本発明の第1の実施形態における決済処理システム1について説明する。図1は、決済処理システム1の構成を示す。
決済処理システム1は、決済に伴う精算を自動化して行うことで決済処理を実行するシステムである。第1の実施形態で説明する決済処理システム1は、ホテルに設置される精算機(以下、端末装置とも記載する)を含むシステムであり、利用者はルームカードキー受け取り時に決済処理システム1を用いて利用料金の決済処理を行う。尚、決済処理は、利用者による端末装置に対する入力に基づき実行される。
決済処理システム1は、サーバー10、フロント端末20、端末装置100を含む。フロント端末20、端末装置100は、ネットワークを介してサーバー10と接続され、サーバー10との間で互いに情報の送受信を行う。また、フロント端末20は、外部とインターネット回線で接続されており、利用者が保持するスマートフォン等の端末200から情報を受信する。尚、フロント端末20、端末装置100は、複数の同種のものがサーバー10と接続されていても構わない。
図2は、端末装置100の外観を示す。端末装置100は、表示装置101、カード挿入口102、硬貨入金口103、硬貨出金口104、紙幣入出金口105、ルームキー発行口106、フリッカランプ107を有している。
表示装置101は、決済処理に際し、端末装置100を利用する利用者に対して決済に係る画面を表示する。表示装置101は、タッチ操作による入力を受け付ける液晶型のタッチパネルであってもよく、その場合には利用者からの入力を受け付ける入力装置108としての機能も兼ね揃えている。カード挿入口102は、クレジットカード等のカードによる決済処理に際し、カードの挿入を受け付け、カードの返却を行う。硬貨入金口103は、硬貨による決済処理に際し、硬貨の入金を受け付ける。硬貨出金口104は、決済処理に係る返金に伴い硬貨の出金を行う。紙幣入出金口105は、決済処理に際し、紙幣の入出金を行う。ルームキー発行口106は、ホテルの客室への出入りに使用するルームカードキーを発行し、利用者に対してルームカードキーの授受を行う。フリッカランプ107は、カード挿入口102〜ルームキー発行口106における通貨やカードの授受の際に点灯または点滅することで、通貨の出金やルームカードの発行を利用者に報知する。図2では、紙幣入出金口105の上部にフリッカランプ107が設けられ、紙幣の出金を報知する構成を示しているが、フリッカランプ107の位置はこれに限定されない。
図3は、決済処理システム1の機能構成を示す。
サーバー10は、記憶部11、通信制御部12、を有している。記憶部11は、フロント端末20が作成した予約テーブルを格納する。通信制御部12は、端末装置100、フロント端末20との間で情報の送受信を行う。
端末装置100は、主制御部110、IO制御部120、記憶部125、硬貨処理ユニット140、紙幣処理ユニット150、ルームカード処理ユニット160、カード/レシート処理ユニット170、を有している。
主制御部110は、通信制御部111、画面表示部112、キー入力制御部113、決済処理部114、判定部115を含む。通信制御部111は、サーバー10との間で情報の送受信を行う。画面表示部112は、表示装置101への画面表示制御を行う。キー入力制御部113は、利用者からの入力装置108(タッチパネル等)に対する入力を受け付ける。
決済処理部114は、決済処理システム1により実行される一連の決済処理を制御する。決済処理部114による制御については、具体的には後述する。
判定部115は、決済処理部114が実行する決済処理において、利用者により硬貨が入金されることを抑止するか否かを判定する。第1の実施形態では、判定部115は、サーバー10に格納されている予約テーブルに記録された決済情報に基づき、硬貨の入金の可否を判定する。
IO制御部120は、フリッカランプ制御部121、ユニット制御部122を含む。フリッカランプ制御部121は、カード挿入口102〜ルームキー発行口106における通貨やカードの授受の際にフリッカランプ107の点灯または点滅を制御する。ユニット制御部122は、硬貨処理ユニット140、紙幣処理ユニット150、ルームカード処理ユニット160、カード/レシート処理ユニット170の各ユニットにおける処理を制御する。具体的には、ユニット制御部122は、図4に示すように、紙幣処理ユニット150を制御する紙幣処理ユニット制御部131、硬貨処理ユニット140を制御する硬貨処理ユニット制御部132、ルームカード処理ユニット160を制御するルームカード処理ユニット制御部133、カード/レシート処理ユニット170を制御するカード/レシート処理ユニット制御部134、を含む。
