JP2017212910A - 野菜洗浄装置および野菜洗浄方法 - Google Patents

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孝夫 尾杉
Takao Osugi
孝夫 尾杉
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西村 園子
Sonoko Nishimura
園子 西村
翔 戸板
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翔 戸板
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Abstract

【課題】洗浄液の使用量の低減、回収した洗浄液への殺菌液の混入抑制、殺菌液における薬剤濃度の管理を容易にする。
【解決手段】薬剤を含む殺菌液を噴霧する殺菌部20と、殺菌部で噴霧されて回収された殺菌液を貯留する殺菌液貯溜部100と、洗浄液を噴霧する洗浄部35と、洗浄部で噴霧されて回収された洗浄液を貯留する洗浄液貯溜部110と、殺菌液の噴霧領域および洗浄液の噴霧領域に順次野菜を搬送する搬送部10と、殺菌液貯溜部に貯留された殺菌液の一部を殺菌部に送液する第1送液部と、洗浄液貯溜部に貯留された洗浄液の一部を洗浄部に送液する第2送液部と、洗浄液貯溜部に貯留された洗浄液の一部を殺菌液貯溜部に送液する第3送液部と、第3送液部により殺菌液貯溜部に送液される洗浄液の量を計量する計量部93と、薬剤を殺菌液貯溜部に供給する薬剤供給部130と、計量結果に応じて薬剤の供給量を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、野菜洗浄装置および野菜洗浄方法に関するものである。
近年、喫食サイズにカットされ、袋詰めされて販売されるカット野菜の需要が伸びている。カット野菜は、消費者が洗うことなく食べられるという利便性をそなえさせるために、カット前に予め虫や泥等の異物を除去する洗浄処理が施されている。洗浄処理としては、例えば、野菜をホール状態(全球状)で、または半割りや4等分等にカットした状態でバブリング水槽内で大量に発生させた泡で洗浄し、野菜に付いていた異物は泡と一緒にオーバフローさせる一次洗浄装置と、バブリング水槽から受け渡された野菜をコンベアで搬送しつつ、上下方向から圧力水を噴射して洗浄する二次洗浄装置とを備えた洗浄機が開示されている(特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載された洗浄機は、一次洗浄装置の洗浄水と、二次洗浄装置の洗浄水が別経路で循環する構成であり、例えば、一次洗浄装置では、次亜塩素酸ナトリウム水やオゾン水等の殺菌作用のある水を使用し、二次洗浄装置では清浄水を使用して仕上げ洗浄することを開示している。
特開2011−19415号公報
しかしながら、特許文献1に記載された洗浄機においては、野菜を浸漬するために多量の洗浄液が必要になりコストの増加を生じさせる。そこで、使用済みの洗浄液を回収し、例えば、殺菌液の一部として用いることも考えられるが、この場合、殺菌液の薬剤濃度が薄まり薬剤濃度の管理が困難になるという問題が生じる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、洗浄液の使用量を低減でき、また、回収した使用済みの洗浄液への殺菌液の混入を抑制でき、殺菌液における薬剤濃度の管理が容易になる野菜洗浄装置および野菜洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、薬剤を含む殺菌液を野菜に噴霧する殺菌部と、前記殺菌部で前記野菜に噴霧されて回収された前記殺菌液を貯留する殺菌液貯溜部と、前記殺菌液が噴霧された前記野菜に対して洗浄液を噴霧する洗浄部と、前記洗浄部で前記野菜に噴霧されて回収された前記洗浄液を貯留する洗浄液貯溜部と、前記殺菌液の噴霧領域および前記洗浄液の噴霧領域に順次前記野菜を搬送する搬送部と、前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液の一部を前記殺菌部に送液する第1送液部と、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記洗浄部に送液する第2送液部と、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記殺菌液貯溜部に送液する第3送液部と、前記第3送液部により前記殺菌液貯溜部に送液される前記洗浄液の量を計量する計量部と、前記薬剤を前記殺菌液貯溜部に供給する薬剤供給部と、前記計量部の計量結果に応じて、前記薬剤供給部による前記薬剤の供給量を制御する制御部と、を備えることを特徴とする野菜洗浄装置が提供される。
本発明の野菜洗浄装置においては、前記洗浄部は、前記殺菌液が噴霧された前記野菜に対して第1洗浄液を噴霧する第1洗浄部と、前記第1洗浄液が噴霧された前記野菜に対して第2洗浄液を噴霧する第2洗浄部とを有し、前記洗浄液貯溜部は、前記第1洗浄部で前記野菜に噴霧されて回収された前記第1洗浄液、および前記第2洗浄部で前記野菜に噴霧されて回収された前記第2洗浄液を洗浄液として貯留し、前記第2送液部は、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記第1洗浄部に前記第1洗浄液として送液することが好ましい。
本発明の野菜洗浄装置においては、前記第3送液部は、前記第2送液部により前記第1洗浄部に送液される前記洗浄液の一部を前記殺菌液貯溜部に送液することが好ましい。
本発明の野菜洗浄装置においては、可撓性を有し、前記搬送部による前記野菜の搬送経路における、前記殺菌液の噴霧領域と前記洗浄液の噴霧領域との間の空間を遮蔽する遮蔽部を備えることが好ましい。
