JP6865032B2 - 建物 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の住空間を含む建物に関する。
従来から、建物の柱、梁、床等を含む構造体(スケルトン)と住戸内の内装・設備等(インフィル)とを分離した工法により建てられたスケルトン・インフィル住宅が存在する。
特開2016−156214号公報(特許文献1)には、このような工法を基本とする集合住宅において、構造体に形成された複数の空間に着脱可能に構成された住宅ユニットを、床部と、この床部と連結された側壁部と、この側壁部と連結された天井部とを有する箱体とすることが開示されている。これにより、引越の際に住宅ユニットごと移送することが可能となる。
特開2016−156214号公報
特許文献1において、集合住宅の構造体に形成された各空間は、床と天井と一対の側壁とにより囲まれた空間である。そのため、この空間に挿入される住宅ユニットの床部、天井部、および側壁部は、構造体を構成する床、天井、および少なくとも一方の側壁と重なる。そのため、住宅ユニット内の住空間の拡張等を柔軟に行うことができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、住空間の拡張および縮小を柔軟に行うことのできる建物を提供することである。
この発明のある局面に従う建物は、互いに直交するXYZ方向にそれぞれ延びる複数の第一梁、複数の第二梁、および複数の柱によって六面開口の立方体または直方体形状の単位区画体を複数個形成したスケルトン構造体と、スケルトン構造体の単位区画体内に嵌め入れ可能なインフィルユニットとを備える。
好ましくは、スケルトン構造体は、単位区画体をX方向およびY方向に行列状に配置している。
また、スケルトン構造体は、単位区画体をZ方向に並べて配置していることも望ましい。
好ましくは、互いに隣接する単位区画体に嵌め入れられる2つのインフィルユニットは、隣接部分に互いに行き来可能な連絡路を有している。
好ましくは、各インフィルユニットは複数の単位区画体に跨る大きさである。
インフィルユニットが嵌め入れられていない単位区画体は、吹き抜け空間を形成していることも望ましい。
また、最下段の第一梁および第二梁が、地面よりも上方に離れて配置されており、地上階にピロティ空間が形成されていてもよい。
好ましくは、スケルトン構造体の外側面を構成する単位区画体の複数の開口のうち、屋外に面する開口には、太陽光パネル、格子パネル、外壁パネル、緑化パネル、および窓のうちの少なくともいずれか1つが設けられる。
本発明によれば、住空間の拡張および縮小を柔軟に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る建物の外観斜視図である。 図1のII−II線に沿う建物の断面図である。 図1のIII−III線に沿う建物の断面図である。 本発明の実施の形態におけるスケルトン構造体を示す外観斜視図である。 スケルトン構造体に形成される単位区画体を取り出して示す模式図である。 本発明の実施の形態におけるインフィルユニットを示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態において、スケルトン構造体に一部のインフィルユニットが嵌め込まれた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態におけるインフィルユニットの設置方法を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態において、スケルトン構造体に全てのインフィルユニットが嵌め込まれた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態において、横方向に互いに隣接する2個のインフィルユニットが連結された状態を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態において、縦方向に互いに隣接する2個のインフィルユニットが連結された状態を模式的に示す図である。 インフィルユニットの他の配置例を模式的に示す図である。 インフィルユニットのさらに他の配置例を模式的に示す図である。 インフィルユニットの他の構成例を模式的に示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
(概略構成について)