記憶部125は、主制御部110、IO制御部120が決済処理を実行するためのプログラムや、種々データ(表示用のデータ等)を格納する。記憶部125は、サーバー10から受信した予約テーブルについても格納する。
硬貨処理ユニット140は、硬貨の入出金、格納等を実行する。紙幣処理ユニット150は、紙幣の入出金、格納等を実行する。ルームカード処理ユニット160は、ルームキー発行口106を介したルームカードキーの発行を実行する。カード/レシート処理ユニット170は、カード挿入口102におけるカードの挿入、返却を実行し、レシートを発行する。
図5は、硬貨処理ユニット140、紙幣処理ユニット150、の詳細を示す図である。硬貨処理ユニット140は、入出金部141、識別部142、金種別収納部143、リジェクト部144、補充回収カセット145、硬貨搬送部146を含む。
入出金部141は、硬貨の入出金を行うものであり、硬貨入金口103、硬貨出金口104を有する。
識別部142は、硬貨の金種を識別する。識別部142は、入金された硬貨が使用可能なものであるかどうかを識別してもよい。識別部142は、磁気センサ、もしくは、硬貨の模様を撮像するイメージセンサ等であり、硬貨の外形や厚みの測定を行うことで金種識別を実行する。
金種別収納部143は、識別部142で識別した金種別に入金された硬貨を格納する。金種別収納部143は、例えば、五百円収納部、百円収納部、五十円収納部、十円収納部、五円収納部、一円収納部を含む。
リジェクト部144は、識別部142で識別した硬貨のうち、例えば、旧式の硬貨、損傷した硬貨を格納する。
補充回収カセット145は、金種別収納部143が許容する収容量を超えて金種別収納部143に硬貨が格納されてしまうことを抑制するために、金種別収納部143の収容量が一定量を超えたときに、入金された硬貨を回収する。また、補充回収カセット145は、金種収納部143にある種の硬貨が不足している場合、その種の硬貨の補充を行う。
硬貨搬送部146は、入金、出金の際に金種別収納部143と入出金部141との間で硬貨(リジェクト部144に搬送される硬貨を除く)の搬送を実行する。尚、入金された硬貨は、硬貨搬送部146により搬送されて金種別収納部143へ収納されるとともに、出金される硬貨についても、金種別収納部143から搬送されて繰り出される。即ち、入出金に際して硬貨搬送部146の搬送先及び搬送元となる領域は同じ金種別収納部143となる。
尚、紙幣処理ユニット150は、硬貨処理ユニット140の各要素と同等の機能と構成を有しており、各種紙幣を扱う。紙幣処理ユニット150は、入出金部151、識別部152、金種別収納部153、リジェクト部154、補充回収カセット155、紙幣搬送部156を含む。
フロント端末20は、予約テーブル作成部21、判定部22、通信制御部23を有している。フロント端末20は、利用者がホテルへ入場して端末装置100により決済処理を行う前に、事前にインターネットや電話等を用いて遠隔からホテルを予約する際の予約処理を実行するものである。フロント端末は格納されたプログラムにより動作するコンピュータを含む。
予約テーブル作成部21は、予約を行った各利用者に関する利用者情報を記録した予約テーブルを作成する。図8は、本実施形態における予約テーブルの一例を示している。
予約テーブルは、利用者情報である住所(居住国を含む)や氏名を、割り当てられた予約番号(図8中では単に番号と表記)とともに記録することで、予約した利用者を管理する。また、予約テーブルは、端末装置100を用いた決済処理の際に記録され得る情報、例えば、支払われた料金や、チェックイン、チェックアウト時刻の情報も併せて記録可能にすることで管理を容易にする。決済情報は、予約テーブルの該当する行の利用者の決済処理の入金時に、受け付けることができる通貨(及びカード)を示している。図8の予約番号001の利用者については、紙幣、硬貨のいずれの入金についても受け付け、予約番号002の利用者については、紙幣、硬貨の入金は受け付けずクレジットカードのみを受け付けることを示している。決済情報は、後述する判定部22の判定に基づき、利用者毎に予約テーブル作成部21が記録する。
尚、作成した予約テーブルは、サーバー10に格納される。また、決済処理時に予約テーブルが更新された場合には最新の予約テーブルに上書きされる。サーバー10と、フロント端末20、端末装置100間における予約テーブルの情報のやり取りは各通信制御部(通信制御部12、通信制御部23、通信制御部111)を介してとり行われる。
判定部22は、予約処理時に入力された利用者情報に基づいて、上述の決済情報を確定する。換言すると判定部22は、利用者情報に基づき、決済処理において硬貨が入金されることを抑止するか否かを判定する処理を実行する。
