JP6866027B2 - 硬質表面用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

硬質表面用液体洗浄剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は硬質表面用液体洗浄剤組成物、硬質表面の洗浄方法、及びスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品に関する。
手洗い用食器洗浄剤には、プラスチック製のタッパーや弁当箱などの疎水性表面を有する食器類において、色素汚れが落ちにくく、洗浄力が求められている。そのため、通常、漂白剤等を用いた洗浄方法が用いられる。
特許文献1には、疎水性溶剤を含有する液体洗浄剤組成物において、より少ない界面活性剤量で優れた安定性と洗浄力を示す液体洗浄剤組成物を提供することを課題として、(a)2−エチルヘキシル基、イソノニル基及びイソデシル基から選ばれる1種のアルキル基を有する特定の化合物、(b)陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤、(c)20℃で液体の疎水性有機溶剤、並びに(d)水を、それぞれ特定比率で含有する液体洗浄剤組成物が記載されている。
特許文献2には、デカン二酸ジメチルエステル、ジイソプロピルアジペート、ジイソブチルアジペート、特定のペルメチル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、1−フェノキシ−2−プロパノール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、マイクロエマルション又はプロトマイクロエマルション組成物で使用するための溶媒系が記載されている。
特開2007−31692号公報 特開2011−528062号公報
プラスチック等の硬質物品は、人参由来のカロテンやカレー由来のクルクミン等により、着色し易く、また、一度色素が物品に浸透すると、洗浄することが困難である。
特許文献1、2に記載の洗浄剤組成物は、泡性能が十分とは言えず、また色素の洗浄力については、全く考慮されていない。
本発明は、プラスチック等の硬質物品の表面に付着したあるいは内部に浸透した色素の洗浄力に優れると共に、泡比容にも優れる硬質表面用液体洗浄剤組成物及び硬質表面の洗浄方法に関する。
本発明は、(a)両性界面活性剤(以下、(a)成分ともいう)、(b)アニオン性界面活性剤(以下、(b)成分ともいう)及び(c)ノニオン界面活性剤(以下、(c)成分ともいう)から選ばれる1種以上の界面活性剤、
(d)炭化水素油(以下、(d)成分ともいう)、並びに

を含有し、
(d)成分/(a)成分の質量比が0.1以上0.8以下であり、
(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(a)成分の割合が40質量%以上95質量%以下である、
硬質表面用液体洗浄剤組成物に関する。
また本発明は、上記本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる、硬質表面の洗浄方法に関する。
また本発明は、上記本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、スプレイヤーを具備する容器に充填してなる、スプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品に関する。
本発明によれば、プラスチック等の硬質物品の表面に付着したあるいは内部に浸透した色素の洗浄力に優れると共に、泡比容にも優れた硬質表面用液体洗浄剤組成物、硬質表面の洗浄方法、及びスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品を提供することができる。
<硬質表面用液体洗浄剤組成物>
本発明者等は、特定量比の両性界面活性剤である(a)成分と炭化水素油である(d)成分とを用いることで、水を含む液体洗浄剤組成物中に、炭化水素油を安定化させることができ、優れた色素汚れの洗浄力(以下、単に洗浄力ともいう)、及び優れた泡比容(以下、単に起泡性ともいう)を達成することができることを見出した。
これは、特定量比の(a)成分と(d)成分とを含む組成物を、マイクロエマルション化することができたためと推定される。また、本発明は液体洗浄剤組成物を、低粘度にすることができるため、スプレー容器からの吐出性にも優れる。
<界面活性剤>
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、界面活性剤として、(a)成分、(b)成分及び(c)成分から選ばれる1種以上を含有する。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、両性界面活性剤である。
(a)成分の両性界面活性剤としては、洗浄力及び起泡性の観点から、アミンオキサイド、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤を含むことが好ましく、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤を含むことがより好ましく、スルホベタインを含むことがより好ましい。これらは、2種以上を用いても良い。
(a)成分中、アミンオキサイド、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤の含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
また、(a)成分中、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤の含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
また、(a)成分中、スルホベタインの含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
スルホベタインとしては、アルキル基の炭素数が、洗浄力の観点から、好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルキル基の炭素数が、洗浄力の観点から、好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が、洗浄力の観点から、好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が、洗浄力の観点から、好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタインが挙げられる。
カルボベタインとしては、アルキル基の炭素数が、洗浄力の観点から、好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタインや下記一般式(a1)で表される化合物が挙げられ、洗浄力の観点から下記一般式(a1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006866027
〔式中、R1aは炭素数7以上21以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2aはプロピレン基を示し、R3a及びR4aは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
一般式(a1)中、R1aは、好ましくは9以上、より好ましくは11以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは13以下のアルキル基又はアルケニル基であり、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基が好ましい。
一般式(a1)中、R3a及びR4aは、好ましくはメチル基である。
一般式(a1)で表される化合物としては、アーモンドアミドプロピルベタイン、アプリコットアミドプロピルベタイン、アボカドアミドプロピルベタイン、ババスアミドプロピルベタイン、ベヘナミドプロピルベタイン、キャノーラアミドプロピルベタイン、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルカルボベタイン、ミルクアミドプロピルベタイン、ミンクアミドプロピルベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オリーブアミドプロピルベタイン、パルマムアミドプロピルベタイン、パルミタムアミドプロピルベタイン、リシノール酸アミドプロピルベタイン、セサミドプロピルベタイン、ソイアミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、牛脂アミドプロピルベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、及び小麦胚芽アミドプロピルベタインが挙げられる。
これらの中では、ラウラミドプロピルカルボベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、及びコカミドプロピルベタインから選ばれる1種以上が好ましい。これらは、一般式(a1)中のR3a及びR4aは、それぞれメチル基の化合物である。
アミンオキサイドとしては、下記一般式(a2)の化合物が好適である。
Figure 0006866027
〔式中、R5aは炭素数8以上22以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基を示し、R6a及びR7aは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。Dは−NHC(=O)−基又は−C(=O)NH−基を示し、Eは炭素数1以上5以下のアルキレン基を示す。m及びpは、m=0かつp=0又はm=1かつp=1を示す。〕
上記一般式(a2)において、R5aは、洗浄力の観点から、好ましくは炭素数10以上18以下のアルキル基であり、より好ましくは炭素数12以上16以下のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数12以上14以下のアルキル基であり、より更に好ましくは炭素数12のアルキル基である。R6a及びR7aは、洗浄力の観点から、好ましくは炭素数1のメチル基である。
アミンオキサイドの好ましい具体例としては、
(1)カプリルジメチルアミンオキサイド、カプリンジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイド等のアルキル(炭素数8以上22以下)ジアルキル(炭素数1以上3以下)アミンオキサイド、
(2)ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド等の脂肪酸(炭素数8以上22以下)アミドプロピルジアルキル(炭素数1以上3以下)アミンオキサイドが挙げられ、洗浄力の観点から(1)アルキル(炭素数8以上22以下)ジアルキル(炭素数1以上3以下)アミンオキサイドがより好ましい。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、アニオン性界面活性剤である。
(b)成分は、硫酸エステル基、リン酸エステル基、ホスホン酸基、スルホン酸基又はカルボキシ基を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。
(b)成分が有する炭化水素基としては、洗浄力の観点から、炭素数が好ましくは5以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは7以上、より更に好ましくは8以上、より更に好ましくは10以上、より更に好ましくは12以上、そして、好ましくは21以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは14以下の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルキレン基又はアリール基が好ましい。
(b)成分は、(b1)炭素数5以上18以下の炭化水素基を有する、スルホコハク酸エステル又はその塩〔以下、(b1)成分という〕、(b2)炭素数8以上21以下の炭化水素基と、硫酸エステル基又はスルホン酸基とを有するアニオン性界面活性剤〔但し、(b1)成分を除く〕〔以下、(b2)成分という〕、(b3)炭素数8以上21以下の炭化水素基と、カルボキシ基とを有するアニオン性界面活性剤〔以下、(b3)成分という〕、並びに(b4)炭素数8以上21以下の炭化水素基と、リン酸エスエル基とを有するアニオン性界面活性剤〔以下、(b4)成分という〕からなる群から選ばれる1種以上のアニオン性界面活性剤が好ましく、これらは2種以上を用いても良い。
(b)成分は、洗浄力、起泡性の観点から、(b1)成分及び(b2)成分からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、(b1)成分を含むことがより好ましい。
(b)成分中、(b1)成分及び(b2)成分の合計含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
また、(b)成分中、(b1)成分の含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
なお、(b)成分中の各成分の含有量(質量%)は、ナトリウム塩換算の量に基づいて算出される。
(b1)成分
(b1)成分は、炭素数5以上18以下の炭化水素基を有する、スルホコハク酸エステル又はその塩である。
(b1)成分は、洗浄力及び起泡性の観点から、下記一般式(b1)で表されるスルホコハク酸エステル又はその塩が好ましい。
