JP6878134B2 - オゾン測定装置、野菜殺菌装置、野菜殺菌方法、カット野菜製造装置およびカット野菜製造方法 - Google Patents

オゾン測定装置、野菜殺菌装置、野菜殺菌方法、カット野菜製造装置およびカット野菜製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、オゾン測定装置、野菜殺菌装置、野菜殺菌方法、カット野菜製造装置およびカット野菜製造方法に関するものである。
従来のカット野菜の殺菌方法としては、次亜塩素酸塩を殺菌剤として用いることが一般的であるが、葉野菜へのダメージを考慮してオゾン水で殺菌する方法が提案されている。特許文献1には、ホール状態の葉物野菜をカット、千切り後に清水で洗浄し、その後にオゾン水で殺菌することが開示されている。
特開2006−333732号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
作業環境中のオゾン濃度が高くなるという問題を生じさせないようにオゾン濃度を高精度で測定することが必要である。ところが、処理対象の野菜によっては野菜由来の成分がオゾン濃度測定に干渉を起こし、作業環境中のオゾン濃度を正確に測定できない可能性がある。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、作業環境中のオゾン濃度を高精度に測定できるオゾン測定装置、野菜殺菌装置、野菜殺菌方法、カット野菜製造装置およびカット野菜製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、オゾン水を含む殺菌液により野菜を殺菌する作業環境中のオゾン濃度を測定するオゾン測定装置であって、測定光を出射する光源装置と、前記環境から導入した第1ガスを透過する前記測定光の光量を測定する第1測定部と、前記第1ガスからオゾンを除いた第2ガスを透過する前記測定光の光量を測定する第2測定部と、前記第1ガスと前記第2ガスとに含まれる、前記野菜由来の前記測定光に対する吸光成分の量を同一量に調整する調整部と、前記吸光成分の量が調整された、前記第1測定部の測定結果と前記第2測定部の測定結果とに基づいて前記オゾンの濃度を算出する演算部とを備えることを特徴とするオゾン測定装置が提供される。
また、上記本発明の一態様に係るオゾン測定装置において、前記調整部は、前記第1ガスに含まれる前記オゾン及び前記第2ガスに含まれる前記オゾンを通過させ、前記野菜由来の吸光成分を吸着して除去することを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るオゾン測定装置において、前記調整部は、シリコーン材質からなる成型体を含むことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るオゾン測定装置において、前記調整部は、粒状のシリコーン材質からなる成型体と、板状のシリコーン材質からなる成型体と、チューブ状のシリコーン材質からなる成型体のうち少なくとも一つを有することを特徴とする。シリコーン材質からなる成型体は、粒状のものを複数組み合わせてガスフィルタ状に加工してもよいし、板状のものを多孔状に加工してもよいし、チューブ状にしてガスをチューブ内に通過させるようにしてもよい。
シリコーン材質からなる成型体がチューブ状に成形されているものについては、前記第1ガスおよび第2ガスが通過する形状にチューブ状のシリコーン材質からなる成型体をユニット化して使用できる。
前記シリコーン材質の成形品はあらかじめオゾンが溶解した水溶液に浸漬する等の前処理を行っておくことによって、シリコーン材質に残留した可塑剤等のオゾンと反応する物質の影響を受けにくくすることができる。
また、上記本発明の一態様に係るオゾン測定装置において、前記第1ガスを導入する導入部と、前記導入部から分岐して設けられ前記第1測定部に前記第1ガスを供給する第1供給系と、前記導入部から分岐して設けられ前記導入部から導入された前記第1ガスから前記オゾンを除去する除去部を有し、前記オゾンを除去した前記第1ガスを前記第2ガスとして前記第2測定部に供給する第2供給系と、を有し、前記調整部は、前記導入部に配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るオゾン測定装置において、前記シリコーン材質からなる成型体は、ユニット化され前記導入部に着脱可能に配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るオゾン測定装置において、前記第1測定部及び前記第2測定部として共用される共用測定部と、前記第1供給系及び前記第2供給系に接続され、前記共用測定部に供給するガスを前記第1ガスと前記第2ガスとの間で切り換える切換部とを有することを特徴とする。