図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る建物1の概略構成について説明する。図1は、建物1の外観斜視図である。図2は、図1のII−II線に沿う建物1の断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う建物1の断面図である。
建物1は、たとえば複数階建ての集合住宅である。建物1は、主に、躯体となるスケルトン構造体2と、スケルトン構造体2に対し着脱可能に設けられた複数のインフィルユニット3とを含む。
スケルトン構造体2は、複数の梁21と複数の柱22とが互いに交差するように組まれた構造体である。すなわち、スケルトン構造体2の形状は立方体または直方体形状であり、スケルトン構造体2は4つの外側面20を有している。最下段の梁21は、地面Gよりも上方に離れて配置されており、地上階に、屋外空間と連通するピロティ空間4が形成されている。スケルトン構造体2は、複数の化粧柱41によって支持されている。化粧柱41は、柱22と一体的に設けられていてもよい。
インフィルユニット3は、内部に住空間30を形成する箱体である。住空間30は、居住者が定常的に過ごすリビング等の居室空間と、サニタリールーム等の非居室空間とを含む。なお、建物1は、オフィスビルや宿泊施設など、居住のための建物でなくてもよく、この場合、住空間30は、少なくとも利用者が定常的に過ごす空間を含んでいればよい。
インフィルユニット3としての箱体は、内部に内装、設備などを収容可能であり、収容した状態で輸送されることが可能である。設備として、配線、配管などがユニット化された設備部が箱体に収容されることが望ましい。スケルトン構造体2を構成する梁21および柱22には、インフィルユニット3内の設備と接続される配線、配管などが内蔵されていることが望ましい。
本実施の形態では、図2に示されるように、略同じ大きさの4個のインフィルユニット3が各階に4個ずつ万字(卍)型となるように交差して配置されている。すなわち、インフィルユニット3は、略直方体形状であり、インフィルユニット3の長手方向一方端面がスケルトン構造体2から露出し、長手方向他方端面が他のインフィルユニット3の側壁面と隣接する。これにより、スケルトン構造体2の中央部には、インフィルユニット3が存在しない吹き抜け空間5が形成される。吹き抜け空間5はピロティ空間4に連通している。
なお、インフィルユニット3の長手方向一方がインフィルユニット3の前方(正面側)であり、長手方向他方がインフィルユニット3の後方(背面側)であるものとする。
吹き抜け空間5は居住者の移動経路を構成し、吹き抜け空間5内にエレベータや階段が設けられる。あるいは、図3に示されるように、吹き抜け空間5に、車用のリフト50を設け、リフト50により車を昇降させることで、ピロティ空間4とインフィルユニット3内の住空間30との間の移動を可能としてもよい。また、この場合、住戸数(一例としてインフィルユニット3の個数)と同じ台数の車をピロティ空間4に駐車できるようにし、車ごと住空間30に乗り入れできるようにしてもよい。この場合、車にソファを設けることで、車内空間をボックス席のリビング空間として使用することもできる。車は、蓄電池を搭載し、自動運転可能な車であることが望ましい。
スケルトン構造体2の4つの外側面20のうち、インフィルユニット3の前端面が配置される部分以外の領域には、格子パネル71、太陽光パネル72など、各種パネルが設けられる。また、スケルトン構造体2の上面は、屋根73により覆われている。
(スケルトン構造体の構成例について)
図4および図5をさらに参照して、スケルトン構造体2の具体的な構成例について説明する。図4は、スケルトン構造体2を示す外観斜視図である。図5は、スケルトン構造体2に形成される単位区画体23を取り出して示す図である。スケルトン構造体2は、たとえば、PCa(プレキャスト鉄筋コンクリート)工法により現場にて組み立てられる。
スケルトン構造体2は、X方向に延びる複数の梁(第一梁)21aとY方向に延びる複数の梁(第二梁)21bとZ方向に延びる複数の柱22とによって複数個の単位区画体23を形成している。X方向およびY方向は水平面上において互いに交差(直交)し、Z方向は鉛直方向に延びてX方向およびY方向と交差(直交)する。以下の説明において、X方向およびY方向を横方向、Z方向を縦方向ともいう。
本実施の形態では、第一梁21aのY方向の配置間隔と第二梁21bのX方向の配置間隔とが略等しい。また、この配置間隔は、第一梁21aおよび第二梁21bのZ方向の配置間隔と略等しい。そのため、単位区画体23は、略立方体形状である。なお、単位区画体23は、直方体形状であってもよい。
