JP6877800B1 - ワークの丸孔の仕上げ加工方法 - Google Patents

ワークの丸孔の仕上げ加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6877800B1
JP6877800B1 JP2020183163A JP2020183163A JP6877800B1 JP 6877800 B1 JP6877800 B1 JP 6877800B1 JP 2020183163 A JP2020183163 A JP 2020183163A JP 2020183163 A JP2020183163 A JP 2020183163A JP 6877800 B1 JP6877800 B1 JP 6877800B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
round hole
grindstone
grinding
diameter
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020183163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022073278A (ja
Inventor
真人 辻
真人 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Dental Products Inc
Original Assignee
Nissin Dental Products Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Dental Products Inc filed Critical Nissin Dental Products Inc
Priority to JP2020183163A priority Critical patent/JP6877800B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6877800B1 publication Critical patent/JP6877800B1/ja
Publication of JP2022073278A publication Critical patent/JP2022073278A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】ワークの丸孔の仕上げ研削を行うこと、また内面研削盤では行うことができない丸孔内面の仕上げ研削を横形マシニングセンターで実現できること。【解決手段】第1工程として、主軸13に備えるクイル11の先端に砥石12を備え、主軸13のX,Y方向の移動量を数値制御するとともに、Z方向の移動量を数値制御する水平旋回台を備えた横形マシニングセンターの水平旋回台10に、中仕上げ加工された丸孔を有するワークWを、丸孔の中心線の延長線と主軸13の軸線とが一軸線上にくるように位置決めし、第2工程として、砥石を丸孔内の入口に移動させ、砥石を自転回転させつつ丸孔内周面に当接してから所要の研削代の設定を行い、第3工程として、研削代を維持したままで、砥石を丸孔の中心線を回転中心として遊星回転させるとともに、砥石を丸孔の奥行端まで相対移動することにより、研削代を維持した研削を丸孔の全内周面に及ぶようにして丸孔の仕上げ研削を行う。【選択図】図6A

Description

本発明は、ワークの丸孔の仕上げ加工方法に関する。
従来、筒状体の製造には、旋盤が使用され、施削加工とドリル加工とを組み合わせてワークの外周円筒面と丸孔の内周面と両端面の被加工面に対し、粗仕上げ加工と中仕上げ加工と最後の仕上げ加工とが順次に適用されている。
大径丸孔と小径丸孔とが例えば100分の2以下の同軸度で連接されるワークを製造する場合には、小径丸孔側の端部を被加工側となるようにワークの外面部を旋盤のチャック機構でチャックし、ワークの大径丸孔側の端面を加工した後に、所要径の大径丸孔を形成するよう粗仕上げ加工と中仕上げ加工と仕上げ加工を行い、次いで、チャックを外して大径丸孔側の端部が被加工側となるようにワークの外面部を旋盤のチャック機構に再度チャックし、所要径の小径丸孔を形成するよう粗仕上げ加工と中仕上げ加工と仕上げ加工を行う。なお、ワークチャックを小径丸孔側から大径丸孔側に替える際に、大径丸孔の軸心と小径丸孔の軸心との同軸度が100分の2以下、好ましくは100分の1以下に抑える必要がある。
ワークの丸孔の輪切り断面における外周面と内周面との肉厚が例えば1.0〜1.5mmである場合には、外径チャックについて変形が生じないように固定する必要があることと、切削による内周面の仕上げ加工を行うと、ワークの切削部位に変形または共振が生じて仕上げ加工が適切に行えないので、砥石12による研削加工により丸孔に最後の仕上げ加工が行われている。円筒度1ミクロンや各部の振れ1ミクロンの加工が行われている例がある。
ワークの丸孔の内周面を研削する内面研削盤による内面研削加工について詳述すると、クイルの先端にワークの丸孔よりも小さい円筒形の砥石を備えており、クイルの回転中心線に対しワークの丸孔の中心線が高精密な平行度、例えば100分の1〜2以下の平行度となるように当該ワークをチャックすることが可能である。そして、ワークに回転を与えるとともに砥石を回転させ、砥石をワークの丸孔の内面に当接させ研削を開始し挿入していき、その際に、砥石のX座標軸方向の移動を1ミクロン単位で寸法管理を徹底して行ない、丸孔に対する仕上げ加工が行われている。
特開2005−144620号公報 特開2019−025612号公報 特開2003−074540号公報
大型のワークにあっては、ワークが回転できるように内面研削盤に固定できないという問題があり、新たな加工方法の創出が必要となっている。