本発明の第2の態様に従えば、オゾン水を含む殺菌液によりカット野菜を殺菌する殺菌部と、前記殺菌部周辺の環境オゾン濃度を測定する本発明の第1の態様のオゾン測定装置とを備えることを特徴とする野菜殺菌装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、カット前の野菜を一次殺菌する装置と、一次殺菌した前記野菜に付着する異物を除去する装置と、前記異物を除去した前記野菜を所定の大きさにカットする装置と、カットした前記野菜を二次殺菌する本発明の第2の態様の野菜殺菌装置と、を備えることを特徴とするカット野菜製造装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、オゾン水を含む殺菌液によりカット野菜を殺菌する環境において、第1の態様のオゾン測定装置を用いてオゾン濃度を測定する工程を含むことを特徴とする野菜殺菌方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、カット前の野菜を一次殺菌する工程と、一次殺菌した前記野菜に付着する異物を除去する工程と、前記異物を除去した前記野菜を所定の大きさにカットする工程と、カットした前記野菜を第4の態様の野菜殺菌方法により二次殺菌する工程とを含むことを特徴とするカット野菜製造方法が提供される。
本発明では、作業環境中のオゾン濃度を高精度に測定することが可能になる。
本発明の実施の形態を示す図であって、野菜殺菌装置1の概略構成を示す平面図である。 同野菜殺菌装置1の概略構成を示す正面図である。 殺菌部120における殺菌液の循環系を模式的に示す図である。 オゾン測定装置160の概略構成を示す図である。
以下、本発明のオゾン測定装置、野菜殺菌装置、野菜殺菌方法、カット野菜製造装置およびカット野菜製造方法の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、野菜殺菌装置1の概略構成を示す平面図であり、図2は、野菜殺菌装置1の概略構成を示す部分正面図である。野菜殺菌装置1は、投入台100、二基の予洗浄部110A、110B、殺菌部120、二基のすすぎ部130A、130B、排出部140、オゾン測定装置160を備えている。
投入台100、予洗浄部110A、110B、殺菌部120、すすぎ部130A、130B、排出部140は、処理対象である野菜Vの処理順序(上流側(図1における図面右側)に投入台100、下流側(図1における図面左側)に排出部140)で直線的に配列されている。
予洗浄部110A、110Bは、殺菌部120で殺菌される前の野菜Vを予洗浄するエリアである。殺菌部120は、予洗浄部110A、110Bで予洗浄された野菜Vに対してマイクロバブルオゾン水を用いて殺菌処理するエリアである。すすぎ部130A、130Bは、殺菌部120で殺菌処理された野菜Vにすすぎ処理を施してオゾン(オゾン水)を洗い流すエリアである。
予洗浄部110Aは、予洗浄水を噴射する複数のノズル112Aと、予洗浄部110Aでオーバーフローした予洗浄水を貯溜する貯溜部113Aと、貯溜部113Aに流入する予洗浄水から異物を除去するフィルター111Aを備えている。予洗浄部110Aにおいて予洗浄水は循環しており、オーバーフローした予洗浄水の一部は、貯溜部113Aに貯留された後にノズル112Aから噴射されて野菜Vの予洗浄に再利用される。オーバーフローした予洗浄水の一部は排水され、給水管76によって上水が補給される。予洗浄部110Aは、予洗浄が行われている間、予洗浄水中で投入された野菜Vを保持するとともに、予洗浄処理が終了すると、図2に示されるように、水平な角変位軸13A周りに回転して野菜Vを下流側の槽に投入するバケット4を有している。なお、図2においては、すすぎ部130Bに設けられたバケット4が例示されている。バケット4は、例えば、複数の貫通孔を有するステンレス材で形成され、予洗浄水が流通可能となっている。なお、バケット4は、予洗浄部110B、殺菌部120、すすぎ部130A、130Bに同様のものが設置されているため、以下では説明を省略する。
予洗浄部110Bは、予洗浄水を噴射する複数のノズル112Bと、予洗浄部110Bでオーバーフローした予洗浄水を貯溜する貯溜部113Bと、貯溜部113Bに流入する予洗浄水から異物を除去するフィルター111Bを備えている。予洗浄部110Bにおいて予洗浄水は循環しており、オーバーフローした予洗浄水の一部は、貯溜部113Bに貯留された後にノズル112Bから噴射されて野菜Vの予洗浄に再利用される。オーバーフローした予洗浄水の一部は排水され、給水管76によって上水が補給される。
すすぎ部130Aは、すすぎ水を噴射する複数のノズル132Aと、すすぎ部130Aでオーバーフローしたすすぎ水を貯溜する貯溜部133Aと、貯溜部133Aに流入するすすぎ水から異物を除去するフィルター131Aを備えている。すすぎ部130Aにおいてすすぎ水は循環しており、オーバーフローしたすすぎ水の一部は、貯溜部133Aに貯留された後にノズル132Aから噴射されて野菜Vのすすぎに再利用される。オーバーフローしたすすぎ水の一部は排水され、給水管76によって上水が補給される。
すすぎ部130Bは、すすぎ水を噴射する複数のノズル132Bと、すすぎ部130Bでオーバーフローしたすすぎ水を貯溜する貯溜部133Bと、貯溜部133Bに流入するすすぎ水から異物を除去するフィルター131Bを備えている。すすぎ部130Bにおいてすすぎ水は循環しており、オーバーフローしたすすぎ水の一部は、貯溜部133Bに貯留された後にノズル132Bから噴射されて野菜Vのすすぎに再利用される。オーバーフローしたすすぎ水の一部は排水され、給水管76によって上水が補給される。
