JP6822126B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に関する。詳しくは、本発明は、導光部材の成形材料として好適な、色相に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品に関する。
近年、欧州及び北米等においては、自動車のヘッドランプ及びリアランプに常時点灯するデイライトを設置することにより、昼間の歩行者や対向車からの視認性を高める、自動車のデイライト化が進んでいる。デイライトは一般に、導光部材と、導光部材に光を入射させる光源とを備えている。自動車のデイライトの近傍には、一般的に夜間用の通常の光源としてハロゲンランプ等の白熱灯が設けられているため、導光部材は、デイライトの光源から発生する熱に加え、白熱灯から発生する熱によっても加熱される。このため、導光部材には優れた耐熱耐久性が求められる。
従来、導光部材の構成材料として、例えば下記特許文献1に、芳香族ポリカーボネート樹脂にリン系安定剤及び脂肪酸エステルを配合した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献1の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の色相と耐黄変性を改善したものとして、特許文献2には、芳香族ポリカーボネート樹脂に配合するリン系安定剤として、2種類のホスファイト系安定剤を用いた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が開示されている。
即ち、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を用いて自動車用照明装置に用いられる導光部材を成形した場合、成形過程で受ける熱で芳香族ポリカーボネート樹脂が劣化し、得られる成形品は僅かながら黄色味を帯びることがある。また、成形時に黄色味を帯びなくても、導光部材は、上記の通り、導光部材周辺の光源の熱に長時間晒されることで劣化して黄変する。特許文献2の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、特許文献1の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物における色相を改善すると共にこの黄変を抑制するものである。
特許文献2の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物により、ある程度の色相や黄変の改善効果は得られるが、自動車用照明装置に内蔵される導光部材用途にあっては、従来提案されている芳香族ポリカーボネート樹脂組成物よりも更に良好な色相、例えば300mm長光路成形品について測定される300mm長のYI値が20以下であるような高度な色相が望まれる。
本願出願人は、このような要求特性を満たすものとして、特許文献3に、芳香族ポリカーボネート樹脂に、特定のリン系安定剤と共にポリアルキレングリコール化合物を配合したものを提案している。
特開2007−204737号公報 特開2013−139097号公報 特開2016−145325号公報
本発明は、上記特許文献3の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の色相を更に改善した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、この芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するべく、芳香族ポリカーボネート樹脂に配合する添加剤について鋭意研究を重ねた結果、リン系安定剤と共に、ビルフェノールA又はビフェノールのポリアルキレングリコール付加物である特定のジオール化合物を配合することで、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、該芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、下記一般式(1)で表されるジオール化合物(B)を0.1〜5質量部と、リン系安定剤(C)0.005〜0.5質量部とを含有することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0006822126
(式(1)中、Xは単結合又は−C(CH−を表し、R,Rはそれぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
[2] [1]において、前記一般式(1)におけるR,Rが、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[3] [1]又は[2]において、前記ジオール化合物(B)の数平均分子量が500〜5,000であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記リン系安定剤(C)がスピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(C−I)と下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(C−II)とを含むことを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0006822126
(式(II)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
[5] [4]において、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(C−1)が下記一般式(I)で表されることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0006822126
(式(I)中、R10A及びR10Bはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基を表す。)
[6] [1]ないし[5]のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
[7] [6]において、導光部材であることを特徴とする成形品。
[8] [7]において、自動車用照明装置に内蔵される導光部材であることを特徴とする成形品。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、300mm長光路成形品について測定される300mm長のYI値18以下を満足する著しく良好な色相を有するものである。
