JP6877683B2 - 紐掛装置 - Google Patents

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本発明は、箱状のワークに掛紙を被せ、紐掛けを行い排出する紐掛装置に関し、特に、ワークとして折詰弁当や駅弁等の自動包装に適したものである。
従来より、折詰弁当や駅弁等のような箱状物に掛紙を被せ、紐掛けを行う場合には、その作業工程が多岐に亘るため、人手に頼った手作業では非常に煩雑で時間もかかり、安定した作業も難しく、包装の外観品質が不揃いとなるおそれもあった。かかる問題を解決すべく、箱状物の紐掛け作業を機械化して、効率良く自動的に行えるようにした様々な紐掛装置が既に提案されている。
例えば、従来の紐掛装置として、特許文献1に開示されたものが知られている。この紐掛装置は、他の数多の紐掛けを自動的に行う装置と同様に、既に掛紙で包装された状態の包装物を対象とし、紐掛け作業のみを自動化したものであった。すなわち、この紐掛装置は、包装物に紐を十字状に巻き付けた後、紐の両端の結び目が蝶結びとなるように結び作業を行うように構成されている。
特開平5−85506号公報
しかしながら、前述した特許文献1に開示された紐掛装置であっても、紐掛け前の箱状物に掛紙を被せる作業は予め人手によるものであり、掛紙の包装ないし紐掛けに至る一連の工程を全て自動化できるものではなかった。特に、箱状物に掛紙を被せたとしても、その状態から紐を巻き付け結ぶまでの間中、掛紙がずれないように保持しておくための工夫も必要であり、このような一連の作業を全て自動的に連続して行うことは困難であった。
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、箱状のワークに対して紐を巻き付けて結ぶ作業の前に、ワークに掛紙を供給して被せる作業も、全て一連の作業として機械化して効率良く自動で行うことを可能とし、処理能力の向上のみならず包装品質も高めることができる紐掛装置を提供することを目的としている。
本発明は、前述した目的を達成するために創案されたものであり、本発明の一態様に係る紐掛装置(10)は、箱状のワーク(1)に掛紙(2)を被せ、紐掛けを行い排出するものであり、導入位置にセットされたワーク(1)の上面に掛紙(2)を供給して被せ、掛紙(2)をワーク(1)の側面に沿って折り曲げ被せる掛紙供給部(20)と、掛紙(2)が被せられたワーク(1)を、掛紙(2)がワーク(1)の側面に沿って折り曲げられた状態に保持しつつ搬送する搬送部(30)と、紐掛位置まで搬送されたワーク(1)に、掛紙(2)の上から紐(3)を掛けて結ぶ紐掛部(40)と、紐掛けが終了したワーク(1)を外部へ排出する排出部(50)と、を備える。
本紐掛装置(10)によれば、掛紙供給部(20)によりワーク(1)に掛紙(2)を供給して被せる時に、併せて掛紙(2)をワーク(1)の側面に沿って折り曲げることができる。次いで、掛紙(2)が被せられたワーク(1)を、搬送部(30)により紐掛位置まで搬送する時も、掛紙(2)がワーク(1)の側面に沿って折り曲げられた状態に保持しつつ搬送することができる。
これにより、ワーク(1)に掛紙(2)を被せる作業も自動的に行うことができる。しかも、紐掛部(40)によりワーク(1)に紐(3)を掛けて結ぶ段階まで、ワーク(1)に掛紙(2)が被せられた状態を確実に維持することが可能となる。よって、ワーク(1)に掛紙(2)の上から紐(3)を掛けて結ぶ作業を効率良く行うことができる。
本発明に係る紐掛装置によれば、箱状のワークに対して紐を巻き付け結ぶ作業の前に、ワークに掛紙を供給して被せる作業も、全て一連の作業として機械化して効率良く自動的に行うことを可能とし、処理能力の向上のみならず包装品質も高めることができる。
本発明の実施の形態に係る紐掛装置を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置を示す左側面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置を示す斜視図である。 図1のV−V線断面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の本体の内部を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の掛紙供給部を構成する供給機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の掛紙供給部を構成する供給機構を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の掛紙供給部を構成するスタッカーを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の掛紙供給部を構成する供給機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の搬送部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の搬送部を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の搬送部を示す右側面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の搬送部を示す背面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する回転機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する回転機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する回転機構を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する回転機構を示す右側面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する紐供給機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する紐供給機構を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構の配置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構の配置を示す別の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構を示す右側面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構を示す背面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構の動作を示す説明図である。 