JP6850221B2 - レーザ溶接方法及びガスセンサの製造方法 - Google Patents

レーザ溶接方法及びガスセンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ溶接方法等に関し、詳しくは、横断面(外周面)が円形で先後に延びるような形状、構造を有する溶接対象物(以下、ワークともいう)を、その軸回りに回転させながらレーザ光を該溶接対象物の外周面における溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法等に関する。
前記したような溶接工程を含んで、製造、組立てられる物として、図4に例示したようなガスセンサ10がある。このガスセンサ10は、外周の先端側に取付け用のオネジ(部分)12、その後方に六角等の多角形部位14等を有する異径筒状の金具本体(主体金具)11と、それ自身の内側に保持され、先端(図4における下向き端)を同金具本体11の先端から突出状に配置させたセンサ素子(固体電解質からなる検出素子)21と、この素子21の後端、及びその後方の電極端子(図示せず)に接続される、外部リード線51を接続する端子金具61等を包囲して保護する円筒状の外筒部材71等から構成されている。なお、金具本体11の先端には、検知用の通気孔を有し、素子21を保護する有底円筒状のプロテクタ(保護キャップ)31が固着されている。因みに、このガスセンサ10は、この金具本体11のオネジ12を介し、多角形部位14を回螺部として回し、内燃機関の排気ガス管のネジ穴にネジ込み方式で取付けられ、その使用に供される。そして、素子21が、図示のもののように先端が閉じられた中空円軸状をなすものでは、素子21の先端側の内面(内壁面)の内面電極(基準電極)を基準ガス(大気)に、外面(外壁面)の外面電極(測定電極)を排気ガスに接触させ、その素子21の内面、外面の酸素濃度差に対応して両電極間に起電力を生じさせ、この起電力に基づく信号を制御回路に出力して、排気ガス中の酸素濃度を検出して空燃比制御をするのに使用される。
ところで、前記したようなガスセンサ10は、従来、次のような組立て工程、その後の溶接工程等を経て製造されている。図5に示したように、金具本体11の内側に素子21等を位置決めして固定し、かつ、プロテクタ31を溶接等してなる先端側の半組立体(金具本体側組立体)11xと、外筒部材71内にその後端から引き出されるリード線51が接続された端子金具61等を組み付けてなる後端側半組立体(外筒側組立体)71xとを、同軸にし、その金具本体11の後端部16に外筒部材71の先端部72を外嵌(嵌合)して溶接対象物(ガスセンサ製造仕掛品。以下、製造仕掛品ともいう)とする。は、この溶接対象物(ガスセンサ製造仕掛品)10xの外観図である。本溶接工程では、この溶接対象物10xを軸線G回りに回転させながら、金具本体11の後端部16と外筒部材71の先端部(外嵌部)72との重ね合せ面に、外側からレーザ光Laを照射することで、両部材を外筒部材71の外周面において周回状にレーザ溶接している(特許文献1)。
従来、この溶接に際しては、例えば、図7の左図に示したように、溶接用回転テーブル(溶接用ライン)に配置された溶接工程移送用の位置決め用のジグ(以下、ジグ。)100に、溶接対象物である製造仕掛品10xを、プロテクタ31を上にし、外筒部材71を下にしてそのジグ100内に装填し、これを順次、溶接機(溶接箇所)に送って溶接をしていた。この溶接は、図7の右図に示したように、送られた製造仕掛品10xを、チャック200で把持してジグ100から持ち上げ(引き上げ)て軸線方向に位置決めし、チャック200をその軸線回りに所定回転数(例えば1回転(360度)又は420度)、所定の回転速度(rpm)で回転させながら、溶接対象箇所に向けてレーザ光Laを照射することで行われていた。この持ち上げ回転により、製造仕掛品(ワーク)10xはジグ100との摩擦もないから、チャック200の回転にしたがい、それと同軸、同回転速度で回転する。よって、一定の回転速度(溶接速度:v(m/min))で、その溶接をすることができる。なお、ワーク10xをジグ100から持ち上げる方法としては、従来、金具本体11の多角形部位14をチャックして持ち上げる方法もあるが、近時は、チャックにおける位置決め(芯出し)の容易性等のメリットから、円筒外周面部位を有するプロテクタ31を把持して持ち上げることが多くなっている。
一方、この溶接作業では、ワーク10xをチャック200で把持し、そのチャックを引き上げ、ワークを所定の位置まで持ち上げるワーク移動(搬送)工程を含んでいるのであるから、必然的に、その工程分の時間を要するため、製造効率向上の一環として上記工程にかかるリードタイムの短縮化が望まれていた。こうした中、本願発明者は、ジグ100と、ワーク(外筒部材)10xとの摩擦の低減を図る等によりジグ100に対してワーク10xを回転可能にすることで、チャック200で把持したワーク10xをジグ100から持ち上げることなく、そのチャック200を回転してレーザ溶接することで、所望とする溶接ができないか、ということについて鋭意、研究、開発を続けてきた。
特開2010−197247号公報
