JP4186286B2 - 位相合わせ装置 - Google Patents

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    • G05B2219/50Machine tool, machine tool null till machine tool work handling
    • G05B2219/50049Control machine as function of position, angle of workpiece

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸線回りに設けられた凹部を備えたワークにおいて、凹部を軸線回りに位置決めする位相合わせ方法および位相合わせ装置に関する
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用の変速装置として用いられるトロイダル形無段変速装置のローディングカム機構は、カムディスクとローラとを備えている。カムディスクは、軸線に関して対称な円盤状に形成されている。カムディスクは、前記軸線に関して対称でかつ前記軸線に対し直交する方向に沿って平坦な端面と、この端面から凹に形成されかつ周方向に沿って等間隔となる位置に複数設けられたカム面とを備えている。
【0003】
カム面は、前記端面に対して傾いているとともに互いに対向して設けられた一対の傾斜面と、これらの傾斜面を互いに連ねる円弧面と、を備えている。
【0004】
前記カムディスクなどのように、軸線に関して対称に形成された端面とこの端面から凹でかつ周方向に沿って等間隔に設けられた複数のカム面とを備えたワークを製造する際には、例えばまず円柱状の素材などから鍛造加工や切削加工などによって前述したディスクの形状に近い中間製品を一旦製造する荒加工工程と、この中間製品に研削加工などを施して最終形状のディスクを得る仕上加工工程と、を経て製造するようになっている。
【0005】
図13に示すように、荒加工工程を経て得られた中間製品62(以下ワークと呼ぶ)は、軸線P2に関して対称な円盤状に形成されている。ワーク62は、前記軸線P2に関して対称でかつ軸線P2に対し直交する方向に沿って平坦に形成された端面63と、この端面63から凹でかつ周方向に沿って等間隔に設けられた複数の凹部64と、を備えている。これらの凹部64は、前述したカム面に対応する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
荒加工工程を経て得られたワーク62に研削加工などを施す際には、砥石などの工具を前記凹部64に対応する位置に位置決めする必要がある。このため、前記凹部64の軸線P2回りの位置を所定の位置に位置決めするなどの手段により、凹部64と工具との位置関係を適切に保つ必要があった。
【0007】
従来、前述したワーク62に研削加工など施す際に、凹部64と工具との位置関係を適切に保つために、作業者が手作業によって、砥石などの工具が凹部64のに当接するように位置決めしていた。このように、凹部64と工具とを位置決めするのでは、作業者に熟練を要するとともに、ワーク62の軸線P2回りの位置決め精度が低下する傾向となっていた。さらに、作業能率も低く生産コストが高騰する傾向となっていた。
【0008】
前記凹部64の軸線P2回りの位置を所定の位置に位置決めするための手段として、位置決め治具を用いることが考えられる。この種の位置決め治具は、前記凹部と係合合致する凸部を有している。この凸部を凹部64に係合合致させて、ワーク62を位置決めしていた。この種の位置決め治具を用いた位相合わせ方法では、前記軸線P2回りのワーク62の位置決め精度がばらつくなどのワーク62の軸線P2回りの位置決め精度が低下する傾向となっていた。
【0009】
本発明は前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ワークの凹部を軸線回りに高精度に位置決めできるとともに、ワークのコストの高騰を抑制することができる位相合わせ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る位相合わせ装置は、
軸線回りに設けられた凹部および位置決め穴を備えたワークを前記軸線回りに回動自在に支持するチャック部と、
前記位置決め穴の位置を検出する近接センサと、
前記凹部の軸線回りの位置を検出するセンサと、
前記センサによって検出された前記凹部の軸線回りの位置に基いて、前記凹部が軸線回りの所定の位置に位置するための前記ワークの回動角を求める演算装置と、を備えており、
前記近接センサによって検出された前記位置決め穴の位置に基いて前記チャック部を介して前記ワークを軸線回りに回動させることで、前記センサと前記位置決め穴の位置合わせを行うとともに、前記ワークの凹部が軸線回りの所定の位置に位置するように、前記演算装置で得られた前記回動角に基いて前記チャック部を介して前記ワークを軸線回りに回動させることを特徴としている。
