JP6856337B2 - 羽根駆動装置及び光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、絞り装置などの羽根駆動装置及びこの羽根駆動装置を備えたカメラ等の光学装置に関する。
羽根駆動装置(絞り装置)において形成される光通過開口としての絞り開口の形状は、できるだけ円形に近い方が好ましく、円形に近い絞り開口を形成するために3枚以上の多数枚の絞り羽根(光量調節羽根)が用いられる場合が多い。また、ベース部材(開口形成部材)に形成した固定開口の周囲で回動可能な駆動リングにより多数枚の絞り羽根を回動させることで、円形に近い多角形の絞り開口を形成する。
ここで、特許文献1には、絞り開口形状が円形に近づくように、複数セットの絞り羽根を切り替える絞り装置が開示されている。
特開2012−123299号公報
しかし、特許文献1の絞り装置では、絞り羽根のそれぞれに回動中心ダボと開閉駆動ダボのそれぞれを設けなければならず、小型化に不利であった。
本発明は、開放状態から小絞り径まで、円形な光通過開口を形成し、且つ、小型な羽根駆動装置及び光学装置を提供するものである。
本発明の羽根駆動装置は、
光が通過する開口部を形成する開口形成部材と、
前記開口形成部材の前記開口部の周囲に配置される羽根群と、
前記羽根群を前記開口部の周囲で回動させる回動部材と、
前記回動部材に設けられ、前記羽根群に係合する第一ピンと、
前記開口形成部材に設けられ、前記羽根群に係合する第二ピン
を備え、
前記羽根群を複数有し、
前記回動部材による複数の羽根群の回動方向が同一であり、
前記羽根群のうちの第一の羽根群の各羽根には、前記羽根群のうちの第二の羽根群に含まれる羽根のいずれか一つに挿通された前記第一ピン及び前記第二ピンの両方が挿通されていることを特徴とする。
本発明によれば、開放状態から任意の絞り径(小絞り域)まで、円形な光通過開口を形成し、且つ、小型な羽根駆動装置及び光学装置を実現することができる。
本発明の実施形態1に係る羽根駆動装置の分解斜視図。 実施形態1の羽根駆動装置の光通過開口を示す図。 実施形態1の第1の絞り羽根群の絞り羽根を示す図。 実施形態1の第2の絞り羽根群の絞り羽根を示す図。 実施形態1の第3の絞り羽根群の絞り羽根を示す図。 実施形態1の第1の絞り羽根群を示す図。 実施形態1の第1と第2の絞り羽根群を示す図。 実施形態1の第1と第2と第3の絞り羽根群を示す図。 実施形態1の第1の絞り羽根の圧力角の説明図。 実施形態1の第1と第2と第3の絞り羽根の圧力角を示す図。 実施形態1の第1の絞り羽根の圧力角の説明図。 実施形態1の第1と第2と第3の絞り羽根の圧力角を示す図。 実施形態1の光通過開口を示す図。 実施形態1の円形度を示す図。 実施形態1の円形度を示す図。 実施形態1の絞り羽根群を示す図。 実施形態1の絞り羽根群を示す図。 実施形態1の断面図。 実施形態1の羽根駆動装置とレンズの断面図。 実施形態1の羽根駆動装置の編み上がり状態図。 従来の羽根駆動装置の編み上がり状態図。 本発明の実施形態2に係る羽根駆動装置の分解斜視図。 本発明の実施形態3に係る羽根駆動装置の分解斜視図。 本発明の実施形態4に係る断面図 本発明の実施形態5に係る羽根駆動装置の分解斜視図。 本発明の実施形態6に係る羽根駆動装置の分解斜視図。 本発明の実施形態7に係る羽根駆動装置の分解斜視図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施形態1>
図1には、本発明の実施形態1である羽根駆動装置(絞り装置)の分解斜視図を示す。
図1において、4は、中央に開口部4aが形成されているベース部材(開口形成部材)である。ベース部材4には、光を通過する開口部4aと内係合部4bとカムピン4cを有する。
ベース部材4は、樹脂成形にて作成することができる。ベース部材4には、駆動部5が取り付けられる。駆動部5は、例えば、ステッピングモータ、ガルバノメータなどを使用する。駆動部5の回転軸に、ピニオン6が取り付けられる。
7は、駆動リング(開口形成部材)である。駆動リング7は、内係合部7bと駆動ピン7dと被駆動部7eと遮光部7fを有する。駆動リング7は樹脂成形にて作成することができる。また、例えば、樹脂フィルム(PETシート材等)をプレス加工して作成することができる。
駆動リング7の内係合部7bは、ベース部材4の係合部4bと係合する。ベース部材4の係合部4bは、回転中心となる円形状であってもよい。本実施形態1では、係合部4bは、複数の凸部で構成されており、駆動リング7の内係合部7bと係合する。
なお、実施形態1では、駆動リング7が外側、ベース部材4が内側の関係で、係合させているが、駆動リング7を内側とし、ベース部材4を外側とし、係合させてもよい。
また、駆動リング7には、被駆動部7eであるギア部がある。被駆動部7eは、ピニオン6と噛み合っている。駆動部5で発生した回転力をピニオン6から被駆動部7eに伝え、駆動リング7が回転する。
また、遮光部7fはフォトインタラプタ9のスリット内を出入りする。フォトインタラプタ9は遮光部7fを検知するセンサの役割を果たし、羽根駆動装置の初期位置等の位置検出に使用する。
10は、第1の絞り羽根群である。20は、第2の絞り羽根群である。30は、第3の絞り羽根群である。本実施形態の絞り羽根群は、第1〜第3の絞り羽根群10,20,30の3群としたが、絞り羽根群は、2群以上であれば、何群でもよい。また、絞り羽根群は複数枚の絞り羽根で構成されていれば、何枚でも構わない。
第1の絞り羽根群10は、複数の絞り羽根1によって構成される。本実施形態1では、7枚の絞り羽根1で絞り羽根群10を形成する。各絞り羽根1には、絞り開口形成縁部1rと被駆動部である係合部(係合穴)1dとカム溝1cが形成される。
第2の絞り羽根群20は、複数の絞り羽根2によって構成される。本実施形態1では、7枚の絞り羽根2で絞り羽根群20を形成する。各絞り羽根2には、絞り開口形成縁部2rと被駆動部である係合部(係合穴)2dとカム溝2cが形成される。
第3の絞り羽根群30は、複数の絞り羽根3によって構成される。本実施形態1では、7枚の絞り羽根3で絞り羽根群30を形成する。各絞り羽根3には、絞り開口形成縁部3rと被駆動部である係合部(係合穴)3dとカム溝3cが形成される。
本実施形態1では、同じ形状の絞り羽根を1つの群として説明しているが、絞り羽根の群には互いに異なる形状の絞り羽根が混在していてもよい。
絞り羽根1、絞り羽根2および絞り羽根3は、例えば、PETシート材等をプレス加工して作成することができる。また、絞り羽根1〜3には、遮光処理、反射防止処理、摺動処理等がされていると望ましい。
8は、ケース部材である。ケース部材8には、開口部8aが形成される。ベース部材4とケース部材8で形成された空間の中を駆動リング7と複数の絞り羽根群(第1の絞り羽根群10、第2の絞り羽根群20、第3の絞り羽根群30)が駆動する。
絞り羽根1の係合穴1dは、駆動リング7の駆動ピン7dに係合する。ピニオン6が回転し、駆動リング7の被駆動部7eに力がかかり、駆動リング7が回転する。駆動リング7が回転すると、駆動リング7の駆動ピン7dから絞り羽根1の係合穴1dに駆動力が与えられ、絞り羽根1が駆動する。
絞り羽根1のカム溝1cは、ベース部材のカムピン4cに係合している。そのため、カム溝1cによって、絞り羽根1は、ベース部材4の開口部4aに内外に出入りする。複数の絞り羽根1により構成される第1の絞り羽根群10の絞り開口形成縁部1rにより、開口部4a上で絞り開口形状が形成される。
