JP2001212746A - カム研削盤によるワーク偏心軸部の研削方法 - Google Patents

カム研削盤によるワーク偏心軸部の研削方法

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JP2001212746A JP2000026276A JP2000026276A JP2001212746A JP 2001212746 A JP2001212746 A JP 2001212746A JP 2000026276 A JP2000026276 A JP 2000026276A JP 2000026276 A JP2000026276 A JP 2000026276A JP 2001212746 A JP2001212746 A JP 2001212746A
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eccentric shaft
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク基礎軸部w1の径に加工誤差があって
も、計画上ワーク最大2点間距離Tsやワーク偏心軸部
w2の計画外径deを厳密に確保した研削を段取り替え
のための多くの手間を要することなく行う。 【解決手段】 加工済みのワーク基礎軸部w1を主軸に
同心状に固定させ、この固定状態の下で定寸装置により
ワーク基礎軸部w1の実際径djを測定し、次にこの測
定値と、ワーク偏心軸部w2の計画外径deと、ワーク
基礎軸部w1及びワーク偏心軸部w2の総合形状に於け
る半径方向面上で最も離れた2点a、b間の計画上の距
離である計画上ワーク最大2点間距離Tsとに基づいて
主軸に対するワーク偏心軸部w2の予定偏心量Erを特
定するように実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カム研削盤による
ワーク偏心軸部の研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】互いに偏心した2つのワーク偏心軸部を
具備したワークを研削する場合、一般的には、円筒研削
盤の主軸に研削対象となる1方の軸部を適当な治具を使
用する等して同心状に固定した状態で研削し、これが終
了した後に、他方の軸部を先と同様の段取りで研削す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の研削で
は、2つの偏心軸部を有するワークを順次に研削する
際、この2つのワーク偏心軸部の偏心量がそれまでの研
削対象のそれと異なったものとなったとき、ワーク位置
決めのため治具を取り替える等の必要があり、その段取
り替えに多くの時間がかかるのである。
【0004】ところで、近年、エアコンのコンプレッサ
に使用される部品となされるワークとして、図3に示す
ようなものがある。このワークは、1つのワーク偏心軸
部をなすジャーナル部w1と他の1つのワーク偏心軸部
をなす偏心ピン部w2とを具備したもので、研削加工に
於いて、ジャーナル部w1及び偏心ピン部w2の総合形
状に於ける半径方向面上で最も離れた2点a、b間の距
離がこれの計画上の寸法(計画上ワーク最大2点間距
離)Tsに厳密に合致し、また偏心ピン部w2の径がこ
れの計画上の寸法(計画径)deに厳密に合致すること
を要求されるものである。
【0005】本発明は、例えば図3に示すような互いに
偏心したジャーナル部w1と偏心ピン部w2とを有する
ワークwを、ジャーナル部w1の加工誤差の存在にも拘
わらず、段取り替えのための多くの手間を要することな
く研削して、計画上ワーク最大2点間距離Ts及び、偏
心ピン部w2の計画径deを厳密に確保することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、請求項1に記載したように、加工済み
のワーク基礎軸部を主軸に同心状に固定させ、この固定
状態の下で定寸装置によりワーク基礎軸部の径を測定
し、次にこの測定値と、ワーク偏心軸部の計画外径と、
ワーク基礎軸部及びワーク偏心軸部の総合形状に於ける
