JP6878746B2 - 切断装置および切断手段の装着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、切断装置および切断手段の装着方法に関する。
従来、切断手段を支持した支持手段を駆動手段で移動させ、被加工物を切断する切断装置において、当該切断手段着脱を自動で行うものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2008−12614号公報 特開平6−335893号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の切断装置では、移動部材37(把持手段)によるカッター刃21(切断手段)の把持動作および把持解除動作をカッター刃ホルダ22(支持手段)内に設けられた図示しない駆動機器(別の駆動手段)が行う構成となっているため、支持手段を移動させて保護シートS(被加工物)を切断するロボット本体20(駆動手段)の他に、切断手段の把持動作および把持解除動作を行う別の駆動手段が必要となり、装置が大型化するという不都合がある。
なお、特許文献2に記載された従来の切断装置は、カッタホルダ6(支持手段)に対するカッタ刃7(切断手段)の取付けおよび取外しを自動で行うものではない。
本発明の目的は、装置の大型化を防止することができる切断装置および切断手段の装着方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の切断装置は、被加工物を切断する切断手段と、
前記切断手段を支持する支持手段と、前記切断手段を支持した前記支持手段を移動させて前記被加工物を切断する駆動手段とを備え、前記支持手段は、前記駆動手段の動作によって前記切断手段を把持する把持手段を有し、前記把持手段は、前記切断手段に当接する当接部材と、前記当接部材が前記切断手段に接近する方向に当該当接部材を付勢する付勢手段を有し、前記駆動手段は、押当手段に押し当てていた前記当接部材を当該押当手段から遠ざけることで、前記付勢手段の付勢力によって前記当接部材を前記切断手段に接近させ、前記把持手段前記切断手段を把持させる把持動作と、前記当接部材を前記押当手段に押し当てることで、前記付勢手段の付勢力に抗して前記当接部材を前記切断手段から離間させ、前記把持手段による前記切断手段の把持を解除させる把持解除動作との少なくとも一方の動作を行うことが可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の切断装置では、前記支持手段に支持させる前記切断手段を供給する供給手段と、前記支持手段による支持を失った前記切断手段を回収する回収手段との少なくとも一方を備えていることが好ましい。
また、本発明の切断装置では、前記把持手段は、前記切断手段に当接する当接部材と、前記当接部材が前記切断手段に接近する方向に当該当接部材を付勢する付勢手段とを備えていることが好ましい。
また、本発明の切断装置では、前記駆動手段が前記当接部材を押し当てて前記把持手段による前記切断手段の把持動作および、把持解除動作の少なくとも一方の動作を行う押当手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の切断装置。
また、本発明の切断装置では、前記供給手段は、前記支持手段による前記切断手段の把持動作に追従させて当該切断手段を移動可能に構成されていることが好ましい。
一方、本発明の切断手段の装着方法は、被加工物を切断する切断手段と、前記切断手段を支持する支持手段と、前記切断手段を支持した前記支持手段を移動させて前記被加工物を切断する駆動手段とを備えた切断装置における前記切断手段の装着方法において、前記支持手段は、前記駆動手段の動作によって前記切断手段を把持する把持手段を有し、前記把持手段は、前記切断手段に当接する当接部材と、前記当接部材が前記切断手段に接近する方向に当該当接部材を付勢する付勢手段を有し、前記駆動手段は、押当手段に押し当てていた前記当接部材を当該押当手段から遠ざけることで、前記付勢手段の付勢力によって前記当接部材を前記切断手段に接近させ、前記把持手段前記切断手段を把持させる把持動作と、前記当接部材を前記押当手段に押し当てることで、前記付勢手段の付勢力に抗して前記当接部材を前記切断手段から離間させ、前記把持手段による前記切断手段の把持を解除させる把持解除動作との少なくとも一方の動作を行う工程を有することを特徴とする。
請求項1または6によれば、把持手段による切断手段の把持動作および把持解除動作のうち少なくとも一方の動作を駆動手段が行うので、駆動手段の他に切断手段の把持動作および把持解除動作を行う別の駆動手段が必要なくなり、装置の大型化を防止することができる。
