正し、この補正後の電力量を複数のコイル3a,3b,5a,5bに供給するように電源7,8を制御する。
その後、誘導加熱装置1は、上述した距離xおよびギャップzによって特定されるコイル位置に複数のコイル3a,3b,5a,5bを位置させ、電力補正量ΔPを用いて補正された電力供給量P(以下、補正後の電力供給量Pという)の電力を複数のコイル3a,3b,5a,5bに供給する。これによって、エッジ加熱部2a,2bは、鋼板20の両側エッジ部を誘導加熱し、この結果、これら両側エッジ部の温度を、昇温設定値に応じた昇温量ΔT分、昇温する。(ステップS105)。なお、誘導加熱装置1は、加熱対象の鋼板毎に、上述したステップS101〜S105の処理ステップを繰り返し行なう。
つぎに、従来の誘導加熱技術と本発明の誘導加熱技術との比較について説明する。従来の誘導加熱技術では、加熱対象の鋼板毎の誘導加熱効率ηは一定とされていた。したがって、鋼板エッジ部を誘導加熱するエッジ加熱部の各コイルに対し、この鋼板エッジ部の昇温設定値に応じた電力を供給すれば、この昇温設定値に見合った昇温量ΔT分、鋼板エッジ部を昇温できるものと考えられていた。しかし、実際には、鋼板の材質変化、または鋼板に対する相対的なコイル位置の変化に伴って、鋼板の誘導加熱効率ηは変化する。このため、エッジ加熱部の各コイルに対して昇温設定値に応じた電力を供給しても、この電力供給量Pのうちの鋼板エッジ部の誘導加熱に寄与する消費電力量が不安定に増減変化してしまう。この結果、図5に示すように、各コイルへの電力供給量Pに対する鋼板エッジ部の昇温量ΔTのばらつきが大きくなる。すなわち、電力供給量Pに対応する鋼板エッジ部の昇温量が、設定された目標の昇温量に満たない可能性があり、これに起因して、鋼板エッジ部の昇温不足が発生する。このような昇温不足は、鋼板エッジ部の耳割れを招来する虞がある。あるいは、電力供給量Pに対応する鋼板エッジ部の昇温量が、この目標の昇温量に比して過剰となる可能性があり、これに起因して、鋼板エッジ部を過度に高く昇温する虞がある。このような過度な昇温は、鋼板エッジ部の誘導加熱における無駄な消費電力の増大を促進する。
これに対し、本発明の誘導加熱技術では、鋼板の材質変化と鋼板に対する相対的なコイル位置の変化に対応して、鋼板の誘導加熱を制御している。具体的には、鋼板の誘導加熱効率ηが最大となる場合のエッジ加熱部2a,2bのコイル位置と鋼板20の物性値との相関をもとに、誘導加熱効率ηを最大化するコイル位置を求め、このコイル位置にエッジ加熱部2a,2bの各コイル3a,3b,5a,5bを配置させている。さらには、コイル位置の変化または鋼板毎の物性値の変化に伴って変化する誘導加熱効率ηの最大値を算出し、各コイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量Pを、この最大の誘導加熱効率ηに応じた電力供給量Pの不足分を補正した電力量に制御している。このため、エッジ加熱部2a,2bによる鋼板20の誘導加熱において常に、誘導加熱効率ηを最大限に高めることができる。さらには、昇温設定値に対応する目標の昇温量に鋼板20のエッジ部の昇温量ΔTを近づけるために必要な電力供給量Pの補正量(例えば増加量)を必要最小限に止めることができる。これによって、電力供給量Pのうちの鋼板20の誘導加熱に寄与する消費電力量が安定化し、この結果、図6に示すように、各コイル3a,3b,5a,5bへの電力供給量P(補正後の電力供給量P)に対する鋼板20のエッジ部における昇温量ΔTのばらつきが、上述した従来技術に比して極めて小さくなる。すなわち、本発明の誘導加熱技術によれば、補正後の電力供給量Pに対応する鋼板20のエッジ部の昇温量ΔTは、昇温設定値に応じた目標の昇温量に安定して近似するようになる。この結果、鋼板20のエッジ部の昇温不足および過剰昇温を抑制できることから、耳割れ等の鋼板の欠陥を防止して鋼板の品質および歩留まりの向上を促進できるとともに、鋼板20のエッジ部の十分な昇温に要する誘導加熱の省電力化を促進できる。
以上、説明したように、本発明の実施の形態では、鋼板に例示される被加熱板の物性値と被加熱板に対する誘導加熱部のコイル位置との相関に基づいて、この誘導加熱部による被加熱板の誘導加熱効率を最大化するコイル位置を算出し、このコイル位置の算出値と被加熱板の物性値とを用いて、この誘導加熱部の各コイルへの電力供給量の誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出し、このコイル位置の算出値に応じて被加熱板に対する誘導加熱部の各コイルの相対的な位置を制御し、誘導加熱部の各コイルに供給する電力を、被加熱板の昇温設定値に応じて設定した電力供給量と上記の電力補正量との加算値に相当する電力に制御している。
