JP6879837B2 - 固体燃料の混合判定方法および固体燃料粉砕装置 - Google Patents

固体燃料の混合判定方法および固体燃料粉砕装置 Download PDF

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本発明は、固体燃料の混合判定方法および固体燃料粉砕装置に関するものである。
従来、性状の異なる複数種の石炭を粉砕して所定粒径より小さい微粉に粉砕する石炭粉砕機が知られている(例えば、特許文献1,特許文献2参照。)。
特許文献1には、複数の石炭炭種の銘柄と配合割合を入力し、複数の石炭炭種を混合した混合炭の発熱量等の性状項目値を算出することが開示されている。
特許文献2には、石炭原料の比熱等のデータから粉砕設備における入口温度または出口温度を演算し、演算した入口温度が基準入口温度より高い場合あるいは演算した出口温度が基準出口温度より低い場合に粉砕設備を安定して運転できないと判定することが開示されている。
特開2007−115203号公報 特開2014−159900号公報
石炭などの固体燃料を用いるにあたり、単一種類の固体燃料を粉砕して微粉燃料とする場合に比べて、性状の異なる複数種の固体燃料を粉砕して微粉燃料とする場合は、混合した固体燃料(混合炭など)の性状(元素組成、水分量、灰成分など)を確認して固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の内部で発火が発生しないように適切に管理することが求められる。そして、発明者らは、複数種の固体燃料の混合について、混合後の性状ではなく、混合する前の単一種の固体燃料の性状の一部に注目した。すなわち、発明者らは、粉砕容易性を示す指標であるハードグローブ粉砕性指数(HGI:Hardgrove Grindability Index)の差および全水分量の差に着目して試験を行ったところ、これらの差が大きくなる場合に発火のおそれが高くなるという新たな知見を得た。それに対して、特許文献1には、性状項目値として全水分の開示があるものの、ハードグローブ粉砕性指数についての開示はない。また、特許文献2には、全水分量およびハードグローブ粉砕性指数について開示があるものの、これらの指数の差と発火のおそれとの関連についての記載はない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、固体燃料の全水分量の差およびハードグローブ粉砕性指数の差に基づいて複数種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定できる固体燃料の混合判定方法および固体燃料粉砕装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の一態様にかかる固体燃料の混合判定方法は、固体燃料粉砕装置で混合して粉砕される第1固体燃料および第2固体燃料の混合可否を判定する方法であって、前記第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する工程と、前記第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する工程と、前記第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と前記第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上であり、かつ前記第2固体燃料の全水分量と前記第1固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料の混合が不可であると判定する判定工程と、を備える。
本発明の一態様にかかる固体燃料の混合判定方法によれば、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上である場合、粉砕された第1固体燃料の粒径と粉砕された第2固体燃料の粒径との差が十分に大きくなる。また、第2固体燃料の全水分量と第2固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合、第2固体燃料の全水分量と第1固体燃料の全水分量との差も十分に多くなる。
ここで、固体燃料粉砕装置の内で粉砕された微粉燃料が、搬送用の加熱された一次空気により乾燥される。この場合、粒径の大きい方の固体燃料の微粉燃料の乾燥不良が発生し、水分は粒径の大きい方の固体燃料の微粉燃料の外周面に水分が付着する。また、粒径の小さい方の固体燃料の微粉燃料が粒径の大きい方の固体燃料の微粉燃料に付着している水分に引き付けられる。この結果、粒径の大きい方の固体燃料の微粉燃料の周囲に粒子の小さい方の固体燃料の微粉燃料が付着して水分とともに凝集した凝集体となる。そして、この凝集体は流動性が低下しているために、固体燃料粉砕装置の内部に滞留または付着する。凝集体の粒径の小さい方の固体燃料の微粉燃料は、一次空気によってさらに加熱されて、全水分量が少ないため、加熱によって発火に至る可能性がある。
そこで、本発明の一態様にかかる固体燃料の混合判定方法においては、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量と第2固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合に、第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定している。このようにすることで、粒径の大きい方の固体燃料の微粉燃料の周囲に粒子の小さい方の固体燃料の微粉燃料が付着して水分とともに凝集するような粉砕を行わないので、凝集した凝集体となった固体燃料が固体燃料粉砕装置の内部に滞留または付着することが無くなるので、発火に至るおそれを抑制することができる。
