JP2011140707A - 鍛造用素材の誘導加熱装置及び誘導加熱方法 - Google Patents

鍛造用素材の誘導加熱装置及び誘導加熱方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外気温変動に左右されずに不適温材の発生を低減することができる鍛造用素材の誘導加熱装置及び誘導加熱方法を提供する。
【解決手段】鍛造用素材を搬送しながら誘導加熱を行う誘導加熱装置1において、加熱炉4と、前記加熱炉4に配置される加熱コイル8と、前記加熱コイル8に電圧を印加する電圧印加手段6と、前記加熱炉4の入口側の外気温度又は/及び入口側に配置される前記鍛造用素材の加熱前温度を測定するための温度測定手段5と、前記電圧印加手段6を制御して前記加熱コイル8に所定の印加電圧を付与する制御手段10と、を備え、前記制御手段10は、前記温度測定手段5により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度に基づいて、前記電圧印加手段6により前記加熱コイル8に付与する前記所定の印加電圧を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造用素材の誘導加熱装置及び誘導加熱方法の技術に関する。
従来、丸鋼を所定の長さに切断した鋼材(ビレット)等の被加熱材を鍛造して製品化するための加熱装置として、被加熱材の搬送経路の中途部に加熱コイルを巻回し、前記加熱コイルに交流電流を流すことにより、搬送経路に沿って搬送される被加熱材を誘導加熱する誘導加熱装置が知られている。また、このような誘導加熱装置では後工程となる鍛造工程に投入する鍛造用素材として鍛造に好適な温度となるように被加熱材の加熱を行って、当該被加熱材の温度が所定の温度範囲内に入るように温度管理を行っている。
また、このような誘導加熱装置により被加熱材を加熱するとき、誘導加熱装置を通過した後の被加熱材の温度が所望の温度範囲内とならずに、当該被加熱材が温度下限割れ品や温度上限超え品となる場合があり、これらの所定の温度範囲内とならなかった被加熱材は不適温材(温度規格外品:温度下限割れ品や温度上限超え品)として搬送経路から排除され後工程(鍛造工程)には供給されない。
このように、不適温材として誘導加熱装置の搬送経路から排除された被加熱材は、冷却後に再度誘導加熱装置により加熱され、後工程(鍛造工程)へ供給される。
例えば、誘導加熱装置の立ち上げ時においては、被加熱材が目標温度に達するまでに時間を要し、誘導加熱装置を通過しても目標温度に至らなかった被加熱材(初期投入材)は不適温材として搬送経路から排出されることになる。
このように従来の誘導加熱装置では、不適温材を再度加熱するためのエネルギーコストが増大し、それに加えて、搬送経路から排除したり、この排除したものを保管したり、再度搬送経路に投入したりするといった被加熱材のハンドリング性の悪化、被加熱材の搬送コストの増大、加熱装置の稼働率低下、といった種々の問題を有する。
また、誘導加熱装置の制御方法に関する技術としては、複数の加熱コイルからなる加熱装置において、加熱装置の出側における被加熱体の温度を推定し予め定めておいた目標値との偏差に基づいて各コイルの入力を決定するものがある(特許文献1参照)。
特開平10−183326号公報 特開2009−174763号公報
被加熱材の加熱前温度、加熱コイル、装置の冷却水温度等が、季節間や一日の中での外気温度変動による熱的影響を受け、被加熱材が受け取る熱量に違いが発生する。特に、外気温変動により被加熱材の加熱前温度が変化することが、不適温材の発生要因(変動因子)のひとつとして考えられる。
そして、被加熱材の加熱後温度の変動は、外気温度変動もしくは被加熱材の加熱前温度に起因するものと考えられる。そのため、被加熱材の加熱後温度の変動因子として、外気温度もしくは被加熱材の加熱前温度を考慮して誘導加熱装置の制御を行う必要がある。つまり、外気温変動に左右されずに、被加熱材の加熱後温度を制御することができる誘導加熱装置がもとめられている。
しかし、特許文献1のように従来の被加熱材の誘導加熱装置やその制御方法においては、外気温度や被加熱材の加熱前温度を、被加熱材の加熱後温度の変動因子として考慮したものはなく、当然ながら、上述したような不適温材発生における外気温度変動の影響を考慮して誘導加熱装置を制御することは行われていない。
また、被加熱材を所定の温度に加熱制御する手段としては、被加熱材の加熱後温度(装置出側の被加熱材温度)を検出しながらフィードバック制御により加熱コイルの印加電圧を制御する方式も考えられるが、被加熱材の投入開始時(工程立ち上がり時)や工程一時停止後の再始動時においてはフィードバック情報(被加熱材の加熱後温度)を利用することはできず、この間に誘導加熱装置を通過する被加熱材の温度を、前記フィードバック情報に基づいて適正な温度に制御することができない。