このため、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を用いて得られる導光部材は、長尺ないしは肉厚の導光部材であっても、高い光伝達効率を得ることができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[芳香族ポリカーボネート樹脂組成物]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、該芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、下記一般式(1)で表されるジオール化合物(B)を0.1〜5質量部と、リン系安定剤(C)0.005〜0.5質量部とを含有することを特徴とする。
Figure 0006822126
(式(1)中、Xは単結合又は−C(CH−を表し、R,Rはそれぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
本発明において、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた成形品の成形直後の色相を「初期色相」と称し、得られた成形品を加熱条件下に長時間晒したときの黄変を抑制する効果を「耐熱黄変抑制効果」と称す。
<メカニズム>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物では、特許文献3におけるポリアルキレングリコール化合物に代えて、上記一般式(1)で表されるジオール化合物(B)を配合する。
このジオール化合物(B)により良好な色相改善効果が得られるメカニズムの詳細は明らかではないが、ジオール化合物(B)がビスフェノールA骨格又はビフェノール骨格を有することにより、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との親和性が、特許文献3で色相改善のために使用されているポリアルキレングリコール化合物よりも良好であることにより、ポリアルキレングリコール鎖による色相改善効果がより一層有効に発揮されること、また、このジオール化合物(B)であれば、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との親和性が良好であるために、ポリアルキレングリコール化合物を用いた場合には白濁等が生じ、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)本来の透明性が損なわれてしまうような若干多めの配合量としても、透明性の低下を引き起こすことなく、配合量に見合う色相の改善効果が得られることによると考えられる。
また、本発明で用いるジオール化合物(B)は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との親和性が良好であることにより、初期色相のみならず、耐熱黄変抑制効果、更には耐衝撃性、曲げ強度、引張強度等の機械的特性の改善効果も期待される。
<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、芳香族ヒドロキシ化合物と、ホスゲン又は炭酸のジエステルとを反応させることによって得られる芳香族ポリカーボネート重合体である。上記芳香族ポリカーボネート重合体は分岐を有していてもよい。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、ホスゲン法(界面重合法)、溶融法(エステル交換法)等の従来法によることができる。
芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的なものとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物の中では、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
上記芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種類を単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を製造する際に、上記芳香族ジヒドロキシ化合物に加えてさらに分子中に3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール等を少量添加してもよい。この場合、上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は分岐を有するものになる。
上記3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェノールとしては、例えばフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチン等が挙げられる。この中でも、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシルフェニル)エタン又は1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンが好ましい。上記多価フェノールの使用量は、上記芳香族ジヒドロキシ化合物を基準(100モル%)として好ましくは0.01〜10モル%となる量であり、より好ましくは0.1〜2モル%となる量である。
エステル交換法による重合においては、ホスゲンの代わりに炭酸ジエステルがモノマーとして使用される。炭酸ジエステルの代表的な例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等に代表される置換ジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、1種類を単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。これらのなかでも、ジフェニルカーボネート、置換ジフェニルカーボネートが好ましい。
また上記の炭酸ジエステルは、好ましくはその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置換してもよい。代表的なジカルボン酸又はジカルボン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル及びイソフタル酸ジフェニル等が挙げられる。このようなジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで炭酸ジエステルの一部を置換した場合には、ポリエステルカーボネートが得られる。
