JP4325040B2 - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,例えば自動車用内燃機関等の排気ガスにおける酸素濃度,空燃比状態等を測定することができるガスセンサに関する。
【0002】
【従来技術】
例えば,内燃機関においては,排気ガス中の酸素濃度,空燃比状態等を検出し,その検出値に基づいて燃焼制御を行うことが,省エネルギー化,排ガス浄化等に非常に有効であることが知られている。上記排気ガス(被測定ガス)中の酸素濃度等を検出するセンサとしては,ジルコニア等の固体電界質よりなる検出素子を用いたものが知られている。
【0003】
従来のガスセンサ9は,図22に示すごとく,被測定ガスと接触する接ガス部911を有する検出素子910と,接ガス部911を露出させた状態で検出素子910を保持する主体金具94と,主体金具94から設けられ検出素子910の接ガス部911を覆う保護カバー92とを有している。また上記主体金具94と検出素子910との間には,これらの当接部のシール材としてパッキン918を介在させてある。
【0004】
また,検出素子910は,コップ状を呈しており,その内部に大気と接する基準ガス室912を設け,その外表面側の上記接ガス部911の周囲には被測定ガス室913を設けてある。また,検出素子910には,その基準ガス室912側に基準電極を,被測定ガス室913側に測定電極をそれぞれ設けてある(図示略)。
また,検出素子910の内部には,加熱用のヒータ915を挿入配置させてある。
【0005】
また,検出素子910は,接続端子982,992及び金属端子983,993を介して,外部との電気的導通を図るリード線981,991に接続されている。上記金属端子983,993は,検出素子910における基準電極及び測定電極に導通した各ターミナル部に対し接触固定されている。なお,リード線971は,ヒータ915の通電用のものである。
【0006】
また,上記リード線981,991の基端部,即ち上記接続端子982,992との接続部は,電気絶縁性の絶縁部材95内に保持されている。そして,絶縁部材95は,主体金具94の上方に設けた第1金属カバーの内側カバー931,第1金属カバーの外側カバー932により,その内部に保持されている。また,第1金属カバーの外側カバー932の上方には,さらに筒状の撥水フィルタ938を介して大気側カバー933を設けてあり,その開口部から上記リード線971,981,991を外部に突出させてあると共に,開口部端内部に弾性絶縁部材945が配設されている。
【0007】
大気側カバー933と第1金属カバーの外側カバー932とには,それぞれ第1通気口936と第2通気口937をそれぞれ設けてある。これらの通気口936,937は,撥水フィルタ938を介して検出素子910の基準ガス室912に連通しており,該基準ガス室912に大気を導入する役割を果たすよう構成されている。
また,上記弾性絶縁部材945と,その外方に位置する第1金属カバーの外側カバー932と大気カバー933とは,これらを外方からかしめることにより互いに固定されている。
【0008】
そして,上記従来のガスセンサ9は,上記基準ガス室912に導入した大気と,被測定ガス室913に導入した被測定ガスとの間における,検出対象成分の濃度差によって検出素子910に生じる起電力を上記リード線981,982を介して測定することにより,ガス濃度の検出を行うことができる。
【0009】
【解決しようとする課題】
ところで,上記ガスセンサ9は,現在広く用いられ自動車用内燃機関等の制御性能の向上に寄与してきているが,ガスセンサ9に対しては,更なる,コンパクト化要求,低コスト化要求,耐久性(信頼性)向上要求がある。これに対しては,まだいくつかの改善すべき問題点が残っている。
【0010】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,さらなるコンパクト化,低コスト化,信頼性向上を図ることができるガスセンサを提供しようとするものである。
【0011】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,被測定ガスと接触する接ガス部を有する検出素子と,上記接ガス部を露出させた状態で上記検出素子を保持する主体金具と,該主体金具から設けられ上記検出素子の上記接ガス部を覆う保護カバーと,上記検出素子と電気的に導通された複数の取り出し端子と,該取り出し端子の各々と電気的導通を図る複数のリード線と,上記取り出し端子間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材と,該絶縁部材を内部に保持する第1金属カバーとを有するガスセンサであって,
上記絶縁部材は,本体部と該本体部よりも大径の鍔部とを有しており,
上記第1金属カバーは,上記絶縁部材の上記本体部の外径よりも大きく上記鍔部の外径よりも小さい内径を有する小径部と,上記鍔部の外径よりも大きい内径を有する大径部と,上記小径部と上記大径部とを繋ぐ段部とを有していると共に,上記主体金属に直接接合されており,
上記絶縁部材は,上記鍔部の一方の面を上記段部に当接させると共に,上記鍔部の他方の面を前記段部方向に押圧力を付勢する弾性部材によって押圧することにより,上記段部と上記弾性部材との間に配置保持された状態で上記第1金属カバーに固定してあり、
上記弾性部材は,上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さいリング状の本体部と該本体部の周縁において上記大径部の内径よりも大きい径の位置まで突出させた爪部を有しており,上記第1金属カバーの内壁に対する径方向の押圧力と軸方向の押圧力を有していることを特徴とするガスセンサにある。
【0012】
本発明において最も注目すべきことは,上記絶縁部材を,上記第1金属カバーに設けた上記段部と上記弾性部材とによって固定していることである。
そして,本願発明の絶縁部材は,第1金属カバーの段部に当接され,弾性部材で押圧することにより上記第1金属カバーに固定されてもよいし,さらにまた,上記絶縁部材は,第1金属カバーの段部に直接当接されるだけでなく,金属リングや別部材を介して,上記絶縁部材が第1金属カバーの段部に押圧されることにより固定されてもよい。
本発明によれば,後述する請求項2の発明とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0013】
また,請求項2の発明は,請求項1において,上記弾性部材が,上記第1金属カバーの大径部に圧入されていることを特徴とするガスセンサにある。
【0014】
本発明において最も注目すべきことは,上記絶縁部材を,上記第1金属カバーに設けた上記段部と上記弾性部材とによって固定していることである。
【0015】
上記絶縁部材は,上記のごとく,上記本体部と該本体部よりも大径の鍔部とを有してなる。
一方,上記第1金属カバーは,上記小径部と大径部と段部とを有している。また小径部は上記絶縁部材の本体部を収納できる大きさに,大径部には上記鍔部を収納できる大きさに設けてある。
【0016】