半径方向面上で最も離れた2点間の計画上の距離である
計画上ワーク最大2点間距離とに基づいて主軸に対する
ワーク偏心軸部の予定偏心量を特定して実施する。
【0007】また請求項2に記載した発明では、V形受
けを主軸の軸心に関連させて固定すると共にこのV形受
けに加工済みのワーク基礎軸部を固定させ、この固定状
態の下で主軸を回転させつつ定寸装置でワーク基礎軸部
の径を測定すると共に、ワーク基礎軸部の主軸に対する
実際偏心量を定寸装置で測定するか若しくは先に測定し
たワーク基礎軸部の径に基づいて算出することにより特
定し、一方ではワーク基礎軸部及びワーク偏心軸部の総
合形状に於ける半径方向面上で最も離れた2点間の計画
上の距離である計画上ワーク最大2点間距離と、ワーク
基礎軸部の実際径及びこれの計画径と、ワーク偏心軸部
の計画径とに基づいてワーク基礎軸部に対するワーク偏
心軸部の予定偏心量を特定し、さらにワーク基礎軸部の
主軸に対する実際偏心量とワーク基礎軸部に対するワー
ク偏心軸部の予定偏心量とに基づいて主軸に対するワー
ク偏心軸部の予定偏心量を特定するように実施する。
【0008】上記各発明によれば、ワーク基礎軸部の径
に加工誤差があっても、主軸に対するワーク偏心軸部の
予定偏心量がその加工誤差に関連して変化するものとな
るため、ワーク偏心軸部をその計画外径deに合致させ
て研削しても、ワーク基礎軸部及びワーク偏心軸部の総
合形状に於ける半径面上で最も離れた2点間の研削後の
距離は計画上ワーク最大2点間距離Tsに合致したもの
となる。
【0009】上記各発明の実施に於いて、請求項3に記
載したように、定寸装置の接触子をワーク偏心軸部の周
面に当接させ、主軸の回転中に定寸装置により前記周面
の位置を測定させ、この測定値が極値となる時点の主軸
の回転角である極値回転角を判別し、この極値回転角に
基づいてワーク偏心軸部の位相を特定する。これによれ
ば、ワーク偏心軸部の周面の特定半径上の位置を測定す
るための定寸装置の測定情報が、カム研削盤のコンピュ
ータ数値制御装置によるワーク偏心軸部の回転位相の特
定を可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施に使用される
カム研削盤の正面図、図2は前記カム研削盤の平面図、
図3は前記カム研削盤による研削の対象となるワークを
示しAは正面図でBは側面図、図4は研削処理の流れを
示す説明図、図5はワークのクランクピン部の前端面が
主軸回りへ回転される様子を示す説明図、図6は前記カ
ム研削盤の主軸にv形受けを介してワークを固定した状
態を示しAは主軸の正面から見た図でBは主軸の前端面
側から見た図、図7は研削処理の流れを示す説明図、図
8はV形受けにジャーナル部を載置した状態を示す説明
図、図9はV形受けにワークを固定した状態を示しAは
ワーク半径方向から見た図でBはワーク長手方向の偏心
ピン側から見た図である。
【0011】図1及び図2には円筒体やカムなどを研削
する際に使用される公知のカム研削盤を示し、1はベッ
ドであり、2はベッド1上に左右方向(Z方向)の移動
自在に設けられたワーク支持テーブル、そして3はベッ
ド1上に前後方向(X方向)の移動自在に設けられた砥
石台である。
【0012】4はベッド1と同体部位に設けられたワー
ク支持テーブル2送り用のサーボモータで、ワーク支持
テーブル2を図示しないネジ送り機構を介してZ方向へ
送り移動させるものである。5はベッド1と同体部位に
設けられた砥石台3送り用のサーボモータで、砥石台3
を図示しないネジ送り機構を介してX方向へ送り移動さ
せるものである。
【0013】ワーク支持テーブル2上には主軸台6及び
心押台7を備えたワーク支持回転手段が形成されてい
る。8は主軸台6上に設けられた主軸9駆動用のサーボ
モータ、10は砥石台3の砥石回転軸11に固定された
回転砥石、12は砥石回転軸11を回転させるためのモ
ータである。このさい、主軸台6には主軸9と同心に配
置された主軸台センタ13a及びワークwに主軸9の回
転を付与するための回転力付与部材13bを設け、また
心押台7には主軸9と同心状に配置された心押台センタ