【0011】
本発明によれば、凹部が所定の位置に位置するための回動角に基いて、ワークを軸線回りに回動させて位置決めするので、ワークを軸線回りに高精度に位置決めすることができる。
【0012】
しかも、ワークを位置決めする作業の自動化を図ることができ、ワークの生産コストなどの高騰を抑制することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について、図1から図5、図11及び図12を参照して説明する。
【0014】
図1などに示す工作装置1は、図3などに示す軸線Pに関して対称に形成されたワーク2に研削加工など施して、例えばトロイダル形無段変速装置のカムディスクなどの製品を得る装置である。図示例においては、ワーク2としてトロイダル形無段変速装置のローディングカム機構のカムディスクを製造する際に得られる中間製品を示している。
【0015】
トロイダル形無段変速装置のローディングカム機構のカムディスクを製造する際には、例えば、まず円柱状の素材などから鍛造加工や切削加工などによって製品の形状に近い中間製品を一旦製造する荒加工工程と、この中間製品に研削加工などを施して最終形状の製品を得る仕上加工工程と、を経て製造するようになっている。
【0016】
前記カムディスクは、軸線に関して対称な形状をなしている。このため、この製品の製造過程おける中間製品(以下ワークと呼ぶ)2は、図3などに示すように、軸線Pに関して対称な形状に形成されている。
【0017】
ワーク2は、軸線Pに関して対称でかつ円盤状に形成されている。ワーク2は、軸線Pに沿って突出した突部5と、この突部5から外周方向に向って徐々に薄肉に形成された裾部6と、前記突部5の裏側に位置する端面3と、この端面3の周方向に沿って等間隔に設けられた複数の凹部4と、を備えている。凹部4は、図12に示すカムディスク102のカム面104に対応する。
【0018】
端面3は、軸線Pに関して対称でかつ軸線Pを中心とした扇形に形成されている。端面3は、軸線Pに対して直交する方向に沿って平坦に形成されている。複数の凹部4は、軸線Pを中心とした周方向に沿って略等間隔となる位置に設けられている。図示例において、凹部4は、軸線P回りに周方向に等間隔に4つ設けられている。
【0019】
図12に示すように、それぞれの凹部4は、端面3に対して傾いて形成されかつ互いに対向するように配された一対の傾斜面7,8と、これらの傾斜面7,8を互いに連ねる円弧状の円弧面9と、を備えている。
【0020】
ワーク2の傾斜面7,8と円弧面9とは、図12などに示すように最終形状の製品としてのカムディスク102のカム面104を形成する傾斜面107,108と円弧面109とにそれぞれ沿って形成されている。なお、カムディスク102のカム面104の円弧面109は、その曲率半径がローディングカム機構のローラの半径に応じた寸法に形成されている。
【0021】
ワーク2は、図12などに示すように、凹部4に、研削加工などが施された際に削りとられる取代2aを備えている。凹部4において取代2aの表面が前記傾斜面7,8及び円弧面9をなしている。また、研削加工などの際に、取代2aが削り取られると、カム面104すなわち傾斜面107,108及び円弧面109が露出する。
【0022】
仕上加工工程において、ワーク2に研削加工を施す際には、砥石などの工具を凹部4に対して所定の位置に位置決めしてカム面104を形成する必要がある。このため、軸線P回りの凹部4の位置を検出して、凹部4を軸線P回りの所定の位置に位置決めして、ワーク2の位相を合せる必要が生じる。
【0023】
前述したワーク2の工作装置1は、図1及び図2に示すように、装置本体10と、ロータリテーブル11と、研削スピンドル装置としての工作ユニット12と、制御手段としての演算装置14などを備えている。
【0024】
装置本体10は、略平坦に形成された平坦面15aを有するテーブル部15を備えている。ロータリテーブル11は、テーブル部15の平坦面15a上に設けられており、図示しない駆動装置を備えた旋回テーブル17と、チャック部18と、チャック部18に設けられた内径コレット18aと、を備えている。
【0025】
旋回テーブル17は、チャック部18を、平坦面15aに沿う軸線P1回りに回動自在に支持している。チャック部18の内径コレット18aは、ワーク2の軸線Pに沿う貫通孔に挿入され、内側からワーク2の内径面を固定できるようになっている。チャック部18及び内径コレット18aは旋回テーブル17と同軸である。なお、内径コレット18aがワーク2を固定すると、ワーク2の小径側端面がチャック部18の端面に当接された状態となり、また、ワーク2の軸線Pと前述した軸線P1とが互いに同一線上に位置する。
【0026】
また、旋回テーブル17は、演算装置14と接続しており、この演算装置14の指令によってチャック部18を介してワーク2を回動させるようになっている。
【0027】
