JP6880635B2 - 光導波路、および光変調デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路、およびコーティング法により高分子材料を成膜して形成する光変調デバイスに関するものである。
近年、様々な高分子材料を用いた光導波路素子の開発、実用化が進んでいる。高分子材料による光導波路の形状、作製方法について様々な検討がなされているが、代表的な光導波路構造の一つとして、高分子材料をスピンコート法などによりコーティングして形成するリッジ型光導波路がある。リッジ型光導波路のうち、凸部が下を向いた図1のような構造の光導波路は逆リッジ型光導波路と呼ばれる。特許文献1には、下側のクラッド層にドライエッチングによって凹溝を形成し、凹溝内にコアを充填して光導波路を形成した逆リッジ型の導波路が記載されている。
コーティング法により高分子材料を成膜して逆リッジ型光導波路を形成する手順は次のとおりである。基板上にコア層より屈折率が低い材料を下部クラッド層として成膜する。次いで、下部クラッド層にドライエッチングなどにより、光導波路のリッジ部となるトレンチを加工する。トレンチが形成された下部クラッド層上に、コア層を積層することで下向きのリッジ型光導波路が形成される。さらに、必要に応じて、コア層より屈折率が低い材料を上部クラッド層として積層してもよい。上部クラッド層は、コア層の保護する役割を担い、また、例えば、光導波路上に金属で電極を形成して光導波路を光電素子として利用する場合には、光損失の抑制に有効である。
このようにして作製する逆リッジ型光導波路の光伝搬特性は、材料の光学特性、光導波路の構成に加えて、下部クラッド層に形成するトレンチの出来が、光導波路の特性に対して大きく影響する。
特開2007−25370号公報
一般的に、ドライエッチングで形成したトレンチの表面には、サイドエッチやサブトレンチなどの不安定な形状が欠陥として形成されやすい。これらの欠陥は、光導波路において、光散乱の原因となり光の伝播効率の低下の原因となる虞がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、トレンチに形成された欠陥に起因する光の伝播損失を低減し、光の伝播効率を高めた光導波路の提供を目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様の光導波路は、少なくとも、主面に凹溝が形成されたクラッド層と、前記クラッド層の主面側に積層され前記凹溝を埋め込むコア層と、を備え、前記凹溝は、前記凹溝の延伸方向と直交する前記凹溝の断面形状において、前記凹溝の深さの1/2の位置をA、Bとし、AとBを結んだ線分の中央から深さ方向へ直線を伸ばした位置をCとした場合、AからCの部分の少なくとも一部に前記凹溝の深さの1/5以上の曲率半径を持つ曲線部を有し、BからCの部分の少なくとも一部に前記凹溝の深さの1/5以上の曲率半径を持つ曲線部を有する。
また、上述の光導波路において、前記クラッド層は、下地凹溝が形成された主層と、少なくとも前記下地凹溝の表面に成膜された平坦化層と、を有する、構成としてもよい。
前記平坦化層は、シランカップリング剤からなる、構成としてもよい。
また、前記主層と前記平坦化層とは、同材料からなる、構成としてもよい。この場合、前記平坦化層の屈折率は、前記コア層の屈折率より低い、構成としてもよい。
さらに、前記平坦化層は、前記主層の前記下地凹溝が形成される主面の全体に成膜される、構成としてもよい。
加えて、前記凹溝の開口の角部は、前記平坦化層によって曲面状に形成される、構成としてもよい。
また、上述の光導波路において、前記平坦化層の屈折率は、前記主層の屈折率より高い又は同じであり、前記コア層の屈折率より低い、構成としてもよい。
また、上述の光導波路において、前記コア層は、高分子材料を構成材料の一つとする、構成としてもよい。
また、本発明の一態様の光導波路の製造方法は、主層を形成する工程と、前記主層の主面にドライエッチングにより下地凹溝を形成する工程と、前記主層の主面側において少なくとも前記下地凹溝の表面に前記主層の屈折率より高い又は同じ屈折率の平坦化層を成膜する工程と、前記主層の主面側にコア層を積層する工程と、を含む。
また、上述の光導波路の製造方法において、前記平坦化層を成膜する工程は、溶剤を含む構成材料を塗布した後に溶剤を除去する工程を含む、構成としてもよい。
また、上述の光導波路の製造方法において、前記平坦化層を成膜する工程において前記構成材料を塗布する方法がスピンコートである、構成としてもよい。