Figure 0006866027
〔式中、R1b、R2bは、それぞれ独立に、炭素数5以上18以下の炭化水素基である。A、Aは、それぞれ独立に、炭素数2以上4以下のアルキレン基、x、yは平均付加モル数であり、それぞれ独立に0以上6以下である。Mは水素原子又は陽イオンである。〕
一般式(b1)中、R1b、R2bは、それぞれ独立に、炭素数5以上、好ましくは6以上、より好ましくは7以上、そして、炭素数18以下、好ましくは16以下、より好ましくは14以下の炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。R1b、R2bは、それぞれ独立に、より好ましくは分岐構造を有するアルキル基である。
一般式(b1)中、A、Aは、それぞれ独立に、炭素数2以上、そして、炭素数4以下、好ましくは3以下のアルキレン基である。
一般式(b1)中、x、yは、平均付加モル数であり、洗浄力の観点から、それぞれ独立に、0以上、そして、6以下、好ましくは4以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは0である。
また、x+yは、洗浄力の観点から、好ましくは0以上、そして、好ましくは12以下であり、より好ましくは6以下、更に好ましくは3以下、より更に好ましくは0である。
一般式(b1)中、R1b、R2bは、それぞれ独立に、好ましくはヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、sec−オクチル基、イソペンチル基、イソノニル基、イソデシル基、シクロヘキシル基から選ばれるアルキル基であり、より好ましくはn−オクチル基、sec−オクチル基、デシル基、イソデシル基、トリデシル基、及び2−エチルヘキシル基から選ばれるアルキル基であり、更に好ましくは2−エチルヘキシル基、トリデシル基であり、より更に好ましくは2−エチルヘキシル基である。
一般式(b1)中、Mは、水素原子、あるいはナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン等の無機陽イオン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリンの酸塩等の有機陽イオンが挙げられ、好ましくはナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、及びマグネシウムイオンから選ばれる無機陽イオンである。
(b1)成分は、R1b、R2bが同一の化合物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば米国特許明細書第2,028,091号公報に記載の方法を参考して製造することができ、また、R1b、R2bが異なる非対称の化合物は、例えば特開昭58−24555号公報を参考して製造することができる。市販の化合物を用いる場合には、花王(株)製ペレックスOT−P(R1b、R2bが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、同ペレックスTR(R1b、R2bが共にトリデシル基である化合物)、BASF社製LuensitA−BO(R1b、R2bが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、東邦化学工業(株)製エアロールCT−1L(R1b、R2bが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、三井サイテック株式会社から入手可能であったエアロゾルAY−100(R1b、R2bが共にアミル基である化合物)、同エアロゾルA−196(R1b、R2bが共にシクロヘキシル基である化合物)などを用いることができる。また(b1)成分の原料として、所定炭素数のアルコールにアルキレンオキシドを付加したものを用いることもできる。
(b2)成分
本発明に用いられる(b2)成分は、炭素数8以上21以下の炭化水素基と、硫酸エステル基又はスルホン酸基とを有するアニオン性界面活性剤〔但し、(b1)成分を除く〕である。
(b2)成分の炭化水素基は、洗浄力の観点から、炭素数が8以上、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、21以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である。(b2)成分の炭化水素基は、アルキル基又はアリール基が好ましい。
(b2)成分のアニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルカンスルホン酸塩から選ばれる1種以上が好ましい。
硫酸エステル基を有する前記アニオン性界面活性剤として、洗浄力の観点から、炭素数が8以上、好ましくは10以上、そして、21以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル塩が好適である。
また、硫酸エステル基及びポリオキシアルキレン基を有する前記アニオン性界面活性剤として、洗浄力の観点から、炭素数は、8以上、好ましくは10以上、そして、21以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有し、炭素数2以上3以下のオキシアルキレン基の平均付加モル数が好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.4以上、そして、好ましくは6以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは1.5以下であるポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好適である。
また、スルホン酸基を有する前記アニオン性界面活性剤として、洗浄力の観点から、
(1)炭素数6以上15以下のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩及び、(2)炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、21以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下のアルカンスルホン酸塩
から選ばれる1種以上のアニオン性界面活性剤が好適である。
(b2)成分のアニオン性界面活性剤の塩として、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等から選ばれる無機塩、モノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、モルホリニウム塩等から選ばれる有機アンモニウム塩が好適である。
(b2)成分としては、下記一般式(b2)の化合物が配合安定性と泡立ち性の観点から好適である。
3b−O−(R4bO)−SO (b2)
〔式中、R3bは、炭素数8以上21以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、R4bは、エチレン基及び/又はプロピレン基であり、nは平均付加モル数であり0以上6以下の数である。Mは水素原子又は陽イオン、好ましくは無機又は有機の陽イオンである。〕
一般式(b2)中、R3bは、洗浄力の観点から、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、21以下、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、好ましくは直鎖アルキル基である。具体的には、R3bは、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、及びテトラデシル基から選ばれるアルキル基が好ましく、ドデシル基がより好ましい。
一般式(b2)中、nは、洗浄力の観点から、好ましくは0以上、そして、好ましくは6以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは1.5以下の数である。またnは0であってもよい。
一般式(b2)中、R4bがエチレン基の場合には、洗浄力の観点から、nは、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、そして、好ましくは6以下、より好ましくは3以下の数である。
また、一般式(b2)中、R4bがプロピレン基の場合には、洗浄力の観点から、nは、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.4以上、そして、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下の数である。
また、一般式(b2)中、R4bがエチレン基及びプロピレン基の場合には、nは、これらの範囲からそれぞれ選択できる。
一般式(b2)中、Mは、水素原子、あるいはナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン等の無機陽イオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、モルホリニウムイオン等の有機陽イオンが挙げられ、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、マグネシウムイオンから選ばれる無機陽イオンである。
一般式(b2)において、R3bが分岐鎖のアルキル基を含む化合物を得る場合には、原料であるR3b−OHで示されるアルコールとして、炭素数8以上14以下の1−アルケンをヒドロホルミル化して得られたアルコール(OH基に対してβ位にメチル基が分岐したアルキル基が15モル%以上70モル%以下含まれる)、炭素数4以上8以下のアルデヒドを縮合させた後、還元して得られるゲルベ型アルコール(OH基に対してβ位に炭素数3以上6以下のアルキル基が分岐した構造のものが100モル%含まれる)、イソブテンの2量体をヒドロホルミル化して得られる3,5,5−トリメチルヘキサノール、イソブテンの3量体をヒドロホルミル化して得られる多分岐トリデカノール(分岐率は100モル%である)、石油、石炭を原料とした合成アルコール(分岐率が約20モル%以上100モル%以下のアルキル基である)を挙げることができる。
(b3)成分
本発明に用いられる(b3)成分は、炭素数8以上21以下の炭化水素基と、カルボキシ基とを有するアニオン性界面活性剤である。
具体的には、高級脂肪酸又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩、N−アシルアミノ酸又はその塩が挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩としては、次の一般式(b3−1)で表されるものが好ましい。
5b−COOX (b3−1)
〔式中、R5bは炭素数8以上21以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、Xは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す。〕
一般式(b3−1)中、R5bとしては、洗浄力の観点から、好ましくは炭素数11以上、そして、好ましくは炭素数15以下、より好ましくは13以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。また、Xとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のアンモニウム;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸由来のカチオンなどが挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩としては、より具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、及びこれらの塩等が挙げられる。これらのうち、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、及びこれらの塩が好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩は、次の一般式(b3−2)で表されるものが好ましい。
6b−O−(CHCHO)COOX (b3−2)
〔式中、R6bは炭素数8以上21以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、gはエチレンオキシドの平均付加モル数であり、0.5以上10以下の数を示し、Xは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す〕
一般式(b3−2)中、R6bとしては、洗浄力の観点から、好ましくは炭素数10以上、そして、好ましくは炭素数16以下、より好ましくは14以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。また、エチレンオキシドの平均付加モル数gは、洗浄力の観点から1以上6以下が好ましい。
また、Xとしては、前述のXに記載したものが好ましく挙げられる。
N−アシルアミノ酸又はその塩としては、N−アシルグリシン塩、N−アシル−β−アラニン塩が挙げられ、次の一般式(b3−3)で表されるものが好ましい。
7bCONH(CHCOOX (b3−3)
〔式中、R7bは炭素数8以上21以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、hは1又は2の数を示し、Xは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す〕