本発明の野菜洗浄装置においては、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液における前記薬剤の濃度を測定する第1測定部を備え、前記制御部は、前記第1測定部の測定結果に応じて前記薬剤の供給量を制御することが好ましい。
本発明の野菜洗浄装置においては、前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液における前記薬剤の濃度を測定する第2測定部を備え、前記制御部は、前記第2測定部の測定結果に応じて前記薬剤の供給量を制御することが好ましい。
本発明の第2の態様に従えば、殺菌部により薬剤を含む殺菌液を野菜に噴霧することと、前記野菜に噴霧した前記殺菌液を回収して殺菌液貯溜部に貯留することと、前記殺菌液を噴霧された前記野菜に対して洗浄部により洗浄液を噴霧することと、前記野菜に噴霧した前記洗浄液を回収して洗浄液貯溜部に貯留することと、前記殺菌液の噴霧領域および前記洗浄液の噴霧領域に順次前記野菜を搬送することと、前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液の一部を前記殺菌部に送液することと、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記洗浄部に送液することと、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記殺菌液貯溜部に送液することと、前記殺菌液貯溜部に送液する前記洗浄液の量を計量することと、前記殺菌液貯溜部に送液する前記洗浄液の量に応じた量の前記薬剤を前記殺菌液貯溜部に供給することと、を含むことを特徴とする野菜洗浄方法が提供される。
本発明の野菜洗浄方法においては、前記洗浄部により前記洗浄液を噴霧することは、前記殺菌液が噴霧された前記野菜に対して第1洗浄部により第1洗浄液を噴霧することと、前記第1洗浄液が噴霧された前記野菜に対して第2洗浄部により第2洗浄液を噴霧することとを含み、前記洗浄液貯溜部に前記洗浄液を回収して貯溜することは、前記第1洗浄部で前記野菜に噴霧された前記第1洗浄液を回収して貯留することと、前記第2洗浄部で前記野菜に噴霧された前記第2洗浄液を回収して貯留することとを含み、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記洗浄部に送液することは、前記洗浄液の一部を前記第1洗浄部に前記第1洗浄液として送液することを含むことが好ましい。
本発明の野菜洗浄方法においては、前記野菜の搬送経路における、前記殺菌液の噴霧領域と前記洗浄液の噴霧領域との間の空間を可撓性を有する遮蔽部により遮蔽することを含むことが好ましい。
本発明の野菜洗浄方法においては、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液における前記薬剤の濃度を測定することと、測定した前記薬剤の濃度に応じて、前記殺菌液貯溜部に供給する前記薬剤の量を調整することと、を含むことが好ましい。
本発明の野菜洗浄方法においては、前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液における前記薬剤の濃度を測定することと、測定した前記薬剤の濃度に応じて、前記殺菌液貯溜部に供給する前記薬剤の量を調整することと、を含むことが好ましい。
本発明では、洗浄液の使用量を低減でき、また、回収した使用済みの洗浄液への殺菌液の混入を抑制でき、さらに、殺菌液における薬剤濃度の管理が容易になる野菜洗浄装置および野菜洗浄方法を提供することができる。
野菜Vを殺菌液を用いて殺菌するとともに、洗浄液を用いて洗浄する野菜洗浄装置1の概略的な正面図である。 殺菌液および洗浄液の供給および回収に係る配管系の概略構成を模式的に示す図である。 殺菌部20、第1洗浄部30および第2洗浄部40における配管系の平面図である。 同配管系を上流側から視た側面図である。 別形態の配管系の概略構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の野菜洗浄装置および野菜洗浄方法の実施の形態を、図1ないし図5を参照して説明する。図1は、野菜Vを殺菌液を用いて殺菌するとともに、洗浄液を用いて洗浄する野菜洗浄装置1の概略的な正面図である。図2は、殺菌液および洗浄液(第1洗浄液および第2洗浄液;詳細は後述)の供給および回収に係る配管系の概略構成を模式的に示す図である。
野菜洗浄装置1は、搬送部10、殺菌部20、洗浄部35、基台50、カバー60、第1送液部70、第2送液部80、第3送液部90、殺菌液貯溜部100、洗浄液貯溜部110、薬剤貯溜部120、薬剤供給部130および制御部CONTを備えている。洗浄部35は、第1洗浄部30および第2洗浄部40を備えている。
搬送部10は、基台50に支持されたコンベア11を備えている。コンベア11は、例えば、ワイヤー等の線材、軸状部材、枠状部材等により、開口部を有するネット状に形成されたネットコンベアであり、無端帯状に形成されている。コンベア11は、スプロケット12の回転駆動によって、上面11aに載置された野菜Vを水平面に沿った方向(図1中、右側から左側に向かう方向)に搬送する。
なお、以下の説明においては、コンベア11の搬送方向(図1中、左右方向)を単に搬送方向と称し、搬送方向の上流側を単に上流側、搬送方向の下流側を単に下流側と称する。また、コンベア11の幅方向(図1中、紙面と直交する方向)を単に幅方向と適宜称する。
殺菌液貯溜部100は、薬剤を含む殺菌液を貯留する。殺菌液貯溜部100は、オーバーフローした殺菌液を排液するためのオーバーフロー管101を有している。第1送液部70は、送液ポンプ71を有している。第1送液部70は、殺菌液貯溜部100に貯留された殺菌液を送液ポンプ71の駆動により殺菌部20に送液する。
