JP6880968B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に関する。詳しくは、本発明は、導光部材の成形材料として好適な、色相、耐候性及び黄変抑制効果に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品に関する。
近年、欧州及び北米等においては、自動車のヘッドランプ及びリアランプに常時点灯するデイライトを設置することにより、昼間の歩行者や対向車からの視認性を高める、自動車のデイライト化が進んでいる。デイライトは一般に、導光部材と、導光部材に光を入射させる光源とを備えている。自動車のデイライトの近傍には、一般的に夜間用の通常の光源としてハロゲンランプ等の白熱灯が設けられているため、導光部材は、デイライトの光源から発生する熱に加え、白熱灯から発生する熱によっても加熱される。更に、白熱灯からは紫外線が発生するため、また、デイライトの光源として主に用いられるLEDランプからもわずかであるが紫外線が発生することから、耐紫外線対策も要求される。このため、導光部材には優れた耐熱耐久性と耐候性が求められる。
従来、導光部材の構成材料として、例えば下記特許文献1に、芳香族ポリカーボネート樹脂にリン系安定剤及び脂肪酸エステルを配合した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されているが、従来の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を用いて自動車用照明装置の導光部材を成形した場合、成形過程で受ける熱で芳香族ポリカーボネート樹脂が劣化し、得られる成形品は僅かながら黄色味を帯びることがある。また、成形時に黄色味を帯びなくても、導光部材は、導光部材周辺の光源の熱および光源から発する紫外線に長時間晒されることで劣化して黄変する。
特許文献2には、耐黄変性を改善し、加熱条件下に長時間晒された場合であっても黄変の問題が小さい芳香族ポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に、2種類のホスファイト系安定剤と、脂肪酸エステルを配合した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されているが、耐候性についての検討はなされていない。
特開2007−204737号公報 特開2015−189879号公報
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の耐候性が十分でないと、成形品の劣化により使用を継続し得なくなる上に、芳香族ポリカーボネート樹脂の分解による分子量低下で機械的特性も損なわれるが、従来において、色相、黄変抑制効果だけでなく、耐候性をも改善した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は提供されていない。
本発明は、自動車用照明装置に内蔵される導光部材用途にも好適な、著しく優れた色相及び黄変抑制効果と高い耐候性を有する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するべく、芳香族ポリカーボネート樹脂に配合する添加剤について鋭意研究を重ねた結果、特定の2種類のホスファイト系安定剤を併用すると共に比較的低分子量のポリブチレングリコール化合物と、紫外線吸収剤、さらにはエポキシ化合物として脂環式エポキシ化合物を配合することで、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、該芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、リン系安定剤(B)として、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−I)0.001〜0.1質量部、及び下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(B−II)0.01〜0.5質量部と、数平均分子量が200以上1,000未満であるポリブチレングリコール化合物(C)0.05〜2質量部と、紫外線吸収剤(D)0.01〜1質量部を含有し、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−1)がビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを含むことを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0006880968
(式(II)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
[2] [1]において、更に、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して脂環式エポキシ化合物(E)0.0005〜0.2質量部を含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[3] [2]において、脂環式エポキシ化合物(E)が、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートであることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[4] [1]ないし[3]のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
[5] [4]において、導光部材であることを特徴とする成形品。
[6] [5]において、自動車用照明装置に内蔵される導光部材であることを特徴とする成形品。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂本来の特性を何ら損なうことなく、色相が良好で且つ良好な黄変抑制効果を示す上に耐候性にも優れることから、導光部材用ポリカーボネート樹脂材料として好適であり、特に自動車用照明装置に内蔵される導光部材、とりわけに長尺ないしは肉厚の導光部材として好適に使用することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[芳香族ポリカーボネート樹脂組成物]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、該芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、リン系安定剤(B)として、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−I)0.001〜0.1質量部、及び下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(B−II)0.01〜0.5質量部と、数平均分子量が200以上1,000未満であるポリブチレングリコール化合物(C)0.05〜2質量部と、紫外線吸収剤(D)0.01〜1質量部を含有し、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−1)がビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを含むことを特徴とする。
