JP6868165B2 - 被覆された植物種子の製造方法および被覆された植物種子 - Google Patents

被覆された植物種子の製造方法および被覆された植物種子 Download PDF

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Description

本発明は、被覆された植物種子の製造方法および被覆された植物種子に関する。
植物の種子の表面に種々の体質材や結合材を単独または同時に用いて付着または固着させ、播種時の作業の容易性、播種後の位置安定性、発芽率の向上や成長促進等を目的として種々の方法が提案され実用化されている。
例えば水と水溶性タイプの農薬(殺菌剤等)を混合し、その混合液に種子を浸種し適当な時間後取り出して乾燥して使用する方法が知られている。その他、水中に浸種した種子を取り出し表面に充分に水分が存在する状態の時、農薬(殺菌剤等)粉体と混合し、種子の表面に付着させて使用する方法も知られている。
さらに酸化鉄粉(鋳鉄切り粉の焼成粉末)と結合材としてCMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)を3%添加混合し、水稲の種籾の表面に付着固化乾燥して使用する方法、過酸化カルシウムと焼石膏等で水稲種籾と混合し、水を噴霧しながら水稲種籾の表面に被覆する方法(カルパーコーティング)も知られている。
これらの他にも還元鉄粉と焼石膏を水稲種籾と混合し水添加により焼石膏(半水石膏)を二水石膏に変化させ(水和反応)被覆材として利用する方法、三酸化モリブデンと酸化鉄粉(べんがら)に耐水性PVA(ポリビニールアルコール)を混合し、水分を与えて皮膜を作る方法、消石灰と酸化鉄粉を水稲種籾と混合し水を添加して皮膜を形成して固着する方法なども提案されている。
特開2005−192458 特許6,024,972 特開2016−189735
http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000167770.pdf(平成13年 三重科技農研 伊賀農業研究室:平成29年12月27日付ダウンロード) http://www.hodogaya−upl.com/products/pdf/apply/calper16.pdf(カルパーコーティング 保土谷UPL(株):平成29年12月27日付ダウンロード)
上記報告以外に例えばデンプン糊,海藻類から得られるフノリ、合成樹脂をエマルジョン化したアクリルエステル系乳化液等種子表面との接着剤として考えられるが、いずれも水溶性のタイプであり水分の含有量が多く皮膜層形成分の主成分である鉄、酸化鉄、焼石膏、消石灰、炭酸カルシウム等の体質材と混合した後水分が蒸発して乾固するまでに相当な時間を要し、かつ結合材の添加量が多いと皮膜の表面に析出して種子相互の皮膜粒子が密着し団子状となり、独立した個々の粒子に分離するのが困難となる。よって被覆された種子ができるだけ個々に独立した状態になる固着方法または固着材料を見つける必要がある。
しかしながら、従来の方法では種子の表面に水分が蒸発した後乾燥付着した状態であり、機械的な強度、圧力、振動等を与えれば簡単に種子表面からハガレてしまう場合もあった。また、酸化鉄粉にCMCを添加し、水分を加えて混合処理する方法では、CMCの吸湿性のため乾燥に時間がかかり、また経済性に問題があった。
鉄粉で種籾を被覆する方法は、実用化されている方法の一つであるが、本方法では皮膜製造時に水分を与えて鉄粉を酸化させる過程で生ずる発熱のために高温となり、種籾の発芽能力を損なうという重大な影響を与える。さらに鉄は、酸化鉄になると膨張するが、膨張に際してヒビ割れを防ぐために再度表面に焼石膏で皮膜を作るという製造時の手間がかかる。これに加えて、酸化を緩和進行させるために長期間の養生時間が必要で発芽段階においても手間がかかるという問題があった。
また、三酸化モリブデンを使用する方法は、水田中の硫化物の生成を抑制し、苗立ち低下を軽減するのが目的である。しかしながら、三酸化モリブデン、酸化鉄粉、PVA(ポリビニールアルコール)を混合し、水を添加しながら皮膜種子を作る際、多量に水を添加するとPVAの接着作用のため、種籾が互いに固着して団子状になり、作業性が著しく悪くなるという問題点があった。