一般式(b3−3)において、R7bは、洗浄力の観点から、好ましくは9以上、より好ましくは11以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは13以下のアルキル基又はアルケニル基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであっても良い。R7bCOは、ラウロイル基、ミリストイル基、あるいはラウロイル基を主成分とするヤシ油脂肪酸アシル基が好ましい。
(b4)成分
(b4)成分は、炭素数8以上21以下の炭化水素基と、リン酸エスエル基とを有するアニオン性界面活性剤である。
(b4)成分は、例えば、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩が挙げられる。(b4)成分の炭化水素基の炭素数は、洗浄力の観点から、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、21以下、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、ノニオン界面活性剤である。
(c)成分としては、洗浄力及び起泡性の観点から、(c1)アルキルモノグリセリルエーテル〔以下、(c1)成分という〕、(c2)ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル〔以下、(c2)成分という〕、(c3)アルキルポリグリコシド(グリコシド型非イオン性界面活性剤)〔以下、(c3)成分という〕、(c4)ソルビタン系非イオン性界面活性剤〔以下、(c4)成分という〕、(c5)脂肪族アルカノールアミド〔以下、(c5)成分という〕、(c6)脂肪酸モノグリセライド〔以下、(c6)成分という〕、及び(c7)蔗糖脂肪酸エステル〔以下、(c7)成分という〕からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、これらは2種以上を用いても良い。
(c)成分は、洗浄力及び起泡性の観点から、(c1)成分、(c2)成分及び(c3)成分から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、(c1)成分及び(c2)成分から選ばれる1種以上を含むことがより好ましく、(c1)成分を含むことがより更に好ましい。
(c)成分中、(c1)成分、(c2)成分及び(c3)成分の合計含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
また(c)成分中、(c1)成分及び(c2)成分の合計含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
また(c)成分中、(c1)成分の含有量は、洗浄力、起泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
(c1)成分
(c1)成分は、アルキルモノグリセリルエーテルである。
(c1)成分としては、具体的には下記一般式(c1)で表される化合物が好適である。
1c−O−(Gly)−H (c1)
〔式中、R1cは炭素数6以上18以下のアルキル基を示し、Glyはグリセリン由来の構成単位を示し、好ましくはグリセリンから1つの水酸基と1つの水素原子を除いた残基を示し、rは1以上4以下の数を示す。〕
一般式(c1)において、R1cは、洗浄力の観点から、好ましくは炭素数6以上、より好ましくは炭素数7以上、更に好ましくは炭素数8以上、そして、好ましくは炭素数18以下、より好ましくは炭素数12以下、更に好ましくは炭素数10以下のアルキル基であり、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖アルキル基を用いることができるが、本発明では洗浄力の観点から、分岐鎖を有するアルキル基が好適であり、R1cの分岐鎖を有する具体的なアルキル基として、2−エチルヘキシル基、sec−オクチル基、イソノニル基及びイソデシル基から選ばれる基がより好ましく、2−エチルヘキシル基又はイソデシル基が更に好ましく、2−エチルヘキシル基が特に好ましい。
一般式(c1)において、rは好ましくは1以上、そして、好ましくは2以下である。rが1の化合物がより好ましい。特に好ましい化合物は、R1cが2−エチルヘキシル基で、かつ、rが1の化合物である。
Glyで示される構造はグリセリンの1位と3位の水酸基が結合している−CHCH(OH)CH−で示される構造か、又はグリセリンの1位と2位の水酸基が結合している−CH(CHOH)CH−で示される構造であり、触媒や反応条件によって異なる。
一般式(c1)の化合物を得るには、例えば炭素数6〜10のアルコールとしてR1c−OHで示されるアルキルアルコールを用い、エピハロヒドリンやグリシドールなどのエポキシ化合物とを、BFなどの酸触媒、あるいはアルミニウム触媒を用いて反応させて製造する方法を用いることができる。例えば、2−エチルヘキサノールを用いた場合、得られる2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルは、特開2001−49291号公報に記載されているように複数の生成物を含み得る混合物である。
(c2)成分
(c2)成分は、ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテルである。
(c2)成分のノニオン界面活性剤において、アルキル基又はアルケニル基の炭素数は、洗浄力の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは12以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは14以下である。
(c2)成分のノニオン界面活性剤において、アルキレンオキサイドの平均付加モル数は、洗浄力の観点から、好ましくは0超、より好ましくは1以上、更に好ましくは3以上、そして、同様の観点から、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは10以下である。
アルキレンオキサイドは、洗浄力の観点から、好ましくはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びブチレンオキサイドから選ばれる1種以上であり、より好ましくはエチレンオキサイド、及びプロピレンオキサイドから選ばれる1種以上である。
(c2)成分のノニオン界面活性剤の好ましい例として、下記一般式(c2)で表されるノニオン界面活性剤を挙げることができる。
2cO[(CO)/(CO)]H (c2)
〔式中、R2cは炭素数6以上22以下の炭化水素基を示す。l、jは平均付加モル数を示し、lは0以上30以下となる数を示し、jは0以上30以下となる数を示し、lとjが同時に0になることはない。“/”はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基が、順序に関係なく、ランダム又はブロックのいずれに付加したものであってもよいことを示す。〕
上記一般式(c2)中のR2cの炭素数は、洗浄力の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは14以下である。
2cは、洗浄力の観点から、好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、より好ましくはアルキル基であり、洗浄力の観点から、第2級アルキル基である。ここで、第2級アルキル基とは、一般式(c2)中のR2cOにおいてOと結合するR2cの炭素原子が第2級炭素原子となっているアルキル基をいう。
アルキル基としては、具体的には、各種オクチル基(2−エチルヘキシル基を含む)、各種ノニル基、各種デシル基、各種ウンデシル基、各種ドデシル基(ラウリル基)、各種トリデシル基、各種テトラデシル基、各種ペンタデシル基、各種ヘキサデシル基、各種ヘプタデシル基、各種オクタデシル基を挙げることができる。
アルケニル基としては、各種オクタニル基、各種ノナニル基、各種デカニル基、各種ウンデカニル基、各種ドデカニル基、各種トリデカニル基、各種テトラデカニル基、各種ペンタデカニル基、各種ヘキサデカニル基、各種ヘプタデカニル基、各種オクタデカニル基(例えば、オレイル基、リノール基)を挙げることができる。なお、「各種」とは、n−、sec−、tert−、iso−を含む各種異性体を意味する。
上記一般式(c2)中のl、jは、保存安定性の観点から、それぞれ独立に、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下である。
(c2)成分であるポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、更に一般式(c2)で表されるノニオン界面活性剤のHLB値は、洗浄力の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは7以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは19以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは13以下である。
ここで、HLB値は、下記に示すグリフィンの式で定義される。
HLB値=20×Mw/M
(式中、Mはノニオン界面活性剤の分子量であり、Mwは該ノニオン界面活性剤の親水性部分の分子量である。)
尚、一般式(c2)中、親水性部分とは、オキシエチレン基とオキシプロピレン基の合計部分である。
(c3)成分
(c3)成分は、アルキルポリグリコシド(グリコシド型非イオン性界面活性剤)である。
(c3)成分のノニオン界面活性剤は、下記の一般式(c3)で表されるノニオン界面活性剤が好ましい。
3c(OR4c (c3)
〔式中、R3cは、直鎖又は分岐鎖の炭素数8以上18以下、好ましくは12以上14以下のアルキル基、アルケニル基又はアルキルフェニル基、好ましくはアルキル基を示し、R4cは炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基を示す。sは平均付加モル数を示し、0以上5以下の数である。tはその平均値が1以上5以下となる数を示す。〕
一般式(c3)中、R3cは、洗浄力の観点から、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、18以下、好ましくは14以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。
一般式(c3)中、sは、保存安定性の観点から、好ましくは0以上、2以下であり、より好ましくは0である。tは、保存安定性の観点から、好ましくは1.1以上、そして、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.4以下である。尚、tはプロトンNMR法による測定値である。
一般式(c3)中、Gは、それらの入手容易性及びコストの点から、グルコース及びフルクトースから選ばれる1種以上の単糖類に由来する残基が挙げられる。また、Gは、マルトース及びスクロースから選ばれる1種以上の多糖類に由来する残基が挙げられる。Gは、グルコースの単糖類に由来する残基が好ましい。
(c4)成分〜(c7)成分
(c4)ソルビタン系非イオン性界面活性剤、(c5)脂肪族アルカノールアミド、(c6)脂肪酸モノグリセライド、及び(c7)蔗糖脂肪酸エステルは、好ましくは炭素数8以上18以下、より好ましくは炭素数12以上14以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するものが好ましい。
<(d)成分>
本発明の(d)成分は、炭化水素油である。
(d)成分としては、飽和又は不飽和であってもよく、直鎖又は分岐鎖であってもよい。
炭化水素油の20℃における動粘度は、保存安定性の観点から、好ましくは0.1mm/s以上、より好ましくは0.5mm/s以上、更に好ましくは1mm/s以上であり、そして、硬質表面を有する物品へ浸透し易く、洗浄力を高める観点から、好ましくは30mm/s以下、より好ましくは20mm/s以下、更に好ましくは10mm/s以下である。炭化水素油の動粘度は、実施例記載の組成物の粘度と同じ測定方法により求めることができる。
(d)成分は、具体的には、スクワレン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテン等が挙げられ、好ましくは軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、及び水添ポリイソブテンから選ばれる1種以上である。
これらの炭化水素油は、例えば、軽質流動イソパラフィンとして、マルカゾールR(丸善石油化学社製)、IPソルベント1620、2028(以上、出光石油化学社製)、アイソパーL、アイソパーH(以上、エクソン化学社製)、アイソゾール300、400(以上、新日本石油化学社製)等;水添ポリブテンとして、パールリーム4(日油社製)、パールリームEX(日油社製)として入手可能である。
<組成等>
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(a)成分の含有量は、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上、より更に好ましくは4質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、そして、同様の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは18質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは12質量%以下、より更に好ましくは11質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(b)成分の含有量は、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは0質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、より更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは0.7質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、同様の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下である。