本発明によれば、下地凹溝の欠陥を小さくして伝搬損失を低減させることができる光導波路およびその製造方法を提供できる。
第1実施形態の光導波路の断面図。 第2実施形態の光導波路の断面図。 図1の領域IIIを拡大する拡大図。 一実施形態の光導波路において凹溝一例の斜視画像。 一実施形態の光導波路において凹溝の一例の断面画像。 平坦化層を有さない比較例の凹溝の一例の斜視画像。 平坦化層を有さない比較例の凹溝の一例の断面画像。 一実施形態の光変調デバイスの断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る光導波路について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
なお、本明細書では、光導波路を構成する各相の積層方向に沿って上下方向を規定して説明する。しかしながら、光導波路の使用時の姿勢は、必ずしもこの上下方向に限定されない。
図1および図2はそれぞれ、第1実施形態および第2実施形態の光導波路11、12の断面図である。また、図3は、図1の領域IIIの拡大図である。
第1および第2実施形態の光導波路11、12は、略一様な断面で、断面図奥行方向に延びている。
図1の光導波路11は、基体10と、主層3Aと平坦化層3Bを有する下部クラッド層(クラッド層)3と、コア層2と、を備えており、この順に積層されている。また、図2の光導波路12は、図1の光導波路のコア層2の上層に上部クラッド層4を形成した、クラッド/コア/クラッドの3層構成の光導波路となっている。
以下の説明で述べる各層は、厚さ方向に垂直な2つの面を有するが、基材10から遠い方の面を主面とする。また、以下の説明で述べるリッジ部とは、凹溝6と下地凹溝31の双方を表す。
下部クラッド層3の主面3aには、凹溝6が形成されている。また、下部クラッド層3は、主層3Aと、主層3Aの上面に成膜された平坦化層3Bと、を有する。主層3Aには、下地凹溝31が形成されている。平坦化層3Bは、下地凹溝31の表面に成膜されている。下地凹溝31が平坦化層3Bにより覆われることで、凹溝6が構成される。コア層2は、下部クラッド層3の上面3a側に積層されている。また、コア層2は、凹溝6を埋め込んでいる。光導波路11、12における光導波領域9は、コア層2、クラッド層3、4、リッジ部のそれぞれの厚みや形状、ならびにコア2およびクラッド層3、4に用いられる材料の屈折率の組合せにより定まる。
以下、各部の構成について、より具体的に説明する。
<基体>
基体10は、光導波路層を形成するのに十分な平坦性を有しており、かつ基体として機械的に十分な強度を有するものであれば、材質、形状とも特に限定されないが、通常、シリコン基板、石英基板、ガラス基板、セラミック基板等を用いることができる。特にシリコン基板、石英基板などが好ましく用いられる。基体の厚さは特に限定されないが、通常、0.5〜2ミリメートル程度で設計される。
<下部クラッド層(クラッド層)>
下部クラッド層3は、主層3Aおよび平坦化層3Bからなり、基体10上に順に積層されている。
主層3Aは、この主層3Aより上側に積層されるコア層2よりも屈折率の低い材料により形成される。主層3Aに用いられる材料としては、特に限定されないが、光導波路を伝搬させる波長の光に対して、高い透過率を有するものであれば用いることができる。例えば、石英、ガラスなどの無機材料や、各種樹脂を用いることができる。樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリキノリン系樹脂、ポリキノキサリン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂、ポリベンゾチアゾール系樹脂、ポリベンゾイミダゾール系樹脂等が挙げられる。また、上記材料には必要に応じて、無機微粒子や、他の成分などを添加して屈折率や機械特性等を調整することが可能である。
主層3Aの膜厚は、特に限定されないが、通常、1〜20マイクロメートルに設計される。
主層3Aの主面には、光導波路のリッジ部となる下地凹溝31が設けられている。下地凹溝31は、底面部31bと、底面部31bの側端から上側に延びる側壁部31aと、を有する。
下地凹溝31の幅および深さは、導波させる光の波長、また、コア層2およびクラッド層の屈折率、膜厚との組み合わせにより異なるが、通常、下地凹溝31の深さが0.1μm以上3μm以下の範囲に、下地凹溝31の幅は0.5μm以上10μm以下の範囲に設計される。この範囲では、光通信に用いられる波長帯に対する光導波路として十分な機能を発揮させることができる。