酸化鉄粉を使用する方法は、体質材の還元鉄粉の代わりに酸化鉄粉を使用するため、鉄粉の発熱による種々の障害を除くことができる。しかしながら結合材として使用する消石灰は、固化するためには水および炭酸ガスの存在が必要であり、所定の強度の発現にはかなりの時間を要する。また、消石灰の炭酸化により生ずる炭酸カルシウムの結晶が小さいと全体としては被覆膜の強度が弱くなり、手動式や動力噴霧機や空中散布機等では水田面に散布可能だが現在使用されている大型直播機には不向きであった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みされたものであり、植物種子の表面に体質材と結合材を用いて皮膜を作る場合、貯蔵時及び使用時に生成した皮膜の強度の弱さから発生するヒビワレ、カケ、粉末化等で種子の品質劣化や作業性が著しく落ちるのを防ぎ、かつ比重が高く直播に適した被覆された植物種子の製造方法および被覆植物種子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来技術の問題を解決するべく、被覆種子が長期保存安定性であり、播種後土中の水分を吸水して種子被覆膜に到達すると被覆膜中の結合材が一部水に溶解し始め被覆膜に穴が開き水分が直接種子に接触して出芽を促し、また被覆層全体が水を吸水して軟化し芽が被覆層から出やすくするような素材及び製造方法を鋭意探索及び研究を行った。
その結果として体質材に酸化鉄粉または炭酸カルシウム粉の単独使用または両物質を適当な比率で混合し、結合材として消石灰を主成分としさらに結合強化剤として親水性の部分ケン化PVA微粉末を結合材に添加混合することにより植物種子を処理することで、従来技術における上記問題点を解決することができることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明によれば、
体質材、結合材およびPVAから選択される結合助剤を含む混合物を製造する工程と、
前記混合物に植物種子を投入して混合し第2の混合物を製造する工程と、
前記第2の混合物に水を添加しながら混合して前記第2の混合物の被膜を前記植物種子の表面に形成する工程と
を含む、製造方法が提供される。
前記PVAは、ケン化度が80モル%〜90モル%、重合度が500〜2500であり、粒径が250μm以下の粉末とすることができる。
前記PVAが、前記結合材に対し、2質量%〜10質量%で存在する被膜を形成することができる。
前記結合材は、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩またはそれらの1種、2種または3種の混合物からなる群から選択することができる。
前記体質材は、Fe、Fe、Fe・HO、またはそれらの1種、2種または3種の混合物からなる群から選択される酸化鉄粉とすることができる。
さらに本発明の第2の特徴によれば、酸化鉄、アルカリ土類金属酸化物、水酸化物、炭酸塩又はそれらの1種、2種、3種の混合物からなる群から選択される化合物、およびFe、Fe、Fe・HO、またはそれらの1種、2種または3種の混合物からなる群から選択される酸化鉄粉を含む被膜を有する植物種子が提供される。
水稲直播方法には、これまで大別して2種類が知られている。1つは、乾田直播であり他は湛水直播である。本発明は、いずれにも適用可能であるが、例示的な実施形態として、以下、湛水直播に本発明を適用した実施形態について説明する。湛水直播は、水面に種籾を播いて水面下に沈降させ発芽・活着させる育苗方法である。乾燥籾は、空気を含み見かけ比重が小さいので、水濡れが悪ければ水面に浮かぶか、または水中を浮遊する。このため、乾燥籾は、所定の位置に着地せず、風の流れや水流等で移動してしまう。この問題点を解決するには、種籾をできるだけ重くすればよい。
種籾の表面に単位質量が大きい被覆材として実用化されている材料は、以下である。
(1)過酸化カルシウム−焼石膏系システム
(2)還元鉄粉−焼石膏系システム
(3)三酸化モリブデン−酸化鉄粉−PVA系システム
(4)酸化鉄粉−消石灰系システム
過酸化カルシウムと焼石膏を使用する処理方法および三酸化モリブデンと酸化鉄粉、PVAを使用する方法は、湛水直播の為の種籾被覆作業時と播種時に深く関係する要素はあまりなく、むしろ播種後の種籾に関わる生育促進とか硫化物除去等に深く関係するものである。