つまり、被加熱材の加熱後温度を適用してフィードバック制御を行う誘導加熱装置では、工程始動時や工程一時停止後の再始動時などの工程の運用状態に起因して発生する不適温材を低減することができない。そのため、工程の運用状態に左右されずに、被加熱材の加熱後温度を制御することができる誘導加熱装置がもとめられている。
また、特許文献2には、「外気温度・加熱前温度に基づいて被加熱物への加熱温度を制御する」という技術が記載されているが、外気温度をどのように利用して制御を行うかについては具体的に記載されていない。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、外気温変動に左右されずに不適温材の発生を低減することができる鍛造用素材の誘導加熱装置及び誘導加熱方法を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
鍛造用素材を搬送しながら誘導加熱を行う誘導加熱装置において、
加熱炉と、
前記加熱炉に配置される加熱コイルと、
前記加熱コイルに電圧を印加する電圧印加手段と、
前記加熱炉の入口側の外気温度又は/及び入口側に配置される前記鍛造用素材の加熱前温度を測定するための温度測定手段と、
前記電圧印加手段を制御して前記加熱コイルに所定の印加電圧を付与する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記温度測定手段により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度に基づいて、前記電圧印加手段により前記加熱コイルに付与する前記所定の印加電圧を決定する鍛造用素材の誘導加熱装置である。
請求項2においては、
前記制御手段は、
前記所定の印加電圧を、
前記温度測定手段により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度と、
少なくとも前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度を変数とする多変量解析により予め導いた前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式と、を用いて導く鍛造用素材の誘導加熱装置である。
請求項3においては、
前記加熱炉の温度を測定する加熱炉温度測定手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記所定の印加電圧を、
前記温度測定手段により測定される前記外気温度及び前記鍛造用素材の加熱前温度と、前記加熱炉温度測定手段により測定される前記加熱炉の温度と、
前記外気温度、前記鍛造用素材の加熱前温度及び前記加熱炉の温度を変数とする多変量解析により予め導いた前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式と、を用いて導く鍛造用素材の誘導加熱装置である。
請求項4においては、
鍛造用素材を搬送しながら誘導加熱を行う誘導加熱方法において、
加熱炉と、
前記加熱炉に配置される加熱コイルと、
前記加熱コイルに所定の印加電圧を付与する電圧印加手段と、
前記加熱炉の入口側の外気温度又は/及び入口側に配置される前記鍛造用素材の加熱前温度を測定するための温度測定手段と、を用いて、
前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度を変数とする多変量解析により前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式を導く工程と、
前記温度測定手段により前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度を測定する温度測定工程と、
前記温度測定工程により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度と前記電圧演算式とにより前記加熱コイルに付与する前記所定の印加電圧を導く印加電圧導出工程と、
前記印加電圧導出工程により導かれた前記所定の印加電圧を前記電圧印加手段により前記加熱コイルに付与する印加電圧付与工程と、を備える鍛造用素材の誘導加熱方法である。