殺菌部20は、第1洗浄部30および第2洗浄部40よりも上流側に配置されている。殺菌部20は、第1送液部70によって送液された薬剤を含む殺菌液を、コンベア11で搬送されている野菜Vに霧状に噴霧する。殺菌部20は、外側管部21と、一端が外側管部21に接続された幅方向に延びる対向管部22A、22Bと、対向管部22Aに設けられた殺菌ノズル23Aと、対向管部22Bに設けられた殺菌ノズル23Bとを有している。第1送液部70によって送液された薬剤を含む殺菌液は、外側管部21から対向管部22A、22Bに供給される。対向管部22Aに供給された殺菌液は、殺菌ノズル23Aに供給される。対向管部22Bに供給された殺菌液は、殺菌ノズル23Bに供給される。
図3は、殺菌部20、第1洗浄部30および第2洗浄部40における配管系の平面図、図4は、同配管系を上流側から視た側面図である。図1乃至図4に示されるように、外側管部21は、コンベア11の幅方向の一方側(図3および図4では下流側に向かって観たときに右側、図1では紙面奥側)の外側に配置されている。外側管部21は、鉛直方向に延びる鉛直管部21aと、一端が鉛直管部21aに接続され搬送方向に沿って水平方向に延びる水平管部21b、21cとが接続されて形成されている。水平管部21bは、コンベア11の上面11aよりも高い位置に配置されている。水平管部21cは、コンベア11の上面11aよりも低く、コンベア11の戻り経路側の面11bよりも高い位置に配置されている。
対向管部22Aは、幅方向に延在しており、搬送方向に間隔をあけて複数列(図1および図3では4列)設けられている。各対向管部22Aの下面には、殺菌ノズル23Aが設けられている。殺菌ノズル23Aは、各対向管部22Aに複数(図4では二つ)設けられている。本実施形態における殺菌ノズル23Aは、コンベア11の幅方向中心に対して対称に配置されている。
殺菌ノズル23Aは、上方からコンベア11(上面11a)に向けて円錐状の噴霧領域45Aで殺菌液Lを霧状に噴霧する。殺菌ノズル23Aは、円錐内の全体に亘って霧状の殺菌液Lを噴霧する充円錐ノズルである。充円錐ノズルは、一例として、回転子もしくはスリットを用いてノズル内に形成した旋回液流を用いて円錐状に液滴を噴霧する。殺菌ノズル23Aから噴霧された殺菌液Lは、噴霧領域45Aがコンベア11上の洗浄処理面である上面11aにおいて円形の面形状で噴霧される。殺菌ノズル23Aの噴霧領域45Aは、殺菌部20における上面11aの全面を網羅するように配置されているとともに、噴霧角度が設定されている。
殺菌ノズル23A、23Bから噴霧される殺菌液Lの噴霧圧力は、一例として、0.10MPa以上0.15MPa以下であることが好ましい。噴霧圧力が0.1MPa未満であると噴霧角度が小さくなり噴霧される殺菌液Lが野菜Vを濡らす範囲が狭くなるため、野菜Vの表面を液膜で十分に濡らすことができず、十分な殺菌効果と異物除去効果が得られなくなる。また、噴霧角度が小さくなることにより、野菜Vの表面を満遍なく濡らすためにはノズルの数を多く設けなければならずコスト増の一因になりかねない。一方、噴霧圧力が0.15MPaを超えると野菜Vの表面が水っぽくなり食感を損なってしまう。
噴霧される殺菌液Lの液滴径は直径100μm以上1000μm以下の範囲内であることが好ましい。前述の液滴径で噴霧された殺菌液Lは、野菜Vの表面を傷つけることなくその全面をまんべんなく濡らし、野菜V表面上に、殺菌したり異物を洗い流す流動液膜を形成することができる。ここで、殺菌液Lの液滴径が100μmより小さい場合、野菜V表面に適切な流動液膜が形成されず、殺菌効果と異物除去効果が著しく低下してしまう。また、殺菌液Lの液滴径が1000μmより大きい場合、野菜Vの表面に加わる殺菌液Lの流体エネルギーが大きくなり、野菜Vの表面が水っぽくなり、食感を損ねてしまう。噴霧される殺菌液Lの噴霧液量はノズル一つあたり5L/分以上20L/分以下が好ましい。この範囲で洗浄液Lを噴霧した場合、食感を損なうことなく十分な殺菌効果と異物除去効果を得ることができる。これら殺菌ノズル23A、23Bの噴霧特性は、後述する洗浄ノズル33A、33B、43A、43Bについても同様である。
対向管部22Bは、幅方向に延在しており、搬送方向に関して対向管部22Aと同一位置に複数列(図1および図3では4列)設けられている。各対向管部22Bの上面には、殺菌ノズル23Bが設けられている。殺菌ノズル23Bは、各対向管部22Bに複数(図4では三つ)設けられている。本実施形態における殺菌ノズル23Bは、コンベア11の幅方向中心位置と、この中心位置を挟んで幅方向の両側に対称配置されている。換言すると、殺菌ノズル23Aは、幅方向に関して、隣り合う殺菌ノズル23Bの間の位置に配置されている。
殺菌ノズル23Bは、下方から上方にコンベア11に向けて円錐状の噴霧領域45Bで殺菌液Lを霧状に噴霧する。殺菌ノズル23Bとコンベア11との距離は、殺菌ノズル23Aとコンベア11との距離よりも短い。殺菌ノズル23Bは、殺菌ノズル23Aと同様に、円錐内の全体に亘って霧状の殺菌液Lを噴霧する充円錐ノズルである。充円錐ノズルは、一例として、回転子もしくはスリットを用いてノズル内に形成した旋回液流を用いて円錐状に液滴を噴霧する。殺菌ノズル23Bから噴霧された殺菌液Lは、噴霧領域45Bがコンベア11上の洗浄処理面である上面11aにおいて円形の面形状でコンベア11の開口部を介して噴霧される。殺菌ノズル23Aの噴霧領域45は、殺菌部20における上面11aの全面を網羅するように配置されているとともに、噴霧角度が設定されている。
殺菌ノズル23A、23Bから噴霧された殺菌液Lは、殺菌液貯溜部100の上部開口の上方に設けられた殺菌液回収部102を介して殺菌液貯溜部100に回収される。殺菌液回収部102は、例えば、複数の開口部が形成されたパンチングメタル等によって形成されている。また、殺菌液回収部102の搬送方向の両側には、殺菌液回収部102に向かうに従って下方に向かう傾斜を有する傾斜部103がそれぞれ設けられている。殺菌ノズル23A、23Bから噴霧され殺菌液回収部102の搬送方向の外側に降下した殺菌液Lは、傾斜部103に沿って流動して殺菌液回収部102に導かれ、殺菌液貯溜部100に回収される。