ところが、ジグ100に装填されているワーク10xをチャック200で把持し、その装填状態のまま、そのチャック200を回転させてワークを回転させることで溶接をする場合には、いかにジグ100とワーク10xとの摩擦の低減を図ったとしても、周方向における溶接の質(溶し込み状態等)に、確率的には僅かではあるが、バラツキのある溶接状態(溶接不良)が生じることが判明し、それが課題となっていた。ガスセンサのように過酷な条件下に曝され、使用に供されるものでは、その性能上、溶接には高度の気密、液密性能とともに、安定した溶接強度が要求される。そして、その満足のためには、周方向において一定の溶かし込み深さで高度の安定した質の溶接が要求される。よって、僅かとはいえ、基準品質より低い溶接物(溶接不良品)は確実に排除する必要がある。そのため、持ち上げることなく溶接し、その後工程で、別途、溶接の良否の全数検査を行うことも考えられるが、そのようにすれば、溶接作業自体の効率化は図られるとしても、トータルとしてのガスセンサの製造効率の低下を招いてしまう。
こうした中、本願発明者らが、ワークを持ち上げることなく溶接をする場合において生じる周方向における溶接の質のバラツキの発生原因について検討したところ、次のようなことが判明した。例えば、溶融過多(溶し込み過多)による溶接バラツキの発生は次のようである。チャックでワークを把持するのに、プロテクタを把持する場合には、その横断面が円形であることから、ワークにおける外筒部材とジグとの接触に起因する摩擦抵抗により、チャックの回転に対しワーク(プロテクタ)がその回転途中で一時的に滑りを起こしたり、場合によっては空回りを起こしたりして、その回転に追随できない回転遅れ(溶接速度の減速)を生じる。結果、入熱過多となるというものである。
すなわち、レーザ溶接では、溶接の最適化のための条件設定が難しく、溶接速度(走査速度)も、レーザ出力等との関係でその最適範囲が設定されるため、ワークの回転速度の不安定化は、溶接の質に大きく影響する。特に、ガスセンサにおける外筒部材のように、その厚さが、0.5mm程度の薄物であり、これを金具本体のような厚物へ溶接する場合には、ワークの回転速度(溶接速度)管理は極めて重要である。なお、このような滑りの発生防止は、ワークを把持するチャックの把持力を高める(大きくする)ことで解消されるともいえるが、ガスセンサのように、チャックの対象部位がプロテクタであるような場合には、その薄肉性による変形や傷の発生防止の観点からして、その実現は困難である。
また、ワークの回転速度の不安定化は、逆に、一時的にその回転速度が速くなってしまうということもある。例えば、チャックとそれに把持されているワーク(プロテクタ)との間では滑りが無い一方で、外筒部材がジグへの接触において傾斜等により食付きを生じて円滑な回転が得られないような場合もあり、そのような場合において、チャックによる回転力がプロテクタに付与されている時、そのプロテクタ等に捩り変形のような弾性変形が一時的に発生し、その変形に起因してワークにおける溶接部位(外筒部材の先端寄り部位)の回転が一時的に遅れるような場合には、この遅れの反動で、その直後には逆に一時的に回転速度が速くなってしまう。このようにワークの回転速度が速くなるということは、上述したのとは逆に、そのレーザ光の入熱(照射)不足となるから、溶融不足(溶し込み不足)が生じ、シール性や溶接強度の部分的低下を生じさせる。
前述したことから理解されるように、ジグとワーク(外筒部材)との接触、摩擦における低フリクション化を図るとしても、それだけではワークの回転速度の不安定化の防止対策としては確実ではない。しかも、ワークの回転速度の不安定化の発生要因としては、他にも、ジグとワーク相互間の位置決め精度上の誤差やワーク自体の寸法精度、さらに、ジグに装填されるワークの傾斜等の諸種の要因も複雑に絡んでいる。このように、ワークをチャックで把持してジグから持ち上げることなく、回転させながらレーザ溶接する場合には、その持ち上げる場合に比べ、溶接時間の効率化が図られるものの、ジグ内におけるワークの回転速度の不安定さを確実に解消することはできない。かといって、溶接後にその溶接状態の全数検査をするということでは、上述したように、溶接作業ないしガスセンサの製造効率全体の効率低下を招いてしまう。等々より、ガスセンサの製造において、上記したように、それをジグから持ち上げることなく溶接することは、その後工程での検査工程を採用することのコスト的困難性より、事実上できないものとされていた。
前記においてはガスセンサの製造において説明したが、こうした課題は、ジグに装填されているワーク、すなわち、溶接対象物を、そのジグから持ち上げる(移動する)ことなく、そのジグ内においてそれをチャックで把持したままで回転させながら、その外周面にレーザ溶接をする場合において、その溶接対象物が、チャックの把持力を大きくできないというような上述したような理由ないし事情があるものでは、同様のことが言える。
本発明は、上記したような課題に鑑みてなされたもので、ガスセンサ製造仕掛品のように、横断面が円形のワークをチャックで把持して回転させて溶接するものであることが前提とはなるものの、その回転速度、すなわち、溶接速度の不安定化に起因する周方向における溶接状態のバラツキの有無等、その溶接の良否を、溶接過程でリアルタイムで合理的に判定することのできるようにすることで、チャックで把持したワークをジグから持ち上げることなく回転させながら、溶接対象箇所にレーザ光を照射して周回状にレーザ溶接をすることの実用化を図り、溶接作業におけるリードタイムの短縮化が図られるようにすることをその目的とする。
