JP6864705B2 - 基板処理装置、制御システム及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置、制御システム及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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本開示は、基板処理装置、制御システム及び半導体装置の製造方法に関する。
従来、圧力制御バルブの異常状態の確認方法は、圧力制御時の圧力モニタの追従を確認する圧力偏差チェック、またはバルブ開度制御時のバルブ開度の偏差チェックがある。
現状、圧力制御バルブを短時間で開閉させて圧力制御をさせる膜種、例えば、特許文献1に記載されている様な、半導体ウエハ等の基板に対して、第1の処理ガス(原料ガス)と第2の処理ガス(反応ガス)とを交互に供給することで、基板上に膜を形成するプロセスでは、圧力値を目標に制御していないため、上述の圧力偏差による異常チェックは適用できない。また、バルブ開度の偏差チェックにより異常検知は可能であるが、異常を検知しても圧力制御バルブが開(オープン)状態から閉(クローズ)状態までに掛かった正確な時間は判らない。
また、現状の通信回線経由で、プロセス制御モジュールにて圧力制御バルブの閉時間を認識しようとした場合、図6に示す比較例のように通信回線による遅延時間が存在し、実際の圧力制御バルブの閉時間と時間差が生じてしまい、正確な閉時間が取得できない。
特願2014−506299号公報
本開示は斯かる実情に鑑み、圧力制御バルブの正確な閉時間を取得する構成を提供するものである。
本開示の一態様によれば、処理室に少なくとも原料ガスを供給し基板に成膜するプロセスレシピを実行することにより基板を処理するコントローラと、該レシピ実行中に炉内の圧力を検出する圧力センサで検知された圧力値に基づき圧力制御バルブの開度を制御し処理室を所定圧力に維持する圧力制御コントローラを備えた構成であって、該圧力制御コントローラは、圧力センサ及び圧力制御バルブから取得したデータを蓄積するメモリ領域を有し、プロセスレシピ実行中の圧力制御バルブの全閉までのバルブフルクローズ時間を計測すると共にメモリ領域に保持し、該コントローラは、メモリ領域に保持されたバルブフルクローズ時間を取得し、取得したバルブフルクローズ時間が閾値の範囲内かを確認する構成が提供される。
本開示によれば、圧力制御バルブが閉塞するまでの正確な時間を取得することができる。
本開示の一実施形態にかかる基板処理装置の構成例を示す斜透視図である。 本開示の一実施形態にかかる基板処理装置に用いられる処理炉の構成例を示す縦断面図である。 本開示の基板処理装置における装置コントローラの構成を示す図である。 本開示の基板処理装置における主コントローラの構成を示すブロック図である。 本開示の一実施形態にかかる通信システム構成を示す図である。 本開示の比較例にかかる通信システム構成を示す図である。 本開示の装置コントローラにおける通信システムの構成を示す図である。 本開示の一実施形態にかかるプロセスレシピとバルブフルクローズ時間の関係を示す図である。
(1)基板処理装置の概要
本実施形態で説明する基板処理装置は、半導体装置の製造工程で用いられるもので、処理対象となる基板を処理室に収容した状態で当該基板をヒータによって加熱して処理を施すものである。
基板処理装置が処理対象とする基板としては、例えば、半導体集積回路装置(半導体デバイス)が作り込まれる半導体ウエハ基板(以下、単に「ウエハ」という。)が挙げられる。また、基板処理装置が行う処理としては、例えば、酸化処理、拡散処理、イオン打ち込み後のキャリア活性化や平坦化のためのリフローやアニール、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)反応による成膜処理等が挙げられる。
(2)基板処理装置の概略構成
本実施形態にかかる基板処理装置の構成例について図1を用いて説明する。
(装置全体)
基板処理装置10は、内部に処理炉40等の主要部が配置される筐体12を備えている。筐体12の正面側には、ポッドステージ18が配置されている。ポッドステージ18上には、ウエハ14を収納する搬送容器としてのポッド16が搬送されて載置される。ポッド16は、その内部に例えば25枚のウエハ14が収納され、図示しない蓋が閉じられた状態でポッドステージ18上に載置されるように構成されている。つまり、基板処理装置10では、そのポッド16が載置されるポッドステージ18を利用しつつ外部装置とポッド16の授受を行うようになっている。
筐体12内の正面側であって、ポッドステージ18に対向する位置には、ポッド16を搬送するポッド搬送装置20が配置されている。ポッド搬送装置20の近傍には、ポッド16を格納可能な回転ポッド棚22a、ポッド16を格納可能な積層ポッド棚22bおよびポッドオープナ24がそれぞれ配置されている。ポッド搬送装置20は、ポッドステージ18と回転ポッド棚22aと積層ポッド棚22bとポッドオープナ24との間でポッド16を搬送するように構成されている。
回転ポッド棚22aは、ポッドオープナ24の上方の領域である第一の棚領域に配置され、ポッド16を複数個載置した状態で保持するように構成されている。回転ポッド棚22aは、複数段(例えば五段)の棚板を有する回転棚によって構成されている。また、回転ポッド棚22aの近傍には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニットを設け、そのクリーンユニットから清浄化した雰囲気であるクリーンエアを流通させるように構成してもよい。
積層ポッド棚22bは、ポッドステージ18の下方の領域である第二の棚領域に配置され、ポッド16を複数個載置した状態で保持するように構成されている。積層ポッド棚22bは、複数段(例えば三段)の棚板を有して、それぞれの棚板上にポッド16が載置されるように構成されている。また、積層ポッド棚22bの近傍についても、回転ポッド棚22aと同様に、クリーンエアを流通させるように構成してもよい。