殺菌部120は、殺菌液を噴射する複数のノズル122と、殺菌部120でオーバーフローした殺菌液を貯溜する貯溜部123と、貯溜部123に流入する殺菌液から異物を除去するフィルター121とを備えている。殺菌液としては、マイクロバブルオゾン水を含む液体が用いられる。殺菌部120において殺菌液は循環しており、オーバーフローした殺菌液の一部は、貯溜部123に貯留された後にノズル122から噴射されて野菜Vの殺菌に再利用される。オーバーフローした殺菌液の一部は排水され、給水管76によって上水が補給される。
図3は、殺菌部120における殺菌液の循環系を模式的に示す図である。
図3に示すように、殺菌部120における殺菌槽124の底部には、排液管11と導液管12とが接続されている。導液管12は、排液管11から分岐されている。導液管12には、ポンプ13、エジェクター18が接続されている。導液管12におけるポンプ13とエジェクター18との間には、分岐管17が接続されている。分岐管17にはオゾン濃度センサ14が接続されている。オゾン濃度センサ14は、分岐管17を流動する殺菌液の溶存オゾン濃度を測定し、測定結果を濃度調整部16に出力する。エジェクター18には、オゾン供給部15が接続されている。濃度調整部16は、オゾン濃度センサ14が測定した殺菌液の溶存オゾン濃度に応じて、後述のように、オゾン供給部15によるオゾン供給を調整する。
ポンプ13は、排液管11から排液される殺菌液の一部を殺菌槽124に向けて送液する。オゾン濃度センサ14は、殺菌槽124に送液される殺菌液における溶存オゾン濃度を測定し、濃度調整部16に出力する。殺菌槽124に送液される殺菌液中には、殺菌液中に溶存するオゾンに加えて、殺菌液中に気泡(マイクロバブル)として分散しているオゾンも含まれる。この殺菌液中の溶存オゾン濃度は後述のようにポーラログラフ式溶存オゾン濃度計を用いて測定することができる。その場合例えば、導液菅12を分岐して導液菅12を送液される一部液を取り出し、溶存オゾン濃度計のセンサー部に導いて測定できる。
オゾン供給部15は、例えば、オゾンガス発生器で発生させたオゾンガスにエジェクター18を介して、微細な気泡の生成及び分散を補助する薬剤を含む水溶液を導入し、オゾンガスと水溶液との混相流として導液管12に供給する。オゾン供給部15によるオゾンガス及び薬剤の供給は、濃度調整部16によって調整される。濃度調整部16は、オゾン濃度センサ14によって測定された殺菌液中の溶存オゾン濃度が所定範囲内となるようにオゾン供給部15の作動を調整する。具体的には、濃度調整部16は、殺菌液の溶存オゾン濃度が0.1mg/L以上、0.5mg/L以下となるようにオゾン供給部15の作動を調整する。濃度調整部16は、オゾン供給部15の作動調整として、オゾンガス発生器の作動をオンまたはオフに切り換える。オゾン供給部15の作動により導液管12を介してオゾンガス及び薬剤が殺菌槽124に送液されることにより、オゾンガスを微細な気泡(マイクロバブル)として水に溶解、分散させたマイクロバブルオゾン水を殺菌槽124の殺菌液に供給することができる。また、導液菅12を殺菌槽124の底部に設置することで、作業環境中へのオゾンの漏出をより防ぐことができ、作業環境中のオゾン濃度を抑制できる。
前記薬剤としては界面活性剤が使用でき、例えば、トリアセチン、脂肪酸グリセリン(例えば、ポリソルベート、モノカプリリリン)などが好ましく使用できる。
マイクロバブルとは、気泡径10〜200μmの微細な気泡であり、マイクロバブル水とはマイクロバブルが水中に分散した水をいう。
マイクロバブルオゾン水とは、酸素又は空気中にオゾンを2〜40g/Nm程度含有するオゾンガスをマイクロバブルとして水中に分散させた水をいう。なお、マイクロバブルオゾン水中では、オゾンガスは一部が水中に溶解し、一部がマイクロバブルとして分散して存在する。
排出部140は、容器141を有しており、殺菌及び洗浄処理(ずすぎ処理)が完了した野菜Vが回収される。
図4は、オゾン測定装置160の概略構成を示す図である。
オゾン測定装置160は、サンプルガス導入管(導入部)161、フィルタユニット162、排気ユニット163、測定セル(共用測定部)171、光源装置172、受光部173、オゾン分解器174、切換部175、チューブユニット176、第1供給系181、第2供給系182及び演算部CLを有している。
サンプルガス導入管161は、導入口161Aを有している。導入口161Aは、一例として、殺菌部120におけるフィルター121の上方、すなわち、貯溜部123への流入口の上方に局所的に設けられている。導入口161Aの位置としては、上記殺菌部120に限られず、例えば、作業者が作業を行う投入台100近辺等であってもよい。殺菌部120周辺のサンプルガスは第1ガスとして、導入口161Aから導入される。フィルタユニット162は、サンプルガス導入管161の中途に設けられている。フィルタユニット162は、サンプルガス導入管161を介して第1ガスとともに導入された塵埃を捕捉して除去する。
排気ユニット163は、筺体164の内部に収容されたオゾン分解器(除去部)165及びポンプ166を有している。オゾン分解器165及びポンプ166は、筺体164の外部にガスを排出する排気管167に順次設けられている。