洗浄液貯溜部110は、第1洗浄部30から噴霧された第1洗浄液L1、および第2洗浄部40から噴霧された第2洗浄液L2を洗浄液として貯留する。洗浄液貯溜部110には上水供給部67が接続され、上水供給部67を介して上水(浄水)が供給される。洗浄液貯溜部110は、オーバーフローした洗浄液を排液するためのオーバーフロー管111を有している。第2送液部80は、送液ポンプ81を有している。第2送液部80は、洗浄液貯溜部110に貯留された洗浄液を送液ポンプ81の駆動により第1洗浄部30に第1洗浄液L1として送液する。
すなわち、洗浄液貯溜部110に貯留された洗浄液の一部を洗浄部35に送液することは、洗浄液の一部を第1洗浄部30に第1洗浄液L1として送液することを含む。
第1洗浄部30は、殺菌部20の下流側に配置されている。第1洗浄部30は、第2送液部80によって送液された洗浄液を第1洗浄液L1として、コンベア11で搬送されている野菜Vに噴霧する。第1洗浄部30は、外側管部31と、一端が外側管部31に接続された幅方向に延びる対向管部32A、32B(図2参照)と、対向管部32Aに設けられた洗浄ノズル33Aと、対向管部32Bに設けられた洗浄ノズル33Bと、外側管部31に接続された上水供給部66とを有している。第2送液部80によって送液された第1洗浄液L1は、外側管部31から対向管部32A、32Bに供給される。対向管部32Aに供給された第1洗浄液L1は、洗浄ノズル33Aに供給される。対向管部32Bに供給された第1洗浄液L1は、洗浄ノズル33Bに供給される。また、上水供給部66を介して供給された上水は、外側管部31から対向管部32A、32Bに供給可能である。
外側管部31は、コンベア11の幅方向に関して外側管部21と同じ側に配置されている。対向管部32Aは、幅方向に延在しており、対向管部22Aと同じ高さに配置されている。対向管部32Bは、幅方向に延在しており、対向管部22Bと同じ高さに配置されている。対向管部32Aの下面には、洗浄ノズル33Aが設けられている。対対向管部32Bの上面には、洗浄ノズル33Bが設けられている。
洗浄ノズル33Aは、対向管部32Aに複数(図3では三つ)設けられている。本実施形態における洗浄ノズル33Aは、コンベア11の幅方向に関して殺菌ノズル23Bと同一位置に配置されている。洗浄ノズル33Aは、上方からコンベア11(上面11a)に向けて円錐状の噴霧領域46Aで第1洗浄液L1を霧状に噴霧する。洗浄ノズル33Aは、殺菌ノズル23A、23Bと同様に、円錐内の全体に亘って霧状の第1洗浄液L1を噴霧する充円錐ノズルである。洗浄ノズル33Aから噴霧された第1洗浄液L1は、噴霧領域46Aがコンベア11上の洗浄処理面である上面11aにおいて円形の面形状で噴霧される。洗浄ノズル33Aの噴霧領域46Aは、洗浄部30における上面11aの全面を網羅するように配置されているとともに、噴霧角度が設定されている。
洗浄ノズル33Bは、対向管部32Bに複数(図3では三つ)設けられている。本実施形態における洗浄ノズル33Bは、コンベア11の幅方向に関して洗浄ノズル33Aと同一位置に配置されている。洗浄ノズル33Bは、下方から上方にコンベア11に向けて円錐状の噴霧領域46Bで第1洗浄液L1を霧状に噴霧する。洗浄ノズル33Bは、洗浄ノズル33Aと同様に、円錐内の全体に亘って霧状の第1洗浄液L1を噴霧する充円錐ノズルである。洗浄ノズル33Bから噴霧された第1洗浄液L1は、噴霧領域46Bがコンベア11上の洗浄処理面である上面11aにおいて円形の面形状でコンベア11の開口部を介して噴霧される。洗浄ノズル33Bの噴霧領域46Bは、第1洗浄部30における上面11aの全面を網羅するように配置されているとともに、噴霧角度が設定されている。
殺菌部20と第1洗浄部30との間には、野菜Vの搬送経路における最も下流側に配置された殺菌ノズル23Aの噴霧領域45Aと、洗浄ノズル32Aの噴霧領域46Aとの間の空間を遮蔽する遮蔽部61が設けられている。遮蔽部61は、可撓性および撥水性を有する樹脂材で形成されている。遮蔽部61は、例えば、幅方向に複数の前記樹脂材が互いに一部が重ね合わされた状態で、殺菌部20、第1洗浄部30および第2洗浄部40の周囲を覆うカバー60の天井部から暖簾状に垂下されている。
第2洗浄部40は、第1洗浄部30の下流側に配置されている。第2洗浄部40は、上水供給部(浄水供給管)65によって送液された上水(浄水)を第2洗浄液L2として、コンベア11で搬送されている野菜Vに噴霧する。第2洗浄部40は、外側管部41と、一端が外側管部41に接続された幅方向に延びる対向管部42A、42B(図3参照)と、対向管部42Aに設けられた洗浄ノズル43Aと、対向管部42Bに設けられた洗浄ノズル43Bとを有している。上水供給部65によって送液された第2洗浄液L2は、外側管部41から対向管部42A、42Bに供給される。対向管部42Aに供給された第2洗浄液L2は、洗浄ノズル43Aに供給される。対向管部42Bに供給された第2洗浄液L2は、洗浄ノズル43Bに供給される。
外側管部41は、コンベア11の幅方向に関して外側管部31と同じ側に配置されている。対向管部42Aは、幅方向に延在しており、対向管部32Aと同じ高さに配置されている。対向管部42Bは、幅方向に延在しており、対向管部32Bと同じ高さに配置されている。対向管部42Aの下面には、洗浄ノズル43Aが設けられている。対向管部42Bの上面には、洗浄ノズル43Bが設けられている。
洗浄ノズル43Aは、対向管部42Aに複数(図3では三つ)設けられている。本実施形態における洗浄ノズル43Aは、コンベア11の幅方向に関して洗浄ノズル33Aと同一位置に配置されている。洗浄ノズル43Aは、上方からコンベア11(上面11a)に向けて円錐状の噴霧領域47Aで第2洗浄液L2を霧状に噴霧する。洗浄ノズル43Aは、洗浄ノズル33Aと同様に、円錐内の全体に亘って霧状の第2洗浄液L2を噴霧する充円錐ノズルである。洗浄ノズル43Aから噴霧された第2洗浄液L2は、噴霧領域47Aがコンベア11上の洗浄処理面である上面11aにおいて円形の面形状で噴霧される。洗浄ノズル43Aの噴霧領域47Aは、洗浄部40における上面11aの全面を網羅するように配置されているとともに、噴霧角度が設定されている。