ポッドオープナ24は、ポッド16の蓋を開けるように構成されている。なお、ポッドオープナ24に対しては、蓋を開けられたポッド16内のウエハ14の枚数を検知する基板枚数検知器が隣接配置されていてもよい。
ポッドオープナ24よりも筐体12内の背面側には、当該筐体12内において一つの部屋として区画される移載室50が形成されている。移載室50内には、基板移載機28と、基板保持体としてのボート30と、が配置されている。
基板移載機28は、例えば5枚のウエハ14を取り出すことができるアーム(ツィーザ)32を有している。図示しない駆動手段によりアーム32を上下回転動作させることにより、ポッドオープナ24の位置に置かれたポッド16とボート30との間にて、ウエハ14を搬送させることが可能なように構成されている。
ボート30は、複数枚(例えば、50枚〜175枚程度)のウエハ14を、水平姿勢で、かつ、その中心を揃えた状態で、鉛直方向に所定間隔を空けて整列積層させて、縦方向に多段保持するように構成されている。ウエハ14を保持したボート30は、図示せぬ昇降機構としてのボートエレベータによって、昇降させることが可能なように構成されている。
筐体12内の背面側上部、すなわち移載室50の上方側には、処理炉40が配置されている。処理炉40内には、複数枚のウエハ14を装填した上述のボート30が、下方から搬入されるように構成されている。
(処理炉)
次に、上述した処理炉40について図2を用いて簡単に説明する。
処理炉40は、反応管41を備えている。反応管41は、例えば石英(SiO2)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成され、上端部が閉塞され、下端部が開放された円筒形状となっている。
反応管41の筒内には、処理室42が形成されている。処理室42には、基板保持体としてのボート30が下方から挿入されて、ボート30によって水平姿勢に保持されたウエハ14が鉛直方向に多段に整列した状態で収容されるように構成されている。処理室42に収容されるボート30は、回転機構43によって回転軸44を回転させることで、処理室42の気密を保持したまま、複数のウエハ14を搭載した状態で回転可能に構成されている。
反応管41の下方には、この反応管41と同心円状にマニホールド45が配設されている。マニホールド45は、例えばステンレス鋼等の金属材料から構成され、上端部および下端部が開放された円筒形状となっている。このマニホールド45により、反応管41は、下端部側から縦向きに支持される。つまり、処理室42を形成する反応管41がマニホールド45を介して鉛直方向に立脚されて、処理炉40が構成されることになる。
マニホールド45の下端部は、図示せぬボートエレベータが上昇した際に、シールキャップ46により気密に封止されるように構成されている。マニホールド45の下端部とシールキャップ46との間には、処理室42内を気密に封止するOリング等の封止部材46aが設けられている。
また、マニホールド45には、処理室42に原料ガスを導入するためのバルブ61を備えた第1のガス供給管47、処理室42に反応ガスを導入するためのバルブ62を備えた第2のガス導入管49と、処理室42のガスを排気するための排気管48とが、それぞれ接続されている。
第1のガス供給管には、パージガス等を導入するためのバルブ64を備えた第1のパージガス導入管51が接続され、第2のガス供給管にも、パージガス等を導入するためのバルブ63を備えた第2のパージガス導入管52が接続されている。
排気管48には、処理室42の圧力を検出する圧力検出器としての圧力センサ248と、処理室42の圧力を調整する圧力制御バルブとしてのAPC (Auto Pressure Controll) バルブ242とが、それぞれ設けられている。
反応管41の外周には、反応管41と同心円状に加熱手段(加熱機構)としてのヒータユニット207が配されている。ヒータユニット207は、処理室42内が全体にわたって均一または所定の温度分布となるように、処理室42内に対する加熱を行うように構成されている。
(3)基板処理工程の概要
次に、本実施形態にかかる基板処理装置10を用いて、半導体デバイス製造の一工程として、ウエハ14に対する処理を行う場合の動作手順について説明する。
(ポッド搬送工程)
基板処理装置10にてウエハ14に対する処理を行う場合は、先ず、ポッドステージ18に複数枚のウエハ14を収容したポッド16を載置する。そして、ポッド搬送装置20によりポッド16をポッドステージ18から回転ポッド棚22aまたは積層ポッド棚22bに移載する。
(ウエハ供給工程)
その後、ポッド搬送装置20により、回転ポッド棚22aまたは積層ポッド棚22bに載置されたポッド16をポッドオープナ24に搬送する。そして、ポッドオープナ24によりポッド16の蓋を開き、ポッド16に収容されているウエハ14の枚数を基板枚数検知器により検知する。
(搬入前移載工程)
ポッドオープナ24がポッド16の蓋を開いたら、次いで、移載室50内に配置された基板移載機28が、ポッド16からウエハ14を取り出す。そして、ポッド16から取り出した未処理状態のウエハ14を、基板移載機28と同じく移載室50内に位置するボート30に移載する。つまり、基板移載機28は、移載室50内にて、処理室42内へ搬入する前のボート30に未処理状態のウエハ14を装填するウエハチャージ動作を行う。これにより、ボート30は、複数枚のウエハ14を鉛直方向にそれぞれが間隔を成す積層状態で保持することになる。ボート30が積層状態で保持して一括処理するウエハ14の枚数は、例えば50枚〜175枚である。
(搬入工程)