図27の続きの動作を示す説明図である。 図28の続きの動作を示す説明図である。 図29の続きの動作を示す説明図である。 図30の続きの動作を示す説明図である。 図31の続きの動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構のかた結び機構の一部を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の片花結び機構の一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構のフック機構の一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の第2紙折機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の第2紙折機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構のかた結び機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構のかた結び機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の受取クランプ機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の受取クランプ機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の片花結び機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構の片花結び機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構のフック機構を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構のフック機構を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構によるかた結び動作を示す説明図である。 図46の続きの動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する結び機構による片花結び動作を示す説明図である。 図48の続きの動作を示す説明図である。 図49の続きの動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置の紐掛部を構成する巻付機構によるかた巻付動作を弁当と紐のみで示す説明図である。 図51の続きの動作を示す説明図である。 図52の続きの動作を示す説明図である。 図53の続きの動作を示す説明図である。 図54の続きの動作を示す説明図である。 図55の続きの動作を示す説明図である。 図56の続きの動作を示す説明図である。 図57の続きの動作を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る紐掛装置で紐掛けする弁当を示す斜視図である。
以下、図面に基づき、本発明を代表する実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る紐掛装置10は、箱状のワークに掛紙を被せ、紐掛けを行い排出するものである。以下、箱状のワークとして、弁当1に適用した場合を例に説明する。ここで弁当1とは、図59に一例を示すように、長方形で底浅な弁当箱内に御飯やシュウマイ等のおかずが盛り付けされて蓋が被せられた折詰弁当(駅弁)である。
弁当1は、後述するが箸袋が載せられ掛紙2が被せられた状態で、例えば紙製の平たいシデ紐等の紐3によって紐掛けが行われる。掛紙2は、弁当1の上面(蓋)に合致する長方形の四辺より、弁当箱の四方の側面を覆う両側片ないし上下片が延出した形状であり、図示省略したが商品説明や商標等の各種デザインが印刷されている。また、紐3の結び方は、弁当1に紐3を十字掛けして、上面の一端側(短辺)よりの中央部分に結び目が配される片花結びであり、紐3の片方を引っ張ると容易に解けることが特徴である。
[紐掛装置10の全体構成]
図1〜図6に示すように、紐掛装置10は、全体的には縦置きケース型に構成されており、下部をなす架台11と、上部をなす本体12とからなる。架台11は、その内部に空圧機器であるコンプレッサーや真空ポンプ等の駆動系の構成部品が収納され、外壁をなす金属製のカバーで覆われており、カバーの一部は扉として開閉可能に構成されている。
本体12は、前記架台11の天板であるステージ上に設置された機枠内に、本発明の構成要部をなす掛紙供給部20、搬送部30、紐掛部40等の構成部品が配設され、外壁をなす透明樹脂製のカバーで内部を視認可能に覆われている。また、本体12の片隅には、紐掛装置10の運転状況や異常発生等を各色点灯により報知するシグナルタワー13が立設されている。
本体12の正面一端側には、ボックス型の操作部100が設置されている。操作部100には、各種設定を行うタッチパネル式ディスプレイである表示部101と、各種操作を行う押しボタン式の複数のスイッチ102が設けられている。操作部100には、その他、紐掛装置10の運転中の異常発生時等に緊急停止するための安全機構に関する非常停止スイッチ等の各種スイッチや警報ブザー等も設けられている。
また、架台11の傍らには、別体の電装ボックス14が隣接して設置されている。電装ボックス14は、その内部に後述の掛紙供給部20や搬送部30等の各構成要素の動作を制御する制御盤(シーケンサ)や電源投入パネル等の電装機器が収納されている。図示省略したが電源投入パネルには、主電源を投入するスイッチ、タッチパネル式の表示部、別体である手動操作用の操作ボックスや外部のパソコンに接続するコネクタ等が設けられている。また、電装ボックス14の外側には、制御盤冷却用のクーラー14aが付設されている。