旋回テーブル17は、周知のエンコーダなどの図5に示す旋回テーブルセンサ17aを備えている。この旋回テーブルセンサ17aは、演算装置14などに接続している。旋回テーブルセンサ17aは、ワーク2の軸線P回りの位置情報としての回転位置に対応する回転位置信号を演算装置14に対し逐次出力するようになっている。回転位置とは、中心(軸線P)から所定方向に延びた方向を基準方向とし、中心(軸線P)回りの前述した基準方向とのなす角度を示している。なお、図示例では、基準方向として、中心(軸線P)から上方に延びた方向を用いている。
【0028】
工作ユニット12は、ユニット本体19と、工作部20と、接触センサ21とを備えている。ユニット本体19は、前記軸線Pに対し直交する方向に沿って上方から下方に向って延びて形成されている。ユニット本体19は、図5に示すX軸駆動装置22、Y軸駆動装置23及びZ軸駆動装置24などによって、図1及び図2中の矢印X、Y、Zそれぞれに沿って移動自在に支持されている。
【0029】
なお、図1及び図2に示された矢印Xは、平坦面15aに沿い(すなわち軸線P1に平行)かつチャック部18に支持されたワーク2に対し接離する方向に沿っている。図1に示された矢印Zは、矢印Xに対し直交しかつ平坦面15aに対し接離する鉛直方向に沿っている。図2に示された矢印Yは、矢印Xと矢印Zとに対し直交している。
【0030】
X軸駆動装置22、Y軸駆動装置23及びZ軸駆動装置24は、それぞれ、X軸センサ22aとY軸センサ23aとZ軸センサ24aとを備えている。X,Y,Z軸センサ22a,23a,24aは、それぞれ演算装置14に接続している。X,Y,Z軸センサ22a,23a,24aは、それぞれ基準位置に対するユニット本体12の変位を検出し、これらの変位に応じたX軸変位信号、Y軸変位信号及びZ軸変位信号を演算装置14に向って出力する。なお、図示例では、Y軸センサ23a及びZ軸センサ24aは、それぞれの基準位置が、チャック部18に支持されるワーク2の軸線Pの延長上に位置している。
【0031】
工作部20は、図示しない駆動装置と、支持軸25と、砥石26などを備えている。駆動装置は、支持軸25をその軸線回りに回動する。支持軸25は、ユニット本体19の下端に位置する端面から、下方に向って突出した状態で配されている。支持軸25は、その軸線が鉛直方向すなわち前記矢印Zに沿って設けられている。
【0032】
砥石26は、円柱状に形成されており、支持軸25にこの支持軸25と同軸的に取付けられている。砥石26は、駆動装置が支持軸25を回動することによって、この支持軸25とともに支持軸25の軸線すなわち前述した矢印Z回りに回動する。砥石26は、回動することによって、ワーク2の凹部4などに研削加工などを施すようになっている。
【0033】
接触センサ21は、センサ本体27と、支持棒28と、接触子29とを備えている。センサ本体27は、ユニット本体19に取付けられている。センサ本体27は、支持棒28を支持している。センサ本体27は、信号線を介して演算装置14に接続している。
【0034】
支持棒28は、センサ本体27から、チャック部18に支持されたワーク2の端面3に向って延びて形成されている。支持棒28は、平坦面15a、前述した矢印X及び旋回テーブル17の回転中心をなす軸線P1に沿って形成されている。支持棒28は、センサ本体27から、平坦面15a、前述した矢印X及び旋回テーブル17の回転中心をなす軸線P1に沿って突没自在かつ軸線Pと交差する方向からの外力によって支持棒28の軸線方向が傾斜可能に設けられている。これらのように、支持棒28が変位した場合、センサ本体27から信号が出力される。
【0035】
接触子29は、支持棒28の先端に支持されている。接触子29は、その外表面にワーク2に形成される後述する位置決め穴30の内面が当接すると、センサ本体27などを介して、演算装置14に向って接触子当接信号を発する。
【0036】
演算装置14は、周知のコンピュータであって、旋回テーブル17と、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24と、工作部20と、接触センサ21などと接続しており、これらの機器の動作を制御して、工作機械1全体の制御をつかさどるようになっている。演算装置14は、旋回テーブルセンサ17aと、X,Y,Z軸センサ22a,23a,24aなどと接続している。
【0037】
演算装置14は、前述したセンサ17a,22a,23a,24aから入力される後述するY軸変位信号yとZ軸変位信号zと第1及び第2の回転位置信号θ1,θ2などの軸線P回りの凹部4の位置に基いて、凹部4が例えば旋回テーブルセンサ17aの基準方向などの所定の位置に位置するための回動角θを後述する式1などを用いて求める機能を有している。
【0038】
演算装置14は、式1を用いて求めた回動角θに基いて、旋回テーブル17を駆動してワーク2を軸線P回りに回動させる機能を有している。そして、演算装置14は、ワーク2の位置決め穴30と旋回テーブルセンサ17aの基準方向などの所定の位置に位置させて、凹部4を所定の位置に位置させる機能を有している。