14を設ける。またベッド1上の適当箇所にはワークw
の直径を測定するものとした公知の定寸装置15a、1
5bを設ける。各定寸装置15a、15bはワークwの
周面に当接される接触子を具備している。そして、上記
各部の主要な作動部は図示しないコンピュータ数値制御
装置により制御されるようになされている。
【0014】次に上記したカム研削盤を使用して、図3
に示すように互いに偏心したジャーナル部w1と偏心ピ
ン部w2とを備えたワークwを研削する際の処理につい
て、2種の方法をそれぞれの場合に分けて説明する。
【0015】A:ワークwを主軸台センタ13aと心押
台センタ14で支持して行う場合について説明すると次
のとおりである。即ち、ジャーナル部w1を偏心ピン部
w2よりも先に従来より一般に行われている手法で研削
し、このワークwを図1及び図2に示すように主軸台セ
ンタ13aと心押台センタ14とで支持させ、ジャーナ
ル部w1の軸心c1と主軸9の軸心とを合致させる。こ
の際、ジャーナル部w1は比較的大きな加工誤差が許さ
れるものであるため、その実際径djは比較的大きな範
囲でワークw毎に異なったものとなる。
【0016】この後、図4中のステップ100に示すよ
うに偏心ピン部w2の位相を特定する処理、即ち位相決
めを行う。この位相決めは、必要に応じサーボモータを
回転作動させてワーク支持テーブルを左右移動させる等
して図1及び図5等に示すように定寸装置15aの接触
子を偏心ピン部w2の軸心c2の真上位置p1或いは真
下位置p2に接触させ、この状態で主軸9を回転させ、
この回転中、主軸9の回転角に対応した偏心ピン部w2
の周面の上下位置を定寸装置15aに測定させ、この測
定情報をコンピュータ数値制御装置に入力し、偏心ピン
部w2の周面の上下位置が極値となるときの、即ち最大
値或いは最低値となるときの主軸9の回転角を判別さ
せ、偏心ピン部w1の回転位相を特定させる。この回転
位相の特定は定寸装置15aの測定中にその測定値が極
値であるか否かを測定と同時的に判別させ極値が測定さ
れた時点を捉えてこれと同時的に行わせるようにしても
よいし、或いはこれに代えて定寸装置15aが偏心ピン
部w2の全周囲の測定を終了した後にその測定情報から
測定値の極値とこれに対応した主軸9の特定回転角を判
別させ、この回転角に基づいて行わせるようにしてもよ
い。なお、図5に於いて実線s1は偏心ピン部w2の高
さが最大となったときを示し、仮想線s2は偏心ピン部
w2の高さが最低となったときを示しており、また一点
鎖線s3はジャーナル部w1を示している。
【0017】この一方では主軸9に対する偏心ピン部w
2の予定偏心量Erを次のように特定するのである。こ
こに、予定偏心量Erは主軸9とジャーナル部w1とが
同心となされているため、ジャーナル部w1に対する偏
心ピン部w2の予定偏心量Esに等しくなる。
【0018】即ち、先ずステップ101の処理を行うの
であって、この処理では、図1及び図3に示すように定
寸装置15bの一対の接触子をジャーナル部w1の軸心
c1の真上位置p3と真下位置p4となるその周面箇所
に接触させ、必要に応じてジャーナル部w1を主軸9と
共に回転させる等して定寸装置15bにジャーナル部w
1の実際径djを測定させる。そして、この測定情報を
コンピュータ数値制御装置に入力する。
【0019】次にステップ102に移行するのであっ
て、即ち、コンピュータ数値制御装置に予定偏心量Es
を次の(1)式で算出させる。 Er=Es=Ts−(dj+de)/2 ・・・(1)式 ここに、deは偏心ピン部w1の計画径である。図3に
於いて、計画上ワーク最大2点間距離Tsと、偏心ピン
部w2の計画径deとは既述のように高精度を要求され
るのであって、これらの研削後の実際値がこれら計画上
ワーク最大2点間距離Tsや計画径deと厳密に合致す
ることを要求されるため、ジャーナル部w1の実際径d
jが実測により特定されると、予定偏心量Er(=E
s)は(1)式で特定されるのである。
【0020】以上により、偏心ピン部w2の回転位相
と、主軸の軸心sc(即ち、ジャーナル部w1の軸心c