Figure 0006880968
(式(II)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
本発明において、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた成形品の成形直後の色相を「初期色相」と称し、得られた成形品に対して紫外線を長時間照射したときの黄変を抑制する効果を「黄変抑制効果」と称す。
<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、芳香族ヒドロキシ化合物と、ホスゲン又は炭酸のジエステルとを反応させることによって得られる芳香族ポリカーボネート重合体である。上記芳香族ポリカーボネート重合体は分岐を有していてもよい。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)、溶融法(エステル交換法)等の従来法によることができる。
芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的なものとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物の中では、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種類を単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を製造する際に、上記芳香族ジヒドロキシ化合物に加えてさらに分子中に3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール等を少量添加してもよい。この場合、上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は分岐を有するものになる。
上記3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノールとしては、例えばフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチン等が挙げられる。この中でも、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシルフェニル)エタン又は1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンが好ましい。上記多価フェノールの使用量は、上記芳香族ジヒドロキシ化合物を基準(100モル%)として好ましくは0.01〜10モル%となる量であり、より好ましくは0.1〜2モル%となる量である。
エステル交換法による重合においては、ホスゲンの代わりに炭酸ジエステルがモノマーとして使用される。炭酸ジエステルの代表的な例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等に代表される置換ジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、1種類を単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。これらのなかでも、ジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートが好ましい。
また上記の炭酸ジエステルは、好ましくはその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置換してもよい。代表的なジカルボン酸又はジカルボン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル及びイソフタル酸ジフェニル等が挙げられる。このようなジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで炭酸ジエステルの一部を置換した場合には、ポリエステルカーボネートが得られる。
エステル交換法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際には、通常、触媒が使用される。触媒種に制限はないが、一般的にはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物等の塩基性化合物が使用される。中でもアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が特に好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。エステル交換法では、上記触媒をp−トルエンスルホン酸エステル等で失活させることが一般的である。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)には、難燃性等を付与する目的で、シロキサン構造を有するポリマー又はオリゴマーを共重合させることができる。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、10,000〜22,000であることが好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量が10,000未満である場合、得られる成形品の機械的強度が不足し、十分な機械的強度を有するものを得ることができない場合がある。また、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量が22,000を超える場合、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の溶融粘度が大きくなるため、例えば芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を射出成形などの方法で成形して導光部材等の長尺状の成形品を製造する際に優れた流動性を得ることができず、また、樹脂の剪断による発熱量が大きくなり、熱分解により樹脂が劣化する結果、優れた色相を有する成形品を得ることができない場合がある。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量はより好ましくは12,000〜18,000であり、さらに好ましくは14,000〜17,000である。
なお、粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83から算出される値を意味する。また、極限粘度[η]とは、各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
Figure 0006880968
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、粘度平均分子量の異なる2種以上の芳香族ポリカーボネート樹脂を混合したものであってもよく、また粘度平均分子量が上記範囲外である芳香族ポリカーボネート樹脂を混合して上記粘度平均分子量の範囲内としたものであってもよい。
