JP6863386B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本開示は、複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の、電子写真法を利用した画像形成装置の現像に用いることが出来る静電荷像現像用トナーに関するものである。
電子写真装置、静電記録装置、及び静電印刷装置等の画像形成装置においては、感光体上に形成される静電潜像を、静電荷像現像用トナーで現像することで所望の画像を形成する画像形成方法が広く実施され、複写機、プリンター、ファクシミリ、及びこれら複合機等に適用されている。
例えば、電子写真法を用いた電子写真装置では、一般に、光導電性物質からなる感光体の表面を種々の手段で一様に帯電させた後、当該感光体上に静電潜像を形成する。次いで当該静電潜像を、トナーを用いて現像し、用紙等の記録材にトナー画像を転写した後、加熱等により定着し複写物を得るものである。
近年、電子写真装置は、高画質化や高速印刷化に対応するものが強く望まれており、それに伴って、トナーに対する要求も多岐に亘っている。その中でも、主に現像器のシール部からトナーが漏れる不具合(いわゆるトナー漏れ)は、連続印刷の妨げとなると共に、トナーの損失につながることから、トナー漏れ防止の要求は強い。
トナー漏れ防止の提案として、例えば、特許文献1には、粉体シール機構を備える現像ユニットにおいて、ゆるみ見かけ密度が0.310〜0.410g/mLであり、体積平均粒径が5.00〜10.00μmであるトナーを用いる技術が開示されている。当該文献には、トナーのゆるみ見かけ密度及び体積平均粒径をそれぞれ上記範囲内とすることで、トナーの流動性等を制御しうる旨の記載がある。
トナー漏れ防止の他の提案として、例えば、特許文献2には、被清掃体の表面からトナーを除去する所定のクリーニング部材と、除去されたトナーを収容するための収容室を形成する枠体と、収容室からのトナーの漏れを防ぐために、クリーニング部材と枠体の間をシールする所定のシール構造と、を備えるクリーニング装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1にはゆるみ見かけ密度を制御する方法の具体的な記載がほとんど見当たらないため、トナー特性の観点からトナー漏れを防止するための実用的な知見は、当該文献から得られない。また、特許文献2の技術はトナー特性の向上には貢献していない。
特開2014−186067号 特開2014−167539号
本開示の課題は、トナー漏れや高温放置後の凝集が抑えられたトナーを提供することにある。
本発明者は、粉体流動性分析装置を用いて求められるコンディショニング後のかさ密度の値を特定範囲とすることにより、上述の問題を解決出来ることを見出した。
すなわち、本開示によれば、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、粉体流動性分析装置を用いて求められるコンディショニング後のかさ密度の値が、0.525〜0.565g/mLであることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
本開示においては、前記静電荷像現像用トナーのBET比表面積が1.50〜1.90m/gであることが好ましい。
本開示においては、前記静電荷像現像用トナーの平均円形度が0.96〜1.00であることが好ましい。
本開示においては、前記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が4〜12μmであることが好ましい。
上記の如き本開示の静電荷像現像用トナーによれば、コンディショニング後のかさ密度を特定の範囲内とすることにより、トナー漏れの発生や、高温条件下に放置した後の凝集の少ないトナーが提供される。
本開示の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、粉体流動性分析装置を用いて求められるコンディショニング後のかさ密度(Conditioned Bulk Density;以下、CBDと称する場合がある。)の値が、0.525〜0.565g/mLであることを特徴とする。
以下、本開示の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)について説明する。
本開示のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する。
以下、本開示に用いられる着色樹脂粒子の製造方法、当該製造方法により得られる着色樹脂粒子、当該着色樹脂粒子を用いた本開示のトナーの製造方法及び本開示のトナーについて、順に説明する。
1.着色樹脂粒子の製造方法
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
上記乳化重合凝集法は、乳化させた重合性単量体を重合し、樹脂微粒子エマルションを得て、着色剤分散液等と凝集させ、着色樹脂粒子を製造する。また、上記溶解懸濁法は、結着樹脂や着色剤等のトナー成分を有機溶媒に溶解又は分散した溶液を水系媒体中で液滴形成し、当該有機溶媒を除去して着色樹脂粒子を製造する方法であり、それぞれ公知の方法を用いることができる。
本開示の着色樹脂粒子は、湿式法、または乾式法を採用して製造することが出来る。湿式法の中でも好ましい懸濁重合法を採用し、以下のようなプロセスにより行われる。
(A)懸濁重合法
(A−1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体、及び着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いる。
本開示で重合性単量体は、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいい、重合性単量体が重合して結着樹脂となる。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル等のニトリル化合物;アクリルアミド、及びメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステルが、好適に用いられる。
ホットオフセット改善及び保存性改善のために、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールに炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本開示では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、得られるトナーの保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の反応性の、オリゴマー又はポリマーである。マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」と称することがある。)よりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。マクロモノマーは、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.03〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜1質量部用いることが望ましい。