1)に対する偏心ピン部w2の予定偏心量Erが特定さ
れた状態となり、この予定偏心量Erと偏心ピン部w2
の計画径deとに基づいてカム研削盤による偏心ピン部
w2の研削が可能となる。
【0021】この後、ステップ103に移行し、クラン
クピン部w2をコンピュータ数値制御装置によりこれら
の研削情報に基づいて自動的に研削させるのである。
【0022】B:ワークwを図6に示すようにV形受け
16で受けてバイスチャック17でクランプすることに
より行う場合について説明すると次のとおりである。即
ち、主軸9の前端面9aにV形受け16とバイスチャッ
ク17とを固定する。この際、V形受け16は2つの受
け面16a、16bを前面視V形に配置したものとな
し、そして2つの受け面16a、16bの交叉角2θは
任意な特定大きさとなす。バイスチャック17は、V形
受け16と同体状になされたチャック本体18にクラン
プアーム19を主軸9と平行な支点軸20を介して揺動
自在に装着し、且つチャック本体18に主軸9と交叉す
る方向のピストンロッド21aを備えた油圧シリンダ装
置21を組み込み、このピストンロッド21aの先端部
とクランプアーム19の基端部とを長孔dとこれに挿通
された結合ピンeを介して結合させたものとなす。この
バイスチャック17は油圧シリンダ装置21のピストン
ロッド21aが油圧により出入り変位されてクランプア
ームが矢印方向fへ開閉作動されるものである。
【0023】上記V形受け16の受け面16a、16b
を図6Bに示すような水平基本姿勢となし且つクランプ
アーム19を開側へ揺動させた状態の下で、V形受け1
6の受け面16a、16b上に、偏心ピン部w2よりも
先に従来より一般に行われている手法により研削された
状態のジャーナル部w1を、主軸9と同じ向きに載置す
る。この載置状態を保持してクランプアーム19を閉側
へ揺動させ、ジャーナル部w1をV形受け16に固定さ
せる。この際、ワークwは図示しない位置規制手段の一
時的な進出作動により、ジャーナル部w1の軸心c1と
偏心ピン部w2の軸心c2とを含む垂直面上に主軸9の
軸心scが含まれるような垂直姿勢となされる。この
後、図7に示すステップ200の位相決めとステップ2
01のジャーナル部w1の実際径djの測定を先の場合
と同様に行う。
【0024】次にステップ202に移行するのであっ
て、即ち、ジャーナル部w1の実際径dj等に基づいて
このジャーナル部w1の軸心c1と主軸9の軸心scと
の実際距離(即ち、ジャーナル部偏心量)Sを特定す
る。これの特定には種々の手法があるが、その一例につ
いて説明すると、次のとおりである。
【0025】即ち、基準となすべきジャーナル部w1の
径(基準径)を任意に特定するのであり、いま、この基
準径をdj0とする。そして、この基準径dj0のジャ
ーナル部w1を受け面16a、16bに載置した状態と
なし、この状態での、ジャーナル部w1の軸心c1と主
軸9の軸心scとの距離S0を予め実測或いは計算によ
り求めておく。これらに関連した情報はコンピュータ数
値制御装置にその処理に先立って入力される。
【0026】上記ジャーナル部偏心量Sはジャーナル部
w1の実際径djと基準径dj0とが同じであれば、基
準のジャーナル部w1の場合の距離S0と同一となる
が、ジャーナル部w1の実際径djと基準径dj0とが
同じでないときは距離S0とは特定量△Sだけ異なった
ものとなる。
【0027】この特定量△Sは次のように特定するので
あって、即ち、実際径djから基準径dj0を減じてそ
の差△djを求め、次にこの差△djと、2つの受け面
16a、16bの交叉角2θとに基づいて、次の(2)
式から算出する。 △S=−△dj0/2/sinθ ・・・(2)式 ここに、θは前記交叉角2θを半分にした角である。こ
うして算出した特定量△Sを距離S0に加えてジャーナ
ル部偏心量Sを特定するのである。なお、ジャーナル部
偏心量Sは上記のように演算により求めるとに代えて、
定寸装置により実測して特定することも差し支えない。
【0028】次にステップ203に移行するのであっ
て、ここではジャーナル部w1に対する偏心ピン部w2