本発明は、外気温変動により前記鍛造用素材の加熱前温度が変化する場合でも、前記外気温度又は/及び誘導加熱装置投入前の前記鍛造用素材の加熱前温度に基づいて加熱コイルへの印加電圧を制御することで、前記鍛造用素材の加熱後温度を精度良く管理することができる。特に、誘導加熱装置の非定常状態時に発生する不適温材(温度下限割れ品や温度上限超え品)を低減することができる。
本発明に係る鍛造用素材の誘導加熱装置の一実施形態を示す模式図。 鍛造用素材の誘導加熱方法のフローを示す図。 従来法と本発明に係る誘導加熱方法における被加熱材の加熱後温度の推移(実験結果)を示す図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
なお、同一の形状及び機能を有する部材・装置等においては、同一符号を付して、その説明を省略する。
先ず、本発明の一実施形態に係る誘導加熱装置1の構成について図1を用いて説明する。
なお、図1の矢印Aは誘導加熱装置1により搬送される被加熱材(鍛造用素材)であるワーク2が搬送される方向(搬送経路の下流側の方向)を示す。
誘導加熱装置1は、ワーク2を搬送しながら誘導加熱を行う装置であり、図示しないワーク貯蔵部から送り出された鍛造用素材であるワーク2を連続して並べて、下流側に搬送しつつ所定の温度に誘導加熱するという連続押し出し方式の装置である。誘導加熱装置1により加熱されたワーク2は、誘導加熱装置1の後工程となる鍛造工程に投入され、鍛造が行われることにより所定形状の製品(鍛造品)が成形される。
本発明に係る被加熱材の一実施例であるワーク2は、丸鋼を所定の長さに切断した鋼材である。
なお、本発明に係る被加熱材は本実施例のワーク2の如き鋼材に限定されず、誘導加熱装置により加熱し得る鍛造用素材を広く含む。
図1に示す如く、誘導加熱装置1は、主として搬送装置3、誘導加熱炉4(4a、4b)、温度測定手段である放射温度計5、電圧印加手段6(6a、6b)、良否判断のための温度測定手段である放射温度計7、制御手段である制御装置10等を具備する。
搬送装置3は、誘導加熱装置1においてワーク2を搬送するものである。
搬送装置3は主としてコンベア9、搬送経路において上下に配置されたローラであるピンチローラ11、12、13等を具備する。
コンベア9は誘導加熱炉4(4a)の上流端に連なって配設される。コンベア9はモータ(図示せず)により回転駆動される。コンベア9は図示しないワーク貯蔵部より搬送されてきたワーク2を受け取り、誘導加熱炉4(4a)の上流端に向かって搬送する。
ピンチローラ11は、搬送経路においてコンベア9の下流端に連なって配設される。
ピンチローラ12は、搬送経路において誘導加熱炉4aと誘導加熱炉4bとの間に介装される。
ピンチローラ13は、搬送経路において誘導加熱炉4(4b)の下流端に連なって配設される。
ピンチローラ11、12、13はコンベア9により誘導加熱炉4(4b、4b)に搬送されてきたワーク2を狭持する。ピンチローラ11、12、13は図示せぬモータにより回転駆動される。
ピンチローラ11、12、13はワーク2を狭持した状態で回転することにより、ワーク2を搬送経路の下流側に向かって送り出す。
誘導加熱炉4は、ワーク2を誘導加熱するための円筒状の炉であり、上流側加熱炉4a、および下流側加熱炉4bを具備し、上流側加熱炉4aと下流側加熱炉4bとは搬送経路において上流側と下流側とに並べて配置されている。
上流側加熱炉4aは、ワーク2の荒加熱を行うための炉であり、搬送経路においてピンチローラ11の下流側となる位置に配設される。
下流側加熱炉4bは、ワーク2の仕上げの加熱を行うための炉であり、搬送経路においてピンチローラ12の下流側に配設される。
誘導加熱炉4(4a、4b)は、主として断熱材部(図示せず)、加熱コイル8(8a、8b)及び加熱炉温度測定手段14(14a、14b)等を具備する。
なお、誘導加熱炉4は、搬送経路における上流側と下流側に並べて配置したが、特に限定するものではなく、単一の誘導加熱炉とする構成や複数の誘導加熱炉を連続して構成することも可能である。
断熱材部は、ワーク2を保持するための円筒状の耐火材であり、誘導加熱炉4(4a、4b)の内部に貫装される。
加熱コイル8(8a、8b)は、誘導加熱炉4(4a、4b)内に配置され、ワーク2を誘導加熱するものである。加熱コイル8(8a、8b)は、螺旋状に形成され、上流側加熱炉4a及び下流側加熱炉4bのそれぞれが有する断熱材部の外周面に沿って巻回される。
ピンチローラ11から送り出されたワーク2は誘導加熱炉4aが有する断熱材部の内部空間に供給されて、当該断熱材部により保持される。また、誘導加熱炉4aから送り出されたワーク2はピンチローラ12により誘導加熱炉4bが有する断熱材部の内部空間に供給されて、当該断熱材部により保持される。
このように断熱材部は、ワーク2と誘導加熱炉4(4a、4b)との間に介装される。