オゾン分解器165は、オゾン濃度測定後のガスに含まれるオゾンを分解して除去する。ポンプ166は、排気管167を負圧吸引することにより、導入口161Aから導入した第1ガスを筺体164の外部に排出する。
第1供給系181は、サンプルガス導入管161に導入された第1ガスを測定セル171に供給する。第1供給系181は、筺体164の内部においてサンプルガス導入管161から分岐し切換部175に接続された分岐管191と、切換部175と測定セル171とを接続する接続管192とを含む。
第2供給系182は、筺体164の内部においてサンプルガス導入管161から分岐し切換部175に接続された分岐管193と、上記接続管192とを含む。接続管192は、第1供給系181および第2供給系182で共用されている。分岐管192の中途には、オゾン分解器174が設けられている。オゾン分解器174は、サンプルガス導入管161を介して導入された第1ガスからオゾンを分解して除去した第2ガスを生成する。第2供給系182は、サンプルガス導入管161に導入された第1ガスからオゾンを除去した第2ガスを測定セル171に供給する。
切換部175は、共用測定部に供給するガスを、演算部CLの制御下で第1供給系181(分岐管191)を介して導入される第1ガスと、第2供給系182(分岐管193)を介して導入される第2ガスとの間で切り換える。切換部175は、一例として、三方電磁弁で構成されている。
測定セル171には、切換部175によって切り換えられた第1ガスまたは第2ガスが供給される。測定セル171には、光源装置172から出射された測定光が入射する。光源装置172が出射する測定光としては、一例として、波長253.7nmの紫外光(紫外線)である。測定セル171に入射した測定光は、測定セル171を透過して受光部173により受光される。受光部173は、受光した測定光の光量を演算部CLに出力する。
測定セル171は、第1供給系181を介して第1ガスが供給されているときに、第1測定部として、第1ガスを透過した測定光の光量が測定される。また、測定セル171は、第2供給系182を介し第2ガスが供給されているときに、第2ガスを透過した測定光の光量が第2測定部として測定される。すなわち、測定セル171は、第1供給系181を介して供給された第1ガスを透過する光量を測定するための第1測定部と、第2供給系182を介して供給された第2ガスを透過する光量を測定するための第2測定部として共用される共用測定部である。
演算部CLは、測定セル171に供給される第1ガスまたは第2ガスの切り換えを、切換部175を介して制御するとともに、受光部173の受光結果に基づいて第1ガスにおけるオゾン濃度を算出する。より詳細には、オゾンは、測定光である紫外光を吸収する。オゾンによる紫外光の吸収量は、オゾン濃度に応じて変動する。従って、オゾンを含む第1ガスを透過した測定光の光量と、オゾンを含む第1ガスを透過していない測定光の光量とに基づき、ランバート・ベールの法則に従って第1ガスにおけるオゾン濃度が算出される。
具体的には、下記の式(1)によりオゾン濃度Cが算出される。
C=(A/(a×T))×Log(Io/Ix) …(1)
ただし、式(1)において、a:オゾンの吸収係数、T:光路長(測定セル171における測定光の光路長)、Io:紫外線入射光量、Ix:紫外線透過光量、A:定数である。紫外線入射光量Ioは、オゾン分解器174によって第1ガスからオゾンが除去された第2ガスを透過した測定光の光量として受光部173により測定される。紫外線透過光量Ixは、第1供給系181を介して供給された第1ガスを透過した測定光の光量として受光部173により測定される。
第1ガスと第2ガスとに含まれる紫外光吸収成分がオゾンのみであれば、第1ガスのオゾン濃度は式(1)により算出される。また、オゾン以外の紫外光吸収成分が第1ガスに含まれている場合でも、第2ガスにも同様にオゾン以外の紫外光吸収成分が含まれていれば、式(1)におけるIo/Ixの項によってオゾン以外の紫外光吸収成分の影響は相殺される。
ところが、第1ガスにオゾン以外の紫外光吸収成分として、野菜由来の紫外光吸収成分(測定光吸光成分)が含まれ、且つ、オゾン分解器174によって第2ガスから野菜由来の紫外光吸収成分が除去された場合には、野菜由来の紫外光吸収成分の影響は相殺されず、当該野菜由来の紫外光吸収成分が吸収した紫外光の光量が、オゾンが吸収した光量として加算されオゾン測定精度における誤差要因となる。
そのため、本実施形態の野菜殺菌装置1においては、第1ガスと第2ガスとに含まれる野菜由来の紫外光吸収成分の量を同一量に調整する調整部が設けられている。具体的には、フィルタユニット162よりも上流側のサンプルガス導入管161に配置された調整部176が第1ガスと第2ガスとに含まれる野菜由来の紫外光吸収成分の量を同一量に調整するために設けられている。
本願に係る発明者等は鋭意工夫の結果、たまねぎ、長ねぎ等を殺菌した際の第1ガスに野菜由来の紫外光吸収成分が含まれること、当該野菜由来の紫外光吸収成分がオゾン分解器174によって分解・除去されること、シリコーン材質からなる成型体がオゾンを通過させ、且つ、上記野菜由来の紫外光吸収成分を選択的に吸着して第1ガスから除去することを見出した。