上記のように、旋盤を使いワークの大径丸孔と小径丸孔を加工するには、各丸孔を別々の工程で切削する必要があることから、大径丸孔の中心線と小径丸孔の中心線とが一軸線上にくるように中心線同士の芯合わせを高精密に行う必要がある。
また、ワークの丸孔の輪切り断面における外周面と内周面との間の肉厚が例えば1.0〜1.5mmである場合には、切削による内周面の仕上げ加工を行うと、ワークの被切削部位に切削圧力により歪が生じ、ときには共振が生じて仕上げ加工を適切に行うことができず、大径丸孔の中心線と小径丸孔の中心線との同軸度を0.02mm以下に抑えることができないという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、旋盤により粗仕上げ、中仕上げが既に済んでいるワークの被加工部位である丸孔(真円)について仕上げ研削(最終加工)を行うこと、また内面研削盤では行うことができない丸孔内面の仕上げ研削を横形マシニングセンターで実現することができるワークの丸孔の仕上げ加工方法を提供することを第1義の目的としている。
本発明は、ワークの丸孔の輪切り断面における外周面と内周面との間の肉厚が例えば1.0〜1.5mmである場合に、砥石研削加工により歪や共振が生じることなく仕上げ加工を適切に実現できるワークの丸孔の仕上げ加工方法を提供することを第2義の目的としている。
本発明は、大径丸孔と小径丸孔とを連通状態に有するワークの、大径丸孔に対する仕上げ加工を横形マシニングセンターの砥石研削加工により先行して行い、小径丸孔に対する仕上げ加工をワークを、180度旋回して引き続き横形マシニングセンターにより行うか、またはワイヤー放電加工機を用いたワイヤー放電加工を行って、大径丸孔の中心線と小径丸孔の中心線とが一軸線上にくるように中心線同士の芯合わせを高精密に行うことができるワークの丸孔の仕上げ加工方法を提供することを第3義の目的としている。
本発明の第1の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、
第1工程として、軸線が水平方向であるZ方向に向いておりZ方向に直角で水平なX方向および上下方向であるY方向に移動制御されかつ回転駆動される水平な主軸と、Z方向に移動制御および所要角度旋回制御ができる水平旋回台と、前記主軸の先端に接続されたクイルと、前記クイルの先端に被嵌固定された円筒形の砥石とを有し、前記主軸のX,Y方向の移動量と前記水平旋回台のZ方向の移動量および旋回角度を数値制御する横形マシニングセンターの前記水平旋回台に、別の機械で中仕上げ加工された丸孔を有するワークを、前記砥石の先側に前記丸孔の入口に移動させ、かつ前記丸孔の中心線の延長線と前記クイルの軸線とが一軸線上にくるかまたは平行となるように精密位置決めして固定し、
第2工程として、前記砥石を前記丸孔内の入口端または奥行端に移動させ、所要の研削代を保持したままで、前記砥石を、自転回転と前記丸孔の中心を曲率中心とする遊星回転をさせ前記丸孔の奥行端または入口端まで移動することにより、前記研削代を保持した研削を前記丸孔の全内周面に及ぶようにして前記丸孔の仕上げ研削を行う構成である。
本発明の第2の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、前記第1の態様に係る構成に加え、前記第2工程として、前記砥石を前記丸孔内の入口端または奥行端に移動後、半径方向外方へ移動し丸孔内周面に当接した時点における、前記丸孔の中心線から前記砥石の中心線までの距離に、所要の研削代を加算した値を前記砥石を遊星回転させるための曲率半径とする構成である。
本発明の第3の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、前記第1または2の態様に係る構成に加え、前記第2工程として、前記砥石を前記丸孔内の入口端または奥行端に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて前記所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する構成である。
本発明の第4の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、前記第1ないし3のいずれか1つの態様に係る構成に加え、
前記ワークが、中仕上げ加工された前記丸孔である大径丸孔と、前記大径丸孔に所定同軸度で連接された中仕上げ加工された小径丸孔とを有するワークであって、
第3工程として、前記第2工程後、前記砥石を前記大径丸孔から抜け出た位置に後退させてから、前記水平旋回台を180度旋回させ、
第4工程として、前記砥石を前記小径丸孔内の入口端または奥行端に移動させ、所要の研削代を保持したままで、前記砥石を、自転回転と前記大径丸孔の中心を曲率中心とする遊星回転をさせ、前記小径丸孔の奥行端または入口端まで移動することにより、前記研削代を保持した研削を前記小径丸孔の全内周面に及ぶようにして前記小径丸孔の仕上げ研削を行う構成である。
本発明の第5の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、前記第4の態様に係る構成に加え、
前記第5工程として、前記砥石を前記小径丸孔内の入口端または奥行端に移動後、半径方向外方へ移動し小径丸孔の内周面に当接した時点における、前記小径丸孔の中心線から前記砥石の中心線までの距離に、所要の研削代を加算した値を前記砥石を遊星回転させるための曲率半径とする構成である。
本発明の第6の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、前記第4または5の態様に係る構成に加え、前記第5工程として、前記砥石を前記小径丸孔内の入口端または奥行端に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて前記所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する構成である。
