WO2014115643A1 - 基板処理装置の異常判定方法、異常判定装置、及び基板処理システム並びに記録媒体 - Google Patents

基板処理装置の異常判定方法、異常判定装置、及び基板処理システム並びに記録媒体 Download PDF

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Abstract

基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、前記基板処理工程のモニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、を備えるように基板処理装置の異常判定方法を構成する。

Description

基板処理装置の異常判定方法、異常判定装置、及び基板処理システム並びに記録媒体
  本発明は、例えば半導体ウエハ等の基板を処理する基板処理装置の異常を判定する異常判定装置や、上記基板処理装置及び異常判定装置を含む基板処理システム並びに記録媒体に関するものである。
  例えば半導体製造分野では、半導体製造のための基板処理を行う基板処理装置において、基板処理装置の処理室内に基板を搬入し、成膜等の基板表面処理を行った後、基板を搬出するといった一連の工程を含む基板処理工程が繰り返し行われる。例えば、縦型半導体製造装置においては、ボートへの基板の装填、基板を装填したボートの処理室内への搬入、処理室内の減圧、処理室内の温度上昇、基板の成膜処理、処理室内の温度下降、処理室内の大気圧への復帰、ボートの処理室内からの搬出、ボートからの基板の取出といった一連の工程が、1回の基板処理工程として行われる。例えば、この基板処理工程は、ボート上の複数の基板を同時に一括処理するバッチ処理として行われ、このバッチ処理が繰り返し行われる。
  このような基板処理工程において、基板処理装置の稼働状態に関する各種装置データがモニタ(監視)され、モニタデータとして管理装置に蓄積される。モニタデータは、例えば、ヒータ温度実測値やヒータパワーや処理室内の圧力や圧力調整バルブの開度などであり、多種のモニタデータが存在する。そして、蓄積したモニタデータを使用して、その装置が異常であるか否かが判断される。異常と判断された場合には、その異常内容をアラーム情報として、当該基板処理装置等に表示して装置担当者へ通知するようにしている。こうして、基板処理装置が完全に故障する前の段階で、装置異常を検出してメンテナンスを行うようにしている。
  異常検知には、モニタデータを統計的に解析する手法SPC(Statistical Process
Control)が使用されている。これは、過去の異常時におけるモニタデータを統計的に解析し、該解析結果に基づき作成した異常監視コンテンツにより、刻々と発生するモニタデータの異常有無を監視するものである。  例えば、特許文献1には、異常を監視するコンテンツを作成する仕組みについて開示されている。そして、各基板処理工程におけるモニタデータの統計値を、作成された異常監視コンテンツと比較することにより、異常発生を検知することが記載されている。
  しかしながら、このような監視コンテンツを適切な内容で作成するためには、監視対象のモニタデータ、使用する統計量(平均値や最大値や最小値等)、異常判定のルール等を指定し組み合わせる必要がある。そのため、経験と知識を備えた人でも、適切な内容の監視コンテンツの作成は容易ではない。例えば、基板処理工程の各ステップ(工程)のそれぞれに対し、適切な内容の監視コンテンツを作成することは容易ではない。
特開2012-186213号公報
  本発明の目的は、監視対象として選択されたモニタデータを適切に監視することができる技術を提供することにある。
  本発明の一態様によれば、基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、  前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、 
前記上下限値設定工程後に受信した前記基板処理工程のモニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理装置の異常判定方法が提供される。
  本発明の他の態様によれば、  基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の異常を判定する異常判定装置であって、  前記基板処理装置から受信した当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、前記設定部で設定された上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える異常判定装置が提供される。
  本発明の更に他の態様によれば、  基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置と、該基板処理装置の異常を判定する異常判定装置とを備える基板処理システムであって、  前記基板処理装置は、当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを前記異常判定装置へ送信する制御部を備え、  前記異常判定装置は、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、前記設定部で設定された上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える基板処理システムが提供される。
  本発明の他の態様によれば、  基板を処理する基板処理工程を実行する基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信し、受信した前記モニタデータの上限値又は下限値を設定する上下限値設定工程と、前記モニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、を備える異常判定プログラムを記録した記録媒体。
  上記の構成によれば、監視対象とするモニタデータを適切に監視することができる。
本発明の実施形態に係る基板処理装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置の側面透視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置の制御部及びその周辺の構成例である。 本発明の実施形態に係る基板処理工程の一例である。 本発明の実施形態に係る管理装置の構成例である。 本発明の実施形態に係る安定型モニタデータと変動型モニタデータを示す図である。 本発明の実施形態に係る安定型上下限値の算出例である。 本発明の実施形態に係る安定型モニタデータの一例である。 本発明の実施形態に係る変動型モニタデータの一例である。 本発明の実施形態に係る変動型モニタデータの他の例である。 本発明の実施形態に係る変動型モニタデータの他の例である。 本発明の実施形態に係る管理装置のモニタデータ記憶部の一例である。
(1)基板処理装置の構成  以下、図面を参照して、本発明の実施形態における基板処理装置を説明する。本実施形態において、基板処理装置は、一例として、半導体装置(IC:Integrated Circuit)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。なお、以下の説明では、基板処理装置として基板に酸化、拡散処理やCVD(Chemical Vapor Deposition)処理などを行うバッチ式縦型半導体製造装置を適用した場合について述べる。図1は、本実施形態における基板処理装置の透視図であり、斜視図として示されている。また、図2は、図1に示す基板処理装置の側面透視図である。
  図1や図2に示すように、本実施形態の基板処理装置100は、シリコン等からなるウエハ(基板)200を収納するウエハキャリアとしてポッド110を使用し、筐体111を備えている。筐体111の正面壁111aには、ポッド搬入搬出口112が、筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112は、フロントシャッタ113によって開閉される。ポッド搬入搬出口112の正面前方側には、ロードポート114が設置されており、ロードポート114は、ポッド110を載置する。ポッド110は、ロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ロードポート114上から搬出される。
  筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転棚105が設置されており、回転棚105は、支柱116を中心に回転し、棚板117に複数個のポッド110を保管する。  図2に示すように、筐体111内におけるロードポート114と回転棚105との間には、ポッド搬送装置118が設置されている。ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ118aと、水平搬送機構としてのポッド搬送機構118bとで構成されており、ロードポート114、回転棚105、ポッドオープナ121との間で、ポッド110を搬送する。
  図2に示すように、筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aには、ウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口120が1対、垂直方向に上下2段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120、120には1対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。  ポッドオープナ121は、ポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構123、123とを備えている。ポッドオープナ121は、載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉する。載置台122は、基板を移載する際に基板収容器が載置される移載棚である。