判定部22は、具体的には、利用者が外国人であるかどうかを特定する情報に基づき、硬貨の入金の可否を判定して、決済情報を確定する。外国人であるかどうかを特定する情報とは、例えば、利用者情報における住所である。住所(国名)に記録された地名が日本のものであれば外国人ではないと判定することができ、日本のものでなければ外国人であると判定することができる。そして判定部22は、利用者が外国人である場合、決済処理において硬貨が入金されることを抑止すると判定する。図8の例では、住所(居住国)が日本である予約番号001の利用者については、紙幣、硬貨のいずれの入金についても受け付けるように設定し、住所(居住国)が外国である予約番号002、003の利用者については、硬貨(及び紙幣)の入金は受け付けずクレジットカードのみを受け付けるように設定する。
一般に、流通している各国の硬貨は、その国内においては金種を判別可能に作られているものの、外国で用いられている硬貨との関連については考慮がなされていない。そのため、現状日本の硬貨と特徴が類似する外国硬貨が流通している可能性がある。そのような状況では、日本国内で外国人が、ホテルに設置された決済取引を行う端末装置やATM等を使用する際に、所持している外国硬貨を誤って使用した場合に、装置側がその外国硬貨を日本の硬貨と誤認識して受け付けてしまう虞がある。
一方、決済処理システム1によれば、予約処理時に判定部22が、利用者の利用者情報から外国人であるか否かを判定し、外国人であった場合に決済処理時における硬貨による入金を抑止することができる。このように、外国硬貨を誤って使用してしまう可能性がある外国人の決済処理方法を制限することで、外国硬貨の混入を防ぐことができる。
特に、決済処理システム1によれば、予約処理に際して判定部22が自動的に硬貨による入金を抑止する利用者を決定することから、ホテル管理者による判断を要さず、容易に外国硬貨の混入を防ぐことが可能である。
また、上述した硬貨処理ユニット140の構成では、入出金に際して搬送先及び搬送元となる領域が同じである。硬貨処理ユニット140に相当する構成を含む従来の端末装置を考えた場合、入金時に外国硬貨を誤って受け取ることが起これば、出金時に利用者に外国硬貨を渡してしまうという虞も生じてしまう。入出金に際して搬送先及び搬送元となる領域が同じである構成は、公知の端末装置として普及していることから、外国硬貨を誤って受け取ってしまうことによる問題は大きい。それ故に決済処理システム1による外国硬貨の誤混入を防ぐ技術が寄与するところは大きい。
図6は、決済処理システム1のサーバー10、フロント端末20、端末装置100で使用されるコンピュータのハードウェア構成図である。ハードウェア構成は、CPU181、DRAM182、ROM183、記憶部184、入出力IF185を備えている。
CPU181は、ROM183に格納される各種制御プログラムを読みこんで実行する。
DRAM182は、制御プログラムや各種データを一時的に格納するワーキングエリアを提供する。ROM183は、各種制御プログラムを不揮発的に記憶する記憶媒体である。
記憶部184は、プログラムや予約テーブル等の決済処理に用いるデータを格納し、フラッシュメモリやハードディスク等により構成される。入出力IF185は、ハードウェア外部とデータの送受信を行うものである。尚、各構成は、バス186により接続される。
以上の構成を有する決済処理システム1によって行われる各種処理の流れについて図面を用いて説明する。図7は、フロント端末20によって実行される予約処理の一例を示すフローチャートであり、図9〜11は、端末装置100によって実行されるチェックイン時の決済処理の一例を示すフローチャートである。予約処理の進行は、主に予約テーブル作成部21により実行され、決済処理の進行は、主に決済処理部114により実行される。各フロー中で必要に応じて各種機能構成が適切な処理を実行、制御する。
以下、図7で示される予約処理の流れについて説明する。
図7のステップS1では、フロント端末20は予約処理を開始するにあたり、利用者からの利用者情報の入力を受け付ける。より詳しくは、フロント端末20は、外部のインターネット回線を通じて、利用者が保持するスマートフォン等の端末200から送信された利用者情報の入力を受け付ける。予約テーブル作成部21は、入力された情報に基づき、図8で説明した予約テーブルを作成する。尚、この時点において予約テーブル作成部21により予約テーブルに記録される情報は、決済処理時に記録される内容(チェックイン日、チェックアウト日、料金)と決済情報を除いた各種情報である。
ステップS2では、判定部22は、利用者の居住国が日本であるかどうか(外国人であるかどうか)について判定する。判定部22による判定は、上述したように住所(居住国)から判定する。
ステップS2における判定がYesである場合、ステップS3へ移行し、予約テーブル作成部21は、紙幣、硬貨、クレジットによる決済を許可する。即ち予約テーブルの決済情報の欄を全て○にする。