なお、本発明では、(b)成分に係る質量に関する記述(質量%や質量比)は、ナトリウム塩換算の量に基づいて算出される。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(c)成分の含有量は、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは0質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、より更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは0.7質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、同様の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(d)成分の含有量は、洗浄力の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは2.5質量%以上、そして、保存安定性、起泡性の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは9質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは7質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の合計含有量は、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、より更に好ましくは7質量%以上、そして、同様の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、より更に好ましくは25質量%以下、より更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは18質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(d)成分と(a)成分との質量比である、(d)成分/(a)成分の質量比は、洗浄力の観点から、0.1以上、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上、より更に好ましくは0.3以上、そして、起泡性の観点から、0.8以下、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.7以下、更に好ましくは0.65以下、より更に好ましくは0.5以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(a)成分の割合である、[(a)成分×100/((a)成分+(b)成分+(c)成分)]は、洗浄力及び起泡性の観点から、40質量%以上、好ましくは45質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上、より更に好ましくは60質量%以上、より更に好ましくは65質量%以上、そして、同様の観点から、95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、より更に好ましくは76質量%以下である。
(a)成分の含有量が95質量%を超えると、マイクロエマルション形成能が低下するため、起泡性が低くなり、洗浄力も低下する。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(b)成分と(c)成分の合計割合である、[((b)成分+(c)成分)×100/((a)成分+(b)成分+(c)成分)]は、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、そして、同様の観点から、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(b)成分と(c)成分の合計含有量と、(a)成分の含有量との質量比である、[(b)成分+(c)成分]/(a)成分は、洗浄力及び泡比容の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.2以上、より更に好ましくは0.25以上、より更に好ましくは0.3以上、そして、同様の観点から、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.8以下、より更に好ましくは0.6以下、より更に好ましくは0.5以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(b)成分と(a)成分との質量比である、(b)成分/(a)成分は、洗浄力及び泡比容の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上、そして、同様の観点から、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.8以下、より更に好ましくは0.6以下、より更に好ましくは0.5以下、より更に好ましくは0.4以下、より更に好ましくは0.3以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、カチオン性界面活性剤を含有してもよい。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、カチオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、そして、好ましくは0質量%以上である。またカチオン性界面活性剤の含有量は0質量%であってもよい。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、全界面活性剤中、(a)成分と(b)成分と(c)成分の合計含有割合は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは97質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、より更に好ましくは99.5質量%以上、より更に好ましくは99.9質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。また本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、全界面活性剤中、(a)成分+(b)成分+(c)成分の合計含有割合は、100質量%であってもよい。
<(e)成分>
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、組成物をマイクロエマルション化し、洗浄力を高める観点から、(e)成分として、溶剤を含有することが好ましい。
(e)成分としては、炭素数が好ましくは2以上、より好ましくは3以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下の水溶性有機溶剤が好ましく、具体例としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、フェノキシエタノール、フェニルグリコール、フェノキシイソプロパノール、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジブチレンジグリコール、及びベンジルアルコールから選ばれる水溶性有機溶剤がより好ましい。なかでも、ブチルジグリコール、エタノール、及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上の水溶性有機溶剤が更に好ましく、ブチルジグリコールがより更に好ましい。ここで、水溶性有機溶剤とは、オクタノール/水分配係数(LogPow)が3.5以下の溶剤を指すものとする。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(e)成分中、ブチルジグリコールの割合は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは50質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(e)成分の含有量は、マイクロエマルションを形成し、洗浄力を高める観点から、界面活性剤の組成、含有量及び炭化水素油の含有量によっても異なるが、好ましくは0質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは4質量%以上、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(e)成分は、マイクロエマルションを形成し易くする観点から、適宜、その含有量を調整することが好ましい。
例えば、(d)成分の含有量が、組成物中、相対的に多くなるにつれて、マイクロエマルションを作成し易くする観点から、(e)成分を、組成物中、より少なく含有することが好ましい。
また、界面活性剤組成が同じで、且つ全界面活性剤量が、組成物中、相対的に多くなるにつれて、マイクロエマルションを作成し易くする観点から、(e)成分を、組成物中、より多く含有することが好ましい。
また、全界面活性剤量が同じで、且つ(a)成分が、組成物中、相対的に多くなるにつれて、マイクロエマルションを作成し易くする観点から、(e)成分を、組成物中、より少なく含有することが好ましい。
<(f)成分>
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、洗浄力の観点から、(f)成分として、キレート剤を含有することができる。
(f)成分としては、アミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシキホスホン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
アミノカルボン酸及びその塩としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノ二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸(DPTA)、N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸及びその塩としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸及びその塩から選ばれる化合物が好ましい。ヒドロキシカルボン酸及びその塩としては、リンゴ酸、クエン酸及びその塩から選ばれる化合物が挙げられる。
ヒドロキシキホスホン酸及びその塩としては、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)及びその塩から選ばれる化合物が挙げられる。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、(f)成分の含有量は、洗浄力の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、起泡性の観点から、マイクロエマルションであることが好ましく、水中油滴型(O/W型)マイクロエマルションであることがより好ましい。即ち、該組成物がマイクロエマルションを形成していることが好ましい。また、組成物がマイクロエマルションとは、該組成物のミセル粒子の数平均粒径が後述する測定方法において、200nm以下であるものをいう。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物が、マイクロエマルションである場合、数平均粒径が、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは2nm以上、更に好ましくは3nm以上、そして、200nm以下、好ましくは150nm以下、より好ましくは100nm以下、更に好ましくは80nm以下、より更に好ましくは60nm以下、より更に好ましくは50nm以下、より更に好ましくは40nm以下、より更に好ましくは30nm以下の粒子を含むことが好ましい。
マイクロエマルションの数平均粒径は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物の20℃における動粘度は、洗浄力及び起泡性の観点から、好ましくは0.1mm/s以上、より好ましくは0.3mm/s以上、更に好ましくは0.5mm/s以上、より更に好ましくは1mm/s以上、より更に好ましくは1.5mm/s以上、そして、同様の観点から、好ましくは20mm/s以下、より好ましくは18mm/s以下、更に好ましくは15mm/s以下、より更に好ましくは12mm/s以下、より更に好ましくは10mm/s以下である。