また、請求項2によれば、支持手段に支持させる切断手段の供給作業を簡素化したり、支持手段から取外した切断手段の破棄作業を簡素化したりすることができる。
さらに、請求項3によれば、装置構成を簡素化することができる。
また、請求項4によれば、押当手段を別途設ける必要がなくなり、周辺機器を含めた設備の簡略化ができる。
さらに、請求項5によれば、切断手段に過剰な負荷を加えることなく当該切断手段を支持手段へ受け渡すことができる。
なお、本発明でいう切断とは、被加工物を貫通する切込が連続的に続く完全な切断は勿論のこと、被加工物を貫通する切込が断続的に続く擬似的な切断、被加工物の厚み方向の途中までの深さであって当該被加工物を貫通することのない切込が連続的または断続的に続く擬似的な切断、被加工物の組成、特性、性質、材質、形状、組織等を変更させた改質層が連続的または断続的に続く擬似的な切断および、被加工物を貫通する切込と当該被加工物を貫通することのない切込と改質層との少なくとも2つが規則的または不規則的に、連続的または断続的に続く擬似的な切断をも含むものとする。
本発明の一実施形態に係る切断装置の概略斜視図。 図1の切断装置の動作説明図。 本発明の変形例の説明図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1に示すBD方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
図1において、本発明の切断装置10は、被加工物としての接着シートASを切断する切断手段としてのカッター刃20と、カッター刃20を支持する支持手段30と、カッター刃20を支持した支持手段30を移動させて接着シートASを切断する駆動手段40と、押当手段50と、支持手段30に支持させるカッター刃20を供給する供給手段60と、支持手段30による支持を失ったカッター刃20を回収する回収手段70とを備え、被着体WKに接着シートASが貼付された一体物WK1を支持する被加工物支持手段80および、カッター刃20の状態を検知するカッター刃検知手段90の近傍に配置されている。
支持手段30は、駆動手段40との接続を許容する嵌合穴31Aが形成された嵌合部材31と、嵌合部材31にブラケット32を介して支持され、カッター刃20を把持する把持手段33とを備えている。
把持手段33は、カッター刃20に当接する当接部材としての固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bと、固定側クランプ33Aに支持され、移動側クランプ33Bを回動可能に支持する支持軸33Cと、固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bがカッター刃20に接近する方向に当該移動側クランプ33Bを付勢する付勢手段33Dとを備えている。なお、移動側クランプ33Bには、固定側クランプ33Aに形成された孔33Eを介して当該固定側クランプ33Aから突き出る調整部材としてのボールキャスタ33Fが設けられている。また、固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bにおけるカッター刃20を挟み込むそれぞれの挟込面33Gには、カッター刃20が嵌り込み、当該カッター刃20の位置決めが可能な溝33Hが形成されている。
駆動手段40は、その作業範囲内において、作業部である先端アーム41Aで支持した支持手段30を何れの位置、何れの角度にでも変位可能な駆動機器としての所謂6軸ロボット41を備え、先端アーム41Aで支持手段30を支持した状態で把持手段33によるカッター刃20の把持動作および、把持手段33によるカッター刃20の把持解除動作の両方の動作を行うようになっている。なお、先端アーム41Aの先端部には、嵌合穴31Aに嵌り込んで先端アーム41Aに対する支持手段30の移動を規制するチャック41Bを駆動する駆動機器としてのチャックモータ41Cが設けられている。
押当手段50は、左側から順番に、支持手段30からカッター刃20を取り外すために把持手段33を押し当てる取外し領域51Aと、支持手段30にカッター刃20を取り付けるために把持手段33を押し当てる第1取付け領域51Bおよび、第2取付け領域51Cとに区別された押当壁51を備え、駆動手段40がボールキャスタ33Fを介して移動側クランプ33Bを押し当てて把持手段33によるカッター刃20の把持動作および、把持解除動作の両方の動作を行えるようになっている。