加熱炉温度測定手段14(14a、14b)は、誘導加熱炉4(4a、4b)にそれぞれ配設されており、誘導加熱炉4a、4bのそれぞれの炉体温度を測定するものである。加熱炉温度測定手段14としては、例えば、熱電対による温度測定手段などが適用できる。
放射温度計5は、誘導加熱炉4(4a)の入口側の外気温度To(℃)又は/及び入口側に配置されるワーク2の加熱前温度Tw1(℃)(ワーク2の表面温度)を測定するものである。すなわち、放射温度計5は、搬送経路においてピンチローラ11の上流側となる位置に配設されており、外気温度Toとワーク2の加熱前温度Tw1を非接触で同時に測定可能に構成されるものである。
なお、本実施形態においては、ひとつの放射温度計5により外気温度Toとワーク2の加熱前温度Tw1を同時に測定可能とする構成としているが、特に限定するものではなく、外気温度Toとワーク2の加熱前温度Tw1を、リアルタイムに計測できる機構等であればよい。
本実施形態では、ワーク2・2・2・・・はピンチローラ11、12、13により順次送り出され、先に送り出されたワーク2をその後に送り出されたワーク2が当接して押圧する。従って、ワーク2・2・2・・・は通常は隙間無く並んだ状態で誘導加熱炉4(4a、4b)の内部を通って搬送される。
電圧印加手段6(6a、6b)は、加熱コイル8(8a、8b)に電圧を印加するものであり、加熱コイル8(8a、8b)に電圧を印加する交流電源15と、インバータ16(16a、16b)と、により構成される。
インバータ16(16a、16b)は、上流側加熱炉4a及び下流側加熱炉4bのそれぞれが有する加熱コイル8a、8bに接続され、加熱コイル8a、8bに交流電流を供給するものである。
加熱コイル8a、8bにインバータ16a、16bからの交流電流が供給されることにより断熱材部の内部のワーク2に渦電流が流れてジュール熱が発生し、断熱材部の内部のワーク2が加熱される。
制御装置10は、電圧印加手段6(6a、6b)を制御して前記加熱コイル8(8a、8b)に所定の印加電圧を付与するものである。すなわち、制御装置10は、インバータ16a、16bから加熱コイル8a、8bに印加される出力電圧を制御するものである。また、制御装置10は、前述したコンベア9やピンチローラ11、12、13を駆動するモータの動作を制御するものである。
制御装置10は、主として記憶部及び演算部を有する制御部、誘導加熱装置1に係る種々の情報・指示等を入力する入力部、入力部から制御装置10への入力内容等を表示する表示部等を具備する。
制御装置10は、誘導加熱装置1の各部を制御するための制御プログラム、出力電圧算出プログラム(電圧演算式に基づく印加電圧算出プログラム)等の種々のプログラム等を格納することができ、これらのプログラム等を展開することができ、これらのプログラム等に従って所定の演算をおこなうことができ、当該演算の結果を記憶することが可能である。
制御装置10は、実体的には、CPU、ROM、RAM、HDD等がバスで相互に接続される構成であっても良く、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であっても良い。
本実施例の制御装置10は、パーソナルコンピュータ等に上記プログラム等を格納したものである。
制御装置10は、前述したコンベア9やピンチローラ11、12、13を駆動するモータに接続され、当該モータに信号を送信することにより、モータの回転速度を制御することが可能である。
制御装置10は、放射温度計5に接続され、放射温度計5が検出した、外気温度To及びワーク2の加熱前温度Tw1を取得することが可能である。また、制御装置10は、加熱炉温度測定手段14に接続され、加熱炉温度測定手段14(14a、14b)が検出した、誘導加熱炉4(4a、4b)の炉体温度を取得することが可能である。また、制御装置10は、放射温度計7に接続され、放射温度計7が検出した、ワーク2の加熱後温度Tw2を取得することが可能である。
制御装置10は、放射温度計5により測定される前記外気温度To又は/及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1に基づいて前記電圧印加手段6(6a、6b)により加熱コイル8a、8bに所定の印加電圧を付与することが可能である。具体的には、制御装置10は、インバータ16a、16bに接続され、インバータ16a、16bに信号を送信することにより、加熱コイル8a、8bに印加されるインバータ16a、16bの出力電圧(加熱コイル8aへの印加電圧V1[V]、及び加熱コイル8bへの印加電圧V2[V])を制御することが可能である。制御装置10は、インバータ16a、16bをそれぞれ独立して制御することが可能である。