絞り羽根2の係合穴2dは、駆動リング7の駆動ピン7dに係合する。ピニオン6が回転し、駆動リング7の被駆動部7eに力がかかり、駆動リング7が回転する。駆動リング7が回転すると、駆動リング7の駆動ピン7dから絞り羽根2の係合穴2dに駆動力が与えられ、絞り羽根2が駆動する。
絞り羽根2のカム溝2cは、ベース部材のカムピン4cに係合している。そのため、カム溝2cによって、絞り羽根2は、ベース部材4の開口部4aに内外に出入りする。複数の絞り羽根2により構成される第2の絞り羽根群20の絞り開口形成縁部2rにより、開口部4a上で絞り開口形状が形成される。
絞り羽根3の係合穴3dは、駆動リング7の駆動ピン7dに係合する。ピニオン6が回転し、駆動リング7の被駆動部7eに力がかかり、駆動リング7が回転する。駆動リング7が回転すると、駆動リング7の駆動ピン7dから絞り羽根3の係合穴3dに駆動力が与えられ、絞り羽根3が駆動する。
絞り羽根3のカム溝3cは、ベース部材のカムピン3cに係合している。そのため、カム溝3cによって、絞り羽根3は、ベース部材4の開口部4aに内外に出入りする。複数の絞り羽根3により構成される第3の絞り羽根群30の絞り開口形成縁部3rにより、開口部4a上で絞り開口形状が形成する。
すなわち、駆動リング7の駆動ピン7dに複数の絞り羽根(絞り羽根1、絞り羽根2、絞り羽根3)が係合する。複数種類の羽根1〜3に駆動ピン7dが連通しており、また、複数種類の羽根1〜3にカムピン4cが連通しているため、装置の小型化に有効である。
また、1つの駆動部5により、複数の絞り羽根群10,20,30を同時に駆動させることが可能である。
ここで、本実施形態では、すべての駆動ピン7dに全羽根群10〜30の絞り羽根1〜3を連通させているが、適宜に係合させる羽根を減らしてもよい。例えば、ある駆動ピン7d、およびカムピン3cには、1種類の羽根のみ係合させ、別の駆動ピン7dおよびカムピン3cに他の種類の羽根を係合させてもよい。
また、例えば、駆動ピン7dよびカムピンcをそれぞれ9本に変更し、3本ずつ絞り羽根群10、絞り羽根群20、絞り羽根群30に割り当てて構成してもよい。
また、本実施形態では、駆動部5を駆動源にしているが、駆動リング7を手動で回転させてもよい。さらに、本実施形態では、ピニオン6と駆動リング7の駆動力をギアにより伝達させているが、駆動部5に駆動ピンを有するアーム部材を取り付け、駆動リング7に係合溝を設け、前記駆動ピンと係合させ、駆動力を伝達させてもよい。
また、本実施形態1では、ベース部材4のカムピンcより駆動リング7の駆動ピン7dが外側に位置している。駆動リング7の駆動ピン7dが絞り羽根1〜3の係合穴1d〜3dに係合し、ベース部材4のカムピン4cに絞り羽根1〜3のカム溝1c〜3cを係合し、駆動リング7を回転させているが、これらの関係を相対的に反対にしてもよい。
例えば、駆動リング7の駆動ピン7dを円周方向に対して内側、ベース部材4の回転軸を外側に配置し、絞り羽根1〜3の係合穴1d〜3dをベース部材4の回転軸に係合させ、絞り羽根1〜3のカム溝1c〜3cを駆動リング7の駆動ピン7dに係合させ、駆動リング7を回転させて駆動してもよい。
図2は、絞り開口形状が異なる状態ST2−1〜ST2−3を示す。状態ST2−1は第1の絞り開口Aを示す。絞り開口Aは、絞り羽根群10で形成される。状態ST2−2は第2の絞り開口Bを示す。絞り開口Bは、絞り羽根群20で形成される。状態ST2−3は第3の絞り開口Cを示す。絞り開口Cは、絞り羽根群30で形成される。
絞り開口A,B,Cは、円形であり、絞り開口はその直径を徐々に変化することができる。絞り開口A,B,Cの直径は、A>B>Cの関係にある。
図3は、実施形態1の羽根駆動装置に絞り羽根1を1枚取り付けた図である。図4は、実施形態1の絞り装置に絞り羽根2を1枚取り付けた図である。図5は、実施形態1の絞り装置に絞り羽根3を1枚取り付けた図である。
絞り開口Aは、絞り羽根群10(絞り羽根1の開口形成縁部1r)により形成される。絞り開口Bは、絞り羽根群20(絞り羽根2の開口形成縁部2r)により形成される。絞り開口Cは、絞り羽根群30(絞り羽根3の開口形成縁部3r)により形成される。このとき、各絞り羽根1〜3の開口形成縁部1r〜3rの円弧Rの大小関係は、1r>2r>3rとなる。
図6は、絞り羽根群10が開口部4aに内外に出入りする状態を示した図である。絞り羽根群20、絞り羽根群30は不図示である。状態ST6−1は、真円の絞り開口Aを形成する際の絞り羽根群10の状態である。状態ST6−2は、真円の絞り開口Bを形成する際の状態(絞り羽根群10が退避位置の状態)である。状態ST6−3は、真円の絞り開口Bを形成する際の状態(絞り羽根群10が退避位置の状態)である。
絞り羽根1の開口部4aに対する内外の出入りはカム溝1cにより調整される。絞り開口Aは、第1の絞り羽根1の開口形成縁部1rによって構成される。絞り開口B、絞り開口Cは、他の絞り羽根群20、30で形成するため、絞り羽根群10は、絞り開口BまたはCの輪郭から退避した位置にとどまる。
図7は、絞り羽根群20が開口部4aに内外に出入りする状態を示した図である。絞り羽根群30は不図示である。絞り羽根群10の上に、絞り羽根群20を重ねて図示している。状態ST7−1は、真円の絞り開口Aを形成する際の状態であり、絞り羽根群20は退避位置にある。状態ST7−2は、真円の絞り開口Bを形成する際の絞り羽根群20の状態である。状態ST7−3は、真円の絞り開口Cを形成する際の状態であり、絞り羽根群20は退避状態である。
絞り羽根2の開口部4aに対する内外の出入りはカム溝2cにより調整される。絞り開口Aは、絞り羽根群10によって構成される。絞り羽根群20は、絞り開口Aの輪郭から退避した位置にとどまり、絞り開口Aの形成に関与しない。絞り開口Bは、絞り羽根2の開口形成縁部2rによって構成される。絞り開口Cは、他の絞り羽根群30で形成するため、絞り羽根群20は絞り開口Cの輪郭から退避した位置にとどまる。
図8は絞り羽根群30が開口部4aの内外に出入りする状態を示した図である。絞り羽根群10の上に、絞り羽根群20、絞り羽根群30を重ねて図示している。状態ST8−1は、真円の絞り開口Aを形成する際の状態であり、絞り羽根群20および絞り羽根群30は退避位置にある。状態ST8−2は、真円の絞り開口Bを形成する際の状態であり、絞り羽根群30は退避位置にある。状態ST8−3は、真円の絞り開口Cを形成する際の絞り羽根群30の状態である。
絞り羽根3の開口部4aに対する内外の出入りはカム溝3cにより調整される。絞り開口Aは、絞り羽根群10によって構成される。絞り羽根群30は、絞り開口Aの輪郭から退避した位置にとどまり、絞り開口Aの形成に関与しない。
絞り開口Bは、絞り羽根群20によって構成される。絞り羽根群30は、絞り開口Bの輪郭から退避した位置にとどまり、絞り開口Bの形成に関与しない。絞り開口Cは、絞り羽根3の開口形成縁部3rによって構成される。
すなわち、本実施形態1の羽根駆動装置では、ベース部材(開口形成部材)4の開口部4aの周囲に回転可能に環状配置される複数の羽根群10〜30がある。複数の羽根群10〜30は、各羽根1〜3の開口部側の縁部1r〜3rを環状に繋ぎ合せる組み合わせを変更することにより、直径が異なる複数の円形光通過開口を形成することが可能である。