  図2に示すように、サブ筐体119は、ポッド搬送装置118や回転棚105の設置空間の雰囲気と隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域には、ウエハ移載機構125が設置されている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200をツイーザ125cに載置して水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置125a、およびウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ125bとで構成されている。これら、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびウエハ移載装置125aの連続動作により、ボート217に対して、ウエハ200を装填および脱装する。
  図1に示すように、移載室124内には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう、供給フアンおよび防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されている。  図2に示すように、ボート217の上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202は、内部に基板処理室(不図示、以下、処理室)を備え、該処理室の周囲には、処理室内を加熱するヒータ(不図示)を備える。処理炉202の下端部は、炉口シャッタ147により開閉される。
  図1に示すように、ボート217を昇降させるためのボートエレベータ115が設置されている。ボートエレベータ115に連結されたアーム128には、シールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219は、ボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。  ボート217は、複数本の保持部材を備えた基板保持具であり、複数枚(例えば、50枚~125枚程度)のウエハ200を、その中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
(2)基板処理装置の制御部及びその周辺の構成  次に、図3を参照して、基板処理装置の制御部及びその周辺の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る基板処理装置の制御部及びその周辺の構成例である。  図3に示すように、制御部10は、主制御部11と、温度制御部12と、ガス流量制御部13と、圧力制御部14と、搬送制御部15とを備えている。主制御部11には、温度制御部12、ガス流量制御部13、圧力制御部14、搬送制御部15、オペレータ(操作者)からの指示を受け付ける操作部31、操作画面や各種データ等の情報を表示する表示部32、記憶部20、外部の管理装置等と通信するための通信部33等、基板処理装置100を構成する構成部が電気的に接続されている。なお、操作部31と表示部32は、例えばタッチパネル等の場合は、一体的に構成することができる。
  温度制御部12は、反応炉202を加熱するヒータの温度を制御するもので、処理炉202内の温度を計測する温度センサから温度データを受信し、主制御部11に送信する。また、温度制御部12は、主制御部11から、例えば処理炉202内の温度を上昇させるヒータの加熱温度指示を受信し、指示された温度になるようヒータを加熱する。
  ガス流量制御部13は、例えば、処理炉202内へ処理ガスを供給する処理ガス供給管に設けられたMFC(流量制御装置)からガスの流量データを受信し、主制御部11に送信する。また、主制御部11から、例えば、処理ガス供給管に設けられた開閉バルブへのバルブ開閉指示やポンプ駆動指示等のガス制御指示を受信し、該指示に従いガス流量制御を行う。
  圧力制御部14は、処理炉202内からガスを排気する排気管に設けられた圧力センサから、処理炉202内の圧力情報を受信し、主制御部11に送信する。また、主制御部11から、上記排気管に設けられた圧力調整バルブやポンプ等へのバルブ開度指示やポンプ駆動指示等を受信し、該指示に従い処理炉202内圧力の制御を行う。こうして、制御部10は、圧力センサにより検出された圧力に基づいて、圧力調整装置により処理室内の圧力が所望の圧力となるよう所望のタイミングにて制御する
  搬送制御部15は、ポッド搬送装置118やウエハ移載機構125やボートエレベータ115等の位置を制御するもので、搬送制御部15には、フォトセンサ(不図示)等が電気的に接続され、これらのセンサから、例えば、ウエハ200を収容するポッド110の有無や位置等のデータを受信し、主制御部11に送信する。また、搬送制御部15は、主制御部11から、例えばポッド110やボート217やウエハ200の搬送指示を受信し、指示された場所や位置にポッド110やボート217やウエハ200を搬送する。
  主制御部11は、ハードウエア構成としては、CPU(Central Processing Unit)と主制御部11の動作プログラム等を格納するメモリを備えており、CPUは、例えば操作部31からの操作者に指示に基づき、この動作プログラムに従って、記憶部20に記憶しているレシピを上記メモリへダウンロードして実行するように動作する。このとき、主制御部11は、温度制御部12、ガス流量制御部13、圧力制御部14、搬送制御部15等の各副制御部に対して、処理室内の温度や圧力、ガス流量等を測定させ、この測定データに基づいて、上記各副制御部に対して制御信号を出力し、上記各副制御部がレシピに従い動作するように制御する。
  また、主制御部11は、基板処理工程を構成する各ステップで生成されたモニタデータを、通信部33を介して、管理装置40へ送信する。モニタデータは、各ステップで生成される都度送信するようにしてもよいし、ある程度まとめて、例えば、ある基板処理工程で生成されたモニタデータを、当該基板処理工程の終了後にまとめて送信するようにしてもよい。
  また、主制御部11は、操作者から操作部31を介して入力された各基板処理工程ごとの基板処理が正常か否かを示す基板処理結果、例えば成膜結果を、記憶部20に記憶させるとともに、通信部33を介して管理装置40へ送信する。この基板処理結果は、例えば、処理後のウエハ200の処理具合を検査する基板処理結果検査装置(不図示)による検査結果である。基板処理結果検査装置は、基板処理装置100内に設けてもよいし、基板処理装置100外に設けてもよい。なお、基板処理装置100を介することなく、基板処理結果を、基板処理結果検査装置から管理装置40へ送信するよう構成することも可能である。
  記憶部20は、ファイル記憶部21を備える。ファイル記憶部21は、基板表面処理を行うためのプロセスレシピを含む複数種類のレシピ、例えば、膜厚Aの成膜をウエハ200表面に行うためのプロセスレシピや、ウエハ200を搬送するための搬送レシピ等を記憶する。また、ファイル記憶部21は、主制御部11で動作する各種プログラムファイルや、温度、圧力等を定義する各種パラメータファイル等を記憶する。  なお、記憶部20は、各基板処理工程の基板処理が正常か否かを示す基板処理結果を記憶する。
  記憶部20は、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなどから構成され、上記CPUの動作プログラムを記憶する記憶媒体や、レシピを記憶する記憶媒体をも含む。記憶部20に記憶された動作プログラムは、例えば基板処理装置の立ち上がり時において、主制御部11のメモリに転送され動作する。
(3)基板処理装置の動作  次に、本実施形態の基板処理装置の動作について説明する。以下の説明において、基板処理装置100を構成する各部の動作は、基板処理装置の制御部10により制御される。  図1、図2に示すように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ポッド搬入搬出口112から搬入される。  搬入されたポッド110は、回転棚105の指定された棚板117へ、ポッド搬送装置118によって、自動的に搬送されて受け渡される。
  ポッド110は回転棚105で一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは、ロードポート114から直接、ポッドオープナ121に搬送されて、載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120は、キャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。
  図2に示すように、載置台122に載置されたポッド110は、そのキャップが、キャップ着脱機構123によって取り外され、ポッド110のウエハ出し入れ口が開放される。また、ウエハ200は、ポッド110からウエハ移載装置125aによってピックアップされ、ボート217へ移載されて装填される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aは、ポッド110に戻り、次のウエハ110をボート217に装填する。
  この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載装置125aによるウエハ200のボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には、回転棚105ないしロードポート114から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
  予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、処理炉202の下端部が炉口シャッタ147によって開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されて、シールキャップ219に支持されたボート217が、処理炉202内の処理室へ搬入されて行く。  ローディング後は、処理室内でウエハ200に所定の処理が実施される。こうして、ボート217に搭載された複数枚のウエハ200は、処理炉202内において、同時に一括処理、つまりバッチ処理される。  処理後は、ボートエレベータ115によりボート217が引き出され、その後は、概上述の逆の手順で、ウエハ200およびポッド110は筐体111の外部へ払出される。