本発明の一態様にかかる固体燃料の混合判定方法においては、前記第1所定値が15以上かつ20以下であり、前記第2所定値が15重量%以上かつ20重量%以下であってもよい。発明者らが得た知見によれば、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が15以上かつ20以下であり、かつ第2固体燃料の全水分量と第2固体燃料の全水分量との差の絶対値が15重量%以上かつ20重量%以下である場合に、第1固体燃料と第2固体燃料の混合が不可であると判定することにより、適切に発火に至るおそれを抑制することができる。
第3固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する工程を備え、前記判定工程は、前記第1固体燃料、前記第2固体燃料、および前記第3固体燃料からハードグローブ粉砕性指数の差の絶対値が大きい2種を選択し、該選択された2種のハードグローブ粉砕性指数の差の絶対値が前記第1所定値以上であり、かつ前記選択された2種の全水分量の差の絶対値が前記第2所定値以上である場合に、前記第1固体燃料、前記第2固体燃料、および前記第3固体燃料の混合が不可であると判定してもよい。
このようにすることで、3種の固体燃料を混合する際に、これらの固体燃料の混合可否を適切に判定することが可能となる。
本発明の一態様にかかる固体燃料粉砕装置は、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値より小さい、または前記第2固体燃料の全水分量と前記第1固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値より小さい場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料とを混合して粉砕する粉砕部を備える。
本発明の一態様にかかる固体燃料粉砕装置によれば、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数から第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数をとの差の絶対値が第1所定値より小さい、または第2固体燃料の全水分量と第1固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値より小さい場合に、第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することが可であるため、粉砕部が第1固体燃料と第2固体燃料とを混合して粉砕する。このようにすることで、粒径の大きい固体燃料の微粉燃料の周囲に粒子の小さい方の固体燃料の微粉燃料が付着して水分とともに凝集しにくい条件となるので、凝集体となるものが少なくなり、凝集体となった固体燃料が固体燃料粉砕装置の内部に滞留または付着して発火に至るおそれを抑制することができる。
本発明の一態様にかかる固体燃料粉砕装置は第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力し、第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する入力部と、前記入力部により入力された前記第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と前記入力部により入力された前記第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上であり、かつ前記入力部により入力された前記第2固体燃料の全水分量と前記入力部により入力された前記第1固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料の混合が不可であると判定する判定部と、前記判定部が前記第1固体燃料と前記第2固体燃料の混合が不可であると判定しない場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料とを混合して粉砕する粉砕部とを備える
本構成の固体燃料粉砕装置においては、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量と第2固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合に、第1固体燃料と第2固体燃料とを混合して粉砕することが不可であると判定している。このようにすることで、粒径の大きい方の固体燃料の微粉燃料の周囲に粒子の小さい方の固体燃料の微粉燃料が付着して水分とともに凝集するような粉砕を行わないので、凝集して凝集体となった固体燃料が固体燃料粉砕装置の内部に滞留または付着することが無くなるので、発火に至るおそれを抑制することができる。
本発明の一態様にかかる固体燃料粉砕装置においては、前記第1所定値が15以上かつ20以下であり、前記第2所定値が15重量%以上かつ20重量%以下であってもよい。発明者らが得た知見によれば、第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が15以上かつ20以下の第1所定値以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量と第2固体燃料の全水分量との差の絶対値が15重量%以上かつ20重量%以下の第2所定位置以上である場合に、第1固体燃料と第2固体燃料とを混合して粉砕することが不可であると判定することにより、適切に発火に至るおそれを抑制することができる。