ウエハチャージ動作後は、ボートエレベータの昇降動作により、未処理状態のウエハ14を複数枚保持したボート30を処理室42内へ搬入(ボートローディング)する。つまり、ボートエレベータを動作させて、未処理状態のウエハ14を保持したボート30を、移載室50内から処理室42内へ搬入する。これにより、シールキャップ46は、封止部材46aを介してマニホールド45の下端をシールした状態となる。
(処理工程)
ボートローディング後は、処理室42に搬入されたボート30が保持する未処理状態のウエハ14に対して、所定の処理を行う。例えば、成膜処理を行う場合であれば、ヒータユニット49を用いて処理室42内に対する加熱を行うとともに、回転機構43を動作させてボート30を回転させつつ、ウエハ14も回転させる。ウエハ14の回転は、後述するウエハ14の搬出まで継続する。そして、ガス導入管47により処理室42へ原料ガスやパージガス等を供給する。これにより、ボート30に保持された未処理状態のウエハ14の表面に薄膜形成が行われる。
ウエハ14の表面への薄膜形成後は、ヒータユニット207による加熱を停止して、処理済状態のウエハ14の温度を所定温度まで降温させる。そして、予め設定された時間が経過したら、処理室42内へのガス供給を停止するとともに、当該処理室42への不活性ガスの供給を開始する。これにより、処理室42を不活性ガスで置換すると共に、処理室42の圧力を常圧に復帰させる。
(搬出工程)
その後、ボートエレベータの昇降動作により、シールキャップ46を下降させてマニホールド45の下端を開口させるとともに、処理済状態のウエハ14を保持したボート30をマニホールド45の下端から処理室42外へ搬出(ボートアンローディング)する。つまり、ボートエレベータを動作させて、処理済状態のウエハ14を保持したボート30を、処理室42内から移載室50内へ搬出する。
(搬出後移載工程)
待機させたボート30のウエハ14が所定温度(例えば室温程度)まで冷えた後は、移載室50内に配置された基板移載機28が、ボート30からのウエハ14の脱装を行う。そして、ボート30から脱装した処理済状態のウエハ14を、ポッドオープナ24に載置されている空のポッド16に搬送して収容する。つまり、基板移載機28は、移載室50内にて、処理室42内から搬出されたボート30が保持する処理済状態のウエハ14を、当該ボート30から取り出してポッド16へ移載するウエハディスチャージ動作を行う。
その後は、ポッド搬送装置20により、処理済状態のウエハ14を収容したポッド16を、回転ポッド棚22a、積層ポッド棚22bまたはポッドステージ18上へ搬送する。このようにして、本実施形態にかかる基板処理装置10による基板処理工程の一連の処理動作が完了する。
少なくともウエハ14を搬送する各機構であるポッド搬送機構20、基板移載機28、ボートエレベータをそれぞれ含む搬送機構、処理炉40に処理ガス等を供給するガス供給機構、処理炉40内を排気するガス排気機構、処理炉40を所定温度に加熱する加熱機構207をそれぞれ制御する制御装置240について、図3、図4を参照して説明する。
図3に示すように、制御装置としての装置コントローラ240は、主コントローラ201と、搬送制御モジュールとしての搬送系コントローラ211と、プロセス制御モジュールとしてのプロセス系コントローラ212と、を備えている。主コントローラ201には、例えば、100BASE−T等のLAN(Local Area Network)により搬送系コントローラ211及びプロセス系コントローラ212が電気的に接続されている。主コントローラ201は、図示しない外部の上位コンピュータと、例えば通信ネットワークを介して接続されている。
表示装置218には基板処理装置1を操作するための各操作画面が表示されるように構成されている。また、表示装置218は、操作画面からの作業者の入力データ(入力指示)を受け付け、入力データを主コントローラ201に送信する。
また、表示装置218は、後述のメモリ(RAM)等に展開されたレシピ若しくは後述する記憶部に格納された複数のレシピのうち任意の基板処理レシピ(プロセスレシピともいう)を実行させる指示(制御指示)を操作画面から受け付け、主コントローラ201に送信するようになっている。なお、表示装置218の操作画面は、タッチパネルにより構成されていてもよい。本実施形態では、主コントローラ201は、プロセスガスを処理室42に供給する工程と、該プロセスガスを処理室42から排気する工程と、を繰返し実行するプロセスレシピを実行するように構成される、ここで、プロセスレシピは、第1のプロセスガスとしての原料ガスを処理室42に供給する工程と、該原料ガスを処理室42から排気する工程と、原料ガスと反応させるための第2のプロセスガスとしての反応ガスを処理室42に供給する工程と、該反応ガスを処理室42から排気する工程と、を少なくとも有するように構成されている。
搬送系コントローラ211は、図3において一部省略はしているが、主に回転式ポッド棚,ボートエレベータ、ポッド搬送装置20、基板移載機28、ボート30及び回転機構43により構成される基板搬送系に接続されている。また、搬送系コントローラ211は、これら基板搬送系の搬送動作をそれぞれ制御するように構成されている。
プロセス系コントローラ212は、温度コントローラ212a、圧力制御コントローラとしての圧力コントローラ212b、ガス流量コントローラ212c及びシーケンサ212dを備え、これらは、サブコントローラを構成する。サブコントローラは、プロセス系コントローラ212と電気的に接続されているため、各データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能となっている。尚、プロセス系コントローラ212とサブコントローラは、別体で図示されているが、一体構成でも構わない。
温度コントローラ212aには、主にヒータ及び温度センサにより構成される加熱機構207が接続されている。温度コントローラ212aは、処理炉28のヒータの温度を制御することで処理炉41内の温度を調節するように構成されている。