洗浄ノズル43Bは、対向管部42Bに複数(図3では三つ)設けられている。本実施形態における洗浄ノズル43Bは、コンベア11の幅方向に関して洗浄ノズル43Aと同一位置に配置されている。洗浄ノズル43Bは、下方から上方にコンベア11に向けて円錐状の噴霧領域47Bで第2洗浄液L2を霧状に噴霧する。洗浄ノズル43Bは、洗浄ノズル43Aと同様に、円錐内の全体に亘って霧状の第2洗浄液L2を噴霧する充円錐ノズルである。洗浄ノズル43Bから噴霧された第2洗浄液L2は、噴霧領域47Bがコンベア11上の洗浄処理面である上面11aにおいて円形の面形状でコンベア11の開口部を介して噴霧される。洗浄ノズル43Bの噴霧領域47Bは、第2洗浄部40における上面11aの全面を網羅するように配置されているとともに、噴霧角度が設定されている。
洗浄ノズル33A、33Bから噴霧された第1洗浄液L1および洗浄ノズル43A、43Bから噴霧された第2洗浄液L2は、洗浄液貯溜部110の上部開口の上方に設けられた洗浄液回収部112を介して洗浄液貯溜部110に回収される。洗浄液回収部112は、例えば、複数の開口部が形成されたパンチングメタル等によって形成されている。また、洗浄液回収部112の搬送方向の両側には、洗浄液回収部112に向かうに従って下方に向かう傾斜を有する傾斜部113がそれぞれ設けられている。洗浄ノズル33A、33Bから噴霧され洗浄液回収部112の搬送方向の外側に降下した第1洗浄液L1および洗浄ノズル43A、43Bから噴霧され洗浄液回収部112の搬送方向の外側に降下した第2洗浄液L2は、傾斜部113に沿って流動して洗浄液回収部112に導かれ、洗浄液貯溜部110に回収される。
第3送液部90は、洗浄液貯溜部110に貯留された第1洗浄液L1および第2洗浄液L2を含む洗浄液の一部を殺菌液貯溜部100に送液する。本実施形態における第3送液部90は、送液管91と、送液管91の中途に設けられた流量計(計量部)93とを含む。送液管91は、第1洗浄部30の外側管部31から分岐して配管されている。流量計93は、送液管91によって殺菌液貯溜部100に送液される洗浄液の流量を測定する。流量計93が測定した洗浄液の流量は制御部CONTに出力される。
薬剤貯溜部120は、殺菌液Lに含まれる薬剤を貯溜している。薬剤としては、例えば、オゾンや次亜塩素酸塩が挙げられる。薬剤貯溜部120に貯溜されている薬剤は、薬剤供給部130の駆動により殺菌液貯溜部100に供給される。薬剤供給部130の駆動は、制御部CONTにより制御される。制御部CONTは、流量計93が計測した洗浄液の流量、すなわち、第3送液部90によって殺菌液貯溜部100に送液される洗浄液の量に応じて薬剤供給部130の駆動を制御する。
続いて、上記構成の野菜洗浄装置1を用いて野菜Vを洗浄する動作について説明する。
まず、野菜Vは、コンベア11の上面11aにおける搬入側(図1中、右側)に、連続的または間欠的あるいは断続的に載置され、スプロケット12の回転によるコンベア11の移動に伴い、殺菌部20における噴霧領域45A、45Bを通過する。噴霧領域45A、45Bにおいては、第1送液部70によって殺菌液貯溜部100から送液された所定濃度に管理された薬剤を含む殺菌液Lが殺菌ノズル23A、23Bからそれぞれ霧状に噴霧される。
野菜Vへの殺菌液Lの噴霧は面形状に行われるため、殺菌液Lの液滴は野菜Vの表面に全面的に付着する。そして、コンベア11による搬送時に野菜Vには、連続的に殺菌液Lの液滴が付着することから、付着した液滴が野菜Vの表面を流動液膜を形成しながら流れることになり、野菜Vの表面に付着した菌を効率的に殺菌したり、付着した異物を効率的に除去することが可能である。また、野菜Vに対しては、殺菌ノズル23Aおよび殺菌ノズル23Bにより上方および下方の両方から殺菌液Lが噴霧されるため、野菜Vの露出する表面が殺菌される。
野菜V(コンベア11)に向けて噴霧された殺菌液Lは、殺菌液回収部102に降下して殺菌液貯溜部100に回収される、或いは、傾斜部103に降下した後に、傾斜部103に沿って流動して殺菌液回収部102に導かれ、殺菌液貯溜部100に回収される。また、殺菌部20と第1洗浄部30との間に、野菜Vの搬送経路の空間を遮蔽する遮蔽部61が設けられているため、噴霧された殺菌液Lのうち、第1洗浄部30に向かう殺菌液Lは、遮蔽部61によって第1洗浄部30側への移動を阻止され、傾斜部103に垂れ落ちた後に殺菌液回収部102に導かれ、殺菌液貯溜部100に回収される。
すなわち、野菜Vの搬送経路における、殺菌液の噴霧領域と洗浄液の噴霧領域との間の空間は、可撓性を有する遮蔽部61により遮蔽されている。
野菜Vから除去された異物は、殺菌液Lとともに殺菌液貯溜部100に回収される。殺菌液貯溜部100において、殺菌液Lの液面または液面近傍に浮遊する異物は、オーバーフローした殺菌液Lとともに、オーバーフロー管101を介して排出される。
殺菌部20において殺菌液Lの噴霧が行われた野菜Vは、コンベア11の移動に伴い、遮蔽部61を撓ませながら第1洗浄部30に移動し、噴霧領域46A、46Bを通過する。第1洗浄部30の噴霧領域46A、46Bにおいて野菜Vは、第2送液部80によって洗浄液貯溜部110から送液された第1洗浄液L1が洗浄ノズル33A、33Bからそれぞれ霧状に噴霧される。
野菜Vへの第1洗浄液L1の噴霧は面形状に行われ、第1洗浄液L1の液滴は野菜Vの表面に全面的に付着する。そして、コンベア11による搬送時に野菜Vには、連続的に第1洗浄液L1の液滴が付着することから、付着した液滴が野菜Vの表面を流動液膜を形成しながら流れることになり、野菜Vの表面に付着した殺菌液Lを効率的に除去可能である。また、野菜Vに対しては、洗浄ノズル33A、33Bにより上方および下方の両方から第1洗浄液L1が噴霧されるため、野菜Vの露出する表面が洗浄される。これにより、野菜Vに残留していた殺菌液Lが洗浄されて除去される。