供給手段60は、押当壁51に支持された筐体61と、カッター刃20を位置決めして収容可能なカッター刃支持穴62Aが形成され、筐体61の内面を前後方向に摺動可能な刃支持部材62と、刃支持部材62を押当壁51方向に付勢する付勢手段63とを備え、支持手段30によるカッター刃20の把持動作に追従させて当該カッター刃20を移動させるようになっている。なお、刃支持部材62の底面には、収容したカッター刃20の切先20Aが位置するカッター刃支持穴62Aの底部を中心とした円弧面部62B(図2(B)参照)が形成されている。また、カッター刃支持穴62Aは、カッター刃20の4つの側面または、カッター刃20の3つの側面と刃先20Bを形成する面とが摺動して挿入されることで、当該カッター刃20の前後方向と左右方向との位置決めが可能となっている。さらに、カッター刃支持穴62Aの最下部には、カッター刃20の切先20Aを検出するカメラ等の撮像手段や光学センサ等の図示しない切先検知手段が配置され、当該図示しない切先検知手段によって、カッター刃20の上下方向の位置決めが完了していることを検知できるようになっている。
回収手段70は、取手72Aが設けられ、押当壁51に支持された受け溝71上をスライドして当該受け溝71から出し入れ可能な回収箱72を備えている。
被加工物支持手段80は、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によって被着体WKを支持可能な支持面81Aと、接着シートASを貫通したカッター刃20を受容する溝81Bとを備えた支持テーブル81を備えている。
カッター刃検知手段90は、カメラ等の撮像手段や光学センサ等で構成され、カッター刃20の切先20Aの位置や刃先20Bの位置等を検知するとともに、カッター刃20の欠け、傷、曲がり、折れ等の変形や、カッター刃20の錆、腐食等による劣化や、カッター刃20に対する接着剤、その他物質等の異物の付着等が発生していることを検出できるようになっている。
以上の切断装置10の動作を説明する。
先ず、本発明の切断装置10の使用者(以下、単に「使用者」という)が2体のカッター刃20をそれぞれ各カッター刃支持穴62Aにセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、カッター刃20が取り付けられ、図示しない所定の格納位置に格納されている支持手段30の嵌合穴31Aにチャック41Bを差し込んだ後、チャックモータ41Cを駆動し、チャック41Bを相互に離間させて当該支持手段30を先端アーム41Aで保持する。次いで、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、図1中二点鎖線で示すように、カッター刃検知手段90の検出位置にカッター刃20を配置し、切先20Aの位置と刃先20Bの位置とを認識した状態で停止してスタンバイ状態となる(以下、この状態を単に「スタンバイ状態」という)。なお、駆動手段40は、カッター刃検知手段90の検知結果を基にして、次に切断の対象となる接着シートASに対し、切先20Aを突き刺す位置や刃先20Bで切断する軌道等が所定の位置、所定の軌道等となるように6軸ロボット41の動作を自動で補正するようになっている。これにより、万が一、カッター刃20が位置ずれを起こして支持手段30に支持されていても、接着シートASを所定形状に切断することができるようになっている。
そして、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段によって、一体物WK1が支持面81A上に載置されると、被加工物支持手段80が図示しない減圧手段を駆動し、当該一体物WK1の吸着保持を開始する。その後、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、カッター刃検知手段90の検出結果を基にして切先20Aを接着シートASに突き刺し、当該切先20Aを溝81B内に位置させた後、支持手段30を所定の軌道に沿って移動させ、刃先20Bで接着シートASを所定形状に切断する。これにより、接着シートASは、当該接着シートASを貫通する切込が連続的に形成されて完全に切断され、接着シートASの切断が完了すると、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、再びスタンバイ状態となる。次いで、被加工物支持手段80が図示しない減圧手段の駆動を停止した後、使用者または図示しない搬送手段が所定形状に切断された接着シートASが貼付された被着体WKを別の工程に搬送するとともに、支持面81A上に残った接着シートAS部分を支持面81A上から取り去り、以降上記同様の動作が繰り返される。
