JP6849632B2 - 水洗式便器固定部材 - Google Patents
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Description
便器本体を固定する便器固定部材と、
前記便器固定部材に連結され、便器洗浄タンクを固定するタンク固定部材と、
を備えた水洗式便器固定部材であって、
前記便器固定部材は前記便器本体を固定した状態において、前記便器本体よりも後方で左右に並んで上下方向に延びた一対の脚部を有し、
前記タンク固定部材は、前記便器洗浄タンクに形成された流出口と前記便器本体に連通する洗浄管とを接続するソケットが取り付けられ、
前記ソケットの中心が、前記脚部の後端よりも前方に位置し、前記便器洗浄タンクの前後方向の中央部に位置していることを特徴とする。
実施例1の水洗式便器1は、図1に示すように、便器本体10の後側に配置されるフレーム50、下側前板51、及び上側前板52等によって、便器本体10を固定する、水洗式便器固定部材90である便器固定部材11、洗浄水を貯蔵する便器洗浄タンク12、及び便器洗浄タンク12を固定する、水洗式便器固定部材90であるタンク固定部材13等が隠蔽される構成である。なお、上下は図1における上側下側であり、前後は図1における左側右側であり、左右は、図1における奥側手前側である。
また、各脚部11Aの上下方向の中間部には、便器本体取付けボルト11Cが互いに水平方向に平行に延びて設けられている。便器本体取付けボルト11Cは一対の脚部11Aが並ぶ方向に対して直交する方向の一方側に延びている。また、各脚部11Aの上下方向の中間部のそれぞれには、平板状をなして互いに対向する方向に延びる固定片11Dが設けられている。各固定片11Dには、板厚方向に貫通した複数の挿通孔11Eが形成されている。
便器固定部材11は、各ベース部11Bの下面を設置する設置面Fに当接させ、各ベース部が設置面Fに固定されている(図1、9参照。)。
また、第1固定部材本体13Cの他方の長手方向の辺には屈曲して上方向に延びて立上がり部13Vが設けられており、立上がり部13Vの先端の中央部には、立上がり部13Vに対して直交する方向であって、第1固定部材本体13Cから離れる方向に延びて水平部13Wが設けられている。
一方側を第1固定部材本体13Cの下面に当接し、他方側を第1固定部材本体13Cの下面から下方向に垂下する向きにしている。また、各連結片13Dの他方側は第1固定部材本体13Cの一方の辺に沿うように配置されている。各連結片13Dの他方側の先端部(下端部)には板厚方向に貫通して上下に並んで一対のねじ孔13Jが形成されている。
第1固定部材13Aは、各連結片13Dを便器固定部材11の固定片11Dに当接させて、各ねじ孔13Jに便器固定部材11の固定片11Dの複数の挿通孔11Eの内の一部を合わせ、各ねじ孔13Jに合わせた各挿通孔11EにねじS1を挿通し、各連結片13Dのねじ孔13JにねじS1を締め込むことによって、便器固定部材11に連結されている。
便器固定部材11に第1固定部材13Aを取り付けたところで、フレーム50を便器固定部材11に取り付け、下側前板51をフレーム50に取り付ける(図1、11参照。)。詳細は後述する水洗式便器1の施工方法において説明する。
第2固定部材13Bは、水平方向に拡がる平板状をなし一方向に延びている。第2固定部材13Bは長手方向の中央部に板厚方向に開口して開口孔13Lが形成されている。また、第2固定部材13Bには開口孔13Lを短手方向に挟んで開口孔13Lの近傍に一対の挿通孔13Mが形成されている。また、第2固定部材13Bは開口孔13Lを長手方向に挟み、一方の長手方向の辺から他方の長手方向の辺に向けて切り欠かれた一対の第1切欠き部13Nが形成されている。
また、第2固定部材13Bには、各固定部13Pの基部13Qの近傍のそれぞれに長手方向に延びて一対の長孔13Uが貫通して形成されている。
ソケット30は、第2筒部30Bの下面から第1筒部30Aの上面に向けて絞り部30Cの内径より大きい内径の挿入部30Jが形成されている(図5、6参照。)。挿入部30Jには後述する洗浄管14が挿入される(図6参照。)。挿入部30Jに挿入された洗浄管14の端は第2固定部材13Bの開口孔13Lよりも上方に位置する(図6参照。)。挿入部30Jは第2筒部30Bの下面から第1筒部30Aの下面と上面との間の位置まで延びて形成されている(図5、6参照。)。つまり、挿入部30Jは第1筒部30Aの下面よりも上面側まで形成されている。