圧力コントローラ212bには、圧力センサ248と、APCバルブ242及び真空ポンプにより構成されるガス排気機構が接続されている。圧力コントローラ212bは、圧力センサ248により検知された圧力値に基づき、処理室42の圧力が所望のタイミングに所望の圧力となるように、APCバルブ242の開度及び真空ポンプのスイッチング(オンオフ)を制御するように構成されている。また、詳細は後述するが、圧力コントローラ212bは、APCバルブ242の開閉時間を含む各種データを格納するメモリ領域が設けられ、プロセス系コントローラ212のデータ要求に応じてメモリ領域内のデータを報告(送信)するように構成されている。尚、該メモリ領域には、データ報告後も各種データの最新データが格納(保持)される。
ガス流量コントローラ212cは、MFC(Mass Flow Controller)により構成される。シーケンサ212dは、第1のガス供給管47、第2のガス供給管49からのガスの供給や停止を、各バルブ61,62,63,64を開閉させることにより制御するよう構成されている。また、プロセス系コントローラ212は、処理室42に供給するガスの流量が所望のタイミングにて所望の流量となるように、MFC212c及び各バルブ61,62,63,64を制御するように構成されている。
また、図3には、プロセス系コントローラ212の詳細が記載されている。また、図示及び説明しないが搬送系コントローラ211も同様な構成である。
また、図3に示されるように、プロセス系コントローラ212は、処理部としてのCPU236を有するとともに、ROM(Read−Only memory)250、及びRAM(Random−Access memory)251を少なくとも含む一時記憶部と、温度制御部212a、MFC212c、圧力コントローラ212b、シーケンサ212d等とのI/O通信を行なうI/O通信部255を少なくとも有する。CPU236は、例えば、表示装置218の操作画面等で作成又は編集され、RAM251等に記憶されているレシピに基づいて、基板を処理するための制御データ(制御指示)を温度制御部212a等のサブコントローラに対して所定周期で出力する。なお、プロセス系コントローラ212のデータ収集周期は1秒である。
RAM251には、表示装置218等から入力される入力データ(入力指示)、レシピのコマンド及びレシピ実行時の履歴データ、例えば、上述の搬送機構や処理機構から生成されるモニタデータ等が一時的に格納される。所定のタイミングで、RAM251内のこれらのデータは、主コントローラ201の後述する記憶部222へアップロードされるよう構成されている。また、ROM250は、上述のプロセスレシピを含む各プログラムを記憶する記憶部としても用いられてもよい。この場合、表示装置218に表示される操作画面から又は外部の表示装置に表示される操作画面からなされる格納指示により、主コントローラ201の後述する記憶部222からダウンロードされる。
尚、本実施形態にかかる主コントローラ201、搬送系コントローラ211、プロセス系コントローラ212は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体から当該プログラムをインストールすることにより、所定の処理を実行する各コントローラを構成することができる。
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、所定の処理を実行することができる。
次に、図4は、第1の実施形態に係る基板処理装置1の制御装置としての装置コントローラ240が備える主コントローラ201のブロック構成図である。
主制御部としての主コントローラ201は、処理部としてのCPU(中央処理装置)224、一時記憶部としてのメモリ(RAM、ROM等)226、記憶部としてのハードディスク(HDD)222、通信部としての送受信モジュール228、時計機能を有する時刻部(図示せず)を備えたコンピュータとして構成されている。
ハードディスク222には、処理条件及び処理手順が定義されたプロセスレシピ等の各レシピファイル、これら各レシピファイルを実行させるための制御プログラムファイル等が格納されている。本実施形態では、このプロセスレシピ実行中に、圧力制御バルブ242の開閉時間を含む各種データを取得するためのプログラムが実行される。主コントローラ201は、該プロセスレシピをプロセス制御モジュール212に実行させることにより、基板を処理する手順を基板処理装置に実行させている。そして、該基板を処理する手順において、処理炉内の圧力を検出する圧力センサ248の検出値に基づき圧力制御バルブ242の開度を制御し処理室42を所定圧力に維持する手順と、圧力センサ248及び圧力制御バルブ242から取得したデータをメモリ領域に保持する手順と、圧力制御バルブ242の全閉までのバルブフルクローズ時間(以後、クローズ時間ともいう)を計測すると共にクローズ時間をメモリ領域に保持させる手順と、このクローズ時間を報告させる手順と、を有するデータ取得プログラムをプロセス制御モジュール212に実行させる。更に、主コントローラ201は、該クローズ時間が所定の閾値内もしくは閾値の範囲内かを確認する手順をプロセス制御モジュール212に実行させる。ここで、本実施形態では、全開(バルブ開度100%)から全閉(バルブ開度0%)に限らず、プロセス制御モジュール212のバルブクローズ信号に基づく全閉(バルブ開度0%)までに要した時間をクローズ時間と定義する。
ここで、主コントローラ201の送受信モジュール228には、スイッチングハブ等が接続され、主コントローラ201は、ネットワークを介して外部コンピュータ等とデータの送信及び受信を行うように構成されている。このため、基板処理装置1がクリーンルーム内に設置されている場合であっても、例えば、外部コンピュータとして、複数の主コントローラ201とデータ交換可能に接続される上位コントローラがクリーンルーム外の事務所等に配置されることが可能である。但し、基板処理装置1に接続される離間された位置にある外部コンピュータはこの上位コントローラに限定されず、いわゆるPC(パソコン)と称される通常の汎用コンピュータであってもよいし、専用端末であってもよい。