ここで、スタンバイ状態となった際、支持手段30で支持されているカッター刃20に変形や劣化または異物の付着等が発生していることをカッター刃検知手段90が検出すると、切断装置10は、カッター刃20を交換する動作を行う。この動作は、先ず、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、先端アーム41Aで支持している支持手段30を移動させ、図2(A)に示すように、押当壁51の取外し領域51Aにボールキャスタ33Fを押し当て、固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bをカッター刃20から離間させる。これにより、固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bによるカッター刃20の把持が解除され、それらによる支持を失ったカッター刃20は、同図に示すように、回収箱72内に落下して回収される。このとき、駆動手段40は、固定側クランプ33Aの左側側面を押当壁51に当接させてもよいし、当接させなくてもよい。
次いで、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、把持手段33の押当壁51に対する間隔を維持した状態で当該把持手段33を右方に移動させ、押当壁51における第1取付け領域51Bの所定位置に把持手段33を移動させると、図2(B)に示すように、相互に離間した固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bの各挟込面33G間に、供給手段60にセットされているカッター刃20が位置するようになる。なお、駆動手段40は、供給手段60の図示しない切先検知手段の検知結果を基にして、カッター刃20が位置決めされて、所定の姿勢でセットされている刃支持部材62から当該カッター刃20を支持するようになっている。
次に、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、把持手段33を押当壁51から遠ざけると、移動側クランプ33Bが付勢手段33Dの付勢力によって移動し、固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bが相互に接近し、図2(D)に示すように、カッター刃20がそれぞれの溝33H内に嵌り込んで支持手段30に位置決めされて支持される。このとき、固定側クランプ33Aおよび移動側クランプ33Bは、右方へ移動しつつ相互の間隔が狭まっていくので、カッター刃20は、それらに当接して傾斜しながら右方へ移動することとなるが、図2(C)に示すように、刃支持部材62が円弧面部62Bによってカッター刃20の切先20Aを中心として傾斜しつつ、付勢手段63の付勢力に抗して右方へ移動する。これにより、供給手段60は、カッター刃20に過剰な負荷を加えることなく、当該カッター刃20を支持手段30へ受け渡すことができる。そして、ボールキャスタ33Fが押当壁51から離間したことをカメラ等の撮像手段や光学センサ等の図示しないカッター刃検知御手段が検知すると、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、再びスタンバイ状態となる。なお、カッター刃20がカッター刃支持穴62Aから抜け出ると、刃支持部材62は、付勢手段63の付勢力によって移動し、筐体61の押当壁51側の壁に当接して係止する。
その後、刃支持部材62にセットされた2体目のカッター刃20も支持手段30で支持され、当該刃支持部材62の外部に搬送されたことをカメラ等の撮像手段や光学センサ等の図示しないカッター刃検知御手段が検知するか、全ての図示しない切先検知手段がカッター刃20の切先20Aを検出しなくなると、切断装置10は、例えば、光や音等のカッター刃供給要請を出力する図示しないカッター刃供給要請手段を駆動し、使用者にカッター刃20の供給を促すことができる。使用者は、カッター刃供給要請を確認すると、2体のカッター刃20をそれぞれ各カッター刃支持穴62Aにセットしておく。
また、回収箱72内に回収されたカッター刃20が所定量に達したことをカメラ等の撮像手段や光学センサ等の図示しない回収カッター刃検知御手段が検知すると、切断装置10は、例えば、光や音等のカッター刃廃棄要請を出力する図示しないカッター刃廃棄要請手段を駆動し、使用者にカッター刃20の廃棄を促すことができる。使用者は、カッター刃廃棄要請を確認すると、取手72Aを介して回収箱72を受け溝71から引き出し、使用済みのカッター刃20を廃棄した後、当該回収箱72を受け溝71上に戻しておく。
以上のような実施形態によれば、把持手段33によるカッター刃20の把持動作および、把持手段33によるカッター刃20の把持解除動作の両方を駆動手段40が行うので、駆動手段40の他にカッター刃20の把持動作および把持解除動作を行う別の駆動手段が必要なくなり、装置の大型化を防止することができる。