ここで、絞り羽根1、絞り羽根2、絞り羽根3の圧力角について、詳細を説明する。図8Aに絞り羽根1の圧力角θを示す。絞り羽根2、3についても同様であるため、ここでは代表して絞り羽根1で説明する。圧力角θとは、線L1と線L2との角度である。線L1は、絞り羽根1の回転方向を向く線であり、カムピン4cを通過する線である。換言すると、カムピン4cと、駆動ピン7dとを通る線に直交する線である。線L2は、カムピン4とカム溝1cとの接点におけるカム溝1cの法線である。
圧力角θが大きいほど、絞り羽根1を回転させる力が必要になる。絞り羽根1〜3は、開放から小絞りに変化する過程において、この圧力角θが変化する。図8Bに、絞り羽根1、絞り羽根2、絞り羽根3それぞれの圧力角θの変化のグラフを示す。本実施形態では、それぞれの絞り羽根1〜3の圧力角θが異なるポイントでピークをむかえるよう構成した。P1〜P3は絞り羽根1〜3の圧力角θのピークの位置を示している。圧力角θのピークをむかえる位置を分散させることで、羽根駆動装置を駆動させるに必要な最大電圧値を低減することが可能である。
図8Cは、第1の絞り羽根群10の絞り開放から最小絞りまでの位置の変化を示している。図8Bのグラフから分かるように、第1の絞り羽根群10の圧力角は、絞り開放の状態から徐々に増加し、P1においてピークとなり、羽根駆動装置への負荷が最大となる(図8Cの状態1−1)。その後圧力角は徐々に低下するように減少していく。そして、図8Cの状態1−2まで駆動リング7の回転によって第1の絞り羽根群10が回動されると、第1の絞り羽根群10の圧力角は絞り開放からの駆動開始直後と同等となる。一方で、駆動リング7からの負荷を受ける第2の絞り羽根群20は、絞り開放状態から徐々に圧力角が増大するように構成され、図8Cの状態2−2に到達すると圧力角が最大となる。図8BにおけるP2で示しているようにピークを迎えた圧力角は、その後の駆動リング7の駆動により徐々に減少していく。第3の絞り羽根群30についても同様であり、駆動リング7からの負荷を受け、絞り開放状態から徐々に圧力角が増大するように構成され、図8Cの状態3−3に到達すると圧力角が最大となる。なお、他の絞り羽根群または羽根群を駆動する駆動ピン7dが通過するカム溝同士の干渉を防ぐため、圧力角は局所的には減少する箇所が現れる(極大値が現れる)ようにすることが好ましい。
図8Dには左から順に第1の絞り羽根1、第2の絞り羽根2、第3の絞り羽根3のカム溝1c〜3cの構造と羽根の回動方向を示している。各羽根の回動方向を示す矢印と、その位置におけるカムピン4cとカム溝1c〜3cの内壁との当接位置におけるカム溝の内壁の法線方向とがなす角である圧力角が大きい方が駆動負荷は大きくなる。
第1、第2、第3の絞り羽根1〜3におけるカム溝1c〜3c内を通過するカムピン4cに対し、図8BのP1〜P3に対応するカムピン4cの位置をそれぞれ、第1位置4c1、第2位置4c2、第3位置4c3として示している。
上述したように、本実施形態においては、第1、第2、第3の絞り羽根群の順に最大となる各絞り羽根群の圧力角が現れるように構成されている。具体的に説明すると、各絞り羽根に形成されたカム溝の先端側を起点(絞り開放)とすると、駆動リング7を回転していくにつれ、駆動リング7に形成された駆動ピン7dを回動中心として、カムピン4cが第1、第2、第3の絞り羽根すべてを貫通したまま移動し、それに伴って各絞り羽根に形成されたカム溝の形状の違いによって絞り羽根ごとにカムピン4cとカム溝1c〜3cとの当接位置や方向を変化しながら各絞り羽根を回動させる。
第1の絞り羽根は、第2、第3の絞り羽根に比べて起点に近い第1部分側において、圧力角が最大となるようなカム溝形状を有することによって、第1の絞り羽根が及ぼす駆動負荷の最大値が現れるようになっており、次いでカム溝形状の中腹付近の第2部分において、第2の絞り羽根の圧力角が最大となるようなカム溝形状を有することによって第2の絞り羽根が及ぼす駆動負荷の最大値が現れるようになっており、第3の絞り羽根は、カム溝形状の係合穴3dに最も近い第3部分において、圧力角が最大となるようなカム溝形状を有することによって第3の絞り羽根が及ぼす駆動負荷の最大値が現れるようになっている。
すなわち、本実施形態では、絞り羽根の総数が同じで同一形状の絞り羽根から構成される羽根駆動装置と比べて、圧力角のピークを分散させることができるため、少ない電力で装置を駆動させることが可能である。本実施形態では、絞り開放から小絞りに変化する過程において、圧力角θのピークは、絞り羽根1、絞り羽根2、絞り羽根3の順が好ましいが、順番が異なってもよい。
図9は、実施形態1の絞り開口の変化を連続的に示した図である。状態ST9−1は、絞り羽根群10で真円の絞り開口Aが形成された状態である。状態ST9−2は、絞り開口Aから絞り開口Bへ変化する途中の状態であり、絞り羽根群10と絞り羽根群20で絞り開口が形成されている状態である。
絞り羽根1同士が重なる交点部を、絞り羽根2で補正するようにカム溝2cを形成することで、限りなく真円に近い絞り開口を得ることができる。
状態ST9−3は、絞り羽根群20で真円の絞り開口Bが形成された状態である。状態ST9−4は、絞り開口Bから絞り開口Cへ変化する途中の状態であり、絞り羽根群20と絞り羽根群30で形成された絞り開口が形成されている状態である。
絞り羽根2同士が重なる交点部を、絞り羽根3で補正するようにカム溝3cを形成することで、絞り開口は限りなく真円に近い形状を得ることができる。すなわち、各羽根群10〜30で形成する各円形光通過開口間の変更過程において、その変更前後で各円形光通過開口を形成する羽根同士を組み合わせて中間の開口を形成できる。例えば、状態ST9−2では絞り羽根1と絞り羽根2とを複合的に組み合わせて(繋ぎ合わせて)、変更前の円形光通過開口よりも小さく変更後の円形光通過開口よりも大きい円形光通過開口を形成する。これにより、全絞り域(絞り過程)において絞り開口を極めて円形に近い形状を保つことができる。
状態ST9−5は、絞り羽根群30で真円の絞り開口Cが形成された状態である。状態ST9−6も絞り羽根群30でより小径の絞り開口が形成された状態である。
開放状態から、順に絞り開口A⇒絞り開口Aと絞り開口Bとの中間径の絞り開口⇒絞り開口B⇒絞り開口Bと絞り開口Cとの中間径の絞り開口⇒絞り開口C⇒絞り開口Cよりも小径の絞り開口と連続的に絞り径を変化させることが可能である。これらは、代表的な絞り位置のみを記載しており、これら以外の絞り開口形状も存在する。しかし、従来のように絞り開口が円形から多角形に変化する前に、別の絞り羽根群によって絞り開口を形成するため、開口形状が極端な多角形形状になることはない。また、羽根駆動置の基準開口を決定する部材は、ベース部材4の開口部4aでも、ケース部材8の開口部8aでも構わないし、絞り羽根群10で形成した開口を基準開口としてもよい。
図9Aに円形度のグラフを示す。ここで、円形度=(開口形状の内接円の直径)2/(開口形状の外接円の直径)2と定義する。図9Bにおいて、C1が開口形状の内接円を示し、C2が開口形状の外接円を示している。開口形状が真円であれば、円形度は1となり、開口形状が多角形形状になるほど、値は1から小さい方向へ離れていく。従来の羽根駆動装置(例えば駆動リングで1種類の羽根を複数枚同時に動かす絞り装置)の円形度は、一般的に、絞り開放から最小絞りに変化する過程において徐々に悪化していく(図9Aの円形度従来品の特性を参照。)。それに対し、実施形態の円形度(図9Aの円形度実施形態1)は、絞り開放から最小絞りに変化する過程において、円形度は悪化し続けることはなく、途中の段階で改善する。実施形態1では、絞り羽根群の数だけ、円形度が改善する。実施形態1では、それぞれの絞り羽根群が真円を形成するため、絞り開放から最小絞りに変化する過程において、3回、円形度を1まで改善することが可能である。