尚、図4に示すように、主コントローラ201は、液晶ディスプレイなどの表示装置並びにキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを含むユーザインタフェース(UI)装置218を含む構成でも構わない。
図5に示すように、本実施形態によれば、プロセスレシピを実行することにより、基板を処理するプロセス制御モジュール212と、プロセスレシピ実行中に処理炉28内の圧力を検出する圧力センサ248の検出値に基づき圧力制御バルブ242の開度を制御し処理室42を所定圧力に維持する圧力制御コントローラ212bを備えており、該圧力制御コントローラ212bは、圧力センサ248及び圧力制御バルブ242から取得した各種データを保持する記憶部としてのメモリ領域を有し、圧力制御バルブ242の全閉までのクローズ時間を計測し、該メモリ領域に保持しておき、プロセス制御モジュール212からの要求指示に応じてクローズ時間を報告するように構成されている。そして、プロセス制御モジュール212は、取得したクローズ時間が所定の閾値(または閾値範囲)と比較し、圧力制御バルブ242の動作異常を検出するように構成されている。また、メモリ領域の各種データは、クローズ時間等の各データをプロセス制御モジュール212に報告後も各種データの最新データが保持されるように構成されている。
プロセス制御モジュール212から圧力制御モジュール212bにバルブクローズ信号(バルブを全閉にする指示)が出力され、圧力制御モジュール212bは、この指示に応じて圧力制御バルブ242を全閉(フルクローズ)にする。そして、圧力制御モジュール212bは、圧力制御バルブ242のバルブ開度のデータをプロセス制御モジュール212より短い周期で圧力制御バルブ242から計測しているので、全閉までの正確なクローズ時間を取得できる。具体的には、圧力制御モジュール212bのデータ収集周期は0.01秒であり、プロセス制御モジュール212の周期(1秒)と比較しても詳細なデータ収集が可能である。
圧力制御コントローラ212bは、圧力制御バルブ242のバルブ開度のデータをバルブ開度が0%までメモリ領域に常にデータを格納していき、バルブ開度の全データをメモリ領域に格納する。また、このバルブ開度が0%になるまでの時間(クローズ時間)を計測しておき、この時間データもメモリ領域に格納される。メモリ領域が小さい場合は、バルブ開度の全データを格納する必要はないのは言うまでもない。そして、プロセス制御モジュール212からバルブ開度モニタ要求指示が有るまで待機する。
なお、圧力制御コントローラ212bがメモリ領域に保持するバルブフルクローズ時間は、次のプロセス制御モジュール212からのバルブクローズ信号に基づく全閉動作があるまで保持される。
プロセス制御モジュール212は、データ要求指示を圧力制御コントローラ212bに出力し、圧力制御コントローラ212bは、このデータ要求指示を受付けると、バルブ開度の全データと共にクローズ時間をプロセス制御モジュール212に報告するように構成されている。そして、プロセス制御モジュール212は、取得したクローズ時間が所定の閾値(または閾値範囲)と比較し、クローズ時間がこの閾値(または閾値範囲)内に収まっているか否かにより、圧力制御バルブ242の動作異常を検出するように構成されている。更に、動作異常を検出すると、プロセス制御モジュール212は、主コントローラ201に圧力制御バルブ242に異常が発生したことを異常情報として通知するように構成されている。主コントローラ201のデータ収集周期は、1秒である。
尚、プロセス制御モジュール212には、報告後のバルブ開度やクローズ時間の最新データが保持されるように構成される。特に説明はしていないが、圧力センサ248による圧力値(実測値)等の圧力に関するデータだけでなく、温度及びガス流量に関するデータも同様に報告されると共に報告後最新のデータが保持されるように構成されている。
図5には図示されていないがプロセス制御モジュール212は、取得したクローズ時間含む各種データを主コントローラ201に送信するので、主コントローラ201も同様に圧力制御コントローラ212bが計測したクローズ時間を取得することができる。つまり、主コントローラ201が取得したクローズ時間を閾値と比較することによりAPCバルブ242の動作異常を検出し、圧力制御バルブ242に異常が発生したことを異常情報として通知するように構成することができる。更に言えば、上位コントローラについても同様にAPCバルブ242の動作異常を検出するよう構成することができる。
本実施形態では、プロセス制御モジュール212は、APCバルブ242のクローズ時間を含む開度データを圧力制御コントローラ212bと同様に取得することができる。また、プロセス制御モジュール212は、取得したクローズ時間を閾値と比較することによりAPCバルブ242の動作異常を検出し、このAPCバルブ242の異常情報を主コントローラ201に送信することができるので、例えば、主コントローラ201にて、APCバルブ242のクローズ時間をモニタすることができ、APCバルブ242のように膜厚に影響を及ぼすバルブの状態を確認することができる。
また、本実施形態では、プロセス制御モジュール212は、APCバルブの開(オープン)状態から閉(クローズ)するまでの時間が、圧力制御コントローラ212bが計測したクローズ時間を取得するので、誤判断することなくAPCバルブ242の異常を検出することができる。
図6に示すように、比較例では、プロセス制御モジュール212からの要求指示に圧力制御コントローラ212bが応答したときに、(クローズ時間を含まない)バルブ開度のデータにバルブ開度が0%の開度データが含まれていたら、プロセス制御モジュール212は、APCバルブ242が全閉(フルクローズ)と判定する。