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、切断手段は、被加工物を切断可能なものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程も同様でありその説明は省略する)。
支持手段30は、図3(A)の(a)に示すように、カッター刃20に当接する当接部材としての固定側クランプ34Aおよび移動側クランプ34Bと、固定側クランプ34Aに形成された孔34Cを摺動し移動側クランプ34Bを支持する摺動軸34Dと、摺動軸34Dに設けられたストッパ34Eおよび固定側クランプ34A間に位置し、固定側クランプ34Aおよび移動側クランプ34Bがカッター刃20に接近する方向に付勢する付勢手段34Fとを備えた把持手段34を採用してもよい。なお、移動側クランプ34Bには、当該移動側クランプ34Bから図3(A)中紙面直交手前方向に延びる把持解除バー34Gが設けられている。また、固定側クランプ34Aおよび移動側クランプ34Bにおけるカッター刃20を挟み込むそれぞれの挟込面34Hには、カッター刃20が嵌り込み、当該カッター刃20の位置決めが可能な溝34Jが形成されている。この場合、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、図3(A)の(b)に示すように、把持解除バー34Gを平板からなる押当手段50Aに押し当ててカッター刃20の把持解除動作を行い、把持解除バー34Gの長さの範囲内で把持手段34を紙面直交奥方向または手前方向に移動させ、図3(A)の(c)に示すように、相互に離間した固定側クランプ34Aおよび移動側クランプ34B間に供給手段60Aにセットされているカッター刃20を位置させ、把持解除動作の逆の動作を行って、図3(A)の(d)に示すように、カッター刃20を把持すればよい。なお、押当手段50Aは、丸棒や角柱等の他の形状でもよい。
支持手段30は、図3(B)の(a)に示すように、カッター刃20に当接する当接部材としての固定側クランプ35Aおよび移動側クランプ35Bと、固定側クランプ35Aに支持され、移動側クランプ35Bを回動可能に支持する支持軸35Cと、固定側クランプ35Aおよび移動側クランプ35Bがカッター刃20に接近する方向に付勢する付勢手段35Dとを備えた把持手段35を採用してもよい。なお、固定側クランプ35Aおよび移動側クランプ35Bにおけるカッター刃20を挟み込むそれぞれの挟込面35Eには、カッター刃20が嵌り込み、当該カッター刃20の位置決めが可能な溝35Fが形成されている。この場合、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、図3(B)の(b)、(c)に示すように、移動側クランプ35Bに形成されたスロープ部35Gを丸棒からなる押当手段50Bに押し当ててカッター刃20の把持解除動作を行い、押当手段50Bの長さの範囲内で把持手段35を紙面直交奥方向または手前方向に移動させ、図3(B)の(d)に示すように、相互に離間した固定側クランプ35Aおよび移動側クランプ35B間に供給手段60Bにセットされているカッター刃20を位置させ、把持解除動作の逆の動作を行って、図3(B)の(e)に示すように、カッター刃20を把持すればよい。また、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、移動側クランプ35Bの自由端部35Hを押当手段50A、50B等に押し当ててカッター刃20の把持解除動作と把持動作とを行ってもよい。なお、押当手段50Bは、角柱や楕円柱等の他の形状でもよい。
支持手段30は、図3(C)の(a)に示すように、カッター刃20に当接する当接部材としての一対のクランプ36Aと、一対のクランプ36Aが相互に離間するようにそれら一対のクランプ36Aをそれぞれ支持する弾性変形可能な弾性変形部36Bと、各クランプ36Aの外周に形成されたスロープ部36Cを介して、各クランプ36Aの外周に形成されたロック部36Dおよび弾性変形部36B間を移動可能なロックリング36Eとを備えた把持手段36を採用してもよい。なお、一対のクランプ36Aにおけるカッター刃20を挟み込むそれぞれの挟込面36Fには、カッター刃20が嵌り込み、当該カッター刃20の位置決めが可能な溝36Gが形成されている。