そのため、本実施形態の野菜殺菌装置1は、シリコーン材質からなる成型体として、チューブ状のシリコーン材質からなる成型体を含むチューブユニット176が、第1ガスと第2ガスとに含まれる野菜由来の紫外光吸収成分の量を同一量に調整する調整部として設けられている。
チューブユニット176は、筺体177の内部に収納されたシリコーンチューブ178を有している。シリコーンチューブ178は巻回された状態で筺体177に収納されている。チューブユニット176は、配管継手等を介してサンプルガス導入管161に着脱可能に設けられている。チューブユニット176がサンプルガス導入管161に装着された際に、シリコーンチューブ178は、配管161に接続される。導入口161Aを介して排気管に導入された第1ガスは、シリコーンチューブ178及びフィルタユニット162を順次介して第1供給系181及び第2供給系182に供給される。
第1ガスに含まれている野菜由来の紫外光吸収成分は、シリコーンチューブ178を通過する際に吸着されるため、第1供給系181を介して供給された第1ガス、及び第2供給系182を介して供給されオゾン分解器174によってオゾンが除去された第2ガスには、いずれも野菜由来の紫外光吸収成分が含まれておらず同一量(ゼロ)に調整されている。
次に、上記構成の野菜殺菌装置1を用いて野菜Vを洗浄・殺菌する方法について説明する。例えば喫食サイズにカットされた野菜Vが投入台100から予洗浄部110Aにおけるバケット4に投入される。予洗浄部110Aにおいては、噴射ノズル112Aから噴射される予洗浄水によって、バケット4内の予洗浄水を大きな流動力で流動化させ、野菜Vを大きな撹拌力で撹拌することができる。
予洗浄部110Aで所定時間の予洗浄が行われた野菜Vは、バケット4の回動により予洗浄部110Bに投入されて予洗浄部110Aと同様に所定時間の予洗浄が行われた後に、殺菌部120に投入される。予洗浄部110A、110Bにて予洗浄が行われる際の予洗浄水の量、時間は、予洗浄処理終了後に殺菌部120に投入される野菜Vが後述の「野菜のCOD(野菜洗浄度COD)」の方法で測定されるCOD(化学的酸素要求量)に基づいて設定される。予洗浄が十分でない場合、殺菌部120に投入される野菜Vから滲み出る灰汁などの有機物量が増し、前記「野菜のCOD」が高くなる。この場合、殺菌液に含まれるオゾンが灰汁等の有機物との反応に消費され、所定の溶存オゾン濃度を満たせなくなり、野菜Vの殺菌を十分に行うことができなくなる可能性がある。特に本実施形態のように野菜Vの投入、殺菌、排出を一つの殺菌槽で繰り返し連続して行う場合、殺菌槽内の殺菌液中に灰汁などの有機物が蓄積されていくため、給水菅76からの上水の補給量を増やして殺菌液の一部を交換したり、一旦殺菌工程を停止して殺菌槽内の殺菌液の交換を行うなどの必要が生じ、生産性の低下や殺菌液中に投入するマイクロバブルオゾンの発生や分散を補充する薬剤や殺菌液などの無駄を招くことになる。そのため、予洗浄部110A、110Bにて予洗浄が行われる際の予洗浄水の量、時間は、予洗浄処理終了後の野菜Vの「野菜のCOD」に応じて定めることができるが低いほど好ましく、300mg/L以下に設定することが好ましく、連続して殺菌する場合には100mg/L以下に設定することがより好ましい。
殺菌部120において野菜Vは、マイクロバブルオゾン水を含む殺菌液で殺菌が行われる。野菜Vに対する殺菌時には、菌や野菜から出る灰汁などの有機物との反応により殺菌液に含まれるオゾンが消費され溶存オゾン濃度が低下する。濃度調整部16は、殺菌液において維持すべき0.1mg/L以上、0.5mg/L以下の溶存オゾン濃度に対応する上限値(例えば、0.4mg/L)及び下限値(例えば、0.2mg/L)を設定する。そして、濃度調整部16は、オゾン濃度センサ14が測定した溶存オゾン濃度が下限値を下回るとオゾンガス発生器の作動をオンとしてマイクロバブルオゾン水を殺菌槽124に供給させる。一方、濃度調整部16は、オゾン濃度センサ14が測定した溶存オゾン濃度が上限値を上回るとオゾンガス発生器の作動をオフとしてマイクロバブルオゾン水の殺菌槽124への供給を停止させる。このように、濃度調整部16が、オゾン濃度センサ14が測定した溶存オゾン濃度に応じてオゾン供給部15の作動を調整することにより、殺菌部120における殺菌液の溶存オゾン濃度を所定範囲(0.1mg/L以上、0.5mg/L以下)に維持することができる。
一つの殺菌槽で殺菌を繰り返す場合、灰汁等の有機物が蓄積し、これが投入されるオゾンと反応してオゾンを消費するため、溶存オゾン濃度を前記所定範囲に保つことが難しくなるおそれがある。そのため殺菌槽内の殺菌液のCODは低いほうが好ましく、目的に応じて適宜定められるが、安定して溶存オゾン濃度を保つためには、前記殺菌液のCODは100mg/L以下とすることが好ましい。
殺菌部120において、殺菌が行われた野菜Vは、すすぎ部130A、130Bに順次投入され、それぞれ、すすぎ水による殺菌液のすすぎ処理が施されて清浄化された後に、排出部140に搬送される。
上記野菜Vに対する殺菌処理中には、殺菌部120周辺の第1ガスを導入口161Aからサンプルガス導入管161に導入する。殺菌処理で生じたオゾン及び野菜由来の紫外光吸収成分を含みサンプルガス導入管161に導入された第1ガスは、チューブユニット17におけるシリコーンチューブ178を通過する際に野菜由来の紫外光吸収成分が吸着・除去され、さらにフィルタユニット162を通過することで塵埃が捕捉・除去される。第1ガスに含まれるオゾンは除去されることなく、シリコーンチューブ178及びフィルタユニット162を通過する。