従来、プロセス制御モジュール212は、このバルブ開度0%の開度データを取得した時期を、APCバルブ242が閉塞した時間として認識するように構成されていた。具体的には、プロセス制御モジュール212は、プロセス制御モジュール212がバルブクローズ指示を出力してから圧力制御コントローラ212bがバルブ開度0%のデータを応答するまでの時間をクローズ時間と認識していたため、実際に、圧力制御コントローラ212bが取得したクローズ時間(実際のクローズ時間)と時間差が発生していた。
しかしながら、本実施形態では、圧力制御コントローラ212bが取得したクローズ時間を保持しておき、プロセス制御モジュール212の要求指示データに対する応答データに、このクローズ時間を含めることにより、プロセス制御モジュール212が、APCバルブ242の全閉(フルクローズ)時間をより正確に判定することができる。更に、プロセス制御モジュール212は、APCバルブ242の全開(フルオープン)から全閉(フルクローズ)までの時間についても圧力制御コントローラ212bが取得したクローズ時間と同じ時間を取得することができる。
本実施形態における装置コントローラ240の通信システム構成について図7を用いて説明する。ここで、図5と同じ内容である場合には必要に応じて説明を省略し、ここでは、主に図5と異なる構成及び内容に関して説明する。
プロセスレシピ実行中の予めステップに設定されたイベント、若しくは、表示装置218からのバルブクローズ指示を主制御モジュール201が受付け、APCバルブ242の全閉(バルブクローズ)指示をプロセス制御モジュール212に出力する。この指示を受付けたプロセス制御モジュール212が、更に、圧力制御コントローラ212bに全閉(バルブクローズ)指示を出力する。ここで、プロセス制御モジュール212が圧力制御コントローラ212bに全閉(バルブクローズ)指示を出力してから圧力制御コントローラ212bからクローズ時間を取得するまでは、図5にて説明したとおりであるので省略する。
以下、次の段階から説明する。
プロセス制御モジュール212は、圧力制御コントローラ212bから取得したクローズ時間を主制御モジュール201に報告する。このとき、圧力センサ248による圧力値やAPCバルブ242の開度データも1秒間隔で報告されるようにしてもよい。
更に、主制御モジュール201は、ネットワークを介して接続される上位コントローラに、これら圧力センサ248による圧力値やAPCバルブ242のクローズ時間及びバルブ開度データが1秒間隔で報告されるように構成されている。
上位コントローラまたは主制御モジュール201は、報告された各種データを蓄積すると共に、画面に各種データの数値をグラフ表示するように構成されている。例えば、蓄積したクローズ時間を縦軸に配置し、プロセスレシピが実行された順番に表示することにより、APCバルブ242の経時変化を確認することができる。これにより、APCバルブ242の消耗及び劣化の状況を目視することができる。
また、上位コントローラまたは主コントローラ201は、クローズ時間と閾値との比較を行うように構成してもよく、例えば、取得したクローズ時間を閾値と比較することによりAPCバルブ242の動作異常を検出し、このAPCバルブ242の異常情報を表示装置218に表示させるよう構成してもよい。
図8の上側にプロセスレシピの成膜ステップを簡略化した構成で示す。工程Aは、処理炉40内(または処理室42)をパージする工程(不活性ガスとしてN2ガスを供給するN2ガスフロー工程ともいう)であり、後述する工程Cに含まれる工程BがAPCバルブ242をフルクローズする工程であり、そのステップ時間301は1秒である。工程Cがプロセスガス(例えば、原料ガス)を供給する工程であり、そのステップ時間302も数秒程度である。そして、少なくとも工程Aと工程C(工程B含む)を実行し、これを一つのサイクルとして繰り返しすることが開示されている。工程Aと工程Cの間に工程Bを設け、工程A→工程B→工程Cを一つのサイクルとして繰り返し実行するように構成してもよい。なお、工程Cは2〜5秒程度で設定され、特に2秒が好ましい。
図8の横軸は時間であり、上側のプロセスレシピの成膜ステップ構成の下方には、通常時とバルブ異常発生時の両方の時のAPCバルブ242の開閉状態を示す開度データ(単位は%)と工程Bとの時間的関連性が示されている。通常時は、クローズ時間311が工程Bのステップ時間301内に終了するようになっている。ここで、時間Tは、クローズ時間311の閾値(単位は時間)を示し、膜厚に影響を与えないような時間に設定される。例えば、点線で示される矢印303は、プロセスガス(原料ガス)が1サイクルで必要な量を確保するための最低時間に時間Tを設定したときを示す。
ここで、通常時のクローズ時間311が工程Bのステップ時間(1秒設定)301の範囲内に収まっているのが本実施形態のポイントである。つまり、圧力制御コントローラ212bが収集したクローズ時間311を含むデータをプロセス制御モジュール212および主制御モジュール201で取得できることを示す。従い、クローズ時間311の閾値(時間)Tの設定をプロセス制御モジュール212および主制御モジュール201のデータ収集周期(1秒)よりも短い時間で可能な限りクローズ時間311に近い時間に設定することができるので、本実施形態では、成膜ステップ中にAPCバルブ242の異常を検知できるように構成されている。
図8に示す従来のバルブ異常発生時によれば、バルブ動作時間が増加し、クローズ時間312が工程Bのステップ時間301をはるかに超えており、処理炉40内にプロセスガス(原料ガス)が供給される時間304は、上述の最低時間303と比較して短くなっている。これにより、プロセスガス(原料ガス)の流量が減少し、膜厚に影響を及ぼすことがわかる。
しかしながら、実際のクローズ時間が、クローズ時間311と工程Bのステップ時間301の間であると、従来クローズ時間を計測できていなかったため、実際にAPCバルブ242の異常を検知するには、処理後(プロセス終了後)、サンプルウエハの膜厚を測定する必要があった。この場合、バルブ動作異常に気付かないまま、次のバッチでウエハ14が処理される恐れがあった。