第1洗浄部30において第1洗浄液L1の噴霧が行われた野菜Vは、コンベア11の移動に伴い、第2洗浄部40における噴霧領域47A、47Bを通過する。噴霧領域47A、47Bにおいては、上水供給部65によって送液された上水が第2洗浄液L2として、洗浄ノズル43A、43Bからそれぞれ霧状に噴霧される。
すなわち、洗浄部35により洗浄液を噴霧することは、殺菌液が噴霧された野菜Vに対して第1洗浄部30により第1洗浄液L1を噴霧することと、第1洗浄液L1が噴霧された野菜Vに対して第2洗浄部40により第2洗浄液L2を噴霧することとを含む。
野菜Vへの第2洗浄液L2の噴霧は面形状に行われ、第2洗浄液L2の液滴は野菜Vの表面に全面的に付着する。そして、コンベア11による搬送時に野菜Vには、連続的に第2洗浄液L2の液滴が付着することから、付着した液滴が野菜Vの表面を流動液膜を形成しながら流れることになり、野菜Vの表面に付着した第1洗浄液L1および、第1洗浄液L1の噴霧で除去しきれなかった殺菌液Lを効率的に除去可能である。また、野菜Vに対しては、殺菌ノズル33Aおよび殺菌ノズル33Bにより上方および下方の両方から第1洗浄液L1が噴霧されるため、野菜Vの露出する表面が洗浄される。
野菜V(コンベア11)に向けて噴霧された第1洗浄液L1および第2洗浄液L2は、洗浄液回収部112に降下して洗浄液貯溜部110に回収される、或いは、傾斜部113に降下した後に、傾斜部113に沿って流動して洗浄液回収部112に導かれ、洗浄液貯溜部110に回収される。
すなわち、洗浄液貯溜部110に洗浄液を回収して貯溜することは、第1洗浄部30で野菜Vに噴霧された第1洗浄液L1を回収して貯留することと、第2洗浄部40で野菜Vに噴霧された第2洗浄液L2を回収して貯留することとを含む。
なお、野菜洗浄処理の初動時等において、第1洗浄液L1として第1洗浄部30に送液する洗浄液が洗浄液貯溜部110に十分に貯溜されていない場合には、予め上水供給部67から洗浄液貯溜部110に上水を供給するか、あるいは、上水供給部66から外側管部31に上水を供給すればよい。
野菜Vから除去された殺菌液Lおよび殺菌部20における殺菌液Lの噴霧で除去しきれなかった異物は、第1洗浄液L1および第2洗浄液L2とともに洗浄液貯溜部110に回収される。回収された殺菌液Lおよび異物は、オーバーフローした洗浄液とともに、オーバーフロー管111を介して排出される。
洗浄液貯溜部110に貯溜された洗浄液においては、第1洗浄液L1の噴霧で野菜Vから除去された殺菌液Lが含まれるため、第2送液部80によって送液されて循環する第1洗浄液L1には僅かながら殺菌液Lが含まれているが、洗浄液貯溜部110には、上水である第2洗浄液L2も回収されているため、洗浄液貯溜部110に回収された洗浄液に含まれる殺菌液Lの量、すなわち薬剤濃度は大幅に低下した状態になる。そして、洗浄ノズル43A、43Bから噴霧された第2洗浄液L2は上水であるため、野菜Vに噴霧されて残留する僅かな殺菌液Lを含む第1洗浄液L1は、上水で洗浄されることにより、野菜Vから効率的に除去可能である。
洗浄液貯溜部110に貯溜された洗浄液の一部は、第3送液部90によって送液管91を介して殺菌液貯溜部100に送液される。殺菌液貯溜部100に送液される洗浄液の流量は、流量計93によって測定され制御部CONTに出力される。
殺菌部20において野菜Vに噴霧される殺菌液Lの薬剤濃度、第1洗浄部30において野菜Vに噴霧される第1洗浄液L1の噴霧量、第2洗浄部40において野菜Vに噴霧される第2洗浄液L2の噴霧量は管理されているため、洗浄液貯溜部110に貯溜された洗浄液における薬剤濃度は、シミュレーションや実験等により把握可能である。
そのため、制御部CONTは、殺菌液貯溜部100の容量、第3送液部90によって洗浄液貯溜部110から殺菌液貯溜部100に送液される洗浄液の量および薬剤濃度に基づいて薬剤供給部130を制御し、薬剤貯溜部120から殺菌液貯溜部100に供給される薬剤の量を調整する。具体的には、薬剤濃度が低い洗浄液が供給された殺菌液貯溜部100における殺菌液Lの薬剤濃度が所定濃度となる量の薬剤を供給させる。これにより、殺菌液貯溜部100に貯留された殺菌液Lは、所定の薬剤濃度に維持される。そのため、殺菌部20においては、薬剤濃度が管理された殺菌液Lが野菜Vに噴霧されることになる。
以上説明したように、本実施形態の野菜洗浄装置1では、洗浄液貯溜部110から殺菌液貯溜部100に送液される洗浄液の流量を計量し、計量した流量に応じた量の薬剤を殺菌液貯溜部100に供給するため、殺菌液貯溜部100における殺菌液Lの薬剤濃度を容易に管理することが可能になる。
また、本実施形態の野菜洗浄装置1では、殺菌部20と第1洗浄部30との間に配置した可撓性を有する遮蔽部61によって搬送経路における空間を遮蔽しているため、野菜Vの搬送に支障を来すことなく、殺菌液Lが第1洗浄部30および第2洗浄部40に飛散して洗浄液貯溜部110に混入すること、および第1洗浄液L1、第2洗浄液L2が殺菌部20に飛散して殺菌液貯溜部100に混入することを抑制できる。そのため、本実施形態の野菜洗浄装置1では、予め把握している洗浄液貯溜部110に貯溜された洗浄液の薬剤濃度、および殺菌液貯溜部100に貯留された殺菌液Lの薬剤濃度が変動することを抑制でき、殺菌液貯溜部100における殺菌液Lの薬剤濃度をより高精度に管理することが可能になる。さらに、遮蔽部61によって洗浄液貯溜部110への殺菌液Lの混入、および殺菌液貯溜部100への洗浄液の混入を抑制できるため、例えば、上記の混入を抑制するために殺菌部20と第1洗浄部30との距離を大きくする必要がなくなり、装置の小型化にも寄与できる。
さらに、本実施形態の野菜洗浄装置1では、回収した第1洗浄液L1および第2洗浄液L2の一部を第1洗浄液L1として用い、殺菌液Lを噴霧された野菜Vに対して上水による洗浄処理前に予備洗浄を実施するため、仕上げ洗浄で用いる上水の量を減らすことができ、コスト低減にも寄与できる。