ソケット30は第1筒部30Aの下面にねじ穴30Hを形成している。このため、ソケット30はねじ穴を形成する目的で第1筒部30Aの外周面から鍔状に拡がる鍔形状を設けなくて済み、鍔形状を設けない分ソケット30の最大の外径を小さくすることができる。
さらに、ねじS2が第1筒部30Aの外周面の外側に沿って配置しなくて良いため、後述する便器洗浄タンク12の流出口12Aに、ねじS2が干渉することを考慮しなくて済む。つまり、便器洗浄タンク12の流出口12Aに、ねじS2が干渉することを避けつつ、流出口12Aに挿入される第1筒部30Aの挿入代を確保するために第1筒部30Aの上下方向の寸法を大きくする必要がないため、第1筒部30Aの上下方向の寸法をより小さくすることができる。これにより、便器洗浄タンク12をより低い位置で取り付けることができ、取り付け易い。
また、第2筒部30Bの外周面に第1筒部30Aと同じ外径の鍔形状を設け、鍔形状にねじ穴を形成した場合、鍔形状の厚みや、鍔形状に形成されたねじ穴に締め込むねじのねじ頭の厚みの分、第2筒部30Bの上下方向の寸法(すなわちソケット30の上下方向の寸法)を大きくする必要がある。これに対してソケット30は、鍔形状を設けない分、第2筒部30Bの上下方向の寸法を小さくすることができる。
便器本体10は、各ボルト挿通孔10Fに後方から便器本体取付けボルト11Cが挿通され、各ボルト挿通孔10Fから突出した便器本体取付けボルト11Cの先端部にナット11Fを締め込むことによって便器固定部材11に固定される(図1、12参照。)。つまり、便器固定部材11は便器本体10を固定する。また、便器固定部材11が有する一対の脚部11Aは、便器本体10を固定した状態において、便器本体10よりも後方で左右に並んで上下方向に延びている(図13、14参照。)。
また、図8に示すように、ソケット30の中心軸Aが便器固定部材11の一対の脚部11Aの後端11Hよりも前方に配置されている。脚部11Aの後端11Hは、脚部11Aの上側の後端部において上下方向に延びる側面として形成された部分である。なお、ソケット30の中心軸Aは、便器固定部材11の一対の脚部11Aの後側の角部11Jよりも前方に配置されることがより好ましい。このため、ソケット30と便器本体10のスパッド10Bとの前後方向の寸法がより小さくなり、これに伴い、洗浄管14の長さがより短いものとなっている。
このとき、第1固定部材本体13Cの各延長部13Gのねじ孔13Hは、便器洗浄タンク12の左右の外側に位置している。
また、便器固定部材11に対して便器洗浄タンク12の位置がより前方向に位置することになるため、水洗式便器固定部材90は便器本体10の前端から便器洗浄タンク12の後端までの寸法をより小さくすることができ、設置した水洗式便器1における前出寸法Lをより小さくすることができる(図1参照。)。
フレーム50は一方向に長く形成された複数の柱状部材を格子状に組んで形成されている。フレーム50は便器固定部材11に柱状部材の一部を連結し、敷設された排水管70、便器固定部材11、第1固定部材13A等を囲うように便器固定部材11に固定する(図1参照。)。
下側前板51は平板状をなしている。下側前板51には開口孔51Aが設けられている。下側前板51をフレーム50の前側に沿うようにフレーム50に固定する。なお、下側前板51の開口孔51Aは便器固定部材11の一対の脚部11Aの間に位置している。
また、このとき、スパッド10Bの袋ナット10Cは締め込まないが、洗浄管14は上流端部である他端側を上方向に延びた状態にして保持される。
このとき、ソケット30の袋ナット30Fの高さ方向の位置は、便器本体10の上端及び下側前板51の上端の高さ方向の位置より上である(図1参照。)。
そして、便器本体10に対する洗浄管14の位置や、第1固定部材13Aに対する第2固定部材13Bの位置等を調整した後、スパッド10Bの袋ナット10C、及びソケット30の袋ナット30Fを締め込む(本締め)。このとき、スパッド10Bと洗浄管14、及びソケット30と洗浄管14が互いに水密状に連結され、洗浄管14の位置が容易にずれない程度に袋ナット10C及び袋ナット30Fを締め込む。
ソケット30の挿入部30Jが第2筒部30Bの下面から第1筒部30Aの下面と上面との間まで延びており、挿入部30Jに洗浄管14が挿入される挿入代がより長くなっているため、施工時において洗浄管14の長さのばらつきをより広範囲に許容することができる。