請求項1に記載の本発明は、両端側に円筒外周面部位を同軸で有すると共に、この両端側の円筒外周面部位相互の間にそれらと同軸で外周面が正多角形の多角形部位を有する溶接対象物を、一端側の円筒外周面部位においてその軸回りにジグにて回転可能の状態で位置決め支持させ、その支持状態のまま、他端側の円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を該溶接対象物の外周面における溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法において、
前記多角形部位の多角形の1又は複数の辺を挟む所定の中心角分の回転に要する理論上の時間を基準時間とし、その基準時間に、それぞれ上下の許容誤差として所定の許容時間を付与して上限基準時間TUと下限基準時間TLとを設定しておき、
該溶接対象物の前記中心角分の回転に要する実際の時間を測定所要時間Taとして、前記溶接対象物を周方向に回転させながら連続測定することで複数の測定所要時間Taを得る時間測定工程を備え、
複数の前記測定所要時間Taのすべてが、TU ≧Ta≧TLの関係にある場合に、溶接が「良」であると判定する溶接良否判定工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、前記時間測定工程において、非接触センサを用い、回転する前記多角形部位の多角形の角又はその角相互間の所定箇所が、所定の測定箇所を通過してから、その後に続く該角又は所定箇所が該測定箇所を通過するのに要した時間を測定所要時間Taとすることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ溶接方法である。
請求項3に記載の本発明は、前記非接触センサを用い、回転する前記多角形部位の多角形の角又はその角相互間の所定箇所が、所定の測定箇所を次々に通過する回数を計測する通過回数計測工程を備え、計測されたその実際の通過回数が、理論上の通過回数と一致することを、溶接の良否の判定の前提工程として加えることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接方法である。
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
両端側に円筒外周面部位を同軸で有すると共に、この両端側の円筒外周面部位相互の間にそれらと同軸で外周面が正多角形の多角形部位を有する溶接対象物を、一端側の円筒外周面部位においてその軸回りにジグにて回転可能の状態で位置決め支持させ、その支持状態のまま、他端側の円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を該溶接対象物の外周面における溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法、に代えて、
溶接対象物がガスセンサ製造仕掛品であり、このガスセンサ製造仕掛品が、
軸線方向に延び、先端側に検出部を有するセンサ素子と、該センサ素子を包囲して保持し外周面が正多角形の多角形部位を備える異径筒状の金具本体と、該金具本体の先端に、円筒外周面部位を有して前記素子を保護するプロテクタが同軸で固定されてなる金具本体側組立体と、前記金具本体の後端部に同軸で、先端部が外嵌される円筒外周面部位を有する外筒部材を含む外筒部材側組立体との、2つの組立体からなるものであって、
前記金具本体側組立体における前記金具本体の後端部に、前記外筒部材側組立体における前記外筒部材をその先端部において同軸で外嵌して仮接合してなるものであり、
このガスセンサ製造仕掛品を、前記外筒部材の前記円筒外周面部位でその軸回りにジグにて回転可能の状態で位置決め支持させ、その支持状態のまま、前記プロテクタの前記円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を前記外筒部材の外周面における先端寄り部位である溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法、を含むことを特徴とするガスセンサの製造方法である。
上述したように、チャックにて把持した溶接対象物(ワーク)を回転させながら、レーザ光を照射してレーザ溶接する場合において、それを強い力で把持できない理由、事情のあるワークをジグから持ち上げずに回転させる場合には、その低把持力、及びジグとワークとの摩擦抵抗等により、チャックに対してワークが滑りを起こし、チャックの回転に対してワークが追随できない等の回転速度に遅れ等が生じることがあり、その時には、入熱の過多(又は不足)を招き、それによる溶接の質低下が発生する。これに対し、請求項1に記載の本発明では、ワークをジグから持ち上げずに回転させながら溶接する場合でも、上記手段により、該時間測定工程で測定された該中心角ごとの回転に要した実際の測定所要時間Taのすべてが、前記の上限基準時間TU及び下限基準時間TLとの対比において、TU ≧Ta≧TLの関係にある場合に、溶接が「良」であると判定する溶接良否判定工程を備えている。このため、その溶接工程で、略リアルタイムで溶接不良品を簡易に特定でき、したがって、それが後工程に流れることを簡易に防止できる。このため、後工程での溶接の検査を要するまでもないので、従来のような、ワークの持ち上げを省略できるから、その溶接作業の効率化が図られる。