見かけ比重の増加は、体質材により付与され、鉄、銅、ニッケル、鉛、マンガン、クロム、バリウム、モリブデン、ジルコニウムの水酸化物、塩類なども比重がかなり大きく利用可能である。その中でも本実施形態では、体質材として鉄化合物を使用する。この理由は、他の材料に比べて物性的にもコスト的にも有利であること、元素の種類によっては、酸化物などに有害性もある場合もあるためである。より具体的には、鉄化合物のうち、還元鉄と異なり化学的に非常に安定であり植物に対する作用もなく、大量に存在し、かつ安価であることから、体質材として、酸化鉄を使用することが好ましい。なお、酸化鉄の組成としては、フェライト、マグネタイト、ヘマタイト、ゲーサイトなど鉄元素と酸素とからなる酸化物であれば、その組成や結晶構造は問わない。
本発明で使用される粒径とは1次粒子径ではなく、1次粒子が集合(Aggregate)して2次粒子となり、2次粒子がさらに凝集した(Flocculate)粒子群を形成する凝集体の粒径を言う。凝集体は、強制的に力を加え破砕し、分散させ所望の平均粒径を有するようなる。通常、粒径は、JIS規格に準拠した篩を使用し、用途により例えば塗料用の場合325メッシュ以下(篩目45μmパス)の粒径を指す。酸化鉄の1次粒子は約0.1から1μmの間にあり、黒色酸化鉄もほぼ同様の間に存在する。これらの粒子は単独ではなく相互の分子間力や水の存在による水素結合により凝集し、10μm以下の平均粒径にするには分散剤等を必要とする。また、1次粒子の色目は粒径の大きさにより変化する。塗料業界では大事な要素であるが本技術分野では平均粒径と密度とが重要である。
酸化鉄の比重は、赤色酸化鉄(ヘマタイト)Feで比重は4.9−5.1、黒色酸化鉄(マグネタイト)Feで、4.2−5.2、黄色酸化鉄(ゲーサイト)Fe・HOで、3.4−4.3である。本実施形態では、使用する体質材の密度は大きい方が効率的に被覆種子の比重を増加させることができるので、最も比重の大きなマグネタイトを好ましい酸化鉄化合物として使用することができる。
また使用する酸化鉄の粒径は、45μmパス程度とすることが好ましく、個数平均粒径では、20μm〜40μmの範囲とすることができるが、この範囲に限定されるものではない。
被覆種子が水田に使用され始めたのは比較的最近のことであり、したがって皮膜種子に適合する播種機の開発も新しい。従来の播種機には種々のタイプや方式があるが皮膜種子に適応可能な播種機は今時点ではない。広範囲に種子を散布するだけならば、動力噴霧器、ヘリコプター、航空機等が実在するが条播や点播に自由に対応するのは困難である。このことが直播方式が伸びない原因の一つかもしれない。現在多用されている播種機の機械的強度に耐えうる強度を持つ被覆種子は、(株)クボタの還元鉄粉―焼石膏系システムである。このシステムの強度を基準として強度を判断することができる。
本実施形態で使用する結合剤は、これまで知られている、焼石膏、消石灰、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、PVA、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性ポリマーといった公知の結合剤またはこれらの混合物を使用することができる。これらのうち、本実施形態では、結合材として、アルカリ土類金属の水酸化物である、消石灰Ca(OH)を好ましく用いることができる。さらに、消石灰は、農業分野で中和剤として既に多用されており、強アルカリの性質をうまく利用すれば結合材として利用できかつ安価であること、石膏のように硫酸基を含まないこと、また両物質とも粉体で取り扱いやすいことなどの取り扱いの点で有利である。
さらに本実施形態では、結合助剤を使用することができる。結合助剤は、ポリマー材料から選択することができる。使用することができる結合助剤は、PVA、ポリアクリル酸エステル、スチレンアクリル酸共重合体、スチレンアクリル酸エステル共重合体などを挙げることができる。例えば結合助剤としてのポリマーとしては、PVAを挙げることができる。本実施形態で使用することができるPVAは、ケン化度が80〜90%であって、重合度が500−2500、粒径が、0.4mm以下のものを使用することができ、添加量に対する安定性という点では、粒径が250μm以下のものを使用することができる。
本実施形態において使用される酸化鉄は、植物種子の重量に対して50部〜20部とすることができる。また結合剤は、植物種子の重量に対して1部〜5部とすることができる。また、結合剤と、結合助剤との比は結合剤に対して10%以下とすることができ、より好ましくは、1%〜10%とすることができ、結合助剤の粒径に対する安定性を考慮すれば、2%〜5%とすることができる。