一方、本実施形態では、図5に示すように圧力制御コントローラ212bが取得したAPCバルブ242のバルブ動作時間(クローズ時間含む)をプロセス制御モジュール212に報告するように構成されている。プロセス制御モジュール212は、取得したAPCバルブ242のクローズ時間が図8に示す閾値(時間)Tを超えたか確認するよう構成されており、これによりリアルタイムでバルブ動作異常を検出することができる。
このように、プロセス制御モジュール212は、プロセスレシピ実行中にリアルタイムで繰り返しAPCバルブ242の正確なクローズ時間を取得しつつ、閾値(時間)と比較することができるので、APCバルブ242の動作遅延時間を示すデータの経時的な振る舞いを監視することができる。
また、クローズ時間の閾値Tが工程Bのステップ時間301内に設定されているので、例えば、閾値Tで原料ガスを供給するバルブ61を開にすれば、処理炉40内(処理室42)にプロセスガスをより効率よく充満させることができるだけでなく、APCバルブ242に異常があればプロセスガスを供給しないように構成することができる。
本実施形態では、工程Cの間、APCバルブ242のバルブ開度は0%で維持するよう構成されている。但し、APCバルブ242のバルブ開度を調整して、処理炉40内(処理室42)を所定圧力に一定に保持するように構成してもよい。これにより短時間で繰り返し開閉(オープン/クローズ)させてプロセスガスを供給するプロセスであっても、処理炉40内に流れるプロセスガスの流量を安定にすることができる。
本実施形態によれば、プロセスレシピ実行中にAPCバルブ242の正確なクローズ時間をモニタすることができ、例えば、APCバルブ242の開閉時間(特に全閉までのクローズ時間)により、プロセスガスAPCバルブ242が膜厚に影響を及ぼす状態に近づいているか確認することができる。これにより、APCバルブ異常を検出することができる。
本実施形態によれば、主制御モジュール201の記憶部222や上位コントローラにてAPCバルブ242のクローズ時間を蓄積して表示することにより、APCバルブ242のクローズ時間が変化していく傾向を監視することが可能となる。例えば、APCバルブ242を短時間で繰り返し、開閉(オープン/クローズ)させてプロセスガスを処理室に供給するプロセスであっても、処理炉内に流れるプロセスガスの量が変化することなく、形成される膜厚への影響を低減できる。
また、本実施形態によれば、APCバルブ242の全開(フルオープン)状態から全閉(フルクローズ)するまでの時間が変化したら、プロセスレシピ実行中(サイクリック成膜中)に異常を検出することができ、従来のようにプロセスレシピ終了後にサンプルウエハの膜厚を測定する必要がないため、エラー処理から復旧するまでのメンテナンス時間の短縮が期待できる。また、基板の膜厚異常に気づかないまま次のバッチ処理を行わせないよう制御することができる。
更に、本実施形態によれば、プロセスガスを処理室に供給する工程と、未反応のプロセスガスを処理室から排気する工程と、を短時間で繰返し実行するプロセスでは、処理炉内に流れるプロセスガスの急激な変動を抑えることができ、形成される膜厚の影響を低減できる。
また、本実施形態によれば、主制御モジュール201や上位コントローラにより、取得したクローズ時間を閾値と比較することによりAPCバルブ242の動作異常を検出し、このAPCバルブ242の異常情報を表示装置218に表示させるよう構成してもよい。このような構成であってもサイクリック成膜中にバルブの動作に異常が発生しても、成膜ステップ(レシピ実行中)でのバルブ動作異常を検出することができる。従い、従来のように基板の膜厚異常に気づかず、次のバッチ処理を行わせたり、プロセスレシピ終了後にサンプルウエハの膜厚を測定する必要がないため、エラー処理から復旧するまでのメンテナンス時間の短縮が期待できる。
また、本開示にかかる成膜ステップは、本実施形態における工程Aと工程Cを膜厚に応じて繰り返すサイクリック成膜に限らず、反応ガスを処理炉40内(処理室42)に供給する工程Dを追加して、工程Aと工程Cと工程Aと工程Dを1サイクルとし、目標とする膜厚に応じてこの1サイクルを繰り返すサイクリック成膜にも適用できる。また、単に工程Cと工程Dを1サイクルとし、目標とする膜厚に応じてこの1サイクルを繰り返すサイクリック成膜にも適用できる。なお、適宜、工程Dの前に工程Bを実施するようにしてもよいし、工程Dに工程Bを含めるようにしてもよいのは言うまでもない。
また、例えば上述したように、本開示に係る処理炉40の構成では、ウエハ14を多数処理するバッチ式装置として構成されているが、これに限らず、ウエハ14を1枚毎に処理する枚様式装置や複数枚ごとに処理する多枚葉装置に本開示を適用してもよい。
例えば、上述した実施形態では、処理対象となる基板が半導体ウエハ基板である場合を例にあげたが、本開示はこれに限定されることなく、LCD(Liquid Crystal Display)装置等のガラス基板を処理する基板処理装置にも好適に適用できる。
また例えば、上述した実施形態では、本開示がこれに限定されることはない。すなわち、その他成膜処理としては、酸化膜、窒化膜を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理であってもよい。また、基板処理の具体的内容は不問であり、さらに、本開示は、他の基板処理装置、例えば酸化処理装置、窒化処理装置、プラズマを利用したCVD装置等の他の基板処理装置にも好適に適用できる。
10 基板処理装置
14 ウエハ

Claims (15)

  1. 処理室に少なくとも原料ガスを供給し基板に成膜するプロセスレシピを実行することにより、基板を処理するコントローラと、