<平坦化層>
平坦化層3Bは、主層3Aの上面に成膜されている。
図3に示すように、平坦化層3Bは、下地凹溝31の表面(すなわち底面部31bおよび側壁部31a)に成膜されている。下地凹溝31は、公知のドライエッチングによりパターニングを行うことで主層3Aを加工して形成される。ドライエッチングにより形成された下地凹溝31は、側壁部31aにサイドエッチSE、底面部31bの側端の近傍にサブトレンチSTが形成される場合がある。平坦化層3Bは、下地凹溝31の表面を覆うことで、底面部31bのサブトレンチSTおよび側壁部31aのサイドエッチSEなどの欠陥部を覆う。平坦化層3Bは、下地凹溝31を覆うことにより円滑な表面を有する凹溝6を形成する。
平坦化層3Bの膜厚は、下地凹溝31の深さおよび幅に応じて適宜設定することが好ましいが、例えば10nm以上200nm以下程度の範囲とすることが好ましい。
なお、平坦化層3Bの膜厚は、下地凹溝31の深さおよび幅に対して十分に小さい。したがって、平坦化層3Bは、下地凹溝31を埋込むことはない。一方で、平坦化層3Bの膜厚は、サブトレンチSTおよびサイドエッチSEを埋め込むのに十分な厚さである。より具体的には、平坦化層3Bの膜厚は、下地凹溝31の深さに対して、1/100以上1/10以下であることが好ましい。
平坦化層3Bの屈折率は、主層3Aの屈折率よりも高い又は同じである材料から構成されている。平坦化層3Bの屈折率が主層3Aの屈折率と同じである場合において、平坦化層3Bと主層3Aとが同材料から構成されていてもよい。これにより、平坦化層3Bと主層3Aとの密着性を高めることができる。
また、平坦化層3Bの屈折率は、コア層2の屈折率よりも低い。これにより、光導波領域9の内部を伝播する光を適切に内面反射させて、伝搬効率を高めることができる。
平坦化層3Bの構成材料は、上述の屈折率の条件を満たし、主層3Aの上面の欠陥を覆う様に成膜することができるものであれば、限定されない。ただ、主層3Aと平坦化層3Bとの密着性を高める目的で主層3Aと同材料もしくは類似材料を用いることができる。
さらに、主層3Aとコア層2、双方との密着性を改善する目的で、平坦化層3Bとしてシランカップリング剤を用いることができる。この場合、コア層2とシランカップリング剤の官能基とが反応して、コア層2と平坦化層3Bとの密着性を高めることができる。シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどを使用することができる。平坦化層3Bは、これらの材料をアルコールなどの有機溶剤中に溶解もしくは分散させた塗布液を調整し、凹溝が形成された主層3A上に塗布して、溶剤を乾燥させることで形成する。こうすることで、凹溝上には、塗布液の表面張力により平坦化された表面が形成され、前述のドライエッチングによる欠陥の影響を防ぐことができる。
平坦化層3Bは、下地凹溝31の表面を覆う形状を形成して凹溝6を構成する。光導波領域9に光を入射させる発光部形状は、円形とされる場合がある。凹溝6を下地凹溝31の表面を覆う形状とすることで、光導波領域9の外形の一部を発光部形状に沿わせることが可能となり、光導波領域9のリッジ部の伝播効率を高めることができる。また、凹溝6を下地凹溝31の表面を覆う形状とすることで下部クラッド層3とコア層2との界面に鋭利な角部が形成されることを抑制できる。これにより、下部クラッド層3とコア層2との界面に応力が加わった場合に、応力集中を抑制し、下部クラッド層3とコア層2は、密着性を高めることができる。
図3は凹溝6の延伸方向と直交する断面を示している。凹溝6は、図3に示す断面形状のように、凹溝6の深さHの1/2の位置をA、Bとし、AとBを結んだ線分の中央から深さ方向へ直線を伸ばした位置をCとした場合、AからCの部分の少なくとも一部に凹溝6の深さHの1/5以上の曲率半径を持つ曲線部6cを有し、BからCの部分の少なくとも一部に凹溝6の深さHの1/5以上の曲率半径を持つ曲線部6cを有するように形成されている。これにより、下地凹溝31の表面を十分に覆うことができ、光導波領域9のリッジ部における光の伝播効率を高めることができる。なお、本明細書において、深さ方向とは下部クラッド層3の主面3aの面方向に対して直交する方向を意味し、深さHとはリッジ部を跨ぐ主面3aの延長部分と凹溝6の深さ方向に対する距離の最大値とする。
また、A、Bは、曲線部6c上に配置されていてもよい。すなわち、曲線部6cは、CからA、Bを超えて形成されていてもよい。さらに、曲線部6cは、Cから凹溝6の開口まで達していてもよい。また、曲線部6cは、凹曲線であることが好ましい。この構成によれば、凹溝6の隅部に角(かど)がない凹曲面が形成される。凹溝6は、隅部に深さHの1/5以上の曲率半径の凹曲面が設けられた構成となる。