また,上記弾性部材としては,上記第1金属カバーの大径部の内面に圧入固定できる構造を有するものを用いる。例えば,上記弾性部材としては,上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さいリング状の本体部と,該本体部の周縁において上記大径部の内径よりも大きい径の位置まで突出させた爪部とよりなり,該爪部は,上記鍔部と当接する面と反対側に鈍角に折曲げた構造とすることができる。この場合には,上記爪部によって容易に上記大径部内に圧入固定することができる。
【0017】
そして,上記絶縁部材は,その本体部を第1金属カバーの小径部内に,鍔部を大径部内にそれぞれ収納し,鍔部の一方の面を段部に当接させる。また,鍔部の他方の面は上記大径部に圧入された弾性部材により押圧する。これにより,絶縁部材は第1金属カバー内に固定される。
【0018】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明においては,上記のごとく,絶縁部材の鍔部を上記第1金属カバーの段部と,大径部に圧入した弾性部材とによって押圧挟持し,固定してある。そのため,従来のような複数のカバー(図22,第1金属カバーの内側カバー931,第1金属カバーの外側カバー932参照)を組合わせて絶縁部材を固定するという構造をとる必要がない。
【0019】
また,上記絶縁部材は,上記第1金属カバーの段部と上記弾性部材とによって固定されるので,絶縁部材のサイズにばらつきがあってもそれが第1金属カバーと主体金具との接合位置等に影響がない。それ故,絶縁部材のサイズにばらつきがあってもガスセンサの全長に影響が無く,その全長の寸法精度を向上させることができる。
【0020】
したがって,本発明によれば,さらなるコンパクト化,低コスト化,信頼性向上を図ることができるガスセンサを提供することができる。
【0021】
本発明のように,上記弾性部材は,上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さいリング状の本体部と該本体部の周縁において上記大径部の内径よりも大きい径の位置まで突出させた爪部を有しており,上記第1金属カバーの内壁に対する径方向の押圧力と軸方向の押圧力を有していることが好ましい。即ち,上記弾性部材としては上記2方向の押圧力を発揮しうるものを用いることが好ましい。これにより,上記径方向の押圧力により弾性部材自体の位置を固定できると共に,上記軸方向の押圧力を上記絶縁部材に付与してこれを固定することができる。それ故,絶縁部材の第1金属カバー内への固定をさらに確実に行うことができる。
【0022】
また,請求項4の発明のように,上記弾性部材は,上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さいリング状の本体部と該本体部の周縁において上記大径部の内径よりも大きい径の位置まで突出させた爪部を有していることが好ましい。この場合には,上記爪部によって上記2方向の押圧力を容易に発揮することができる。
【0023】
また,請求項3の発明のように,上記弾性部材の上記爪部と爪部との間には,上記本体部よりも大径であり,かつ上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さい径の位置まで突出させたガイドを設けることが好ましい。この場合には,上記ガイドによって弾性部材の剛性を形状的に向上させることができ,剛性向上のための板厚アップの必要がない。それ故,厚さが薄い材料を用いて上記弾性部材を作製することができ,その作製時の加工(例えば打ち抜き加工)を容易に行うことができる。
【0024】
また,請求項4の発明のように,上記弾性部材は,表裏対称の形状を有していることが好ましい。表裏対称の形状とは,表から見ても裏から見ても同じ形状を有していることであり,具体的には,例えば,上記本体部及び爪部を平坦にかつ同一平面上に設け,爪を折り曲げない形状(図22参照),あるいは,上記爪部を偶数個設け,これを交互に表裏反対方向に折り曲げた形状(図19参照)等の形状をいう。
【0025】
また,請求項5の発明のように,上記弾性部材の上記爪部は,該弾性部材を上記第1金属カバー内に挿入する際の組付け荷重によって表裏いずれの方向からでも曲げうる曲げ剛性を有するように設けることもできる。この場合には,上記弾性部材が表裏非対称の形状を有している場合であっても,弾性部材と上記第1金属カバーとの組み合わせ方向に拘わらず両者の組付けを行うことができる。それ故,組付け作業時における方向性を考慮する必要がないので,その作業性を向上させることができる。
なお,上記組付け荷重は,第1金属カバーの座屈強度よりも小さい荷重を用いる。
【0026】
また,請求項6の発明のように,上記弾性部材の上記爪部は,表面又は裏面の一方の面に向けて曲げられており,かつ,その曲げ角度は略45度以上である形状とすることもできる。この場合には,弾性部材を第1金属カバーに組み付ける際に,その組み付け方向を上記爪部の突出形状により容易に判断することができる。
【0027】
また,請求項7の発明のように,上記弾性部材は,その表面又は裏面のいずれか一方に突出した突起部を有している形状とすることもできる。この場合には,上記突起部の存在によって弾性部材の表裏を容易に判断することができ,第1金属カバーへの組み付け方向を容易に判断することができる。
【0028】
また,請求項8の発明のように,上記弾性部材は,その表面又は裏面の少なくとも一方を着色することにより両面を異なる色に設けることもできる。この場合には,色の違いによって弾性部材の表裏を容易に判断することができ,第1金属カバーへの組み付け方向を容易に判断することができる。
【0029】
また,請求項9の発明のように,上記弾性部材の上記爪部は,該弾性部材を上記第1金属カバー内に挿入する際の組付け荷重によって表裏のいずれか一方の方向からのみ曲げうる曲げ剛性を有するように設けることもできる。この場合には,弾性部材と第1金属カバーとの組み付け方向が必然的に一方向のみに規制され,誤った組付けを排除することができる。
なお,この場合も,上記組付け荷重は,第1金属カバーの座屈強度よりも小さい荷重を用いる。
【0030】
また、参考発明として、被測定ガスと接触する接ガス部を有する検出素子と,上記接ガス部を露出させた状態で上記検出素子を保持する主体金具と,該主体金具から設けられ上記検出素子の上記接ガス部を覆う保護カバーと,上記検出素子と電気的に導通された複数の取り出し端子と,該取り出し端子の各々と電気的導通を図る複数のリード線と,上記取り出し端子間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材と,該絶縁部材を内部に保持する第1金属カバーとを有するガスセンサであって,上記第1金属カバーは,上記主体金具に直接接合されていることを特徴とするガスセンサがある。
【0031】
この場合には,上記第1金属カバーを主体金具に直接接合してあるので,従来よりも部品点数を削減を図ることができる。
この部品点数の減少は,部品コストの低減及び組付け工数の低減によって,ガスセンサ全体のコスト低下を図ることができる。