記憶部は、制御装置10による各種の制御に用いられるパラメータ、後述する予め導いた所定の印加電圧を演算するため電圧演算式等を記憶するものである。
次に、以上のように構成された誘導加熱装置1に適用する誘導加熱方法について説明する。
誘導加熱方法は、図2に示すように、電圧演算式導出工程S10、温度測定工程S20、印加電圧導出工程S30、印加電圧付与工程S40、及び良否判断工程S50を主に備える。
電圧演算式導出工程S10は、前記外気温度To又は/及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1を変数とする多変量解析により前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式を導く工程である。
すなわち、電圧演算式導出工程S10では、誘導加熱装置1を稼動した際の前記外気温度To又は/及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1、印加電圧V1、V2及びワーク2の加熱後温度Tw2についての実測データを制御装置10により予め収集し、この収集した実測データを用いて、印加電圧を目的関数とし、前記外気温度To又は/及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1を説明関数とする多変量解析を行い、前記外気温度To又は/及びワーク2の加熱前温度Tw1を変数とする多変量解析により前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式を導く。以下に、電圧演算式の一例を示す。
電圧演算式:Vmf2=α1×f1(To)×V1+α2×f2(Tw1)×V2
ここで、α1、α2は回帰係数、f1(To)は外気温度Toを変数とする関数、V1は加熱コイル8aに対する印加電圧[V]、f2(Tw1)はワーク2の加熱前温度Tw1を変数とする関数、V2は加熱コイル8bに対する印加電圧[V]である。
なお、本実施形態に係る多変量解析においては、多変量解析法の一例である重回帰分析により重回帰式として電圧演算式を求めたが、特に解析方法を限定するではない。
また、本実施形態においては、説明変数を前記外気温度To及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1の両方とする例を説明するが、特に限定するものではなく説明変数を前記外気温度To又は前記ワーク2の加熱前温度Tw1のどちらか一方とすることも可能である。さらに、説明変数として例えば加熱炉温度測定手段14(14a、14b)により検出される誘導加熱炉4(4a、4b)の各炉体温度等を追加して電圧演算式を導出してもかまわない。炉体温度を説明変数として追加することでさらにワーク2の加熱後温度Tw2を精度良く管理することができる。
電圧演算式導出工程S10が終了したら、温度測定工程S20に移行する。
温度測定工程S20は、温度測定手段である放射温度計5により前記外気温度To又は/及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1を測定する工程である。
すなわち、温度測定工程S20では、誘導加熱装置1を稼動してワーク2を搬送しながら誘導加熱を行う際に、放射温度計5により誘導加熱炉4(4a)の上流端近傍(誘導加熱炉4(4a)入口側周囲)の外気温度Toと、同じく放射温度計5により誘導加熱炉4(4a)の上流端近傍の搬送経路を通過するワーク2の加熱前温度(ワーク2の表面温度)Tw1を測定する。
温度測定工程S20が終了したら、印加電圧導出工程S30に移行する。
印加電圧導出工程S30は、前記温度測定工程S20により測定される前記外気温度To又は/及び前記ワーク2の加熱前温度Tw1と前記電圧演算式とにより前記加熱コイル8(8a、8b)に付与する前記所定の印加電圧を導く工程である。
すなわち、印加電圧導出工程S30では、前記温度測定工程S20により取得した前記外気温度To又は/及びワーク2の加熱前温度Tw1を、前記外気温度To又は/及びワーク2の加熱前温度Tw1を変数とする多変量解析により予め導いた電圧演算式に入力して電圧印加手段による印加電圧を決定する。
印加電圧導出工程S30が終了したら、印加電圧付与工程S40に移行する。
印加電圧付与工程S40は、前記印加電圧導出工程S30により導かれた前記所定の印加電圧を前記電圧印加手段6(6a、6b)により前記加熱コイル8(8a、8b)に付与する工程である。