次に、平坦化層3Bを設けることによる効果について比較例を例示してより具体的に説明する。
図6は、平坦化層3Bを有さない比較例の凹溝31Sの一例の斜視画像である。また、図7は、平坦化層3Bを有さない比較例の凹溝31Sの一例の断面画像である。すなわち、図6および図7に示す比較例は、下地凹溝31に直接的にコア層2を形成する例であると言い換えることができる。図6に示すように、ドライエッチングにより形成された凹溝31S(下地凹溝31に相当)の側壁部31Saには、サイドエッチSEが形成される場合がある。それぞれのサイドエッチSEは不均一な形状を有している。したがって、凹溝31S内に、平坦化層3Bを介さずに直接的にコア層2Sが形成される場合には、光導波領域9Sのリッジ部の側面部が不均一となりコア層2Sと下部クラッド層3Sとの間の境界層で光の散乱を招く虞がある。
また、図7に示すように、ドライエッチングにより形成された凹溝31Sの底面部31Sbには、底面部31Sbの側端の近傍にサブトレンチSTが形成される場合がある。底面部31SbのサブトレンチSTは、底面部31Sbの側端近傍に入射した光を不規則な方向に散乱させる原因となり得る。
図4は、下地凹溝31を平坦化層3Bにより覆うことで形成された凹溝6の一例の斜視画像である。図5は、下地凹溝31を平坦化層3Bにより覆うことで形成された凹溝6の一例の断面画像である。
図4に示すように、平坦化層3Bが下地凹溝31の表面に成膜されることにより、サイドエッチSEの凹凸形状(図6参照)が埋め込まれて、下地凹溝31の表面が滑らかとされた凹溝6が形成される。
また、図5に示すように、平坦化層3Bが下地凹溝31の表面に成膜されることにより、サブトレンチST(図7参照)が埋め込まれる。なお、図5において、平坦化層3Bと主層3Aとが同種の材料から構成されており、互いの境界が曖昧となっている。
平坦化層3Bが、サブトレンチSTおよびサイドエッチSEなどの下地凹溝31の表面の欠陥を覆うことで、光導波領域9のリッジ部を伝播する光の散乱を抑制できる。これにより、光の伝搬効率を高めることができる。
<コア層>
本実施形態の光導波路11、12において、コア層2は光導波路を伝搬させる波長の光に対して、高い透過率を有する高分子材料であり、かつ、クラッド層より高い屈折率を有する材料を構成物の一つとする。
高分子材料の種類としては特に限定されないが、例えば、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリキノリン系樹脂、ポリキノキサリン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂、ポリベンゾチアゾール系樹脂、ポリベンゾイミダゾール系樹脂等が挙げられる。また、上記ポリマーには必要に応じて、無機微粒子や、他の成分などを添加してポリマーの屈折率や機械特性等を調整することが可能である。
コア層2の膜厚としては、下部クラッド層3に形成されたトレンチ部を埋めるのに十分な厚さを有することが必要である他は、コア層2およびクラッド層の屈折率、膜厚との組み合わせにより異なるが、通常、0.5μm以上10μm以下の範囲に設計される。
<上部クラッド層>
第2実施形態の光導波路12(図2)では、上部クラッド層4が、コア層2に対し基体10とは反対側に設けられている。
上部クラッド層4の膜厚は、光導波路に入射させる光の波長等、導波路設計指針に依存するが、1μm以上20μm以下程度の範囲が好ましい。
上部クラッド層4の構成材料としては、コア層2の構成材料よりは屈折率が低いものが用いられる。また、上部クラッド層4の構成材料としては、上部クラッド層4の形成時に、コア層2とインターミキシングを起こさない材料が好ましい。上部クラッド層4の構成材料は、上述した下部クラッド層3の主層3Aに用いた材料等が用いられる。
<製造方法>
次に、本実施形態の光導波路11、12の製造方法について説明する。
まず基体10を用意する。
次いで、下部クラッド層3の主層3Aを基体10の上面に形成(積層)する。
主層3Aの構成材料として高分子材料を用いる場合、構成材料を含む溶液を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を加熱・硬化して主層3Aとする。構成材料を含む溶液を塗布する方法としては、スピンコート法、ディップ法などの一般的な溶液塗布方法が用いられる。