また,カバー部材の部品点数の削減は,接合部を減少させることができ,接合部分の劣化等に起因する耐久性の低下を防止することができる。
【0032】
次に,上記第1金属カバーは,上記主体金具の外方に装着されており,上記主体金具と上記第1金属カバーとは該第1金属カバーの外周面から全周にわたって溶接してあることが好ましい。上記溶接方法としては,例えば,レーザ溶接,スポット溶接等がある。
【0033】
この場合には,従来のように上記主体金具を大気側カバーの外方に位置させてかしめ加工する場合に比べて,主体金具と第1金属カバーとの間の接合状態の密閉性が向上する。主体金具において,材料の鋭敏化による耐腐食性低下が心配される部分(熱かしめ部)を,第1金属カバー内部に入れることができるため,上記耐食性の低下を考慮しなくてもよくなる。
【0034】
また,上記溶接を行う前には,上記主体金具と第1金属カバーとを圧入状態で組付けておくことが好ましい。これにより,上記主体金具と第1金属カバーとの接合部の密封性,接合強度等をさらに向上させることができる。
【0035】
また,上記溶接により形成された溶融凝固部の軸方向の断面形状は,上記第1金属カバー部分に位置する広幅部と上記主体金具部分に位置する狭幅部とよりなり,上記広幅部の最大幅寸法をA,上記狭幅部の最大幅寸法をB,溶込み深さをD,上記第1金属カバーの厚みをTとした場合,B≧0.6A,D≧Tという関係を有することが好ましい。
【0036】
ここで,上記広幅部の最大幅寸法Aとは,上記第1金属カバーの厚み方向に対して直角方向における溶融凝固部の最大長さをいう。また,上記狭幅部の最大幅寸法Bは上記主体金具の厚み方向に対して直角方向における溶融凝固部の最大長さをいう。また,上記狭幅部における溶込み深さDは,上記主体金具の厚み方向における溶融凝固部の最大長さをいう。
そして,上記B<0.6Aの場合及びD<Tの場合には,十分な接合強度が得られないという問題がある。
【0037】
また,参考発明として,被測定ガスと接触する接ガス部を有する検出素子と,上記接ガス部を露出させた状態で上記検出素子を保持する主体金具と,該主体金具から設けられ上記検出素子の上記接ガス部を覆う保護カバーと,上記検出素子と電気的に導通された複数の取り出し端子と,該取り出し端子の各々と電気的導通を図る複数のリード線と,上記取り出し端子間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材と,該絶縁部材を内部に保持する第1金属カバーとを有するガスセンサであって,上記主体金具には,該主体金具の外方に装着した上記第1金属カバーの先端に当接させたことを特徴とするガスセンサがある。
【0038】
即ち,上記主体金具と第1金属カバーとの接合は,単に主体金具の外方に上記第1金属カバーを装着するだけでなく,上記主体金具に上記第1金属カバーの先端を当接させる上記当接部を設けて積極的に両者を当接させる。
これにより,上記主体金具と第1金属カバーとの接続位置精度及び両者の同軸度を向上させることができる。
【0039】
また,参考発明として,被測定ガスと接触する接ガス部を有する検出素子と,上記接ガス部を露出させた状態で上記検出素子を保持する主体金具と,該主体金具から設けられ上記検出素子の上記接ガス部を覆う保護カバーと,上記検出素子と電気的に導通された複数の取り出し端子と,該取り出し端子の各々と電気的導通を図る複数のリード線と,上記取り出し端子間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材と,該絶縁部材を内部に保持する第1金属カバーとを有するガスセンサであって,上記主体金具は,上記検出素子を挿入配置するための内孔を有していると共に該内孔内に配置した上記検出素子を固定するための素子かしめ部を有しており,該素子かしめ部は,上記検出素子との間にシール材と絶縁部材とリング形状を有する金属リングとを介在させた状態で,上記金属リングを押圧するようにかしめ加工してあることを特徴とするガスセンサがある。
【0040】
この場合には,上記主体金具への上記検出素子の固定を上記素子かしめ部のかしめ加工により容易に行うことができ,さらに,上記金属リングの介在によって上記かしめ加工の精度を向上させることができる。
【0041】
また,上記主体金具の上記内孔内には,上記検出素子に設けた突起部と当接する当接段部を設けてあり,該当接段部に上記突起部が当接するように上記検出素子を上記主体金具の内孔内に挿入すると共に,上記突起部における上記当接段部との当接面と反対側に上記金属リングを介在させた状態で該金属リングを押圧するように上記素子かしめ部をかしめ加工することにより,上記検出素子の突起部を上記主体金具の当接段部と上記素子かしめ部との間に挟持してあることが好ましい。
【0042】
この場合には,上記検出素子の上記突起部を上記主体金具の当接段部と素子かしめ部とにより強固に挟持することができる。そのため,主体金具への検出素子の固定をより確実に行うことができる。
【0043】
また,上記金属リングは,円形断面を有する所定長さの線材を円形状に曲げ加工してなることが好ましい。この場合には,金属リングの製造コストを低減することができ,ひいてはガスセンサ全体のコストダウンを図ることができる。なお,この線材を曲げ加工してなる金属リングの場合には,曲げによって対面する両端部の間に隙間が生じるので,気密性に問題が生じる。しかしながら,この問題は,上記のごとく,主体金具の外方に上記第1金属カバーを装着して全周溶接することによって解決することができる。
【0044】
また,上記検出素子は内部に中空部を有するコップ形状を呈しており,上記中空部には,上記検出素子を加熱するためのヒータを挿入配置してあり,かつ,上記検出素子の上記接ガス部側には白金よりなる外側電極を,上記中空部側には白金よりなる内側電極を設けてある構造にすることができる。
【0045】
この場合には,上記コップ形状の検出素子の採用によって,上記内側電極を配する基準ガス室と上記外側電極を配する被測定ガス室を容易に形成することができ,かつ,上記白金によって耐熱性に優れた外側電極(測定電極)および内側電極(基準電極)を得ることができる。
【0046】
また,上記外側電極(測定電極)には耐熱ばね鋼材よりなると共に上記外側電極と電気的に導通する信号取出し用の第1取り出し端子を,上記内側電極(基準電極)には耐熱ばね鋼材よりなると共に上記内側電極と電気的に導通する信号取出し用の第2取り出し端子を設けてあり,上記第1取り出し端子および上記第2取り出し端子には上記リード線と電気的導通を図るためのリード部をそれぞれ設けてあり,該リード部は上記リード線にそれぞれ電気的に接続されており,かつ,上記第2取り出し端子は,上記ヒータを保持するためのヒータ保持部を有していることが好ましい。
【0047】
この場合には,上記耐熱ばね鋼の採用によって,上記第1取り出し端子および第2取り出し端子の耐久性を向上させることができると共に,上記基第2取り出し端子に上記ヒータ保持部を設けることによってヒータの保持のみを目的とする保持部材を無くすことができ,部品点数の削減および組付け性の向上を図ることができる。
【0048】