なお、円形度を1まで改善する位置としては、絞り羽根群が真円を形成する位置におけるF値がある程度同程度の間隔で現れるようになっている。具体的には、本実施形態においては光通過開口を狭くしていくにつれて円形度1となる部分が4箇所あり、ベース部材4の開口部4a(基準開口)でのF値は2.0、次の第1の絞り羽根群10が真円を形成する位置でのF値は2.8、その次の第2の絞り羽根群20が真円を形成する位置でのF値は4.2、その次の第3の絞り羽根群30が真円を形成する位置でのF値は5.6程となっている。これは、ベース部材4の開口部4aにおける光通過開口面積に対し、真円となる光通過開口が形成される位置において光量が半分ずつ減っていくようになっており、すなわちベース部材4の開口部4aの直径から、真円となる光通過開口における直径がおおよそ√2倍で減少していくようになっている。但しこれらは、他のカム溝との引っ掛かりなどを考慮して、厳密な数値にはなっておらず、近い値となっている。
ここで、絞り開放から最小絞りまでの全域において、さらに円形度を安定させることも可能である。本実施形態1では、絞り開放から最小絞りに変化する過程で、3回、円形度を1にした。絞り開放から最小絞りに変化する過程において、円形度を1にしない(変化過程で真円にしない)構成にすることで、円形度の変化率を小さくすることも可能である(図9Aの円形度全域調整の特性を参照。)。さらに、図9Aのグラフから分かるように、最小絞りでの円形度の悪化を最小限に抑えることができる。これは絞り羽根1、絞り羽根2、絞り羽根3の開口を形成する開口形成縁部1r、2r、3rをそれぞれ単一の曲率にするのではなく、複数の曲率形状を組み合わせ形成させることで、実現することが可能である。また、各絞り羽根の開口形成縁部1r、2r、3rは、曲線形状の組合せだけなく、直線形状の組合せ、スプライン曲線等との組合せにより形成してもよい。円形度は、1であることが望ましいが0.95以上であれば実質上、人間の目には、円に見える。本実施形態1では、広範囲な絞り径の状態において、円形度を0.95〜1の範囲に抑えることができるため、広範囲な領域、あるいは、全領域での絞り形状を実質上円に保つことが可能である。
なお、図9の状態ST9−3に示すように、絞り羽根群20で絞り開口を形成する際、絞り羽根群10を、ベース部材4の開口部4a内に残留させることで、その内側で絞り開口を形成する絞り羽根群20の編み上がりを、絞り羽根群10で抑え込むことが可能である。そのため、編み上がり量を低減することができるため、装置の薄型化が可能である。同様に、図9の状態ST9−5に示すように、絞り羽根群30の編み上がりを絞り羽根群20で抑え込むことで、装置の薄型化が可能である。
図10の状態ST10−1は、開放状態である。第1の絞り羽根群10のみを示している(第2、第3の絞り羽根群20、30は非表示)。図10の状態ST10−2は、小絞り状態である。第1の絞り羽根群10のみを示した図である(第2、第3の絞り羽根群20、30は非表示)。図10の状態ST10−3は、開放状態である。第2の絞り羽根群20のみを示している(第1、第3の絞り羽根群10、30は非表示)。図10の状態ST10−4は、小絞り状態を示す。第2の絞り羽根群20のみを示している(第1、第3の絞り羽根群10、30は非表示)。
図11の状態ST11−1は、開放状態である。第3の絞り羽根群30のみを示している(第1、第2の絞り羽根群10、20は非表示)。図11の状態ST11−2は、小絞り状態である。第3の絞り羽根群30のみを示している(第1、第2の絞り羽根群10、20は非表示)。図11の状態ST11−3は、開放状態である。第1、第2、第3の絞り羽根群10〜30を示しているが、第1、第2の絞り羽根群10、20は第3の絞り羽根群30に隠れている。図11の状態ST11−4は、小絞り状態である。第1、第2、第3の絞り羽根群10〜30を示しているが、第1、第2の絞り羽根群10、20は第3の絞り羽根群30に隠れている。
図中、参考として開口部8aを示す線を図示している。開口部8a内を複数の絞り羽根群10,20,30が出入りし、絞り絞り開口を形成する。第2の絞り羽根群20のみを使用し絞り開口を形成した場合は、図10の状態ST10−4に示すように、絞り羽根2は、カム溝2cに穴が空いているために、光量漏れ部2hが発生する。
第3の絞り羽根群30のみを使用し絞り開口を形成した場合は、図11の状態ST11−2に示すように、絞り羽根3は、カム溝3cに穴が空いているために、光量漏れ部3hが発生する。1つの絞り羽根群で絞り開口を形成する場合は、これらの光量漏れを防ぐために、絞り羽根のカム溝1c〜3cが開口部8a内に入らない位置に配置しなければならず、外形サイズを大きくしなければならなかった。
また、1つの絞り羽根群内の隣接する絞り羽根により、カム溝を塞ぎあえる位置にカム溝を配置しなければならず、外形サイズを大きくしなければならなかった。
本実施形態1では、これらの光量漏れ部2h、3h、を他の絞り羽根群で塞ぐことができる。図10の状態ST10−2に示すように、第1の絞り羽根群10は、ケース部材8の開口部8aと絞り開口Bとの間を遮光する。図10の状態ST10−4に示す第2の絞り羽根群20の光量漏れ部2hは、開口部8aと絞り開口Bとの間で発生している。
図11の状態ST11−2に示す第3の絞り羽根群30の光量漏れ部3hは、開口部8aと絞り開口Bとの間で発生している。図11の状態ST11−4に示すように、第1の絞り羽根群10、第2の絞り羽根群20、第3の絞り羽根群30を合わせると、光量漏れ部2h、3hは、第1の絞り羽根群10で遮光できる。
ここまで、絞り羽根のカム溝穴の光量漏れ部についての塞ぎ方について述べたが、絞り羽根外形形状による光量漏れ部3iについても同様に他の絞り羽根群にて遮光することが可能である。そのため、本実施形態は、装置の外形(径方向)を小さくすることが可能である。
本実施形態1は、絞り羽根同士の編み上がり量に対して、効果的である。絞り開口形状を円形に近づけるためには、絞り羽根群の絞り羽根の枚数を増やす方法が用いられていた。絞り羽根の枚数を増やすと、編み上がりの負荷が大きくなり、小さな絞り径を形成することができなかった。本実施形態では、小絞りは、小絞り向けの絞り羽根群で形成するため、絞り羽根群の絞り羽根の枚数を増やさずに、小絞りでの円形を実現できる。
図12は、本実施形態1の断面図とその部分拡大図を示す。絞り羽根群10〜30はベース部材4側、ケース部材8側のどちらに編み上げてもよいが、ここでは、ベース部材4側に編み上げた場合で説明する。絞り開放から最小絞りに変化する過程において、ベース部材4の開口部4a内に、最初に第1の絞り羽根群10が進入して絞り開口を形成する。次に第2の絞り羽根群20が第1の絞り羽根群10で形成した絞り開口の内部に進入して絞り開口を形成する。次に第3の絞り羽根群30が第2の絞り羽根群20で形成した開口の内部に進入して絞り開口を形成し、最小絞りに到達する。