この場合、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、図3(C)の(b)に示すように、相互に対向する面側が開いた一対のコ字状の押当手段50Cにロックリング36Eを入り込ませ、図3(C)の(c)に示すように、把持手段36を下降させることでロックリング36Eを押当手段50Cに押し当ててカッター刃20の把持解除動作を行い、押当手段50Cの長さの範囲内で把持手段36を紙面直交奥または手前方向に移動させ、図3(C)の(d)に示すように、相互に離間した一対のクランプ36A間に供給手段60Bにセットされているカッター刃20を位置させ、把持解除動作の逆の動作を行って、図3(C)の(e)に示すように、カッター刃20を把持すればよい。なお、この場合の供給手段60Bは、把持手段36の上昇動作に同期させ、支持したカッター刃20も上昇する構成とするとよい。なお、押当手段50Bは、ロックリング36Eを左右位置で上下に挟み込む2本の角柱や丸棒等の他の形状でもよい。
切断手段は、カッター刃20に代えてまたは併用して、ロータリカッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等を採用してもよいし、接着シートASを貫通する切込を形成可能なものでもよいし、接着シートASの厚み方向の途中までの深さであって当該接着シートASを貫通することのない切込を形成可能なものでもよいし、例えば、ミシン目ロータリカッター刃等で接着シートASを貫通または貫通することのない切込が断続的に続くように当該接着シートASを疑似的に切断するものでもよいし、接着シートASをレーザやイオンビーム等で組成、特性、性質、材質、形状、組織等を変更させた改質層を形成するものでもよいし、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、吹付け等のエネルギーを出力して接着シートASを切断するものが採用された場合、駆動手段40による支持手段30の移動に合わせてそれらの出力のON−OFF動作を繰り返すことで、接着シートASを貫通または貫通することのない切込が断続的に続くように当該接着シートASを疑似的に切断してもよい。
支持手段30は、当接部材を3体以上備えた把持手段を採用してもよいし、ボールキャスタ33Fの代わりに柱状部材を採用したり、移動側クランプ33Bを変形させて当該移動側クランプ33Bを直接孔33Eから突き出させてもよいし、カッター刃20が嵌り込む溝33H、34J、35Fおよび36Gが一方の挟込面33G、34H,35Eおよび36Fのみに形成されていてもよいし、両方の挟込面33G、34H,35Eおよび36Fに形成されていなくてもよいし、付勢手段33D、34F、35Dおよび弾性変形部36Bとして巻きばね、板ばね、樹脂、ゴム、スポンジ等何を採用してもよい。
駆動手段40は、把持手段33によるカッター刃20の把持動作および、把持手段33によるカッター刃20の把持解除動作のうち一方の動作のみを行うようにしてもよく、この場合、それら動作のうち他方の動作は、使用者が行ったり、他の装置や他の駆動機器が行ったりすればよい。駆動手段40は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、5軸以下の多関節ロボット、7軸以上の多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもでき、作業部は、それらの出力部とすることができるし、被着体WKの外縁と同形状となるように接着シートASを切断してもよいし、被着体WKの外縁よりも内側で接着シートASを切断してもよいし、被着体WKの外縁よりも外側で接着シートASを切断してもよいし、被着体WKの外縁とは関係なく接着シートASを切断してもよい。
駆動手段40は、接着シートASを貫通する切込が断続的に続くように、接着シートASに対して支持手段30を離間接近させながら移動させ、接着シートASを疑似的に切断してもよいし、接着シートASを貫通することのない切込が連続的に続くように支持手段30を移動させ、接着シートASを疑似的に切断してもよいし、接着シートASを貫通することのない切込が断続的に続くように、接着シートASに対して支持手段30を離間接近させながら移動させ、接着シートASを疑似的に切断してもよいし、例えば、切断手段としてミシン目ロータリカッター刃を採用し、接着シートASを貫通または貫通することのない切込が断続的に続くように支持手段30を移動させ、接着シートASを疑似的に切断してもよいし、例えば、切断手段として上述のような改質層を形成するものを採用し、当該改質層が連続的または断続的に続くように支持手段30を移動させ、接着シートASを疑似的に切断してもよいし、接着シートASを貫通する切込と当該接着シートASを貫通することのない切込と改質層との少なくとも2つが規則的または不規則的に、連続的または断続的に続くようにして当該接着シートASを疑似的に切断してもよい。なお、上記のように疑似的に切断された接着シートASは、後に張力付与手段や振動付与手段等によって張力や振動が付与されることで、当該疑似的に切断された部分を境にして完全に切断することができ、本発明の切断装置10は、このような張力付与手段や振動付与手段等を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