本実施形態の製造工程は、以下の通り適用することが好ましい。結合助剤(ポリマー材料)の微粉末個体を結合材とを一様に混合する。その後、体質材(酸化鉄)を添加し均一に混合する。さらに、この混合体に植物種子を投入し、充分に混合した後、水を少量ずつ添加しながらさらに混合して、種子表面に固着させ、被膜を形成させるものである。しかしながら、被膜強度、発芽特性などの影響を与えない限り、各工程は、製造条件、装置条件に応じて適宜変更することができる。
本実施形態により処理された被覆された植物種子は、還元鉄粉−焼石膏系システムやモリブデン−酸化鉄−PVAシステムにおける処理時に被覆された種子が互いに接触して固着し、塊状となりそのまま固化して次の工程である播種機の作業時に詰まりを生じさせるという問題が発生しないことが見出された。また、本実施形態により処理された植物種子は、団粒化がほとんどなく、また固結した場合にも容易に分離する傾向にあることが見出された。
以下、本発明を実施例をもって説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において使用する試験方法は、以下の通りである。
被覆種子の強度は、市販実績のある(株)クボタ製の焼石膏を用いた場合の被覆種子の強度を標準値として4として評価し、それ以上強度がある場合5とし、やや弱い場合を3とし、それ以下を2または1と評価した。強度試験は、被覆膜形成後、三日後に下記の簡易官能検査で行った。
指圧テスト…指先で試料を3−4個やや強めに前方に転がすように押す。別の試料を使用して同様の指圧テストを3回繰返し、それぞれの被覆種子の被膜状態を目視で観察した。標準資料として、(株)クボタ製の焼石膏を使用した試料も同様に試験をする。得られた結果について、強度を、被膜の欠け、ワレ、指先に付いた粉末の量を使用して評価し、標準サンプルより少なければ評価5、同等ならば4、やや多ければ3、それ以上は2として評価した。
紙面テスト…造粒後まだ過剰水分で表面が少し濡れている被覆種子を、白い通常の紙上に置き、スプーンの腹で軽くなでるようにして広げた。その3日後、被覆種子を紙上から除去し、紙面に付着した微粉末の状態を観察する。経験的には強度の強い被覆種子ほど付着の量が少ないことが知られている。指圧テストと同様に、標準試料を4として、指圧テストと同様の評価基準で評価を行った。
なお、以下の実施例において結合剤とは、水分により化学的に変化する焼石膏、消石灰などを言う。また、体質材とは、酸化鉄であり、結合助剤とは、PVAを意味する。
(実験例1)
<体質材の検討>
異なる結合材の一定質量に対し、粒径の異なる体質材を使用した場合の強度変化を調べた。表1は、その結果であり試験は指圧テストで行った。結合材は焼石膏(家庭化学工業(株)、β型半水石膏と推定)と、消石灰(片柳石灰工業(株)アルカリ分70%)を使用し、体質材は粒径の小さいHY−330(個数平均粒径約25μm、マグネタイト、(株)華玉)と粒径の大きいHY−335(個数平均粒径約45μm、マグネタイト、((株)華玉)を使用した。乾燥籾(栃木産コシヒカリ)と予備混合し、水を適量添加しながらさらに混合して種子相互に付着しないレベルで終了し、3日間自然乾燥して強度テストを行った。表1中の数字は、使用した材料の質量(kg)である。
Figure 0006868165
表1から理解されるように、粒径の小さい体質材(HY−330)は、粒径の大きい体質材(HY−335)よりも異なる強度の結合材を使っても、強度が弱い傾向がみられた。この理由は、同一質量ならば粒径が小さいほど粒子の数が多く、表面積が大きいため、結合材の絡み合いが十分ではないため、強度が低下するものと推定される。本発明は被覆種子の見かけ比重をできるだけ大きくし、強度を強くするのが目的であるため、以下の実施例では、結合材として粒径の大きいHY−335を使用する。
(実験例2)
<結合材の検討>
種籾と結合材の質量割合を一定にし、体質材の割合および結合材の種類を変えた場合の強度変化を調べた。結果を表2に示す。
Figure 0006868165
数値は指圧テストで、カッコ内の値は、同一の試料に対して紙面テストをした場合の結果である。表2に示されるように、(株)クボタの強度に比べ市販の焼石膏が十分な強度を与えないことがわかる。また、消石灰単独でも強度は十分なものではなかった。強度の発現法が焼石膏では水和反応でα型かβ型で異なり、消石灰では炭酸化反応である。この結果から消石灰を使用して被膜の強度を改善することが必要なことが判明した。