本発明によれば、固体燃料の全水分量の差およびハードグローブ粉砕性指数の差に基づいて複数種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定できる固体燃料の混合判定方法および固体燃料粉砕装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の固体燃料粉砕装置およびボイラを示す構成図である。 固体燃料粉砕装置の内部における微粉燃料の粒子の凝集状態を示す図である。 HGIの差分と全水分量の差分との関係から発火に至るおそれが高い領域を特定した図である。 第1実施形態の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る固体燃料粉砕装置および固体燃料の混合判定方法について、図面を参照して説明する。本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、一例として石炭等の固体燃料を粉砕し、微粉燃料(微粉炭燃料)を生成してボイラ200のバーナ部220へ供給する装置である。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル(粉砕部)10と、給炭機(燃料供給部)20と、送風部30と、温度検出部40と、制御部(判定部)50とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。
ミル10は、ハウジング11と、回転テーブル12と、ローラ13と、駆動部14と、駆動軸15と、分級部16と、燃料供給部17と、分級部16を回転駆動させるモータ18とを有する。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる円筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と分級部16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。
回転テーブル12は、駆動部14から駆動軸15を介して伝達される駆動力により回転する平面視円形の部材であり、燃料供給部17から固体燃料(本実施形態では例えば石炭)が供給される。
回転テーブル12の外周側の複数箇所には、一次空気流路100aから流入する一次空気をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示略)が設けられている。吹出口の上方にはベーン(図示略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。ベーンにより旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって回転テーブル12上で粉砕された固体燃料をハウジング11内の上方の分級部16へ導く。なお、一次空気に混合した固体燃料の粉砕物のうち、所定粒径より大きいものは分級部16により分級されて、または、分級部16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻される。
ローラ13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。
図1では、ローラ13が1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数のローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が配置される。この場合、3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の中心からの距離が等距離となる。
駆動部14は、駆動軸15を介して回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸回りに回転させる装置である。
分級部16は、ローラ13により粉砕された固体燃料を所定粒径(例えば、70〜100μm)より大きいもの(以下、所定粒径を超える粉砕された固体燃料を「粗粉燃料」という。)と所定粒径以下のもの(以下、所定粒径以下の粉砕された固体燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。分級部16は、例えば外形が円錐台形状とされ、略円筒形状のハウジング11の円筒軸に沿ってハウジング11内の上方に取り付けられ、外周側に複数の分級羽根を備えている。分級部16は、モータ18により駆動力を与えられ、ハウジング11の円筒軸を中心に回転する。
分級部16に到達した固体燃料の粉砕物は、分級羽根の回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、粗粉燃料を回転テーブル12に導き、微粉燃料(本実施形態では例えば微粉炭燃料)をハウジング11から出口19に導く。
分級部16によって分級された微粉燃料は、出口19から供給流路100bへ排出される。供給流路100bへ流出した微粉燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように取り付けられ、上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、ホッパ21と、搬送部22と、モータ23とを有する。搬送部22は、モータ23から与えられる駆動力によってホッパ21の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導く。
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに分級部16へ供給するための一次空気をハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気を適切な温度に調整するために、熱ガス送風機30aと、冷ガス送風機30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
熱ガス送風機30aは、空気予熱器などの熱交換器から供給される熱せられた一次空気を送風する送風機である。熱ガス送風機30aの下流側には熱ガスダンパ30cが設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量が決定する。
一次空気の流量は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
冷ガス送風機30bは、常温の外気である一次空気を送風する送風機である。冷ガス送風機30bの下流側には冷ガスダンパ30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量が決定する。