また、第1切欠き部13Nは、袋ナット10Cの上方の左右に位置している。モンキーレンチ等の工具は、持ち手側が袋ナット10Cの上方に位置した姿勢で袋ナット10Cの上方(図14における、上方)から袋ナット10Cに係合させ、スパッド10Bの軸周りに回動する。
こうして、第1切欠き部13Nによって、モンキーレンチ等の工具の持ち手側が第2固定部材13Bに接触する機会を減らすことができ、モンキーレンチ等の工具をソケット30の軸周り及びスパッド10Bの軸周りに回動させる範囲をより広くすることができる。これにより、水洗式便器1のように、作業する作業空間が狭い場合において、洗浄管14と便器本体10のスパッド10Bとを接続する作業、及び洗浄管14とソケット30とを接続する作業における作業性を良好にすることができる。つまり、第2固定部材13Bは、ソケット30と洗浄管14の上流端部とを接続する際、及び洗浄管14の下流端部と便器本体10の流入口に連結されたスパッド10Bとを接続する際に用いるモンキーレンチ等の工具が接触することを避けるように第1切欠き部13Nが切り欠かれて形成されている。
そして、第2固定部材13Bの一対の長孔13UにねじS3を挿通して、第1固定部材本体13Cの第2切欠き部13Eの近傍のねじ孔13FにねじS3を締め込み、第2固定部材13Bを第1固定部材13Aに固定する(図3参照。)。
そして、便器洗浄タンク12の連結部12Bの各挿通孔12Cを第1固定部材本体13Cの各延長部13Gのねじ孔13H、及び第2固定部材13Bの各固定部13Pのねじ孔13Tに合わせる(図7参照。)。そして、各挿通孔12CにねじS4を挿通し、第1固定部材本体13Cの各延長部13Gのねじ孔13H、及び第2固定部材13Bの各固定部13Pのねじ孔13TにねじS4を締め込み、便器洗浄タンク12をタンク固定部材13に固定する(図7参照。)。
また、タンク固定部材13は、便器固定部材11に固定された状態において、第2固定部材13Bが第1切欠き部13Nより左右外側の前端部に便器洗浄タンク12を固定する固定部13Pを有している(図3参照。)。第2固定部材13Bの固定部13Pがソケット30に対して第1切欠き部13Nを挟んだ位置に設けられているため、モンキーレンチ等の工具をソケット30の軸周りに回動させ易くしつつ、便器洗浄タンク12を固定することができる。
(1)実施例1では、第1固定部材本体に一対の連結片が連結されているが、第1固定部材本体と連結片とを一体的に形成してもよい。
(2)実施例1では、ソケットに一対のねじ穴が形成されているが、ねじ穴を1つ形成してもよく、3つ以上形成してもよい。
(3)実施例1では、第2固定部材に固定部が形成されているが、固定部を第1固定部材に設けてもよい。
(4)実施例1では、第2固定部材にソケットを固定しているが、例えばソケットより大きい外径の円環状をなした円環部材にソケットを固定し、円環部材を第2固定部材に固定してもよい。つまり、円環部材を介してソケットを第2固定部材に固定してもよい。
11…便器固定部材(水洗式便器固定部材)
11A…脚部
11H…脚部の後端
12…便器洗浄タンク
12A…流出口
13…タンク固定部材(水洗式便器固定部材)
14…洗浄管
30…ソケット
90…水洗式便器固定部材
Claims (1)
- 便器本体を固定する便器固定部材と、
前記便器固定部材に連結され、便器洗浄タンクを固定するタンク固定部材と、
を備えた水洗式便器固定部材であって、
前記便器固定部材は前記便器本体を固定した状態において、前記便器本体よりも後方で左右に並んで上下方向に延びた一対の脚部を有し、
前記タンク固定部材は、前記便器洗浄タンクに形成された流出口と前記便器本体に連通する洗浄管とを接続するソケットが取り付けられ、
前記ソケットの中心が、前記脚部の後端よりも前方に位置し、前記便器洗浄タンクの前後方向の中央部に位置していることを特徴とする水洗式便器固定部材。
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JP2018086804A JP6849632B2 (ja) | 2018-04-27 | 2018-04-27 | 水洗式便器固定部材 |
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