本発明の第7の態様に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法は、前記第1ないし3のいずれか1つの態様に係る構成に加え、前記ワークが、中仕上げ加工された前記丸孔である大径丸孔と、前記大径丸孔に所定同軸度で連接された中仕上げ加工された小径丸孔とを有するワークであって、
第3工程として、前記大径丸孔に対し前記第2工程の仕上げ研削を行った後の前記ワークを前記水平旋回台から取り外し、前記大径丸孔側が上側に、前記小径丸孔側が下側にくるように前記ワークを鉛直に保ってワイヤー放電加工機のワーク支持台に固定し、
第4工程として、放電加工電極であるワイヤーを前記大径丸孔を通して前記小径丸孔の内面近傍に、かつ前記大径丸孔の中心線に対し所定の同軸度となるように挿通し、
第5工程として、前記ワイヤーを、放電加工電流を与えつつ前記算出した前記大径丸孔の中心線を回転中心として一周回転させることにより、前記小径丸孔の内面に対し一周する放電加工を行う構成である。
本発明によれば、旋盤により粗仕上げ、中仕上げが既に済んでいるワークの被加工部位である丸孔(真円)について仕上げ研削(最終加工)を行うこと、また内面研削盤では行うことができない丸孔内面の仕上げ研削を横形マシニングセンターで実現することができるワークの丸孔の仕上げ加工方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る異径筒状体の製造に用いるワークの斜視図である。 本発明の実施の形態に係る異径筒状体の製造に用いるワークの断面図である。 本発明の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法に適用する横形マシニングセンターの動作を説明するための要部斜視図である。 図3の横形マシニングセンターでクイルの先端の砥石でワークの大径丸孔の内面の研削を行うときの砥石の回転動作を説明するための図である。 図3の横形マシニングセンターで図4とは異なる位置にあるクイルの先端の砥石でワークの大径丸孔の内面の研削を行うときの砥石の回転動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの大径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの大径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの大径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの大径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの大径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの小径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの小径丸孔の内面の仕上げ研削を行うところを示す工程図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法によりワークの小径丸孔の内面のワイヤー放電加工を行うところを示す工程図である。
以下、本発明の実施の形態に係るワークの丸孔の仕上げ加工方法について図面を参照しつつ説明する。
[ワークWについて]
図1,図2に示すワークWは、第1および第2の実施の形態に共通する加工対象のワークである。後述する第1の実施の形態が解決手段の記載欄で述べた本発明の第2の態様に係り、後述する第2の実施の形態が本発明の第3の態様に係るものである。本発明の第1の態様は、第1および第2の実施の形態における大径丸孔に対する仕上げ加工方法が該当する。
ワークWは、大径筒軸部(フランジ部)1と、中径筒軸部2と、小径筒軸部3と連通状態・貫通状態に有し、大径筒軸部1の端面より中径筒軸部2の内部に大径丸孔4と、小径丸孔5とを有する。
ワークWは、旋盤により、大径筒軸部1の外筒面および両側端面、中径筒軸部2の外筒面、小径筒軸部3の外筒面、中径筒軸部2と小径筒軸部3との段差面、大径丸孔4の内面と、小径丸孔5の内面、および大径丸孔4と小径丸孔5との段差面について、粗仕上げ加工、中仕上げ加工が既に済んでいるものとする。
ワークWの大径丸孔4を取り巻く筒部の肉厚が例えば1.0−1.5mmと薄い場合には、切削加工で仕上げ加工すると変形や弾性歪を生じて精密な寸法に仕上げることができないので、旋盤からワークWを取り外し、切削加工ではない仕上げ加工方法を適用するものである。
切削加工ではない仕上げ加工方法を適用するとは、ワークWの大径丸孔4の仕上げ加工と、ワークWの小径丸孔5の仕上げ加工とを別々の工程で行うものである。ワークWの大径丸孔4の仕上げ加工については、横形マシニングセンターを用いる(第1の実施の形態と第2の実施の形態に共通)。ワークWの小径丸孔5の仕上げ加工については、横形マシニングセンターを用いる場合(後述する第1の実施の形態)と、ワイヤー放電加工機を用いる場合(後述する第2の実施の形態)とに分かれる。
水平に張り出したクイル11の先端に大径丸孔4よりも小さい円筒形の砥石12を備え、この砥石12を大径丸孔4内に挿入していき、所要の研削代を確保するようにして、この砥石12に自転回転と遊星回転と軸方向移動とを与えて高精度な内面研削を行うものである。
[横形マシニングセンターについて]
発明を特定する構成要素として限定するものではないが、加工方法を理解するための前提として、横形マシニングセンターの構成・機能の一例を簡単に説明する。
図3に示すように、横形マシニングセンターは、通常の構成と同様に、軸線が水平方向であるZ方向に向いていてZ方向に直角で水平なX方向とY方向(上下方向)に移動制御ができかつモータ14により回転駆動される主軸13と、Z方向に移動制御および所要角度の旋回角度となるように制御ができる水平旋回台10とを備えている。水平旋回台10は、ワークWを固定し移動・旋回可能な定盤である。