本体12の正面には、透明樹脂製のカバーの一部が矩形に切り欠かれて(図1中の斜線部分)、ワーク投入口121となっている。このワーク投入口121は、弁当1を装置内部の導入位置にセットするための開口である。ここで弁当1は、蓋の上に箸袋を置いた状態で1つずつ、箱の長辺が装置の前後方向と平行な向きでワーク投入口121の内側(導入位置)に手動でセットされる。本体12の正面より手前が前方、本体12の正面より奥側が後方、そして本体12の正面に向かって両側が左右方向となる。
本体12内のステージ上で導入位置の左側には、掛紙供給部20が配設されている。
[掛紙供給部20]
図7〜図11に示すように、掛紙供給部20は、予め導入位置にセットされた弁当1の上面に掛紙2を供給して被せるものである。掛紙供給部20は、数多の掛紙2を予め装填しておくスタッカー21と、該スタッカー21から掛紙2を1枚ずつ取り出して弁当1上に供給する供給機構22と、を備えている。
図10,図7に示すように、スタッカー21は、周囲にフランジ片211が立設された多角形の載置台210からなる。載置台210は、その上に所定数量(例えば1000枚)の掛紙2を重ねた状態で装填することができる。載置台210は、掛紙2の数量に応じて、一番上の掛紙2が所定高さに維持されるように、支持脚212によって昇降可能に支持されている。なお、掛紙2の数量はセンサによって検出される。
図8,図9、図11に示すように、供給機構22は、スタッカー21から導入位置に亘って、これらの上方で側方へ延びるように架設されたレール23と、該レール23上を往復移動するスライダー24と、該スライダー24より下方へ伸縮可能に支持された供給ヘッド25と、を備えている。供給ヘッド25は、多角形の板状に形成され、その下面の周囲に、掛紙2を真空吸着するための複数の真空パッド250が設けられている。
供給ヘッド25は、スライダー24がレール23上にてスタッカー21の上方に位置する時に、スタッカー21内で一番上の掛紙2に触れる位置まで下降し、各真空パッド250によって掛紙2を1枚ずつ真空吸着して上昇する。次いで供給ヘッド25は、スライダー24と共にレール23上を弁当1の導入位置の上方まで移動する。そして供給ヘッド25は、弁当1に触れる位置まで下降し、各真空パッド250が真空解除されて掛紙2を離すことで、弁当1の上面に掛紙2を被せるように動作が制御される。
また、図11に示すように、供給ヘッド25の両側には、一対の紙折り片251,251が下方へ突設されている。各紙折り片251は、供給ヘッド25が弁当1に触れる位置まで下降した時に、弁当1の両側方(両長辺の外側)に延出した掛紙2の両側片を、それぞれ弁当1の側面に沿わせて下方へ直角に折り曲げるものである。なお、供給ヘッド25の下面には、弁当1の上下(両短辺の外側)より延出した掛紙2の上下片を、それぞれ下方へ折り癖を付けるためのスポンジ252が設けられている。
[搬送部30]
図12〜図15に示すように、搬送部30は、前記掛紙供給部20から導入位置で引き継いだ弁当1を、該弁当1上の掛紙2が弁当1の側面に沿って折り曲げられた状態に保持しつつ装置内部(後方)へ搬送するものである。搬送部30は、導入位置から装置内部の紐掛位置に向かって下方に配設されたベース31と、該ベース31上を前後方向へ往復移動するスライド台32と、該スライド台32より上下方向へ昇降可能に支持されて弁当1を載せる搬送テーブル33と、を備えている。
図14に示すように、スライド台32は、ベース31との間で上下に対向するラック34,35と、各ラック34,35の間に噛み合い回転駆動するピニオン36とによって、ベース31上を前後方向へ往復移動する。また、図15に示すように、搬送テーブル33は、スライド台32よりシリンダー37を介して上昇することにより、導入位置にある弁当1を下から持ち上げて載せた状態で装置内部(後方)の紐掛位置の手前まで移動する。
また、図15に示すように、搬送テーブル33の両側には、前記掛紙供給部20にある一対の紙折り片251,251によって折り曲げられた掛紙2の両側片を、そのまま折り曲げられた状態に保持する一対の紙押え片331,331が設けられている。各紙押え片331は、それぞれ搬送テーブル33の前端下方に配設された平行開閉形のエアチャック330によって開閉駆動する。すなわち、各紙押え片331は、前記各紙折り片251による掛紙2の保持が解除される前に開状態から閉状態に駆動し、前記各紙折り片251に代わって掛紙2の両側片を折り曲げた状態に押さえるものである。
[紐掛部40]
図4〜図7に示すように、紐掛部40は、前記搬送部30により紐掛位置まで搬送された弁当1に掛紙2の上から紐3を掛けて結ぶものである。紐掛部40は、紐掛位置に配置された回転機構41と、紐3を供給する紐供給機構42と、前記回転機構41上の弁当1の周囲に紐3を十字状に巻き付ける巻付機構43と、弁当1に巻き付けた紐3を片花結びで結ぶ結び機構45と、を備えている。
[紐掛部40の回転機構41]
回転機構41は、前記搬送部30の搬送テーブル33から移された弁当1を、紐掛位置で水平方向に90度の範囲で回転可能に保持するものである。図16〜図19に示すように、回転機構41は、水平方向に90度の範囲で回転駆動する回転盤411上に、一対の支持脚412,412が立設され、各支持脚412の上端に回転ホルダー413を設けてなる。
回転ホルダー413は、両側に分かれた枠組状に形成され、弁当1の大きさ形状に合致しており、紐掛位置に配されている。ここで回転ホルダー413の中心、すなわち保持する弁当1の中心は、回転盤411の垂直な回転軸上に設定されている。回転ホルダー413の両側には、前記搬送テーブル33にある一対の紙押え片331,331に代わって、掛紙2の両側片を折り曲げられた状態に保持する一対の紙押え片414,414が設けられている。
各紙押え片414は、それぞれシリンダー415によって開閉駆動する。各紙押え片414は、前記各紙押え片331による掛紙2の保持が解除される前に、掛紙2の両側片を折り曲げた状態に押さえるように駆動する。ここで各紙押え片414は、弁当1にて紐3が巻き付けられる位置を避けるように配されている。
[紐掛部40の紐供給機構42]
紐供給機構42は、後述の巻付機構43に紐3を供給するものであり、図1〜図4に示すように、本体12内のステージ上にて紐掛位置の背後に配置されている。本実施の形態における紐3は、紙製の平たいシデ紐が用いられており、ステージ上に設置されるボビン420に巻かれた状態で供給され、ボビン420から順次繰り出されるように設定されている。