(実験例3)
<強度改善の検討>
強度を上げるために消石灰と無機化合物を一部反応させることを考えたが硫酸は石膏となり、塩酸は塩化カルシウム、リン酸はリン酸カルシウム等になり、いずれも酸が危険物であり使用は無理である。肥料として使用されるリン酸アンモニウムを実験したが、大量のアンモニアガスが発生し実用に供しえないことが判明した。この他、有機酸、例えば酢酸、クエン酸、フミン酸、フルボン酸等を一定量添加して造粒し、試験をしたが強度の改善は見られなかったが、この理由は、生じたカルシウム塩が水溶性であり、耐水性が十分ではないためと推定された。
このため、被膜形成性が期待できるポリマー材料とのコンポジットを検討した。消石灰とポリマー材料の粉体を混合してもそれだけでは、水和反応事態による温度上昇はほとんど生じないためである。ポリマー材料は種々知られているが、溶媒溶解性の場合、溶媒の有害性が問題となる。このため、ポリマー材料としては、浸水性であって、水エマルジョンタイプのポリマー材料から選択することが好ましい。
親水性ポリマー材料としては、乳化剤を使用して水中に分散させた水中分散型を挙げることができ、スチレンアクリル酸共重合樹脂(日本ミラコン産業(株)製)のエマルジョンを乾籾10g、HY−3354g、消石灰0.8gに、水で5倍に希釈したエマルジョン溶液を混合しながら散布して内部に行き渡るようにした試料と、造粒した後、表面にエマルジョン溶液を散布した資料とを、2種類作成し、これらを3日間常温乾燥して被覆種子を製造し、指圧強度を調べた。これらの試料は、混合した資料では、標準試料の強度値4に達せず、表面に散布した試料は、欠けやハゲが発生し、強度値は、3であった。さらに、本実験例のコンポジット方式は、農家での実用性も乏しいということができる。
さらに、本発明者らは、有機ポリマーでありながら固体で酸性であり、水溶性タイプのポリビニールアルコール(PVA)を検討した。驚くべきことに消石灰系の強度が大きく向上することを見出した。試験の製品はデンカ(株)のPVAデンカポバールで多くの品番の中からB−05S(微粉)、B−24(顆粒)、およびB−24YS(微粉)の三種類を選んだ。表3に使用したPVAの各特性を示す。
Figure 0006868165
消石灰の一定質量に対しPVA の添加量を変えた場合の強度変化を表2の(株)クボタ製の焼石膏の強度を標準として試験をした。試験体は、表3の3種類に新たにB−17の品番を加えた。なお、B−17は、B−05とB−24の中間重合体である。表4に試験の結果を記す。
Figure 0006868165
表4に示されるように、PVAを消石灰に対し1%(質量比)添加した試料は、(株)クボタの焼石膏より強度は劣るが消石灰を2%以上添加した場合、PVAのいずれの品番でも強度が強いことが判明した。また、重合度が大きいほど強度は増加し、添加量も多いほど強度も強く、消石灰に混合する場合の形状は顆粒より微粉末が良好であった。実用上の強度と経済性の点からPVAの添加量は、最良の実施形態においては2%〜5%の範囲で使用することが好ましいと言えるが、本発明では添加量は特別に限定しない。
以下、酸化鉄粉―消石灰系にPVAを添加する構成の機能作用について検討する。ここで、乾燥混合体に水を添加すると、水分は、一様に一定量ずつ粒子の表面積に比例して付着するものと仮定する。最初に水に溶解するのは、その極性および分子量を考慮すると、水溶性のCa(OH)となって水に溶解するカルシウムイオンと推定される。
このカルシウムイオンは、水中の炭酸ガスと反応して徐々に炭酸カルシウムとなる。溶解度の小さい炭酸カルシムは、結晶となって消石灰と混在しながら酸化鉄粉や籾の表面に
などが一部架橋した構造体になるものと推定される。
ここで、親水性のPVAは、水中に溶解し始めるとケン化度が低い場合、消石灰のカルシウムイオンと、PVA中の酢酸基が一部ケン化反応して酢酸カルシウムを生成する。反応したPVAは、ケン化度が上昇するため水酸基モル比が増大するとともに粘度が大きくなり分子間力により酸化鉄粉や籾の表面との界面接着性を向上させることで、乾燥時の皮膜強度が向上するものと考えられる。さらに、PVA中のOH基は、プロトン供与体として機能し、陽イオン交換樹脂としてCa2+と結合し、2価のカルシウムイオンが隣接するPVAを架橋し、架橋構造を形成することで被膜強度が向上する可能性もある。