より詳細には、図5に示すように、各単位区画体23は、互いに交差する4つの梁21で形成された上側の矩形枠と、互いに交差する4つの梁21で形成された下側の矩形枠と、上側の矩形枠の四隅と下側の矩形枠の四隅とをそれぞれ接続する4本の柱22とで構成される。これにより、単位区画体23の六面それぞれに開口24が形成される。上側および下側の矩形枠を形成する4つの梁21は、一対の第一梁21aと一対の第二梁21bとを含む。
図4に示されるように、横方向に隣接する2個の単位区画体23は、境界部分に位置する2本の梁21および2本の柱22を共有する。縦方向に隣接する2個の単位区画体23は、境界部分に位置する4本の梁21を共有する。梁21の配置ピッチを、単位区画体23の基本寸法L0と称する。単位区画体23の基本寸法L0は、2.5m〜3.5mであることが望ましく、たとえば3m程度である。
このように、スケルトン構造体2は、床、天井、および側壁を有さず、六面が開口24の複数個の単位区画体23を横方向(X方向、Y方向)および縦方向(Z方向)に並べる構成である。本実施の形態では、各階において、X方向に3個、Y方向に3個の単位区画体23が行列状に並べられることにより、9個の単位区画体23が配置されている。また、9個の単位区画体が縦方向に3セット並べられている。これにより、スケルトン構造体2の各外側面20には、同じ大きさの9個の四角形(正方形)の開口24が行列状に並ぶ。そのため、スケルトン構造体2においては、外側面20に、インフィルユニット3を挿入するための挿入空間が9個ずつ形成されることになる。
なお、開口24の縦寸法L1は、梁21の縦方向の配置間隔に相当し、開口24の横寸法L2は、梁21の横方向(水平方向)の配置間隔に相当する。
(インフィルユニットの構成例について)
図6をさらに参照して、インフィルユニット3の具体的な構成例について説明する。図6は、インフィルユニット3を示す外観斜視図である。図6の紙面左側がインフィルユニット3の正面側(前方)、紙面右側がインフィルユニット3の背面側(後方)であるものとする。
インフィルユニット3は、前後方向に延びる筒状体31と、筒状体31の前方の開口端に装着されるキャップ体32とを含む。
筒状体31は、たとえばCFRP(炭素繊維強化プラスチック)で形成され、床部31aと、天井部31bと、一対の側壁部31cと、後壁部33とを含む。側壁部31cは、床部31aおよび天井部31bに連結される。床部31a、天井部31b、および一対の側壁部31cは矩形形状の筒部を形成する。この筒部は角が面取りされていることが望ましい。後壁部33は、この筒部の後方端に一体的に連結され、筒部の後方の開口を塞ぐ。
筒状体31は、たとえば、側壁部31cの一方に、住空間30への出入口となる玄関扉61を有し、側壁部31cの他方に、透光性を有する窓(図示せず)を有する。玄関扉61は、吹き抜け空間5に面するように設けられる。
キャップ体32は、略矩形形状の正面部34と、正面部34の四辺に接続された、矩形状断面を有する筒状の側面部35とで構成される。キャップ体32は、筒状体31の外側に嵌められて固定される。すなわち、側面部35の内側面が筒状体31の外側面と面接触し、筒状体31の前端面が正面部34に当接する。キャップ体32の側面部35の角も面取りされていることが望ましい。
このように、キャップ体32が筒状体31の前方端の開口を覆うことで、住空間30は閉じられた空間となる。住空間30に面する正面部34には、透光性を有する窓34aが設けられている。窓34aは、正面部34の略全体に設けられたフィックス窓である。あるいは、窓34aは、少なくとも一部が開閉可能な窓である。
キャップ体32の正面部34の窓34a以外の部分と側面部35とは、たとえばGRC(ガラス繊維強化セメント)、アルミニウム、またはスチールにより形成される。
キャップ体32の側面部35の奥行き寸法L21は、たとえば2m程度であるが、60cm以上、かつ、基本寸法L0未満の間で定められればよい。このように、キャップ体32は十分な奥行きを有するため、住空間30の一部がキャップ体32の内部に設けられる。
キャップ体32は、家電として機能することが望ましい。たとえば、キャップ体32の側面部35に、住空間30の空気状態を調整する空調機が埋め込まれていてもよいし、住空間30を照らす照明器具が設けられていてもよい。あるいは、キャップ体32に降雨センサを設け、降雨センサによる検知結果に応じて窓34aを自動で開閉できるようにしてもよい。