駆動手段40は、先端アーム41Aに対して着脱不能な状態で支持手段30を支持する構成としてもよく、この場合、先端アーム41Aにチャックモータ41Cを設けなくてもよい。
押当手段50、50A、50Bおよび50Cは、駆動手段40が当接部材を押し当てて把持手段33、34、35、36によるカッター刃20の把持動作および把持解除動作の一方の動作のみを行えるものでもよいし、取外し領域51Aと第1取付け領域51Bとが同一平面内に位置していなくてもよいし、取外し領域51Aと第1取付け領域51Bとが分離していてもよいし、他の装置や他の部材に把持手段33〜36を押し当てる場合、本発明の切断装置10に備わっていなくてもよい。
供給手段60は、刃支持部材62を1体だけ備えた構成でもよいし、刃支持部材62を3体以上備えた構成ででもよいし、押当手段50、50A、50Bおよび50Cに対してスライドレールで支持されたものを採用してもよいし、押当手段50、50A、50Bおよび50Cと一体的に形成されてもよいし、別の部材で構成されていてもよいし、付勢手段63として巻きばね、板ばね、樹脂、ゴム、スポンジ、駆動機器等何を採用してもよいし、刃支持部材62全体が移動することなく、その一部または全部が弾性変形することで、支持手段30によるカッター刃20の把持動作に追従させて当該カッター刃20を移動させてもよいし、刃支持部材62の底面に円弧面部62Bを形成しなくてもよいし、他の装置や他の部材で切断手段を供給する場合、本発明の切断装置10に備わっていなくてもよい。
回収手段70は、カッター刃20を1体ずつ回収する構成でもよいし、押当手段50、50A、50Bおよび50Cに対してスライドレールで支持された回収箱72を採用してもよいし、押当手段50、50A、50Bおよび50Cと一体的に形成されてもよいし、他の装置や他の部材でカッター刃20を回収する場合、本発明の切断装置10に備わっていなくてもよい。
被加工物支持手段80は、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤、粘着剤、磁力、ベルヌーイ吸着、駆動機器等で接着シートASを支持する構成を採用してもよいし、例えば、被着体WKに接着シートASを貼付するシート貼付装置の被着体支持手段や、被着体WKを検査して不要な部分を切断する検査装置の被着体支持手段等どんなものであってもよいし、被着体WKが上側となるように一体物WK1が載置されてもよいし、接着シートASが上側となるように一体物WK1が載置されてもよいし、被着体WKのある位置のみを吸着保持してもよいし、被着体WKのない位置のみを吸着保持してもよいし、それら両方の位置を吸着保持してもよいし、接着シートASに被着体WKが接着されていなくてもよいし、他の装置や他の部材で接着シートASを支持する場合、本発明の切断装置10に備わっていなくてもよい。
カッター刃検知手段90は、カッター刃20の切先20Aの位置および刃先20Bの位置の何れか一方のみを検知する構成でもよいし、カッター刃20の変形、劣化および異物の付着のうち少なくとも1つを検知する構成でもよいし、本発明の切断装置10に備わっていなくてもよい。
切断装置10は、天地反転して配置したり横向きに配置したりして、接着シートASを切断してもよい。
切断装置10は、所定時間が経過した時点でカッター刃20の交換を行ってもよいし、所定枚数の接着シートASを切断した時点でカッター刃20の交換を行ってもよいし、所定の長さ以上の切込を形成した時点でカッター刃20の交換を行ってもよい。
所定の格納位置に格納されている支持手段30は、カッター刃20が取り付けられていなくてもよく、この場合、駆動手段40が6軸ロボット41を駆動し、支持手段30を先端アーム41Aで保持した後、前記実施形態と同様の動作で先に支持手段30でカッター刃20を支持してから、スタンバイ状態となるようにすればよい。
カッター刃供給要請手段が出力するカッター刃供給要請と、カッター刃廃棄要請手段が出力するカッター刃廃棄要請とは、同じでもよいし、異なっていてもよいし、カッター刃供給要請手段およびカッター刃廃棄要請手段のうち少なくとも一方がなくてもよい。