このとき、第1の絞り羽根群10は、絞り羽根先端がベース部材4の方向に向かって、編み上がるように組み込んでいるため、第1の絞り羽根群10の編み上がりは、ベース部材4の開口部4aによって抑えられる。第2の絞り羽根群20は、絞り羽根先端が第1の絞り羽根群10の方向に向かって、編み上がるように組み込んでいるため、第2の絞り羽根群20の編み上がりは、第1の絞り羽根群10で形成された絞り開口によって抑えられる。第3の絞り羽根群30は、絞り羽根先端が第2の絞り羽根群20の方向に向かって、編み上がるように組み込んでいるため、第3の絞り羽根群30の編み上がりは、第2の絞り羽根群20で形成された絞り開口によって抑えられる。
小絞り状態において、第1の絞り羽根群10の絞り開口は、ベース部材4の開口部4aより、L1の距離に形成される。第2の絞り羽根群20の絞り開口は、ベース部材4の開口部4aより、L1+L2の距離に形成される。第3の絞り羽根群30の絞り開口は、ベース部材4の開口部4aより、L1+L2+L3の距離に形成される。
ここで、絞り羽根群の絞り羽根の厚みは、すべて同じでもよいが、第1の絞り羽根群10の厚みより他の絞り羽根群20、30の厚みを薄くすると、より編み上がりに対して有効である。
第2の絞り羽根群20は、ベース部材4の方向に編み上がる際、第1の絞り羽根群10に抑えられる。第2の絞り羽根群20の絞り羽根2の厚みt2は、第1の絞り羽根群10の絞り羽根1の厚みt1より薄いため、第2の絞り羽根群20自身の編み上がり量は、第1の絞り羽根群10の編み上がり量よりも大きくなるため、第1の絞り羽根群10によって抑えられる。絞り羽根2の厚みが薄くても、第2の絞り羽根群20は、第1の絞り羽根群10よりL2のみの出っ張りであるため、変形等の影響は微小である。
第3の絞り羽根群30は、ベース部材4の方向に編み上がる際、第2の絞り羽根群20に抑えられる。第3の絞り羽根群30の絞り羽根3の厚みt3は、第1の絞り羽根群10の絞り羽根1の厚みt1より薄いため、第3の絞り羽根群30自身の編み上がり量は、第2の絞り羽根群20自身の編み上がり量よりも大きくなるため、第2および第1の絞り羽根群20、10に抑えられる。また、上述したように、第2の絞り羽根群20は、第1の絞り羽根群10によって押さえられているため、第2の絞り羽根群20単体の編み上がり量よりも小さくなっており、より第3の絞り羽根群30を押さえるようになっている。絞り羽根3の厚みが薄くても、第3の絞り羽根群30は、第2の絞り羽根群20よりL3のみの出っ張りであるため、変形等の影響は微小である。
各絞り羽根群は、隣接する他の絞り羽根群により、編み上がりを抑えられるため、編み上がりが少なくなり、装置の薄型化が可能になる。さらに、隣接する絞り羽根群は互いに摺接しながら開口を変形されるため、開口を形成する絞り羽根群が切り替わる際においても、開口の光軸方向の変化が無いため、光学性能面においても有効である。
なお、第1の絞り羽根群10は、L1の分だけ開口中心に向かって突出したのちも、駆動リング7の回転に伴って移動する駆動ピン7dによって付勢される。このとき、本実施形態1においては、L1だけ突出する位置までに設けられた第1の絞り羽根群10のカム溝(第1カム溝)に対し、それ以後は不感帯となるようにカム溝が形成されている(第2カム溝)。こうすることによって、第1の絞り羽根群10は、第1の絞り羽根群10によって形成される絞り開口が最小絞りとなる位置に留まることとなり、上述した第2、第3の絞り羽根群20、30の編み上がり量の低減が可能となっている。また、言うまでもなく第1カム溝と第2カム溝は連続して設けられている。この構成によれば、駆動リングの回動に伴って、第1の絞り羽根10が、光通過開口を形成したあと、第2、第3の絞り羽根20、30が光通過開口を形成している間もベース部材4の開口部4a内に残留し、その結果、第1の絞り羽根10よりも開口中心側に突出する第2、第3の絞り羽根20、30を抑え込み、編み上がり(反り上がり)を低減していると言える。
それに対し、例えば、第2カム溝が不感帯となるのではなく、第2カム溝を駆動ピン7dが通過するにつれて、第1の絞り羽根群10が最小絞りとなる位置よりもさらに開口中心側に突出するように第2カム溝を形成してもよい。この場合、駆動ピン7dが第2カム溝を通過している間に光通過開口を形成するのは第2の絞り羽根群20もしくは第3の絞り羽根群30となるが、その間に第1の絞り羽根群10によって第2、第3の絞り羽根群20、30を押さえる量をL1よりも大きくすることができる。そのため、上述したような第2の絞り羽根群20、第3の絞り羽根群の編み上がりを低減する効果を高めることができる。
一方、第2カム溝を駆動ピン7dが通過するにつれて、第1の絞り羽根群10が最小絞りとなる位置から、ベース部材4の開口部4a側に引き込まれるように第2カム溝を形成してもよい。その場合、例えば、第1の絞り羽根群10を薄く形成し、上述したように、L1以上開口中心側に突出させることによって第2、第3の絞り羽根群20、30を押さえるように構成した場合に、L1以上第1の絞り羽根群10を突出させることでL1自身が編み上がり易くなり、第2の絞り羽根群20、30に対する押さえつけの程度が低減してしまうことがある。その場合には、第1の絞り羽根群10がベース部材4の開口部4a側に引き込まれるように第2のカム溝を形成することによって、第1の絞り羽根群10自身の編み上がり量を低減し、結果的に第2、第3の絞り羽根群20、30を押さえる効果が高められるようになるため、有効である。
なお、上述したような第2カム溝の形成の仕方については、第2の絞り羽根群20においても同様であり、その場合、第1、第2の羽根群10、20の第2カム溝については、第1、第2の羽根群10、20が開口中心に対して同じ側に移動するように形成するのが好ましい。但し必ずしも同じ側に移動するように形成する必要はなく、例えば、第1の絞り羽根群10と第2の絞り羽根群20とを形成する材料を異ならせた場合など、それぞれの編み上がり方が異なる場合には、第1、第2の絞り羽根群10、20の開口中心に対する移動方向は異ならせてもよい。なお、移動と書いたが当然不感帯すなわち開口中心側に対して移動しないものも含まれる。
さらに、各絞り羽根群の編み上がり方向を図12のように設定することで、開口から最小絞りの過程において、光軸方向の位置の変化を抑えることが可能である。
本実施形態1では、絞り開口を形成する箇所の厚みを従来より薄くすることができる。従来の絞り羽根の半分の厚みにしたとしても、隣接する他の絞り羽根群と摺接しながら作動するため、強度を補い合える。
すなわち、従来の羽根駆動装置と同等の厚みのまま、小絞り域まで、円形を保つことが可能である。また、絞り開口を形成する端面部が従来装置に対して、薄くできるため、端面反射等を低減することができ、光学性能面において、有効である。