エステル交換法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際には、通常、触媒が使用される。触媒種に制限はないが、一般的にはアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物等の塩基性化合物が使用される。中でもアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が特に好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。エステル交換法では、上記触媒をp−トルエンスルホン酸エステル等で失活させることが一般的である。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)には、難燃性等を付与する目的で、シロキサン構造を有するポリマー又はオリゴマーを共重合させることができる。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、10,000〜22,000であることが好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量が10,000未満である場合、得られる成形品の機械的強度が不足し、十分な機械的強度を有するものを得ることができない場合がある。また、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量が22,000を超える場合、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の溶融粘度が大きくなるため、例えば芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を射出成形などの方法で成形して導光部材等の長尺状の成形品を製造する際に優れた流動性を得ることができず、また、樹脂の剪断による発熱量が大きくなり、熱分解により樹脂が劣化する結果、優れた色相を有する成形品を得ることができない場合がある。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量はより好ましくは12,000〜18,000であり、さらに好ましくは14,000〜17,000である。
ここで粘度平均分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、20℃の温度で測定した溶液粘度より換算して求めたものである。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、粘度平均分子量の異なる2種以上の芳香族ポリカーボネート樹脂を混合したものであってもよく、また粘度平均分子量が上記範囲外である芳香族ポリカーボネート樹脂を混合して上記粘度平均分子量の範囲内としたものであってもよい。
[ジオール化合物(B)]
本発明で用いるジオール化合物(B)は下記一般式(1)で表される、ビスフェノールA(下記一般式(1)において、Xが−C(CH−の場合)又はビフェノール(下記一般式(1)において、Xが単結合(直接結合)の場合)のポリアルキレングリコール付加物であり、ビスフェノールA骨格又はビフェノール骨格を含むことにより芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との親和性が良好であり、従来のポリアルキレングリコール化合物に比べて色相の改善効果に優れたものである。
Figure 0006822126
(式(1)中、Xは単結合又は−C(CH−を表し、R,Rはそれぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
一般式(1)において、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、一般式(1)において、m個のRは、同一であってもよく異なるものであってもよい。また、n個のRも、同一であってもよく異なるものであってもよい。R及びRはそれぞれ独立に、好ましくは水素原子又はメチル基である。即ち、ビスフェノールA又はビフェノールに付加するポリアルキレングリコール鎖は、ポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖、或いはポリエチレン・プロピレングリコール鎖であることが好ましい。
ジオール化合物(B)の数平均分子量は、100〜5,000であることが好ましく、より好ましくは300以上、さらに好ましくは500以上であり、より好ましくは3000以下、さらに好ましくは2000以下、特に好ましくは1500以下である。分子量が上記範囲の上限を超えると、相溶性が低下するので好ましくなく、又上記範囲の下限を下回ると成形時にガスが発生するので好ましくない。ここでいうジオール化合物(B)の数平均分子量はJIS K1577に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
ジオール化合物(B)の市販品としては、特に限定されないが、ビスフェノールAのOH末端ポリエチレングリコール置換体(東邦化学工業社製 商品名「ビスオール 18EN」、ビスフェノールAのOH末端ポリプロピレングリコール置換体(三洋化成工業社製 商品名ニューポール(登録商標)BPシリーズ等)、ビスフェノールAのOH末端ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合置換体(日油社製 商品名ユニルーブ(登録商標)50DB−22)などが挙げられる。
上記ジオール化合物(B)は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、上記ジオール化合物(B)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜5質量部である。ジオール化合物(B)の含有量が0.1質量部未満では、色相の改善効果を十分に得ることができず、5質量部を超えると白濁を生じたり、得られる成形品の初期色相が劣る傾向がある。ジオール化合物(B)の含有量は、好ましくは芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.2〜3質量部、さらに好ましくは0.5〜2質量部である。
なお、特許文献3では、ポリアルキレングリコール化合物の含有量は芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.05〜2質量部で、好ましくは1.0質量部以下とされているが、本発明では、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との親和性に優れたビスフェノールA又はビフェノール骨格を含むジオール化合物(B)を用いることで、特許文献3におけるポリアルキレングリコール化合物の配合量よりも多く配合しても、白濁や色相の低下を引き起こすことはなく、ポリアルキレングリコール化合物に比べて配合量を多くして、色相改善効果を高めることができる。
<リン系安定剤(C)>