これらが複合的に作用して、結果としては籾の被覆膜の強度が強くなるものと推定している。また、酢酸カルシウムは、水分が抜けると固体となって、被膜内部は、相当にポーラスだと推定される。また、PVAが一様にすべての固体粒子の表面を被覆および粒子間の接着に関与するとは考えられないから空隙が存在し、播種後の水の浸透性や発芽性に好ましい効果を与えるものと考えられる。
すなわち、常温温度で乾燥された被覆した種籾を水中に投入すると、移動等で生じたヒビワレ、欠け等を除いて皮膜の表面の水圧で水が内部に進入し、生成した酢酸カルシウムや、残存する消石灰が溶解し始め、浸透圧の関係で水がさらに進入し、籾の表面に達する。
(実験例4)
<被覆種子の発芽特性の検討>
乾籾と、体質材HY−335との混合比率を変え、それに結合材として消石灰、結合助剤として2%のPVA B−17を予備混合し、この混合物一定量に対して水を添加しながら混合し被覆種籾を製造した。比較資料として(株)クボタの焼石膏を使用した同比率の被覆種籾、および無処理の種籾を使用して発芽性を調べた。種籾は、栃木産コシヒカリとし、試験期間は8月2日から8月20日、平均水温および結果を表5に示す。なお、表中の数値は、20粒中で発芽した種籾の数である。被覆種子として使用した被覆種籾は、各20粒であった。使用した種籾は、試験開始日の2年前に収穫したものであり、常温開放系で蔵置していた。
Figure 0006868165
表5からわかるように、消石灰―PVA系は、焼石膏系より出芽が早いことが判明したPVAは、生物分解性であり、硫酸基を残さず、植物に対して実害はない。上記の結果から消石灰−PVA系は、発芽に対して試料中で最も好ましい影響を与えることが示された。
この理由としては、PVAが溶解し始め全体としては籾の表面に水が到達する速度は比較的早く、そのため発芽も促進される。これは一般農家(約300例)の使用報告によると、還元鉄粉―焼石膏系システムより数日間発芽が早いと報告されている。また新潟県農村公社(平成28年度委託試験(株)華玉)でも同様報告されているのと一致する。この原因は、焼石膏は、その皮膜強度が強く水の浸透が遅くなり、芽だしの時皮膜が割れにくく、一方で、本実施形態では、被膜は、比較的ポーラスな架橋構造で形成されているためだと考えられる。これは本発明の特徴の一つである。なお、発芽促進性には、使用した酸化鉄HY−335がマグネタイトで色が黒色であることを一部考慮する余地があろう。
(実験例5)
PVA B−17は、重合度が約1700であるが重合度がさらに大きく、約2400のPVA B−24YSを使用して異なる組成の被膜を作り発芽性を検討した。PVA B−17の添加率は、消石灰に対し2%と5%、種籾:体質材(酸化鉄):結合材(消石灰)=10:5:1とし、実験日を10月とし、その他の条件は、実験例4と同様にした。その結果を表6に示す。
Figure 0006868165
10月は、水温15−20℃で低温であった。被覆種籾の強度は、2%の場合4、5%で5の評価となり(株)クボタの焼石膏系より強度が高い結果が得られた。また、表6に示すように、出芽日はやや遅かったが15日間でほぼ発芽が完了した。このことから本実施形態では、強度評価5の硬めの被膜でも実用に提供できることが分かった。
(実験例6)
本発明は消石灰とPVAとを結合材として使用するが、最終的に消石灰は、炭酸ガスで炭酸化され炭酸カルシウムとなる。よって皮膜中の消石灰は反応途中では炭酸カルシウムと混在した状態となって保管される。このため、表7に示す消石灰と、炭酸カルシウムとの組合わせを結合材として使用して造粒し、指圧強度をしらべた。PVA B−24YSを消石灰・炭酸カルシウムの全質量に対し3%添加した。軽質炭酸カルシウム(軽炭)と重質炭酸カルシウム(重炭)の二種類(トーテク(株)提供)を別々に試験した。
Figure 0006868165
軽炭、重炭いずれも指圧強度は5で強度の差はみられなかった。また配合比を変えても強度はほとんど変わらなかった。したがって強度の点では炭酸カルシウムは単独でも、また消石灰と混合して同時使用でも結合材として使用できることが分かった。
また、別の実験によりPVA B−24YSを使用した場合、消石灰に質量で5%添加しても強度も高く、発芽に対しても障害がなく本発明の有効性が確認された。ただし消石灰とPVAとを予備混合した場合、混合機の不良等による均一混合が出来なかった場合や計量ミスによる高濃度になった場合発芽障害の可能性が問題となりうる。この点を解明するために次のような実験をした。
実験例7