ステップS2における判定がNoである場合、ステップS4へ移行し、予約テーブル作成部21は、クレジット決済のみを許可する。即ち予約テーブルの決済情報の欄を、クレジットカードを除いて×とする。
ステップS5では、予約テーブル作成部21は、以上ステップS1〜S4に基づき、決済処理時に記録される内容(チェックイン日、チェックアウト日、料金)を除いた各欄を記録し、予約テーブルの作成を終了する。尚、フロント端末20は、予約テーブルの作成が終わったあと、利用者に対して予約番号の通知を適宜行う。また、フロント端末20は、作成した予約テーブルをサーバー10へ送信し、サーバー10へ格納する。
以下、図9〜11で示される決済処理の流れについて説明する。
ステップS11では、キー入力制御部113が顧客からの入力を検知したか否かを判定する。尚、端末装置100に付属されたセンサー(不図示)により顧客が端末装置100の前に近づいたことを検知したか否かを判定してもよい。ステップS11では、顧客が端末装置100を利用する状況となるまで判定を繰り返す。
ステップS12では、端末装置100は、利用者からの予約番号を受け付け、装置内へ入力する。具体的には、画面表示部112は、表示装置101に予約番号の入力を促す画面を表示させる。そして、表示装置101(入力装置108)を介して利用者から予約番号の入力を受け付ける。予約番号は、予約処理時に付与された規定の桁の番号(図8の001、002等)を示す。
ステップS13では、端末装置100は、通信制御部111を介してサーバー10に対してホスト通信を行う。ここで行われる通信内容は、ステップS12で入力された予約番号に該当する番号が予約テーブル(図8)にある場合に、サーバー10が予約内容(図8の予約テーブルの該当する予約番号の行に記録された諸々の情報)を端末装置100へ送信し、該当する番号がない場合にサーバー10がその旨を端末装置100へ送信するように、サーバー10へ問合せを行うものである。
ステップS14では、端末装置100は、受信した電文に該当する予約番号があるか否かを判断し、該当する予約番号がある場合には、ステップS16において画面表示部112が、その予約内容を表示装置101へ表示する。一方、該当する予約番号がない場合には、図11へ移行し、決済処理を終了する。このとき、端末装置100は、利用者に対して予約番号が未登録である旨を報知するために表示装置101へ適切な画面を表示してもよい。
ステップS16では、利用者に予約内容が合っているかどうかを確認するために、画面表示部112は、予約内容を表示装置101へ表示する。また、ステップS17では、入力装置108(101)は、利用者からの予約内容の是非の入力を受け付ける。ステップS17における判定がNo(予約内容に誤りがある)である場合には、図11へ移行し、決済処理を終了する。ステップS17における判定がYes(予約内容OK)である場合、図10のステップS22へ移行する。
ステップS22では、ユニット制御部122は、カード/レシート処理ユニット制御部134を制御して、カード/レシート処理ユニット170を初期化する。
ステップS23では、判定部115は、ステップS13において、サーバー10より受信した予約内容より決済処理方法を判定する。第1の実施形態においては、予約処理時に作成された予約テーブルの決済情報に従って、決済処理の際の入金時において、許可されていない通貨での取引を抑止する。ステップS23において、利用者が、予約処理時に判定部22により日本人と判定され、全ての通貨による入金を許可されている利用者であるときには、ステップS24へ移行する。ステップS23において、利用者が、予約処理時に判定部22により外国人と判定され、クレジットカード以外の通貨による入金が許可されていない利用者である場合には、ステップS29へ移行する。
ステップS24では、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131を制御して、紙幣処理ユニット150を初期化し、ステップS25では、ユニット制御部122は、硬貨処理ユニット制御部132を制御して、硬貨処理ユニット140を初期化する。
ステップS26では、画面表示部112は、表示装置101に入金画面(1)を表示させる。図12は、入金画面の一例を示す図である。画面表示部112は、図12に示すような、紙幣と硬貨での支払いが可能である旨と利用料金とを利用者に知らせる入金画面(1)を表示させる。そして、利用者からの入金を受け付ける。
ステップS27では、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131を制御して、入金された通貨を計数する。