リン系安定剤(C)としては特に制限はないが、色相、耐熱黄変抑制効果をより一層良好なものとするために、リン系安定剤(C)としては、スピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(C−I)(以下、単に「ホスファイト系安定剤(C−I)」と称す場合がある。)と、下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(C−II)(以下、単に「ホスファイト系安定剤(C−II)」と称す場合がある。)とを併用することが好ましい。
Figure 0006822126
(式(II)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
<ホスファイト系安定剤(C−I)>
ホスファイト系安定剤(C−I)としては、スピロ環骨格を有するホスファイト系化合物であればよく、特に制限はないが、例えば、下記一般式(I)で表されるものが好ましい。
Figure 0006822126
(式(I)中、R10A及びR10Bはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基を表す。)
上記一般式(I)中、R10A,R10B表されるアルキル基は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましい。R10A,R10Bがアリール基である場合、以下の一般式(I−a)、(I−b)、又は(I−c)のいずれかで表されるアリール基が好ましい。
Figure 0006822126
(式(I−a)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。式(I−b)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
ホスファイト系安定剤(C−I)の具体例としては、例えば、下記構造式(Ia)で表されるビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトも挙げられるが、好ましくは、下記構造式(I−A)で表されるビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトである。
Figure 0006822126
Figure 0006822126
上記のホスファイト系安定剤(C−I)は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
<ホスファイト系安定剤(C−II)>
ホスファイト系安定剤(C−II)は、前記一般式(II)で表されるものである。
前記一般式(II)中、R21〜R25で表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基などが挙げられる。
ホスファイト系安定剤(C−II)としては、特に、下記構造式(II−A)で表されるトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
Figure 0006822126
上記のホスファイト系安定剤(C−II)は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
<リン系安定剤(C)の含有量>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、リン系安定剤(C)の含有量は芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.005〜0.5質量部であり、0.01〜0.4質量部であることが好ましく、0.05〜0.3質量部であることがより好ましい。リン系安定剤(C)の含有量が上記下限未満であるとリン系安定剤(C)を配合することによる色相及び耐熱黄変抑制効果の改善効果を得ることができず、上記上限を超えると成形時のガスが多くなったり、モールドデポジットによる転写不良が起こったりするため、得られる成形品の光透過率が低下するおそれがある。
リン系安定剤(C)として上記のホスファイト系安定剤(C−I)とホスファイト系安定剤(C−II)とを併用する場合、ホスファイト系安定剤(C−I)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0.001〜0.1質量部である。ホスファイト系安定剤(C−I)の含有量が0.001質量部未満であると、十分な耐熱黄変抑制効果を得ることができない場合がある。ホスファイト系安定剤(C−I)の含有量が0.1質量部を超えても耐熱黄変抑制効果が低下する傾向にあり、また成形時のガスが多くなったり、モールドデポジットによる転写不良が起こったりするため、得られる成形品の光透過率が低下するおそれがある。ホスファイト系安定剤(C−I)の含有量は、より好ましくは芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.003〜0.09質量部であり、さらに好ましくは0.005〜0.08質量部であり、特に好ましくは0.008〜0.07質量部であり、とりわけ好ましくは0.01〜0.05質量部である。
また、ホスファイト系安定剤(C−II)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0.01〜0.5質量部である。ホスファイト系安定剤(C−II)の含有量が0.01質量部未満であると、ホスファイト系安定剤(C−II)を配合することによる初期色相及び耐熱黄変抑制効果の更なる改善効果を十分に得ることができない場合がある。ホスファイト系安定剤(C−II)の含有量が0.5質量部を超えると、成形時のガスが多くなったり、モールドデポジットによる転写不良が起こったりするため、得られる成形品の光透過率が低下するおそれがある。ホスファイト系安定剤(C−II)の含有量は、より好ましくは芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.03〜0.3質量部であり、さらに好ましくは0.05〜0.2質量部である。
リン系安定剤(C)としてホスファイト系安定剤(C−I)とホスファイト系安定剤(C−II)を併用する場合、ホスファイト系安定剤(C−I)とホスファイト系安定剤(C−II)とを併用することによる効果をより有効に得るために、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物中のホスファイト系安定剤(C−I)とホスファイト系安定剤(C−II)の含有質量比は1:1〜30となるような量であることが好ましく、より好ましくは1:1〜20、さらに好ましくは1:1〜15、特に好ましくは1:2〜10、とりわけ好ましくは1:3〜7となるような量である。
[エポキシ化合物(D)]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、更にエポキシ化合物(D)を含有していてもよく、エポキシ化合物(D)を含むことで、より一層色相を良好なものとすると共に、耐熱黄変抑制効果を高めることができる。