本発明のレーザ溶接方法においては、前記中心角分の回転に要する時間を測定し、その時間Taが時間TUより長い場合には、その間の回転における回転速度、すなわち、溶接速度(レーザの走査速度)が遅く、したがって、溶融過多の発生があるとみなし、その時間Taが時間TLより短い場合には、その間の回転における回転速度(溶接速度)が速く、したがって、溶融不足の発生があるとみなすものであり、溶接速度の適否から溶接の良否を判別するものである。一方、回転速度(rpm)は、要求される溶接速度vが得られるように、ワークの外径に基づき設定される。他方、前記基準時間、そして、上限基準時間TU及び下限基準時間TLは、この回転速度に基づき、溶接対象物に要求される溶接の品質、及びその水準に応じ、そして、許容範囲を見込んで設定すればよい。また、溶接の良否の判定は、時間測定工程において複数の前記測定所要時間Taのすべてが、TU ≧Ta≧TLの関係がある場合に、「良」であると判定とすることとしており、したがって、1回の測定所要時間Taだけでも、この関係がない場合には、「不良」であると判定とすることになるから、高度の検査水準を得ることができる。
このように、本発明のレーザ溶接方法によれば、ワークの把持部の強度等に基づき、それを強く把持できない理由、事情のあるワークをジグから持ち上げずに回転させて溶接する場合において、ワークがチャックの回転に正しく追随せず、所望とする溶接速度による溶接が得られない可能性があるとしても、溶接工程で、簡易にそのような溶接不良品を特定できる。よって、後工程への溶接不良品が送り込まれることの防止が簡易にできるから、従来のレーザ溶接方法に比べ、ワークの持ち上げを要しない分、溶接工程、溶接作業におけるリードタイムの短縮化が図られるので、その作業の効率化が図られる。
本発明における時間測定工程において、その時間を測定する手段としては、適宜の手段を用いればよいが、請求項2に記載のように、非接触センサを用いるのが、検知センサの長寿命性、信頼性等に優れるため好ましい。すなわち、回転する前記多角形部位の多角形の角又はその角相互間の所定箇所が、所定の測定箇所を通過してから、その後に続く該角又は所定箇所が該測定箇所を通過するのに要した時間を測定所要時間Taとして、該中心角ごとの回転において、次々に測定するのがよい。例えば、汎用レーザセンサ(光反射型発光、受光素子センサ)と反射板を間隔をおいて配置しておき、照射されるレーザ光を常時、反射板で反射させて同センサで受光させて、センサ出力ONとなるようにしておき、ワークの回転において、その多角形部位の角ないし角寄り部位が、このレーザ光(光軸)を遮光(遮断)しているときにセンサ出力OFFとなる設定としておき、このON、OFFのそれぞれの開始時の相互間を時間Taとすればよい。もちろん、これとは逆に、ワークの回転時に、照射されるレーザ光(光軸)を、その多角形部位の角ないし角寄り部位が遮光(遮断)しているときにセンサ出力ONとなる設定としておき、遮光(遮断)せず、反射板で反射させて受光素子センサで受光しているときにセンサ出力OFFとなるように設定しておき、このON、OFFのそれぞれの開始時の相互間を時間Taとして、これを測定をすることとしてもよい。また、非接触センサに光反射型ではなく光透過型センサを用いる場合でも同様に、照射、発光されるレーザ光等の光の遮光時、又は、受光センサ素子によるその受光時のいずれをセンサ出力ON、OFFとして、その時間Taの測定をすることとしてもよい。
なお、本発明では、請求項3に記載のように、前記非接触センサを用い、回転する前記多角形部位の多角形の角又はその角相互間の所定箇所が、所定の測定箇所を次々に通過する回数を計測する通過回数計測工程を備え、計測されたその実際の通過回数が、理論上の通過回数と一致することを、溶接の良否の判定の前提工程として加えるのがよい。本発明では、チャックの回転と、溶接対象物の回転が同じでないために生じる溶接不良の発生を特定し、そのような溶接不良品が後工程に流れないようにするものである。一方、例えば、チャックのみの空回りや、チャックと溶接対象物との間に大きな滑りがある可能性もある。また、周回状にレーザ溶接する場合、ワークによっては、その周方向における溶接範囲(周長)における溶接の確実性と、溶し込みの平均化(安定性)の確保のため、1回転以上(360度+α(例えば60度))の回転を行い溶接をすることがあり、周方向における溶接範囲が満たされているかが、溶接の良否判断に重要な場合がある。このような場合でも、前記非接触センサを用い、上記したような通過回数計測工程を備えることで、それに容易に応えることができるためである。