具体的には、印加電圧付与工程S40では、印加電圧導出工程S30により導かれた適正な印加電圧が加熱コイル8(8a、8b)に付与されるように制御装置10により電圧印加手段6に対してフィードバック制御が行われる。印加電圧付与工程S40において制御装置10は、印加電圧導出工程S30により導かれた適正な印加電圧と現時点での印加電圧とに差が生じていると判断した場合は、当該電圧差をキャンセルするようにインバータ16a、16bの出力電圧を制御することで、加熱コイル8(8a、8b)に付与する印加電圧を補正することが可能であり、こうして、導かれた適正な印加電圧を電圧印加手段6の制御にフィードバックすることが可能である。つまり、印加電圧付与工程S40では、現時点で加熱コイル8(8a、8b)に付与されている印加電圧に対してリアルタイムな補正が行われ、適正な印加電圧にするように制御が行われる。この制御により、誘導加熱装置1は、誘導加熱炉4(4a、4b)内を搬送されるワーク2に対して所定の温度範囲に入るように誘導加熱を行うことが可能となる。
ここでいう印加電圧の補正とは、補正前の印加電圧に対して適正な印加電圧との差分量に相当する印加電圧を加算もしくは減算することをいう。
印加電圧付与工程S40が終了したら、良否判断工程S50に移行する。
良否判断工程S50は、誘導加熱炉4(4b)出口側のワーク2の加熱後温度Tw2(ワーク2表面温度)を放射温度計7にて測定し、所定の温度範囲内に入っているかどうか良否判断を行う工程である。
すなわち、ワーク2の加熱後温度Tw2が所定の温度範囲内に入っている場合は、当該ワーク2は適合材として判断され、後工程である鍛造工程へと搬送される。ワーク2の加熱後温度Tw2が所定の温度範囲内に入っていない場合は、当該ワーク2は不適合材として判断され、搬送経路から排出される。
次に、従来の誘導加熱方法を適用した場合と、本実施形態に係る鍛造用素子の誘電加熱装置に上記誘電加熱法を適用した場合についてのそれぞれの実験結果を示す図3について説明する。図3における△は、ワーク2の加熱後温度Tw2を示すものであり、横軸は経過時間、縦軸はワーク2の加熱後温度(℃)及び印加電圧[V]である。
図3に示すように、従来法であるワーク2の加熱後温度Tw2(誘導加熱装置出口側のワーク温度)に基づいて加熱コイルの印加電圧を制御した場合(図3左側部分)では、装置稼動後しばらく時間が経過した温度安定域においても温度下限割れ品が発生している。一方、本実施形態の誘電加熱装置1に上記誘電加熱法を適用した場合(図3右側部分)では、温度安定域における温度下限割れ品は発生していない。加えて、ワーク2の加熱後温度Tw2が温度管理範囲内に入っている適合材について比較した場合、従来法によるものはワーク2の加熱後温度Tw2のばらつきが大きいのに対して、本実施形態によるものは、ワーク2の加熱後温度Tw2のばらつきが少なく安定して推移していることが確認できた。これは、外気温度Toにより印加電圧(加熱電圧)を制御しながらワーク2に対して誘導加熱を行ったことによるものであり、外気温が高ければその外気温に対応する電圧演算式により適正に求められた通常よりも低い印加電圧を加熱コイルに付与し、外気温が低ければその外気温に対応する電圧演算式により適正に求められた通常よりも高い印加電圧を加熱コイルに付与してワーク温度をコントロールしたためである。
上述したように本実施形態に係る鍛造用素材の誘導加熱装置1及び誘導加熱方法は、外気温変動によりワーク2の加熱前温度Tw1が変化する場合でも、前記外気温度To又は/及び誘導加熱装置1投入前のワーク2の加熱前温度Tw1に基づいて加熱コイル8への印加電圧を制御することで、ワーク2の加熱後温度Tw2を精度良く管理することができる。特に、誘導加熱装置1の非定常状態時(工程立ち上がり時や工程一時停止後の再始動時等)に発生する不適温材(温度下限割れ品や温度上限超え品)を低減することができる。つまり、外気温変動に起因して発生する不適温材を減らすことが可能である。
本発明の誘導加熱装置及び誘導加熱方法は、鍛造用素材の誘導加熱装置(誘導加熱ヒータ)において、外気温度又は/及び鍛造用素材の加熱前温度を取得し、これらの値と多変量解析により予め導いた電圧演算式とにより決定される加熱電圧をフィードバック情報として適用して誘導加熱装置を制御することで、鍛造用素材の加熱後温度を所定の狙い温度範囲に入れることが可能となり、鍛造用素材の加熱後温度の精度を高めるものである。
本発明の誘導加熱装置及び誘導加熱方法は、従来のように、加熱後のワーク温度に基づいて誘導加熱炉の加熱制御を行うものではなく、外気温度又は/及び加熱前のワーク温度に基づいて誘導加熱炉が有する加熱コイルに対する印加電圧の制御を行うものである。