[主軸13について]
横形マシニングセンターは、主軸13が水平方向(X方向)と上下方向(Y方向)に移動し、水平旋回台10が旋回移動とX方向に対し直角でありかつ主軸13の中心線と一致る水平方向(Z方向)に移動するようになっている。
さらに、主軸13の、X方向の移動距離の中心のX座標軸と、Y方向の移動距離の中心のY座標軸とが直交するポイントを移動量ゼロとして機械的な原点位置として検出できるとともに、水平旋回台10のZ方向の移動量を表すZ座標軸の移動距離の中心ポイントを移動量ゼロとして機械的な原点位置として検出でき、かつX,Y,Z方向のそれぞれの移動量を例えば1μm単位でNC制御できるようになっていて、原点位置よりX,Y,Zの各一方向にプラス移動量、他方向にマイナス移動量として計測できる構成であるのがよい。
[クイル11と砥石12について]
本願に係る横形マシニングセンターは、通常の構成に加え、前記主軸13の先端に接続されたクイル11と、前記クイル11の先端に被嵌固定された円筒形の砥石12とを有し、前記主軸13のX,Y方向の移動量と前記水平旋回台のZ方向の移動量および旋回角度を数値制御できるように構成されている。クイル11は、回転中心線11aが主軸13の軸線の延長線に一致するように主軸13の先端に着脱自在に設けられている。なお、主軸13による水平支持が俯仰角度を100分の1度単位で変更されるようになっているのがよい。クイル11の張出端に備える砥石12は、ワークWの小径丸孔5よりも径が小さい円筒形である。
[砥石12の遊星回転について]
本発明の加工方法を実現するために、通常の構成にはない特別な機能を保有するべく、横形マシニングセンターには砥石12の遊星回転を与えるためのプログラムが用意される。図4は、砥石12の遊星回転の回転中心が、X座標軸およびY座標軸の原点位置に対し一致している場合の自転回転する砥石12の遊星回転の軌跡を示し、図5は、砥石12の遊星回転の回転中心が、X座標軸およびY座標軸の原点位置に対し不一致である場合の自転回転する砥石12が半径Rで遊星回転するときの円軌跡を示している。横形マシニングセンターは、砥石12を自転回転させるだけでなく、遊星回転させることにより、砥石12がワークWの大径丸孔4の内面4aを研削できる。
砥石12に遊星回転を与えるには、砥石12の遊星回転の回転中心のX座標位置とY座標位置と、砥石12の研削開始位置のX座標位置とY座標位置を求め、それによって、遊星回転の曲率半径を求め、主軸13が砥石12に対し遊星回転する円移動軌跡を与えるための一連の各対となるX座標変動値群とY座標変動値群を演算して決定し、これらをデータとして記憶する。そして、データを連続的にリードして主軸13のX―Y平面上の円運動により、砥石12に対応するX方向の移動およびY方向の移動をさせて、砥石12に遊星回転を与えることができる。
砥石12の遊星回転の回転中心のX座標位置とY座標位置と、砥石12の研削開始位置のX座標位置とY座標位置を求めるには、中径筒軸部2の中心線6の延長線をクイル11の中心線に一致させることが前提となる。
中径筒軸部2の中心線6の延長線を主軸13(クイル11)の中心線に一致させることは、ワークWを水平旋回台10に固定するだけで実現できるものではない。前提として、中径筒軸部2の中心線6を精密に検出することが必要であり、それに基づいて、精密に検出した中径筒軸部2の中心線6の延長線を主軸13の中心線に一致させることができる。
中径筒軸部2の中心線6の延長線を主軸13の中心線に一致させるには、横形マシニングセンターに備える三次元計測プローブを丸孔の円周を3等分または4等分する入口側内面と奥行側内面との各2個所を位置計測して得られる丸孔の内面の3つまたは4つの母線から丸孔の中心線を算出し、ワークWの研削前姿勢を微調整することにより、丸孔の中心線の延長線を主軸13の軸線が一軸線上にくるように微調整する。
また、中径筒軸部2の中心線6のX―Y方向の位置の割り出しの別の方法として、主軸13に専用ゲージを取り付け、主軸13を水平旋回台10の方向に移動し、専用ゲージをワークWの大径丸孔4内に侵入させてから大径丸孔4の内周面に当接または近接させ、かつそのときの隙間が孔入口端と孔奥行端が同一となるように、主軸13のX方向とY方向の微調整移動を行い、移動量をデータ取得し、このようなデータ取得を大径丸孔4の内周面の3等分または4等分個所に対して行う。
主軸13は、モータ14により例えば2000−3000r.p.mで自転回転することができる。主軸13の遊星回転の回転速度は、砥石12がワークWの大径丸孔4の内周長さの1周だけ円弧移動して研削するのに、例えば1−2秒を要するように設定される。
なお、横形マシニングセンターは、主軸13をX−Y平面上に円運動させてクイル11に遊星回転を与える構成に限定されるものではなく、例えば、主軸13に遊星回転の回転半径を変動可能でありかつ軸方向移動可能な遊星回転部材を有する装置を設け、遊星回転部材に回転駆動される主軸13を支持する構成としてもよい。
[水平旋回台10について]
水平旋回台10は、Z方向に移動自在な水平な上面部を有し移動方向の中央位置がZ方向の原点位置であり、上面部の上面中央を通る鉛直線が水平旋回の回転中心である。上面部の上面中央を通るZ方向の延長線がXおよびY方向の原点位置に垂直に交差するように配置されている。また、水平旋回台10は、水平旋回角度を1000分の1度単位で精密位置決めできる。
[第1の実施の形態]
[第1工程:ワークの固定]
図6(A)に示すように、まず、横形マシニングセンターの水平旋回台10にワークチャック装置15を設置する。図1,図2に示すワークWを、チャックによりワークWに歪が生じることがないように、中径筒軸部2の肉厚部をワークチャック装置15に仮チャッ固定する。必要な場合、中径筒軸部2の外面に複数の円弧状当金を当ててからワークチャック装置15でワークWをチャックする。