マクロモノマーとしては、例えば、ポリアクリル酸エステルマクロモノマー、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー、ポリスチレンマクロモノマー、ポリアクリロニトリルマクロモノマー、及びシリコーンマクロモノマー、並びにこれらマクロモノマーの共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリアクリル酸エステルマクロモノマー及びポリメタクリル酸エステルマクロモノマーを用いることが好ましい。
本開示では、着色剤を用いるが、カラートナーを作製する場合、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの着色剤を用いることができる。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体、及びアントラキノン化合物等の染料及び顔料が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料、染料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、186、213、及び214等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料、染料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントレッド31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、237、238、251、254、255、269及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
本開示では、各着色剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。着色剤の量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは1〜10質量部である。
定着時におけるトナーの定着ロールからの離型性を改善する観点から、重合性単量体組成物には、離型剤を添加することが好ましい。離型剤としては、一般にトナーの離型剤として用いられるものであれば、特に制限無く用いることができる。
上記離型剤は、エステルワックス及び炭化水素系ワックスの少なくともいずれか1つを含有することが好ましく、両方を用いることがより好ましい。これらのワックスを離型剤として使用することにより、低温定着性と保存性とのバランスを好適にすることができる。
本開示において離型剤として好適に用いられるエステルワックスは、多官能エステルワックスがより好適であり、例えば、ペンタエリスリトールテトラパルミネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等のペンタエリスリトールエステル化合物;ヘキサグリセリンテトラベヘネートテトラパルミネート、ヘキサグリセリンオクタベヘネート、ペンタグリセリンヘプタベヘネート、テトラグリセリンヘキサベヘネート、トリグリセリンペンタベヘネート、ジグリセリンテトラベヘネート、グリセリントリベヘネート等のグリセリンエステル化合物;ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミネート等のジペンタエリスリトールエステル化合物;等が挙げられ、中でもグリセリンエステル化合物が好ましく、ヘキサグリセリンエステルがより好ましい。
本開示において離型剤として好適に用いられる炭化水素系ワックスは、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及び、フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス、パラフィンワックス、及びマイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックスが挙げられ、中でも、フィッシャートロプシュワックス、石油系ワックスが好ましく、石油系ワックスがより好ましく、パラフィンワックスが更に好ましい。
炭化水素系ワックスの数平均分子量は、300〜800であることが好ましく、400〜600であることがより好ましい。また、JIS K2235 5.4で測定される炭化水素系ワックスの針入度は、1〜10であることが好ましく、2〜7であることがより好ましい。
上記離型剤の他にも、例えば、ホホバ等の天然ワックス;オゾケライト等の鉱物系ワックス;等を用いることができる。
離型剤は、上述した1種又は2種以上のワックスを組み合わせて用いることが好ましい。
上記離型剤は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部用いられ、更に好ましくは1〜20質量部用いられる。
その他の添加物として、トナーの帯電性を向上させるために、正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、正帯電性トナーを得る観点からは、正帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。本開示のトナーは、正帯電性トナーであることが好ましい。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物及びイミダゾール化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのポリアミン樹脂、並びに4級アンモニウム含有共重合体、及び4級アンモニウム塩含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、及びFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物及びアルキルサリチル酸金属化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのスルホン酸含有共重合体、スルホン酸塩含有共重合体、カルボン酸含有共重合体及びカルボン酸塩含有共重合体等が挙げられる。
本開示では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.03〜8質量部の割合で用いることが望ましい。帯電制御剤の添加量が、0.01質量部未満の場合にはカブリが発生することがある。一方、帯電制御剤の添加量が10質量部を超える場合には印字汚れが発生することがある。
また、その他の添加物として、重合して結着樹脂となる重合性単量体を重合する際に、分子量調整剤を用いることが好ましい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本開示では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いることが望ましい。
(A−2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)