温度検出部40は、出口19の温度を検出するセンサである。温度検出部40は出口19から排出される微粉燃料の温度を検出し、制御部50へ出力する。
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。制御部50は、駆動部14に駆動指示を伝達することにより回転テーブル12の回転数を制御する。また、制御部50は、給炭機20のモータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料供給量を調整することができる。また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を制御することができる。
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。
ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気と、熱交換器(図示略)から供給される2次空気とを用いて微粉燃料を燃焼させる装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,エコノマイザなどの熱交換器(図示略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、脱硝装置など環境装置で所定の処理を行うとともに、空気予熱器などの熱交換器(図示略)に送られ、外気との熱交換が行われる。熱交換器において燃焼ガスとの熱交換により加熱された外気は、前述した熱ガス送風機30aに送られる。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、エコノマイザ(図示略)において加熱された後に、蒸発器(図示略)および過熱器(図示略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、蒸気タービン(図示略)へと送られて発電機(図示略)を回転駆動して発電が行われる。
次に、固体燃料の全水分量の差およびハードグローブ粉砕性指数の差に基づいて複数種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定する方法について説明する。
性状の異なる複数種の固体燃料を混合して粉砕して微粉燃料とする場合、固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の内部で発火が発生しないように適切に管理することが求められる。そして、発明者らは、複数種の固体燃料の混合について、粉砕容易性を示す指標であるハードグローブ粉砕性指数(HGI:Hardgrove Grindability Index)の差および全水分量の差に着目して試験を行ったところ、これらの差が大きくなる場合に発火のおそれが高くなるという新たな知見を得た。
ここで、HGIは、固体燃料の粉砕容易性を示す指数であり、粉砕試験で粉砕した微粉燃料を75μmのふるいでふるい分けした粒子の重量に比例する指数である。そして、HGIの数値が大きいほど70μm未満の粒子の重量が多く、粉砕が容易であることを示す。HGIの測定方法は、JIS M 8801の石炭類の試験方法に記載されている。
また、全水分量は、固体燃料に含まれる水分の重量割合を示す値である。全水分量の測定方法は、JIS M 8820の石炭類及びコークス類のロットの全水分測定方法に記載されている。
発明者らは、石炭として瀝青炭を第1固体燃料とし、瀝青炭よりもHGIが低く全水分量が多い亜瀝青炭を第2固体燃料とし、それぞれ性状の異なる複数の第1固体燃料と複数の第2固体燃料を組み合わせて複数種の混合燃料を用意した。また、複数種の混合燃料を、固体燃料粉砕装置100を模した試験装置で粉砕し、発火の有無を測定した。
その結果、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分(HGIの差の絶対値)が第1所定値Th1以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分(全水分量の差の絶対値)が第2所定値Th2以上である場合に、混合燃料の粉砕中に発火に至るおそれが高いということが分かった。
ここで、第1所定値Th1と第2所定値Th2の各値は、固体燃料(石炭)の性状で多少変化する場合がある。例えば石炭の発火性に影響がある、炭素原子数の対する酸素原子数の比であるO/Cにより、値の選定と設定が望ましい場合がある。第1所定値Th1は15以上かつ20以下の範囲から適切な値を設定し、より好ましくは15以上かつ18以下の範囲から適切な値を設定する。また、第2所定値Th2は15重量%以上かつ20重量%以下の範囲から適切な値を設定し、より好ましくは15重量%以上かつ18重量%以下の範囲から適切な値を設定する。
図3は、発明者らが得た知見をグラフに示したものである。図3は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分(HGIの差の絶対値)と第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分(全水分量の差の絶対値)との関係から、発火に至るおそれが高い領域を特定した図である。図3に示す実線は、発火に至るおそれが高い領域と、発火に至るおそれが低い領域とを区分する線である。
第1固体燃料と第1固体燃料よりもHGIが低く、全水分量が多い第2固体燃料の2種の固体燃料を混合して混合燃料とする場合、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上である領域が、発火に至るおそれが高い領域であることを示している。
ここで、混合燃料の粉砕中に発火に至るおそれが高い理由は、以下のように推察される。
図2は、第1固体燃料と第1固体燃料よりもHGIが低く、全水分量が多い第2固体燃料の2種の固体燃料を混合して混合燃料とする場合に、固体燃料粉砕装置100のミル10の内部における微粉燃料の粒子の凝集状態を示す図である。