インフィルユニット3の筒状体31の縦寸法L11および横寸法L12は、それぞれ、スケルトン構造体2の単位区画体23に形成された開口24の縦寸法L1および横寸法L2と略等しい。これにより、筒状体31は、単位区画体23内に、梁21および柱22との間に隙間なく(または殆どなく)嵌め入れられる。
本実施の形態では筒状体31が複数の単位区画体23に跨って配置されるため、筒状体31の長さ寸法L13は、単位区画体23の基本寸法L0×2以上である。
(建物の組立方法について)
続いて、図7〜図9をさらに参照して、上記したスケルトン構造体2および複数のインフィルユニット3を備えた建物1の組立方法について説明する。図7は、スケルトン構造体2に一部のインフィルユニット3が嵌め込まれた状態を示す斜視図である。図8は、インフィルユニット3の設置方法を模式的に示す図である。図9は、スケルトン構造体2に全てのインフィルユニット3が嵌め込まれた状態を示す斜視図である。
はじめに、複数の梁21および複数の柱22を互いに交差させて、図4に示すようなスケルトン構造体2を組み立てる。スケルトン構造体2の組立が完了すると、複数の単位区画体23が形成される。インフィルユニット3は、スケルトン構造体2の外側、すなわち外側面20側から単位区画体23内に嵌め入れられる。インフィルユニット3は、クレーン等により持ち上げられて単位区画体23内に設置される。
スケルトン構造体2の1つの外側面20に注目すると、本実施の形態では、縦3×横3、計9個の単位区画体23の開口24が外側面20に並ぶ。インフィルユニット3は、9個の開口24のうち横方向一端(たとえば左端)に位置する3個の開口24に挿入される。各インフィルユニット3は、奥行き方向において2個の単位区画体23に跨って配置される。
インフィルユニット3の筒状体31とキャップ体32との組立は、スケルトン構造体2への挿入前に行われてもよいし、スケルトン構造体2への挿入の際に行われてもよい。後者の組立方法については、図8を参照して説明する。
図8(A)を参照して、はじめに、インフィルユニット3の筒状体31だけを、スケルトン構造体2の外側から単位区画体23内に嵌め入れる。筒状体31の後端が、挿入方向における2個目の単位区画体23を構成する奥の梁21および柱22(つまり、3個目の単位区画体23を構成する手前の梁21および柱22)の位置(以下、「所定位置」という)に達するまで筒状体31が押し込まれる。
本実施の形態において、インフィルユニット3の筒状体31の長さL13(図6)は、単位区画体23の基本寸法L0×2より長く、基本寸法L0×3より短い。そのため、筒状体31は、その後端が所定位置に位置した状態で、前端部が単位区画体23から突出する。つまり、筒状体31は、スケルトン構造体2から屋外側へ突出する突出部36を有している。
筒状体31が嵌め込まれた段階で、筒状体31をスケルトン構造体2の梁21および柱22に固定する。その後、筒状体31の前端の突出部36に、キャップ体32を装着し、キャップ体32を筒状体31に固定する。
図8(B)に示されるように、キャップ体32の側面部35の端面は、スケルトン構造体2の外側面20を構成する梁21および柱22と面接触するように固定される。これにより、住空間30の水密性および気密性を高めることができる。このように、キャップ体32は、筒状体31の前端部とスケルトン構造体2との隙間を塞ぐシール材としても機能する。なお、キャップ体32とスケルトン構造体2との間に別途、乾式または湿式のシール材を設けてもよい。
図9に示されるように、スケルトン構造体2の外側面20からインフィルユニット3が食み出す長さ、すなわちキャップ体32の奥行き寸法L21は一律でないことが望ましい。この場合、筒状体31の突出部36の突出寸法も、キャップ体32の奥行き寸法L21に応じて異なっていてもよい。
具体的には、縦方向(または横方向)に隣り合うキャップ体32の奥行き寸法が互いに異なっていることが望ましい。図9に示されるように、スケルトン構造体2のある外側面20から突出する縦3個のキャップ体32の奥行き寸法は全て異なっていてもよい。つまり、縦3個のキャップ体32は、奥行き寸法L21が第一寸法である第一のキャップ体32aと、奥行き寸法L21が第一寸法よりも長い第二寸法である第二のキャップ体32bと、奥行き寸法L21が第二寸法よりもさらに長い第三のキャップ体32cとを含んでもよい。
なお、スケルトン構造体2に組み込まれる全てのインフィルユニット3それぞれが有する複数のキャップ体32は、少なくとも、奥行き寸法の異なる第一のキャップ体32aと第二のキャップ体32bとを含んでいればよい。