フィルタユニット162を通過した第1ガスは、切換部175の設定に応じて第1供給系181の分岐管191または第2供給系182の分岐管193に導入される。上述した式(1)を用いたオゾン濃度測定は、第1ガスを透過した紫外光の光量及び第2ガスを透過した紫外光の光量の双方を用いて行われるため、切換部175による測定セル171へ供給した第1ガスを透過した紫外光の光量測定と、供給した第2ガスを透過した紫外光の光量測定との切り換えはオゾン濃度測定毎に実施することが好ましい。ただし、第1ガスを透過した紫外光の光量測定と、第2ガスを透過した紫外光の光量測定とを実施する順序はどちらが先でも構わない。
例えば、まず、切換部175の切り換えによりフィルタユニット162を通過した第1ガスが第1供給系181により測定セル171に供給されると、野菜由来の紫外光吸収成分を含まずオゾンを含む第1ガスを透過する紫外光の光量Ixが測定される。続いて、切換部175の切り換えによりフィルタユニット162を通過した第1ガスが第2供給系182に導入されると、第1ガスに含まれるオゾンがオゾン分解器174により分解・除去され、オゾン及び野菜由来の紫外光吸収成分を含まない第2ガスが測定セル171に供給され、オゾン及び野菜由来の紫外光吸収成分を含まない第2ガスを透過する紫外光の光量Ioが測定される。そして、測定された光量Ix、光量Io及び式(1)を用いて作業環境中のオゾン濃度が測定される。
以上のように、本実施形態の野菜殺菌装置1及びオゾン測定装置160を用いた野菜殺菌方法では、調整部であるシリコーンチューブ178を介して紫外光吸収成分を除去することにより、紫外光透過光量を測定する際の第1ガス及び第2ガスにおける紫外光吸収成分の量を同一量に調整することができる。そのため、本実施形態の野菜殺菌装置1及びオゾン測定装置160を用いた野菜殺菌方法では、野菜由来の紫外光吸収成分を含む野菜を殺菌処理する場合でも、高精度に作業環境オゾン濃度を測定することが可能になる。
また、本実施形態の野菜殺菌装置1及びオゾン測定装置160を用いた野菜殺菌方法では、切換部175を用いて測定セル171へ供給される紫外線透過光量を測定するガスを切り換えているため、第1ガスに対する紫外線透過光量を測定するための測定セルと第2ガスに対する紫外線透過光量を測定するための測定セルとを個別に設ける必要がなくなり、装置の小型化及び低価格化に寄与できる。
また、本実施形態の野菜殺菌装置1及びオゾン測定装置160を用いた野菜殺菌方法では、シリコーンチューブ178が巻回された状態で筺体177に収納されているため、小さい設置スペースに長い距離で第1ガスを通過させることができ、効果的に野菜由来の紫外光吸収成分を除去できる小型のチューブユニット176とすることが可能になる。また、本実施形態の野菜殺菌装置1及びオゾン測定装置160を用いた野菜殺菌方法では、チューブユニット176がサンプルガス導入管161に着脱自在に設けられているため、シリコーンチューブ178が老朽化した場合も容易に交換することができる。
また、本実施形態の野菜殺菌装置1及びオゾン測定装置160を用いた野菜殺菌方法では、フィルタユニット162よりも上流側にチューブユニット176が配置されているため、例えば、フィルタユニット162よりも下流側の機器が一体化されている既存の装置に対しても、大幅な改造を施すことなく容易にチューブユニット176を増設することができる。なお、チューブユニット176の設置に支障を来さない場合には、フィルタユニット162の下流側にチューブユニット176が配置される構成であってもよい。
(マイクロバブルオゾンによる野菜殺菌試験方法)
(1)予洗浄
表1の装置、条件で2槽の予洗浄部で野菜を各部90秒間洗浄した(すなわち計2回洗浄)。
(2)オゾン殺菌
予洗浄を行った野菜を、マイクロバブルオゾン水で90秒間殺菌した。殺菌は、表1の条件で行った。界面活性剤0.05重量%配合を含む水溶液中にエジェクターからオゾンガスを導入した。導入するオゾンガスの原料ガスは、酸素ボンベの酸素ガスとした。オゾン発生器(荏原実業製OZSD―3000A)でオゾンガスを発生させ、オゾンガスモニタ(荏原実業製EG−600)でオゾンガス濃度10〜21.4g/Nmのオゾンガスを含む酸素ガスの流量0.4〜4L/minをマスフローコントローラー(コフロック製MODEL8500)で測定した。
(実験例1〜4)
カット野菜のマイクロバブルオゾン殺菌試験を表1の仕様に従って行い、作業環境中のオゾン量について測定を行った。表2に示されるように、実験例1及び実験例2は、対象処理物をたまねぎとした。実験例3及び実験例4は、対象処理物を千切りキャベツとした。
(作業環境中のオゾン濃度の測定方法)
(測定箇所、測定方法)