また、野菜Vに対してシャワー洗浄を行った場合には、シャワーノズルから吐出される殺菌液および洗浄液が、野菜Vの表面でノズル孔とほぼ同じ大きさ面積の領域に集中するため、野菜Vの特定の表面に加わる殺菌液および洗浄液の流体エネルギーが大きくなり、結果として野菜Vの表面が水っぽくなって食感を損なってしまう。これに対して、本実施形態の野菜洗浄装置1では、野菜Vに対して殺菌液および洗浄液を霧状に噴霧するため、液滴が野菜Vの表面に集中せず、液膜を形成して表面を流れるように洗浄するため、野菜Vが水っぽくなって食感を損なうことを防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、殺菌液貯溜部100における殺菌液Lの薬剤濃度、洗浄液貯溜部110における洗浄液の薬剤濃度は、シミュレーションや実験等により把握する構成を例示したが、この構成に限定されず殺菌液貯溜部100の殺菌液L、および洗浄液貯溜部110の洗浄液についてそれぞれ薬剤濃度を測定する構成としてもよい。
より詳細には、図5に示されるように、殺菌液貯溜部100の内部に設けられ殺菌液Lの薬剤濃度を測定して制御部CONTに出力する濃度測定部104と、洗浄液貯溜部110の内部に設けられ洗浄液の薬剤濃度を測定して制御部CONTに出力する濃度測定部114とを備える構成であってもよい。この構成を採る場合には、制御部CONTは、濃度測定部104の測定結果に基づき、殺菌液貯溜部100における殺菌液Lの薬剤濃度を所定濃度とするために調整する濃度を算出する。そして、制御部CONTは、流量計93によって測定された殺菌液貯溜部100に送液される洗浄液の流量と、濃度測定部114が測定した洗浄液の薬剤濃度とに基づき、調整する濃度に応じた量の薬剤を薬剤供給部130に供給させる。このように、殺菌液貯溜部100の殺菌液L、および洗浄液貯溜部110の洗浄液についてそれぞれ薬剤濃度を測定することにより、殺菌液貯溜部100における殺菌液Lの薬剤濃度を一層高精度に管理することが可能になる。
具体的な薬剤の濃度測定方法としては、試験紙を用いる方法や濃度センサーを用いる方法が挙げられる。試験紙を用いる方法としては、次亜塩素酸ナトリウムを測定するのであれば、例えば、日産アクアチェック(日産化学工業株式会社製)や残留塩素・高濃度用分析用試験紙(株式会社共立理化学研究所製)が挙げられ、過酢酸を測定するのであれば、例えば、半定量イオン試験紙 過酢酸50(東京硝子器械株式会社製)やメルコクァント(R)過酢酸テスト(メルク株式会社製)が挙げられる。試験紙を用いる方法では、試験紙の検出部に薬剤を吸収させることで変色させ、その呈色の度合いに対応する濃度を読み取るものであり、一般的な食品工場において、溶液内の薬剤濃度を例えば1時間に1回測定し、濃度管理を行うことができる。
また、濃度センサーを用いる方法としては、次亜塩素酸ナトリウムを測定するのであれば、例えば、ポータブル塩素殺菌液濃度計RC−37P(東亜ディーケーケー株式会社製)や有効塩素計IR−30(テクノエコー株式会社製)が挙げられ、過酢酸を測定するのであれば、例えば、過酢酸濃度モニタPM一式(株式会社堀場製作所製)やダルコメーターシリーズ(株式会社トーケミ製)が挙げられる。濃度センサーを用いる方法では、一般的な食品工場において、溶液内の薬剤濃度を連続的に測定し、濃度管理を行うことができる。
また、上記実施形態では、洗浄部35が第1洗浄部30および第2洗浄部40を備える構成を例示したが、一方のみを備える構成としてもよい。一方のみを備える構成を採る場合には、洗浄液貯溜部110に貯留された洗浄液を用いずに上水のみを野菜Vに対して噴霧してもよいし、貯留された洗浄液と上水とを混合した洗浄液を野菜Vに対して噴霧してもよい。貯留された洗浄液と上水とを混合する場合には、薬剤濃度が所定値以下となる割合で混合比率を設定することが好ましい。
また、上記実施形態における野菜洗浄装置1においては、殺菌部20よりも下流側で第1洗浄部30よりも上流側に、野菜Vに対してエアーを吹き付けて野菜Vに付着する殺菌液Lを飛散させて除去するエアブロー部を設ける構成としてもよい。この構成を採ることにより、第1洗浄水L1で洗浄して除去すべき殺菌液Lの量、および洗浄液貯溜部110に混入する殺菌液Lの量が大幅に低減するため、仕上げ洗浄で用いる上水の量をさらに減らすことができ、一層のコスト低減に寄与できる。
また、上記実施形態では、殺菌ノズル23A、23B、洗浄ノズル33A、33B、43A、43Bが上面11aにおいて円形状の面形状で液滴を噴霧する構成を例示したが、これに限られるものではなく、多角形状の面形状で液滴を噴霧する構成としてもよい。殺菌ノズル23A、23B、洗浄ノズル33A、33B、43A、43Bとして、四角形状の噴霧領域に液滴を噴霧する充角錐ノズルを用いてもよい。この構成を採ることにより、複数の噴霧領域によって矩形の上面11aの全面を網羅するために設置するノズルの数を最小限に抑えることが可能となり装置のコストダウンに寄与できる。
また、上記実施形態では、対向管部22A、32A、42Aと対向管部22B、32B、42Bとは、搬送方向に関して同一位置に配置される構成を例示したが、洗浄処理面の上面11aの全面を網羅するように配置されていれば、搬送方向に関して対向管部22A、32A、42Aと対向管部22B、32B、42Bとは必ずしも同一位置ではなくてもよい。
なお、野菜洗浄装置1による洗浄対象の野菜Vとしては、キャベツやレタス、ほうれん草等の葉物野菜、ニンジン等の根菜等に広く適用可能である。これら野菜の中でも、野菜表面が水っぽくなり易く傷み易い葉物野菜について好適に実施できる。
1…野菜洗浄装置、 10…搬送部、 20…殺菌部、 30…第1洗浄部、 40…第2洗浄部、 50…基台、 61…遮蔽部、 70…第1送液部、 80…第2送液部、 90…第3送液部、 93…流量計(計量部)、 100…殺菌液貯溜部、 110…洗浄液貯溜部、 120…薬剤貯溜部、130…薬剤供給部、 L…殺菌液、 L1…第1洗浄液、 L2…第2洗浄液、 V…野菜

Claims (11)

  1. 薬剤を含む殺菌液を野菜に噴霧する殺菌部と、
    前記殺菌部で前記野菜に噴霧されて回収された前記殺菌液を貯留する殺菌液貯溜部と、
    前記殺菌液が噴霧された前記野菜に対して洗浄液を噴霧する洗浄部と、