図20および図21に示すように、紐供給機構42は、ステージ上に脚台421を介して立設された垂直な立壁スタンド422の正面に、それぞれ回転可能に軸支された複数のガイドローラー423A〜423J等を備えている。紐供給機構42は、前記ボビン420に巻かれた紐3を、最初のガイドローラー423Aから最後のガイドローラー423Jにかけて順次導いて、紐掛位置にある前記回転ホルダー413上の弁当1の傍らに供給する。
一のガイドローラー423Cの傍らには、このガイドローラー423Cとの間に紐3を挟持した状態で回転駆動し、紐3を送り出すための送出ローラー424が配設されている。また、ガイドローラー423D,423Fは、それぞれ揺動可能なアーム部材425に軸支されており、アーム部材425が自重で下降することで、紐3のテンションがコントロールされている。最後のガイドローラー423Jの下方には、紐3を下方へ案内するガイド部材426が配設され、ガイド部材426の下端出口には、紐3を下方へ導くための供給ローラー426aが一対設けられている。
最後のガイドローラー423Jと、その一つ前のガイドローラー423I、それにガイド部材426は、それぞれ立壁スタンド422に対して昇降可能に取り付けられた可動ブラケット427上に取り付けられている。この可動ブラケット427は、ガイド部材426等を含めて全体がシリンダー428によって上下方向に駆動可能に構成されている。
また、可動ブラケット427上におけるガイド部材426の基端上側には、紐3を切断するためのカッター429が設けられており、カッター429も可動ブラケット427と一体に上下方向に駆動される。カッター429は、次述する巻付機構43により弁当1に紐3を巻き付ける動作中の所定のタイミングにて、紐3の途中を切断するように設定されている。
[紐掛部40の巻付機構43]
巻付機構43は、前記回転機構41と協働して、前記回転機構41の回転ホルダー413上に保持された弁当1の周囲に、前記紐供給機構42から供給された紐3を十字状に巻き付けるものである。図22および図23に示すように、巻付機構43は、前記ステージ上にて紐掛位置を中心に回転可能に配設された一対のリングギアであるの小径の内リング431と大径の外リング441とを備えている。
内リング431と外リング441とは、それぞれ回転ホルダー413上の弁当1に対して前後に延びる水平軸を回転中心として前後に並び、前方に内リング431が、後方に外リング441が配置されている。外リング441は、図示省略したが前記紐供給機構42の脚台421に取り付けられており、内リング431は、外リング441の前方で別の支持構造に取り付けられており、それぞれ独立に回転駆動する。
図24〜図26に示すように、内リング431は、その内周に対して回転可能に当接する複数のベアリング432によって前記支持構造に取り付けられている。内リング431の外周には、その全周に亘って数多の歯が連設されている。内リング431の外周の歯には、電動モーター433で回転駆動する駆動ギア434が噛み合っており、内リング431は電動で回転する。内リング431の一端には、前記紐供給機構42から供給された紐3の先端側を保持可能な先端保持部435が設けられている。先端保持部435は、一対のローラーを含む把持機構によって紐3の先端側を挟持したり離すように構成されている。
外リング441も、その内周に対して回転可能に当接する複数のベアリング442によって前記脚台421に取り付けられている。外リング441の外周にも、その全周に亘って数多の歯が連設されている。外リング441の外周の歯には、電動モーター443で回転駆動する駆動ギア444が噛み合っており、外リング441も電動で回転する。外リング441の一端には、内リング431の先端保持部435で保持された紐3の先端側より手前途中となる基端側を保持可能な基端保持部445が設けられている。基端保持部445は、一対のローラーを含む把持機構によって紐3の基端側を挟持したり離すように構成されている。
詳しくは後述するが、内リング431の先端保持部435は紐3の先端側を保持して、内リング431の回転に伴い弁当1の周りを周回し、外リング441の基端保持部445は紐3の基端側を保持する他、単に挿通可能に掛止することも可能であり、外リング441の回転に伴い弁当1の周りを周回する。かかる周回の途中で、前記回転機構41により弁当1の向きが90度回転することにより、弁当1の周囲に紐3が十字状に巻き付けられるように動作が制御される。
また、図8に示すように、前記回転機構41のホルダー413の上方に位置する前記レール23には、押圧クッション436が、シリンダー437を介して昇降可能に取り付けられている。巻付機構43により弁当1に紐3を一回周回させる時に、押圧クッション436が下降して弁当1を上から押さえることで、弁当1に被さる掛紙2がずれることを防止するように設定されている。
[紐掛部40の結び機構45]
結び機構45は、弁当1に十字状に巻き付けた紐3を片花結びで結ぶものである。図7,図33〜図35に示すように、結び機構45は、弁当1を紐掛位置に保持する回転ホルダー413の左側の傍らに配設されている。結び機構45は、先ずかた結びを行うかた結び機構451と、続いて片花結びを行う片花結び機構461とを備えている。また、結び機構45には、かた結び動作時に弁当1の上面の一端側(一短辺)より延出した掛紙2の一端片を下方へ折り曲げる第2紙折機構49が併設されている。
第2紙折機構49は、図34中では図示省略したが、紐掛位置に保持された弁当1の一端側(一短辺)の上方に対して、その後方より出没可能に支持された紙折りアーム491を備えている。図36および図37に示すように、紙折りアーム491は、先端側が弁当1の一端側を囲む略コ字形に形成されており、基端側を回転中心として、弁当1の一端側の上方に待避した状態から、図中で反時計回りに180度回転するように支持されている。
紙折りアーム491が、図37中に想像線で示したように、反時計回りに180度回転して弁当1の一端側に嵌ると、弁当1の上面の一端側(一短辺)より延出した掛紙2の一端片が、前述した掛紙2の両側片と同様に弁当1の側面に沿うように下方へ直角に折り曲げられる。なお、紙折りアーム491は左右一対に分かれており、その中央の隙間には、回動動作時に弁当1の巻き付けられた紐3が通り、紙折りアーム491が紐3と干渉しないようになっている。