の予定偏心量を次のように特定する。即ち、V形受け1
6に載置されたジャーナル部w1の軸心c1の高さは、
ジャーナル部w1の実際径djから計画径dj0を減じ
て特定される加工誤差量△djに関連して、計画径dj
0のジャーナル部w1の軸心c1の高さに比べて、特定
量△yだけ大きくなるのであり、先ずは、この特定量△
yを求める。
【0029】この特定量△yは図8から判断されるよう
に次の(3)式で表される。 △y=△dj/2/sinθ ・・・(3)式 図8中、s0は計画径dj0のジャーナル部w1を示
し、s01は実際径djのジャーナル部w1を示してい
る。またyは受け面16a、16bの最下位置p5から
実際径djのジャーナル部w1の軸心c1までの距離で
ある。この際、特定量△yは計画上ワーク最大2点間距
離Tsを小さくなすように作用するものである。またジ
ャーナル部w1の半径は特定量△dj/2だけ大きくな
り、この特定量△dj/2は計画上ワーク最大2点間距
離Tsを長くなすように作用するものである。
【0030】一方、計画上ワーク最大2点間距離Tsは
これの実際距離と厳格に合致することが要求されるもの
である。従って、図8及び9等から判断されるように、
計画上ワーク最大2点間距離Tsを研削後にも確保する
には、ジャーナル部w1に対する偏心ピン部w2の予定
偏心量Esは、計画偏心量をEs0とすると、次の
(4)式により特定しなければならない。 Es=Es0+△dj/2/sinθ−△dj/2 ・・・(4)式
【0031】次にステップ204に移行するのであっ
て、ここでは主軸9に対する偏心ピン部w2の予定偏心
量Erを特定する。この予定偏心量Erはジャーナル部
偏心量Sと、ジャーナル部w1に対する偏心ピン部w2
の予定偏心量Esとから、次の(5)式により表され
る。 Er=S−Es =S−(Es0+△dj/2/sinθ−△dj/2) ・・・(5)式
【0032】以上により、偏心ピン部w2の回転位相
と、主軸9の軸心scに対する偏心ピン部w2の予定偏
心量Erが特定された状態となり、この予定偏心量Er
と偏心ピン部w2の計画径deに基づいてカム研削盤に
よる偏心ピン部w2の研削が可能となる。
【0033】この後、ステップ205に移行し、偏心ピ
ン部w2をコンピュータ数値制御装置によりこれらの研
削情報に基づいて自動的に研削させるのである。上記し
た一連の処理はワークwをV形受け16に固定する処理
や予め入力されるべき情報を除き、全てコンピュータ数
値制御装置により自動的に実施させるようになすのが好
ましいが、これに限定するものではない。
【0034】上記実施例ではジャーナル部w1と偏心ピ
ン部w2を有する特定の部品をワークwの典型的代表例
として説明したが、本発明はこれに限定するものではな
く、互いに偏心した2つの軸部を有するワークであれ
ば、あらゆる種類のワークに対して応用し得るものであ
る。
【0035】
【発明の効果】上記した本発明によれば、次のような効
果が得られるのである。即ち、請求項1又2の発明によ
れば、ワーク基礎軸部w1とワーク偏心軸部w2を有す
るワークwの多数を順次に研削する際、ワーク基礎軸部
w1の径に加工誤差があっても、計画上ワーク最大2点
間距離Tsと、ワーク偏心軸部w2の計画外径deとを
厳密に確保し得る研削を段取り替えのための多くの手間
を要することなく行うことができる。
【0036】請求項3の発明によれば、ワーク基礎軸部
w1とワーク偏心軸部w2を有するワークwの多数を順
次に研削する際、ワーク偏心軸部w1の位相をコンピュ
ータ数値制御装置に機械的且つ迅速に特定させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用されるカム研削盤の正面図
である。
【図2】前記カム研削盤の平面図である。
【図3】前記カム研削盤による研削の対象となるワーク
を示しAは正面図でBは側面図である。
【図4】研削処理の流れを示す説明図である。
【図5】ワークの偏心ピン部の前端面が主軸回りへ回転
される様子を示す説明図である。
【図6】前記カム研削盤の主軸にv形受けを介してワー
クを固定した状態を示しAは主軸の正面から見た図でB