(4)基板処理工程  次に、ウエハ200に所定の処理を施す基板処理工程について説明する。この基板処理工程は、半導体装置の製造工程の一工程として実施され、ウエハ200に所定の処理を施すプロセスレシピ等のレシピに基づいて実行される。1回の基板処理工程は、1回のバッチ処理として実行される。ウエハ200を入れ替えてバッチ処理が繰り返し実行されることにより、多数のウエハ200が処理される。本実施形態においては、複数のステップを含むレシピに基づく基板処理工程の一例として、CVD法によりウエハ200表面上に薄膜を形成する成膜処理を行う基板処理工程について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の基板処理工程の一例である。
  図4に示すように、本実施形態の基板処理工程は、基板装填ステップS1から基板取出ステップS10までの10ステップを有する。図4において、横軸は時間、つまり各ステップの順番を示し、縦軸はモニタデータの例として処理炉202内の温度を示す。基板処理装置100は、各ステップにおける全てのモニタデータ値、例えば処理炉202内の温度を、管理装置40へ送信する。また、基板処理装置100は、各基板処理工程の基板処理結果、例えば成膜結果が正常であったか否かを、管理装置40へ送信する。以下、ステップS1から順に説明する。なお、この基板処理工程において、基板処理装置100を構成する各部の動作は、制御部10により制御される。
(基板装填ステップS1)  載置台122に載置されたポッド110から、所定枚数のウエハ200を、ウエハ移載機構125により、処理炉202の下方のボート217に装填(ウエハチャージ)する。このとき、処理炉202下端の炉口は炉口シャッタ147により塞がれているが、処理炉202内の圧力は略大気圧であり、温度は約150℃である。
(ボート上昇ステップS2)  所定枚数のウエハ200をボート217に装填した後、炉口シャッタ147を開けて、該ボート217を、ボートエレベータ115により上昇させて、処理炉202内に搬入する(ボートローディング)。このとき、処理炉202下部の炉口が開放されるため、処理炉202内の温度が若干低下する。
(真空引きステップS3)  ボート217を処理炉202内に搬入した後、処理炉202下端がシールキャップ219により密閉された状態で、処理炉202内を真空引きし、所定の圧力になるよう減圧する。このとき、処理炉202内の圧力を検出する圧力センサが検出した圧力値に基づき、圧力調整バルブの開度をフィードバック制御する。この真空引きステップS3においては、処理炉202内の温度は約150℃である。
(リークチェックステップS4)  処理炉202内を所定の圧力まで真空引きした後、処理炉202内が気密状態に保たれていることを確認するリークチェックを行う。リークチェックは、処理炉202内への不活性ガス供給、処理炉202内のガス排出のいずれも停止した状態で、所定時間内の圧力上昇が所定の範囲内であることを確認する。このリークチェックステップS4においては、処理炉202内の温度は約150℃である。
(昇温ステップS5)  リークチェックした後、処理炉202内を加熱するヒータへの電力供給を増加し、処理炉202内を加熱して、所定の温度まで上昇させる。例えば図4に示すように、処理炉202内の温度を、約150℃から約700℃まで、所定の温度勾配で上昇させる。このとき、処理炉202内の温度を検出する温度センサが検出した温度値に基づき、ヒータへの通電量がフィードバック制御される。
(温度安定ステップS6)  処理炉202内の温度を上昇させた後、処理炉202内の温度を、所定の温度、例えば約700℃で安定した状態にする。
(成膜ステップS7)  処理炉202内の温度を安定状態にした後、処理炉202内へ処理ガスを供給し、所定の時間、ウエハ200に成膜処理を施す。例えば、熱CVD反応によってウエハ200の表面上に薄膜が堆積される。所定の時間が経過後、処理炉202内への処理ガスの供給を停止する。成膜ステップS7において、処理炉202内の温度は約700℃に保たれている。
(降温ステップS8)  成膜ステップの後、不活性ガスを供給し処理炉202内を不活性ガスで置換するとともに、処理炉202内を加熱するヒータへの電力供給を減少し、処理炉202内の温度を、所定の温度まで降下させる。例えば図4に示すように、処理炉202内の温度を、約700℃から約150℃まで、所定の温度勾配で降下させる。また、このとき併行して、処理炉202内の圧力が略大気圧となるように、圧力調整バルブの開度をフィードバック制御する。
(ボート下降ステップS9)  処理炉202内の温度を所定の温度(約150℃)まで降下させ、処理炉202内の圧力を略大気圧とした後、ボート217を、ボートエレベータ115により下降させて、処理炉202内から搬出する(ボートアンローディング)。そして、ボート217を処理炉202内から搬出した後、炉口シャッタ147を閉じる。ボート217降下中は処理炉202内の温度が所定の温度(約150℃)より若干低下するが、炉口シャッタ147を閉じた後、処理炉202内は所定の温度に戻る。
(基板取出ステップS10)  処理炉202下方に下降させたボート217から、処理済のウエハ200を、ウエハ移載機構125により取り出し、載置台122に載置されたポッド110内へ格納する(ウエハディスチャージ)。このとき、処理炉202下端の炉口は炉口シャッタ147により塞がれており、処理炉202内の温度は約150℃である。
  以上説明した基板処理工程の各ステップにおいて、基板処理装置100の稼働状態を示す多種のモニタデータが、所定時間ごとに、管理装置40へ送信される。モニタデータとしては、例えば、処理炉202を加熱するヒータ温度の実測値、ヒータへ供給される電力値であるヒータパワー値、処理炉202内の温度実測値、処理炉202内の圧力実測値、圧力調整バルブの開度データ等が挙げられる。さらに、処理炉202のヒータは、上から順に例えば4つのヒータに分割されており、各分割ヒータの温度実測値、ヒータパワー値等が、それぞれモニタデータとして管理装置40へ送信される。  また、ボート217から取り出された処理済のウエハ200は、処理が正常か否かを検査され、基板処理が正常か否かを示す基板処理結果が、管理装置40へ送信される。
(5)管理装置  次に、管理装置について説明する。管理装置は、例えばLAN等のネットワークを介して基板処理装置100と信号接続され、基板処理装置100から受信した基板処理装置100の稼働状態を示すモニタデータを蓄積し、また、基板処理工程ごとの基板処理結果を記憶する。そして、蓄積したモニタデータと基板処理結果を用いて、基板処理装置100の異常判定を行い、基板処理装置100の健全性(異常のないこと)を確認し、また、異常判定のための設定値を更新する。すなわち、管理装置は、異常判定装置として機能する。また、管理装置は、基板処理装置100の生産履歴や稼働状態を閲覧可能とするよう構成することもでき、このように構成すると、基板処理の効率向上を図ることができる。
  図5は、本実施形態における管理装置の構成図である。図5に示すように、管理装置40は、制御部41と、記憶部42と、操作部43と、表示部44と、通信部45とを備える。操作部43は、キーボード等を有し、操作者からの指示やデータ入力を受け付ける。表示部44は、ディスプレイ装置等を有し、各種データを表示する。通信部45は、ネットワーク等を介して、基板処理装置100との間で、各種データを交信する。
(制御部)  制御部41は、CPUとメモリを内蔵し、管理装置40の上記各構成部と接続されており、管理装置40及び上記各構成部を制御する。制御部41は、メモリに格納されているモニタデータ監視プログラムを実行すると、図5に示すように、モニタデータ格納部41a、型判定部41b、安定型上下限値算出部41c、安定型上下限判定部41d、メンテ上限判定部41e、乖離上限判定部41f、変動上限判定部41gの機能を実現する。そして、制御部41は、モニタデータ監視プログラムを実行することにより、モニタデータの健全性を監視する。また、モニタデータの設定値の妥当性も監視し、設定値の更新を行うように構成されている。
(モニタデータ格納部41a)  制御部41のモニタデータ格納部41aは、通信部45が基板処理装置100から受信したモニタデータを、そのモニタデータが生成されたバッチ処理を示すバッチ特定情報と対応付けて、記憶部42(後述のモニタデータ記憶部42a)に記憶し蓄積させる。バッチ特定情報としては、例えば、バッチ処理順を示すバッチ番号(バッチNo.)を用いることができる。  また、モニタデータ格納部41aは、通信部45が基板処理装置100から受信した各バッチ処理の基板処理結果、つまり各バッチ処理の結果が正常であったか異常であったかを示す基板処理結果を、バッチ特定情報と対応付けて記憶部42(後述の処理結果情報記憶部42b)に記憶させる。基板処理結果は、例えば、基板に成膜された膜厚が所定の範囲の厚さであるか否か等を示す成膜結果である。
(型判定部41b)  また、制御部41の型判定部41bは、各モニタデータが安定型であるか変動型であるかを判定する。図6は、本発明の実施形態に係る安定型モニタデータと変動型モニタデータを示す図であり、図6(a)は安定型モニタデータであり、図6(b)は変動型モニタデータである。図6(a),(b)の横軸は、時間、つまりバッチ処理の順番であり、縦軸は、あるステップにおけるモニタデータの値(例えば処理炉202内の温度)である。
  安定型とは、あるステップにおけるモニタデータの値が、各バッチ処理において一定の変動傾向(増加傾向又は減少傾向)を示すことなく一定の範囲内に収まるものである。言い換えると、バッチ処理を重ねても各バッチ処理のモニタデータの平均値が略一定となるものである。図6(a)においては、各バッチ処理No.a1、a2、a3、・・・のモニタデータの値が、増減はあるものの一定の範囲内に収まっている。  変動型とは、あるステップにおけるモニタデータの値が、各バッチ処理において一定の変動傾向(増加傾向又は減少傾向)を示すものである。言い換えると、バッチ処理を重ねると、各バッチ処理のモニタデータの平均値が、増加傾向又は減少傾向となるものである。図6(b)においては、各バッチ処理No.b1、b2、b3、・・・のモニタデータの値が、増減しながらも一定の変動傾向、この場合は増加傾向を示している。