【0039】
また、演算装置14は、凹部4を所定の位相に位置合わせした後、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24を駆動し、砥石26を加工位置に位置決めする。そのために必要な接触センサ21と砥石26との相対位置関係、砥石26の直径などの情報は予め演算装置14に記憶されている。その後、演算装置14はワーク2の研削加工を行わせる。
【0040】
前述した構成の工作装置1を用いてワーク2に研削加工などを施す際には、まず以下に示すように、凹部4が周方向に沿った所定の位置に位置させるように位相を合せて、ワーク2を位置決めする。
【0041】
まず、ワーク2に、図3に示すように、位置決め穴30を形成する。この位置決め穴30は、カムディスク102などの最終形状の製品に加工した際に、この製品の機能に問題が生じないとともに、この製品の加工に不具合が生じない位置に、形成される。位置決め穴30は、接触子29が十分に遊びを有して侵入可能な大きさに形成されている。なお、図示例では、位置決め穴30は、その中心と軸線Pとを結んでなる軸線Pに直交する線分と、その隣接する凹部4の底4aと軸線Pとを互いに結んでなる軸線Pに直交する線分とのなす角が、前記軸線P回りに45度となる位置に形成されている。
【0042】
ロータリテーブル11のチャック部18の内径コレット18aにワーク2の内径面を保持して、このワーク2を固定する。作業員が、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24をそれぞれ操作して、接触センサ21の接触子29を位置決め穴30内に挿入する。なお、このとき、図4(A)に示すように、接触子29は、位置決め穴30の内面に当接していない状態に保たれている。この状態におけるY軸センサ23a及びZ軸センサ24aとがそれぞれ出力するY軸変位信号y及びZ軸変位信号zを演算装置14が一旦記憶しておく。
【0043】
その後、接触子29が位置決め穴30の内面に当接して、演算装置14が接触子当接信号を検出するまで、チャック部18をワーク2ごと図4中の矢印K1に沿う時計回りなどの第1の方向に回転させる。図4(B)に示すように、接触子29が位置決め穴30の内面に当接した際に、旋回テーブルセンサ17aが出力する回転位置に対応する第1の回転位置信号θ1を演算装置14が一旦記憶しておく。
【0044】
そして、接触子29が位置決め穴30の内面から一旦離れ、演算装置14が再び接触子当接信号を検出するまで、前記第1の方向の逆方向としての図4中の矢印K2に沿う第2の方向にチャック部18をワーク2ごと回転させる。図4(C)に示すように、接触子29が、位置決め穴30の内面に当接した際に、旋回テーブルセンサ17aが出力する回転位置に対応する第2の回転位置信号θ2を演算装置14が一旦記憶しておく。
【0045】
演算装置14は、接触子29が位置決め穴30の内面に接触しない程度ワーク2を矢印K1に沿う方向に回転させた後、X軸駆動装置22を駆動して、接触子29を位置決め穴30から抜き出す。演算装置14は、以下に示す式1を用いて回動角θを算出する。演算装置14は、この回動角θに基いて、チャック部18をワーク2とともに回動させて、図4(D)に示すように、所定の位置としての位置決め穴30が旋回テーブルセンサ17aの基準方向に位置する位置に凹部4を位置させる。このように、ワーク2の位相合わせが完了した後、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24を駆動し、砥石26を所定の位置に位置決めする。
【0046】
【数1】
Figure 0004186286
【0047】
前述したようにワーク2を位置決めした後、演算装置14は、工作部20の駆動装置を駆動して砥石26を回転させるとともに、旋回テーブル17の駆動装置及びX軸駆動装置22などを駆動して、凹部4の取代2aを砥石26を用いて取り除いて、カム面104を形成する。
なお、研削加工中における砥石26とワーク2との相対位置は、ワーク2の軸線P回りの角度と矢印Xに沿う砥石26の変位とによって定まる。また、このときの旋回テーブル17の駆動装置及びX軸駆動装置22などを用いたユニット本体19のワーク2に対する相対的な移動軌跡を、特定の直線上、例えば図13中に一点鎖線Qで示したカムディスク102のピッチ円に沿った方向に展開した場合の一部分を示す図11などを参照して以下説明する。
なお、ピッチ円とは、カムディスク102の内径と外径との平均値を直径Dとする円である(図13を参照)
【0048】
カムディスク102一つあたりのカム面104の数をN、カムディスク102のピッチ円の直径をD、カム面104を構成する傾斜面107,108それぞれの360度当たりの軸線方向の高さの変位量(リード)をL1及びL2とする。砥石26は、図11に示す展開図上では、開始点Bから経路点I1,I2通って終了点Eまで移動しながら研削加工を行なう。