スケルトン構造体2の各外側面20の横方向(X方向またはY方向)一端に位置する3個の単位区画体23に、3個のインフィルユニット3がそれぞれ嵌め込まれると、各階において4個のインフィルユニット3が図2に示すように万字型に配置される。
全てのインフィルユニット3のスケルトン構造体2への設置が完了すると、それと同時に、建物1が含む全ての住空間30の配置が完了する。本実施の形態では、各階において4個のインフィルユニット3が万字型に配置されるため、スケルトン構造体2の中央に位置する縦3個の単位区画体23にはインフィルユニット3が配置されない。そのため、この中央の縦3個の単位区画体23が、ピロティ空間4と連通する吹き抜け空間5を形成する。
図9を参照して、インフィルユニット3の設置が完了すると、スケルトン構造体2の各外側面20に位置する9個の開口24のうち、横方向一端に位置する縦3個の開口24は、インフィルユニット3のキャップ体32の正面部34により塞がれる。各外側面20における残りの6個の開口24は、インフィルユニット3の設置が完了した段階においても屋外に面しており、これらの開口24から、他の外側面20から挿入されたインフィルユニット3の筒状体31の側壁部31cが露出する。また、スケルトン構造体2の上面に位置する9個の開口24のうち、中央の1個を除く8個の開口24以外からは、インフィルユニット3の筒状体31の天井部31bが露出する。
本実施の形態においては、インフィルユニット3の側壁部31cが露出する外側面20の開口24には、図9に示すような、通風が可能な格子パネル71、または、太陽光を受光し電気エネルギーに変換する太陽光パネル72が設けられている。格子パネル71および太陽光パネル72は、スケルトン構造体2の外側面20を構成する梁21および/または柱22に固定される。あるいは、図示しない形態として、開口24の大きさに合わせた外壁パネル、緑化パネル、または窓、などが、開口24を塞ぐように設けられてもよい。
スケルトン構造体2の天井部31bが露出する上面の開口24には、開口24ごとに上記したようなパネルを設けるのではなく、複数の開口24を覆う屋根73が設けられることが望ましい。
本実施の形態では、屋根73が複数の緑化パネルを連結することにより構成されている。屋根73は、吹き抜け空間5の上方空間の周囲を取り囲むように配置されている。吹き抜け空間5の上方空間には、開閉可能な窓または扉(図示せず)が設けられていることが望ましい。これにより、図3において概念的に示すように、ピロティ空間4の空気を、吹き抜け空間5を介して屋外へと排気することができ、建物1の換気を良好に行うことができる。
上述のように、建物1がスケルトン構造体2を備えるため、インフィルユニット3の正面を、スケルトン構造体2の各外側面20に配置することができる。また、インフィルユニット3の正面側には、屋外側に突出して配置されるキャップ体32が設けられているため、建物1の側面に凹凸が形成され、建物1の意匠性を向上させることができる。
また、キャップ体32の正面には窓34aが設けられているため、建物1の側面にショーウィンドウが配置されているように演出することができる。なお、窓34aの大きさ、形状、および種類(たとえばフィックスタイプ、開閉タイプ、縦/横滑りタイプ、など)は、個々に異なっていてもよい。これにより、建物1の外観意匠性をさらに向上させることができる。
また、図8(B)を参照して、キャップ体32内部に位置する住空間30の一部30bは、居住者の好みに応じて、温室として使用したり、床面いっぱいにソファを設けて寛ぎ空間として使用することもできる。キャップ体32内部の空間30bは、用途に応じて、隣接する空間30aと仕切られていてもよいし連続していてもよい。筒状体31内の大部分の空間30aとキャップ体32内部の空間30bとで、住空間30が構成される。
また、縦方向(または横方向)に隣接するキャップ体32の奥行寸法を異ならせることで、建物1の側面の凹凸をより多彩に表現することができる。これにより、建物1の側面に陰影をつけることができるため、建物1の印象が単調となることを防ぎ、独創的な印象を与えることができる。また、窓34aから、それに隣接する窓34aが見え難くなるため、プライバシーを確保することもできる。
なお、縦方向(または横方向)に隣接する2個のキャップ体32の奥行き寸法が異なる場合、これらの奥行き寸法の差は10cm以上90cm以下であることが望ましい。
(インフィルユニットの連結について)