本開示では、少なくとも重合性単量体、及び着色剤を含む重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含む水系媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)、高速乳化分散機(プライミクス社製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩:4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシジエチルアセテート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルブタノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、印字耐久性も優れることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
有機過酸化物の中でも、開始剤効率がよく、残留する重合性単量体も少なくすることができることから、パーオキシエステルが好ましく、非芳香族パーオキシエステルすなわち芳香環を有しないパーオキシエステルがより好ましい。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物が水系媒体中へ分散された後、液滴形成前に添加されても良いが、水系媒体中へ分散される前の重合性単量体組成物へ添加されても良い。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、さらに好ましくは0.3〜15質量部であり、特に好ましくは1〜10質量部である。
本開示において、水系媒体とは、水を主成分とする媒体のことを言う。
本開示において、水系媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の無機化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機化合物が挙げられる。上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定化剤の中でも、無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドが好ましい。無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを用いることにより、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、また、洗浄後の分散安定化剤残存量を少なくできるため、得られるトナーが画像を鮮明に再現することができ、且つ環境安定性が優れたものとなる。
(A−3)重合工程
上記(A−2)のようにして、液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を加熱し、重合を開始し、着色樹脂粒子の水分散液を形成する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色樹脂粒子は、そのまま外添剤を添加して重合トナーとして用いてもよいが、この着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(又は、「カプセル型」ともいう)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点を有する物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上述した、上記着色樹脂粒子を用いて、コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、Tgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の、過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の、アゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100質量部に対して、好ましくは、0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。
シェル層の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
(A−4)洗浄、ろ過、脱水、及び乾燥工程
重合により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、ろ過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
上記の洗浄の方法としては、分散安定化剤として無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子の水分散液への酸、又はアルカリの添加により、分散安定化剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定化剤として、難水溶性の無機水酸化物のコロイドを使用した場合、酸を添加して、着色樹脂粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
脱水、ろ過の方法は、種々の公知の方法等を用いることができ、特に限定されない。例えば、遠心ろ過法、真空ろ過法、加圧ろ過法等を挙げることができる。また、乾燥の方法も、特に限定されず、種々の方法が使用できる。
(B)粉砕法
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
まず、結着樹脂及び着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、ヘンシェルミキサー(:商品名)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー等を用いて混合する。次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機、気流式分級機等の分級機により、所望の粒径に分級して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
なお、粉砕法で用いる結着樹脂及び着色剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物は、前述の(A)懸濁重合法で挙げたものを用いることができる。また、粉砕法により得られる着色樹脂粒子は、前述の(A)懸濁重合法により得られる着色樹脂粒子と同じく、in situ重合法等の方法によりコアシェル型の着色樹脂粒子とすることもできる。
結着樹脂としては、他にも、従来からトナーに広く用いられている樹脂を使用することができる。粉砕法で用いられる結着樹脂としては、具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ポリエステル樹脂、及びエポキシ樹脂等を例示することができる。
2.着色樹脂粒子
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により、着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、好ましくは4〜12μmであり、より好ましくは5〜10μmであり、さらに好ましくは6〜9μmであり、特に好ましくは6.5〜8.0μmである。Dvが4μm未満である場合には、トナーの流動性が低下し、転写性が悪化したり、画像濃度が低下したりする場合がある。また、Dvが4μm未満である場合には、CBDが小さくなりすぎることや、現像器のシール部の隙間等にトナーが入り込みやすくなること等から、トナー漏れが生じやすくなる。Dvが12μmを超える場合には、画像の解像度が低下する場合がある。