動粘度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、(a)成分〜(f)成分以外で、ポリアルキレングリコール等のゲル化防止剤、ポリアクリル酸等の増粘剤、酵素、香料、染料、顔料、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤などの成分を含有することができる。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、固形分の含有量は、洗浄力の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、より更に好ましくは4質量%以上、そして、原料コストを低減する観点及びスプレイヤーを具備する容器を使用した際の吐出性の観点から、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下、より更に好ましくは40質量%以下、より更に好ましくは35質量%以下である。
ここで、固形分とは、前記(a)〜(f)成分及びその他の任意成分、すなわち水以外の成分である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、水を含有する。すなわち、前記(a)〜(f)成分及び任意成分以外の残部が水である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物において、水の含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは93質量%以下である。
水は、イオン交換水、滅菌イオン交換水等を使用することが好ましい。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、手へのマイルド性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である。
本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面を洗浄するのに好適であり、硬質物品の硬質表面用、さらに食器又は台所周りの硬質物品の硬質表面用、さらに食器の硬質表面用であることが好ましい。また、硬質物品の硬質表面の手洗い洗浄用、さらに食器又は台所周りの硬質物品の硬質表面の手洗い洗浄用、さらに食器の硬質表面の手洗い洗浄用であることが好ましい。
具体的には、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、好ましくは硬質物品の硬質表面への塗布用洗浄剤、より好ましくは食器又は台所周りの硬質物品の硬質表面への塗布用洗浄剤、さらに好ましくは食器の硬質表面への塗布用洗浄剤である。
また、具体的には、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、好ましくは硬質物品の硬質表面への噴霧用洗浄剤、より好ましくは食器又は台所周りの硬質物品の硬質表面への噴霧用洗浄剤、さらに好ましくは食器の硬質表面への噴霧用洗浄剤である。
また本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物としても好適である。
硬質物品としては、パイプ、部品等の食品製造機器、台所周りの硬質物品、食器等が挙げられ、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、色素汚れの洗浄性に優れることから、硬質物品、好ましくは食器及び台所周りの硬質物品、より好ましくは食器を洗浄対象とする。
台所周りの硬質物品は、台所の周辺で使用される物品であり、具体的には、冷蔵庫、食器棚などの食品、食器、調理器具の保存場所;排水溝、調理台、レンジフード、シンク、ガスレンジ、電子レンジなどの食品の調理場所;及びそれらの周辺の床や壁等である。本発明では、これらを便宜上「台所周りの硬質物品」とする。
また、食器としては、具体的には、皿、椀等のいわゆる食器;タッパー、瓶等の保存容器;包丁やまな板、鍋、フライパン、魚焼きグリル等の調理器具;フードプロセッサー、ミキサー等の調理家電等の食材が接触する部材や器具が挙げられる。本発明では、これらを便宜上「食器」とする。
また、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、食器、保存容器、調理器具、及び調理家電から選ばれる物品用であることが好ましく、さらに皿、椀、タッパー、ビン、包丁、まな板、鍋、フライパン、魚焼きグリル、フードプロセッサー、及びミキサーから選ばれる物品用であることがより好ましい。
また、本発明の洗浄対象である硬質表面、さらに食器及び台所周りの硬質表面、さらに食器の硬質表面の材質は、プラスチック(シリコーン樹脂などを含む)、金属、陶器、木、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
<硬質表面の洗浄方法>
本発明の硬質表面の洗浄方法では、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、硬質表面に接触させる。
具体的には、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈せずに硬質表面に接触させる、つまり、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈することなく、硬質表面に接触させる洗浄方法が挙げられる。さらに、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈することなく、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる洗浄方法が挙げられる。
尚、色素汚れとは、人参由来のカロテンやカレー由来のクルクミン等の食物由来の色素をいう。
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を希釈することなく色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる、とは、該洗浄剤組成物を、意図的に水などで希釈した後、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面と接触させないことである。例えば、前記液体洗浄剤組成物を水滴等が付着した硬質表面と接触させたり、前記液体洗浄剤組成物を硬質表面に接触させた後、水滴が硬質表面に付着したりする場合は、前記液体洗浄剤組成物を希釈することなく色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させていると理解できる。
本発明では、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物の原液をそのまま、つまり組成を変動させることなく、硬質表面に付着させる。例えば、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、含水したスポンジに付着させることなく、素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる。硬質表面に接触した後は、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物の組成が変動してもよい。すなわち、硬質表面に接触した後は、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物の組成が希釈又は濃縮されてもよい。
本発明の硬質表面の洗浄方法では、本発明の(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分を含む濃厚組成物を調製しておき、該濃厚組成物を水で希釈して本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を調製し、硬質表面に接触させてもよい。すなわち、本発明の(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分を含有する濃厚組成物を水で希釈して本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物に調製し、該硬質表面用液体洗浄剤組成物を希釈せずに硬質表面に接触させる、硬質表面の洗浄方法であってもよい。
また、本発明の硬質表面の洗浄方法は、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、硬質表面に接触させた後、機械力をかけずに放置する洗浄方法が挙げられる。この方法は、手や道具の届かない部位や届きにくい細部の洗浄に好適である。
機械力をかけずに放置するとは、例えば、組成物の接触以外に、洗浄のための意図的な操作を行わないことである。例えば、接触させた組成物が硬質表面の表面を自然に流下することや、洗浄を意図しない振動が硬質表面に伝わることなどは、機械力をかけずに放置すると理解できる。
つまり、本発明の洗浄方法として、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、スポンジ等の可撓性材料を用いることなく硬質表面に接触させ、機械力をかけずにそのまま放置する洗浄方法が挙げられる。
放置した後は、通常、水ですすぐ。すすぐ際は、手などで機械力(物理的力)を掛けてもよく、単に水流ですすいでもよい。
本発明の洗浄方法として、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、素汚れが付着又は浸透した硬質表面と接触させ、可撓性材料による洗浄、流水による洗浄、及び超音波による洗浄の何れも行わず、機械力をかけずにそのまま放置する、洗浄方法が挙げられる。つまり、本発明の洗浄方法として、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させ、スポンジ等の可撓性材料による摩擦力、自動食器用洗浄機内のシャワー等による流水力、及び超音波による振動の何れも用いることなく、機械力をかけずにそのまま放置する洗浄方法が挙げられる。
本発明の硬質表面の洗浄方法では、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、対象物である硬質表面の面積100cmに対して、好ましくは0.1g以上、より好ましくは0.3g以上、更に好ましくは0.4g以上、そして、好ましくは5g以下、より好ましくは3g以下、更に好ましくは2g以下の割合で接触させる、さらに、塗布又は噴霧することが好ましい。
本発明の硬質表面の洗浄方法では、洗浄力を高める観点から、硬質表面用液体洗浄剤組成物を硬質表面に接触後、好ましくは10秒以上、より好ましくは20秒以上、更に好ましくは30秒以上、より更に好ましくは40秒以上、より更に好ましくは50秒以上、より更に好ましくは1分以上、そして、洗浄時間を短縮する観点から、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下、より更に好ましくは10分以下、より更に好ましくは5分以下、機械力をかけずに放置する。この場合、最初に前記組成物が硬質表面に接触した時点を放置の開始としてよい。
なお、放置する際の温度は、室温でよく、例えば、10℃以上30℃以下が挙げられる。
また、本発明の硬質表面の洗浄方法では、洗浄力を高める観点から、好ましくは10秒以上、より好ましくは20秒以上、更に好ましくは30秒以上、より更に好ましくは40秒以上、より更に好ましくは50秒以上、より更に好ましくは1分以上、そして洗浄時間を短縮する観点から、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下、より更に好ましくは10分以下、より更に好ましくは5分以下、前記液体洗浄剤組成物と洗浄対象である硬質表面とを接触させる。なお、接触させている間の温度は、室温、例えば、10℃以上30℃以下が挙げられる。
本発明の硬質表面の洗浄方法では、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面を該組成物中に浸漬させて接触させてもよいが、効率的に洗浄力を高める観点から、噴霧又は塗布して、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる方法が好ましい。
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる方法は、噴霧又は塗布が好ましく、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を液滴状にして噴霧する又は泡状にして塗布する方法が好ましい。具体的には、スプレー手段を用いて、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、油汚れが付着した硬質表面に接触させるのが好ましい。すなわち本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、スプレイヤーを具備する容器に充填してなる硬質表面用洗浄剤物品を用いるのが好ましい。本発明は、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、スプレイヤーを具備する容器に充填してなる、スプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品を提供する。
本発明のスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品における本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を充填するスプレイヤーを具備する容器は、トリガー式スプレー容器、ポンプ式スプレー容器等の噴射剤を使用しない手動式スプレー装置、噴射剤を用いるエアゾール等が挙げられるが、内容物を液滴状又は泡状にして噴霧又は塗布することができるトリガー式スプレーが好ましく、内容物を液滴状に噴霧する機構を備えたトリガー式スプレー又は泡を形成する機構(泡形成機構)を備えたトリガー式スプレーがより好ましい。