図2に示すように、第1固体燃料を粉砕した第1微粉燃料C1は、HGIが高いため第2微粉燃料C2よりも小さい粒径に粉砕され、粒径の大きい方の第2固体燃料の第2微粉燃料C2が発生している。また、固体燃料粉砕装置の内で粉砕された微粉燃料C1,C2が、搬送用の加熱された一次空気により乾燥される。この場合、粒径の大きい方の第2固体燃料の第2微粉燃料C2の乾燥不良が発生し、第2微粉燃料C2は、第1微粉燃料C1よりも全水分量が多いため外周面に水分Wが付着している。
また、粒径の小さい方の第1微粉燃料C1が、粒径の大きい方の第2微粉燃料C2に付着している水分Wに引き付けられる。この結果、小径で乾燥した第1微粉燃料C1が、大径で水分を多く含む第2微粉燃料C2の回りに水分Wとともに凝集した状態となった凝縮体となる。そして、この凝集体は流動性が低下しているために、ミル10の内部に滞留または付着し易くなる。すると凝集体を構成する粒径の小さい方の第1微粉燃料C1は、一次空気によってさらに加熱されて、第1微粉燃料C1は元から全水分量が少ないため、加熱によって発火に至る可能性がある。
第1微粉燃料C1は第2微粉燃料C2と混合されていなければ分級部16で分級されてボイラ200へ導かれるが、図2に示すように凝集すると分級部16で分級されずにミル10の内部にとどまる。そして、小径で乾燥した第1微粉燃料C1がミル10の内部で加熱された一次空気で加熱され続けると、発火温度に到達してしまうと推察される。このように、第1固体燃料のHGIと第2固体燃料のHGIを減算した差分(HGIの差の絶対値)が第1所定値Th1以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量から第2固体燃料の全水分量を減算した差分(全水分量の差の絶対値化)が第2所定値Th2以上である場合に、混合燃料が発火に至るおそれがある。
一方、仮に、各微粉燃料において、全水量の多いものと少ないものの状況が逆であっても、同じように考えることができる。すなわち、第1固体燃料の第1微粉燃料C1は、HGIが高い状況は変わらなく、全水分量が少ない方ではなく、全水分量が多い状況であった場合を考える。この場合も、HGIが低い第2固体燃料の第2微粉燃料C2の粒径が大きい方となり、第1固体燃料の第1微粉燃料C1は、粒径が小さい方になる。全水分量が多い第1微粉燃料C1は、搬送用の加熱された一次空気により乾燥されるが、粒径が小さいので離脱が促進される量が多く存在することになり、離脱した水分は近傍にある粒径の大きい方の第2固体燃料の第2微粉燃料に引きつけられて、外周面に水分Wが付着するものがある。その結果、小径で乾燥した第1微粉燃料C1が、大径で水分Wが付着した第2微粉燃料C2の回りに凝集した状態となった凝縮体となる。この凝集体は流動性が低下しているために、ミル10の内部に滞留または付着し易くなるので、凝集体を構成する粒径の小さい方の第1微粉燃料C1は、一次空気によってさらに加熱されて、第1微粉燃料C1は元から全水分量が少ないため、加熱によって発火に至る可能性がある。
次に、以上のようにして得た新たな知見に基づいて、固体燃料の全水分量の差およびハードグローブ粉砕性指数の差に基づいて複数種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定する方法について説明する。
本実施形態においては、固体燃料粉砕装置100で燃料として用いる予定の第1固体燃料および第2固体燃料のHGIを、予め測定装置(図示略)により測定しておくものとする。また、固体燃料粉砕装置100で燃料として用いる予定の第1固体燃料および第2固体燃料の全水分量を、予め測定装置(図示略)により測定しておくものとする。ここで、第1固体燃料は、第2固体燃料よりもHGIが高く、かつ全水分量が低いものとする。
ここで、本実施形態の固体燃料粉砕装置100が実行する処理を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4は、制御部50が実行する処理を示すフローチャートである。なお、制御部50は、記憶部(図示略)に記憶されたプログラムを実行することにより図4に示す各処理を実行する。図4に示す各処理は、固体燃料粉砕装置100で第1固体燃料と第2固体燃料の2種の固体燃料を混合して粉砕しようとする場合に、第1固体燃料と第2固体燃料とを混合して粉砕することが可能であるかどうかを判定するための処理である。
図4のステップS401において、制御部50は、予め測定により取得している第1固体燃料のHGIおよび全水分量の値を、入力部(図示略)を介して入力する。
ステップS402において、制御部50は、予め測定により取得している第2固体燃料のHGIおよび全水分量の値を、入力部(図示略)を介して入力する。
ステップS403において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であるかどうかを判定し、YESであればステップS404へ処理を進め、NOであればステップS406へ処理を進める。本実施形態においては、第1所定値Th1として例えば15以上かつ20以下の値を設定する。なお、第1所定値Th1の具体的な値としては、複数種の混合燃料を試験した結果に応じた任意の数値を設定することができる。
ステップS404において、制御部50は、第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上であるかどうかを判定し、YESであればステップS405へ処理を進め、NOであればステップS406へ処理を進める。本実施形態においては、第2所定値Th2として例えば15重量%以上かつ20重量%以下の値を設定する。なお、第2所定値Th2の具体的な値としては、複数種の混合燃料を試験した結果に応じた任意の数値を設定することができる。
ステップS405において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上であることから、図3に示すグラフに基づいて、第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定する。この混合が不可である旨の判定結果は、例えば、表示部(図示略)に表示することにより固体燃料粉砕装置100の操作者に伝達される。