このため、誘導加熱部による被加熱板の誘導加熱効率を被加熱板毎に最大限に高めることができるとともに、各コイルへの電力供給量を必要最小限の電力補正量によって補正して、被加熱板のエッジ部の昇温量と昇温設定値に対応する目標の昇温量との偏差を低減することができる。これによって、各コイルへの電力供給量のうちの被加熱板の誘導加熱に寄与する消費電力量を安定化して、各コイルへの電力供給量(補正後の電力供給量)に対する被加熱板の昇温量(特にエッジ部の昇温量)のばらつきを低減することができる。この結果、被加熱板の誘導加熱に電力を過剰に消費することなく、誘導加熱効率の変化に対応して被加熱板を十分に誘導加熱できることから、所望の温度に被加熱板を効率よく十分に昇温することができる。また、被加熱板の昇温不足および過剰昇温を抑制できることから、耳割れ等の欠陥を防止して被加熱板の品質および歩留まりの向上を促進できるとともに、被加熱板の十分な昇温に要する誘導加熱の省電力化を促進できる。
なお、上述した実施の形態では、鋼板等の被加熱板の材質として透磁率μを用いていたが、これに限らず、本発明において用いる被加熱板の材質は、鋼板組成や鋼種等、被加熱板の透磁率μを特定可能な物性であればよい。
また、上述した実施の形態では、鋼板20のエッジ部を誘導加熱する誘導加熱装置および誘導加熱方法を例示していたが、これに限らず、本発明にかかる誘導加熱装置および誘導加熱方法は、鋼板等の被加熱板の長手方向端部(先端部および尾端部)を誘導加熱して昇温するものにも適用可能である。この場合、例えば、上述した実施の形態において誘導加熱対象とした被加熱板(鋼板)のエッジ部を被加熱板の長手方向の先端部および尾端部に置き換えればよい。
さらに、上述した実施の形態では、加熱予定である複数の被加熱板の物性値等を用いて誘導加熱シミュレーションを実行し、この誘導加熱シミュレーションの結果をもとに、誘導加熱制御に用いる式(1)〜(3)を導出していたが、これに限らず、誘導加熱効率ηが最大となる場合の被加熱板の物性値と誘導加熱部のコイル位置との相関を示すデータ群を収集し、収集したデータ群を用いて式(1)〜(3)を導出してもよい。
また、上述した実施の形態では、熱間圧延ラインの仕上圧延機入側に配置される誘導加熱装置を例示していたが、これに限らず、本発明にかかる誘導加熱装置および誘導加熱方法は、熱間圧延ライン以外のライン(例えば冷間圧延ライン等)において被加熱板を誘導加熱するものであってもよい。すなわち、本発明にかかる誘導加熱装置および誘導加熱方法が適用されるラインの種類、ラインにおける誘導加熱装置の設置位置等は、特に問われない。
さらに、上述した実施の形態では、被加熱板の一例として鋼板を例示していたが、これに限らず、被加熱板は、交番磁界によって渦電流を誘起可能な金属板であればよく、例えば、銅板または鉄板等の鋼板以外の金属板であってもよい。
また、上述した実施の形態により本発明が限定されるものではなく、上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明に含まれる。
1 誘導加熱装置
2 誘導加熱部
2a,2b エッジ加熱部
3,5 コイル対
3a,3b,5a,5b コイル
4,6 コア
4a,6a 回転軸
7,8 電源
9,10 台車
11,12 駆動部
13 入力部
14 演算処理部
15 記憶部
15a 鋼板データ
15b 熱分布データ
16 制御部
17 プロセスコンピュータ
20 鋼板
21 仕上圧延機
30 鋼板モデル
31,32 コイルモデル

Claims (6)

  1. 加熱対象の金属板をその板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる複数のコイルを有し、前記金属板に前記交番磁界を印加して前記金属板を誘導加熱する誘導加熱部と、
    前記金属板の昇温設定値に対応して前記複数のコイルに電力を供給する電源と、
    前記複数のコイルの前記金属板に対する相対的なコイル位置を調整するコイル位置調整部と、