また,上記ヒータはシート状のセラミック基板と発熱体とを積層してなる断面四角形の角板ヒータであることが好ましい。この場合には,ヒータとして積層型の上記角板ヒータを採用することによって従来よりある丸棒ヒータを採用する場合よりもその製造コストを低減させることができる。
【0049】
また,上記主体金具の一端には,上記保護カバーを固定するためのカバーかしめ部を設けてあり,該カバーかしめ部は,環状の溝部と,該溝部の外周部に位置するリング状のスカート部とよりなり,一方,上記保護カバーは,円筒形状を有すると共にその開口端に外方へ拡開したフランジ部を有する外管と内管とを重ねた二重管構造を有しており,上記外管と内管とは,互いのフランジ部を重ね合わせた状態で上記カバーかしめ部の上記溝部に挿入され,該フランジ部を,内方にかしめられた上記スカート部により押圧された状態でかしめ固定されていることが好ましい。
【0050】
この場合には,二重管構造の保護カバーの採用によって上記検出素子の保護機能を強化することができる。また,二重構造の保護カバーを上記カバーかしめ部のかしめ加工によって一度に容易に固定することができる。そのため,予め外管と内管とを固定する必要がなく,保護カバーの固定作業工数を少なくすることができ,ガスセンサの製造コストの低減をも図ることができる。
【0051】
また,上記第1金属カバーの上記小径部の先端には,上記リード線を保持する弾性絶縁部材が配設されており,該弾性絶縁部材の外径Eと,上記絶縁部材の上記本体部の外径Fとは,E≧Fの関係にあることが好ましい。これにより,弾性絶縁部材のリード線挿入穴間隔dと絶縁部材のリード線挿入間隔D(図15(a))の差を小さくすることができる。一方,上記dとDとの差が大きい場合には,絶縁部材から伸びたリード線を上記弾性絶縁部材の位置において外方に曲げて該弾性絶縁部材を通す必要がある。また,リード線を急激に曲げることは品質上望ましくないので,上記絶縁部材と弾性絶縁部材との間隔を広めにとる必要があり,ガスセンサ全体を大型化するという問題がある。
【0052】
また,参考発明として,被測定ガスと接触する接ガス部を有する検出素子と,上記接ガス部を露出させた状態で上記検出素子を保持する主体金具と,該主体金具から設けられ上記検出素子の上記接ガス部を覆う保護カバーと,上記検出素子と電気的に導通された複数の取り出し端子と,該取り出し端子の各々と電気的導通を図る複数のリード線と,上記取り出し端子間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材と,該絶縁部材を内部に保持する第1金属カバーとを有し,該第1金属カバーは,上記主体金具の外方に装着されてその外周面から全周にわたって溶接されているガスセンサを製造する方法であって,
上記第1金属カバーと上記主体金具との溶接は,該主体金具に上記第1金属カバーを組付けた中間材をその軸芯を中心に回転させ,回転速度が一定速度になった後に,溶接ガンから発射したレーザ光を上記第1金属カバーの溶接部に照射することにより行うことを特徴とするガスセンサの製造方法がある。
【0053】
本製造方法において最も注目すべきことは,上記第1金属カバーと上記主体金具との溶接は,該主体金具に上記第1金属カバーを組付けた中間材をその軸芯を中心に回転させ,回転速度が一定速度になった後に,溶接ガンから発射したレーザ光を上記第1金属カバーの溶接部に照射することにより行うことである。
【0054】
この場合には,上記レーザ光と溶接部との相対速度を一定にすることができ,安定した溶接条件を得ることができる。それ故,主体金具と第1金属カバーとの接続部を非常に健全に仕上げることができ,主体金具と第1金属カバーとの間の密閉性等の向上により,ガスセンサの耐久性を向上させることができる。
【0055】
また,上記中間材は,上記溶接時において,上記主体金具を上方に,上記第1金属カバーを下方に向けて保持した状態で回転させることが好ましい。この場合には,上記中間材の回転時における重心の変化を低減させることができ,上記中間材の安定した回転動作を得ることができる。それ故,さらに上記溶接の精度を向上させることができる。
【0056】
また,上記主体金具と上記第1金属カバーとの間の接合部におけるクリアランスは,両者の組付け前において−0.15〜0.1mmの範囲内であることが好ましい。上記クリアランスが−0.15mmよりも小さい場合には,圧入が困難で組付けができないという問題があり,より好ましくは−0.10以上がよい。また,上記クリアランスが0.1mmを超える場合には,組付けは容易であるが,溶接後の密封性が劣るという問題があり,より好ましくは0.05mm以下がよい。
【0057】
また,上記絶縁部材は上記取り出し端子に接続された上記リード線の基端部を収納するよう構成されていることが好ましい。この場合には,振動等により上記リード線の基端部が動くことを抑制することができ,プラス側とマイナス側の絶縁状態を十分に維持することができる。
【0058】
また,上記絶縁部材は上記リード線の基端部およびリード線の少なくとも一部を収納するよう構成することもできる。即ち,上記絶縁部材には,リード線の基端部だけでなく,リード線の一部を収納することもできる。
【0059】
また,上記検出素子の表面には電極が形成されており,上記取り出し端子は,上記電極に対して押圧して接触状態を維持する押圧部を有していることが好ましい。この場合には,溶接等の接合工程を行うことなく,上記押圧部によって電極と取り出し端子の導通性,ひいては検出素子と取り出し端子との導通性を容易に得ることができる。
【0060】
また,上記検出素子の表面には電極が形成されており,上記取り出し端子は,上記電極に対して接合された白金線よりなる構造を取ることもできる。この場合には,白金を取り出し端子として採用する場合に,上記のような押圧部等を形成することなく容易に上記電極との接触状態を得ることができる。ここで,接合方法としては,例えば溶接などがある。
【0061】
また,上記第1取り出し端子には上記外側電極を外方から内方に向けて押圧する第1押圧部を,上記第2取り出し端子には上記内側電極を内方から外方に向けて押圧する第2押圧部を設けてあることが好ましい。この場合には,コップ形状の検出素子の外側および内側への第1取り出し端子および第2取り出し端子の取付けを,的確にかつ容易に行うことができる。
【0062】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態例にかかるガスセンサにつき,図1〜図15を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は,自動車用内燃機関に用いられる酸素センサであって,図1に示すごとく,被測定ガスと接触する接ガス部11を有する検出素子10と,上記接ガス部11を露出させた状態で検出素子10を保持する主体金具4と,該主体金具4から設けられ上記検出素子10の接ガス部11を覆う保護カバー2と,上記検出素子10と電気的に導通された2つの取り出し端子71,72と,該取り出し端子71,72の各々と電気的導通を図る複数のリード線81,91と,上記取り出し端子71,72間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材5と,該絶縁部材5を内部に収納する第1金属カバー3とを有する。