(混合工程の検討)
試験条件 籾:体質材(HY−335):消石灰(結合材)=10:5:1
PVA B−24YS各6%、10%を消石灰に添加
籾=新潟コシヒカリ(農研機構中農研試供品)
実験
6月24日 B−24YSを6%および10%添加混合して造粒
6月26日 指圧テスト、強度は5問題なし。そのまま室温で放置。
7月16日 一部を水中に落下、すべて沈降 浮遊物無し。
9月18日 28℃の水に落下、すべて沈降。浸種続行(300粒)
9月21日 約10%発芽
9月25日 全て発芽。
実験は、乾籾で造粒に必要な水分のみを与えて被覆膜を作り、常温(30℃)保存で約3ヶ月後浸種しても発芽には問題がないことが判明した。また高濃度のPVAでも安全であることが判明した。
実験例8
(体質材の粒径依存性の検討)
表1で示したように、結合材として消石灰のみを使用した場合、粒径の小さいHY−330は、粒径の大きいHY−335より強度が弱い。本実施形態でPVAを消石灰に添加することにより、例えばHY−330のように粒径が小さくても強度が増加するかどうか試験を行った。比較の為に同等粒径325メッシュ(45μm)メッシュパスの赤色酸化鉄HY−820((株)華玉)およびHY−330を体質材として使用し、乾籾:体質材:結合材=10:5:1、10:3:1、10:2:1の質量比率で混合し、水を添加しながら造粒し、常温乾燥3日後に指圧及び紙面テストを行なった。なお、結合助剤としては、消石灰の質量に対してPVAB−24YSを質量で3%添加混合した。表8にその結果を示す。なお、カッコ内の値は、紙テストによる強度値である。
Figure 0006868165
表8に示されるように体質材の粒径が小さくても結合助剤としてPVAを利用することにより、種子の表面に形成された皮膜の強度が著しく増加することが明白になった。
農業人口の減少と老齢化に伴い従来の稲作方法の主体である種籾の育苗床・機械移植の方法から、種籾の直接湛水直播へと転換すると考えられる。その際の重要な技術の一つとして寄与する。

Claims (6)

  1. 酸化鉄を含む体質材、結合材、及びPVAを含む結合助剤を混合して第1の混合物を製造する工程と、
    前記第1の混合物に植物種子を投入して混合し第2の混合物を製造する工程と、
    前記第2の混合物に水を添加しながら混合して前記第1の混合物の被膜を前記植物種子の表面に形成する被膜形成工程と、を含み、
    前記結合材は、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩またはそれらの1種、2種または3種の混合物からなる群から選択され、
    前記第1の混合物に含まれる結合助剤としてのPVAが、前記結合材に対し、2質量%〜10質量%であり、
    前記被膜形成工程において、前記結合助剤としてのPVAは、前記結合剤と反応することで前記被膜の強度を向上することを特徴とする被覆された植物種子の製造方法。
  2. 前記体質材、前記結合材、及び前記結合助剤は、それぞれ所定の粒径を有する粉末から成り、
    前記第1の混合物を製造する工程において、前記結合材と前記結合助剤を混合した後、体質材を混合して第1の混合物を製造することを特徴とする請求項1に記載の被覆された植物種子の製造方法。
  3. 前記結合材は、消石灰、及び/又は、炭酸カルシウムを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の被覆された植物種子の製造方法。
  4. 前記PVAは、ケン化度が80モル%〜90モル%、重合度が500〜2500であり、粒径が250μm以下の粉末であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の被覆された植物種子の製造方法。
  5. 前記体質材は、Fe、Fe、Fe・HO、またはそれらの1種、2種または3種の混合物からなる群から選択される酸化鉄粉であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の被覆された植物種子の製造方法。
  6. 前記体質材は、平均粒径が45μm以下の粉末であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の被覆された植物種子の製造方法。
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