かた結び機構451は、片花結びを行う前段階のかた結びを行うものであり、仮巻き部材452を主として、前記内リング431(の先端保持部435)と、前記外リング441(の基端保持部445)と、受取クランプ機構471との組み合わせからなる。仮巻き部材452は、図7,図33に一部を示したが、弁当1の一端側の下方より延びた紐3の切断された基端側の手前途中を、その基端側を保持している基端保持部445との間で一時的に掛け回し、かた結びの結び目を形成するものである。
図33,図7に示すように、仮巻き部材452は、本体12内のステージ上にて紐掛位置の左側方に配設されており、紐掛位置に保持された弁当1の一端側(一短辺)に対して近接ないし離隔するように駆動される。図38,図39に示すように、仮巻き部材452は、ベースブラケット453に前後方向へ移動可能に支持されたテーブル454上で、シリンダー455により上下方向にも昇降可能に支持されている。さらに、仮巻き部材452は、軸受456やプーリーやベルト等の回転駆動手段457を介して回転可能に支持されている。ここで仮巻き部材452の回転軸は、その角度を傾動調整できるように構成されている。
仮巻き部材452は、紐掛位置の左側方より後方および下方へ退避した位置から、かた結び時に弁当1より延びた紐3の基端側の途中に引っ掛かる位置まで前方および上方へ移動する。次いで、仮巻き部材452は、当該位置で紐3を一時的に掛け回すように回転することで、かた結びの結び目を形成する。この時、仮巻き部材452は、前記先端保持部435が保持していた紐3の先端側を受け取り一旦掛止し、次いで紐3の先端側が、次述する受取クランプ機構471に引き継がれて保持される。その後、仮巻き部材452は、元の位置に退避するように動作が制御される。このようなかた結び動作時に、紐3の基端は基端保持部445によって未だ保持されている。
受取クランプ機構471は、かた結び機構451と片花結び機構461との共通の構成要素である。図34,図7に示すように、受取クランプ機構471は、本体12内のステージ上で紐掛位置の左側方に配設されており、紐掛位置に保持された弁当1の一端側(一短辺)に対して近接ないし離隔するように配設されている。図40,図41に示すように、受取クランプ機構471は、左右方向に延びて先端が弁当1の一端側(一短辺)を臨む可動アーム472を備え、可動アーム472の先端には、前記先端保持部435から受け取った紐3の先端側を挟持可能なクランプ473が設けられている。
クランプ473は、上下に重なる2つの部位が、シリンダー474によって互いに緊締ないし離間することにより、紐3の先端側を挟持したり離すように構成されている。クランプ473は可動アーム472と一緒に、スライドテーブル475を介してシリンダー476により、左右方向に移動可能、すなわち紐掛位置に対して左側方より進退可能に支持されている。さらに、クランプ473は可動アーム472と一緒に、ステージ側に対してスライドテーブル475ごと、シリンダー477により上下方向にも昇降可能に配設されている。
片花結び機構461は、前記かた結び機構451によるかた結び動作に続いて片花結びを行うものであり、ピン状の掛止部材462および顎状の結び部材463を主として、前記外リング441(の基端保持部445)と、前記受取クランプ機構471と、フック機構481との組み合わせからなる。掛止部材462と結び部材463は、図34に一部示したが、前記クランプ473と前記基端保持部445とに保持されたかた結び状態の紐3の先端側と基端側をさらに結んで片花結びの結び目を形成するものである。
図42,図43に示すように、掛止部材462と結び部材463は、同一の支持部材464に支持されており、この支持部材464と一緒に、紐掛位置の左側より後方および上方へ退避した位置から、片花結び時に弁当1にかた結びされた紐3を引っ掛ける位置まで前方および下方へ移動する。すなわち、支持部材464は、スライドテーブル465を介してシリンダー466により、前後方向に移動可能、すなわち紐掛位置の左側に対して後方より進退可能に支持されている。
また、支持部材464は、本体12内のステージ側に対してスライドテーブル465ごと、一対のシリンダー467により上下方向にも昇降可能に配設されている。さらに、結び部材463は、軸受468やその回転駆動手段によって回転可能に支持されており、かつシリンダー469によって、掛止部材462に対して相対的に前後方向へ出没可能に支持されている。
図48,図49に示すように、掛止部材462が、紐3のかた結びの結び目と基端保持部445に保持された基端側との間を掛止した状態で、結び部材463は、紐3が掛止部材462に掛止された箇所と基端保持部445に保持された基端側との間を掛止して回転することでループを形成する。この時、基端保持部445は、紐3の基端の保持を解除するように設定されている。
続いて、前記クランプ473と、次述するフック機構481のフック483とが、それぞれ紐3の結び目に近づく右側方へ進出し、フック483は前記ループを通り紐3の途中を掛止した状態で元の左側方へ後退する。この時、クランプ473は、紐3の先端側の挟持を解除して離し、最後に、基端保持部445は、そのまま右側に進出して紐3の先端側を引っ張り締めることで、片花結びの結び目が形成される。
図35,図4に示すように、フック機構481は、本体12内のステージ上にて紐掛位置の左側方に配設されており、紐掛位置に保持された弁当1の一端側(一短辺)に対して近接ないし離隔するように配設されている。図44,図45に示すように、フック機構481は、左右方向(正確には左から右にかけて後側へ多少傾斜する)に延びて先端が弁当1の一端側(一短辺)を臨む可動ロッド482を備え、可動ロッド482の先端には、前述した片花結び時に紐3の途中を一時的に掛止可能なフック483が設けられている。
フック483は、紐3の先端側を一方向より掛止し、かつ他方向へ動かすことで紐3から外れる鈎状に形成されている。フック483は可動ロッド482と一緒に、スライドテーブル484を介してシリンダー485により、左右方向に移動可能、すなわち紐掛位置に対して左側方より進退可能に支持されている。さらに、フック483は可動ロッド482と一緒に、ステージ側に対してスライドテーブル484ごと、シリンダー486により前後方向にも平行移動可能に配設されている。