また、着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が、好ましくは1.00〜1.30であり、より好ましくは1.00〜1.20であり、更に好ましくは1.00〜1.10である。Dv/Dnが1.30を超える場合には、CBDが小さくなりすぎたり、転写性、画像濃度及び解像度の低下が起こる場合がある。着色樹脂粒子の体積平均粒径、及び個数平均粒径は、例えば、粒度分析計(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)等を用いて測定することができる。
本開示の着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.96〜1.00であることが好ましく、0.97〜1.00であることがより好ましく、0.98〜1.00であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96未満の場合、印字の細線再現性が悪くなるおそれがあり、かつ、CBDの値が0.525g/mL未満となるおそれがある。
本開示において、円形度は、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本開示における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。
3.トナーの製造方法
本開示においては、上記着色樹脂粒子を、外添剤と共に混合攪拌して外添処理を行うことにより、着色樹脂粒子の表面に、外添剤を付着させて1成分トナー(現像剤)とする。なお、1成分トナーは、さらにキャリア粒子と共に混合攪拌して2成分現像剤としてもよい。
CBDは、着色樹脂粒子に対する外添剤の付着度合い等に影響される。その影響因子としては、例えば、外添剤の種類や、外添処理条件(攪拌翼の周速の条件や外添処理時間等)が挙げられる。
本開示においては、外添剤として、個数平均一次粒径が36〜100nmである無機微粒子Aを含有していることが好ましい。
無機微粒子Aの個数平均一次粒径が36nm未満である場合には、CBDの値が大きくなりすぎる傾向にあるため、スペーサー効果が低下し、カブリの発生など印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、無機微粒子Aの個数平均一次粒径が100nmを超える場合には、CBDの値が小さくなりすぎる傾向にあるため、トナー粒子の表面から、当該無機微粒子Aが遊離し易くなり、外添剤としての機能が低下し、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
無機微粒子Aの個数平均一次粒径は、40〜80nmであることがより好ましく、45〜70nmであることがさらに好ましい。また、無機微粒子Aは疎水化処理されていてもよい。
無機微粒子Aの含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して、0.1〜2.5質量部であることが好ましく、0.3〜2.0質量部であることがより好ましく、0.5〜1.5質量部であることがさらに好ましい。
無機微粒子Aの含有量が0.1質量部未満の場合には、外添剤としての機能を十分に発揮させることができず、印字性能、保存性に悪影響を及ぼす場合がある。一方、無機微粒子Aの含有量が2.5質量部を超える場合には、トナー粒子の表面から、当該無機微粒子Aが遊離し易くなり、外添剤としての機能が低下し、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
本開示においては、外添剤として、個数平均一次粒径が15〜35nmである無機微粒子Bを含有していることが好ましい。
無機微粒子Bの個数平均一次粒径が15nm未満である場合には、CBDの値が大きくなりすぎる傾向にあるため、着色樹脂粒子の表面から内部に、当該無機微粒子Bが埋没し易くなり、トナー粒子に流動性を十分に付与させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、無機微粒子Bの個数平均一次粒径が35nmを超える場合には、CBDの値が小さくなりすぎる傾向にある結果、トナー粒子の表面に対して、当該無機微粒子Bが占める割合(被覆率)が低下するため、トナー粒子に流動性を十分に付与させることができない場合がある。
無機微粒子Bの個数平均一次粒径は、17〜30nmであることがより好ましく、20〜25nmであることがさらに好ましい。また、無機微粒子Bは疎水化処理されていてもよい。
無機微粒子Bの含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して、0.1〜2.0質量部であることが好ましく、0.2〜1.5質量部であることがより好ましく、0.3〜1.0質量部であることがさらに好ましい。
無機微粒子Bの含有量が0.1質量部未満の場合、外添剤としての機能を十分に発揮させることができず、流動性が低下したり、保存性や耐久性が低下したりする場合がある。一方、無機微粒子Bの含有量が2.0質量部を超える場合、トナー粒子の表面から、当該無機微粒子Bが遊離し易くなり、高温高湿環境下での帯電性が低下してカブリが発生する場合がある。
本開示においては、外添剤として、個数平均一次粒径が6〜14nmである無機微粒子Cを含有していることが好ましい。
無機微粒子Cの個数平均一次粒径が6nm未満である場合には、CBDの値が大きくなりすぎる傾向にあるため、着色樹脂粒子の表面から内部に、当該無機微粒子Cが埋没し易くなり、トナー粒子に流動性を十分に付与させることができず、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、無機微粒子Cの個数平均一次粒径が14nmを超える場合には、CBDの値が小さくなりすぎる傾向にある結果、トナー粒子の表面に対して、当該無機微粒子Cが占める割合(被覆率)が低下するため、トナー粒子に流動性を十分に付与させることができない場合がある。
無機微粒子Cの個数平均一次粒径は、6.5〜12nmであることがより好ましく、7〜10nmであることがさらに好ましい。また、無機微粒子Cは疎水化処理されていてもよい。
無機微粒子Cの含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して、0.05〜2.0質量部であることが好ましく、0.1〜1.5質量部であることがより好ましく、0.2〜1.0質量部であることがさらに好ましい。
無機微粒子Cの含有量が0.05質量部未満の場合、外添剤としての機能を十分に発揮させることができず、流動性が低下したり、保存性が低下したりする場合がある。一方、無機微粒子Cの含有量が2.0質量部を超える場合、トナー粒子の表面から、当該無機微粒子Cが遊離し易くなり、高温高湿環境下での帯電性が低下してカブリが発生する場合がある。
本開示のトナーは、無機微粒子A〜Cのうちいずれか1つを含むことが好ましく、いずれか2つを含むことがより好ましく、3つとも含むことがさらに好ましい。無機微粒子A〜Cをいずれも含み、無機微粒子A〜Cの粒径や添加量を適宜調節することにより、本開示のトナーは特定範囲のCBDの値となるように調製される。
無機微粒子A〜Cの例としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び酸化セリウム等が挙げられる。無機微粒子A〜Cは、互いにその材質が異なっていてもよいが、いずれも同じ材料からなることが好ましい。無機微粒子A〜Cは、いずれもシリカ及び/又は酸化チタンを含むことが好ましく、いずれもシリカからなることがより好ましい。