    処理室の圧力を検出する圧力センサで検知された圧力値に基づき圧力制御バルブの開度を制御する圧力制御コントローラを備え、
    前記圧力制御コントローラは、
    前記圧力センサ及び前記圧力制御バルブから取得したデータを蓄積するメモリ領域を有し、前記プロセスレシピ実行中の前記圧力制御バルブの全閉までのバルブフルクローズ時間を計測して前記メモリ領域に保持するよう構成され、
    前記コントローラは、
    前記メモリ領域に保持された前記バルブフルクローズ時間を取得し、取得した前記バルブフルクローズ時間が閾値の範囲内かを確認するよう構成されている基板処理装置。
  2. 前記コントローラは、前記原料ガスを前記処理室に供給する工程と、前記原料ガスを前記処理室から排気する工程と、を有する前記プロセスレシピを実行するように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  3. 更に、前記プロセスレシピを前記コントローラに実行させる主コントローラを設け、
    前記コントローラは、前記主コントローラに前記バルブフルクローズ時間を所定周期で報告するように構成され、
    前記主コントローラは、前記バルブフルクローズ時間と予め保持している閾値と比較するように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  4. 前記コントローラは、前記圧力制御コントローラに周期的にデータ要求指示を出力するように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  5. 前記圧力制御コントローラは、前記圧力制御バルブのバルブフルクローズ時間の他、前記圧力センサで検出した圧力値及び前記圧力制御バルブの開度データを含むデータを前記コントローラに報告するように構成されている請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記コントローラは、前記圧力制御コントローラから前記圧力制御バルブの開度が0%になるまでの時間を前記バルブフルクローズ時間として取得するように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  7. 前記圧力制御コントローラのデータ取得周期は、前記コントローラのデータ要求指示周期よりも短く設定されている請求項1記載の基板処理装置。
  8. 前記プロセスレシピは前記原料ガスを供給するステップを更に有し、
    前記ステップを実行中、少なくとも前記圧力制御バルブが全閉される期間を有するように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  9. 前記プロセスレシピは前記原料ガスを供給する供給ステップを更に有し、
    前記供給ステップは、前記圧力制御バルブを全閉する全閉ステップを含み、
    前記閾値は、前記全閉ステップのステップ時間の間に設定されるよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  10. 更に、前記原料ガスを供給するバルブを有し、
    前記バルブは、前記圧力制御バルブを全閉にした後、開放されるよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  11. 前記プロセスレシピは前記原料ガスを供給するステップの前に前記圧力制御バルブを全閉するステップを更に有し、
    前記原料ガス供給中は、前記圧力制御バルブが全閉されるように構成されている請求項1記載の基板処理装置。
  12. 更に、前記主コントローラと接続される上位コントローラを設け、
    前記主コントローラは、前記圧力制御コントローラから取得した前記バルブフルクローズ時間を前記上位コントローラに報告するように構成されている請求項3記載の基板処理装置。
  13. 前記上位コントローラは、前記コントローラ及び前記圧力制御コントローラから離間された位置に設けられている請求項12記載の基板処理装置。
  14. 処理室に少なくとも原料ガスを供給し基板に成膜するプロセスレシピを実行することにより、前記基板を処理するコントローラと、
    前記処理室の圧力を検出する圧力センサで検知された圧力値に基づき圧力制御バルブの開度を制御する圧力制御コントローラを備えた制御システムであって、
    前記圧力制御コントローラは、
    前記圧力センサ及び前記圧力制御バルブから取得したデータを蓄積するメモリ領域を有し、前記プロセスレシピ実行中の前記圧力制御バルブの全閉までのバルブフルクローズ時間を計測すると共に前記メモリ領域に保持するよう構成され、
    前記コントローラは、
    前記メモリ領域に保持された前記バルブフルクローズ時間を取得し、取得した前記バルブフルクローズ時間が閾値の範囲内かを確認するよう構成されている制御システム。
  15. 処理室に少なくとも原料ガスを供給し基板に成膜するプロセスレシピを実行することにより、基板を処理する工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記基板を処理する工程では、
    処理炉内の圧力を検出する圧力センサで検知された圧力値に基づき圧力制御バルブの開度を制御する工程と、
    前記圧力センサ及び前記圧力制御バルブから取得したデータを圧力制御コントローラのメモリ領域に蓄積する工程と、
    前記圧力制御バルブの全閉までのバルブフルクローズ時間を計測すると共に該バルブフルクローズ時間を前記圧力制御コントローラのメモリ領域に保持する工程と、
    前記メモリ領域に保持された前記バルブフルクローズ時間を取得する工程と、
    取得した前記バルブフルクローズ時間が閾値の範囲内かを確認する工程と、
    を更に有する半導体装置の製造方法。

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