さらに、本実施形態1の絞り羽根群の多層構造は、レンズ鏡筒内に組み込む際、レンズとの距離を少なくすることができる。図12Aは、レンズ鏡筒内に実施形態1の羽根駆動装置を組み込んだ図である。各層の絞り羽根は、一方向に編み上がり、且つ隣接する層によって抑えられている。光軸中心に近い絞り羽根群30が他の羽根に抑えられているため、1番に編み上がり量が少ない。次に光軸中心に近い絞り羽根20が絞り羽根群10に抑えられているため、2番に編み上がりが少ない。最後に光軸中心から一番離れた絞り羽根群10が3番に編み上がり量が少ない。これら絞り羽根群の開口形成縁部を結ぶ線は、中心にいくほど凹んだ曲線Rを描く。そのため、この曲線Rにならうように、羽根駆動装置の編み上がり側に、羽根駆動装置に向かって凸となるレンズL10を配置すると、より光学装置の薄型に寄与することができる。すなわち本実施形態の羽根駆動装置は、レンズとの距離を少なくすることができるため、光学設計の自由度を向上させることができ、光学特性の向上、光学装置の小型化、薄型化に寄与する。もちろん、羽根駆動装置の編み上がり側に向かって凹、平となるレンズを配置してもよい。図12Bに本実施形態1の絞り羽根の編み上がり状態の図を示し、図12Cに従来羽根駆動装置の絞り羽根の編み上がり状態を示す。本実施形態1は従来品に対して、絞り羽根の編み上がり量が圧倒的に少ない。
<実施形態2>
図13には、本発明の実施形態2である羽根駆動装置の分解斜視図を示す。実施形態1と異なる構成のみ説明する。本実施形態2では仕切部材9が二つ設けられている。仕切部材9の一つは、絞り羽根群10と絞り羽根群20の接触を緩和する仕切部材である。また、仕切部材9の残りの一つは、絞り羽根群20と絞り羽根群30の接触を緩和する仕切り部材である。この仕切部材9を追加することで、絞り羽根同士の接触抵抗、外形およびカム溝等との引っ掛かりを防止することができ、絞り装置の安定駆動が可能になる。
<実施形態3>
図14には、本発明の実施形態3である羽根駆動装置の分解斜視図を示す。実施形態1に対して、絞り羽根の配置を変更した例であり、構成部品・駆動方法は、実施形態1と同じである。実施形態3では、絞り羽根1、絞り羽根2、絞り羽根3を絞り羽根群50とする。
これらの絞り羽根群を複数ベース部材4の開口部4aに環状に構成する。この構成の場合、複数の種類の絞り羽根が交互に積層される。そのため、数種類の絞り羽根を薄くしても、他の絞り羽根で挟み込むことができるため、装置の薄型化が可能となる。
<実施形態4>
図15には、本発明の実施形態4である羽根駆動装置の断面図を示す。実施形態1に対して、絞り羽根1〜3の配置を変更した例であり、構成部品・駆動方法は、実施形態1と同じである。実施形態4は、最小絞り径を形成する絞り羽根3を、絞り羽根1と絞り羽根2で挟み込んだ構成とする。絞り羽根3は、絞り羽根1と絞り羽根2に挟まれているため、厚み3tを薄くしても、撓みにくい。
本実施形態4では、絞り開口を形成する箇所の厚みを薄くすることができる。そのため、絞り羽根の編み上がり量を小さくすることができる。また、編み上がりによる作動負荷が小さくなるため、高速駆動、安定駆動にも効果的である。
<実施形態5>
図16には、本発明の実施形態5である光量調節装置の分解斜視図を示す。実施形態1に対して、シャッタ装置を追加した例であり、シャッタユニット40Uと絞りユニット50Uから構成される。
シャッタユニット40Uは、第1ベース部材13に設けられたピンにシャッタ羽根14,15,16,17が支持され、モータ12の出力ピン12aにより各々のシャッタ羽根を回動させるようにした構造を有する。また、この下には、仕切り板18が接合されることで、第1ベース部材13と仕切り板18との間にシャッタ羽根の走行空間が形成される。ここで、第1ベース部材13と仕切り板18には光路開口が形成されており、各々のシャッタ羽根が回動することで光路開口を開閉し、光量を調節することができる。
次に、実施形態5の絞りユニット50Uについて説明する。絞りユニット50Uは実施形態1と同様の羽根駆動装置である。実施形態1との相違点は、1群当たりの絞り羽根の枚数を9枚にしている点と、開口形成部材19を有している点である。実施形態1の構成に対応する構成については、符号に’を付している。例えば、ベース部材4’は実施形態1のベース部材4に対応する。
絞りユニット50Uは、実施形態1と比べ、1群当たりの羽根の枚数を多くしている為、絞り開口の円形度を確保し易くなっている。
開口形成部材19は、絞り羽根群10’〜30’と駆動リング7’の間に配置され、開口部19aを有する。開口部19aは、第1ベース部材13、仕切り板18、駆動リング7’、第2ベース部材4'の開口よりも小さい為、各々の絞り羽根およびシャッタ羽根が全開の状態において光学開口となっている。
ここで、開口部19aと異なる開口径を有する別の開口部材を用いれば、光学系の異なるレンズ鏡筒に対しても、本実施形態の光量調節装置を適用できる場合がある。
尚、本実施形態において開口形成部材19は、各々の絞り羽根群と駆動リング7との間に配置されているが、この位置に限定される必要は無い。例えば、絞り羽根群10’と絞り羽根群20’の間に配置してもよいし、シャッタ羽根の走行空間内に配置してもよい。
また、シャッタ装置40Uのようなシャッタ装置を図12Cに示す従来の羽根駆動装置に組み合わせた場合、シャッタ装置が動作する際の振動により、絞り羽根の編み上がりが解除され、絞り開口が変化してしまう問題がある。しかし、上記実施形態の各羽根駆動装置によれば、絞り羽根の編み上がりが好適に抑制される為、こうした振動による絞り開口変化が少ない。
<実施形態6>
図17には、本発明の実施形態6である羽根駆動装置を採用した光量調節装置の分解斜視図を示す。実施形態1に対して、改良された駆動部5Aを備えた以外は、基本的には、上述した実施の形態と同様である。
本実施形態の光量調整装置では、実施形態1と同様に、1つの駆動部5Aにより3つの駆動リング7Aa,7Ab,7Acを同時に駆動可能であるが、更に、駆動部5Aをベース部材4Aに固定した状態で、駆動部5A内においてその回転軸の軸方向、すなわち、光軸方向と平行な方向に、ピニオン6Aを回転軸と共に移動させ、駆動させる駆動リング7Aa,7Ab,7Acを選択可能である。
ここで、各駆動リング7Aa,7Ab,7Acには、第1の絞り羽根1Aで構成される第1の絞り羽根群100A、第2の絞り羽根2Aで構成される第2の絞り羽根群200A、第3の絞り羽根3Aで構成される第3の絞り羽根群300Aがそれぞれ接続される。
なお、本実施形態では、図17に示すように、ベース部材4A側から駆動リング7Aa、第1の絞り羽根群100A、駆動リング7Ab、第2の絞り羽根群200A、駆動リング7Ac、第3の絞り羽根群300Aがこの順で積層される。すなわち、第1及び第2の絞り羽根群100A,200Aは、駆動リング7Aa,7Ab,7Acの間の羽根室で走行し、第3の絞り羽根群300Aは、駆動リング7Acとケース部材8Aとの羽根室で走行する。
また、各駆動リング7Aa,7Ab,7Acには、それぞれ円周方向の同一位置に被駆動部7eが設けられている。そして、これら被駆動部7eに係合するピニオン6Aは、駆動部5Aの回転軸が駆動部5Aから突出する長さを可変することにより、(1)3つの駆動リング7Aa,7Ab,7Acの全てに係合する位置、(2)隣接する駆動リング7Aa及び7Abの2つに係合する位置、(3)隣接する駆動リング7Ab及び7Acの2つに係合する位置、(4)駆動リング7Aaのみと係合する位置、(5)駆動リング7Acのみと係合する位置、のそれぞれに移動可能である。
これにより、本実施形態によれば、5つの駆動パターンを選択可能となるため、光量調整パターンを複数設定でき、撮影モードに応じた光量調整を行うことができるため、ユーザが望む光量で撮影が可能となる。また、上記(2)〜(5)の光量調整を行う場合、上記(1)の場合と比べて、駆動部5Aにかかる負荷を低減できる。