(安定型上下限値算出部41c)  また、制御部41の安定型上下限値算出部41cは、記憶部42に蓄積した過去の複数のバッチ処理における安定型モニタデータに基づき、装置異常を検知するための設定値として、複数のバッチ処理における各ステップの安定型上限値と安定型下限値を算出する。例えば、あるステップの安定型上限値と安定型下限値については、成膜異常がなかった過去20バッチ分のモニタデータのうち最大値と最小値を、それぞれ安定型上限値と安定型下限値として算出する。具体的には、レシピの全ステップを対象に、過去(20バッチ分)のモニタデータから各ステップの最大値及び最小値を抽出し、これら最大値及び最小値を自動的に上下限値に設定する。このように、安定型上下限値算出部41cは、装置異常を検知するための設定値を設定する設定部として構成される。  安定型上下限値算出部41cは、このような安定型上限値と安定型下限値を、全モニタデータに対し、ステップごとに、(各ステップに少なくとも1つ)算出し、記憶部42(後述の安定型上下限値記憶部42d)に記憶させる。
  図7は、本発明の実施形態に係る安定型上下限値の算出例であり、成膜ステップS7におけるヒータ温度のモニタデータである。図7の例では、成膜ステップS7における過去20バッチ(バッチNo.1~20)分のヒータ温度のモニタデータのうち、最小値であるバッチNo.2の699℃を安定型下限値とし、最大値であるバッチNo.19の710℃を安定型上限値としている。  このように、安定型上限値と安定型下限値の算出では、過去20バッチ分のばらつきが考慮されるため、最適な上下限値に近づけることができる。なお、本実施形態においては、20バッチ分のモニタデータのばらつきにより、上限値と下限値を決定したが、バッチ数の制限は特になく、10バッチ分でもよい。また、毎回のバッチのモニタデータで更新してもよい。
  なお、昇温ステップS5のように、ヒータ温度のモニタデータが150℃から700℃に変動するような場合は、当該ステップ内の所定のタイミングにおけるモニタデータに対し、安定型上限値と安定型下限値を設定するのが好ましい。より好ましくは、当該ステップ内の所定の複数のタイミングにおけるモニタデータに対し、それぞれ、安定型上限値と安定型下限値を設定する。例えば、昇温ステップS5内のタイミングt1とタイミングt2におけるモニタデータに対し、それぞれ、安定型上限値と安定型下限値を設定する。なお、タイミングt1とタイミングt2のうち、どちらか一方について、安定型上限値と安定型下限値を設定するようにしてもよい。少なくともタイミングt2に設定しておくと、次のステップ(温度安定ステップS6)へ移行する際のステップ時間の短縮が期待できる。
(安定型上下限判定部41d)  また、制御部41の安定型上下限判定部41dは、安定型のモニタデータに対し、あるステップのモニタデータの各バッチ処理における値が、安定型上下限値算出部41cで算出した安定型上限値と安定型下限値の間に収まるか否かを判定する。つまり、安定型上下限判定部41dは、モニタデータの各バッチ処理における値が、安定型上下限値算出部41cで算出した安定型上限値を上回るか、又は安定型下限値を下回るかを、監視し判定する。安定型上下限判定部41dは、各バッチ処理におけるモニタデータ値が、安定型上限値と安定型下限値の間に収まらない場合は、成膜異常の可能性、つまり装置異常の可能性があると判断する。
  図8は、本発明の実施形態に係る安定型のモニタデータの一例である。図8の横軸は、時間、つまりバッチ処理の順番であり、縦軸は、あるステップにおけるモニタデータの値である。図8の例では、バッチ処理No.27において、あるステップにおけるモニタデータ値が、安定型上限値を上回っているので、安定型上下限判定部41dは、成膜異常の可能性があると判断し、安定型上下限値異常警報を表示部44に表示させ、装置担当者に通知する。装置担当者は、安定型上下限値異常を示すバッチ処理の成膜結果を確認し、成膜異常であるか否かを示す成膜異常当否情報を、操作部43から入力する。成膜異常である場合は、装置担当者は、基板処理装置100のメンテナンス等の異常処理を行う。
  安定型上下限判定部41dは、操作部43から入力された成膜異常当否情報が成膜異常を示す場合は、安定型上限値を第1の所定値分だけ小さくなるように更新する。成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合は、安定型上限値異常を示したバッチ処理(図8の例では、バッチ処理No.27)のモニタデータ値を、新たな安定型上限値にするよう更新する。なお、安定型上下限判定部41dは、成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合に、安定型上限値を第2の所定値分だけ大きくなるように更新するように構成することもできる。第1の所定値及び第2の所定値は、例えば、過去のモニタデータに基づき、操作部43を介して操作者から設定される。第1の所定値及び第2の所定値は、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、第1の所定値は0(ゼロ)であってもよいのは言うまでもない。
  以上の構成により、安定型モニタデータの上限値は、次第に適切な値に近づき収斂されていく。図8の例では、安定型上限値についてのみ説明したが、安定型下限値についても上限値と同様に更新される。
(メンテ上限判定部41e)  図9は、本発明の実施形態に係る変動型のモニタデータの一例である。図9の横軸は、時間、つまりバッチ処理の順番であり、縦軸は、あるステップにおけるモニタデータの値である。変動型のモニタデータは、図9に示すように、メンテナンス(保守作業)実施後に、値が戻る。基板処理装置100は、例えばバッチ処理を所定回数行った後に、メンテナンスを実施するよう設定されている。
  図9の例では、バッチ処理を30回行った後に、メンテナンスを実施するよう設定されている。そして、最初のNo.1のバッチ処理からNo.30のバッチ処理まで、バッチ処理を繰り返し実施した後、制御部41は、基板処理装置100を停止させる。そして、装置担当者が1回目のメンテナンスを実施した後、No.31のバッチ処理からNo.55のバッチ処理まで、バッチ処理を繰り返し実施したところで、No.55のバッチ処理のモニタデータ値がメンテ上限値を超えているので、制御部41は、メンテ適性時期と判断し基板処理装置100を停止させる。そして、装置担当者が2回目のメンテナンスを実施した後、No.56以降のバッチ処理を実施している。
  例えば、圧力調整バルブは、バッチ処理を重ねるにつれて徐々に内部に副生成物が付着するので、同じ圧力値を保つために、バッチ処理を重ねるにつれて徐々にバルブ開度を大きくする。メンテナンスを実施すると、圧力調整バルブが交換、又は副生成物が除去されるので、バルブ開度の値が最初のバッチ処理の値に戻る。図9の例では、No.30やNo.55のバッチ処理を実施後に、メンテナンスを実施している。したがって、メンテナンス実施直後のNo.31のバッチ処理やNo.56のバッチ処理におけるモニタデータの値は、最初のNo.1のバッチ処理の値に近い値に戻っている。
  制御部41のメンテ上限判定部41eは、このような変動型のモニタデータに対し、該モニタデータの各バッチ処理における値が、メンテ上限値以下に収まるか否かを判定する。図9の例では、No.55のバッチ処理のモニタデータが、メンテ上限値を超えているので、メンテ上限判定部41eは、成膜異常の可能性があると判断し、モニタデータがメンテ上限値を超えていることを示すメンテ上限値異常警報を、表示部44に表示させ装置担当者に通知する。装置担当者は、メンテ上限値異常を示すバッチ処理の成膜結果を確認し、成膜異常であるか否かを示す成膜異常当否情報を、操作部43から入力する。成膜異常である場合は、装置担当者は、基板処理装置100のメンテナンス等の異常処理を行う。
  メンテ上限判定部41eは、操作部43から入力された成膜異常当否情報が成膜異常を示す場合は、メンテ上限値を第3の所定値分だけ小さくなるように更新する。成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合は、メンテ上限値異常を示したバッチ処理(図9の例では、バッチ処理No.55)のモニタデータを、新たなメンテ上限値にするよう更新する。なお、メンテ上限判定部41eは、成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合に、メンテ上限値を第4の所定値分だけ大きくなるように更新するように構成することもできる。第3の所定値及び第4の所定値は、例えば、過去のモニタデータに基づき、操作部43を介して操作者から設定される。第3の所定値及び第4の所定値は、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、第3の所定値は0(ゼロ)であってもよいのは言うまでもない。
  メンテ上限値の初期値は、例えば、過去のモニタデータを参照し、操作部43を介して操作者から設定される。あるいは、メンテ上限判定部41eが、過去のモニタデータを参照し、例えば、メンテナンスを実施する直前のバッチ処理のモニタデータのうち最小値を、メンテ上限値の初期値として設定することができる。  また、メンテ上限判定部41eは、上記した最初のNo.1のバッチ処理におけるモニタデータを、メンテ下限値の初期値として設定する。
  なお、上記した最初のNo.1のバッチ処理は、任意のメンテナンスを実施した直後に行われるバッチ処理とすることができる。つまり、1回のメンテナンスと複数回のバッチ処理とを組み合わせた処理を繰り返し行う際に、任意のメンテナンスを実施した直後に行われるバッチ処理を、上記した最初のバッチ処理とすることができる。ただし、最初のバッチ処理は、通常レベルのメンテナンスよりも程度の高い高レベルのメンテナンス直後のバッチ処理とすることが好ましい。例えば、圧力調整バルブの場合は、圧力調整バルブ内部の副生成物除去が通常レベルのメンテナンスであり、圧力調整バルブの交換が高レベルのメンテナンスである。したがって、圧力調整バルブの交換直後に行われるバッチ処理を、最初のNo.1のバッチ処理とすることが好ましい。このようにすると、メンテ下限値を、より適切な値に初期設定することができる。