    前記金属板の物性値を用いて、前記誘導加熱部による誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを用いて、前記電源から前記複数のコイルへの電力供給量の前記誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出する演算処理部と、
    前記コイル位置の算出値に応じて前記コイル位置調整部を制御し、前記電力供給量と前記電力補正量との加算値に相当する前記電力を前記複数のコイルに供給するように前記電源を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記演算処理部は、前記誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置と前記金属板の物性値との相関を示す第1の相関関数と、前記コイル位置および前記金属板の物性値と前記誘導加熱効率との相関を示す第2の相関関数とを導出し、前記第1の相関関数に前記金属板の物性値を代入して、前記金属板の誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、前記第2の相関関数に前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを代入して、前記金属板の誘導加熱効率を算出し、算出した前記誘導加熱効率に応じた前記不足分を補正する前記電力補正量を算出することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記演算処理部は、前記金属板を模擬する金属板モデルと前記複数のコイルを模擬するコイルモデルとを作成し、前記金属板モデルと前記コイルモデルとを用い、加熱予定である複数の金属板の物性値をパラメータとして、前記金属板を誘導加熱するシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果をもとに前記第1の相関関数と前記第2の相関関数とを導出することを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 加熱対象の金属板をその板厚方向に貫通する交番磁界を発生させる複数のコイルを用いて前記金属板を誘導加熱する誘導加熱方法において、
    前記金属板の物性値を用いて、前記金属板に対する前記複数のコイルの相対的な位置であって誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、
    前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを用いて、前記複数のコイルへの電力供給量の前記誘導加熱効率に応じた不足分を補正する電力補正量を算出し、
    前記コイル位置の算出値に応じて前記金属板に対する前記複数のコイルの相対的な位置を制御し、前記金属板の昇温設定値に対応して前記複数のコイルに供給する電力を、前記電力供給量と前記電力補正量との加算値に相当する電力に制御することを特徴とする誘導加熱方法。
  5. 前記誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置と前記金属板の物性値との相関を示す第1の相関関数と、前記コイル位置および前記金属板の物性値と前記誘導加熱効率との相関を示す第2の相関関数とを導出し、
    前記第1の相関関数に前記金属板の物性値を代入して、前記金属板の誘導加熱効率を最大化する前記コイル位置を算出し、
    前記第2の相関関数に前記コイル位置の算出値と前記金属板の物性値とを代入して、前記金属板の誘導加熱効率を算出し、算出した前記誘導加熱効率に応じた前記不足分を補正する前記電力補正量を算出することを特徴とする請求項4に記載の誘導加熱方法。
  6. 前記金属板を模擬する金属板モデルと前記複数のコイルを模擬するコイルモデルとを作成し、前記金属板モデルと前記コイルモデルとを用い、加熱予定である複数の金属板の物性値をパラメータとして、前記金属板を誘導加熱するシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果をもとに前記第1の相関関数と前記第2の相関関数とを導出することを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱方法。
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