無機微粒子Aとしては、種々の市販のシリカ微粒子を用いることができ、例えば、日本アエロジル社製のVPNA50H(:商品名、個数平均一次粒径:40nm);クラリアント社製のH05TA(:商品名、個数平均一次粒径:50nm);等が挙げられる。
無機微粒子Bとしては、種々の市販のシリカ微粒子を用いることができ、例えば、日本アエロジル社製のNA50Y(:商品名、個数平均一次粒径:35nm);テイカ社製のMSP−012(:商品名、個数平均一次粒径:16nm);キャボット社製のTG−7120(:商品名、個数平均一次粒径:20nm)等が挙げられる。
無機微粒子Cとしては、種々の市販のシリカ微粒子を用いることができ、例えば、クラリアント社製のHDK2150(:商品名、個数平均一次粒径:12nm);日本アエロジル社製のR504(:商品名、個数平均一次粒径:12nm)、RA200HS(:商品名、個数平均一次粒径:12nm);テイカ社製のMSP−013(:商品名、個数平均一次粒径:12nm);キャボット社製のTG−820F(:商品名、個数平均一次粒径:7nm)等が挙げられる。
外添剤として、無機微粒子A〜Cに加えて、更に個数平均一次粒径が0.3〜2.0μmの有機微粒子Dを含有することがより好ましい。
有機微粒子Dの個数平均一次粒径が上記範囲内である場合、感光体へのフィルミングが起こり難く、経時的に安定した帯電性をトナー粒子に付与し、多枚数の連続印刷を行っても、カブリ等による画質の劣化が起こり難く、特に高温高湿環境(HH環境)下においても画質の劣化が起こり難いトナーが得られる。
有機微粒子Dの個数平均一次粒径は、0.4〜1.5μmがより好ましく、0.5〜1.0μmがさらに好ましい。
有機微粒子Dの含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して、0.05〜2.0質量部であることが好ましく、0.07〜1.5質量部であることがより好ましく、0.1〜1.2質量部であることがさらに好ましい。
有機微粒子Dの含有量が0.05質量部未満の場合、外添剤としての機能を十分に発揮させることができず、高温高湿環境下での帯電性が低下してカブリが発生する場合がある。一方、有機微粒子Dの含有量が2.0質量部を超える場合、トナー粒子の表面から、当該有機微粒子Dが遊離し易くなり、流動性が低下する場合がある。
有機微粒子Dとしては、脂肪酸金属塩粒子を用いることが好ましい。
脂肪酸金属塩粒子の脂肪酸部位(R−COO)に対応する脂肪酸(R−COOH)とは、カルボキシル基(−COOH)1個を持つカルボン酸(R−COOH)のうち、鎖式構造をもつものを全て含む。本開示においては、脂肪酸部位は、アルキル基(R−)の炭素数が多い高級脂肪酸から誘導されたものであることが好ましい。
高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸(CH(CH10COOH)、トリデカン酸(CH(CH11COOH)、ミリスチン酸(CH(CH12COOH)、ペンタデカン酸(CH(CH13COOH)、パルミチン酸(CH(CH14COOH)、ヘプタデカン酸(CH(CH15COOH)、ステアリン酸(CH(CH16COOH)、アラキジン酸(CH(CH18COOH)、ベヘン酸(CH(CH20COOH)、リグノセリン酸(CH(CH22COOH)等が挙げられる。脂肪酸のアルキル基の炭素数は12〜24であることが好ましく、14〜22であることがより好ましく、16〜20であることが更に好ましい。これらの脂肪酸金属塩粒子を構成する脂肪酸は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができるが、均一な特性を得る点から単独で用いることが好ましい。
脂肪酸金属塩を構成する金属としては、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn等が挙げられる。これらの中でも、Mg又はZnを採用することが好ましい。
有機微粒子Dとしては、種々の市販品を用いることができ、例えば、堺化学工業社製のSPZ−100F(:商品名、ステアリン酸亜鉛、個数平均一次粒径:0.5μm)、SPX−100F(:商品名、ステアリン酸マグネシウム、個数平均一次粒径:0.72μm)等が挙げられる。
外添処理を行う攪拌機は、着色樹脂粒子の表面に外添剤を付着させることができる攪拌装置であれば特に限定されず、例えば、ヘンシェルミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、メカノフュージョンシステム(:商品名、細川ミクロン社製)、及びメカノミル(:商品名、岡田精工社製)等の混合攪拌が可能な攪拌機を用いて外添処理を行うことができる。
なお、本開示に使用される外添剤粒子の個数平均一次粒径は、例えば、以下のように測定できる。まず、外添剤の個々の粒子について、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;TEM)等により粒径を測定する。このように200個以上の外添剤粒子の粒径を計測し、その平均値を、その粒子の個数平均一次粒径とする。
外添剤の使用量は、外添剤の被覆率によっても規定することができる。ここで、外添剤の被覆率とは、着色樹脂粒子表面に対し外添剤が被覆する割合を意味するものであり、下記式(A)により表される。
Figure 0006863386
(上記式(A)中、Dは着色樹脂粒子の粒径(μm)を、ρは着色樹脂粒子の密度を、Dは外添剤の粒径(nm)を、ρは外添剤の密度を、Xは外添剤の含有量(質量%)を、それぞれ表す。)
なお、トナーが2種類以上の外添剤を含む場合は、まず各外添剤について被覆率を計算し、その各被覆率を合計したものを、そのトナーについての外添剤の被覆率とする。
外添剤の被覆率は、好適には50〜150%、より好適には55〜120%、さらに好適には65〜95%である。
後述する実施例において示すように、攪拌翼の周速の条件や外添処理時間等を変えることによってもCBDを調節することができる。例えば、攪拌翼の周速をより速くしたり外添処理時間を長くしたりするほど、CBDが上がってトナー漏れの可能性が低減できる傾向があり、一方、攪拌翼の周速をより遅くしたり外添処理時間を短くしたりするほど、CBDが下がって耐ブロッキング性が向上する傾向がある。もっとも、CBDは上述した外添剤の組成等からも影響を受けるため、上記傾向は必ずしも全てのトナーについて当てはまるものではない。
所望のCBDを得るための好適な外添処理条件としては、攪拌翼の周速を25〜45m/s、外添処理時間を3分間〜30分間とする条件が挙げられる。
4.本開示のトナー
本開示のトナーは、コンディショニング後のかさ密度(CBD)により規定されるトナーである。CBDは、粉体流動性分析装置を用いて求められる値である。
トナー漏れの主な原因の1つとして、現像器のシール部近傍でトナー溜りが形成され、トナー溜りの崩壊と共にトナーがシール部に侵入することが挙げられる。シール部近傍のトナー溜りの強固さ(すなわち、トナーの塊の固さ)は、一定容積の容器におけるコンディショニング後のトナーの充填され易さ(すなわちCBD)に置き換えることができる。そこで、本開示においてはCBDをトナー漏れ性の指標とした。