そして、大径筒軸部1の中心線6の延長線とクイル11の中心線11aとを一軸線上に一致させるために、主軸13を位置合わせのためにX,Y軸方向の必要量の移動を行い、また、水平旋回台10について微小旋回角度の変角を行い、本チャック固定する。
本チャック固定が済んだら、ワークWの大径丸孔4の中心線6のX軸座標値とY軸座標値を検出し、横形マシニングセンターにデータ入力し、さらに、X軸座標値とY軸座標値を後述する砥石12を遊星回転させるときの回転中心のX―Y座標位置として登録する。
[第2工程:研削代の設定と仕上げ研削]
次いで、第2工程として、図6(A)に示すように、砥石12を大径丸孔4内の入口端(または奥行端)に移動させ、所要の研削代(例えば数μm)を保持したままで、図6(D)に示すように、砥石12を、自転回転と大径丸孔4の中心を曲率中心とする遊星回転をさせ前記丸孔の奥行端または入口端まで移動することにより、前記研削代を保持した研削を大径丸孔4の全内周面に及ぶようにして大径丸孔4の仕上げ研削を行う。
この場合、砥石12を大径丸孔4内の入口に移動後、半径方向外方へ移動し大径丸孔4の内周面に当接した時点における、大径丸孔4の中心線から砥石12の中心線までの距離に、所要の研削代を加算した値を砥石12を遊星回転させるための曲率半径とする。そして、砥石12を大径丸孔4内の入口に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する。
上記の自転回転させて所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削することについて、一層詳しく説明すると、図6(A)に示すように、水平旋回台10をZ軸方向にストロークz1だけ移動することにより、砥石12を大径丸孔4の孔内の入口側端部に位置させる。このとき、砥石12の中心は大径丸孔4の孔中心と一致している。そして、図6(B)に示すように、主軸13をY軸方向(X軸方向でもよい)に移動させることによりクイル11を上方に移動し、砥石12を大径丸孔4の内面に密着させる。このときのY軸方向の移動量y1をデータ取得し、この移動量y1を研削前の内径に対応する値としてデータ登録する。次いで、モータ14により砥石12を自転回転しつつ、図6(C)に示すように、主軸13をY軸方向にさらに所要の研削代だけ(例えば数μm)だけ所要時間(例えば十数秒)要して移動させることにより、砥石12で所要の研削代だけ研削を行い、研削代を設定する。研削代を設定したら、移動量y1+所要の研削代をデータ登録し、さらに、この移動量y1+所要の研削代を砥石12を大径丸孔4に対し遊星回転させるときの回転半径R1として、砥石12に遊星回転を与えるためのデータを作成する。
また、上記の砥石12を、自転回転と大径丸孔4の中心を曲率中心とする遊星回転をさせることについて、一層詳しく説明すると、図6(D)に示すように、設定した研削代を維持したままで、データを連続的にリードして主軸13にX―Y平面上の回転半径R1の円運動を与え、砥石12を自転回転させつつ大径丸孔4の中心線6を回転中心として所定低速で回転半径R1を保持して遊星回転させるとともに、砥石12を大径丸孔4の奥行端まで所定低速でストロークz2だけ移動することにより、図6(E)に示すように、設定した研削代の研削が大径丸孔4の全内面に及ぶように仕上げ研削(精密仕上げ加工)を行う。この場合、第1工程で大径筒軸部1の中心線6の延長線と主軸13の中心線(クイル11の中心線11a)とを高精度の同軸度が得られるよう一軸線上に一致させたことにより、大径丸孔4の中仕上げされた内面に対し全周全長に渡り均一な研削代だけ仕上げ研削が行われる。
なお、上記説明では、、大径丸孔4の入口端から奥行端まで仕上げ研削(往方向研削)を行った後、砥石を大径丸孔4の内面から離れさせて奥行端から入口端まで戻すものとしているが、奥行端まで仕上げ研削したら砥石を大径丸孔4の内面から離れさせないでそのまま自転回転と遊星回転を続行させてかつ研削代を増やして復方向研削を行うようにしてもよい。研削時間短縮のため研削代を増やして復方向研削を行う方法もある。また、第2工程としての大径丸孔4の仕上げ研削(往方向研削のみ、または往復研削)を1回行った後の大径丸孔4の直径を計測して、当該直径の寸法が最終仕上げ寸法に到達していない場合、当該第2工程を繰り返し行う。
第3工程として、第2工程後、砥石12を大径丸孔4から抜け出た位置に後退させてから、水平旋回台を180度旋回させる。
第4工程として、砥石を小径丸孔5内の入口に移動させ、所要の研削代を保持したままで、砥石12を、自転回転と大径丸孔4の中心を曲率中心とする遊星回転をさせ、小径丸孔5の奥行端まで移動することにより、研削代を保持した研削を小径丸孔5の全内周面に及ぶようにして小径丸孔5の仕上げ研削を行う。
第4工程においては、砥石12を小径丸孔5内の入口に移動後、半径方向外方へ移動し小径丸孔の内周面に当接した時点における、小径丸孔5の中心線7から砥石12の中心線までの距離に、所要の研削代を加算した値を砥石12を遊星回転させるための曲率半径とする。
また、第4工程においては、砥石12を小径丸孔5内の入口に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する。
さらに、第3工程と第4工程について詳しく説明する。
上記の自転回転させて所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する第3工程について、一層詳しく説明すると、大径丸孔4に対し第2工程の仕上げ研削を行った後、砥石12を大径丸孔4から抜け出た位置に後退させてから、図7(A)に示すように、水平旋回台10を180度旋回させる。この場合、第1工程において、大径丸孔4の中心線6の延長線を主軸13の中心線に一致させてからワークWを水平旋回台10に本固定することから、水平旋回台10を180度旋回させると、小径丸孔5の中心線7の延長線をクイル11の中心線に一致させることができる。このため、小径丸孔5の内面を内面研削するために、砥石12に遊星回転を与えるための三次元計測プローブにより小径丸孔5の中心線の検出は不要である。なお、必要に応じて小径筒軸部3の張出端を水平旋回台10より伸びる支え部材(不図示)で支持する。