<リン系安定剤(B)>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、リン系安定剤(B)として、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−I)(以下、単に「ホスファイト系安定剤(B−I)」と称す場合がある。)と、下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(B−II)(以下、単に「ホスファイト系安定剤(B−II)」と称す場合がある。)とを含有するものである。
Figure 0006880968
(式(II)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
<ホスファイト系安定剤(B−I)>
ホスファイト系安定剤(B−I)としては、スピロ環骨格を有するホスファイト系化合物であればよく、特に制限はないが、例えば、下記一般式(I)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006880968
(式(I)中、R10A及びR10Bはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基を表す。)
上記一般式(I)中、R10A,R10B表されるアルキル基は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましい。R10A,R10Bがアリール基である場合、以下の一般式(I−a)、(I−b)、又は(I−c)のいずれかで表されるアリール基が挙げられる。
Figure 0006880968
(式(I−a)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。式(I−b)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
本発明で用いるホスファイト系安定剤(B−I)は、これらのうち、下記構造式(I−A)で表されるビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを含むことを必須とする。
Figure 0006880968
上記のホスファイト系安定剤(B−I)は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよいが、ホスファイト系安定剤(B−I)中に、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを50質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがさらに好ましい。
<ホスファイト系安定剤(B−II)>
ホスファイト系安定剤(B−II)は、前記一般式(II)で表されるものである。
前記一般式(II)中、R21〜R25で表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基などが挙げられる。
ホスファイト系安定剤(B−II)としては、特に、下記構造式(II−A)で表されるトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
Figure 0006880968
上記のホスファイト系安定剤(B−II)は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
<リン系安定剤(B)の含有量>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、上記のホスファイト系安定剤(B−I)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.001〜0.1質量部である。ホスファイト系安定剤(B−I)の含有量が0.001質量部未満であると、十分な黄変抑制効果を得ることができない。ホスファイト系安定剤(B−I)の含有量が0.1質量部を超えても黄変抑制効果が低下する傾向にあり、また成形時のガスが多くなったり、モールドデポジットによる転写不良が起こったりするため、得られる成形品の光透過率が低下するおそれがある。ホスファイト系安定剤(B−I)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して好ましくは0.002質量部以上、より好ましくは0.003質量部以上であり、好ましくは0.09質量部以下、より好ましくは0.07質量部以下、特に好ましくは0.06質量部以下である。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、上記のホスファイト系安定剤(B−II)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01〜0.5質量部である。ホスファイト系安定剤(B−II)の含有量が0.01質量部未満であると、ホスファイト系安定剤(B−II)を配合することによる初期色相及び黄変抑制効果の更なる改善効果を十分に得ることができない。ホスファイト系安定剤(B−II)の含有量が0.5質量部を超えると、成形時のガスが多くなったり、モールドデポジットによる転写不良が起こったりするため、得られる成形品の光透過率が低下するおそれがある。ホスファイト系安定剤(B−II)の含有量は、好ましくは芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.03〜0.3質量部であり、より好ましくは0.05〜0.2質量部である。
ホスファイト系安定剤(B−I)とホスファイト系安定剤(B−II)とを併用することによる効果をより有効に得るために、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物中のホスファイト系安定剤(B−I)とホスファイト系安定剤(B−II)の含有質量比は1:1〜30となるような量であることが好ましく、より好ましくは1:1〜20、さらに好ましくは1:1〜15、特に好ましくは1:2〜10、とりわけ好ましくは1:3〜7となるような量である。また、ホスファイト系安定剤(B−I)とホスファイト系安定剤(B−II)の合計の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.05〜0.2質量部であることが好ましく、0.1〜0.16質量部であることがより好ましい。
<ポリブチレングリコール化合物(C)>
本発明で用いるポリブチレングリコール化合物(C)は、下記一般式(III)で表される分岐型のグリコール化合物である。
Figure 0006880968
(式(III)中、Rはエチル基を示し、X及びYは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜23の脂肪族アシル基、又は炭素数1〜23のアルキル基を示し、nは重合度を示し、2以上の整数である。)
分岐型ポリブチレングリコール化合物としては、一般式(III)中、X,Yが水素原子であるポリブチレングリコールが好ましい。