(乖離上限判定部41f)  図10は、本発明の実施形態に係る変動型のモニタデータの他の例である。図10の横軸は、時間、つまりバッチ処理の順番であり、縦軸は、あるステップにおけるモニタデータの値である。図10の例でも図9の例と同様に、基板処理装置100は、バッチ処理を30回行った後にメンテナンスを実施するよう設定されている。そして、最初のNo.1のバッチ処理からNo.30のバッチ処理まで、バッチ処理を繰り返し実施した後、制御部41は、基板処理装置100の動作を停止させる。そして、装置担当者が1回目のメンテナンスを実施し、次に、No.31のバッチ処理からNo.60のバッチ処理まで、バッチ処理を繰り返し実施した後、制御部41は、基板処理装置100の動作を停止させる。そして、装置担当者が2回目のメンテナンスを実施した後、No.61のバッチ処理からNo.90のバッチ処理まで、バッチ処理を繰り返し実施し、その後、制御部41は、基板処理装置100の動作を停止させる。そして、装置担当者が3回目のメンテナンスを実施している。
  制御部41の乖離上限判定部41fは、第1のバッチ処理(例えばNo.90)直後の第2のバッチ処理(例えばNo.91)において、変動型のモニタデータの値が、所定値以上に下方に大きく変動した場合は、第1のバッチ処理と第2のバッチ処理との間で、つまり第2のバッチ処理の直前にメンテナンスが実施されたものと判定する。第2のバッチ処理の直前にメンテナンスを実施したと判定した場合は、第2のバッチ処理におけるモニタデータの値と、メンテ下限値との差である乖離値Bを算出する。そして、この乖離値Bが、乖離上限値Aを超えているか否かを判定する。乖離上限値Aは、例えば、1回目のメンテナンス実施直後のバッチ処理(例えばNo.31)におけるモニタデータの値であるメンテ下限値と、2回目のメンテナンス実施直後のバッチ処理(例えばNo.61)におけるモニタデータの値との差として、乖離上限判定部41fにより算出される。  なお、乖離上限判定部41fは、バッチ処理を所定回数、例えば30回行った後にメンテナンスを実施するよう設定されている場合は、正常に連続してバッチ処理した回数に基づいて、メンテナンスが実施されたものと判定することも可能である。
  乖離値Bが乖離上限値Aを超えている場合は、メンテナンスを実施したにも拘わらず、基板処理装置100が最初の状態に戻っていない、つまり、メンテナンスした内容が妥当でない可能性があると考えられるので、乖離上限判定部41fは、乖離値異常警報を表示部44に表示させ、装置担当者に通知する。装置担当者は、乖離値異常を示したバッチ処理の成膜結果を確認し、成膜結果が異常か否かを示す成膜異常当否情報を、操作部43から入力する。
  乖離上限判定部41fは、操作部43から入力された成膜異常当否情報が成膜異常を示す場合は、乖離上限値Aを第5の所定値分だけ小さくするように更新する。成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合は、乖離値異常を示したバッチ処理(図10の例では、バッチ処理No.91)の乖離値Bを、新たな乖離上限値Aにするよう更新する。なお、乖離上限判定部41fは、成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合に、乖離上限値Aを第6の所定値分だけ大きくするように更新するように構成することもできる。第5の所定値及び第6の所定値は、例えば、過去のモニタデータに基づき、操作部43を介して操作者から設定される。第5の所定値及び第6の所定値は、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、第5の所定値は0(ゼロ)であってもよいのは言うまでもない。
(変動上限判定部41g)  図11は、本発明の実施形態に係る変動型のモニタデータの他の例であり、変動上限判定部41gを説明する図である。図11の横軸は、時間、つまりバッチ処理の順番であり、縦軸は、あるステップにおけるモニタデータの値である。図11の例では、連続して行われた20回の正常なバッチ処理(No.1~20)のうち、連続する2回のバッチ処理間のモニタデータ値の差である変動値Dが最大であるのは、No.7のバッチ処理とNo.8のバッチ処理の間である。変動上限判定部41gは、このNo.7とNo.8のバッチ処理間のモニタデータ値の差を、変動上限値Cとして設定する。そして、その後行われた連続する2回のバッチ処理間の変動値Dが、変動上限値Cを超えるか否かを監視し、変動上限値Cを超えた場合は、何らかの装置異常が発生した可能性があると判断する。図11の例では、No.25とNo.26のバッチ処理間の変動値Dが、変動上限値Cを超えているので、変動上限判定部41gは、No.25とNo.26のバッチ処理のいずれか一方又は両方において、何らかの装置異常が発生した可能性があると判断する。
  このように、制御部41の変動上限判定部41gは、連続して行われた複数の正常なバッチ処理、例えば20回のバッチ処理のうち、連続する2回のバッチ処理のモニタデータ値の差、つまり該2回のバッチ処理間のモニタデータの変動値Dが最大の値を、変動上限値Cとして設定する。そして、変動上限判定部41gは、その後行われた連続する2回のバッチ処理間の変動値Dが、変動上限値Cを超えるか否かを監視し、変動上限値Cを超えた場合は、成膜異常が発生した可能性があると判断し、変動値異常警報を、表示部44に表示させ装置担当者に通知する。装置担当者は、変動値異常を示したバッチ処理の成膜結果を確認し、成膜異常であるか否かを示す成膜異常当否情報を、操作部43から入力する。成膜異常である場合は、装置担当者は、メンテナンス等の異常処理を行う。
  変動上限判定部41gは、操作部43から入力された成膜異常当否情報が成膜異常を示す場合は、変動上限値Cを第7の所定値分だけ小さくなるように更新する。成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合は、変動値異常を示したバッチ処理間(図11の例では、バッチ処理No.25とNo.26間)の変動値Dを、新たな変動上限値Cにするよう更新する。なお、変動上限判定部41gは、成膜異常当否情報が成膜正常を示す場合に、変動上限値Cを第8の所定値分だけ大きくするように更新するように構成することもできる。第7の所定値及び第8の所定値は、例えば、過去のモニタデータに基づき、操作部43を介して操作者から設定される。第7の所定値及び第8の所定値は、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。また、第7の所定値は0(ゼロ)であってもよいのは言うまでもない。
(記憶部)  記憶部42は、図5に示すように、モニタデータ記憶部42a、処理結果情報記憶部42b、型情報記憶部42c、安定型上下限値記憶部42d、メンテ上下限値記憶部42e、乖離上限値記憶部42f、変動上限値記憶部42gを有する。  図12は、モニタデータ記憶部42aの一例であり、あるステップ、例えば昇温ステップS5におけるモニタデータを記憶している。モニタデータ記憶部42aには、全てのステップにおけるモニタデータが、図12に示すように記憶される。図12において、IDNo.は、モニタデータを特定するモニタデータ特定情報である。型情報は、そのモニタデータが安定型であるか変動型であるかを示す。バッチNo.1~No.60は、それぞれ、バッチ処理No.1~No.60を特定するバッチ特定情報である。
  このように、モニタデータ記憶部42aには、基板処理装置100から受信した基板処理装置100の稼働状態を示すモニタデータが、モニタデータ格納部41aにより、そのモニタデータが生成されたバッチ処理を示すバッチ特定情報と対応付けて、記憶され蓄積される。図12の例では、バッチ処理No.1~No.60の昇温ステップS5におけるモニタデータが、それぞれ、バッチ特定情報(バッチNo. 1~No.60)と対応付けて記憶される。  処理結果情報記憶部42bには、基板処理装置100から受信した各バッチ処理の基板処理結果が、モニタデータ格納部41aにより、バッチ特定情報と対応付けて記憶される。例えば、成膜結果が異常であるか否かが、各バッチ処理のバッチ処理No.と対応付けて記憶される。
  型情報記憶部42cには、全てのモニタデータについて、型判定部41bが判定した、各モニタデータが安定型であるか変動型であるかを特定する型情報が、各モニタデータを特定するモニタデータ特定情報と対応付けて記憶される。図12の例では、モニタデータ特定情報であるIDNo.1~4やIDNo.899は安定型、IDNo.900のAPCバルブ開度は変動型である。
  安定型上下限値記憶部42dには、全ての安定型のモニタデータに対し、安定型上下限値算出部41cが算出した安定型上限値と安定型下限値とが、モニタデータ特定情報と対応付けて記憶される。  メンテ上下限値記憶部42eには、操作者又はメンテ上限判定部41eにより設定又は更新されたメンテ上限値とメンテ下限値とが、モニタデータ特定情報と対応付けて記憶される。  乖離上限値記憶部42fには、乖離上限判定部41fにより設定又は更新された乖離上限値Aが、モニタデータ特定情報と対応付けて記憶される。  変動上限値記憶部42gには、変動上限判定部41gにより設定又は更新された変動上限値Cが、モニタデータ特定情報と対応付けて記憶される。
  以上説明したように、管理装置40は、基板処理装置100の異常を判定する異常判定装置であって、基板処理装置100の状態を示すモニタデータを記憶する記憶部42及びモニタデータの上限値又は下限値とを設定する設定部と、基板処理装置100から受信した第1の基板処理工程のモニタデータが、設定された上限値又は下限値を超えた場合に、第1の基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、処理結果判断部において第1の基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された上限値又は下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部とを備える。上述の設定部、処理結果判断部及び更新部は、管理装置40の制御部41を構成する。
(第1実施例:安定型上下限値の更新)  安定型のモニタデータを監視する本実施形態の第1実施例について説明する。  管理装置40の制御部41は、基板処理装置100から受信した全てのモニタデータを、例えば図12に示すように、モニタデータ記憶部42aに記憶させる。そして、所定の複数バッチ、例えば20バッチ(No.1~20)分のモニタデータを記憶させた段階で、各モニタデータが安定型か変動型かを判定し、該判定結果を、型情報記憶部42cに記憶させる。