本開示のトナーについてCBDを測定する場合には、粉体流動性分析装置に関する公知文献等を参照することができ、例えば、「粉体流動性分析装置 パウダーレオメータ FT−4 学術資料」(シスメックス株式会社 科学計測事業部 発行、2007年9月1日初版発行)等の公知文献(特に6〜7頁及び10頁)を参照することができる。ただし、本開示におけるCBDは、必ずしも上記公知文献に記載された内容のみに限定されるものではない。
粉体流動性分析装置(以下、分析装置と称する場合がある。)としては、例えば、パウダーレオメータ FT4(:商品名、Freeman Technology社製)を使用することができる。
本開示におけるコンディショニングとは、トナーを充填する操作に対応する。したがって、コンディショニング後のかさ密度とは、トナー現像時に形成されるトナー溜り中の、密に充填されたトナーのかさ密度を模擬するものである。
コンディショニング操作の典型例は以下の通りである。まず、測定容器にトナー試料を所定量加えた後、分析装置が備えるブレードの先端速度を所定の速度とし、且つブレードの進入角度を所定の角度として、当該ブレードをトナー層表面からトナー層内部へ通過させ、さらにトナー層内部からトナー層表面まで引き上げて、コンディショニングを行う。トナー層内部を良くかき混ぜるために、ブレードの先端速度や進入角度は、測定容器内におけるブレードの先端位置によって変えてもよい。
トナー層表面からブレードを進入させた後、ブレードをトナー層表面から引き上げるまでの一連の操作を、コンディショニング操作1回とする。コンディショニング操作を3回行った後、トナーケーキ層を作製する。得られたトナーケーキ層の質量を測定容器の体積によって除した値を、コンディショニング後のかさ密度(CBD、g/mL)とする。
本開示のトナーは、CBDの値が0.525〜0.565g/mLであるトナーである。
CBDが0.525g/mL未満である場合にはトナー漏れが生じる。これは、外添処理条件が緩すぎることによる(すなわち、攪拌翼の周速が遅すぎたり、外添処理時間が短すぎたりすることによる)ものと考えられる。上述したように、トナー漏れは、トナーの流動性が悪くなる結果、トナー溜りの形成を発端として生じると考えられる。トナーは、一度圧密になると、再び流動化させるのが難しい。特に、現像器のシール部付近のトナーは循環しにくいため、トナー漏れが生じやすい。適度に高いCBDを有するトナーは、一定容積内で比較的高密度で充填され易いことから、トナー溜りが崩れにくいため、トナー漏れが生じにくい。
一方、CBDが0.565g/mLを超える場合には、耐ブロッキング性が悪化する。これは、外添処理条件が厳しすぎることにより(すなわち、攪拌翼の周速が速すぎたり、外添処理時間が長すぎたりすることによる)、高密度で充填され易いトナー粒子の割合が増す結果、トナーが凝集しやすくなるためと考えられる。
本開示のトナーは、CBDの値が0.527〜0.558g/mLであることが好ましく、0.530〜0.555g/mLであることがより好ましい。
トナーのBET比表面積は1.50〜1.90m/gであることが好ましい。トナーのBET比表面積が1.50m/g未満である場合には、外添剤等が着色樹脂粒子内部に埋め込まれすぎる結果、耐ブロッキング性が悪化するおそれがある。一方、トナーのBET比表面積が1.90m/gを超える場合には、着色樹脂粒子表面から遊離する外添剤等の量が多くなりすぎる結果、トナーのシール部への侵入や、トナーダムの強度低下を招き、トナー漏れが生じるおそれがある。
トナーのBET比表面積は、1.55〜1.88m/gであることがより好ましく、1.59〜1.86m/gであることがさらに好ましい。
トナーのBET比表面積の測定には、公知の方法を用いることができる。トナーのBET比表面積の測定例としては、BET比表面積測定装置(マウンテック社製、商品名:Macsorb HM model−1208)等を用いて、窒素吸着法(BET法)により測定する方法等が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本開示を更に具体的に説明するが、本開示は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
1.静電荷像現像用トナーの製造
[実施例1]
重合性単量体としてスチレン77部及びn−ブチルアクリレート23部、ブラック着色剤としてカーボンブラック7部を、インライン型乳化分散機(大平洋機工社製、商品名:マイルダー)を用いて分散させて、重合性単量体混合物を得た。
上記重合性単量体混合物に、帯電制御剤として帯電制御樹脂(4級アンモニウム塩共重合体)1.6部、離型剤としてヘキサグリセリンオクタベヘネート(融点70℃)5部、パラフィンワックス(融点68℃)5部、マクロモノマーとしてポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成社製、商品名:AA6)0.3部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.6部、及び分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.5部を添加し、混合、溶解して、重合性単量体組成物を調製した。
他方、室温下で、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)10.2部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.2部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
上記水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、攪拌した。そこへ重合開始剤としてt−ブチルパーオキシジエチルアセテート4.4部を投入した後、インライン型乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)を用いて、15,000rpmの回転数で10分間高速剪断攪拌して分散を行い、重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
上記重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温し、重合反応を開始させた。重合転化率が、ほぼ100%に達したときに、シェル用重合性単量体としてメチルメタクリレート2部、及びイオン交換水10部に溶解したシェル用重合開始剤である2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド)(和光純薬社製、商品名:VA−086、水溶性)0.3部を添加し、90℃で4時間反応を継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル型構造を有する着色樹脂粒子の水分散液を得た。
上記着色樹脂粒子の水分散液を、室温下で、硫酸を攪拌しながら滴下し、pHが6.5以下となるまで酸洗浄を行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分にイオン交換水500部を加えて再スラリー化させて、水洗浄処理(洗浄、濾過、及び脱水)を数回繰り返し行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分を乾燥機の容器内に入れ、45℃で48時間乾燥を行い、体積平均粒径(Dv)が7.3μm、個数平均粒径(Dn)が6.7μm、粒径分布(Dv/Dn)が1.09である着色樹脂粒子を得た。