ステップS28では、画面表示部112は、表示装置101に入金金額を表示させる。このとき表示装置101が表示する画面は、図13で示されるような入金内容確認画面である。
ステップS32では、決済処理部114は、利用者が入金金額等に問題がないかどうか判断し、利用者から入力を受け付け、決済処理を確定するか判定する。例えば、ステップS28で表示された入金内容確認画面に対して利用者が確認アイコンをタッチした場合、決済処理部114は決済処理を確定し、ステップS33へ移行する。利用者が取消をタッチした場合、決済処理部114は決済処理を中止、終了するため、ステップS37へ移行する。
ステップS33では、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131及び(または)硬貨処理ユニット制御部132を制御して、入金された紙幣、硬貨を対応する金種別収納部へ収納する。
ステップS34では、利用者からの入金金額に釣り銭が生じた場合、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131及び(または)硬貨処理ユニット制御部132を制御して、釣り銭を利用者に対して出金する。
ステップS35では、ユニット制御部122は、カード/レシート処理ユニット制御部134を制御して、レシートを発行し、ステップS36では、ユニット制御部122は、ルームカード処理ユニット制御部133を制御して、ルームカードキーを発行する。
そして、決済処理部114は決済処理を終了する。尚、ステップS32からステップS37へ移行した場合には、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131及び(または)硬貨処理ユニット制御部132を制御して、入金された通貨を返金し、決済処理部114は、決済処理を中止、終了する。
ステップS23において、判定部115が決済情報に従い、クレジットカード以外の通貨による入金が許可されていない利用者であると判定した場合には、ステップS29へ移行する。
ステップS29では、画面表示部112は、表示装置101に図12に示すような、入金画面(2)を表示させる。ここで利用者は、カード挿入口102へクレジットカードを挿入し、ステップS30においてユニット制御部122は、カード/レシート処理ユニット制御部134を制御して、クレジットカードを読み取る。ステップS31では、キー入力制御部113は、ステップS29において表示装置101に表示された画面のテンキーアイコンから暗証番号の入力を受け付ける。そして、決済処理部114により決済処理が確定して実行され、上述のステップS35へ移行する。
以上の決済処理システム1によれば、予約処理時に、決済処理を行う際に硬貨による入金を抑止する利用者を予め判定しておくことで、決済処理を行う端末装置100に外国硬貨の混入を未然に防止することができる。
尚、第1の実施形態では、外国人による決済処理に際して、紙幣による入金も抑止する例を示しているが、紙幣による入金は許可して硬貨のみを抑止するように設定しても構わない。
また、第1の実施例では、外国人による決済に対して、クレジットのみの取引、日本人には、紙幣と硬貨の取引としているが、日本人にはクレジット/紙幣/硬貨の取引と設定しても構わない。
以下、第2の実施形態における決済処理システムについて説明する。第2の実施形態における決済処理システムは、決済処理システム1と同様の構成を有するが、主制御部110の判定部115が実行する処理が異なっている点が、第1の実施形態と相違する。また、フロント端末20による予約処理を事前に実行する点で変わりはないが、図8に示す予約テーブルの決済情報の欄は使用しない。
判定部115は、キー入力制御部113を介して利用者から入力される使用言語を選択する入力に基づき、決済処理において硬貨が入金されることを抑止するか否かを判定する。第1の実施形態では、フロント端末20の判定部22が硬貨の抑止の是非を判定していたが、第2の実施形態では、判定部115において硬貨の抑止の是非が判定される。そしてここでは、利用者情報は、利用者の住所ではなく、利用者が使用する言語である。
以上の構成を有する第2の実施形態における決済処理システムによって行われる各種処理の流れについて図面を用いて説明する。図14〜図16は、端末装置100によって実行される決済処理のフローチャートを示す。決済処理の進行は、主に決済処理部114により実行される。各フロー中で必要に応じて各種機能構成が適切な処理を実行、制御する。
以下、図14〜図16で示される決済処理の流れについて説明する。
図14に示す決済処理のフローチャートのステップS101、S105〜S110は、図9のステップS11〜S17と等しいため説明を省略する。