は主軸の前端面側から見た図である。
【図7】研削処理の流れを示す説明図である。
【図8】V形受けにジャーナル部を載置した状態を示す
説明図である。
【図9】V形受けにワークを固定した状態を示しAはワ
ーク半径方向から見た図でBはワーク長手方向の偏心ピ
ン側から見た図である。
【符号の説明】
15a、15b 定寸装置 9 主軸 16 V形受け a、b 点 de 計画外径 Er 主軸に対するワーク偏心軸部の予定偏心量 S ワーク基礎軸部(ジャーナル部)の主軸に対する実
際偏心量 Ts 計画上ワーク最大2点間距離 w1 ワーク基礎軸部(ジャーナル部) w2 ワーク偏心軸部(偏心ピン部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA01 AA13 CA04 CA13 CA27 CB13 DD20 3C049 AA03 AB03 AB08 AC02 BA07 BB06 BC02 CA01 CA03 CB01 CB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工済みのワーク基礎軸部を主軸に同心
    状に固定させ、この固定状態の下で定寸装置によりワー
    ク基礎軸部の径を測定し、次にこの測定値と、ワーク偏
    心軸部の計画外径と、ワーク基礎軸部及びワーク偏心軸
    部の総合形状に於ける半径方向面上で最も離れた2点間
    の計画上の距離である計画上ワーク最大2点間距離とに
    基づいて主軸に対するワーク偏心軸部の予定偏心量を特
    定して実施することを特徴とするカム研削盤によるワー
    ク偏心軸部の研削方法。
  2. 【請求項2】 V形受けを主軸の軸心に関連させて固定
    すると共にこのV形受けに加工済みのワーク基礎軸部を
    固定させ、この固定状態の下で主軸を回転させつつ定寸
    装置でワーク基礎軸部の径を測定すると共に、ワーク基
    礎軸部の主軸に対する実際偏心量を定寸装置で測定する
    か若しくは先に測定したワーク基礎軸部の径に基づいて
    算出することにより特定し、一方ではワーク基礎軸部及
    びワーク偏心軸部の総合形状に於ける半径方向面上で最
    も離れた2点間の計画上の距離である計画上ワーク最大
    2点間距離と、ワーク基礎軸部の実際径及びこれの計画
    径と、ワーク偏心軸部の計画径とに基づいてワーク基礎
    軸部に対するワーク偏心軸部の予定偏心量を特定し、さ
    らにワーク基礎軸部の主軸に対する実際偏心量とワーク
    基礎軸部に対するワーク偏心軸部の予定偏心量とに基づ
    いて主軸に対するワーク偏心軸部の予定偏心量を特定す
    るように実施することを特徴とするカム研削盤によるワ
    ーク偏心軸部の研削方法。
  3. 【請求項3】 定寸装置の接触子をワーク偏心軸部の周
    面に当接させ、主軸の回転中に定寸装置により前記周面
    の位置を測定させ、この測定値が極値となる時点の主軸
    の回転角である極値回転角を判別し、この極値回転角に
    基づいてワーク偏心軸部の位相を特定することを特徴と
    する請求項1又は2記載のカム研削盤によるワーク偏心
    軸部の研削方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103894904A (zh) * 2012-12-25 2014-07-02 上海龙钰电梯配件有限公司 一种电梯安全钳的磨削加工装置
JP2017087372A (ja) * 2015-11-13 2017-05-25 株式会社シギヤ精機製作所 ワークの研削方法及び研削装置
CN108907923A (zh) * 2018-08-16 2018-11-30 江苏万达特种轴承有限公司 一种偏心轴的磨削加工方法
KR101988254B1 (ko) * 2018-11-28 2019-09-30 민춘식 다이아몬드휠을 이용한 초경환봉 육각 성형용 가공장치

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