例えば、レーザの照射の開始点から所定時間の溶接開始初期における溶接部位では、開始点における溶接対象箇所が冷熱状態にあるから溶融不足となり、溶かし込み深さが浅くなることがあるため、周方向において溶接の重複部が得られるようにしたい場合がある。このような場合には、ワークが実際にどれだけの回転角、回転したのか、すなわち、周方向においてどれだけの溶接範囲が得られているのかということが重要であるから、溶接の良否は、その回転量の良否を前提とすべきといえる。請求項3に記載の発明によれば、その良否の判断も簡易にできるから、一層、質の高いリアルタイム検査となすことができる。
請求項4に記載の本発明は、溶接対象物がガスセンサ製造仕掛品であって、上記構成からなるものを前記条件の下でレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法を含むガスセンサの製造方法である。このようなガスセンサの製造方法によれば、その溶接工程でプロテクタを従来と同様の把持力で、チャックで把持し、回転させながらレーザ溶接する場合でも、その溶接不良を略リアルタイムで特定できるから、質の低下を招くことなく、持ち上げ工程の省略が図られる。すなわち、請求項4に記載の本発明のガスセンサの製造方法によれば、レーザ溶接工程で、ワークの持ち上げ工程の省略が図られる分、溶接作業におけるリードタイムの短縮化が図られることによる溶接コストの低減が図られる。結果、前記溶接工程を備えるレーザ溶接方法を含むガスセンサの製造方法によれば、ガスセンサの製造コストの低減が図られる。
本発明に係るレーザ溶接方法を具体化した実施の形態例を説明する図であって、Aは、ワークであるガスセンサ製造仕掛品をジグに装填してチャックで回転させるときの状態を説明する正面から見たときの汎用レーザセンサとの位置関係を説明する図、Bは、チャックを省略した説明用の模式平面図。 ワークを回転させて溶接しているときにおいてセンサ出力ONの状態にあるときを説明する図であって、Aは、図1−Aを右から見た一部省略図であり、Bはその模式平面図。 ワークを回転させて溶接しているときにおいてセンサ出力OFFの状態にあるときを説明する図であって、Aは、図1−Aを右から見た一部省略図であり、Bはその模式平面図。 従来のガスセンサの縦断正面図。 図4のガスセンサの製造仕掛品を得る過程の説明用の縦断正面図。 図4のガスセンサとなるガスセンサ製造仕掛品の外観正面図。 図6のガスセンサ製造仕掛品をレーザ溶接する従来の溶接工程の説明図。
本発明のレーザ溶接方法を具体化した実施の形態例(第1実施形態例)について、図1、図2を参照しながら詳細に説明する。ただし、溶接対象であるワークは、上述したガスセンサの製造におけるガスセンサ製造仕掛品10xであり(図4〜図6参照)、したがって、本実施形態例はガスセンサの製造方法において説明する。すなわち、その金具本体側組立体11xは、軸(軸線)G方向に延び、先端側に検出部を有するセンサ素子21と、素子21を包囲して保持し、外周面が正多角形(六角形)の多角形部位14を備える異径筒状の金具本体11と、金具本体11の先端に、円筒外周面部位31aを有して素子21を保護するプロテクタ31が同軸で固定されてなるものである。そして、外筒部材側組立体71xは、金具本体11の後端部16に同軸で、先端部72が外嵌される円筒外周面部位71aを有する外筒部材71等からなるものである。このガスセンサ製造仕掛品10xは、その金具本体側組立体11xにおける金具本体11の後端部16に、外筒部材側組立体71xにおける外筒部材71をその先端部72において同軸で外嵌して仮接合してなるものである。
本例では、図1に示したように、このガスセンサ製造仕掛品10xを、金具本体側組立体11xの先端側のプロテクタ31を上にし、溶接工程における回転テーブルKT上に配置されたジグ110に、その外筒部材71の円筒外周面部位71aの後端寄り部位を下にして、円筒外周面部位71aの軸G回りに回転可能の状態で収容、位置決め(芯出し)支持する設定とされている。このようなジグ110は、溶接に支障なく、製造仕掛品(ワーク)10xを上下方向、横方向(水平方向)に安定させ、その軸G回りに円滑に回転可能に収容、支持できるものであればよい。本例では、その回転における摩擦抵抗ができるだけ小さくなるように、ワーク10xの軸Gと平行の縦軸を持つ、3つ(三本)の回転ローラ構造のものとされ、ワーク10xの外側において、微小な隙間を有し、或いは接触する形で配置されている。
因みに、本例では、外筒部材71の中間寄り部位より後方(図1の下方)が細い円筒外周面部位73をなし、先方(上方)が太い円筒外周面部位75をなしているため、ジグ110はその上下の円筒外周面部位75,73の太さに対応して、上端部が下方に対して小径をなすものとされている。そして、ワーク10xの上下の位置決めは、外筒部材71の太い円筒外周面部位75と、細い円筒外周面部位73との境界である後方(下方)向き円環面77が、各ローラ構造のジグ110の大径部の上端面にて支持される設定とされている。
溶接は、ワーク10xをこのようにジグ110にて位置決め支持させた状態のまま、プロテクタ31の円筒外周面部位31aをチャック(対向する一対の爪)200で把持し、チャック200を例えば、420度(1回転+60度)、所定の回転速度(回転数N:例えば40rpm)で回転させながら、レーザ溶接機(図示せず)のレーザヘッドから所定の出力等に設定されたレーザ光(溶接用レーザ光)Laを、外筒部材71の外周面である溶接対象箇所Paにワーク10xの半径方向に向けて照射し、所定の溶接速度vで周回状にレーザ溶接する設定とされている。図1では、ワーク10xの正面(図1−A(紙面)に垂直に手前から奥)に向けて照射するものとしている。なお、溶接速度(走査速度)v(m/min)は、πDN/1000で求められる。Dは、溶接対象箇所Paの外径である。