フック483ないし可動ロッド482は、紐掛位置の左側方へ退避した位置から、片花結び時の最初の段階で先ず右側方へ進出かつ後方へ平行移動することで、フック483は、弁当1にかた結びされた紐3の基端側の途中を前記仮巻き部材452に引っ掛ける動作を行う。この時、弁当1は前記回転機構41によって、紐3が仮巻き部材452に引っ掛かりやすい角度に一時的に変位される。そして、フック483ないし可動ロッド482は、元の位置に一旦退避した後、前記結び部材463が回転して紐3のループが形成された後、再び右側方へ進出して、フック483は、前記ループを通り紐3の途中を掛止した状態で元の左側方へ後退するように設定されている。
[排出部50]
排出部50は、紐掛けが終了した弁当1を本体12の外部へ排出するものである。図1〜図3に示すように、排出部50は、多数のローラーを前後に並べて傾斜させたコンベアにより構成されている。ここでコンベアの上流側は、紐掛部40の出口に連通している。また、図示省略したが、排出部50は、搬送部30で次ぎに搬送された弁当1により排出部50の一端に押し出された弁当1を、各ローラーの回転によって自重で流下させる。なお、排出部50は、動力により駆動する無端のコンベヤベルト等によって構成しても良い。
以下に、本紐掛装置10の作用について、さらに詳細に説明する。
紐掛装置10を運転するに際しては、電装ボックス14で電源を投入した後、操作部100により所定の準備操作を行う。この時、各機構における部品が初期位置(原点)に復帰していることも確認する。なお、紐掛装置10の運転は、連続的に弁当1の紐掛けを行う自動運転モードの他、別体の手動操作用の操作ボックス(図示せず)を用いた手動運転モードにも切り換えることができるが、以下、自動運転モードにおける紐掛装置10の動作について説明する。
紐掛装置10を運転準備が済んだら、図1に示すように、本体12の正面にあるワーク投入口121から弁当1を装置内部の導入位置にセットする。前述したように弁当1は、蓋の上に箸袋を置いた状態で箱の長辺が装置の前後方向と平行な向きにして、1つずつ手動でセットする。導入位置に隣接して掛紙供給部20が設けられており、この掛紙供給部20により、導入位置にセットされている弁当1の上面に掛紙2が供給される。
図7〜図11に示す掛紙供給部20では、先ずレール23上の供給ヘッド25が、スタッカー21内で一番上の掛紙2に触れる位置まで下降し、各真空パッド250によって掛紙2を1枚ずつ真空吸着して上昇する。次いで供給ヘッド25は、スライダー24と共にレール23上を導入位置の上方まで移動する。そして供給ヘッド25は、弁当1に触れる位置まで下降し、各真空パッド250が真空解除されて掛紙2を離すことで、弁当1の上面に掛紙2が被せられる。
ここで供給ヘッド25の両側には、一対の紙折り片251,251が下方へ突設されており(図11参照)、各紙折り片251は、供給ヘッド25が弁当1に触れる位置まで下降した時に、弁当1の両側方(両長辺の外側)に延出した掛紙2の両側片を、それぞれ弁当1の側面に沿わせて下方へ直角に折り曲げる。これにより、掛紙2が弁当1の形状に沿うように仮折りされる。なお、掛紙供給部20における各構成要素の一連の動作は、電装ボックス14にある制御盤により所定のプログラムに基づき制御される。
次いで、掛紙2が被せられた弁当1は、搬送部30に引き継がれて装置内部の紐掛位置まで搬送される。図12〜図15に示す搬送部30では、先ず導入位置にある弁当1に対して、その下方にあるスライド台32上の搬送テーブル33が上昇して、弁当1を載せるように受け取る。すると、搬送テーブル33はスライド台32ごと、その下方のベース31に対して装置内部(後方)の紐掛位置の手前まで移動する。
ここで搬送テーブル33の両側には、前記一対の紙折り片251,251によって折り曲げられた掛紙2の両側片を、そのまま折り曲げられた状態に保持する一対の紙押え片331,331が設けられている。各紙押え片331は、それぞれ平行開閉形のエアチャック330によって開閉駆動し、前記各紙折り片251による掛紙2の保持が解除される前に開状態から閉状態に駆動し、前記各紙折り片251に代わって掛紙2の両側片を折り曲げた状態に押さえる。
このように、搬送部30により、前記掛紙供給部20から引き継いだ弁当1を、該弁当1上の掛紙2が弁当1の側面に沿って折り曲げられた状態に保持しつつ装置内部(後方)へ搬送することができる。従って、弁当1の搬送に際しても、掛紙2が弁当1の形状に沿うように確実に折り癖を付けることができる。なお、搬送部30における各構成要素の一連の動作も、電装ボックス14にある制御盤により所定のプログラムに基づき制御される。
搬送部30により搬送された弁当1は、続いて紐掛部40の回転機構41に移される。図16〜図19に示す回転機構41では、弁当1は紐掛位置にある回転ホルダー413上に移され、該回転ホルダー413により水平方向に90度の範囲で回転可能に保持される。ここで回転ホルダー413の両側には、前記一対の紙押え片331,331に代わって、掛紙2の両側片を折り曲げられた状態に保持する一対の紙押え片414,414が設けられており、各紙押え片414によって、紐3の両側片はそのまま折り曲げられた状態に保持される。
次いで、巻付機構43による弁当1に対する紐3の巻付動作について説明する。図27〜図32は、巻付機構43により、弁当1の周囲に紐3を十字状に巻き付ける巻付動作の各段階を順に示したものである。また、図51〜図53は、弁当1に対する紐3の巻付動作の各段階を、弁当1と紐3のみ図示することにより示したものであり、以下に随時参照する。ただし、図51〜図53に示したボビン420の配置は、実際とは異なるものである。
図27に示すように、最初に巻付機構43では、紐供給機構42より供給された紐3の先端がガイド部材426から下方へ引き出され、外リング441にある基端保持部445を通って内リング431にある先端保持部435に保持されている。かかる初期状態から各リング431,441は、図28〜図30に示すように、互いに逆向きに回転することにより、それぞれの保持部435,445で保持された紐3を、弁当1の両長辺間の周囲に1回巻き付ける(図51参照)。
図31に示すように、弁当1の両長辺間の周囲に1回巻き付けられた紐3が、弁当1の上面中央でクロスするように、回転機構41の回転ホルダー413を回転駆動して弁当1を90度回転させる(図52参照)。この時、紐3の途中がガイド部材426にあるカッター429(図20参照)によって切断される。