そして、大径丸孔4に対する仕上げ研削と同様の手順で、砥石12(または必要に応じて交換する小径で円筒の砥石)を小径丸孔5内の入口端(または奥行端)に移動させ、砥石12を自転回転させつつ小径丸孔5の内周面に当接してから仕上げ研削代を設定する。
第4工程については、図7(B)に示すように、自転回転する砥石12を小径丸孔5の中心線7を遊星回転の回転中心として回転半径R2を保持して所定低速で遊星回転させるとともに、砥石12を小径丸孔の奥行端まで移動することにより、初期研削を小径丸孔5の内面に及ぶように内面研削を行う。もって、内面研削された小径丸孔5は、先に内面研削された大径丸孔4と高精度の同軸度が得られる。なお、第4工程においても、第2工程と同様に、砥石12を小径丸孔5内の奥行端(または入口端)に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する構成である。
[第2の実施の形態]
[第1,第2工程]
第2の実施の形態に係るワークは、第1の実施の形態と同様に、図1,図2に示すワークWである。そして、砥石12によるワークWの大径丸孔4の内面に対する仕上げ研削は第1の実施の形態の場合と全く同一に行われる。したがって、第1の実施の形態に係るワークWに対する第1,第2工程は、第2の実施の形態に係るワークWに対しても同一に行われるので、説明を省略する。
[第3工程]
大径丸孔4に対し第2工程の仕上げ研削を行った後のワークを水平旋回台10から取り外し、図8(A)に示すように、大径丸孔4側が上側に、小径丸孔5側が下側にくるようにワークWを鉛直に保ってワイヤー放電加工機の水プール内のワーク支持台16に固定する。このワーク固定において、大径丸孔4の中心線がどの平面座標に位置するか、および大径丸孔4の中心線が鉛直線からどれだけの微小寸法の傾きを有しているかについて、図8(B)に示すように、ワイヤー放電加工機に付帯している三次元計測プローブ17を大径丸孔4の円周を3等分または4等分する各一か所に対応して入口側内面と奥行側内面との2個所を位置計測により得られる大径丸孔4の内面の3つまたは4つの母線から大径丸孔4の中心線6の位置座標と傾きを算出し、ワイヤー放電加工機にデータ登録する。
[第4工程]
図8(C)に示すように、ワイヤー放電加工機に登録されたデータをリードしそのデータに基づいて、ワイヤー放電加工機より垂下する放電加工電極であるワイヤー18を大径丸孔4を通して小径丸孔5の内面近傍に、かつ大径丸孔4の中心線6に対し一致する(所定の同軸度となる)ように挿通する。この場合、通常のワイヤー放電加工機では、ワイヤー18が鉛直に垂下しているが、本実施の形態では、ワイヤー18の上端保持部または下端保持部を水平方向に微小寸法移動することにより、ワイヤー18の鉛直線に対する微小な傾きを調整可能な機能を有する。そして、ワイヤー放電加工機に登録したデータに基づいて、ワイヤー18を鉛直線に対し所要の傾きを保持した垂下状態を小径丸孔5の中心線7に一致する状態とし、さらに、ワイヤー18を小径丸孔5の中心線7に一致する状態に保持するか、または小径丸孔5の中心線7の周りに所要変位する状態を保持して円運動する機能を有する。
[第6工程]
ワイヤーを、放電加工電流を与えつつ算出した大径丸孔4の中心線6を回転中心として所要時間要して自転回転させることにより、小径丸孔の内面に対し放電加工を行う。よって、内面研削された小径丸孔5は、先に内面研削された大径丸孔4と高精度の同軸度が得られる。なお、ワイヤー18を小径丸孔5の内面の全長に平行に近接対向することが保持されれば、ワイヤー18の中心線を大径丸孔4と小径丸孔5の中心線6,7から変位した位置でワイヤー18を遊星回転させるようになっていてもよい。
本発明によれば、旋盤により粗仕上げ、中仕上げが既に済んでいるワークの被加工部位である丸孔(真円)について仕上げ研削(最終加工)を行うこと、また内面研削盤では行うことができない丸孔内面の仕上げ研削を横形マシニングセンターで実現することができ、また、ワークの丸孔の輪切り断面における外周面と内周面との間の肉厚が例えば1.0〜1.5mmである場合に、砥石研削加工により歪や共振が生じることなく仕上げ加工を適切に実現でき、さらに、大径丸孔と小径丸孔とを連通状態に有するワークの、大径丸孔に対する仕上げ加工を横形マシニングセンターの砥石研削加工により先行して行い、小径丸孔に対する仕上げ加工をワークに対して、180度旋回して引き続き横形マシニングセンターにより行うか、またはワイヤー放電加工機を用いたワイヤー放電加工を行って、大径丸孔の中心線と小径丸孔の中心線とが一軸線上にくるように中心線同士の芯合わせを高精密に行うことができるワークの丸孔の仕上げ加工方法を提供することができる。
W…ワーク、
1…大径筒軸部、
2…中径筒軸部、
3…小径筒軸部、
4…大径丸孔、
4a…内面、
5…小径丸孔、
6…中心線、
7…中心線、
10…水平旋回台、
11…クイル、
11a…中心線、
12…砥石、
13…主軸、
14…モータ、
15…ワークチャック装置、
16…ワーク支持台、
17…三次元計測プローブ、
18…ワイヤー、
R1…大径丸孔に対する遊星回転の回転半径、
R2…小径丸孔に対する遊星回転の回転半径、
y1…移動量、
z1…ストローク、
z2…ストローク。

Claims (6)