ポリブチレングリコール化合物(C)として、その片末端あるいは両末端が脂肪酸またはアルコールで封鎖されていてもその性能発現に影響はなく、脂肪酸エステル化物またはエーテル化物を同様に使用することができ、従って、一般式(III)中のX及び/又はYは炭素数1〜23の脂肪族アシル基又はアルキル基であってもよい。
脂肪酸エステル化物としては、直鎖状又は分岐状脂肪酸エステルのいずれも使用でき、脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく不飽和脂肪酸であってもよい。また、一部の水素原子がヒドロキシル基などの置換基で置換されたものも使用できる。
脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、炭素数1〜23の1価又は2価の脂肪酸、例えば、1価の飽和脂肪酸、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘン酸や、1価の不飽和脂肪酸、具体的には、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸、また炭素数10以上の二価の脂肪酸、具体的には、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、タプシア酸及びデセン二酸、ウンデセン二酸、ドデセン二酸が挙げられる。
これらの脂肪酸は1種又は2種以上組み合せて使用できる。前記脂肪酸には、1つ又は複数のヒドロキシル基を分子内に有する脂肪酸も含まれる。
ポリブチレングリコールの脂肪酸エステルの好ましい具体例としては、一般式(III)において、X及びYが炭素数18の脂肪族アシル基であるポリブチレングリコールステアレート、X及びYが炭素数22の脂肪族アシル基であるポリブチレングリコールベヘネートが挙げられる。
ポリブチレングリコールのアルキルエーテルを構成するアルキル基としては、直鎖状又は分岐状のいずれでもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ラウリル基、ステアリル基等の炭素数1〜23のアルキル基が挙げられ、このようなポリブチレングリコール化合物(C)としては、ポリブチレングリコールのメチルエーテル、エチルエーテル、ブチルエーテル、ラウリルエーテル、ステアリルエーテル等が好ましく例示できる。
本発明においては、このようなポリブチレングリコール化合物(C)として、数平均分子量が200以上1,000未満のものを用いる。ポリブチレングリコール化合物(C)の数平均分子量は、好ましくは300以上、さらに好ましくは500以上であり、好ましくは900以下、さらに好ましくは800以下である。上記範囲の上限を超えると、相溶性が低下するので好ましくなく、また上記範囲の下限を下回ると成形時のガス発生量が多くなり、ガスによる成形不良、例えば、未充填、ガスやけ、転写不良を発生する可能性があり、好ましくない。ここでいうポリブチレングリコール化合物(C)の数平均分子量はJIS K1577に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
なお、ポリブチレングリコール化合物(C)の数平均分子量が低いほど、成形時の金型汚染性(金型付着物)を低減する効果がある。
上記ポリブチレングリコール化合物(C)は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、上記ポリブチレングリコール化合物(C)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.05〜2質量部である。ポリブチレングリコール化合物(C)の含有量が0.05質量部未満であっても2質量部を超えても、得られる成形品の初期色相が劣る傾向がある。ポリブチレングリコール化合物(C)の含有量は、好ましくは芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し0.1〜1.5質量部であり、より好ましくは0.2〜1.2質量部、さらに好ましくは0.5質量部を超え1.0質量部以下である。
[紫外線吸収剤(D)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は紫外線を吸収して耐候性を高めるために紫外線吸収剤(D)を含む。紫外線吸収剤(D)としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤が好ましいものとして挙げられ、その他、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸フェニル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等を用いることもできる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−オクチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−ラウリル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)メタン、ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−クミルフェニル)メタン、ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−オクチルフェニル)メタン、1,1−ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)オクタン、1,1−ビス(3−(2H−5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)オクタン、1,2−エタンジイルビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンゾエート)、1,12−ドデカンジイルビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシベンゾエート)、1,3−シクロヘキサンジイルビス(3−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンゾエート)、1,4−ブタンジイルビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルエタノエート)、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイルビス(3−(5−メトキシ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニルエタノエート)、1,6−ヘキサンジイルビス(3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロピオネート)、p−キシレンジイルビス(3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシトルイル)マロネート、ビス(2−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−オクチルフェニル)エチル)テレフタレート、ビス(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−プロピルトルイル)オクタジオエート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−フタルイミドメチル−4−メチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−フタルイミドエチル−4−メチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−フタルイミドオクチル−4−メチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−フタルイミドメチル−4−tert−ブチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−フタルイミドメチル−4−クミルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(フタルイミドメチル)フェノール等が挙げられる。