エポキシ化合物(D)としては、1分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物が用いられる。具体的には、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4−(3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシル)ブチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチレンオキシド、シクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6’−メチルシロヘキシルカルボキシレート、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−Aグリシジルエーテル、フタル酸のジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエステル、ビス−エポキシジシクロペンタジエニルエーテル、ビス−エポキシエチレングリコール、ビス−エポキシシクロヘキシルアジペート、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエチレンエポキシド、オクチルエポキシタレート、エポキシ化ポリブタジエン、3,4−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3,5−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3−メチル−5−t−ブチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、オクタデシル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル−2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2−イソプロピル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、オクタデシル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2−エチルヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6−ジメチル−2,3−エポキシシクロヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,5−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、3−t−ブチル−4,5−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジエチル4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ−n−ブチル−3−t−ブチル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などを好ましく例示することができる。これらのうち、特に、1分子中にエポキシ基を2個以上有する脂環式エポキシ化合物が好ましい。
エポキシ化合物(D)は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が上記エポキシ化合物(D)を含有する場合、エポキシ化合物(D)の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.0005〜0.2質量部であり、より好ましくは0.001質量部以上、さらに好ましくは0.003質量部以上、特に好ましくは0.005質量部以上、とりわけ好ましくは0.01質量部以上、特に最も好ましくは0.03質量部以上であり、また、より好ましくは0.15質量以下、さらに好ましくは0.1質量部以下、特に好ましくは0.05質量部以下である。エポキシ化合物(D)の含有量が0.0005質量部未満の場合は、エポキシ化合物(D)を配合することによる色相、耐熱変色抑制効果の向上効果を十分に得ることができず、0.2質量部を超える場合は、耐熱変色抑制効果がかえって悪化するだけでなく、色相や湿熱安定性も低下する。
<その他の成分>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、任意成分としてさらに酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、染顔料、難燃剤、耐衝撃改良剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、相溶化剤、充填剤等が配合されてもよい。
<芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、例えば最終成形品を成形するまでの任意の段階で、各成分を一括又は分割して配合し、溶融混練する方法が挙げられる。各成分の配合方法としては、例えばタンブラー、ヘンシェルミキサー等を使用する方法、フィーダーにより定量的に押出機ホッパーに供給して混合する方法などが挙げられる。溶融混練の方法としては、例えば単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等を使用する方法などが挙げられる。
[成形品]
本発明の成形品は、上述の本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の成形方法には特に制限はないが、例えば、射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法などが挙げられ、好ましくは射出成形法である。
なお、成形時の樹脂の熱劣化を抑制し、初期色相に優れたものを得るために、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際には、窒素等の不活性ガス雰囲気下で成形を行うことが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる本発明の成形品は、従来品に比べて、加熱条件下に長時間晒された場合の黄変の程度が少ない上に、初期色相が著しく良好であるため、照明装置の導光部材、特に、デイライトの光源のみならず白熱灯から発生する熱によっても加熱条件下に晒される自動車用照明装置の導光部材として好適に用いることができ、その優れた初期色相により、導光部材の光伝達効率を長期に亘り高く維持して、導光部材の交換頻度を大幅に低減することができる。
[YI値]