なお、経路点I1は、傾斜面107と円弧面109とが互いに連なる点を示しており、経路点I2は、円弧面109と傾斜面108とが互いに連なる点を示している。
【0049】
また、図11において、円弧面109の曲率半径をRとし、カム面104の底104aと開始点Bとのカムディスク102の軸線Paに沿う間隔をH1とし、カム面104の底104aと終了点Eとのカムディスク104の軸線Paに沿う間隔をH2とし、カム面104の底104aと開始点B及び終了点Eとのそれぞれのカムディスク102の周方向に沿う間隔をSとしている。これらの間隔Sは、それぞれ(πD)/(2N)となっている。
【0050】
これらの条件によると、前記間隔H1,H2は、それぞれ以下の式2及び式3のように示される。
【0051】
【数2】
Figure 0004186286
【0052】
さらに、カム面104の底104aと経路点I1とのカムディスク102の軸線Pに沿う間隔をh1とし、カム面104の底104aと経路点I2とのカムディスク102の軸線Paに沿う間隔をh2とし、カム面104の底104aと経路点I1とのカムディスク102の周方向に沿う間隔をa1とし、カム面104の底104aと経路点I2とのカムディスク102の周方向に沿う間隔をa2とすると、これらの間隔h1,a1,h2,a2は、下記に示す式4ないし式7で示すことができる。
【0053】
【数3】
Figure 0004186286
【0054】
このように、砥石26を用いて取代2aを取り除いて、カム面104を形成する際には、前記式2及び間隔S=(πD)/(2N)を満たす位置を開始点Bとして研削を開始し、前記式4及び式5を満たす位置を経路点I1としかつ式6及び式7を満たす位置を経路点I2として、前記式3及び間隔S=(πD)/(2N)を満たす位置を終了点Eとして研削加工を行う。
【0055】
また、図12に示すように、開始点Bを旋回テーブルセンサ17aが検出する回転位置が0度となる位置とし、カムディスク102の理想的な円弧面109の底104aを軸線P方向に沿う高さが0となる位置とし、前記回転位置aと軸線Pに沿うカム面104の底104aからの高さHとを変数として用いる座標系で示すと、開始点B、経路点I1,I2及び終了点Eそれぞれの座標は、以下のように示される。
【0056】
【数4】
Figure 0004186286
【0057】
また、カムディスク102がN個のカム面104を備え、これらのカム面104にそれぞれ1からNまでの番号を付し、前述した座標を満す開始点B、経路点I1,I2及び終了点Eを1番面のカム面104とすると、i番目のカム面104を形成する際の開始点Bi、経路点I1i,I2i及び終了点Eiそれぞれの座標は、以下のように示される。
【0058】
【数5】
Figure 0004186286
【0059】
演算装置14は、予め前述した座標を記憶しており、これらの座標に基いて、前記旋回テーブル17及びX,Y,Z軸駆動装置22,23,24を駆動してカム面102を形成する。なお、取代2aの深さが工作ユニットの加工能力を超えて大きいすなわち一度に削れる深さを上回る場合には、複数回にわけて加工する。その場合、カム面104を形成する際に、前述したi番目のカム面104を形成する際の開始点Bi、経路点I1i,I2i及び終了点Eiのそれぞれの座標に、以下に示すように軸線に沿う調整変位hを加え、この調整変位hを適宜調整しながら研削加工を行う。
【0060】
この調整変位hは、取代2aの軸線に沿う深さから調整変位hを差し引いた値が、工作ユニット12が1回で削ることできる深さを上回らないように設定する。そして、1周の加工毎、すなわちN面加工する毎に調整変位hを小さくなるように変えてゆき、最終的には、調整変位h=0すなわち開始点Bi、経路点I1i,I2i及び終了点Eiそれぞれが前述した座標となる条件で加工を行って終了となる。
なお、取代2aの大きさを測定する必要のある場合は、位相合わせ終了後、加工を行うのに先立ち、接触センサ21により、例えば凹部4の底4aの矢印Xに沿った高さ(例えば矢印Xに沿う方向の基準をチャック部18の端面とする場合はチャック部18の端面からの間隔)を求め、仕上げるべき高さとの差を求めることにより行う。
他に、例えばワーク2の端面3を基準面とする場合であれば、端面3の測定を行い、これを基準面として、凹部4の底4aと、端面3との矢印Xに沿った高さの差を求めるようにしてもよい。
【0061】
【数6】
Figure 0004186286
【0062】
前述した工作機械1におけるワーク2の位置決めすなわち位相合せ方法によると、ロータリテーブル11が軸線P回りに回動自在にワーク2を保持し、接触センサ21の接触子29などが凹部4の軸線P回りの位置を検出し、この検出した位置に基いて、演算装置14が凹部4が所定の位置に位置させるための回動角θを式1に基いて求める。そして、演算装置14が、この回動角θに基いて、ワーク2を軸線P回りに回動させて位置決めするので、ワーク2を軸線P回りに高精度に位置決めできる。