これらの中でも、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールが好ましい。
ベンゾオキサジン系紫外線吸収剤としては、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)(2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2−(1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2−メチルーp−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)など等が挙げられる。これらの中でも、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好適である。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
マロン酸エステル系紫外線吸収剤としては、従来公知の任意のマロン酸エステル類を使用できるが、中でも2−(アルキリデン)マロン酸エステル類、特に2−(1−アリールアルキリデン)マロン酸エステル類が好ましい。
2−(1−アリールアルキリデン)マロン酸エステル類としては、特に下記一般式(IV)で表されるものが好ましい。
Figure 0006880968
(式(IV)中、Qは、水素原子、置換基を有していてもよい、炭素数1〜8の、アルキル基、アルコキシ基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示し、R11及びR12はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
一般式(IV)中、Qとしては、水素原子、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4の、アルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基であることが好ましい。Qで表される、アルキル基又はアルコキシ基におけるアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられる。また、アルケニル基としては、置換基としてエステル基を有するものが好ましく、その炭素数は置換基における炭素数も含め、通常3〜10、好ましくは4〜8である。
マロン酸エステル系紫外線吸収剤としては、Q自体が上述の一般式(IV)のマロン酸エステル部分である、2−(アルキリデン)マロン酸エステル類であるものが好ましく、特に、一般式(IV)のベンゼン環を中心として、同じマロン酸エステル類残基を有するもの(特にこれらをパラ位に有するもの)が好ましい。
一般式(IV)中、R11及びR12としては、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。R11及びR12で表されるアルキル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であってもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられる。R11及びR12は、それぞれメチル基であることが更に好ましい。
上記のマロン酸エステル系紫外線吸収剤の分子量は、通常220〜500であり、好ましくは240〜450である。分子量が220未満の場合は、モールドデボジットが多くなり、得られる成形品の外観不良を招くことがある。逆に、分子量が500を超える場合は、成形品の表面へのブリード性が低下し、耐候性改良効果が小さくなることがある。
上記のようなマロン酸エステル系紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、クラリアントジャパン社製の商品「PR−25」(最大吸収波長:308nm)、「B−CAP」(最大吸収波長:320nm)等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−ベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ−ベンゾフェノン等が挙げられる。
サリチル酸フェニル系紫外線吸収剤としては、フェニルサルチレート、2−4−ジターシャリーブチルフェニル−3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤(D)は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、上記紫外線吸収剤(D)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01〜1質量部である。紫外線吸収剤(D)の含有量が0.01質量部未満では十分な耐候性を得ることができず、1質量部を超える量を添加してもそれ以上の効果は得られない。紫外線吸収剤(D)の含有量は、好ましくは芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し0.03〜0.7質量部であり、より好ましくは0.05〜0.5質量部である。
[脂環式エポキシ化合物(E)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、色相、耐熱耐久性を高め、より優れた黄変抑制効果を得るために、脂環式エポキシ化合物(E)を含有することが好ましい。