本発明のスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品において、液滴状に本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を噴霧する機構を備えたトリガー式スプレーを用いる場合、前記組成物を入れるスプレー容器の噴射ノズルの噴口径は、スプレーのし易さや、噴射された液滴が荒くなく、直線状にスプレーされず、スプレーできる面積が極端に狭くならないために、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、そして、好ましくは2mm以下、より好ましくは1mm以下の範囲である。
液滴状に噴霧する機構を備えたトリガー式スプレーを用いる場合、本発明のスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品は、1回の操作で、好ましくは0.1mL以上、より好ましくは0.3mL以上、そして、好ましくは5mL以下、より好ましくは2mL以下の組成物を噴霧する。
また本発明のスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品において、泡形成機構を備えたトリガー式スプレーを用いる場合、好ましくはスピンエレメント及び直径4〜8mmの円形状の空間部分に棒状の突起を数個設置された液体通過板を有するものが好適である。ここでスピンエレメントとは、スピンエレメントを通じて液状物の流れにスピンを与え、最後にノズルから噴出する機構であり、その詳細な構造としては特開平8−332422号公報や特開平8−108102号公報の図4(b)、特開2002−68265号公報の図1などを参考にすることができる。
泡形成機構を備えたトリガー式スプレーを用いる場合、本発明のスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品は、1回の操作で、好ましくは0.5mL以上、より好ましくは1mL以上、そして、好ましくは30mL以下、より好ましくは15mL以下、更に好ましくは5mL以下の組成物を噴霧する。
泡形成機構のもう一つの部材である液体通過板は、直径5〜7mmの円形状の空間部分に棒状の突起を好ましくは3〜8個設置されたものであり、通過する板を平面で見た場合に、好ましくは幅0.8〜1.2mm、長さ2〜4mmの長方形状の棒状の突起が好適である。また、棒状の突起を除いた空間部分に対する棒状の突起の占める面積は、好ましくは30面積%以上、より好ましくは40面積%以上、そして、好ましくは90面積%以下、より好ましくは80面積%以下、さらに好ましくは70面積%以下であり、このような液体通過板を設置することで、垂直表面への泡の付着滞留性が良好になる。
本発明のスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品の容器は、一般に使用されている容器を用いることができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを原料として得られるものであり、ブロー成形などによって製造することができる。容器の肉厚は底面と側面と異なってもよく、0.01〜2mmが好ましく、容器の容量は100〜1000mLが好ましい。容器に充填される硬質表面用液体剤組成物の量は、取り扱い上、200〜500mLが望ましい。また液の充填は、常識的な空隙を残して行われる。
本発明の硬質表面の洗浄方法は、硬質物品の硬質表面、さらに食器及び台所周りの硬質物品の硬質表面、さらに食器の硬質表面の洗浄方法として好ましい。また、硬質物品の硬質表面の手洗い洗浄方法、さらに食器及び台所周りの硬質物品の硬質表面の手洗い洗浄方法、さらに食器の硬質表面の手洗い洗浄方法として好ましい。
本発明の硬質表面の洗浄方法は、硬質物品の硬質表面、好ましくは食器及び台所周りの硬質物品の硬質表面、より好ましくは食器の硬質表面を洗浄対象とする。
硬質物品、食器及び台所周りの硬質物品については、前述のものが挙げられる。
また、本発明の硬質表面の洗浄方法は、食器、保存容器、調理器具、及び調理家電から選ばれる物品の硬質表面を対象とすることが好ましく、さらに皿、椀、タッパー、ビン、包丁、まな板、鍋、フライパン、魚焼きグリル、フードプロセッサー、及びミキサーから選ばれる物品の硬質表面を対象とすることがより好ましい。
本発明の硬質表面の洗浄方法の対象とする硬質表面の材質は、プラスチック(シリコーン樹脂などを含む)、金属、陶器、木、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
色素汚れが浸透し易く、本発明の効果を発揮する観点から、プラスチックが好ましい。
そして、本発明の硬質表面の洗浄方法は、これら硬質表面に付着又は浸透した色素汚れを効果的に洗浄することができる。
本発明の硬質表面の洗浄方法では、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を直接硬質表面に接触させる。そして、前記組成物が接触した状態で放置すればよいため、洗浄時において、スポンジ等の可撓性材料による擦り洗いのような機械力をかける作業を必要としない。そのため、本発明の硬質表面の洗浄方法は、食品製造機器、冷蔵庫、食器棚などのパイプ、部品及び排水溝等の手洗い洗浄が不便な硬質物品等、食品、食器、調理器具の保存場所、調理台、レンジフード、シンク、ガスレンジ、電子レンジなどの食品の調理場所及びその周辺の床や壁等の台所周り等の固体脂を含む油汚れが広範に及ぶ硬質表面を有する物品、包丁、ピーラー、おろし金、スライサー、ジューサーの羽根、フードプロセッサーの羽根等の手洗い洗浄に危険が伴う物品、水筒、タンブラー、やかん、ポット等の手洗い洗浄が不便な物品、及び、形状が複雑な部分を具備する物品といった、スポンジ等の可撓性材料を用いた洗浄が困難な物品等にも適用することができる。尚、必要により、擦り洗いを行ってもよい。
さらに、本発明の硬質表面の洗浄方法は、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、好ましくは泡状の前記組成物を、硬質表面に塗布してそのまま放置するため、硬質表面に前記組成物を長く留めることができる。
本発明の硬質表面の洗浄方法は、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を接触させた硬質表面を、水で濯ぐ工程、好ましくは前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を接触させた硬質表面を、放置後、水で濯ぐ工程を含むことができる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の硬質表面用液体洗浄剤組成物、硬質表面の洗浄方法、スプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品を開示する。これらの態様には、本発明の硬質表面用液体洗浄剤組成物、硬質表面の洗浄方法、及びスプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品で述べた事項を、相互に適宜適用することができる。
<1>
(a)両性界面活性剤(以下、(a)成分という)、(b)アニオン性界面活性剤(以下、(b)成分という)及び(c)ノニオン界面活性剤(以下、(c)成分という)から選ばれる1種以上の界面活性剤、
(d)炭化水素油(以下、(d)成分という)、並びに

を含有し、
(d)成分/(a)成分の質量比が0.1以上0.8以下であり、
(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(a)成分の割合が40質量%以上95質量%以下である、
硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<2>
(a)成分が、アミンオキサイド、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤を含む、好ましくはスルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤を含む、より好ましくはスルホベタインを含む、前記<1>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<3>
前記スルホベタインが、アルキル基の炭素数が10以上、そして、18以下、好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルキル基の炭素数が10以上、そして、18以下、好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が10以上、そして、18以下、好ましくは14以下のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が10以上、そして、18以下、好ましくは14以下のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタインから選ばれる1種以上である、前記<2>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<4>
前記カルボベタインが、ラウラミドプロピルカルボベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、及びコカミドプロピルベタインから選ばれる1種以上である、前記<2>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<5>
前記アミンオキサイドが、アルキル(炭素数8以上22以下)ジアルキル(炭素数1以上3以下)アミンオキサイド及び脂肪酸(炭素数8以上22以下)アミドプロピルジアルキル(炭素数1以上3以下)アミンオキサイドから選ばれる1種以上である、好ましくはカプリルジメチルアミンオキサイド、カプリンジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド、及びパルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイドから選ばれる1種以上である、前記<2>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<6>
(a)成分中、アミンオキサイド、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤の含有量が、50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である、前記<2>〜<5>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<7>
(b)成分が、硫酸エステル基、リン酸エステル基、ホスホン酸基、スルホン酸基又はカルボキシ基を有するアニオン性界面活性剤である、前記<1>〜<6>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<8>
(b)成分が、(b1)炭素数5以上18以下の炭化水素基を有する、スルホコハク酸エステル又はその塩〔以下、(b1)成分という〕、(b2)炭素数8以上21以下の炭化水素基と、硫酸エステル基又はスルホン酸基とを有するアニオン性界面活性剤〔但し、(b1)成分を除く〕〔以下、(b2)成分という〕、(b3)炭素数8以上21以下の炭化水素基と、カルボキシ基とを有するアニオン性界面活性剤〔以下、(b3)成分という〕、並びに(b4)炭素数8以上21以下の炭化水素基と、リン酸エスエル基とを有するアニオン性界面活性剤〔以下、(b4)成分という〕からなる群から選ばれる1種以上のアニオン性界面活性剤である、前記<1>〜<7>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<9>
(b2)成分が、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、及びアルカンスルホン酸塩から選ばれる1種以上である、前記<8>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<10>
(b3)成分が、炭素数8以上21以下の炭化水素基と、カルボキシ基とを有するアニオン性界面活性剤である、好ましくは高級脂肪酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸、N−アシルアミノ酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上である、前記<8>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<11>
(b)成分が、(b1)成分及び(b2)成分からなる群から選ばれる1種以上を含む、好ましくは(b1)成分を含む、前記<8>〜<10>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<12>
(b)成分中、(b1)成分及び(b2)成分の合計含有量が、50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、そして、100質量%以下である、前記<8>〜<11>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<13>
(b)成分中、(b1)成分の含有量が、50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、そして、100質量%以下である、前記<8>〜<11>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<14>