  次に、制御部41は、安定型の全てのモニタデータについて、それぞれ、成膜結果が正常であった所定の複数バッチ、例えば20バッチ(No.1~20)における上下限値を算出し、安定型上下限値記憶部42dに記憶させる。そして、その上下限値を、その後のバッチ処理(No.21)以降のモニタデータが超えるか否かを、バッチ処理を行うごとに判定する。例えば、成膜ステップS7の温度のモニタデータが上下限値を、超えるか否かを判定する。この上下限値の判定を、安定型の全てのモニタデータについて行う。
  制御部41は、モニタデータが安定型上下限値を超えた場合は、成膜異常の可能性があるので、安定型上下限値異常警報を表示部44に表示させる。装置担当者が、安定型上下限値異常を示したバッチ処理の成膜結果を点検し、成膜異常であった場合は、安定型上限値(下限値)を所定値分だけ小さく(大きく)なるように更新する。つまり、成膜異常であった場合において、安定型上限値異常であった場合は、安定型上限値を所定値分だけ小さくなるように更新し、安定型下限値異常であった場合は、安定型下限値を所定値分だけ大きくなるように更新する。成膜異常でなかった場合は、安定型上下限値異常を示したバッチ処理のモニタデータ値を、新たな安定型上下限値にするよう更新する。このようにして、安定型のモニタデータの上下限値は、次第に適切な値に近づき収斂されていく。  なお、成膜異常であった場合は安定型上下限値を更新せず、成膜異常でなかった場合にのみ安定型上下限値を更新するよう構成することも可能である。このようにしても、安定型のモニタデータの上下限値を、ある程度適切な値に収斂することができる。
(第2実施例:メンテ上限値の更新)  変動型のモニタデータを監視する本実施形態の第2実施例について説明する。  管理装置40の制御部41は、第1実施例と同様に、基板処理装置100から受信した全てのモニタデータを、モニタデータ記憶部42aに記憶させる。そして、所定の複数バッチ、例えば20バッチ(No.1~20)分のモニタデータを記憶させた段階で、各モニタデータが安定型か変動型かを判定し、該判定結果を、型情報記憶部42cに記憶させる。
  次に、制御部41は、変動型の全てのモニタデータについて、それぞれ、モニタデータの各バッチ処理における値が、メンテ上限値以下に収まるか否かを判定する。モニタデータがメンテ上限値を超えている場合は、成膜異常の可能性があるので、メンテ上限値異常警報を表示部44に表示させる。装置担当者が、メンテ上限値異常を示したバッチ処理の成膜結果を点検し、成膜異常であった場合は、メンテ上限値を所定値分だけ小さくなるように更新する。成膜異常でなかった場合は、メンテ上限値異常を示したバッチ処理のモニタデータ値を、新たなメンテ上限値にするよう更新する。このようにして、変動型のモニタデータのメンテ上限値は、次第に適切な値に近づき収斂されていく。  なお、成膜異常であった場合はメンテ上限値を更新せず、成膜異常でなかった場合にのみメンテ上限値を更新するよう構成することも可能である。このようにしても、変動型のモニタデータのメンテ上限値を、ある程度適切な値に収斂することができる。
(第3実施例:乖離上限値の更新)  変動型のモニタデータを監視する本実施形態の第3実施例について説明する。  管理装置40の制御部41は、第1実施例と同様に、基板処理装置100から受信した全てのモニタデータを、モニタデータ記憶部42aに記憶させる。そして、所定の複数バッチ、例えば20バッチ(No.1~20)分のモニタデータを記憶させた段階で、各モニタデータが安定型か変動型かを判定し、該判定結果を、型情報記憶部42cに記憶させる。
  次に、制御部41は、変動型の全てのモニタデータについて、それぞれ、第1のバッチ処理直後の第2のバッチ処理において、変動型のモニタデータの値が、所定値以上に下方に大きく変動した場合は、第1のバッチ処理と第2のバッチ処理との間でメンテナンスが実施されたものと判定し、第2のバッチ処理におけるモニタデータの値と、メンテ下限値との差である乖離値を算出する。そして、この乖離値が、乖離上限値を超えているか否かを判定する。
  乖離値が乖離上限値を超えている場合は、メンテナンスした内容が妥当でない可能性があるので、乖離値異常警報を表示部44に表示させる。装置担当者が、乖離値異常を示したバッチ処理の成膜結果を点検し、成膜異常であった場合は、乖離上限値を所定値分だけ小さくするように更新する。成膜異常でなかった場合は、乖離値異常を示したバッチ処理の乖離値を、新たな乖離上限値にするよう更新する。このようにして、変動型のモニタデータの乖離上限値は、次第に適切な値に近づき収斂されていく。  なお、成膜異常であった場合は乖離上限値を更新せず、成膜異常でなかった場合にのみ乖離上限値を更新するよう構成することも可能である。このようにしても、変動型のモニタデータの乖離上限値を、ある程度適切な値に収斂することができる。
(第4実施例:変動上限値の更新)  変動型のモニタデータを監視する本実施形態の第4実施例について説明する。  管理装置40の制御部41は、第1実施例と同様に、基板処理装置100から受信した全てのモニタデータを、モニタデータ記憶部42aに記憶させる。そして、所定の複数バッチ、例えば20バッチ(No.1~20)分のモニタデータを記憶させた段階で、各モニタデータが安定型か変動型かを判定し、該判定結果を、型情報記憶部42cに記憶させる。
  次に、制御部41は、変動型の全てのモニタデータについて、それぞれ、連続して行われた例えば20回の正常なバッチ処理(No.1~20)のうち、連続する2回のバッチ処理間のモニタデータの差が最大である変動値を、変動上限値として設定する。そして、その後行われた連続する2回のバッチ処理間の変動値が変動上限値を超えた場合は、何らかの装置異常が発生した可能性があるので、変動値異常警報を表示部44に表示させる。装置担当者が、変動値異常を示したバッチ処理の成膜結果を点検し、成膜異常であった場合は、変動上限値を所定値分だけ小さくなるように更新する。成膜異常でなかった場合は、変動値異常を示したバッチ処理間の変動値を、新たな変動上限値にするよう更新する。このようにして、変動型のモニタデータの変動上限値は、次第に適切な値に近づき収斂されていく。  なお、成膜異常であった場合は変動上限値を更新せず、成膜異常でなかった場合にのみ変動上限値を更新するよう構成することも可能である。このようにしても、変動型のモニタデータの変動上限値を、ある程度適切な値に収斂することができる。
  以上説明した実施形態によれば、少なくとも次の(1)~(5)のうち少なくとも一つ以上の効果を得ることができる。  (1)バッチ処理のモニタデータ値が異常監視用の設定値(上限値又は下限値)から外れた場合において、基板処理異常(成膜異常)がなかった場合に、設定値を、設定値から外れたバッチ処理のモニタデータ値で更新するので、従来例のように複雑な監視コンテンツを作成する必要がない。また、個別の基板処理装置に応じた設定値とすることが容易にできる。  (2)安定型のモニタデータについて、所定の正常な複数バッチにおける安定型上下限値を算出し、モニタデータが安定型上下限値を超えた場合において、基板処理異常(成膜異常)がなかったときに、安定型上下限値異常を示したバッチ処理のモニタデータ値を、新たな安定型上下限値にするよう更新するので、安定型モニタデータの上下限値を、適切な値に収斂させることができる。また、基板処理異常(成膜異常)があったときに、安定型上限値(下限値)を所定値分だけ小さく(大きく)なるように更新すると、さらに、安定型モニタデータの上下限値を、適切な値に収斂させることができる。  (3)変動型のモニタデータについて、モニタデータの各バッチ処理における値がメンテ上限値を超えている場合において、基板処理異常(成膜異常)がなかったときに、メンテ上限値異常を示したバッチ処理のモニタデータ値を、新たなメンテ上限値にするよう更新するので、変動型のモニタデータのメンテ上限値を、適切な値に収斂させることができる。また、基板処理異常(成膜異常)があったときに、メンテ上限値を所定値分だけ小さくなるように更新すると、さらに、変動型のモニタデータのメンテ上限値を、適切な値に収斂させることができる。  (4)第1のバッチ処理と第2のバッチ処理との間でメンテナンスが実施され、第2のバッチ処理における変動型のモニタデータの値と、メンテ下限値との差である乖離値が、乖離上限値を超えている場合において、基板処理異常(成膜異常)がなかったときに、乖離値異常を示したバッチ処理の乖離値を、新たな乖離上限値にするよう更新するので、変動型のモニタデータの乖離上限値を、適切な値に収斂させることができる。また、基板処理異常(成膜異常)があったときに、乖離上限値を所定値分だけ小さくするように更新すると、さらに、変動型のモニタデータの乖離上限値を、適切な値に収斂させることができる。  (5)連続して行われた正常な複数回のバッチ処理のうち、連続する2回のバッチ処理間の変動型のモニタデータの差が最大である変動値を変動上限値として設定し、その後行われた連続する2回のバッチ処理間の変動値が変動上限値を超えた場合において、基板処理異常(成膜異常)がなかったときに、変動値異常を示したバッチ処理間の変動値を、新たな変動上限値にするよう更新するので、変動型のモニタデータの変動上限値を、適切な値に収斂させることができる。また、基板処理異常(成膜異常)があったときに、変動上限値を所定値分だけ小さくなるように更新すると、さらに、変動型のモニタデータの変動上限値を、適切な値に収斂させることができる。
  本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。  前記実施形態では、管理装置の制御部41が、モニタデータ格納部41a、型判定部41b、安定型上下限値算出部41c、安定型上下限判定部41d、メンテ上限判定部41e、乖離上限判定部41f、変動上限判定部41gの全てを備えるように構成したが、必ずしも全てを備える必要はない。例えば、監視すべきモニタデータが安定型だけの場合は、モニタデータ格納部41a、型判定部41b、安定型上下限値算出部41c、安定型上下限判定部41dを備えればよく、監視すべきモニタデータが変動型だけの場合は、モニタデータ格納部41a、型判定部41b、メンテ上限判定部41e、乖離上限判定部41f、変動上限判定部41gを備えればよい。
  また、管理装置40は、前記実施形態で説明した第1~第4実施例を、適宜、組み合わせて実施することができる。