上述のように、インフィルユニット3は、六面開口の単位区画体23に嵌め入れられるため、互いに隣接するインフィルユニット3を連結することができる。つまり、2個(または3個以上)のインフィルユニット3が、1つの住戸を構成することもできる。
図10は、横方向(X方向またはY方向)に互いに隣接する2個のインフィルユニット3が連結された状態を模式的に示す図である。図10に示されるように、互いに隣接する一方のインフィルユニット3と他方のインフィルユニット3とは、一方のインフィルユニット3の側壁部31cと他方のインフィルユニット3の後壁部33とが隣接しており、この隣接部分に、互いに行き来可能な連絡路81を有している。
これにより、横方向に隣接する2個のインフィルユニット内の空間30iを合わせて、一住戸の住空間30として使用することができる。なお、「隣接部分」とは、両壁部が完全に接触していなくても対面状態で近接している部分であればよい。
一方のインフィルユニット3の側壁部31cと他方のインフィルユニット3の後壁部33とがたとえば梁21の幅寸法程度離れて配置される場合、図10に示されるように、それぞれの連絡路81を連結する通路82が梁21の上に設けられる。
このようなインフィルユニット3同士の横方向の連結を可能とするために、図6において想像線で示すように筒状体31の側壁部31cの一方に予め、連絡路81を構成する連絡用扉62が設けられていてもよい。インフィルユニット3の連結をしない場合には、連絡用扉62はロックされている。
図11は、縦方向(Z方向)に互いに隣接する2個のインフィルユニット3が連結された状態を模式的に示す図である。図11に示されるように、互いに隣接する上側のインフィルユニット3と下側のインフィルユニット3とは、上側のインフィルユニット3の床部31aと下側のインフィルユニット3の天井部31bとが隣接しており、この隣接部分に、互いに行き来可能な連絡路83を有している。この場合においても、縦方向に隣接する2個のインフィルユニット内の空間30iを合わせて、一住戸の住空間30として使用することができる。
上側のインフィルユニット3の床部31aと下側のインフィルユニット3の天井部31bとは、梁21の高さ寸法程度離れて配置されるため、図11に示されるように、それぞれの連絡路83を連結する通路84が設けられる。この場合、下側のインフィルユニット3の床部31aから上側のインフィルユニット3の床部31aまで延びる階段85が設置される。このようにすることで、縦方向に隣接する2個のインフィルユニット3をメゾネット型住戸または2階建て住戸のように使用することができる。
このようなインフィルユニット3同士の縦方向の連結を可能とするために、図6において想像線で示すように、床部31aおよび天井部31bの少なくとも一方には、予め、開閉または着脱可能な蓋体63が設けられていてもよい。インフィルユニット3を縦方向に連結しない場合には、蓋体63はロックされている。
以上説明したように、本実施の形態における建物1は、六面開口の単位区画体23を複数個形成したスケルトン構造体2を躯体とするため、インフィルユニット3同士の連結、および、連結解除を柔軟に行うことができる。そのため、居住者のライフスタイルや家族構成の変更に応じて、引越することなく住空間30の拡張および縮小を自由に行うことができる。
また、インフィルユニット3は箱体となっているため、インフィルユニット3を動産とすることができる。したがって、引越の際には、インフィルユニット3ごと他の建物へ移送することができる。なお、インフィルユニット3の大きさは、トラックにより移送可能な大きさであることが望ましい。
また、本実施の形態では、インフィルユニット3を各階において万字型に配置することとしたが、インフィルユニット3の配置形態を比較的自由に選択することができる。
図12には、一例として、複数の直方体形状のインフィルユニット3Aが、水平面上において同一方向に並べられた状態が示されている。インフィルユニット3Aは、3個の単位区画体23に跨る大きさである。この配置形態においては、吹き抜け空間5が形成されていない。
なお、インフィルユニット3Aのように、インフィルユニットはキャップ体32を有さず、内部に住空間30を有する直方体形状の箱体として予め形成されてもよい。
また、インフィルユニット3Aのように、インフィルユニットは、スケルトン構造体2から食み出すことなく配置されてもよい。