(c)成分が、(c1)アルキルモノグリセリルエーテル〔以下、(c1)成分という〕、(c2)ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル〔以下、(c2)成分という〕、(c3)アルキルポリグリコシド(グリコシド型非イオン性界面活性剤)〔以下、(c3)成分という〕、(c4)ソルビタン系非イオン性界面活性剤〔以下、(c4)成分という〕、(c5)脂肪族アルカノールアミド〔以下、(c5)成分という〕、(c6)脂肪酸モノグリセライド〔以下、(c6)成分という〕、及び(c7)蔗糖脂肪酸エステル〔以下、(c7)成分という〕からなる群から選ばれる1種以上である、前記<1>〜<13>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<15>
(c)成分が、(c1)成分、(c2)成分及び(c3)成分から選ばれる1種以上を含む、好ましくは(c1)成分及び(c2)成分から選ばれる1種以上を含む、より好ましくは(c1)成分を含む、前記<14>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<16>
(c)成分中、(c1)成分、(c2)成分及び(c3)成分の合計含有量が、50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、そして、100質量%以下である、前記<14>又は<15>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<17>
(d)成分が、飽和又は不飽和であり、直鎖又は分岐鎖の炭化水素油である、前記<1>〜<16>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<18>
(d)成分の20℃における動粘度が、0.1mm/s以上、好ましくは0.5mm/s以上、より好ましくは1mm/s以上、そして、30mm/s以下、好ましくは20mm/s以下、より好ましくは10mm/s以下である、前記<1>〜<17>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<19>
(d)成分が、スクワレン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテンから選ばれる1種以上である、好ましくは軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、及び水添ポリイソブテンから選ばれる1種以上である、前記<1>〜<18>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<20>
(a)成分の含有量が、0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、より更に好ましくは4質量%以上、より更に好ましくは5質量%以上、25質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは18質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは12質量%以下、より更に好ましくは11質量%以下である、前記<1>〜<19>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<21>
(b)成分の含有量が、0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは0.7質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、15質量%以下、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下である、前記<1>〜<20>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<22>
(c)成分の含有量が、0質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは0.7質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、15質量%以下、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下である、前記<1>〜<21>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<23>
(d)成分の含有量が、1質量%以上、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは2.5質量%以上、そして、10質量%以下、好ましくは9質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは7質量%以下、より更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である、前記<1>〜<22>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<24>
(a)成分、(b)成分及び(c)成分の合計含有量が、1質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上、そして、40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、より更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは18質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である、前記<1>〜<23>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<25>
(d)成分と(a)成分との質量比である、(d)成分/(a)成分の質量比が、0.15以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.3以上、そして、0.75以下、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.65以下、更に好ましくは0.5以下である、前記<1>〜<24>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<26>
(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(a)成分の割合である、[(a)成分×100/((a)成分+(b)成分+(c)成分)]が、45質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、より更に好ましくは65質量%以上、そして、90質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは76質量%以下である、前記<1>〜<25>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<27>
(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(b)成分と(c)成分の合計割合である、[((b)成分+(c)成分)×100/((a)成分+(b)成分+(c)成分)]が、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、そして、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である、前記<1>〜<26>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<28>
(b)成分と(c)成分の合計含有量と、(a)成分の含有量との質量比である、[(b)成分+(c)成分]/(a)成分が、0.1以上、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上、より更に好ましくは0.3以上、そして、1.5以下、好ましくは1.2以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0.8以下、より更に好ましくは0.6以下、より更に好ましくは0.5以下である、前記<1>〜<27>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<29>
(b)成分と(a)成分との質量比である、(b)成分/(a)成分が、0.01以上、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.05以上、そして、1.5以下、好ましくは1.2以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0.8以下、より更に好ましくは0.6以下、より更に好ましくは0.5以下、より更に好ましくは0.4以下、より更に好ましくは0.3以下である、前記<1>〜<28>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<30>
全界面活性剤中、(a)成分と(b)成分と(c)成分の合計含有割合が、90質量%以上、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、より更に好ましくは99.5質量%以上、より更に好ましくは99.9質量%以上、そして、100質量%以下である、前記<1>〜<29>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<31>
更に(e)成分として、溶剤を含有する、前記<1>〜<30>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<32>
(e)成分が、炭素数が2以上、好ましくは3以上、そして、10以下、ましくは8以下の水溶性有機溶剤である、前記<31>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<33>
(e)成分が、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、フェノキシエタノール、フェニルグリコール、フェノキシイソプロパノール、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジブチレンジグリコール、及びベンジルアルコールから選ばれる水溶性有機溶剤である、好ましくはブチルジグリコール、エタノール、及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上の水溶性有機溶剤である、より好ましくはブチルジグリコールである、前記<31>又は<32>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<34>
(e)成分の含有量が、0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは4質量%以上、そして、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である、前記<31>〜<33>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<35>
更に(f)成分として、キレート剤を含有する、前記<1>〜<34>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<36>
(f)成分が、アミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシキホスホン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上である、前記<35>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<37>
(f)成分の含有量が、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、そして、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である、前記<35>又は<36>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<38>
マイクロエマルションである、好ましくは水中油滴型(O/W型)マイクロエマルションである、前記<1>〜<37>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<39>
マイクロエマルションを形成している、前記<1>〜<37>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<40>
数平均粒径が、1nm以上、好ましくは2nm以上、より好ましくは3nm以上、そして、200nm以下、好ましくは150nm以下、より好ましくは100nm以下、更に好ましくは80nm以下、より更に好ましくは60nm以下、より更に好ましくは50nm以下、より更に好ましくは40nm以下、より更に好ましくは30nm以下の粒子を含む、前記<38>又は<39>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<41>