その後、図32に示すように、外リング441が図32中に示す矢印方向に回転することにより、基端保持部445で保持された紐3の基端側が弁当1の下方を周回し、弁当1の両短辺間の周囲にも紐3がもう1回巻き付けられ、その結果、弁当1の周囲に紐3が十字状に巻き付けられる(図53参照)。この時、先端保持部435で保持された紐3の先端側と、基端保持部445で保持された紐3の基端側とは、弁当1の一端側(一短辺)を臨む位置にて揃えて保持される。以上の巻付機構43や回転機構41における各構成要素の一連の動作も、電装ボックス14にある制御盤により所定のプログラムに基づき制御される。
次いで、結び機構45による紐3の結び動作について説明する。結び機構45では、先ず最初にかた結び機構451によりかた結びが行われ、続いて片花結び機構461により片花結びが行われる。図46,図47は、かた結び機構451により、弁当1の上面の一端側(一短辺)の中央でかた結びを行う動作の各段階を順に示したものである。また、図54,図55は、紐3のかた結び動作の各段階を、弁当1と紐3のみ図示することにより示したものであり、以下に随時参照する。
かた結び機構451によりかた結びが行われる時、図46,図47では図示省略したが、紐掛位置に保持された弁当1の一端側(一短辺)は、図36,図37に示す第2紙折機構49の紙折りアーム491によって保持される。すなわち、紙折りアーム491は、図37中に想像線で示したように、反時計回りに180度回転して弁当1の一端側に嵌る。これにより、弁当1の上面の一端側(一短辺)より延出した掛紙2の一端片も、弁当1の側面に沿うように下方へ直角に折り曲げられる。
かた結び機構451では、先ず仮巻き部材452が、紐掛位置の左側方より後方および下方へ退避した位置から、弁当1より延びた紐3の基端側の途中に引っ掛かる位置まで前方および上方へ移動する。続いて、図46に示す前の段階として図示省略したが、仮巻き部材452は、当該位置で紐3を一時的に掛け回すように回転することで、かた結びの結び目を形成する(図54参照)。
この時、仮巻き部材452は、前記先端保持部435が保持していた紐3の先端側を受け取るように一旦掛止させる。続いて紐3の先端側は、図46に示すように、受取クランプ機構471のクランプ473により引き継がれて保持される。その後、仮巻き部材452は、元の位置に退避するように移動する。
そして、図47に示すように、紐3の基端側は基端保持部445により保持されたままの状態で、紐3の先端側はクランプ473によって保持されることにより、かた結びの結び目がさらに固く締結される(図55参照)。
以上の片花結び機構461や受取クランプ機構471における各構成要素の一連の動作も、電装ボックス14にある制御盤により所定のプログラムに基づき制御される。
続く図48〜図50は、片花結び機構461により、前記かた結び動作に連続して片花結びを行う動作の各段階を順に示したものである。また、図56〜図58は、紐3の片花結び動作の各段階を、弁当1と紐3のみ図示することにより示したものであり、以下に随時参照する。ただし、図56〜図58に示したボビン420の配置は、実際とは異なるものである。
図48,図49に示すように、片花結び機構461では、先ずピン状の掛止部材462と顎状の結び部材463が、それぞれ支持されている支持部材464の移動によって、弁当1にかた結びされた紐3を引っ掛ける位置まで初期の待避位置から前方および下方へ移動する。続いて掛止部材462に、紐3のかた結びの結び目と基端保持部445に保持された基端との間が掛止され(図56参照)、結び部材463は、紐3が掛止部材462に掛止された途中と基端保持部445に保持された基端との間を掛止して回転してループを形成する(図57参照)。この時、基端保持部445は、紐3の基端の保持を解除する。
続いて、図示省略したが、クランプ473とフック483が、それぞれ紐3の結び目に近づく右側方へ進出する。その後、図50に示すように、フック483は前記ループを通り紐3の途中を掛止した状態で元の左側方へ後退する一方、基端保持部445は、そのまま右側に進出して紐3の先端側を引っ張り締めることで、片花結びの結び目が形成される(図57参照)。この時、クランプ473は、紐3の先端側の挟持を解除して離すことになる。以上のかた結び機構451、片花結び機構461、それにフック機構481における各構成要素の一連の動作も、電装ボックス14にある制御盤により所定のプログラムに基づき制御される。
このように、結び機構45のかた結び機構451と片花結び機構461、それにフック機構481による一連の結び動作の結果、弁当1の上面の一端側(一短辺)の中央部分に、片花結びの結び目が形成される。かかる片花結びは、紐3の材質が限定されることがなく、プラスチック製の硬度のある紐から紙製の比較的柔らかい紐まで幅広い材質の紐を利用することができる。また、片花結びは、紐3の片方を引っ張ると容易に解けることが特徴である。
以上のように、本紐掛装置10によれば、掛紙供給部20により弁当1に掛紙2を供給して被せる時に、併せて掛紙2を弁当1の側面に沿って折り曲げることができる。次いで、掛紙2が被せられた弁当1を、搬送部30により紐掛位置まで搬送する時も、掛紙2が弁当1の側面に沿って折り曲げられた状態に保持しつつ搬送することができる。
これにより、弁当1に掛紙2を被せる作業も自動的に行うことができる。しかも、紐掛部40により弁当1に紐3を掛けて結ぶ段階まで、弁当1に掛紙2が被せられた状態を確実に維持することが可能となる。よって、弁当1に掛紙2の上から紐3を掛けて結ぶ作業を効率良く行うことができる。
また、本紐掛装置10では、特に結び機構45が、巻付機構43における内リング431と先端保持部435、外リング441と基端保持部445を、それぞれ共通の部品として構成されるため、部品の共用化により部品点数を減らすことができ、コストを抑えることが可能となる。
さらに、結び機構45であるかた結び機構451および片花結び機構461も、前記巻付機構43の構成部品とは別に、受取クランプ機構471とフック機構481とを、それぞれ共通の部品として構成されるため、いっそう部品の共用化により部品点数を減らすことができ、なおさらコストを抑えることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、紐掛装置10の導入位置にセットされた弁当1の上に、箸袋を自動的に供給して載せる機構を付加することも考えられる。また、掛紙を被せて紐掛けを行うワークは、必ずしも弁当1に限られるものではない。また、巻付機構43により紐3を巻き付ける態様は十字状に限定されず、結び機構45により紐3を結ぶ態様は、片花結びに限定されることはない。