作業環境オゾン濃度の測定は、上記のオゾン測定装置160を含む紫外線吸収式オゾンガスモニタ(荏原実業製EG-700)を用いて行った。測定位置は、殺菌槽水面の上方40cmで行った。実験1〜4では、設定溶存オゾン濃度を0.1〜0.3mg/Lに設定した。実験例2及び実験4では、調整部のチューブ材質をシリコーン(シリコーンチューブ178を使用)とした。シリコーンチューブは、タイガースポリマー製シリコンチューブ(品番:SR1554)を用いた(内径5mm、外径9mm、長さ8m)。実験例1及び実験3では、調整部のチューブ材質をテフロン(登録商標)とした。
Figure 0006878134
Figure 0006878134
表2の結果から、野菜由来の紫外光吸収成分を有さない千切りキャベツを殺菌処理した場合には、チューブ材質に拘わらず作業環境オゾン濃度が産業衛生学会の指針である0.1ppm以下であった。また、野菜由来の紫外光吸収成分を有するたまねぎを処理し、チューブ材質がテフロン(登録商標)の場合には、産業衛生学会の指針を超えるオゾン濃度が測定された。一方、野菜由来の紫外光吸収成分を有するたまねぎを処理した場合でも、チューブ材質がシリコーンであれば、千切りキャベツを処理した場合と同様に、産業衛生学会の指針を満足するオゾン濃度が測定された。これにより、紫外光吸収成分を有する野菜を殺菌処理した場合でも、シリコーンチューブを用いることにより、正確なオゾン濃度を測定可能であることを確認できた。
[カット野菜製造方法]
上記の実施形態は、予め所定のサイズ(例えば、喫食サイズ)にカットされた野菜に洗浄・殺菌処理を施す例を用いて説明したが、野菜のカットを含めたカット野菜製造装置及びカット野菜製造方法にも本発明を適用可能である。この場合、図1に示したように、予洗浄処理回数及びすすぎ処理回数と同一数の予洗浄部及びすすぎ部を有する連続式野菜殺菌装置を用いて連続的に予洗浄処理、殺菌処理及びすすぎ処理を実施する構成の他に、単槽で予洗浄処理、殺菌処理及びすすぎ処理を実施するバッチ式野菜殺菌装置を用いる構成にも適用可能である。
一例として、たまねぎを対象とするカット野菜製造方法としては、ホール野菜の前殺菌工程、プレカット工程、異物除去工程、喫食サイズカット工程、予備洗浄工程、オゾン殺菌工程及びすすぎ工程を含む。
ホール野菜の前殺菌工程では、外皮を取り除いたたまねぎを前殺菌槽に貯溜された次亜塩素酸ナトリウム200ppm水溶液に浸漬して殺菌する。
プレカット工程では、前殺菌槽からたまねぎを取り出し、半カットあるいは1/4カットする。
異物除去工程では、半カットあるいは1/4カットしたたまねぎを異物除去洗浄機に入れ、異物(虫やごみ等)を取り除く。
喫食サイズカット工程では、スライサーを使用してたまねぎを喫食サイズ(千切り)にカットする。
予備洗浄工程で連続式野菜殺菌装置、例えば、細田工業製5槽式グランドラクーンを用いる場合には、1、2槽目を使用し補給水を加えながら予備洗浄を行い、野菜の灰汁を除去する。予備洗浄工程でバッチ式野菜殺菌装置を用いる場合には、補給水を加えながら洗浄して灰汁を除去する。この操作を、水を交換して更に2回行う。
オゾン殺菌工程で連続式野菜殺菌装置を用いる場合には、3槽目に補給水を加えながら、洗浄液の薬剤濃度が一定になるように薬剤を添加し、洗浄液にオゾンガスを吹き込んで行う。オゾン殺菌工程でバッチ式野菜殺菌装置を用いる場合には、予備洗浄3回の後、水を交換して4回目の洗浄で薬剤を添加し、洗浄液にオゾンガスを吹き込んで行う。連続式野菜殺菌装置またはバッチ式野菜殺菌装置のいずれの装置を用いる場合にも、上述したマイクロバブルオゾン水を用いた殺菌処理を適用できる。
すすぎ工程で連続式野菜殺菌装置を用いる場合には、4,5槽目で補給水を加えながらすすぎを行う。すすぎ工程でバッチ式野菜殺菌装置を用いる場合には、4回目のオゾン殺菌の後、水を交換して、補給水を加えながらすすぎを行う。
このような工程を順次経ることにより、カット前のホール野菜から、作業環境中のオゾン濃度を高精度で測定しながら、且つオゾン濃度を抑制しつつ十分に殺菌された喫食サイズのカット野菜を製造することが可能になる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
上記実施形態では、第1ガスと第2ガスとに含まれる野菜由来の紫外光吸収成分の量を同一量に調整する調整部として、野菜由来の紫外光吸収成分を吸着して除去することで第1ガスと第2ガスとに含まれる野菜由来の紫外光吸収成分の量を同一量(ゼロ)とするシリコーンチューブ178を設ける構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、オゾンを分解して除去するとともに、野菜由来の紫外光吸収成分を除去することなく通過させるオゾン分解器を調整部として分岐管193に設ける構成としてもよい。この構成では、第1ガス及び第2ガスの双方に野菜由来の紫外光吸収成分が含まれるため、上記の式(1)を用いたオゾン濃度の算出において、野菜由来の紫外光吸収成分の影響が相殺され高精度のオゾン濃度測定が可能になる。
また、上記実施形態では、同一の測定セル171において、第1ガスを透過する紫外光の光量と第2ガスを透過する紫外光の光量とを測定する構成を例示したが、第1ガスを透過する紫外光の光量を測定する第1測定部と、第2ガスを透過する紫外光の光量を測定する第2測定部とをそれぞれ個別に設ける構成であってもよい。