  また、前記第1~第4実施例では、異常検出した場合に異常警報を表示させ、装置担当者が成膜結果を点検して成膜異常当否情報を入力し、該成膜異常当否情報に基づき管理装置の制御部41が、安定型の上下限値、変動型のメンテ上下限値、乖離上限値、変動上限値を更新するように構成したが、異常検出した場合に管理装置の制御部41が、記憶部42に記憶されている基板処理結果(成膜結果)を参照し、安定型の上下限値、変動型のメンテ上下限値、乖離上限値、変動上限値を更新するように構成することもできる。
  また、前記実施形態では、安定型の上下限値、変動型のメンテ上下限値、乖離上限値、変動上限値を、全てのモニタデータについて求めるように説明したが、常に全てのモニタデータについて求める必要はなく、安定型の上下限値、変動型のメンテ上下限値、乖離上限値、変動上限値を求めるモニタデータを、適宜、選択し絞り込むようにしてもよい。
  また、前記実施形態では、モニタデータが安定型か変動型かについて、制御部41が判断するように構成したが、操作者が操作部43から入力するように構成することも可能である。この場合は、型判定部41bを制御部41が備える必要はない。
  前記実施形態で述べた基板処理装置の制御部や操作部や表示部や記憶部、及び管理装置の制御部や操作部や表示部や記憶部は、それぞれ、基板処理装置や管理装置に専用のものでなくてもよく、例えばパソコン(パーソナルコンピュータ)等の一般的なコンピュータシステムを用いて実現することができる。例えば、汎用コンピュータに、上述した処理を実行するためのプログラム(前記実施形態ではモニタデータ監視プログラム)を格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD-ROM、USBメモリ等)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する制御部や操作部や表示部や記憶部を構成することができる。
  また、上述の処理を実行するプログラム(モニタデータ監視プログラム)を供給するための手段は、任意に選択できる。上述のように所定の記録媒体を介して供給するほか、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給することができる。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板に当該プログラムを掲示し、ネットワークを介して供給してもよい。そして、このようにして提供されたプログラムを起動し、基板処理装置や管理装置のOS(Operating System)の制御下、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
  前記実施形態では、管理装置を、基板処理装置とは別に設けたが、基板処理装置内に設けるように構成することも可能である。例えば、記憶部42を各基板処理装置に設け、制御部41を各基板処理装置の制御部10内に構築するように構成する。また、管理装置と基板処理装置は、それぞれ1台ずつでもよく、あるいは、それぞれ複数台であってもよい。また、管理装置は、基板処理装置と同じフロア(クリーンルーム)に配置する必要はなく、例えば、基板処理装置とLAN接続し、クリーンルーム外の事務所に配置してもよい。
  また、管理装置において、装置データ等のデータベースを構成する記憶部、制御部、操作部、表示部を一体構成する必要はなく、それぞれ別体にして、例えば、クリーンルーム内に配置されたデータベース(記憶部)内のデータを、クリーンルーム外の事務所に配置された操作部や表示部(端末装置)により、遠隔操作で解析を行えるように構成してもよい。
  また、前記実施形態では、バッチ式縦型半導体製造装置を例にとり説明したが、バッチ式装置や縦型装置に限られるものではなく、例えば、バッチ処理でない基板処理工程を行う枚葉式の基板処理装置であってもよい。
  本発明は、半導体製造装置だけでなく、LCD製造装置のようなガラス基板を処理する装置や、他の基板処理装置にも適用できる。基板処理の処理内容は、CVD、PVD、ALD、エピタキシャル成長膜、酸化膜、窒化膜、金属含有膜等を形成する成膜処理だけでなく、アニール処理、酸化処理、拡散処理、エッチング処理、露光処理、リソグラフィ、塗布処理、モールド処理、現像処理、ダイシング処理、ワイヤボンディング処理、検査処理等であってもよい。
(本発明の好ましい態様)  以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)  本発明の一態様によれば、  基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、  前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、 
前記上下限値設定工程後に受信した前記基板処理工程のモニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理装置の異常判定方法が提供される。
(付記2)  前記付記1の異常判定方法において、好ましくは、  前記更新工程において、前記処理結果判断工程において前記第1の基板処理工程の基板処理結果が異常であると判断された場合に、前記設定された上限値に対し所定の値を加算して新たな上限値とするか、又は前記設定された下限値に対し所定の値を減算して新たな下限値とする。
(付記3)  前記付記1又は前記付記2の異常判定方法において、好ましくは、  前記更新工程において、前記処理結果判断工程において前記第1の基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された上限値又は下限値を超えたモニタデータを新たな上限値又は下限値とする代わりに、前記設定された上限値に対し所定の値を減算して新たな上限値とするか、又は前記設定された下限値に対し所定の値を加算して新たな下限値とする。
(付記4)  前記付記1乃至前記付記3の異常判定方法において、好ましくは、  前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねても増加傾向又は減少傾向を示すことのない安定型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値又は下限値は、それぞれ、基板処理結果が正常であった複数の基板処理工程のモニタデータの最大値又は最小値である。
(付記5)  前記付記1乃至前記付記3の異常判定方法において、好ましくは、  前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねると増加傾向又は減少傾向を示す変動型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値は、メンテナンス実施要否を判断するためのメンテ上限値である。
(付記6)  前記付記1乃至前記付記3の異常判定方法において、好ましくは、  前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねると増加傾向又は減少傾向を示す変動型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値は、メンテナンスした内容が妥当であったか否かを判断するための乖離上限値である。
(付記7)  前記付記1乃至前記付記3の異常判定方法において、好ましくは、  前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねると増加傾向又は減少傾向を示す変動型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値は、基板処理結果が正常であった連続する2回の基板処理工程のモニタデータの差が最大である変動上限値である。
(付記8)  本発明の他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、  前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、  前記基板処理装置で複数のステップを実行して基板を処理する基板処理工程と、 
前記上下限値設定工程後に受信した前記基板処理工程のモニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理方法が提供される。
(付記9)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板処理装置で基板を処理して該基板上に半導体装置を形成する基板処理工程と、  前記基板処理工程で前記基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、  前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、 
前記上下限値設定工程後に受信した前記基板処理工程のモニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える半導体装置の製造方法が提供される。
(付記10)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の異常を判定する異常判定装置であって、  前記基板処理装置から受信した当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、前記設定された上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された上限値又は下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える異常判定装置が提供される。
(付記11)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置と、該基板処理装置の異常を判定する異常判定装置とを備える基板処理システムであって、  前記基板処理装置は、当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを前記異常判定装置へ送信する制御部を備え、  前記異常判定装置は、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、前記設定された上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された上限値又は下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える基板処理システムが提供される。