ステップS101で顧客を検知した場合、ステップS102へ移行する。ステップS102では、画面表示部112は、表示装置101に図17に示すような言語選択画面を表示させる。キー入力制御部113は、言語選択画面において国名を記したアイコンをタッチすることによる利用者からの使用言語の選択を受け付ける。
ステップS103では、判定部115は、使用言語として日本語が選択されたか否かを判定する。ステップS103の判定がYesである場合、ステップS105へ移行する。ステップS103の判定がNoである場合、ステップS104へ移行する。
ステップS104では、決済処理部114は、決済処理方法の判定時に硬貨による入金が行われることを抑止するフラグをオン(1)に設定する。尚、フラグの初期値はオフ(0)に設定されている。
図15へ移る。ステップS111では、判定部115は、決済処理方法を判定する。第2の実施形態においては、判定部115により利用者が使用する言語(入力された言語)に基づいて、硬貨による入金が行われることを抑止するフラグがオンに設定されているか否かを判定する。フラグがオフの場合には、ステップS112へ移行し、フラグがオンの場合には、ステップS117へ移行する。ステップS112〜ステップS116は、紙幣及び硬貨による入金を受け付け、決済処理を実行する流れを示すものであり、図10のステップS24〜S28と等しいため説明を省略する。
ステップS117では、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131を制御して、紙幣処理ユニット150を初期化する。
ステップS118では、画面表示部112は、表示装置101に図18に示すような、紙幣での支払いが可能である旨と利用料金とを利用者に知らせる入金画面(3)を表示させる。そして、利用者からの紙幣による入金を受け付ける。
ステップS119では、ユニット制御部122は、紙幣処理ユニット制御部131を制御して、入金された通貨を計数する。
ステップS120では、画面表示部112は、表示装置101に入金金額を表示させる。
以下、図16のステップS121〜ステップS126は、図11のステップS32〜ステップS37と等しいため説明を省略する。
第2の実施形態によれば、予約処理時の利用者から入力された情報ではなく、決済処理時に利用者から入力された情報(ここでは選択された言語)を利用者情報として扱い、外国人による硬貨の入金を抑止する。このように利用者情報は、第1の実施形態で示した予約処理時に入力される情報に限らず、利用者が外国人であるかどうかを特定できる情報であれば、決済処理時に入力される情報であってもよい。
以下、第3の実施形態における決済処理システムについて説明する。第3の実施形態における決済処理システムは、決済処理システム1と同様の構成を有するが、主制御部110の判定部115が実行する処理が異なっている点が、第1の実施形態と相違する。また、フロント端末20による予約処理を事前に実行する点で変わりはないが、図8に示す予約テーブルの決済情報の欄は使用しない。
判定部115は、ユニット制御部122のカード/レシート処理ユニット制御部134が読みとったクレジットカードに記録された情報に基づいて、決済処理において硬貨が入金されることを抑止するか否かを判定する。
図23は、国内外で使用されるクレジットカードを示す。図23の左側は、日本国内で発行されたクレジットカードの表面及び裏面を示し、図23の右側は、海外で発行されたクレジットカードの表面及び裏面を示している。日本で発行されたクレジットカードの表面には、日本固有の規格であるJIS2磁気ストライプが設けられており、この点において海外のクレジットカードと異なっている。判定部115は、ユニット制御部122のカード/レシート処理ユニット制御部134が読みとったクレジットカードにJIS2磁気ストライプがあるか無いかを判定することで、利用者が外国人か否かを判定することができる。即ち、第3の実施形態では、利用者情報は、利用者が保有するクレジットカードの特徴である。
以上の構成を有する第3の実施形態における決済処理システムによって行われる各種処理の流れについて図面を用いて説明する。図19〜図21は、端末装置100によって実行される決済処理のフローチャートを示す。決済処理の進行は、主に決済処理部114により実行される。各フロー中で必要に応じて各種機能構成が適切な処理を実行、制御する。
以下、図19〜図21で示される決済処理の流れについて説明する。図19に示す決済処理のフローチャートのステップS201、S206〜S211は、図9のステップS11〜S17と等しいため説明を省略する。