【0063】
第1金属カバー3の上端側には,筒状の撥水フィルタ57を介してカバー部材39が設けられている。カバー部材39と第1金属カバー3とには,それぞれ第1通気口58と第2通気口59をそれぞれ設けてある。これらの通気口58,59は,撥水57を介して検出素子10の基準ガス室12に連通しており,該基準ガス室12に大気を導入する役割を果たすよう構成されている。
また,カバー部材39は,第1金属カバー3に対してかしめ固定されている。
【0064】
上記絶縁部材3は,上記リード線の81,91基端部およびリード線81,91の一部を収納する本体部51と該本体部51よりも大径の鍔部52とを有している。
上記第1金属カバー3は,上記絶縁部材5の本体部51の外径よりも大きく鍔部52の外径よりも小さい内径を有する小径部31と,鍔部52の外径よりも大きい内径を有する大径部32と,小径部31と大径部32とを繋ぐ段部33とを有している。
【0065】
上記絶縁部材5は,鍔部52の一方の面521を上記段部33に当接させると共に上記鍔部の他方の面522を上記大径部32に圧入された弾性部材6により押圧固定してある。つまり,絶縁部材5は,弾性部材6と第1金属カバー3の段部に挟まれて固定される状態となる。
かつ,上記第1金属カバー3は,上記主体金具4に直接接合されている。
【0066】
以下,これを図22に示した従来のガスセンサ9と適宜比較しながら詳説する。
図2(a)〜(c)に示すごとく,上記絶縁部材5は,本体部51と本体部51よりも大径の鍔部52とを有してなる。また,鍔部52の下方には,上記本体部51よりは若干大径の下筒部53を設けてある。図2(b)に示すごとく,本体部51には,検出素子10に導通するリード線81,91および後述するヒータ15に導通するリード線171を挿入配置するための貫通孔511〜514を有している。また,図2(c)に示すごとく,上記鍔部52及び下筒部53の内部には,上記貫通孔511等に通ずる中空部531を設けてある。
【0067】
上記第1金属カバー3は,図1,図3(b)に示すごとく,上記小径部31と大径部32と段部33とを有している。また小径部31は絶縁部材5の本体部51を収納できる大きさに,大径部32には絶縁部材5の鍔部52を収納できる大きさに設けてある。
【0068】
また,上記弾性部材6は,図4に示すごとく,第1金属カバー3の大径部32の内径よりも小さいリング状の本体部61と,本体部61の周縁において上記大径部32の内径よりも大きい径の位置まで突出させた爪部62とよりなる。爪部62は3個以上設けることが好ましい。本例では6個設けた。また,同図に示すごとく,爪部62の間には,ガイド67が設けられている。このガイド67は,弾性部材6を第1金属カバー3内部に挿入する際の挿入性を向上させると共に弾性部材6の剛性向上を図ることができる。
また,本例では,図4(b)に示すごとく,すべての爪部62を同一方向,すなわち第1金属カバー3に挿入した際にその開口部へ向く方向に折り曲げてある。
【0069】
上記第1金属カバー3内への絶縁部材5の組み付けは,上記弾性部材6を用いて次のように行う。
即ち,まず図5〜図7に示すごとく,治具69に弾性部材6と絶縁部材5をセットする。治具69は,同図に示すごとく,中央に円柱状の突起部691を有していると共にその先端に上記絶縁部材5の下筒部53を挿入可能の溝692を設けてある。また,図6,図7に示すごとく,この溝692の外周部693の先端部は,弾性部材6の本体部61のみに当接し,爪部62には接触しない幅に設けてある。
【0070】
次に,図6,図8に示すごとく,治具69にセットした絶縁部材5及び弾性部材6に対して,第1金属カバー1を上方から被せる。これにより,弾性部材6の爪部62の作用により,弾性部材6及び絶縁部材5が第1金属カバー1の内部に固定される。
【0071】
爪部62は,鍔部33と当接する面621と反対側に鈍角に折曲げた構造としてある。この構造によって,弾性部材6は,爪部62の剛性に抗して第1金属カバー3の大径部32内に押し込むことにより,径方向に押圧されると共に軸方向に向かう押圧力によって第1金属カバーに絶縁部材を固定する。
【0072】
そして,図1,図3(b)に示すごとく,上記絶縁部材5は,その本体部51を第1金属カバー3の小径部31内に,鍔部52を大径部32内にそれぞれ収納し,鍔部52の一方の面521を段部に当接させ,他方の面522を上記弾性部材6により押圧された状態で,第1金属カバー3内に固定されている。
【0073】
また,図3(a)には,従来のガスセンサ9の場合における,絶縁部材95の固定構造を示してある。従来の絶縁部材95も本例の絶縁部材5と概略同様の形状を有し,鍔部952を有している。一方,本例の第1金属カバー3に相当する部品は,第1金属カバーの内側カバー931と第1金属カバーの外側カバー932という2つの部品より構成されている。また,第1金属カバーの外側カバー932には,段部935を設けてある。
【0074】
そして,従来のガスセンサ9においては,上記絶縁部材95の鍔部952の一方の面を,スプリング956を介して段部935に当接させると共に,他方の面を第1金属カバーの内側カバー931の先端934に当接させて保持している。
図3(a)(b)の比較から,本例の方が部品点数の低減化でき,(第1金属カバーの内側カバー931の廃止),また,段部からカバーの下端までの距離L1を絶縁部材等の作製精度にかかわらず安定化できるということが分かる。つまり,ガスセンサ全体の高さを絶縁部材等の精度にかかわらず安定化できることになる。
【0075】
また,本例においては,後述する図9(b)に示すごとく,従来必要であった第1金属カバーの内側カバー931(図9(a))を廃止できるので,第1金属カバー3の内部寸法を従来よりも大きくすることができる。そのため,後述する測定電極と電気的に導通する信号取出し用金属端子71のリード部711との距離L2を従来よりも大きくすることができる。それ故,本例では,上記リード部711と第1金属カバー3との間の短絡の可能性をこれまで以上に低くすることができる。
【0076】
次に,図1,図9(b)に示すごとく,本例の主体金具4は,検出素子10を挿入配置するための内孔40を有していると共に該内孔40内に配置した検出素子10を固定するための素子かしめ部41を有している。
また,上記主体金具4の上記内孔40内には,上記検出素子10に設けた突起部109と当接する当接段部49を設けてある。そして,当接段部49に上記突起部109が当接するように検出素子10を主体金具4の内孔40内に挿入すると共に,突起部109における当接段部49との当接面と反対側に金属リング412を介在させた状態で該金属リング412を押圧するように素子かしめ部41をかしめ加工することにより,検出素子10の突起部109を主体金具4の当接段部49と素子かしめ部41との間に挟持した。
【0077】