なお、本例では、多角形部位が六角形であり、60度の中心角α分の回転に要する理論上の時間(例えば、0.1秒)を基準時間とする。許容時間は、溶接に要求される品質の厳しさに基づいて設定すればよいが、例えば、基準時間に、上下にそれぞれ10%の許容誤差を付与したものを、上限基準時間TU及び下限基準時間TLとする。良否の判定は、所定の中心角α分の各回転に要する実際の時間(測定所要時間)Taと、TU、TLとが、すべて、TU ≧Ta≧TLの関係にある場合を、良と判定する。
次に、その時間Taの測定は、本例では、非接触センサとして光電スイッチを用い、ワーク10xの回転における多角形部位14の1の辺を挟む中心角(60度)αの回転に要する時間Taを測定するものとする。具体的には、汎用レーザセンサ(回帰反射型センサ)Lhと反射板(リフレクタ)Reを、ワーク10xにおける多角形部位14の1つの角14cを挟むよう、間隔をおいて配置しておき、照射されるレーザ光(測定用レーザ光)SLの光軸を遮光するものが無く、反射板Reで反射されたそのレーザ光(測定用レーザ光)SLが汎用レーザセンサLhで受光されているときに、センサ出力ONとなり、ワーク10xの回転過程において、その多角形部位14の角14cが、このレーザ光(光軸)SLの遮光を開始し、その遮光が終了するまでの間、センサ出力OFFとなる設定とされている。
すなわち、本例では、測定用レーザ光SLの光軸が、平面視、ワーク10xの軸と直角で交わらず、多角形部位14の対角半径におけるその角14c近傍を、所定の光軸径で通過する設定とされており、図2に示したように、ワーク10xの多角形部位14の外周面における隣接する2つの角14c相互間の辺が、照射される測定用レーザ光SLの光軸と平行であるか、それに近い状態にあるときは、その光軸を遮光することなく、反射板Reで反射され、反射されたレーザ光(測定用レーザ光)SLが汎用レーザセンサLhで受光されてセンサ出力ONとなる状態が継続する設定とされている。そして、そのセンサ出力ON状態からの回転が進行する、その中心角(60度)α分の回転途中で、図3に示したように、多角形部位14の1つの角14cが、その測定用レーザ光(光軸)SLの遮光を開始すると、センサ出力OFFとなり、その開始からその中心角(60度)αの回転中において、例えば、角度αの1/3程度の回転角βの間、遮光(センサ出力OFF)が継続し、その後、60度の回転ごと、このON,OFFを繰り返す設定とされている。しかして、本例では、このONの開始から、OFFの開始までの時間が測定所要時間Taとなる。本例では、60度の回転が7回であるから、7回とも、TU ≧Ta≧TLの関係にある場合に、コンピュータ制御により、良判定の信号を出力する設定とする。
このような本例では、ジグ110中にあるワーク10xのプロテクタ31をチャック200で把持し、その状態のまま、すなわち、持ち上げることなく、そのチャック200を所定回転数(420度)、所定の回転速度(40rpm)で回転させ、その回転開始と同時に、溶接用のレーザヘッドからレーザ光Laを照射してその溶接を開始する。同時に、その溶接過程では、汎用レーザセンサLhから、測定所要時間の検知用のレーザ光SLを照射する。これにより、本例では、7回の測定所要時間Taとも、TU ≧Ta≧TLの関係にある場合に、コンピュータ制御により、良判定が発せられ、それ以外では、不良判定が発せられる。すなわち、1つのワーク10xの溶接工程におけるチャック200の回転中、中心角α(60度)の回転における測定所要時間Taが、上限基準時間TUを超えることがあるときは、ワーク10xの回転速度(溶接速度)に遅れがあることによる溶融過多の溶接不良があるとみなし、下限基準時間TLを下回ることがあるときは、ワーク10xの回転速度(溶接速度)に早まりがあることによる溶融不足の溶接不良があるとみなすこととしている。
すなわち、上記レーザ溶接方法によれば、溶接不良品(基準品質に満たないワーク10x)が発生し、或いはその発生の可能性があるとしても、そのような溶接不良品は、その溶接過程で、略リアルタイムで発見できるから、それが後工程に流れることを簡易に防止できる。このため、溶接検査を、別途その後工程で要することもない。よって、プロテクタ31をチャック200で強く把持できないガスセンサ製造仕掛品10xのように、これをジグから持ち上げることなく、摩擦抵抗のある状態で回転させながら溶接する場合には、同製造仕掛品10xの回転速度の不安定化による溶接不良が発生する危険性があるから、その後工程で溶接の検査を要することなり、全体としては製造効率が低下するとして、従来、その実現ができなかったのに対し、上記実施形態例のようなレーザ溶接方法とすることで、その実現が可能となり、溶接作業におけるリードタイムの短縮化が図られることによるその作業の効率化と共に、ガスセンサの製造の効率化が図られる。