上記により得られた着色樹脂粒子100部に、外添剤として、無機微粒子Aとして個数平均一次粒径50nmのシリカ微粒子(クラリアント社製、商品名:H05TA)を1.3部、無機微粒子Bとして個数平均一次粒径20nmのシリカ微粒子(キャボット社製、商品名:TG−7120)を0.5部、無機微粒子Cとして個数平均一次粒径7nmのシリカ微粒子(キャボット社製、商品名:TG−820F)を0.2部、及び有機微粒子Dとして個数平均一次粒径0.5μmのステアリン酸亜鉛微粒子(堺化学工業社製、商品名:SPZ−100F)を0.1部添加し、冷却用ジャケットを有する容量10Lのラボスケールの高速攪拌装置(日本コークス社製、商品名:FMミキサー)を用いて、攪拌翼の周速32.2m/s、外添処理時間6.0分の条件下で混合攪拌して外添処理を行い、実施例1の静電荷像現像用トナーを製造した。試験結果を表1に示す。
[実施例2〜実施例10、比較例1〜比較例4]
実施例1の外添処理において、無機微粒子Aの添加量、無機微粒子Bの添加量、攪拌翼の周速、及び外添処理時間を下記表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜実施例10及び比較例1〜比較例4の静電荷像現像用トナーを作製し、試験に供した。
2.静電荷像現像用トナーの評価
上記実施例1〜実施例10及び比較例1〜比較例4の静電荷像現像用トナーについて、着色樹脂粒子特性及びトナー特性を調べ、さらにトナー評価を行った。詳細は以下の通りである。
(1)着色樹脂粒子特性及びトナー特性
ア.着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)及び粒径分布(Dv/Dn)
測定試料(着色樹脂粒子)を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フイルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mLを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30mL加え、20W(Watt)の超音波分散機で3分間分散させた後、粒度分析計(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
イ.着色樹脂粒子の平均円形度
容器中に、予めイオン交換水10mLを入れ、その中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸)0.02gを加え、更に測定試料(着色樹脂粒子)0.02gを加え、超音波分散機で60W(Watt)、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度が3,000〜10,000個/μLとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000〜10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA−3000)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記計算式1に示され、平均円形度は、その平均をとったものである。
計算式1:(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
ウ.被覆率
着色樹脂粒子に対する外添剤の被覆率は、下記式(A)により求めた。
Figure 0006863386
(上記式(A)中、Dは着色樹脂粒子の粒径(μm)を、ρは着色樹脂粒子の密度を、Dは外添剤の粒径(nm)を、ρは外添剤の密度を、Xは外添剤の含有量(質量%)を、それぞれ表す。)
本実施例においては、Dとして着色樹脂粒子の個数平均粒径(Dn)の値を、Dとして各外添剤の個数平均一次粒径の値を、ρとして着色樹脂粒子の個数平均粒径(Dn)と質量から求められる密度の値を、ρとして外添剤の個数平均一次粒径と質量から求められる密度の値を、上記式(A)にそれぞれ代入した。また、Xとしては、着色樹脂粒子100質量部に対する各外添剤の含有量の値を、外添剤の含有量(質量%)の値に換算して、上記式(A)に代入した。
無機微粒子A〜Dについて上記式(A)より被覆率を計算し、その各被覆率を合計したものを、そのトナーについての外添剤の被覆率とした。
エ.トナーにおけるコンディショニング後のかさ密度(CBD)
以下の測定は、粉体流動性分析装置(Freeman Technology社製、商品名:パウダーレオメータ FT4)を用いて行った。
まず、トナーのコンディショニングを以下の通り行った。クランプを取り付けた測定容器(内径:50mm、容積:160mL)と付属容器(内径:50mm、容積:85mL)をスプリッタで連結し、連結後の容器に評価用トナーを100g程度充填し、そのまま10分間静置させた。なお、トナー充填量は、測定容器の容量を超える程度とした。また、付属容器は測定容器の上部に積み重ねて連結したものとし、測定容器と付属容器の合計の高さは140mmであった。以下の説明において、「測定容器の底面から○○mmの位置」という場合には、付属容器も測定容器の一部とみなすものとする。
次に、プロペラ型ブレードを装着した分析装置に測定容器をセットし、当該ブレードをトナー層表面から進入させ、トナーを攪拌しながら当該ブレードを垂直に下降させ、測定容器の底面から10mmの位置まで当該ブレードを到達させた。その際のブレードの先端速度及び進入角度は以下の通りとした。なお、ブレードの進入角度とは、ブレードが描くらせん経路とトナー層表面とが交わる角度を意味する。
・ブレードの先端速度:60mm/sec
・ブレードの進入角度:時計回りに5°
続いて、上記の状態から、ブレードの先端速度は変えず、ブレードの進入角度を時計回りに2°方向となるように変えて、トナーを攪拌しながら、測定容器の底面から1mmの位置まで当該ブレードを下降させた。
次に、ブレードの先端速度は変えず、ブレードの進入角度を反時計回りに5°方向となるように変えて、トナーを攪拌しながら、測定容器の底面から100mmの位置まで当該ブレードを上昇させ、ブレードをトナー層表面から引き上げた。
トナー層表面から引き上げたブレードを、時計回り、反時計回りと小さく交互に回すことにより、ブレードに付着した余剰のトナーを払い落とした。
トナー層表面からブレードを進入させた後、ブレードをトナー層表面から引き上げるまでの上記一連の操作をコンディショニング操作1回とした。
上記コンディショニング操作を3回行った後、評価用トナーの容量を調整するため、測定容器のみにトナーが充填される様にスプリッタを用いてトナーをすり切り、測定容器と略等しい体積を有するトナーケーキ層を作製した。
得られたトナーケーキ層の質量を測定容器の体積によって除した値を、コンディショニング後のかさ密度(CBD、g/mL)とした。
オ.BET比表面積の測定
各トナーについて、全自動BET比表面積測定装置(マウンテック社製、商品名:Macsorb HM model−1208)を用いて、窒素吸着法(BET法)によりBET比表面積を測定した。
(2)トナー評価
ア.トナー漏れ試験
トナー漏れ試験には、非磁性一成分現像方式の市販プリンターを改造したものを用いた。まず、当該プリンターのトナーカートリッジにトナーを充填した後、高温高湿(H/H)環境下(温度:32.5℃、湿度:80%)で、24時間放置した。次に、同環境下にて、トナーカートリッジをプリンターにセットし、プリンターを10秒間運転した後、10秒間停止するといったサイクルを計16時間繰り返し行った。その際、2時間毎に現像ローラの軸方向両端部と現像カートリッジの筐体との間のシール部分を観察し、トナー漏れの有無を確認した。