なお、各駆動リング7Aa,7Ab,7Acを、ピニオン6Aの位置を変更することにより別々に駆動するようにしてもよい。この場合には、同時に3つの駆動リング7Aa,7Ab,7Acを駆動させることができないが、1つずつ駆動リング7Aa,7Ab,7Acを駆動していくことにより、同様の光量調整が可能となる。また、駆動部5Aとベース部材4Aとの距離を可変できるように別の駆動部を介在させて駆動部5Aのベース部材4Aに対する光軸方向の位置を変更し、これによって、各駆動リング7Aa,7Ab,7Acとの係合を成立させて駆動するようにしてもよい。
<実施形態7>
図18には、本発明の実施形態7である羽根駆動装置を採用した光量調節装置の分解斜視図を示す。実施形態1に対して、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcに対して個別の駆動部5Ba,5Bb,5Bcを備えた以外は、基本的には、上述した実施の形態と同様である。
本実施形態の光量調整装置では、実施形態1と同様に、3つの駆動部5Ba,5Bb,5Bcを同時に駆動すれば3つの駆動リング7Ba,7Bb,7Bcを同時に駆動可能である一方、駆動部5Ba,5Bb,5Bcをベース部材4Bに固定した状態で、各駆動部5Ba,5Bb,5Bcを個別に駆動することにより、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcを独立して駆動することが可能となる。
ここで、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcには、第1の絞り羽根1Baで構成される第1の絞り羽根群100B、第2の絞り羽根2Abで構成される第2の絞り羽根群200B、第3の絞り羽根3Bcで構成される第3の絞り羽根群300Bがそれぞれ接続される。
また、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcには、それぞれ円周方向の同一位置に被駆動部7eが設けられている。そして、これら被駆動部7eには、各駆動部5Ba,5Bb,5Bcの各ピニオン6Ba,6Bb,6Bcが係合する。これにより、各駆動部5Ba,5Bb,5Bcのそれぞれを独立駆動すれば、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcが個別に駆動し、第1の絞り羽根群100B,第2の絞り羽根群200B,第3の絞り羽根群300Bを個別に駆動させて様々な光量調整を行うことが可能となる。
これにより、本実施形態によれば、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcを同時に全て駆動する場合を含めて複数の駆動パターンを選択可能であるが、駆動リング7Ba,7Bb,7Bcを全て駆動する場合と比べて、各駆動リング7Ba,7Bb,7Bcを個別に駆動する方が、駆動時の負荷が少なく、省電力化も図ることができる他、高速駆動によって光量調整も素早く行うことができる。
なお、上述した実施形態6,7に示すような構成とする場合、例えば、第1の絞り羽根群と、第2の絞り羽根群を駆動する駆動リングとの隙間、これに加えて、第2の絞り羽根群と、第3の絞り羽根群を駆動する駆動リングとの隙間にそれぞれ仕切り板を入れて上下の駆動系を分けるようにしてもよい。これにより、駆動する構成同士の直接的な摺接(干渉)を防ぐことができる。
<付記>
以上、本発明を具体的な実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の一態様としては、光が通過する開口部を形成する開口形成部材と、前記開口形成部材の前記開口部の周囲に配置される複数の羽根群と、前記複数の羽根群を前記開口部の周囲で回動させる回動部材と、を備え、前記複数の羽根群は、前記回動部材から動力を受けて前記開口部の周囲で回動する過程において、各羽根の前記開口部側の縁部を環状に繋ぎ合わせる組み合わせを変更することにより、直径が異なる複数の円形光通過開口を形成することを特徴とする。
かかる本発明の態様によれば、複数の円形光通過開口を効率よく形成でき、高精度な光量調整等を行うことができる。
また、上記本発明では、前記開口形成部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の固定ピンを有し、前記回動部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の駆動ピンを有し、少なくとも1つの前記固定ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根がそれぞれ有する各カム溝穴に共通して光軸方向に挿通され、少なくとも1つの前記駆動ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根が有する各回転中心穴に共通して光軸方向に挿通されたことを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、複数の羽根群を貫通するように複数のピンを共通して挿通し、その状態で、回動部材の回動により複数の羽根群を連動させるようにしたので、光軸方向と直交する径方向の装置小型化に有利である。
また、上記本発明では、前記開口形成部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の固定ピンを有し、前記回動部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の駆動ピンを有し、少なくとも1つの前記固定ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根がそれぞれ有する各回転中心穴に共通して光軸方向に挿通され、少なくとも1つの前記駆動ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根が有する各カム溝穴に共通して光軸方向に挿通されたことを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、複数の羽根群を貫通するように複数のピンを共通して挿通し、その状態で、回動部材の回動により複数の羽根群を連動させるようにしたので、光軸方向と直交する径方向の装置小型化に有利である。
また、上記本発明では、前記複数の羽根群は、前記開口部の外側において各羽根群が互いに光軸方向において摺接した状態となることを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、羽根同士の緩衝効果により光軸方向の装置小型化に有利である。
また、上記本発明では、前記開口部の外側において前記複数の羽根群を構成する各羽根群の間には、仕切り部材が配置されたことを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、仕切り部材によって各羽根群の羽根走行スペースを区分けできる。
また、上記本発明では、前記複数の羽根群は、第1羽根群と第2羽根群とを有し、前記第1羽根群が形成する第1円形光通過開口から前記第2羽根群が形成する第2円形光通過開口に変更する過程において、前記第1羽根群が有する羽根と前記第2羽根群が有する羽根と環状に繋ぎ合わせることにより、前記第1円形光通過開口よりも小さく且つ前記第2円形光通過開口よりも大きい円形光通過開口を形成することを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、より多くの円形光通過開口を効率よく形成できる。