因みに、本例では、仮接合したワーク10xを装填するジグ110が、上述したように、ワーク10xの回転において、その外筒部材71の外周面との摩擦抵抗を低減するため、回転テーブルKT上において、ワーク10xにおける外筒部材71の周方向の3点(120度間隔)で接触、支持し、かつ、回転する3つのローラ構造(方式)のジグ110による支持、位置決めとしている。これにより、ワーク10xの回転におけるその外筒部材71とジグ110との抵抗を大きく低減できるため、ワーク10xの回転をより円滑にできる結果、チャック200におけるプロテクタ31の把持力の低減を図ることもできる。
なお、本例のように、測定所要時間Taの測定に汎用レーザセンサLhを用いるような場合には、いずれの溶接の質を良否の判定基準とする場合でも、その溶接工程で、回転する多角形部位14の多角形の角14c(又はその角相互間の所定箇所)が、所定の測定箇所を次々に通過する回数を計測し、それが所定回数ある場合を条件として、測定所要時間Taと、時間TU,TLとの関係(TU ≧Ta≧TLの当否)の対比を行い、溶接の良否判定をするようにしておくとよい。ワークが実際にどれだけの回転角、回転したのか、すなわち、周方向においてどれだけの溶接範囲が得られているのかということを、容易に知ることができるためであり、汎用レーザセンサLhを用い、その回数を計測することで、それに容易に応えることができたためである。上記例では、測定箇所の通過回数は、多角形部位14の角14cが、レーザ光SLを遮光すべき箇所を通過する回数、すなわち、センサ出力OFFの回数を計測することでよいためである。
上述したように、所定の回転速度(等速度回転)で、一定出力の溶接用レーザ光を用いて溶接する場合は、照射の開始点では冷熱状態にあるから、その開始点から走査方向近傍では、溶融不足となりがちのため、周方向におけるシール性や強度に高度の安定性が要求されるガスセンサの製造におけるようなレーザ溶接においては、周回溶接後の終了を、1回転の後、さらに例えば、60度回転して溶接を重複させる設定にする場合がある。すなわち、周方向における溶接範囲を420度の範囲、予定通り確保したい場合がある。このような場合において、汎用レーザセンサLhによって、その光軸が、多角形部位14の角14cにて遮光される回数(OFFの回数)を計測するようにしておき、その計測回数を、コンピュータ制御により出力、表示するようにしておけば、周方向における溶接範囲(溶接長)の「良、不良」も、容易に知ることができる。そして、この「良」判定を前提に、TU ≧Ta≧TLの関係についての判定をすることとすれば、溶接範囲の「不良」がない前提でのその良否判定とすることができるので、一層、溶接の質を高めることができる。
上記例では、中心角の測定所要時間の測定に、非接触センサである光電スイッチとして、汎用レーザセンサ(光反射型発光、受光素子センサ)Lhを用いたが、反射型ではなく、発光素子と受光素とを間隔をおいて対向して配置しておき、上述したのと同様に、多角形部位14の角14cが、その回転において、その発光による照射光軸を遮光し、それ以外では通過して受光素子にて受光されるとき、センサ出力ONとなり、遮光されているときセンサ出力OFFとなる光透過型センサを用いることもできる。なお、このような光軸は、ワーク10xの軸G線に例えば平行な直線を光軸として、その多角形部位14の端面における角14cの近傍が、その回転において、その光軸を遮断するように設定してもよいなど、ワークの回転や溶接に支障のない範囲で適宜の設定とすればよい。また、中心角の測定所要時間の測定には、ワークや回転速度によっては、近接スイッチのような非接触センサを用いることもできるし、接触型センサを用いることもできる。また、通過回数の計測を行う手段も同様のものを用いることができる。
なお、中心角は、360度/(多角形の角の数)、例えば、多角形が六角形であれば60度とするのが基本であるが、これに限定されない。ワークの多角形の数が多く、要求される溶接の質が比較的低いような場合には、多角形の角の数の多さに応じ、360度/(角の数以上)、として設定してもよい。例えば、12角形で、60度としてもよい。
本発明のレーザ溶接方法における溶接の対象をなすワークは、発明の内容からして、上記例におけるようなガスセンサ(ガスセンサ製造仕掛品)に限られるものではない。両端側に円筒外周面部位を同軸で有すると共に、この両端側の円筒外周面部位相互の間にそれらと同軸で外周面が正多角形の多角形部位を有する溶接対象物に広く適用できる。すなわち、このような溶接対象物を、その一端側の円筒外周面部位においてその軸回りにジグにて回転可能の状態に位置決め支持させ、その支持状態のまま、他端側の円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を該溶接対象物の外周面における溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接するものに広く適用できる。