また、上記実施形態では、シリコーン材質からなる成型体として、チューブ状のシリコーン材質からなるシリコーンチューブ178を例示したが、この構成に限定されず、例えば、粒状のシリコーン材質からなる成型体をガスフィルタ状に設ける構成であってもよいし、板状のものを多孔状に設ける構成であってもよい。これらの場合においても、シリコーン材質からなる粒体や板体をユニット化し、サンプルガス導入管161に着脱可能に設けることが、シリコーン材質からなる粒体や板体が劣化した場合も容易に交換することができるため好ましい。また、シリコーンチューブとシリコーン粒体、あるいはシリコーンチューブとシリコーン板体の双方を設ける構成であってもよい。
また、上記実施形態では、オゾン測定装置160を備える野菜殺菌装置1が、二基の予洗浄部110A、110B、殺菌部120、二基のすすぎ部130A、130B、排出部140を備える構成を例示したが、野菜殺菌装置1としてはこの構成に限定されない。野菜殺菌装置1としては、少なくともオゾン水を含む殺菌液により野菜を殺菌する殺菌部を備えていれば他の構成であってもよい。
また、上記実施形態では、処理対象の野菜としてたまねぎを例示したが、この他に長ねぎ等、野菜由来の紫外光吸収成分(測定光吸収成分)を有する野菜に広く適用可能である。
1…野菜殺菌装置、 14…オゾン濃度センサ、 15…オゾン供給部、 16…濃度調整部、 110A、110B…予洗浄部、 120…殺菌部、 160…オゾン測定装置(測定装置)、 161…サンプルガス導入管(導入部)、 165…オゾン分解器(除去部)、 171…測定セル(共用測定部、第1測定部、第2測定部)、 176…チューブユニット(調整部)、 178…シリコーンチューブ、 V…野菜

Claims (10)

  1. オゾン水を含む殺菌液により野菜を殺菌する環境中のオゾン濃度を測定するオゾン測定装置であって、
    前記環境から導入した第1ガスを通過させ、前記第1ガスに含まれる前記野菜由来の吸光成分を吸着して除去する調整部と、
    測定光を出射する光源装置と、
    前記野菜由来の吸光成分が除去され前記調整部の下流に位置する第1分岐管を介して供給された前記第1ガスを透過する前記測定光の光量を測定する第1測定部と、
    前記野菜由来の吸光成分が除去され前記調整部の下流に位置する第2分岐管を介して供給された前記第1ガスからオゾンを除いた第2ガスを透過する前記測定光の光量を測定する第2測定部と、
    記第1測定部の測定結果と前記第2測定部の測定結果とに基づいて前記第1ガスに含まれる前記オゾンの濃度を算出する演算部とを備えることを特徴とするオゾン測定装置。
  2. 前記調整部は、シリコーン材質からなる成型体を含むことを特徴とする請求項記載のオゾン測定装置。
  3. 前記調整部は、粒状のシリコーン材質からなる成型体と、板状のシリコーン材質からなる成型体と、チューブ状のシリコーン材質からなる成型体のうち少なくとも一つを有することを特徴とする請求項記載のオゾン測定装置。
  4. 前記第1ガスを導入する導入部と、
    前記導入部から分岐して設けられ前記第1測定部に前記野菜由来の吸光成分が除去された前記第1ガスを供給する第1供給系と、
    前記導入部から分岐して設けられ前記導入部から導入され前記野菜由来の吸光成分が除去された前記第1ガスから前記オゾンを除去する除去部を有し、前記オゾンを除去した前記第1ガスを前記第2ガスとして前記第2測定部に供給する第2供給系と、を有し、
    前記調整部は、前記導入部に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のオゾン測定装置。
  5. 前記シリコーン材質からなる成型体は、ユニット化され前記導入部に着脱可能に配置されていることを特徴とする請求項記載のオゾン測定装置。
  6. 前記第1測定部及び前記第2測定部として共用される共用測定部と、
    前記第1供給系及び前記第2供給系に接続され、前記共用測定部に供給するガスを前記第1ガスと前記第2ガスとの間で切り換える切換部とを有することを特徴とする請求項4または5に記載のオゾン測定装置。
  7. オゾン水を含む殺菌液によりカット野菜を殺菌する殺菌部と、
    前記殺菌部周辺の環境オゾン濃度を測定する請求項1からのいずれか一項に記載のオゾン測定装置とを備えることを特徴とする野菜殺菌装置。
  8. カット前の野菜を一次殺菌する装置と、
    一次殺菌した前記野菜に付着する異物を除去する装置と、
    前記異物を除去した前記野菜を所定の大きさにカットする装置と、
    カットした前記野菜を二次殺菌する請求項に記載の野菜殺菌装置と、を備えることを特徴とするカット野菜製造装置。
  9. オゾン水を含む殺菌液によりカット野菜を殺菌する環境において、請求項1からのいずれか一項に記載のオゾン測定装置を用いてオゾン濃度を測定する工程を含むことを特徴とする野菜殺菌方法。
  10. カット前の野菜を一次殺菌する工程と、
    一次殺菌した前記野菜に付着する異物を除去する工程と、
    前記異物を除去した前記野菜を所定の大きさにカットする工程と、
    カットした前記野菜を請求項に記載の野菜殺菌方法により二次殺菌する工程とを含むことを特徴とするカット野菜製造方法。
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