同様の試験を3回実施し、漏れが確認された時間の平均(トナー漏れ平均時間)を漏れ性の指標とした。トナー漏れ平均時間が長いほど漏れにくいトナーであることを意味する。
イ.ブロッキング試験
トナー20gを密閉した容器に入れて、密閉した後、所定の温度(55℃、56℃、又は57℃)にした恒温水槽の中に該容器を沈め、8時間経過した後に取り出した。取り出した容器からトナーを42メッシュの篩の上にできるだけ振動を与えないように移し、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商品名:パウダテスタPT−R)にセットした。篩の振幅を1.0mmに設定して、30秒間振動した後、篩の上に残ったトナーの質量を測定し、これをトナーの凝集量(g)とした。トナーの凝集量が小さい程、凝集したトナーが少なく、保存性が良いことを意味する。
実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例4の静電荷像現像用トナーの測定及び評価結果を、外添処理条件と併せて下記表1に示す。なお、下記表1中「>16」とは、トナー漏れ試験を3回実施しても、試験時間(16時間)内に一度もトナー漏れが確認されなかったことを意味する。
Figure 0006863386
3.トナーの検討
以下、表1を参照しながら、静電荷像現像用トナーの評価結果について検討する。
表1より、比較例1のトナーは、CBDが0.523g/mLのトナーである。また、比較例2のトナーは、CBDが0.517g/mLのトナーである。
表1より、比較例1及び比較例2のトナーは、トナー凝集量が55〜57℃の範囲においていずれも0.2gである。したがって、これらのトナーは、少なくとも高温保存性に問題は見られない。
しかし、比較例1のトナーは、トナー漏れ平均時間が10時間である。また、比較例2のトナーは、トナー漏れ平均時間が4時間である。したがって、CBDが0.525g/mL未満の比較例1及び比較例2のトナーは、いずれも漏れやすいことが分かる。
表1より、比較例3のトナーは、CBDが0.595g/mLのトナーである。また、比較例4のトナーは、CBDが0.573g/mLのトナーである。
表1より、比較例3及び比較例4のトナーは、55℃のトナー凝集量がいずれも2g以上であり、56〜57℃のトナー凝集量がいずれも11g以上である。したがって、CBDが0.565g/mLを超える比較例3及び比較例4のトナーは、高温保存性に劣ることが分かる。
一方、表1より、実施例1〜実施例10のトナーは、CBDが0.533〜0.562の範囲内のトナーである。表1より、実施例1〜実施例10のトナーは、トナー漏れ平均時間が16時間以上であり、かつ、55℃のトナー凝集量がいずれも0.2gであり、56℃のトナー凝集量が10g以下であり、57℃のトナー凝集量が16g以下である。
よって、CBDが0.525〜0.565g/mLの範囲内である実施例1〜実施例10のトナーは、トナー漏れや高温放置後の凝集が少ないトナーであることが分かる。
以下、トナーの外添処理条件が、CBD及びトナー特性に与える影響について検討する。
まず、攪拌翼の周速の条件のみが異なる実施例1(周速:32.2m/s)、比較例1(周速:28.7m/s)及び比較例2(周速:23.1m/s)を比較する。CBDの値は、実施例1、比較例1、比較例2の順に大きい。また、トナー漏れ平均時間は、実施例1、比較例1、比較例2の順に長い。これらの結果から、攪拌翼の周速を速くすることにより、CBDの値が上がり、トナー漏れの可能性が低減できると推測される。
次に、外添処理時間が異なる実施例2(外添処理時間:6分)及び実施例5(外添処理時間:12分)を比較する。これらは、その他の外添処理条件がほとんど変わらない。外添処理時間は、実施例5、実施例2の順に長い。また、CBDは、実施例5、実施例2の順に大きい。トナー凝集量は、特に高い温度域において、実施例5の方が実施例2よりも多い。これらの結果から、外添処理時間を延ばすほど、CBDの値が上がる一方、耐ブロッキング性がやや低下すると推測される。
以下、外添剤の含有量等が、トナー特性に与える影響について検討する。
まず、無機微粒子AとBの組成のみが異なる実施例5(無機微粒子A:1.2部、無機微粒子B:0.5部)、及び実施例6(無機微粒子A:0.8部、無機微粒子B:0.7部)を比較する。
表1より、実施例5と実施例6のトナーはいずれもトナー漏れの問題は見られない。また、実施例6のトナーは、実施例5のトナーと比較して、高温条件下でのトナー凝集量がやや多い。また、実施例6のCBDは、実施例5のCBDよりも大きい。
以上の結果から、無機微粒子Aの含有量が無機微粒子Bの含有量の2倍を超える場合(実施例5)は、無機微粒子Aと無機微粒子Bを同程度含む場合(実施例6)よりも、高温条件下での保存性がやや向上する傾向にあるといえる。これは、粒径の大きい無機微粒子Aは保存性向上に対する寄与が高いことによる。その一方、無機微粒子Aは無機微粒子Bよりもトナーの流動性に対する寄与が小さいため、無機微粒子Aを多く含む程CBDが小さくなる傾向にあると推測される。
次に、無機微粒子AとBの組成、及び被覆率が異なる実施例6(無機微粒子A:0.8部、無機微粒子B:0.7部、被覆率:69.0%)、実施例9(無機微粒子A:0.7部、無機微粒子B:0.6部、被覆率:60.0%)、実施例10(無機微粒子A:1.0部、無機微粒子B:0.8部、被覆率:77.7%)を比較する。
表1より、実施例6、実施例9、実施例10のトナーにはいずれもトナー漏れの問題は見られない。また、より高温条件下でのトナー凝集量(56℃及び57℃)は、実施例9、実施例6、実施例10の順に多い。一方、被覆率は実施例10、実施例6、実施例9の順に多い。さらに、CBDの値は、実施例10、実施例9、実施例6の順に大きい。
以上の結果から、無機微粒子Aと無機微粒子Bを同程度含む場合(実施例6、実施例9、実施例10)には、被覆率が高いほど高温保存性が向上する傾向にあるといえる。被覆率は外添剤の総含有量を増やすほど高くなる傾向にあるため、高温保存性を高めたい場合には、外添剤を多く添加すれば良いといえる。

Claims (4)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
    粉体流動性分析装置を用いて求められるコンディショニング後のかさ密度の値が、0.525〜0.565g/mLであり、
    前記外添剤が、無機微粒子Aとしての個数平均一次粒径が36〜100nmのシリカ微粒子無機微粒子Bとしての個数平均一次粒径が15〜35nmのシリカ微粒子、及び有機微粒子Dとしての個数平均一次粒径が0.3〜2.0μmの脂肪酸金属塩粒子を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記静電荷像現像用トナーのBET比表面積が1.50〜1.90m/gであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記静電荷像現像用トナーの平均円形度が0.96〜1.00であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が4〜12μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
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