また、主層3Aの構成材料として無機材料を用いる場合、電子ビーム蒸着法、フラッシュ蒸着法、イオン・プレーティング法、RF(高周波)−マグネトロン・スパッタリング法、DC(直流)−マグネトロン・スパッタリング法、イオン・ビーム・スパッタリング法、レーザー・アブレーション法、MBE(分子線エピタキシャル法)、CVD(気相成長法)、プラズマCVD、MOCVD(有機気相成長法)などより選ばれる気相成長法、またはゾルゲル法、MOD法などのウエット・プロセスによって主層3Aの作製が可能である。
次いで、主層3Aの上面(主面)に下地凹溝31を形成する。
下地凹溝31は、反応性イオンエッチングなどの公知のドライエッチングにより主層3Aを加工して下地凹溝31を形成する。より具体的には、まず光導波領域9のリッジ部のレイアウト形状を除いた部分にエッチングマスクを形成する。さらに、エッチングマスクを介して、エッチングを行うことで、所望の深さだけ主層3Aを掘り込んでエッチングする。次いで、エッチングマスクを除去する。これらの工程を経て光導波領域9のリッジ部のレイアウト形状を有する下地凹溝31を形成する。
次いで、主層3Aの上面(主面)側に平坦化層3Bを形成する。平坦化層3Bは、少なくとも下地凹溝31の表面に成膜させる。これにより、平坦化層3Bが、下地凹溝31の表面の欠陥(サイドエッチSEおよびサブトレンチSTなど)を覆う。平坦化層3Bが下地凹溝31を覆うことで、凹溝6が形成される。
平坦化層3Bは、構成材料を溶剤に溶解させたコーティング液(すなわち、溶剤を含む構成材料)を主層3Aの上面に塗布した後に、溶剤を除去することで主層3Aの上面に定着させる。コーティング液を塗布する方法としては、十分に薄い層を形成することを目的として、スピンコートが好ましいが、スプレーコート、ブレードコート、ディップコート、など公知の方法を採用してもよい。塗布した後には、溶剤が除去され主層3Aの上面に定着される。溶剤除去の方法は、送風乾燥機などで加熱乾燥してもよいし、減圧(真空)乾燥機などで乾燥してもよい。なお、溶剤の種類としては、コート時にコーティング液に十分な粘性を付与させるために常温で揮発しないことが望まれ、高沸点溶剤を用いることが好ましい。
この段階で、平坦化層3Bは、平坦化層3Bを硬化させることをせず、溶剤を除去して主層3Aの上面に定着させるのみとすることが好ましい。平坦化層3Bは、後段において説明するコア層2を加熱・硬化させる際に、同時に硬化する。これにより、主層3Aとの密着性を高めることができる。
次いで、主層3Aの上面側の平坦化層3Bの表面にコア層2を積層する。コア層2は、凹溝6を埋め込む。コア層2としてポリマー材料を用いる場合、コア層2の形成は、例えば、有機化合物と高分子材料とを混合したものを、これらを溶解する溶剤に溶解しコーティング液を作製し、このコーティング液を平坦化層3Bの表面に塗布することにより行う。塗布の方法としては、スピンコート、スプレーコート、ブレードコート、ディップコート、など公知の方法が用いられる。また、上述した溶液塗布方法の塗膜を形成した後に、この塗膜を加熱・硬化してコア層2とする。
次いで、第2実施形態の光導波路12(図2)においては、コア層2の上面2aに上部クラッド層4を形成する。上部クラッド層4を形成する方法としては、例えば下部クラッド層3の主層3Aの形成方法と同様の方法を採用することができる。
以上に説明したように、本実施形態の光導波路11、12の製造方法は、主層3Aを形成する工程と、主層3Aの上面に下地凹溝31を形成する工程と、平坦化層3Bを成膜する工程と、コア層2を積層する工程と、を含む。
本実施形態の光導波路11、12の製造方法によれば、主層3Aの下地凹溝31の表面に平坦化層3Bを形成して、下地凹溝31表面の欠陥を平坦化層3Bにより覆うことができる。これにより、光導波領域9のリッジ部を伝播する光の散乱を抑制し、光導波領域9を通過する光の伝搬効率を高めることができる。
<非線形光学有機化合物>
非線形光学有機化合物を、特性を付与したい層の中に、物理的に分散させる、もしくは化学的に結合させることで、電気光学特性をもたせることが可能である。「非線形光学有機化合物」とは、非線形光学効果を示す有機化合物のことである。
非線形光学有機化合物としては、公知のものであればよく、特に限定されないが、1分子中に、電子供与性を有する原子団(以下、ドナーと称する)、及び電子吸引性を有する原子団(以下、アクセプターと称する)の双方を有し、かつ、ドナーとアクセプターとの間にπ電子共役系の原子団を配置している構造を有する有機EO分子が好ましい。