脂環式エポキシ化合物(E)としては、1分子中にエポキシ基を1個以上有する脂環式化合物が用いられる。具体的には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4−(3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシル)ブチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチレンオキシド、シクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6’−メチルシロヘキシルカルボキシレート、ビス−エポキシジシクロペンタジエニルエーテル、ビス−エポキシシクロヘキシルアジペート、3,4−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3,5−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3−メチル−5−t−ブチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、オクタデシル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル−2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2−イソプロピル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、オクタデシル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2−エチルヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6−ジメチル−2,3−エポキシシクロヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ジエチル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ−n−ブチル−3−t−ブチル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレートなどを好ましく例示することができる。これらのうち、特に、1分子中にエポキシ基を2個以上有する脂環式エポキシ化合物が好ましく、特に3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートが好ましい。
脂環式エポキシ化合物(E)は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が、上記脂環式エポキシ化合物(E)を含有する場合、脂環式エポキシ化合物(E)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.0005〜0.2質量部であり、より好ましくは0.001質量部以上、さらに好ましくは0.003質量部以上、特に好ましくは0.005質量部以上、とりわけ好ましくは0.01質量部以上、最も好ましくは0.03質量部以上であり、また、より好ましくは0.15質量以下、さらに好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.07質量部以下である。脂環式エポキシ化合物(E)の含有量が0.0005質量部未満の場合は、色相、黄変抑制効果が不十分となり、0.2質量部を超える場合は、黄変抑制効果がかえって悪化するだけでなく、色相も低下するおそれがある。
<その他の成分>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、任意成分としてさらに酸化防止剤、離型剤、蛍光増白剤、染顔料、難燃剤、耐衝撃改良剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、相溶化剤、充填剤等が配合されてもよい。
<芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、例えば最終成形品を成形するまでの任意の段階で、各成分を一括又は分割して配合し、溶融混練する方法が挙げられる。各成分の配合方法としては、例えばタンブラー、ヘンシェルミキサー等を使用する方法、フィーダーにより定量的に押出機ホッパーに供給して混合する方法などが挙げられる。溶融混練の方法としては、例えば単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等を使用する方法などが挙げられる。
[成形品]
本発明の成形品は、上述の本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の成形方法には特に制限はないが、例えば、射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法などが挙げられ、好ましくは射出成形法である。
なお、成形時の樹脂の熱劣化を抑制し、初期色相に優れたものを得るために、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際には、窒素等の不活性ガス雰囲気下で成形を行うことが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる本発明の成形品は、従来品に比べて、耐候性に優れ、成形品の白濁、発泡、芳香族ポリカーボネート樹脂の分解による機械的特性の低下といった問題がなく、また、紫外線に長時間晒された場合の黄変の程度が少ない上に、初期色相が良好であるため、照明装置の導光部材、特に、デイライトの光源のみならず白熱灯から発生する熱によっても加熱条件下、紫外線照射下ないしは湿熱環境下に晒される自動車用照明装置の導光部材として好適に用いることができ、その優れた初期色相と黄変抑制効果により、導光部材の光伝達効率を長期に亘り高く維持して、導光部材の交換頻度を大幅に低減することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において用いた材料は次のとおりである。
<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート樹脂:三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平均分子量19,000
<リン系安定剤(B)>
<ホスファイト系安定剤(B−I)>
ADEKA社製「アデカスタブPEP−36」:前記構造式(I−A)で表されるビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(表1中、「PEP−36」と記載する。)
<ホスファイト系安定剤(B−II)>
ADEKA社製「アデカスタブAS2112」:前記構造式(II−A)で表されるトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(表1中、「AS2112」と記載する。)
<ポリブチレングリコール化合物(C)>
日油社製「ユニオールPB−500」:ポリブチレングリコール(数平均分子量500)(表1中、「PB−500」と記載する。)
<紫外線吸収剤(D)>
シプロ化成社製「シーソーブ709」:下記構造式で表される2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(表1中、「709」と記載する。)
Cytec社製「Cyasorb UV3638」:下記構造式で表される2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)(表1中、「UV3638」と記載する。)
Figure 0006880968
<脂環式エポキシ化合物(E)>