  1. 第1工程として、軸線が水平方向であるZ方向に向いておりZ方向に直角で水平なX方向および上下方向であるY方向に移動制御されかつ回転駆動される水平な主軸と、Z方向に移動制御および所要角度旋回制御ができる水平旋回台と、前記主軸の先端に接続されたクイルと、前記クイルの先端に被嵌固定された円筒形の砥石とを有し、前記主軸のX,Y方向の移動量と前記水平旋回台のZ方向の移動量および旋回角度を数値制御する横形マシニングセンターの前記水平旋回台に、別の機械で中仕上げ加工された丸孔を有するワークを、前記砥石の先側前記丸孔の入口に移動させ、かつ前記丸孔の中心線の延長線と前記クイルの軸線とが一軸線上にくるかまたは平行となるように精密位置決めして固定し、
    第2工程として、前記砥石を前記丸孔内の入口端または奥行端に移動させ、所要の研削代を保持したままで、前記砥石を、自転回転と前記丸孔の中心を曲率中心とする遊星回転をさせ前記丸孔の奥行端または入口端まで移動することにより、前記研削代を保持した研削を前記丸孔の全内周面に及ぶようにして前記丸孔の仕上げ研削を行う
    丸孔の仕上げ加工方法であって、
    前記第2工程において、前記砥石を前記丸孔内の入口端または奥行端に移動後、半径方向外方へ移動し前記丸孔の内周面に当接した時点における、前記丸孔の中心線から前記砥石の中心線までの距離に、所要の研削代を加算した値を前記砥石を遊星回転させるための曲率半径とする
    ことを特徴とするワークの丸孔の仕上げ加工方法。
  2. 前記第2工程において、前記砥石を前記丸孔内の入口端または奥行端に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて前記所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する
    ことを特徴とする請求項1に記載のワークの丸孔の仕上げ加工方法。
  3. 前記ワークが、中仕上げ加工された前記丸孔と、前記丸孔に所定同軸度で連接された中仕上げ加工され前記丸孔より小径である小径丸孔とを有するワークであって、
    第3工程として、前記第2工程後、前記砥石を前記丸孔から抜け出た位置に後退させてから、前記水平旋回台を180度旋回させ、
    第4工程として、前記砥石を前記小径丸孔内の入口端または奥行端に移動させ、所要の研削代を保持したままで、前記砥石を、自転回転と前記小径丸孔の中心を曲率中心とする遊星回転をさせ、前記小径丸孔の奥行端または入口端まで移動することにより、前記研削代を保持した研削を前記小径丸孔の全内周面に及ぶようにして前記小径丸孔の仕上げ研削を行う
    ことを特徴とする請求項1もしくは2に記載のワークの丸孔の仕上げ加工方法。
  4. 前記第工程において、前記砥石を前記小径丸孔内の入口端または奥行端に移動後、半径方向外方へ移動し前記小径丸孔の内周面に当接した時点における、前記小径丸孔の中心線から前記砥石の中心線までの距離に、所要の研削代を加算した値を前記砥石を遊星回転させるための曲率半径とする
    ことを特徴とする請求項に記載のワークの丸孔の仕上げ加工方法。
  5. 前記第工程において、前記砥石を前記小径丸孔内の入口端または奥行端に移動後、自転回転と遊星回転とを行わせて研削開始するか、または自転回転させて前記所要の研削代だけ初期研削してから遊星回転を行わせて研削する
    ことを特徴とする請求項またはに記載のワークの丸孔の仕上げ加工方法。
  6. 前記ワークが、中仕上げ加工された前記丸孔と、前記丸孔に所定同軸度で連接された中仕上げ加工され前記丸孔より小径である小径丸孔とを有するワークであって、
    第3工程として、前記丸孔に対し前記第2工程の仕上げ研削を行った後の前記ワークを前記水平旋回台から取り外し、前記丸孔側が上側に、前記小径丸孔側が下側にくるように前記ワークを鉛直に保ってワイヤー放電加工機のワーク支持台に固定し、
    第4工程として、放電加工電極であるワイヤーを前記丸孔を通して前記小径丸孔の内面近傍に、かつ前記丸孔の中心線に対し所定の同軸度となるように挿通し、
    第5工程として、前記ワイヤーを、放電加工電流を与えつつ前記算出した前記丸孔の中心線を回転中心として一周回転させることにより、前記小径丸孔の内面に対し一周する放電加工を行う
    ことを特徴とする請求項1もしくは2記載のワークの丸孔の仕上げ加工方法。
JP2020183163A 2020-10-30 2020-10-30 ワークの丸孔の仕上げ加工方法 Active JP6877800B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020183163A JP6877800B1 (ja) 2020-10-30 2020-10-30 ワークの丸孔の仕上げ加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020183163A JP6877800B1 (ja) 2020-10-30 2020-10-30 ワークの丸孔の仕上げ加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6877800B1 true JP6877800B1 (ja) 2021-05-26
JP2022073278A JP2022073278A (ja) 2022-05-17

Family

ID=75961537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020183163A Active JP6877800B1 (ja) 2020-10-30 2020-10-30 ワークの丸孔の仕上げ加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6877800B1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4941996A (ja) * 1972-03-03 1974-04-19
JPS6480755A (en) * 1987-09-24 1989-03-27 Honda Motor Co Ltd Cylinder block for internal combustion engine