なお、本発明において、「正多角形」は、図学上の正方形や正六角形に限られず、六角ボルトの頭部や、六角ナットにおけるような多角形、さらには、星形のような多角形でもよいなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、その適用が可能な多角形を広く含む。このため、多角形の角は、工業製品(部品)として適宜に面取り等の処理がされているものであってもよい。そして、本発明は、上述した実施の形態例において述べたものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜の変更を加えて具体化できる。
10 ガスセンサ
10x 溶接対象物(ガスセンサ製造仕掛品)
11 金具本体
11x 金具本体側組立体
14 多角形部位
14c 多角形部位の角
16 金具本体の後端部
21 ガスセンサ製造仕掛品のセンサ素子
31 プロテクタ
31a プロテクタの円筒外周面部位
71 外筒部材
71a 外筒部材の円筒外周面部位
71x 外筒部材側組立体
72 外筒部材の先端部
75 外筒部材の円筒外周面部位
110 ジグ
200 チャック
La 溶接用のレーザ光
Pa 溶接対象箇所
α 所定の中心角
Lh 汎用レーザセンサ(非接触センサ)

Claims (4)

  1. 両端側に円筒外周面部位を同軸で有すると共に、この両端側の円筒外周面部位相互の間にそれらと同軸で外周面が正多角形の多角形部位を有する溶接対象物を、一端側の円筒外周面部位においてその軸回りにジグにて回転可能の状態で位置決め支持させ、その支持状態のまま、他端側の円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を該溶接対象物の外周面における溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法において、
    前記多角形部位の多角形の1又は複数の辺を挟む所定の中心角分の回転に要する理論上の時間を基準時間とし、その基準時間に、それぞれ上下の許容誤差として所定の許容時間を付与して上限基準時間TUと下限基準時間TLとを設定しておき、
    該溶接対象物の前記中心角分の回転に要する実際の時間を測定所要時間Taとして、前記溶接対象物を周方向に回転させながら連続測定することで複数の測定所要時間Taを得る時間測定工程を備え、
    複数の前記測定所要時間Taのすべてが、TU ≧Ta≧TLの関係にある場合に、溶接が「良」であると判定する溶接良否判定工程をさらに備えることを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 前記時間測定工程において、非接触センサを用い、回転する前記多角形部位の多角形の角又はその角相互間の所定箇所が、所定の測定箇所を通過してから、その後に続く該角又は所定箇所が該測定箇所を通過するのに要した時間を測定所要時間Taとすることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ溶接方法。
  3. 前記非接触センサを用い、回転する前記多角形部位の多角形の角又はその角相互間の所定箇所が、所定の測定箇所を次々に通過する回数を計測する通過回数計測工程を備え、計測されたその実際の通過回数が、理論上の通過回数と一致することを、溶接の良否の判定の前提工程として加えることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法において、
    両端側に円筒外周面部位を同軸で有すると共に、この両端側の円筒外周面部位相互の間にそれらと同軸で外周面が正多角形の多角形部位を有する溶接対象物を、一端側の円筒外周面部位においてその軸回りにジグにて回転可能の状態で位置決め支持させ、その支持状態のまま、他端側の円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を該溶接対象物の外周面における溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法、に代えて、
    溶接対象物がガスセンサ製造仕掛品であり、このガスセンサ製造仕掛品が、
    軸線方向に延び、先端側に検出部を有するセンサ素子と、該センサ素子を包囲して保持し外周面が正多角形の多角形部位を備える異径筒状の金具本体と、該金具本体の先端に、円筒外周面部位を有して前記素子を保護するプロテクタが同軸で固定されてなる金具本体側組立体と、前記金具本体の後端部に同軸で、先端部が外嵌される円筒外周面部位を有する外筒部材を含む外筒部材側組立体との、2つの組立体からなるものであって、
    前記金具本体側組立体における前記金具本体の後端部に、前記外筒部材側組立体における前記外筒部材をその先端部において同軸で外嵌して仮接合してなるものであり、
    このガスセンサ製造仕掛品を、前記外筒部材の前記円筒外周面部位でその軸回りにジグにて回転可能の状態で位置決め支持させ、その支持状態のまま、前記プロテクタの前記円筒外周面部位をチャックで把持し、該チャックを該軸回りに所定の回転数又は回転角、一定の回転速度(rpm)で回転させながらレーザ光を前記外筒部材の外周面における先端寄り部位である溶接対象箇所に照射して周回状にレーザ溶接する溶接工程を備えるレーザ溶接方法、を含むことを特徴とするガスセンサの製造方法。
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