ステップS406において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1より小さい、または第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2より小さいことから、図3に示すグラフに基づいて、第1固体燃料と第2固体燃料の混合が可であると判定する。この混合が可である旨の判定結果は、例えば、表示部(図示略)に表示することにより固体燃料粉砕装置100の操作者に伝達される。
制御部50は、ステップS405またはステップS406の処理を実行すると、図4に示す2種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定する処理を終了させる。
ステップS406で第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することが可であると判定された場合、ホッパ21には、第1固体燃料と第2固体燃料とが供給される。そして、ミル10は、給炭機20から供給される第1固体燃料と第2固体燃料とを混合して粉砕する。
なお、図4に示す各処理は、制御部50が実行するものとしたが、他の態様であってもよい。例えば、図4に示す各処理の少なくとも一部を、固体燃料粉砕装置100の操作者自身が行ってもよい。例えば、ステップS403からステップS406まで処理を操作者自身が行ってもよい。
以上説明した本実施形態の固体燃料粉砕装置100が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態の固体燃料の混合判定方法によれば、第1固体燃料のHGIと第2固体燃料のHGIとの差の絶対値が第1所定値Th1以上である場合、粉砕された一方の固体燃料(本実施形態では第1固体燃料)の粒径が粉砕された他方の固体燃料(本実施形態では第2固体燃料)の粒径よりも十分に小さくなる。また、第2固体燃料の全水分量と第2固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値Th2以上である場合、第2固体燃料の全水分量が第1固体燃料の全水分量よりも十分に多くなる。この場合、粒径の小さい第1固体燃料の微粉燃料が第2固体燃料の微粉燃料に付着した水分に引き付けられ、粒径の大きい第2固体燃料の微粉燃料の周囲に第1固体燃料の微粉燃料が付着する。そして、粒径の大きい第2固体燃料の微粉燃料の周囲に、粒径の小さい第1固体燃料の微粉燃料が凝集した凝集体が、固体燃料粉砕装置のミルの内部に滞留または付着し、一次空気の熱によって加熱される。第1固体燃料の微粉燃料は粒径が小さく全水分量が少ないため、一次空気の加熱によって発火に至る可能性がある。
そこで、本実施形態の固体燃料の混合判定方法においては、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した値が第1所定値Th1以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量から第2固体燃料の全水分量を減算した差が第2所定値Th2以上である場合に、第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定している。このようにすることで、粒径の小さい第1固体燃料の微粉燃料が粒径の大きな第2の固体質燃料の周囲に付着して凝集するような粉砕を行わないので、凝集体が、ミルの内部に滞留または付着することが無くなり、発火に至るおそれを抑制することができる。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100のミル10によれば、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した値が第1所定値Th1より小さい、または第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した値が第2所定値より小さい場合に、第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することが可であるため、ミル10が第1固体燃料と第2固体燃料とを混合して粉砕する。このようにすることで、粒径の小さい第1固体燃料の微粉燃料が粒径の大きな第2の固体質燃料の微粉燃料の周囲に付着して凝集しにくい条件となるので、凝集体となるものが少なくなり、ミル10の内部に滞留して発火に至るおそれを抑制することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る固体燃料粉砕装置および固体燃料の混合判定方法について、図面を参照して説明する。
第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、第1実施形態と同様であるものとする。
第1実施形態は、第1固体燃料と第1固体燃料よりもHGIが低く全水分量が多い第2固体燃料の2種の固体燃料を混合して混合燃料とする場合に、第1固体燃料と第2固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定するものであった。
それに対して第2実施形態は、第1固体燃料、第2固体燃料に加え、第1固体燃料よりもHGIが低い第3固体燃料の3種の固体燃料を混合して混合燃料とする場合に、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定するものである。
ここで、本実施形態の固体燃料粉砕装置100が実行する処理を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。図5は、制御部50が実行する処理を示すフローチャートである。図5に示す各処理は、固体燃料粉砕装置100で第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料の3種の固体燃料を混合して粉砕しようとする場合に、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することが可能であるかどうかを判定するための処理である。ここで、第1固体燃料は、第2固体燃料および第3固体燃料よりもHGIが高く、かつ全水分量が低いものとする。