【0063】
また、演算装置14が、前記式1に基いて回動角θを求め、この回動角θに基いてワーク2を軸線P回りに回動させて位置決めするので、ワーク2を位置決めする作業の自動化を図ることが可能となる。これに先立って作業者が行う作業は、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24により、接触子29を凹部4内に位置決めするという、精度を要しない簡単な作業のみでよい。したがって、ワーク2の生産コストなどの高騰を抑制することが可能となる。
【0064】
図6ないし図8は、第2の実施形態を示し、前述した第1の実施形態と同一構成部分などには、同一符号を付して説明を省略する。
【0065】
第2の実施形態の工作装置1は、図6などに示すように、近接センサ41を備えている。この近接センサ41は、支持体42と、近接子43とを備えている。支持体42は、テーブル部15の平坦面15a上に取付けられている。
【0066】
支持体42は、チャック部18に支持されたワーク2の端面3に向かって延びて形成された支持棒44を備えている。支持棒44は、平坦面15a、前述した矢印X及び旋回テーブル17の回転中心をなす軸線P1に沿って形成されている。支持棒44は、ワーク2のチャック部18への取付け時には、邪魔にならないよう簡単に着脱可能あるいは矢印Xに沿って進退可能である。
【0067】
近接子43は、支持棒44の先端に支持されている。近接子43は、チャック部18に支持されたワーク2の軸線Pから鉛直方向に沿って真直ぐ下方に向って延びる線分上に配されている。また、近接子43は、チャック部18などによってワーク2が回転すると、このワーク2の位置決め穴30に相対する位置に配されている。
【0068】
近接子43は、演算装置14などに接続している。近接子43は、その近傍にワーク2の母材などが近接すると、演算装置14に向って近接信号を発する。近接子43は、ワーク2の端面3が相対することによって、前述した近接信号を演算装置14に向って出力し、凹部4や位置決め穴30など、ワーク2との距離が端面3との距離より離れると信号を発しないように設定されている。
【0069】
本実施形態の工作装置1の演算装置14は、近接センサ41からの近接信号の状況に基いて旋回テーブル17を回転させ、近接センサ41が位置決め穴30に対向する位置に旋回テーブル17を停止させる。演算装置14はこの時に旋回テーブルセンサ17aが出力する回転位置信号を一旦記憶しておく。
【0070】
そして、この状態から旋回テーブル17を例えば180度などの所定の角度回転させて、ワーク2を位置決めする。この所定の角度は、ワーク2の位置決め後、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24をそれぞれ駆動して予め定められた位置に接触子29を位置決めしたときにワーク2の位置決め穴30内に接触子29が侵入するような位置関係となるように定められている。
【0071】
本実施形態の工作装置1を用いてワーク2に研削加工などを施す際には、まず、図8(A)に示すように、前述した位置決め穴30を形成した端面3に隣合う凹部4が近接子43に相対するように、ワーク2をチャック部18に位置決めして固定する。このとき、近接子43は、近接信号を発していない状態を保っている。
【0072】
演算装置14が、チャック部18をワーク2ごと位置決め穴30が近接子43に徐々に近付く方向に回転させる。すると、図8(B)に示すように、近接子43が、端面3と相対して近接信号を発する。そして、図8(C)に示すように、近接子43が位置決め穴30と相対して近接信号を発しなくなる。
【0073】
そして、演算装置14が、旋回テーブル17を停止し、旋回テーブルセンサ17aが出力する回転位置信号を一旦記憶しておく。このとき、図7に示すように、近接子43には、位置決め穴30が対向しているとともに、位置決め穴30は、旋回テーブルセンサ17aの前述した基準方向に対し約180度傾いた方向に位置している。
【0074】
その後、演算装置14が、位置決め穴30が旋回テーブル17の基準方向にほぼ位置するように、チャック部18を前記所定の角度だけ回動させる。図示例では、所定の角度としてチャック部18を180度回動させる。
【0075】
また、近接センサ41など取付け誤差がある場合や、近接子43が位置決め穴30に完全に対向する前に近接信号を発する場合においては、前述した所定の角度に取付け誤差などに応じた補償角度を加えるのが望ましい。この場合、補償済みの所定の角度分チャック部18を回転させて、位置決め穴30が基準方向にほぼ位置するようにワーク2を位置決めすることができる。要はチャック部18の回動後、次のX,Y,Z軸駆動装置22,23,24による位置決め動作により、接触子29が位置決め穴30内挿入されるような位置関係であればよい。
【0076】