本発明に係る紐掛装置は、折詰弁当や駅弁等の弁当に適しているが、他にも様々な箱状のワークに対して幅広く適用することができる。
10…紐掛装置
11…架台
12…本体
121…ワーク投入口
13…シグナルタワー
14…電装ボックス
20…掛紙供給部
21…スタッカー
22…供給機構
23…レール
24…スライダー
25…供給ヘッド
30…搬送部
31…ベース
32…スライド台
33…搬送テーブル
40…紐掛部
41…回転機構
411…回転盤
412…支持脚
413…回転ホルダー
42…紐供給機構
426…ガイド部材
429…カッター
43…巻付機構
431…内リング
435…先端保持部
441…外リング
445…基端保持部
45…結び機構
451…かた結び機構
452…仮巻き部材
461…片花結び機構
462…掛止部材
463…結び部材
471…受取クランプ機構
472…可動アーム
473…クランプ
481…フック機構
482…可動ロッド
483…フック
49…第2紙折機構
491…紙折りアーム
50…排出部
100…操作部
101…表示部
102…スイッチ

Claims (4)

  1. 箱状のワークに掛紙を被せ、紐掛けを行い排出する紐掛装置において、
    導入位置にセットされたワークの上面に掛紙を供給して被せ、掛紙をワークの側面に沿って折り曲げ被せる掛紙供給部と、
    掛紙が被せられたワークを、掛紙がワークの側面に沿って折り曲げられた状態に保持しつつ搬送する搬送部と、
    紐掛位置まで搬送されたワークに、掛紙の上から紐を掛けて結ぶ紐掛部と、
    紐掛けが終了したワークを外部へ排出する排出部と、を備え
    前記紐掛部は、
    前記搬送部から紐掛位置に移されたワークを水平方向に90度の範囲で回転可能に保持する回転機構と、
    前記回転機構の傍らに紐を供給する紐供給機構と、
    ワークの周囲に紐を十字状に巻き付ける巻付機構と、
    ワークに巻き付けた紐を片花結びで結ぶ結び機構と、を備え、
    前記巻付機構は、
    前記回転機構により回転可能に保持されたワークを中心として水平軸周りに回転する一対の内リングおよび外リングを備え、
    前記各リングの何れか一方に、前記紐供給機構から供給された紐の先端側を保持可能な先端保持部が設けられ、他方に、前記紐供給機構から供給された紐が途中で切断される基端側を保持可能な基端保持部が設けられ、前記先端保持部および前記基端保持部は、それぞれ紐を保持した状態で各リングの回転に伴いワーク周りを周回可能であり、
    前記先端保持部および前記基端保持部がワーク周りを周回する途中で、前記回転機構によりワークの向きが90度回転することで、ワークの周囲に紐が十字状に巻き付けられ、
    前記結び機構は、
    前記巻付機構によりワークの周囲に十字状に巻き付けられた紐の先端側と基端側とを先ずかた結びするかた結び機構と、
    前記かた結び機構によるかた結びに続いて片花結びを行う片花結び機構と、を備え、
    前記かた結び機構は、仮巻き部材と、クランプと、を備えて成り、
    前記仮巻き部材は、前記紐掛位置より退避した位置から、前記基端保持部により保持された紐の基端側の手前途中に引っ掛かる位置まで移動し、該紐の基端側の手前途中を一時的に掛け回すように回転することで、かた結びの結び目を形成し、この時、前記先端保持部が保持していた紐の先端側を受け取り一旦掛止し、
    前記クランプは、前記仮巻き部材により一旦掛止された紐の先端側を引き継いで保持し、
    前記片花結び機構は、掛止部材と、結び部材と、フックと、を備えて成り、
    前記掛止部材と前記結び部材は、前記紐掛位置より退避した位置から、ワークにかた結びされた紐を引っ掛ける位置まで移動し、前記掛止部材が、紐の結び目と前記基端保持部に保持された基端側との間を掛止した状態で、前記結び部材は、紐が前記掛止部材に掛止された箇所と前記基端保持部に保持された基端側との間を掛止して回転することで、紐の結び目にループを形成し、
    前記クランプと前記フックは、前記紐掛位置より退避した位置から紐の結び目に近づくように移動し、前記フックは、前記ループを通り紐の途中を掛止した状態で元の位置まで後退し、前記クランプは、紐の先端側の保持を解除して離した後、前記基端保持部が、紐の先端側を引っ張り締めることで、片花結びの結び目を形成することを特徴とする紐掛装置。
  2. 前記掛紙供給部は、数多の掛紙を予め装填しておくスタッカーと、該スタッカーから掛紙を1枚ずつ取り出して、導入位置にセットされたワーク上に供給する供給機構と、を備え、
    前記供給機構は、前記スタッカーから前記導入位置に亘り上方で延びるレールと、該レール上を往復移動するスライダーと、該スライダーに支持された供給ヘッドと、を備え、
    前記供給ヘッドは、前記スタッカー内の掛紙を1枚ずつ真空吸着して取り出し、ワーク上にて真空解除し掛紙を離す真空パットと、ワークの両側方に延出した掛紙の両側片を、それぞれワークの側面に沿わせて折り曲げる一対の紙折り片と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の紐掛装置。
  3. 前記搬送部は、前記導入位置から前記紐掛位置に向かって下方に配設されたベースと、該ベース上を往復移動するスライド台と、該スライド台より上方へ昇降可能に支持されてワークを載せるテーブルと、を備え、
    前記テーブルは、前記一対の紙折り片によって折り曲げられた掛紙を、そのまま折り曲げられた状態に保持する一対の紙押え片を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の紐掛装置。
  4. 前記排出部は、前記紐掛部により紐掛けが終了したワークが、前記搬送部により新たに紐掛位置まで搬送された次のワークに押し出された時にこれを受け入れ、該ワークを自重により所定方向へ流下させるコンベアを備えることを特徴とする請求項1,2または3に記載の紐掛装置。
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