あるいは、図13に示すように、1個の単位区画体23に収まる大きさのインフィルユニット3Bを各階に配置してもよい。この配置形態の場合、図3に示したようなリフト50を用いて、吹き抜け空間5からその周囲の単位区画体23にインフィルユニット3Bを嵌め入れることもできる。このようにすることで、狭い土地においても、インフィルユニット3Bの嵌め込みを簡易に行うことができる。
このように小さいインフィルユニット3Bを各階に配置する形態の場合であっても、連絡路81および通路82等によってインフィルユニット3B同士の連結を適宜行うことにより、住空間30の拡張を自由に行うことができる。
(変形例)
上記実施の形態では、インフィルユニット3が配置されない単位区画体23が吹き抜け空間5を形成することとして説明したが、限定的ではない。たとえば、インフィルユニット3が配置されない単位区画体23が、個々に、ベランダなどの半屋外空間を形成してもよい。
また、本実施の形態では、吹き抜け空間5が3層(全ての層)に亘って形成されることとしたが限定的でははく、たとえばピロティ空間4と連通する吹き抜け空間が1層分のみ形成されてもよい。
また、本実施の形態では、キャップ体32が、筒状体31の外側に嵌め込まれてインフィルユニット3を構成することとしたが、図14(A)、(B)に示されるように、筒状体31の前端面にキャップ体32を突合せ当接させてインフィルユニット3Cを形成してもよい。この場合、筒状体31内部の空間30aとキャップ体32内部の空間30bとで住空間30を構成する。
このように、インフィルユニットは、筒状体31に連なってスケルトン構造体2から屋外側に突出し、かつ、内部に住空間30の一部30bが設けられたキャップ体32を備えていればよい。
また、本実施の形態では、スケルトン構造体2に組み込まれる複数のインフィルユニットの長さ、すなわち筒状体31の長さ寸法L13は略同じであることとしたが、異なっていてもよい。たとえば、筒状体31の長さ寸法L13が単位区画体23の基本寸法L0×2のインフィルユニット3と、筒状体31の長さ寸法L13が単位区画体23の基本寸法L0×1のインフィルユニット3B(図13)とが混在していてもよい。
また、スケルトン構造体2により構成される層ごとに、インフィルユニットの配置形態が異なっていてもよい。
また、本実施の形態では、スケルトン構造体2が縦方向および横方向の双方に複数の単位区画体23を形成することとしたが、少なくとも一方向に複数の単位区画体23を形成していればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 建物、2 スケルトン構造体、3,3A,3B,3C インフィルユニット、4 ピロティ空間、5 吹き抜け空間、21 梁、22 柱、23 単位区画体、24 開口、30 住空間、31 筒状体、31a 床部、31b 天井部、31c 側壁部、32 キャップ体、33 後壁部、34 正面部、34a 窓、35 側面部、36 突出部、41 化粧柱、50 リフト、61 玄関扉、62 連絡用扉、63 蓋体、71 格子パネル、72 太陽光パネル、73 屋根、81,83 連絡路、82,84 通路、85 階段、G 地面。

Claims (3)

  1. 互いに直交するXYZ方向にそれぞれ延びる複数の第一梁、複数の第二梁、および複数の柱によって六面開口の立方体または直方体形状の単位区画体を複数個形成したスケルトン構造体と、
    前記スケルトン構造体の前記単位区画体内に嵌め入れ可能なインフィルユニットとを備え
    前記スケルトン構造体は、X方向およびY方向に3個ずつ行列状に配置した前記単位区画体を、Z方向に並べて配置しており、
    前記スケルトン構造体の外側面を構成する前記単位区画体に、複数の前記インフィルユニットが互いに隣接するように嵌め入れられ、前記インフィルユニットが嵌め入れられていない中央の前記単位区画体が、地上階のピロティ空間に連通する吹き抜け空間を形成しており、
    前記インフィルユニットは、1個の前記単位区画体に収まる大きさであり、前記吹き抜け空間から前記単位区画体に嵌め入れ可能である、建物。
  2. 互いに隣接する前記単位区画体に嵌め入れられる2つの前記インフィルユニットは、隣接部分に互いに行き来可能な連絡路を有している、請求項に記載の建物。
  3. 前記スケルトン構造体の外側面を構成する前記単位区画体の複数の開口のうち、屋外に面する開口には、太陽光パネル、格子パネル、外壁パネル、緑化パネル、および窓のうちの少なくともいずれか1つが設けられる、請求項1または2のいずれかに記載の建物。
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