素子かしめ部41は,検出素子10との間に絶縁部材411,シール材413,およびリング形状を有する金属リング412を介在させた状態で,金属リング412を押圧するようにかしめ加工してある。なお,主体金具4と検出素子10との先端側の当接部,即ち,上記当接段部49と突起部109との間には,シール用のパッキン18を介在させてある。
【0078】
一方,図9(a)に示すごとく,従来のガスセンサ9における主体金具94は,本例と同様の素子かしめ部940を有しているが,固定構造が異なる。即ち,主体金具94の素子かしめ部940の内部には,検出素子910との間にシール材941,パッド942,絶縁部材943を介在させていると共に,更にその上方に第1金属カバーの内側カバー931の下端に設けた拡開したフランジ部939を配置してある。そして,このフランジ部939を押さえつけるように,さらに金属リング946を介在させた状態で上記素子かしめ部940を内方にかしめ加工してある。なお,検出素子910と主体金具94との先端側の当接部には,シール用のパッキン918を介在させてある。
【0079】
これらの構造の違いから,本例の場合には,上記主体金具4の内部への素子かしめ部41を上記第1金属カバー3により覆うことができ,素子かしめ部41の耐食性を従来よりも向上させることができる。
【0080】
また,図9(a)に示すごとく,従来のガスセンサ9は,シール材941,パッド942,絶縁部材943を介在させて,第1金属カバーの内側カバー931のフランジ部939を配置してあるので,例えばシール材941の充填量にばらつきが出た場合には,主体金具94の素子かしめ部940に対する上記フランジ部939の位置がばらついてしまう。
【0081】
即ち,上記金属リング946が位置すべき空間が,一定にならない。そのため,上記素子かしめ部940のかしめ加工を健全に行うために,金属リング946の厚みを変えて調整する必要があった。
さらに,上記フランジ部939の位置ばらつきは,ガスセンサ9の全長寸法のばらつきに影響するので,これを補正するために,上記絶縁部材95と第1金属カバーの外側カバー932との間のスプリング956の厚みを変化させることも行っていた。
【0082】
これに対し,図9(b)に示すごとく,本発明品のガスセンサ1においては,主体金具4と第1金属カバー3が直接当接,接合されるので,上記シール材の充填量のばらつき等は全く寸法に影響を及ぼさない。それ故,上記のような金属リング等の厚みを調整するという煩雑な作業も不要となる。
【0083】
また,図10に示すごとく,金属リング412は,円形断面を有する所定長さの線材を円形状に曲げ加工してなる。即ち,金属リング412には,切れ目418が残存している。一方,図11に示すごとく,従来の金属リング946は,断面形状が楕円形状であり,切れ目のないリング状にするため切削加工が必要である。
これらの構造の違いにより,本例の場合には,金属リング412の製造コストを従来よりも低減することができ,ひいてはガスセンサ1全体のコストダウンを図ることができる。なお,本例の切れ目のある金属リング412の採用は,上記のごとく,主体金具4の外方に第1金属カバー3を装着して全周溶接することによる密封性の向上によって実現できたものである。
【0084】
次に,図1,図12に示すごとく,本例の主体金具4の一端には,保護カバー2を固定するためのカバーかしめ部42を設けてある。カバーかしめ部42は,環状の溝部420と,溝部420の外周部に位置するリング状のスカート部421と,溝部420の内周部に位置するガイド部422とよりなる。
【0085】
一方,保護カバー2は,円筒形状を有すると共にその開口端に外方へ拡開したフランジ部219,229を有する外管21と内管22とを重ねた二重管構造を有している。外管21と内管22とは,互いのフランジ部219,229を重ね合わせた状態でカバーかしめ部42の溝部420に挿入し,フランジ部219,229を,内方にかしめられたスカート部421により押圧された状態でかしめ固定されている。
【0086】
この構造を採用したことにより,1重管の場合よりも検出素子10の保護機能を強化することができ,また,二重構造の外管21,内管22をカバーかしめ部42のかしめ加工によって一度に容易に固定することができる。そのため,予め外管21と内管22とを固定する必要がなく,保護カバー2の固定作業工数を少なくすることができ,ガスセンサ1の製造コストの低減をも図ることができる。
【0087】
次に,図1,図12に示すごとく,本例のガスセンサ1においては,上記第1金属カバー3は,主体金具4の外方に装着されており,主体金具4と第1金属カバー3とは第1金属カバー3の外周面から全周にわたって溶接部300において溶接してある。この溶接は,レーザ溶接により行っている。
【0088】
本例は,この構造を採用することによって,従来のように上記主体金具を大気側カバーの外方に位置させてかしめ加工する場合(図9(a),図22)に比べて,主体金具4と第1金属カバー3との間の接合状態の密閉性が向上し,第1金属カバー3内部における気密性を向上させることができる。
【0089】
また,本例においては,図13に示すごとく,上記溶接により溶接部300に形成された溶融凝固部34の軸方向の断面形状は,第1金属カバー3の部分に位置する広幅部341と主体金具4の部分に位置する狭幅部342とよりなり,広幅部341の最大幅寸法をA,狭幅部342の最大幅寸法をB,溶込み深さをD,第1金属カバー3の厚みをTとした場合,B≧0.6A,D≧Tという関係を有するようにした。具体的には,上記Aは1.0mm,Bは0.6mm,Dは0.6mm,Tは0.6mmとした。
その結果,主体金具3と第1金属カバー3との間には,十分な接合強度が得られた。
【0090】
また,図1,図12に示すごとく,本例の主体金具4には,主体金具4の外方に装着した第1金属カバー3の先端に当接する当接面48を設けてある。これにより,主体金具4と第1金属カバー3との接続位置精度及び両者の同軸度を向上させてある。
【0091】
次に,図1,図12に示すごとく,検出素子10は内部に中空部100を有するコップ形状を呈しており,上記中空部100には,検出素子10を加熱するためのヒータ15を挿入配置してある。そして,上記中空部100を基準ガス室12に,検出素子10の外方を被測定ガス室13としてある。また,検出素子10の接ガス部11側には白金よりなる外側電極130を,中空部側には白金よりなる内側電極120を設けてある。
【0092】
そして,図14(a)に示すごとく,耐熱ばね鋼材よりなると共に外側電極130と電気的に導通する信号取出し用の第1取り出し端子71(以下,適宜,金属端子71という)を,また耐熱ばね鋼よりなると共に内側電極120と電気的に導通する信号取出し用の第2取り出し端子72(以下,適宜,金属端子72という)を設けてある。外側電極130と電気的に金属端子71および金属端子72にはリード線81,91と電気的導通を図るためのリード部711,721をそれぞれ設けてある。リード部711,721は上記絶縁部材5の内部において,コネクタ75,76を介してリード線81,91の基端部にそれぞれ電気的に接続されている。
【0093】