本発明における被加工物および被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、被加工物および被着体WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、被加工物が接着シートの場合、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよい。また、このような接着シートは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材シートと接着剤層とだけで構成されたもの、基材シートと接着剤層との間に中間層を有するもの、接着剤層の間に中間層を有するもの等、1層または2層以上のものであってよい。また、被加工物や被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板、紙、ゴムまたは樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートを機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意の形状の任意のシート、フィルム、テープ等を前述のような任意の被着体に貼付することができる。
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
10…切断装置
20…カッター刃(切断手段)
30…支持手段
33、34、35、36…把持手段
33A、34A、35A…固定側クランプ(当接部材)
33B、34B、35B…移動側クランプ(当接部材)
36A…クランプ(当接部材)
40…駆動手段
50、50A、50B、50C…押当手段
60、60A、60B…供給手段
70…回収手段
AS…接着シート(被加工物)

Claims (5)

  1. 被加工物を切断する切断手段と、
    前記切断手段を支持する支持手段と、
    前記切断手段を支持した前記支持手段を移動させて前記被加工物を切断する駆動手段とを備え、
    前記支持手段は、前記駆動手段の動作によって前記切断手段を把持する把持手段を有し、
    前記把持手段は、前記切断手段に当接する当接部材と、前記当接部材が前記切断手段に接近する方向に当該当接部材を付勢する付勢手段を有し、
    前記駆動手段は、押当手段に押し当てていた前記当接部材を当該押当手段から遠ざけることで、前記付勢手段の付勢力によって前記当接部材を前記切断手段に接近させ、前記把持手段前記切断手段を把持させる把持動作と、前記当接部材を前記押当手段に押し当てることで、前記付勢手段の付勢力に抗して前記当接部材を前記切断手段から離間させ、前記把持手段による前記切断手段の把持を解除させる把持解除動作との少なくとも一方の動作を行うことが可能に構成されていることを特徴とする切断装置。
  2. 前記支持手段に支持させる前記切断手段を供給する供給手段と、前記支持手段による支持を失った前記切断手段を回収する回収手段との少なくとも一方を備えていることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
  3. 前記駆動手段が前記当接部材を押し当てて前記把持手段による前記切断手段の把持動作および、把持解除動作の少なくとも一方の動作を行う押当手段を備えていることを特徴とする請求項に記載の切断装置。
  4. 前記供給手段は、前記支持手段による前記切断手段の把持動作に追従させて当該切断手段を移動可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の切断装置。
  5. 被加工物を切断する切断手段と、
    前記切断手段を支持する支持手段と、
    前記切断手段を支持した前記支持手段を移動させて前記被加工物を切断する駆動手段とを備えた切断装置における前記切断手段の装着方法において、
    前記支持手段は、前記駆動手段の動作によって前記切断手段を把持する把持手段を有し、
    前記把持手段は、前記切断手段に当接する当接部材と、前記当接部材が前記切断手段に接近する方向に当該当接部材を付勢する付勢手段を有し、
    前記駆動手段は、押当手段に押し当てていた前記当接部材を当該押当手段から遠ざけることで、前記付勢手段の付勢力によって前記当接部材を前記切断手段に接近させ、前記把持手段前記切断手段を把持させる把持動作と、前記当接部材を前記押当手段に押し当てることで、前記付勢手段の付勢力に抗して前記当接部材を前記切断手段から離間させ、前記把持手段による前記切断手段の把持を解除させる把持解除動作との少なくとも一方の動作を行う工程を有することを特徴とする切断手段の装着方法。
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