    前記洗浄部で前記野菜に噴霧されて回収された前記洗浄液を貯留する洗浄液貯溜部と、
    前記殺菌液の噴霧領域および前記洗浄液の噴霧領域に順次前記野菜を搬送する搬送部と、
    前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液の一部を前記殺菌部に送液する第1送液部と、
    前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記洗浄部に送液する第2送液部と、
    前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記殺菌液貯溜部に送液する第3送液部と、
    前記第3送液部により前記殺菌液貯溜部に送液される前記洗浄液の量を計量する計量部と、
    前記薬剤を前記殺菌液貯溜部に供給する薬剤供給部と、
    前記計量部の計量結果に応じて、前記薬剤供給部による前記薬剤の供給量を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする野菜洗浄装置。
  2. 前記洗浄部は、前記殺菌液が噴霧された前記野菜に対して第1洗浄液を噴霧する第1洗浄部と、前記第1洗浄液が噴霧された前記野菜に対して第2洗浄液を噴霧する第2洗浄部とを有し、
    前記洗浄液貯溜部は、前記第1洗浄部で前記野菜に噴霧されて回収された前記第1洗浄液、および前記第2洗浄部で前記野菜に噴霧されて回収された前記第2洗浄液を洗浄液として貯留し、
    前記第2送液部は、前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記第1洗浄部に前記第1洗浄液として送液することを特徴とする請求項1記載の野菜洗浄装置。
  3. 前記第3送液部は、前記第2送液部により前記第1洗浄部に送液される前記洗浄液の一部を前記殺菌液貯溜部に送液することを特徴とする請求項2記載の野菜洗浄装置。
  4. 可撓性を有し、前記搬送部による前記野菜の搬送経路における、前記殺菌液の噴霧領域と前記洗浄液の噴霧領域との間の空間を遮蔽する遮蔽部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の野菜洗浄装置。
  5. 前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液における前記薬剤の濃度を測定する第1測定部を備え、
    前記制御部は、前記第1測定部の測定結果に応じて前記薬剤の供給量を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の野菜洗浄装置。
  6. 前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液における前記薬剤の濃度を測定する第2測定部を備え、
    前記制御部は、前記第2測定部の測定結果に応じて前記薬剤の供給量を制御することを特徴とする請求項5に記載の野菜洗浄装置。
  7. 殺菌部により薬剤を含む殺菌液を野菜に噴霧することと、
    前記野菜に噴霧した前記殺菌液を回収して殺菌液貯溜部に貯留することと、
    前記殺菌液を噴霧された前記野菜に対して洗浄部により洗浄液を噴霧することと、
    前記野菜に噴霧した前記洗浄液を回収して洗浄液貯溜部に貯留することと、
    前記殺菌液の噴霧領域および前記洗浄液の噴霧領域に順次前記野菜を搬送することと、
    前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液の一部を前記殺菌部に送液することと、
    前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記洗浄部に送液することと、
    前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記殺菌液貯溜部に送液することと、
    前記殺菌液貯溜部に送液する前記洗浄液の量を計量することと、
    前記殺菌液貯溜部に送液する前記洗浄液の量に応じた量の前記薬剤を前記殺菌液貯溜部に供給することと、
    を含むことを特徴とする野菜洗浄方法。
  8. 前記洗浄部により前記洗浄液を噴霧することは、前記殺菌液が噴霧された前記野菜に対して第1洗浄部により第1洗浄液を噴霧することと、前記第1洗浄液が噴霧された前記野菜に対して第2洗浄部により第2洗浄液を噴霧することとを含み、
    前記洗浄液貯溜部に前記洗浄液を回収して貯溜することは、前記第1洗浄部で前記野菜に噴霧された前記第1洗浄液を回収して貯留することと、前記第2洗浄部で前記野菜に噴霧された前記第2洗浄液を回収して貯留することとを含み、
    前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液の一部を前記洗浄部に送液することは、前記洗浄液の一部を前記第1洗浄部に前記第1洗浄液として送液することを含むことを特徴とする請求項7記載の野菜洗浄方法。
  9. 前記野菜の搬送経路における、前記殺菌液の噴霧領域と前記洗浄液の噴霧領域との間の空間を可撓性を有する遮蔽部により遮蔽することを含むことを特徴とする請求項7または8に記載の野菜洗浄方法。
  10. 前記洗浄液貯溜部に貯留された前記洗浄液における前記薬剤の濃度を測定することと、
    測定した前記薬剤の濃度に応じて、前記殺菌液貯溜部に供給する前記薬剤の量を調整することと、
    を含む請求項7から9のいずれか一項に記載の野菜洗浄方法。
  11. 前記殺菌液貯溜部に貯留された前記殺菌液における前記薬剤の濃度を測定することと、
    測定した前記薬剤の濃度に応じて、前記殺菌液貯溜部に供給する前記薬剤の量を調整することと、
    を含む請求項10記載の野菜洗浄方法。
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