非線形光学有機化合物の具体例としては、Disperse Red類、Disperse Orenge類、スチルベン化合物等が挙げられる。これらの化合物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、非線形光学有機化合物としては、下記式(1)で表されるフラン環基を含有する有機化合物が好ましい。
Figure 0006880635
(式中、R及びRは、互いに独立した基であり、かつそれぞれの基が水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のハロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基のいずれかであり、Xは他の有機化合物との結合手である。)
上記式(1)で表される有機化合物としては、下記式(2)で表される有機化合物が挙げられる。
Figure 0006880635
(式中、R及びRは互いに独立しており、かつ水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜10のアリール基のいずれかであり、R〜Rは互いに独立しており、かつ水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはヒドロキシ基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜11のアルキルカルボニルオキシ基、炭素原子数4〜10のアリールオキシ基、炭素原子数5〜11のアリールカルボニルオキシ基、炭素原子数1〜6のアルキル基及びフェニル基を有するシリルオキシ基、炭素原子数1〜6のアルキル基またはフェニル基を有するシリルオキシ基、ハロゲン原子のいずれかであり、Arは二価の芳香族基である。)
<電極>
図8の光変調デバイス1は、本実施形態の光導波路に、電極としてマイクロストリップ線路を組み合わせた構成である。基材10側に接地電極7、上部クラッド4の上面に信号電極8を積層している。
本発明の光変調デバイス1では、電極の種類は限定されないが、光導波路との組み合わせの容易さ、ならびに、光導波路に効率よく電界を作用させることができるものとして、図8に示したマイクロストリップ線路を用いることが好ましい。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、平坦化層3Bは、下地凹溝31の表面を含む主層3Aの上面の全体を覆う場合を例示した。しかしながら、平坦化層3Bは、下地凹溝31の表面のみを覆えば、上面のその他の部分を必ずしも覆う必要は無い。
1…光変調デバイス、2…コア層、3…下部クラッド層(クラッド層)、3A…主層、3B…平坦化層、3a…上面(主面)、4…上部クラッド層、5…光導波路、6…凹溝、6c…曲線部、7…下部電極層(電極層)、8…上部電極層(電極層)、9…光導波領域、31…下地凹溝

Claims (6)

  1. 主面に凹溝が形成されたクラッド層と、
    前記クラッド層の主面側に積層され前記凹溝を埋め込むコア層と、を備え、
    前記凹溝は、前記凹溝の延伸方向と直交する前記凹溝の断面形状において、前記凹溝の深さの1/2の位置をA、Bとし、AとBを結んだ線分の中央から深さ方向へ直線を伸ばした位置をCとした場合、AからCの部分の少なくとも一部に前記凹溝の深さの1/5以上の曲率半径を持つ曲線部を有し、BからCの部分の少なくとも一部に前記凹溝の深さの1/5以上の曲率半径を持つ曲線部を有し、
    前記クラッド層は、下地凹溝が形成された主層と、少なくとも前記下地凹溝の表面に成膜された平坦化層と、を有し、
    前記平坦化層は、シランカップリング剤からなる、光導波路。
  2. 前記平坦化層の屈折率は、前記主層の屈折率より高い又は同じであり、前記コア層の屈折率より低い、請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記平坦化層は、前記主層の前記下地凹溝が形成される主面の全体に成膜される、請求項1又は2に記載の光導波路。
  4. 前記凹溝の開口の角部は、前記平坦化層によって曲面状に形成される、請求項に記載の光導波路。
  5. 前記コア層は、高分子材料を構成材料の一つとする、請求項1〜の何れか一項に記載の光導波路。
  6. 請求項1〜の何れか一項に記載の光導波路と、前記光導波路を積層方向から挟むように配置された一対の電極層と、を備える、光変調デバイス。
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