(付記12)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行い、基板処理に関するモニタデータを生成する基板処理装置であって、  前記モニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記モニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える基板処理装置が提供される。
(付記13)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置であって、当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを生成する基板処理装置と、  前記モニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、前記基板処理装置で生成された前記モニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断手段と、前記処理結果判断手段において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新手段と、を有する管理装置と、  を備える基板処理システムが提供される。
(付記14)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の異常を判定する管理装置であって、  前記基板処理装置から受信した当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、設定された上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された上限値又は下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える管理装置が提供される。
(付記15)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、 
前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、  前記モニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理装置の異常判定プログラムが提供される。
(付記16)  本発明の更に他の態様によれば、 
基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、 
前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、  前記モニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理装置の異常判定プログラムを記録した記録媒体が提供される。
尚、この出願は、2013年1月25日に出願された日本出願特願2013-011958を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
 基板を処理する基板処理工程を行う際に生成されるデータを適切に管理する技術に係り、特に、基板に所定の処理を施す基板処理装置、また、この基板処理装置を管理する管理装置、若しくは基板処理装置と管理装置を含む基板処理システムに適用可能である。
  10…制御部、11…主制御部、12…温度制御部、13…ガス流量制御部、14…圧力制御部、15…搬送制御部、20…記憶部、21…ファイル記憶部、31…操作部、32…表示部、33…通信部、40…管理装置(異常判定装置)、41…制御部、41a…モニタデータ格納部、41b…型判定部、41c…安定型上下限値算出部(設定部)、41d…安定型上下限判定部、41e…メンテ上限判定部、41f…乖離上限判定部、41g…変動上限判定部、42…記憶部、42a…モニタデータ記憶部、42b…処理結果情報記憶部、42c…型情報記憶部、42d…安定型上下限値記憶部、42e…メンテ上下限値記憶部、42f…乖離上限値記憶部、42g…変動上限値記憶部、43…操作部、44…表示部、45…通信部、100…基板処理装置、105…回転棚、110…ポッド、111…筐体、111a…正面壁、112…ポッド搬入搬出口、113…フロントシャッタ、114…ロードポート、115…ボートエレベータ、116…支柱、117…棚板、118…ポッド搬送装置、119…サブ筐体、120…ウエハ搬入搬出口、121…ポッドオープナ、122…載置台、123…キャップ着脱機構、124…移載室、125…ウエハ移載機構、128…アーム、133…クリーンエア、134…クリーンユニット、142…ウエハ搬入搬出開口、147…炉口シャッタ、200…ウエハ(基板)、202…処理炉、217…ボート(基板保持具)、219…シールキャップ。

Claims (10)

  1. 基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、  前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する上下限値設定工程と、 
    前記上下限値設定工程後に受信した前記基板処理工程のモニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理装置の異常判定方法。
  2. 基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の異常を判定する異常判定装置であって、  前記基板処理装置から受信した当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、前記設定部で設定した上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える異常判定装置。
  3. 基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置と、該基板処理装置の異常を判定する異常判定装置とを備える基板処理システムであって、  前記基板処理装置は、当該基板処理装置の状態を示すモニタデータを前記異常判定装置へ送信する制御部を備え、  前記異常判定装置は、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータを記憶する記憶部と、前記モニタデータの上限値又は下限値をそれぞれ設定する設定部と、  前記基板処理装置から受信した前記モニタデータが、前記設定部で設定した上限値又は下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断部と、  前記処理結果判断部において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新部と、  を備える基板処理システム。
  4. 基板を処理する基板処理工程を行う基板処理装置の状態を示すモニタデータを受信して蓄積する蓄積工程と、  前記モニタデータの上限値又は下限値を設定する上下限値設定工程と、 
    前記モニタデータが、設定された前記上限値又は前記下限値を超えた場合に、前記基板処理工程の基板処理結果が正常であるか否かを判断する処理結果判断工程と、  前記処理結果判断工程において前記基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、設定された前記上限値又は前記下限値を超えたモニタデータを、新たな上限値又は下限値とする更新工程と、  を備える基板処理装置の異常判定プログラムを記録した記録媒体
  5. 前記更新工程において、前記処理結果判断工程において前記第1の基板処理工程の基板処理結果が異常であると判断された場合に、前記設定された上限値に対し所定の値を加算して新たな上限値とするか、又は前記設定された下限値に対し所定の値を減算して新たな下限値とする請求項1の異常判定方法。
  6. 前記更新工程において、前記処理結果判断工程において前記第1の基板処理工程の基板処理結果が正常であると判断された場合に、前記設定された上限値又は下限値を超えたモニタデータを新たな上限値又は下限値とする代わりに、前記設定された上限値に対し所定の値を減算して新たな上限値とするか、又は前記設定された下限値に対し所定の値を加算して新たな下限値とする請求項1の異常判定方法。
  7. 前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねても増加傾向又は減少傾向を示すことのない安定型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値又は下限値は、それぞれ、基板処理結果が正常であった複数の基板処理工程のモニタデータの最大値又は最小値である請求項1の異常判定方法。
  8. 前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねると増加傾向又は減少傾向を示す変動型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値は、メンテナンス実施要否を判断するためのメンテ上限値である請求項1の異常判定方法。
  9. 前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねると増加傾向又は減少傾向を示す変動型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値は、メンテナンスした内容が妥当であったか否かを判断するための乖離上限値である請求項1の異常判定方法。
  10. 前記モニタデータは、その値が複数のバッチ処理を重ねると増加傾向又は減少傾向を示す変動型のモニタデータであり、  前記上下限値設定工程で設定される上限値は、基板処理結果が正常であった連続する2回の基板処理工程のモニタデータの差が最大である変動上限値である請求項1の異常判定方法。 
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