そして、演算装置14が、予め決められた位置にX,Y,Z軸駆動装置22,23,24をそれぞれ駆動すれば、位置決め穴30の中に接触子29が挿入されることとなる。この後の工程は、前述した第1の実施形態の工作装置1を用いた工程と同様な工程にしたがって、凹部4の周方向に沿った位置すなわち位相を合せて、ワーク2を位置決めするとともに、ワーク2に研削加工などを施して取代2aを取り除いてカム面104を形成する。
【0077】
前述した本実施形態の工作装置1におけるワーク2の位置決めすなわち位相合せ方法によると、第1の実施形態の工作装置1における位相合せ方法と同様に、ワーク2を軸線P回りに高精度に位置決めできるとともに、ワーク2を位置決めする作業の自動化を図ることができ、ワーク2の生産コストなどの高騰を抑制することができる。
【0078】
さらに、本実施形態の工作装置1におけるワーク2の位置決めすなわち位相合せ方法によると、位置決め穴30内に接触子29を挿入する作業の自動化を図ることができるので、ワーク2の生産コストなどの高騰をより一層抑制することができる。すなわち、作業者は、ワーク2を取付ける向きを注意するだけで良い。すなわち、近接子43と位置決め穴30との相対的な位置関係が図8(A)のようになるようにすればよい。なお、ワーク2の取付けを図8(B)のようにし、図8(A)から図8(B)への工程を省略しても良い。
【0079】
次に、位相合わせの基準として、前記第1及び第2の実施形態のようにワーク2に予め設けた位置決め穴30を用いる必要のない実施形態について説明する。この方法は、作業者がワーク2を仮位置決めした状態で接触センサ21により凹部4の測定を行い、その結果に基いて、合せるべき位相に対するずれ量を演算して求め、このずれ量を補正することにより、位相合わせを行う方法である。
【0080】
図10に示すように、仮位置決めした状態での接触センサ21と凹部4との対向位置4bが、位相合わせさせたい底4aの位置に対し、ずれ量としての角度β(単位:度)だけずれているとする。この最初の対向位置4bから旋回テーブル17の駆動装置により所定の角度±θ0度だけワーク2を回転させた位置でそれぞれ接触センサ21により傾斜面7,8の矢印Xに沿った基準位置からの高さx1,x2を測定し、その結果に基き以下に示す式10によって前記角度βを求める。そして、得られた角度βを考慮してワーク2を所定角度回転させることにより位相合わせが完了となる。
【0081】
一般に、図9に示された理想とするカムディスク102のカム面104において、傾斜面107の360度当たりの軸線P1に沿う高さの変位量(リード)をL1、傾斜面108のリードをL2とし、経路点I1,I2の底104aからの高さをそれぞれh1,h2とし、周方向に沿った底104aと経路点I1,I2それぞれとの角度をa1,a2とすると、理想のカム面104の底104aから角度±θ0だけ離れた箇所A1,A2の底104aからの矢印Xに沿った高さの互いの差△hは、以下の式8で示すことができる。
【0082】
【数7】
Figure 0004186286
【0083】
ここで、図10に示すように、ワーク2において、前記対向位置4bと理想とするカム面104すなわち凹部4の底4aとのずれ(角度)をβとし、前記対向位置4bから角度±θ0離れた箇所B1,B2の矢印Xに沿った高さをそれぞれx1,x2とすると、取代2aが均一であると仮定して前記式8に基いて以下の式9が成立する。この式9から前述した角度βを求めると以下の式10が得られる。
【0084】
【数8】
Figure 0004186286
【0085】
具体的な位相合わせの方法の一例を示す。基準方向としては中心(軸線P)から上方に延びた方向を用いている場合について説明する。まず、作業者は、一つのカム底4aが略鉛直方向に沿うようにチャック部18にワーク2を取付ける。このときの基準方向(鉛直方向)と前記一つのカム底4aとのずれ量としての角度βは、この時点では未知である。
【0086】
次に、X,Y,Z軸駆動装置22,23,24により接触センサ21をその支持棒28の軸線が前記軸線Pを含む鉛直面内に位置し、かつ接触子29が前記基準方向に位置するワーク2の凹部4に対向するように位置決めする。軸線Pからの高さ(矢印Zに沿う方向)としては、例えば図13中に一点鎖線Qで示すカム面のピッチ円の直径Dに対応する高さとする。すなわち、軸線Pから直径Dの2分の1の高さとする。
【0087】
次に、旋回テーブル17の駆動装置により、ワーク2を−θ0度回転させ、続いてX軸駆動装置22により接触センサ21をワーク2に向って矢印Xに沿って、凹部4の傾斜面7に接触するまで移動させる。そして、そのときの矢印Xに沿った高さx1を演算装置14により読み取らせ、記憶させる。これが図10中の箇所B1の位置データに相当する。
【0088】
次に、X軸駆動装置22により接触センサ21を適当な量だけ後退させた後、旋回テーブル17の駆動装置によりワーク2を+2θ0度回転させる。すなわち、最初の位置から+θ0の位置に接触センサ21を対向させる。続いて、X軸駆動装置22により接触センサ21をワーク2に向って矢印Xに沿って凹部4の傾斜面8に接触するまで移動させる。そして、そのときの矢印Xに沿った高さx2を演算装置14により読み取らせ記憶させる。これが図10中の箇所B2の位置データに相当する。