また,第2取り出し端子72(金属端子72)は,図14に示すごとく,ヒータ15を保持するためのヒータ保持部725を有している。また,第1取り出し端子71には外側電極130を外方から内方に向けて押圧する第1押圧部717を,第2取り出し端子72には内側電極120を内方から外方に向けて押圧する第2押圧部727を設けてある。そして,第1取り出し端子71は,上記外側電極130に対して上記第1押圧部717の押圧力により接触状態を維持している。同様に,第2取り出し端子72は,上記内側電極120に対して上記第2押圧部727の押圧力により接触状態を維持している。
また,これら金属端子71および金属端子72を構成する材質は,耐熱ばね鋼として例えばNiを主成分とする合金であるインコネル(商品名)等を用いることができる。
【0094】
この耐熱ばね鋼の採用によって,第1取り出し端子71(金属端子71)および第2取り出し端子72(金属端子72)の耐久性を向上させることができると共に,金属端子72にヒータ保持部725を設けることによってヒータ15の保持のみを目的とする保持部材を無くすことができ,部品点数の削減および組付け性の向上を図ることができる。
【0095】
また,図16に示すごとく,ヒータ15はシート状のセラミック基板と発熱体とを積層してなる断面四角形の本体部150を有する角板ヒータである。本体部150の表裏両面には,内部の発熱体に導通した金属端子部153をそれぞれ配設してあり,さらに各金属端子部153に外部導通線154をそれぞれ配設してある。
【0096】
また,図15に示すごとく,上記第1金属カバー3の小径部31の上端にはリード線81,91,171を保持する弾性絶縁部材45が配設されている。また,上記第1金属カバー3の上端側には,カバー部材39を被せ,これをかしめてある。そして弾性絶縁部材45の外径Eと,絶縁部材5の本体部51の外径Fとは,E≧Fの関係にしてある。具体的には,上記Eは10.1mm,Fは9.8mmとした。これにより,図15(a)に示すごとく,弾性絶縁部材45におけるリード線挿入穴の間隔dと,絶縁部材5におけるリード線挿入穴間隔Dはほぼ等しくなった。
【0097】
一方,図15(a)に示すごとく,従来の第1金属カバー9においては,上記EがFよりも小さい。具体的には,Eが6.5mm,Fが9.8mmであり,E<Fの関係にある。この場合には,リード線挿入穴の間隔dとDに差があるため,絶縁部材95から伸びたリード線981等を弾性絶縁部材945の位置において内方に曲げて該弾性絶縁部材を通す必要がある。また,リード線981等を急激に曲げることは品質上望ましくないので,絶縁部材95と弾性絶縁部材945との間隔L3を広めにとる必要があり,ガスセンサ全体を大型化させていた。
【0098】
これに対し,本例は,上記のごとくE≧Fの関係を得ることにより,リード線81等の曲げ量を小さくすることができるので,その分絶縁部材5と弾性絶縁部材45との間隔L3を従来よりも小さくすることができる。それ故,本例は,従来よりも全長を短くすることができ,コンパクト化を図ることができる。
【0099】
このように,本例のガスセンサ1は,絶縁部材5の第1金属カバー3内への固定構造の改善,第1金属カバー3と主体金具4との接続構造の改善,その他の種々の改善によって,従来のガスセンサ9に比べて部品点数の減少,コンパクト化,低コスト化,信頼性の向上を図ることができる。
そして,本例によれば,次世代に適応できる優れたガスセンサを提供することができる。
【0100】
なお,本例では,上記ヒータとして角板ヒータを用いた例について説明したが,これに代えて丸棒タイプのヒータを用いることもできる。
また,本例では酸素センサについて説明したが,NOxセンサ,CO2センサ等に適用した場合にも同様の作用効果が得られる。
さらに,上記検出素子としても,上記のコップ型素子に代えて板状素子に代えることもできる。
【0101】
また,本例では,絶縁部材5は,第1金属カバー3の段部33に直接当接され,弾性部材6で押圧することにより上記第1金属カバー3に固定されている。これを変更し,金属リングや別部材を介して上記絶縁部材5が第1金属カバー3の段部33に押圧されることにより固定されても勿論よい。
【0102】
(参考例)
本例は,図17に示すごとく,上記実施形態例1のガスセンサ1の製造方法につき,その第1金属カバー3と主体金具4との溶接工程を中心に説明する。
本例の製造方法における第1金属カバー3と主体金具4との溶接は,主体金具4に第1金属カバー3を組付けた中間材100をその軸芯101を中心に回転させ,回転速度が一定速度になった後に,溶接ガン80から発射したレーザ光88を第1金属カバー3の溶接部300に照射することにより行う。
【0103】
具体的には,上記溶接工程の前に,上記第1金属カバー3と主体金具4との組付け工程を行った。本例では,予め,主体金具4の溶接部の外径を第1金属カバー3の溶接部の内径よりも0.1mm大きく製造しておき,両者を圧入することにより組付けて上記中間材100を得た。
【0104】
次いで,図17に示すごとく,上記中間材100の第1金属カバー3を回転可能に支持する支持治具851と,主体金具4を保持してこれを回転させる回転治具852とよりなる溶接治具85を用いる。そして,この溶接治具85に対して,主体金具4を上方に,第1金属カバー3を下方に向けてセットする。
【0105】
次に,上記中間材100を回転させ,第1金属カバー3の溶接部300の周速が1500mm/分一定になった後に,上記のごとく,溶接ガン80からレーザ光88照射して溶接を行った。
この方法により得られたガスセンサ1は,非常に優れた耐久性,寸法精度等が得られた。その他,実施形態例1と同様の作用効果が得られた。
なお,上記レーザ光88は,連続式でもパルス式でもよい。
また,上記レーザ光88の強度,ワーク(上記中間材)の回転数等については,溶接部強度,溶接状態を損なわない範囲で任意に設定することができる。
【0106】
実施形態例3
本例では,実施形態例1における弾性部材6の形状を表裏対称にした例を示す。
即ち,図18は,本体部61,爪部62,ガイド67のすべてを同一平面上に設け,爪部67を折り曲げない形状とした例である。
図19は,爪部62の折り曲げ方向を交互に逆方向とした例である。
これらの弾性部材6は,いずれも上記のごとく表裏対称な形状を有しているので,上記第1金属カバー3内への絶縁部材5の組み付け作業を行う際に治具69(図5)へ弾性部材6をセットする方向に方向性がなくなる。それ故,弾性部材6の表裏を判断する必要がなく,組み付け作業を容易化することができる。
その他は実施形態例1と同様の作用効果が得られる。
【0107】
実施形態例4
本例では,実施形態例1における弾性部材6の形状を表裏非対称な状態で変更し,かつ,その表裏判断を容易にした例を示す。
即ち,図20は,爪部62を一方の面に向けて曲げ,かつ,その曲げ角度を45度以上とした例である。
また,図21は,本体部61の2箇所において,上記爪部62の曲げ方向と同じ側に突出させた突起部618を設けた例である。
また,図示していないが,弾性部材の表面又は裏面の少なくとも一方を着色することによりに両面を異なる色に設けることもできる。
【0108】