図5のステップS501において、制御部50は、予め測定により取得している第1固体燃料のHGIおよび全水分量の値を、入力部(図示略)を介して入力する。
ステップS502において、制御部50は、予め測定により取得している第2固体燃料のHGIおよび全水分量の値を、入力部(図示略)を介して入力する。
ステップS503において、制御部50は、予め測定により取得している第3固体燃料のHGIおよび全水分量の値を、入力部(図示略)を介して入力する。
ステップS504において、制御部50は、第2固体燃料のHGIが第3固体燃料のHGIよりも大きいかどうかを判定し、YESであればステップS505へ処理を進め、NOであればステップS509へ処理を進める。
ステップS505において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第3固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であるかどうかを判定し、YESであればステップS506へ処理を進め、NOであればステップS508へ処理を進める。本実施形態においては、第1所定値Th1として例えば15以上かつ20以下を設定する。なお、第1所定値Th1の具体的な値としては、複数種の混合燃料を試験した結果に応じた任意の数値を設定することができる。
なお、ステップS505で第1固体燃料のHGIから第3固体燃料のHGIを減算した差分を第1所定値Th1と比較しているのは、第1固体燃料のHGIと第2固体燃料のHGIの差分よりも、第1固体燃料のHGIと第3固体燃料のHGIの差分の方が大きいからである。本実施形態では、3種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定する際に、HGIの差分の大きい2種を選択している。このようにしているのは、発明者らが、HGIの異なる3種の固体燃料を粉砕する際に、HGIの値が最大となる固体燃料とHGIの値が最小となる固体燃料のHGIの差分が、図2に示す凝集状態に大きな影響を与えるという知見を得たからである。
ステップS506において、制御部50は、第3固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上であるかどうかを判定し、YESであればステップS507へ処理を進め、NOであればステップS508へ処理を進める。本実施形態においては、第2所定値Th2として例えば15重量%以上かつ20重量%以下を設定する。なお、第2所定値Th2の具体的な値としては、複数種の混合燃料を試験した結果に応じた任意の数値を設定することができる。
ステップS507において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第3固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であり、かつ第3固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上であることから、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定する。この混合が不可である旨の判定結果は、例えば、表示部(図示略)に表示することにより固体燃料粉砕装置100の操作者に伝達される。
ステップS508において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第3固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1より小さい、または第3固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2より小さいことから、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することが可であると判定する。この混合が可である旨の判定結果は、例えば、表示部(図示略)に表示することにより固体燃料粉砕装置100の操作者に伝達される。
ステップS509において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であるかどうかを判定し、YESであればステップS510へ処理を進め、NOであればステップS508へ処理を進める。
なお、ステップS509で第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分を第1所定値Th1と比較しているのは、第1固体燃料のHGIと第3固体燃料のHGIの差分よりも、第1固体燃料のHGIと第2固体燃料のHGIの差分の方が大きいからである。
ステップS510において、制御部50は、第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上であるかどうかを判定し、YESであればステップS511へ処理を進め、NOであればステップS508へ処理を進める。
ステップS511において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1以上であり、かつ第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2以上であることから、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定する。この混合が不可である旨の判定結果は、例えば、表示部(図示略)に表示することにより固体燃料粉砕装置100の操作者に伝達される。