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、初期色相に著しく優れ、後掲の実施例の項に記載される方法に従って、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を用いて射出成形することにより得られた300mm長光路成形品について測定した300mm長のYI値が、通常18以下、好ましくは16以下、より好ましくは14以下となり、従来品にない著しく優れた色相を呈する。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において用いた材料は次のとおりである。
<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
A1:三菱エンジニアリングプラスチックス社製 商品名「ユーピロン(登録商標)H−4000N」(界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量16,000)
<ジオール化合物(B)>
B1:東邦化学工業社製 商品名「ビスオール 18EN」(ビスフェノールA OH末端ポリエチレングリコール置換体、数平均分子量1,000)
B2:三洋化成工業社製 商品名「ニューポールBP−5P」(ビスフェノールA OH末端ポリプロピレングリコール置換体、数平均分子量500)
<リン系安定剤(C)>
<ホスファイト系安定剤(C−I)>
C1−1:ADEKA社製 「アデカスタブPEP−36」(前記構造式(I−A)で表されるビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)
C1−2:ドーバーケミカル社製 商品名「ドーバーフォスS−9228PC」(前記構造式(Ia)で表されるビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)
<ホスファイト系安定剤(C−II)>
C2−1:ADEKA社製 「アデカスタブAS2112」(前記構造式(II−A)で表されるトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)
<ポリアルキレングリコール化合物(X)>
X1:和光純薬社製(ポリエチレングリコール、数平均分子量600)
X2:日油社製 商品名「ユニオールD−2000」(ポリプロピレングリコール、数平均分子量2000)
[実施例1〜12及び比較例1〜7]
<芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造>
表1〜3に示す成分を表1〜3に示す割合となるように配合し、タンブラーミキサーで均一に混合して混合物を得た。この混合物を、フルフライトスクリューとベントとを備えた単軸押出機(いすず化工機社製「VS−40」)に供給し、スクリュー回転数80rpm、吐出量20kg/時間、バレル温度250℃の条件で混練し、押出ノズル先端からストランド状に押出した。押出物を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてカットしてペレット化し、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
得られた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物について、以下の方法で初期色相(YI)の評価を行い、結果を表1〜3に示した。
<初期色相(YI)評価>
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを120℃で4〜8時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製「EC100」)により、280℃の温度で300mm長光路成形品(6mm×4mm×300mm、L/d=50)を得た。この成形品について、長光路分光透過色計(日本電色工業社製「ASA1」)を使用して300mm長のYI値を測定した。
Figure 0006822126
Figure 0006822126
Figure 0006822126
表1〜3より、ジオール化合物(B)とリン系安定剤(C)とを含むことにより、初期色相(YI)が著しく良好なものとなることが分かる。
これに対して、ジオール化合物(B)を含まない比較例1では、初期色相(YI)が21.0と自動車用照明装置に内蔵される導光部材用途には適さない。
ジオール化合物(B)の代りにポリアルキレングリコール化合物(X)を用いた比較例2〜7では、比較例1よりも初期色相(YI)が改善されているが、いずれも同等量のジオール化合物(B)を用いた実施例よりも初期色相(YI)が劣り、特にポリアルキレングリコール化合物(X)を1.0質量部以上配合した比較例5,7では白濁が生じ、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)本来の透明性が損なわれている。
一方、ジオール化合物(B)では、実施例5〜12に示されるように、このような配合量でも透明性の低下の問題はなく、ジオール化合物(B)の配合量を増やすことで初期色相(YI)の更なる向上効果が得られている。

Claims (5)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A)と、該芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、
    下記一般式(1)で表されるジオール化合物(B)を0.1〜5質量部と、
    リン系安定剤(C)0.005〜0.5質量部と
    を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物であって、
    前記リン系安定剤(C)がスピロ環骨格を有するホスファイト系安定剤(C−I)と下記一般式(II)で表されるホスファイト系安定剤(C−II)とを、ホスファイト系安定剤(C−I)とホスファイト系安定剤(C−II)との含有質量比1:1〜30で含み、
    該ホスファイト系安定剤(C−I)が、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0006822126
    (式(1)中、Xは−C(CH−を表し、R,Rメチル基を表す。)
    Figure 0006822126
    (式(II)中、R 21 〜R 25 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
  2. 請求項1において、前記ジオール化合物(B)の数平均分子量が500〜5,000であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
  4. 請求項において、導光部材であることを特徴とする成形品。
  5. 請求項において、自動車用照明装置に内蔵される導光部材であることを特徴とする成形品。
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