【0089】
次に、接触センサ21を後退させる。そして、演算装置14により高さx1,x2を用い、上記式10を用いて角度βを算出する。
【0090】
最後にワーク2を旋回テーブル17の駆動装置により、最初の位置から−β−(360度/2N)だけ回転させ、この角度を旋回テーブル17の新しい基準方向とする。この後、研削加工に移る。加工の手順は前記第1及び第2の実施形態に記載した場合と同様である。
【0091】
前記仮位置決めの正確さの程度すなわち角度βの小ささと、前記角度θ0の大きさとは仮位置決めした状態でワーク2を±θ0度回転させたときに接触センサ21がワーク2の端面3や凹部4の円弧面に対向することなく、傾斜面7,8に対向するようになっていればよい。
【0092】
このような工作装置1において、ワーク2を位置決めする際に、凹部4において一旦対向位置4bを定め、この対向位置4bから±θ0離れた箇所B1,B2の高さx1,x2をそれぞれ接触子29を用いて測定するそして、前述した式10を用いて対向位置4bと理想とするカム面104すなわち凹部4の底4aとの互いのずれである角度βを求め、この角度βに基いて旋回テーブル17を回動する。このため、製品の都合上、位置決め穴30を設けられない場合であっても、位置決め穴30を用いる必要がないので、凹部4を所定の位置に位置させるようにワーク2を位置決めすなわち位相を合わせることができる。
また、接触センサ21を用いて傾斜面7,8の高さを測定し、傾斜面7,8の取代2aが等しくなるように、補正量としての角度βを求めているので、傾斜面7,8の片方だけを多く削ることがなく、研削スピンドルとしての工作ユニット12に過負荷を与えることがない。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、ワークを軸線回りに高精度に位置決めすることができるとともに、ワークを位置決めする作業の自動化を図ることが可能となる。したがって、ワークの生産コストなどの高騰を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の工作装置の構成を示す側面図。
【図2】同実施形態の工作装置の構成を示す平面図。
【図3】同実施形態の工作装置によって加工が施されるワークを示す斜視図。
【図4】同実施形態の工作装置によってワークが位置決めされる過程を示す説明図。
【図5】同実施形態の工作装置の構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第2の実施形態の工作装置の構成を示す側面図。
【図7】同実施形態の工作装置によってワークが位置決めされる過程を示す斜視図。
【図8】同実施形態の工作装置の近接子によって位置決め穴の存在が検出される過程を示す説明図。
【図9】本発明の工作装置によって形成されるカムディスクの一部を拡大して示す断面図。
【図10】本発明の工作装置において接触子を用いて凹部の底の位置を求める過程を模式的に示す説明図。
【図11】本発明の工作装置の砥石がカム面を形成する際の移動軌跡を模式的に示す説明図。
【図12】本発明の工作装置によって加工が施されるワークの一部を拡大して示す断面図。
【図13】ワークを示す斜視図。
【図14】図13に示したワークの一部を拡大して示す斜視図。
【図15】図13に示したワークの一部を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
2…ワーク、4…凹部、14…演算装置、18…チャック部、21…センサ(接触センサ)30…位置決め穴、41…近接センサ、θ…回動角、P…軸線。

Claims (2)

  1. 軸線回りに設けられた凹部および位置決め穴を備えたワークを前記軸線回りに回動自在に支持するチャック部と、
    前記位置決め穴の位置を検出する近接センサと、
    前記凹部の軸線回りの位置を検出するセンサと、
    前記センサによって検出された前記凹部の軸線回りの位置に基いて、前記凹部が軸線回りの所定の位置に位置するための前記ワークの回動角を求める演算装置と、を具備し、
    前記近接センサによって検出された前記位置決め穴の位置に基いて前記チャック部を介して前記ワークを軸線回りに回動させることで、前記センサと前記位置決め穴の位置合わせを行うとともに、前記ワークの凹部が軸線回りの所定の位置に位置するように、前記演算装置で得られた前記回動角に基いて前記チャック部を介して前記ワークを軸線回りに回動させることを特徴とする位相合わせ装置。
  2. 請求項1の記載において、前記センサは、前記ワークに接することで前記凹部の軸線回りの位置を検出する接触センサであることを特徴とする位相合わせ装置。
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