ステップS508において、制御部50は、第1固体燃料のHGIから第2固体燃料のHGIを減算した差分が第1所定値Th1より小さい、または第2固体燃料の全水分量から第1固体燃料の全水分量を減算した差分が第2所定値Th2より小さいことから、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することが可であると判定する。この混合が可である旨の判定結果は、例えば、表示部(図示略)に表示することにより固体燃料粉砕装置100の操作者に伝達される。
制御部50は、ステップS507、ステップS508、またはステップS511の処理を実行すると、図5に示す3種の固体燃料の混合可否を判定する処理を終了させる。
ステップS508で第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕することが可であると判定された場合、ホッパ21には、第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料が供給される。そして、ミル10は、給炭機20から供給される第1固体燃料、第2固体燃料、および第3固体燃料を混合して粉砕する。
なお、図5に示す各処理は、制御部50が実行するものとしたが、他の態様であってもよい。例えば、図5に示す各処理の少なくとも一部を、固体燃料粉砕装置100の操作者自身が行ってもよい。例えば、ステップS504からステップS511までの処理を操作者自身が行ってもよい。
以上説明したように、本実施形態の固体燃料の混合判定方法によれば、3種の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定する際に、HGIの差分の大きい2種を選択する。そして、選択した2種の固体燃料について、HGIの差分が第1所定値Th1以上であり、かつ全水分量の差分が第2所定値Th2以上である場合に、3種の固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定する。
なお、本実施形態では、3種の固体燃料の混合可否を判定する方法を説明したが、4種以上の固体燃料を混合して粉砕することの可否も同様の方法により判定することができる。すなわち、4種以上の固体燃料を混合して粉砕することの可否を判定する場合、HGIの差分の大きい2種を選択する。そして、選択した2種の固体燃料について、HGIの差分が第1所定値Th1以上であり、かつ全水分量の差分が第2所定値Th2以上である場合に、複数種の固体燃料を混合して粉砕することが不可であると判定する。
10 ミル(粉砕部)
11 ハウジング
12 回転テーブル
13 ローラ
14 駆動部
15 駆動軸
16 分級部
17 燃料供給部
18 モータ
19 出口
20 給炭機(燃料供給部)
30 送風部
30a 熱ガス送風機
30b 冷ガス送風機
30c 熱ガスダンパ
30d 冷ガスダンパ
40 温度検出部
50 制御部(判定部)
100 固体燃料粉砕装置
100a 一次空気流路
100b 供給流路
200 ボイラ
210 火炉
220 バーナ部
C1 第1微粉燃料
C2 第2微粉燃料
W 水分

Claims (5)

  1. 固体燃料粉砕装置で混合して粉砕される第1固体燃料および第2固体燃料の混合可否を判定する固体燃料の混合判定方法であって、
    前記第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する工程と、
    前記第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する工程と、
    前記第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と前記第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上であり、かつ前記第2固体燃料の全水分量と前記第1固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料の混合が不可であると判定する判定工程と、を備える固体燃料の混合判定方法。
  2. 前記第1所定値が15以上かつ20以下であり、前記第2所定値が15重量%以上かつ20重量%以下である請求項1に記載の固体燃料の混合判定方法。
  3. 第3固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する工程を備え、
    前記判定工程は、前記第1固体燃料、前記第2固体燃料、および前記第3固体燃料からハードグローブ粉砕性指数の差の絶対値が大きい2種を選択し、該選択された2種のハードグローブ粉砕性指数の差の絶対値が前記第1所定値以上であり、かつ前記選択された2種の全水分量の差の絶対値が前記第2所定値以上である場合に、前記第1固体燃料、前記第2固体燃料、および前記第3固体燃料の混合が不可であると判定する請求項1または2に記載の固体燃料の混合判定方法。
  4. 第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力し、第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数および全水分量を入力する入力部と、
    前記入力部により入力された前記第1固体燃料のハードグローブ粉砕性指数と前記入力部により入力された前記第2固体燃料のハードグローブ粉砕性指数との差の絶対値が第1所定値以上であり、かつ前記入力部により入力された前記第2固体燃料の全水分量と前記入力部により入力された前記第1固体燃料の全水分量との差の絶対値が第2所定値以上である場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料の混合が不可であると判定する判定部と、
    記判定部が前記第1固体燃料と前記第2固体燃料の混合が不可であると判定しない場合に、前記第1固体燃料と前記第2固体燃料とを混合して粉砕する粉砕部と、を備える固体燃料粉砕装置。
  5. 前記第1所定値が15以上かつ20以下であり、前記第2所定値が15重量%以上かつ20重量%以下である請求項4に記載の固体燃料粉砕装置。
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