また、上記本発明では、前記複数の羽根群は、第1羽根群と第2羽根群とを有し、前記第1羽根群が形成する第1円形光通過開口から前記第2羽根群が形成する第2円形光通過開口に変更する過程において、前記第2羽根群に隣接して前記第1円形光通過開口を形成し終えた前記第1羽根群が残留することにより、その内側で前記第2円形光通過開口を形成する前記第2羽根群の光軸方向における反り上がりを実質的に抑え込むように作用することを特徴としてもよい。
また、上記本発明では、前記複数の羽根群は、第1羽根群と第2羽根群とを有し、前記第1羽根群及び前記第2羽根群のそれぞれには、前記開口形成部材又は前記回動部材が有するピンが係合する穴が設けられ、前記複数の羽根群の回動過程において、前記開口部内に位置する羽根の穴を羽根間で遮蔽することを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、複数の羽根間で光軸方向の光遮蔽を行うことができる。
また、上記本発明では、前記複数の羽根群の少なくとも1の羽根群の厚みは、他の羽根群の厚みより実質的に薄いことを特徴としてもよい。
かかる本発明の態様によれば、光軸方向の装置小型化に有効である。
また、本発明では、以上説明した実施形態の各構成を組み合わせて用いることができる。例えば、実施形態7のように駆動リングを各羽根群にそれぞれ設け、第3の絞り羽根群のみを光量調節に用いる(光通過開口を形成させる)場合に、第1、第2の絞り羽根群のいずれかをベース部材の開口部内に進入させつつ第3の羽根群において絞り開口を係止している縁部を追い越さないようにすれば、第3の絞り羽根群の編み上がり量の低減が可能となる。
なお、本発明は、上述した羽根駆動装置に限定されず、カメラ等の光学装置にも広く適用できる。
かかる本発明の態様によれば、複数の円形光通過開口を形成することにより優れた光量調整機能を有する光学装置を実現できる。
光が通過する開口部を形成する開口形成部材と、
前記開口形成部材の前記開口部の周囲に配置される複数の羽根群と、
前記複数の羽根群を前記開口部の周囲で回動させる回動部材と、を備え、
前記複数の羽根群は、第1羽根群と第2羽根群とを有し、
前記第1羽根群が形成する第1円形光通過開口から前記第2羽根群が形成する第2円形光通過開口に変更する過程において、前記第2羽根群に隣接して前記第1円形光通過開口を形成し終えた前記第1羽根群が残留することにより、その内側で前記第2円形光通過開口を形成する前記第2羽根群の光軸方向における反り上がりを実質的に抑え込むように作用することを特徴とする羽根駆動装置。
前記複数の羽根群は、前記回動部材から動力を受けて前記開口部の周囲で回動する過程において、各羽根の前記開口部側の縁部を環状に繋ぎ合わせる組み合わせを変更することにより、直径が異なる複数の円形光通過開口を形成することを特徴とする羽根駆動装置。
前記開口形成部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の固定ピンを有し、
前記回動部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の駆動ピンを有し、
少なくとも1つの前記固定ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根がそれぞれ有する各カム溝穴に共通して光軸方向に挿通され、
少なくとも1つの前記駆動ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根が有する各回転中心穴に共通して光軸方向に挿通されたことを特徴とする羽根駆動装置。
前記開口形成部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の固定ピンを有し、
前記回動部材は、前記複数の羽根群側に向かって立設された複数の駆動ピンを有し、
少なくとも1つの前記固定ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根がそれぞれ有する各回転中心穴に共通して光軸方向に挿通され、
少なくとも1つの前記駆動ピンは、前記開口部の周囲で積み重ねられた前記各羽根が有する各カム溝穴に共通して光軸方向に挿通されたことを特徴とする羽根駆動装置。
前記複数の羽根群は、前記開口部の外側において各羽根群が互いに光軸方向において摺接した状態となることを特徴とする羽根駆動装置。
前記開口部の外側において前記複数の羽根群を構成する各羽根群の間には、仕切り部材が配置されたことを特徴とする羽根駆動装置。
前記複数の羽根群は、第1羽根群と第2羽根群とを有し、
前記第1羽根群が形成する第1円形光通過開口から前記第2羽根群が形成する第2円形光通過開口に変更する過程において、前記第1羽根群が有する羽根と前記第2羽根群が有する羽根と環状に繋ぎ合わせることにより、前記第1円形光通過開口よりも小さく且つ前記第2円形光通過開口よりも大きい円形光通過開口を形成することを特徴とする羽根駆動装置。
前記複数の羽根群は、第1羽根群と第2羽根群とを有し、
前記第1羽根群及び前記第2羽根群のそれぞれには、前記開口形成部材又は前記回動部材が有するピンが係合する穴が設けられ、
前記複数の羽根群の回動過程において、前記開口部内に位置する羽根の穴を羽根間で遮蔽することを特徴とする羽根駆動装置。
前記複数の羽根群の少なくとも1の羽根群の厚みは、他の羽根群の厚みより実質的に薄いことを特徴とする羽根駆動装置。
羽根駆動装置を備えたことを特徴とする光学装置。
4:ベース部材、7:駆動リング、10〜30:羽根群

Claims (4)

  1. 光が通過する開口部を形成する開口形成部材と、
    前記開口形成部材の前記開口部の周囲に配置される羽根群と、
    前記羽根群を前記開口部の周囲で回動させる回動部材と、
    前記回動部材に設けられ、前記羽根群に係合する第一ピンと、
    前記開口形成部材に設けられ、前記羽根群に係合する第二ピン
    を備え、
    前記羽根群を複数有し、
    前記回動部材による複数の羽根群の回動方向が同一であり、
    前記羽根群のうちの第一の羽根群の各羽根には、前記羽根群のうちの第二の羽根群に含まれる羽根のいずれか一つに挿通された前記第一ピン及び前記第二ピンの両方が挿通されていることを特徴とする羽根駆動装置。
  2. 前記第一ピンは、前記羽根群の回動動作の回動中心となる駆動ピンであり、
    前記第二ピンは、前記羽根群に形成されたカム溝に対して係合するカムピンであることを特徴とする請求項に記載の羽根駆動装置。
  3. 前記カムピンは、前記開口形成部材において前記開口部の法線方向である光軸方向に突出した突出部に設けられ、
    前記回動部材は、前記突出部を取り囲むように配置されることを特徴とする請求項に記載の羽根駆動装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の羽根駆動装置を備えたことを特徴とする光学装置。
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