これらの弾性部材6は,いずれの場合であっても,その表裏を容易に判断することができ,第1金属カバー3への組み付け方向を容易に判断することができる。その他は実施形態例1と同様の作用効果が得られる。
【0109】
上記実施の形態は,検知素子がコップ形状の素子である場合について説明したが,本願発明の検知素子は,コップ形状に限定されるものではなく,積層型の検知素子においても同様の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態例1における,ガスセンサの全体構成を示す説明図。
【図2】 実施形態例1における,絶縁部材の,(a)正面図,(b)A−A線矢視断面図,(c)B−B線矢視断面図。
【図3】 実施形態例1における,絶縁部材の固定構造を示す,(a)従来品,(b)本発明品,の説明図。
【図4】 実施形態例1における,弾性部材の,(a)平面図,(b)C−C線矢視断面図。
【図5】 実施形態例1における,絶縁部材の第1金属カバーへの組み付け作業の準備段階を示す説明図。
【図6】 実施形態例1における,治具に絶縁部材及び弾性部材をセットした状態を示す説明図。
【図7】 実施形態例1における,治具と弾性部材及び絶縁部材の接触状態を示す説明図。
【図8】 実施形態例1における,絶縁部材の第1金属カバーへの組み付け作業が完了した状態を示す説明図。
【図9】 実施形態例1における,ガスセンサの軸方向中央近傍の構造を示す,(a)従来品,(b)本発明品,の説明図。
【図10】 実施形態例1における,金属リングを示す,(a)斜視図,(b)D−D線矢視断面図。
【図11】 実施形態例1における,従来品の金属リングを示す,(a)斜視図,(b)E−E線矢視断面図。
【図12】 実施形態例1における,ガスセンサの保護カバー側の構造を示す説明図。
【図13】 実施形態例1における,溶融凝固部の断面構造を示す説明図。
【図14】 実施形態例1における,(a)測定電極と電気的に導通する信号取出し用金属端子の斜視図,(b)基準電極と電気的に導通する信号取出し用金属端子の斜視図。
【図15】 実施形態例1における,ガスセンサのリード線側の構造を示す,(a)従来品,(b)本発明品,の説明図。
【図16】 実施形態例1における,ヒータの斜視図。
【図17】 参考例における,溶接方法を示す説明図。
【図18】 実施形態例3における,弾性部材の,(a)平面図,(b)C−C線矢視断面図。
【図19】 実施形態例3における,別例の弾性部材の,(a)平面図,(b)C−C線矢視断面図。
【図20】 実施形態例4における,弾性部材の,(a)平面図,(b)C−C線矢視断面図。
【図21】 実施形態例4における,別例の弾性部材の,(a)平面図,(b)C−C線矢視断面図。
【図22】 従来例における,ガスセンサのガスセンサの全体構成を示す説明図。
【符号の説明】
1...ガスセンサ,
10...検出素子,
11...接ガス部,
15...ヒータ,
2...保護カバー,
3...第1金属カバー,
31...小径部,
32...大径部,
33...段部,
4...主体金具,
41...素子かしめ部,
412...金属リング,
42...カバーかしめ部,
45...弾性絶縁部材,
5...絶縁部材,
51...本体部,
52...鍔部,
6...弾性部材,
71...第1取り出し端子(金属端子),
717...第1押圧部,
72...第2取り出し端子(金属端子),
725...ヒータ保持部,
727...第2押圧部,
81,91,171...リード線,
Claims (9)
- 被測定ガスと接触する接ガス部を有する検出素子と,上記接ガス部を露出させた状態で上記検出素子を保持する主体金具と,該主体金具から設けられ上記検出素子の上記接ガス部を覆う保護カバーと,上記検出素子と電気的に導通された複数の取り出し端子と,該取り出し端子の各々と電気的導通を図る複数のリード線と,上記取り出し端子間の絶縁を図る電気絶縁性の絶縁部材と,該絶縁部材を内部に保持する第1金属カバーとを有するガスセンサであって,
上記絶縁部材は,本体部と該本体部よりも大径の鍔部とを有しており,
上記第1金属カバーは,上記絶縁部材の上記本体部の外径よりも大きく上記鍔部の外径よりも小さい内径を有する小径部と,上記鍔部の外径よりも大きい内径を有する大径部と,上記小径部と上記大径部とを繋ぐ段部とを有していると共に,上記主体金属に直接接合されており,
上記絶縁部材は,上記鍔部の一方の面を上記段部に当接させると共に,上記鍔部の他方の面を前記段部方向に押圧力を付勢する弾性部材によって押圧することにより,上記段部と上記弾性部材との間に配置保持された状態で上記第1金属カバーに固定してあり,
上記弾性部材は,上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さいリング状の本体部と該本体部の周縁において上記大径部の内径よりも大きい径の位置まで突出させた爪部を有しており,上記第1金属カバーの内壁に対する径方向の押圧力と軸方向の押圧力を有していることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1において,上記弾性部材は,上記第1金属カバーの大径部に圧入されていることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1又は2において,上記弾性部材の上記爪部と爪部との間には,上記本体部よりも大径であり,かつ上記第1金属カバーの上記大径部の内径よりも小さい径の位置まで突出させたガイドを設けたことを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて,上記弾性部材は,表裏対称の形状を有していることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて,上記弾性部材の上記爪部は,該弾性部材を上記第1金属カバー内に挿入する際の組付け荷重によって表裏いずれの方向からでも曲げうる曲げ剛性を有するように設けてあることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて,上記弾性部材の上記爪部は,表面又は裏面の一方の面に向けて曲げられており,かつ,その曲げ角度は略45度以上であることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて,上記弾性部材は,その表面又は裏面のいずれか一方に突出した突起部を有していることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて,上記弾性部材は,その表面又は裏面の少なくとも一方を着色することにより両面を異なる色に設けてあることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1ないし3の何れかにおいて,上記弾性部材の上記爪部は,該弾性部材を上記第1金属カバー内に挿入する際の組付け荷重によって表裏のいずれか一方の方向からのみ曲げうる曲げ剛性を有するように設けてあることを特徴とするガスセンサ。
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