固形分の含有量が、1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上、そして、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、より更に好ましくは35質量%以下である、前記<1>〜<40>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<42>
水の含有量が、30質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、そして、95質量%以下、好ましくは93質量%以下である、前記<1>〜<41>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<43>
25℃におけるpHが、2以上、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、そして、10以下、好ましくは9以下、より好ましくは8以下である、前記<1>〜<42>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<44>
硬質物品の硬質表面用、好ましくは食器又は台所周りの硬質物品の硬質表面用、より好ましくは食器の硬質表面用である、前記<1>〜<43>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<45>
硬質物品の硬質表面への噴霧用洗浄剤、好ましくは食器又は台所周りの硬質物品の硬質表面への噴霧用洗浄剤、より好ましくは食器の硬質表面への噴霧用洗浄剤である、前記<1>〜<44>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<46>
前記硬質物品が、食品製造機器、台所周りの硬質物品、及び食器から選ばれる1種以上である、食器及び台所周りの硬質物品、より好ましくは食器である、前記<44>又は<45>に記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
<47>
前記<1>〜<46>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、硬質表面に接触させる、硬質表面の洗浄方法。
<48>
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈せずに硬質表面に接触させる、前記<47>に記載の硬質表面の洗浄方法。
<49>
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈することなく、硬質表面に接触させる、好ましくは前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈することなく、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる、前記<47>に記載の硬質表面の洗浄方法。
<50>
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、硬質表面に接触させた後、機械力をかけずに放置する、前記<47>〜<49>の何れかに記載の硬質表面の洗浄方法。
<51>
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、硬質表面に接触後、10秒以上、好ましくは20秒以上、より好ましくは30秒以上、更に好ましくは40秒以上、より更に好ましくは50秒以上、より更に好ましくは1分以上、そして、60分以下、好ましくは30分以下、より好ましくは20分以下、更に好ましくは10分以下、より更に好ましくは5分以下、機械力をかけずに放置する、前記<50>に記載の硬質表面の洗浄方法。
<52>
色素汚れが付着又は浸透した硬質表面を、前記硬質表面用液体洗浄剤組成物中に浸漬させて接触させる、前記<47>〜<51>の何れかに記載の硬質表面の洗浄方法。
<53>
前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に噴霧又は塗布する、前記<47>〜<51>の何れかに記載の硬質表面の洗浄方法。
<54>
前記<1>〜<46>の何れかに記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、スプレイヤーを具備する容器に充填してなる、スプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品。
下記配合成分を用いて、表1に示す硬質表面用液体洗浄剤組成物を調製し、以下の項目について評価を行った。表1の組成物は、硬質表面用液体洗浄剤組成物である。結果を表1に示す。表1の硬質表面用液体洗浄剤組成物は、常法により調製した。即ち、適量のイオン交換水に(a)成分〜(f)成分を添加し、室温(25℃)で混合させた後、水酸化ナトリウムを添加してpH(25℃)を6.3に調整した。なお、表1中、実施例の組成物は全てマイクロエマルションであった。
なお、(e)成分は、前述に記載のとおり、マイクロエマルションを作成するための最適量を用いた。なお、表1中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。また(b)成分はナトリウム塩としての量に基づく質量%を示している。
<配合成分>
(a)成分
・(a−1):ラウリルヒドロキシスルホベタイン(製品名「アンヒトール20HD」、花王(株)製)
・(a−2):ラウラミドプロピルカルボベタイン(製品名「アンヒトール20AB」、花王(株)製)
・(a−3):ラウリルジメチルアミンオキサイド(製品名「アンヒトール20N」、花王(株)製)
(b)成分
・(b−1):スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム(製品名「エアロールCT−1L」、東邦化学工業(株)製)一般式(b1)において、R1b、R2b:共に2−エチルヘキシル基、x、y:共に0、M:ナトリウムの化合物
・(b−2):ドデシル硫酸エステルナトリウム(製品名「エマール0」、花王(株)製)、一般式(b2)において、R3b:ドデシル基、n:0、M:ナトリウムの化合物
・(b−3):ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)
(c)成分
・(c−1):2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(製品名「ペネトールGE−EH」、花王(株)製)
・(c−2):高級アルコールエトキシレート(平均付加モル数3.3、アルキル基:炭素数12〜14の分岐鎖アルキル基)〔一般式(c2)中、R2cが炭素数12〜14の分岐鎖アルキル基、lが3.3、jが0の非イオン性界面活性剤〕、株式会社日本触媒製、ソフタノール33、HLB8.4
(d)成分
・(d−1):軽質流動イソパラフィン(製品名「IPソルベント2028」、出光興産(株)製、動粘度(20℃)4.02mm/s)
・(d−2):流動パラフィン(製品名「LILAC」、Sonneborn製、動粘度(20℃)7.54mm/s)
なお(d)成分の動粘度は、下記の組成物の動粘度の測定方法を用いて測定した。
(e)成分
・(e−1):ブチルジグリコール(製品名「BDG−NS」、日本乳化剤(株)製)
(f)成分
・(f−1):クエン酸(製品名「精製クエン酸(無水)」、扶桑産業(株)製)
(1)色素洗浄試験
500メッシュのサンドペーパーでポリプロピレン基板(横25mm、縦75mm、高さ1.0mm、以下、PP基板という)の片面を研磨し、研磨PP基板を得た。0.2mMに調整したβ−カロテン(和光純薬工業(株)製)のヘキサン溶液250μLを研磨PP基板の研磨面に満遍なく塗布し、乾燥させ、β−カロテンを浸透させたモデル色素汚れPP基板を作成した。
硬質表面用液体洗浄剤組成物100gを100mL容器(ガラス製広口規格ビンNo.11)に入れ、次いでモデル色素汚れPP基板1枚を同容器内に立て掛けて前記組成物に接触させた。この時、モデル色素汚れPP基板の色素汚れを付着させた部分は、容器内の前記組成物中に全て浸漬した。
モデル色素汚れPP基板を前記容器内の硬質表面用液体洗浄剤組成物に浸漬した状態で表1に示す時間放置した後、前記モデル色素汚れPP基板を取り出し、1分間水道水で流水すすぎをし、乾燥させた。
色差計(Spectrophotometer SE6000、日本電色工業(株)製)を用いて、それぞれ研磨PP基板、洗浄前のモデル色素汚れPP基板、洗浄後のモデル色素汚れPP基板のb*値を測定した。b*値は、基板1枚あたり3点を測定して、その平均値を用い、下式に基づき色素洗浄率を算出した。色素洗浄率の測定は、2回繰り返し、2回の平均値を色素洗浄率として、表1に示した。
色素洗浄率(%)=(洗浄前のモデル色素汚れPP基板のb*値−洗浄後のモデル色素汚れPP基板のb*値)/(洗浄前のモデル色素汚れPP基板のb*値−研磨PP基板のb*値)×100
(2)泡比容の測定
硬質表面用液体洗浄剤組成物を、トリガー式スプレー容器(キュキュットクリア泡スプレー、花王(株)製)に充填し、前記容器の広泡モードで200mLメスシリンダー(内径40mm)内に3回スプレーした。スプレー後の200mLメスシリンダー質量を、4桁天秤を用いて測定し、スプレー前のメスシリンダーの質量との差を、泡塗布量(g)とした(a)。またスプレー後のメスシリンダー内の泡の容量(mL)を目視で読み取った(b)。以下の式で泡比容を算出した。結果を表1に示す。
泡比容(mL/g)=(b)/(a)
(3)動粘度の測定
硬質表面用液体洗浄剤組成物の温度を20℃に調整し、ウベローデ粘度計(粘度計番号1、柴田科学機械工業(株)製)を用いて測定した(動粘度の単位は「mm/s」)。結果を表1に示す。
(4)マイクロエマルションの数平均粒径
25℃に調整した硬質表面用液体洗浄剤組成物3gを、メンブレンフィルター(Millex-AA、Merck Millipore LTD製)でろ過し、マイクロエマルション中の粒子の数平均粒径を測定した。測定装置は、ゼータサイザー ナノシリーズ(Nano ZS、Malvern Instruments Ltd製)を用いた。結果を表1に示す。
Figure 0006866027

Claims (15)

  1. (a)両性界面活性剤(以下、(a)成分という)、
    (b)アニオン性界面活性剤(以下、(b)成分という)
    (c)ノニオン界面活性剤(以下、(c)成分という)、
    (d)炭化水素油(以下、(d)成分という)
    (f)キレート剤、及び

    を含有し、
    (d)成分/(a)成分の質量比が0.1以上0.8以下であり、
    (a)成分と(b)成分と(c)成分との合計中、(a)成分の割合が40質量%以上95質量%以下である、
    硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  2. マイクロエマルションである、請求項1記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  3. 20℃における動粘度が、20mm/s以下である、請求項1又は2記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  4. (a)成分の含有量が0.5質量%以上25質量%以下である、請求項1〜3の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  5. (b)成分の含有量が0.1質量%以上15質量%以下である、請求項1〜4の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  6. (c)成分の含有量が0.1質量%以上15質量%以下含有する、請求項1〜5の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  7. (a)成分と(b)成分と(c)成分の合計含有量が、1質量%以上40質量%以下である、請求項1〜6の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  8. (d)成分を1質量%以上10質量%以下含有する、請求項1〜7の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  9. (b)成分/(a)成分の質量比が、0.01以上1以下である、請求項1〜8の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物。
  10. 請求項1〜9の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、色素汚れが付着又は浸透した硬質表面に接触させる、硬質表面の洗浄方法。
  11. 前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、希釈せずに前記硬質表面に接触させる、請求項10記載の硬質表面の洗浄方法。
  12. 前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、前記硬質表面に接触させた後、機械力をかけずに放置する、請求項10又は11記載の硬質表面の洗浄方法。
  13. 放置する時間が、10秒以上である、請求項12記載の硬質表面の洗浄方法。
  14. 前記硬質表面用液体洗浄剤組成物を、液滴状にして前記硬質表面に噴霧する又は泡状にして前記硬質表面に塗布する、請求項11〜13の何れか1項記載の硬質表面の洗浄方法。
  15. 請求項1〜9の何れか1項記載の硬質表面用液体洗浄剤組成物を、スプレイヤーを具備する容器に充填してなる、スプレー容器入り硬質表面用洗浄剤物品。
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