ステップS201で顧客を検知した場合、ステップS202へ移行する。ステップS202では、画面表示部112は、表示装置101に図22に示すようなクレジットカード受付画面を表示させ、利用者に対しクレジットカードの挿入を促す。カード挿入口102を介してクレジットカードが挿入されたとき、ユニット制御部122は、カード/レシート処理ユニット制御部134を制御して、クレジットカードを読み取る。
ステップS203では、判定部115は、ユニット制御部122が読みとったクレジットカードにJIS2磁気ストライプがあるか無いかを判定する。ステップS203の判定がYesである場合、ステップS205へ移行する。ステップS203の判定がNoである場合、ステップS204へ移行する。
ステップS204では、決済処理部114は、決済処理方法の判定時に硬貨による入金が行われることを抑止するフラグをオン(1)に設定する。尚、フラグの初期値はオフ(0)に設定されている。
図20のステップS212〜ステップS221は、図10のステップS22〜S31と等しいため説明を省略する。図21のステップS222〜S227は、図11のステップS32〜ステップS37と等しいため説明を省略する。
第3の実施形態によれば、利用者が保有するクレジットカードの特徴から外国人かどうかを判定し、外国人であった場合に硬貨による入金を抑止する。第3の実施形態によっても第1、2の実施形態と同様に、決済処理に際して外国硬貨の混入を防止することができる。
以下、第4の実施形態における決済処理システムについて説明する。第4の実施形態における決済処理システムは、決済処理システム1と同様の構成を有するが、主制御部110の判定部115が実行する処理が異なっている点が、第1の実施形態と相違する。また、フロント端末20による予約処理を事前に実行する点で変わりはないが、図8に示す予約テーブルの決済情報の欄は使用しない。
判定部115は、ユニット制御部122のカード/レシート処理ユニット制御部134が読みとったクレジットカードに記録された情報に基づいて、決済処理において硬貨が入金されることを抑止するか否かを判定する。より具体的には、判定部115は、読みとられたクレジットカードを管理する会社の情報を、予めサーバー10の記憶部11に記憶されたクレジットカード会社のリスト情報と比較、照合することで、その会社が日本の会社かどうかを判定する。クレジットカード会社が外国に所在する場合、利用者が外国人であると判定することができる。即ち、第4の実施形態では、利用者情報は、利用者が保有するクレジットカードに記録された情報である。
以上の構成を有する第4の実施形態における決済処理システムによって行われる各種処理の流れについて図面を用いて説明する。図24は、端末装置100によって実行される決済処理のフローチャートを示す。決済処理の進行は、主に決済処理部114により実行される。各フロー中で必要に応じて各種機能構成が適切な処理を実行、制御する。
以下、図24で示される決済処理の流れについて説明する。図24に示す決済処理のフローチャートのステップS301、S306〜S311は、図9のステップS11〜S17と等しいため説明を省略する。
ステップS302では、画面表示部112は、表示装置101に図22に示すようなクレジットカード受付画面を表示させ、利用者に対しクレジットカードの挿入を促す。カード挿入口102を介してクレジットカードが挿入されたとき、ユニット制御部122は、カード/レシート処理ユニット制御部134を制御して、クレジットカードを読み取る。
ステップS303では、判定部115は、クレジットカードを管理する会社の情報を、予めサーバー10の記憶部11に記憶されたクレジットカード会社のリスト情報と比較することで、その会社が日本の会社かどうかを判定する。ステップS303の判定がYesである場合、ステップS305へ移行する。ステップS303の判定がNoである場合、ステップS304へ移行する。
ステップS304では、決済処理部114は、決済処理時に硬貨による入金が行われることを抑止するフラグをオン(1)に設定する。尚、フラグの初期値はオフ(0)に設定されている。
図24の続きの処理は、図21、図22の処理と等しい。
第4の実施形態によれば、利用者が保有するクレジットカードの情報(クレジットカード会社の情報)を照合し、外国の会社か日本国内の会社かを特定することで、利用者が外国人かどうかを判定することができる。第4の実施形態によっても第1−3の実施形態と同様に、決済処理に際して外国硬貨の混入防止することができる。
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。上述したプログラム、決済処理システム、決済処理に係る方法は、特許請求の範囲に記載した本発明を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。