本発明の誘導加熱装置及び誘導加熱方法は、被加熱材であるワークや誘導加熱装置を取り巻く周辺環境のうち、特に誘導加熱装置の入口側周囲における外気温度、ワークの加熱前温度に着目したものであり、これらの影響によるワークの加熱後温度変動を勘案したものである。つまり、本発明の誘導加熱装置及び誘導加熱方法は、外気温度、ワークの加熱前温度、ワークの加熱後温度、加熱コイルの印加電圧等を変数とする多変量解析を行って上述したような電圧演算式を導き、当該電圧演算式により印加電圧の適正値を算出するものである。こうして算出された適正な印加電圧を加熱コイルに付与することにより、ワークの加熱後温度が安定し、外気温変動に左右されずに不適温材の発生を低減することができる。
1 誘導加熱装置
2 ワーク
4 誘導加熱炉
5 放射温度計
6 電圧印加手段
8 加熱コイル
10 制御装置
14 加熱炉温度測定手段

Claims (4)

  1. 鍛造用素材を搬送しながら誘導加熱を行う誘導加熱装置において、
    加熱炉と、
    前記加熱炉に配置される加熱コイルと、
    前記加熱コイルに電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記加熱炉の入口側の外気温度又は/及び入口側に配置される前記鍛造用素材の加熱前温度を測定するための温度測定手段と、
    前記電圧印加手段を制御して前記加熱コイルに所定の印加電圧を付与する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記温度測定手段により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度に基づいて、前記電圧印加手段により前記加熱コイルに付与する前記所定の印加電圧を決定することを特徴とする鍛造用素材の誘導加熱装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記所定の印加電圧を、
    前記温度測定手段により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度と、
    少なくとも前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度を変数とする多変量解析により予め導いた前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式と、を用いて導くことを特徴とする請求項1に記載の鍛造用素材の誘導加熱装置。
  3. 前記加熱炉の温度を測定する加熱炉温度測定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記所定の印加電圧を、
    前記温度測定手段により測定される前記外気温度及び前記鍛造用素材の加熱前温度と、前記加熱炉温度測定手段により測定される前記加熱炉の温度と、
    前記外気温度、前記鍛造用素材の加熱前温度及び前記加熱炉の温度を変数とする多変量解析により予め導いた前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式と、を用いて導くことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鍛造用素材の誘導加熱装置。
  4. 鍛造用素材を搬送しながら誘導加熱を行う誘導加熱方法において、
    加熱炉と、
    前記加熱炉に配置される加熱コイルと、
    前記加熱コイルに所定の印加電圧を付与する電圧印加手段と、
    前記加熱炉の入口側の外気温度又は/及び入口側に配置される前記鍛造用素材の加熱前温度を測定するための温度測定手段と、を用いて、
    前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度を変数とする多変量解析により前記所定の印加電圧を演算するための電圧演算式を導く工程と、
    前記温度測定手段により前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度を測定する温度測定工程と、
    前記温度測定工程により測定される前記外気温度又は/及び前記鍛造用素材の加熱前温度と前記電圧演算式とにより前記加熱コイルに付与する前記所定の印加電圧を導く印加電圧導出工程と、
    前記印加電圧導出工程により導かれた前記所定の印加電圧を前記電圧印加手段により前記加熱コイルに付与する印加電圧付与工程と、を備えることを特徴とする鍛造用素材の誘導加熱方法。
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