JP2001029628A (ja) * 1999-07-15 2001-02-06 Sankyo Kk 遊技システム
JP2006187843A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Sugino Mach Ltd バニシング工具およびそれを使用した加工方法
JP2009299565A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Toyota Motor Corp シリンダブロックの製造方法
JP2010149239A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Seibu Electric & Mach Co Ltd 工作機械による偏芯穴加工方法
JP2011110622A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Toyo Seiki Kogyo Co Ltd 生産ラインおよび工作機械
JP2014138962A (ja) * 2013-01-21 2014-07-31 Nexsys Corp 研削装置及び研削方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4941996A (ja) * 1972-03-03 1974-04-19
JPS6480755A (en) * 1987-09-24 1989-03-27 Honda Motor Co Ltd Cylinder block for internal combustion engine
JP2001029628A (ja) * 1999-07-15 2001-02-06 Sankyo Kk 遊技システム
JP2006187843A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Sugino Mach Ltd バニシング工具およびそれを使用した加工方法
JP2009299565A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Toyota Motor Corp シリンダブロックの製造方法
JP2010149239A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Seibu Electric & Mach Co Ltd 工作機械による偏芯穴加工方法
JP2011110622A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Toyo Seiki Kogyo Co Ltd 生産ラインおよび工作機械
JP2014138962A (ja) * 2013-01-21 2014-07-31 Nexsys Corp 研削装置及び研削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022073278A (ja) 2022-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8360819B2 (en) Method for grinding a machine part, and grinding machine for carrying out said method
CN107253102A (zh) 一种异形薄壁复杂结构工件的超精密磨削加工方法
JP5155847B2 (ja) 工作機械による偏芯穴加工方法
US6913522B2 (en) Method and device for grinding central bearing positions on crankshafts
JP2018008371A (ja) 倣い研削のための研削盤
CN102528486B (zh) 斜齿轮内孔键槽加工的工装
JP6955296B2 (ja) 切削装置および接触位置特定プログラム
CN113523968B (zh) 石英半球谐振子激光和超声辅助磨削制造装备及其方法
JP2011206862A (ja) 多軸加工機における回転工具の位置合わせ方法
JP6877800B1 (ja) ワークの丸孔の仕上げ加工方法
JP2024029210A (ja) 物体に対する複数の製造作業を実施するための方法および装置
JP2006320970A (ja) 加工装置
CN107443026A (zh) 振动摆镜加工方法
JP2002361543A (ja) 内面研削装置
JP4186286B2 (ja) 位相合わせ装置
JP3819141B2 (ja) 研磨装置
JP3559924B2 (ja) コンピュータ数値制御式研削盤による研削方法
CN104400328B (zh) 一种楔形曲轴箱盖轴承孔系数控加工工艺
JP2021091091A (ja) 切削装置
JP2003094288A (ja) 加工方法および加工装置
JPH11156682A (ja) 内径研削盤
JPH1190799A (ja) クランクピン加工用工作機械およびクランクピンの加工方法
JPH1071514A (ja) シリンダヘッドの加工方法
JPH01257537A (ja) 流体軸受スリーブ内面溝加工装置
JP2001239444A (ja) カップ型砥石部材と、これを用いたワーク端面の加工方法および加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201030

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201030

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6877800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250