ダイセル社製「セロキサイド2021P」:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(表1中、「2021P」と記載する。)
<ヒンダードアミン系光安定剤>
BASF社製「TinuvinPA144」:下記構造式で表されるビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(表1中、「PA144」と記載する。)
ADEKA社製「LA−81」:下記構造式で表されるビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)カーボネート(表1中、「LA−81」と記載する。)
Figure 0006880968
[実施例1〜5及び比較例1〜5]
<芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造>
表1に示す成分を表1に示す割合となるように配合し、タンブラーミキサーで均一に混合して混合物を得た。この混合物を、フルフライトスクリューとベントとを備えた単軸押出機(いすず化工機社製「VS−40」)に供給し、スクリュー回転数80rpm、吐出量20kg/時間、バレル温度250℃の条件で混練し、押出ノズル先端からストランド状に押出した。押出物を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてカットしてペレット化し、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
得られた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物について、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
<初期色相(YI)評価>
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを120℃で4〜8時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製「EC100」)により、280℃の温度で300mm長光路成形品(6mm×4mm×300mm、L/d=50)を得た。この成形品について、長光路分光透過色計(日本電色工業社製「ASA1」)を使用して300mm長のYI値を測定した。YI値が小さいほど初期色相が優れていることを示す。
<耐候性評価>
<耐候試験>
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを120℃で4〜8時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(FANUC社製「ROBOSHOT−S−2000i 150B」)を使用して射出温度280℃、金型温度80℃で、70mm×40mm×2mm厚さの成形品を成形した。この成形品について、キセノン・ウェザーメーター(アトラス社製「Ci4000」)を使用し、以下の条件で耐候試験を実施した。
ブラックパネル温度:63℃
湿度:50%
放射照度:0.55W/m(340nm,連続照射)
照射時間:250時間
総エネルギー量:495kJ/m
フィルター組合せ:インナー/石英
アウター/タイプSボロシリケイト
1サイクルの条件:18分間水噴霧+102分間噴霧無=合計120分
<色差ΔEの測定>
JIS Z8730に準拠して、D65光源を用いて、耐候試験前後の成形品の色相を測定し、下記式により色差ΔEを求めた。ΔEが小さいほど耐候性に優れることを示す。
ΔE={(L−L’)+(a−a’)+(b−b’)1/2

耐候試験前の成形品の色相:L、a、b
耐候試験後の成形品の色相:L’、a’、b’
<耐候変色ΔYIの測定>
耐候試験前後の成形品の色相変化(ΔYI)は、日本電色(株)製「SE−2000」を用いて透過光を測定して得られたX、YおよびZ値からASTM−E1925に基づき、下記式にて求めた。ΔYIが小さいほど耐黄変性に優れることを示す。
YI=[100(1.28X−1.06Z)]/Y
ΔYI=耐候試験後の成形品のYI−耐候試験前の成形品のYI
Figure 0006880968
表1より、リン系安定剤(B)としてビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトと特定のホスファイト系安定剤(B−II)とを含むと共に、数平均分子量が200以上1,000未満であるポリブチレングリコール化合物(C)と紫外線吸収剤(D)とを含有することにより、色相、耐候性及び黄変抑制効果に優れたものとなることが明らかとなった。
これに対して、紫外線吸収剤(D)を含まない比較例1,2では、耐候性に劣る。
紫外線吸収剤(D)の代りにヒンダードアミン系光安定剤を添加した比較例3〜5でも耐候性が悪く、しかも初期色相は大きく低下している。

Claims (4)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、該芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、
    リン系安定剤(B)として、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−I)0.001〜0.1質量部、及び下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(B−II)0.01〜0.5質量部と、
    数平均分子量が200以上1,000未満であるポリブチレングリコール化合物(C)0.05〜2質量部と、
    紫外線吸収剤(D)0.01〜1質量部
    を含有し、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(B−1)がビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを含む芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなり、導光部材であることを特徴とする成形品
    Figure 0006880968
    (式(II)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
  2. 請求項1において、前記芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が、更に、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して脂環式エポキシ化合物(E)0.0005〜0.2質量部を含有することを特徴とする成形品
  3. 請求項2において、脂環式エポキシ化合物(E)が、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートであることを特徴とする成形品
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、自動車用照明装置に内蔵される導光部材であることを特徴とする成形品。
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