JP6849508B2 - 保持装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される技術は、対象物を保持する保持装置の製造方法に関する。
例えば半導体製造装置において、半導体ウェハを保持する保持装置として、半導体ウェハを静電引力により吸着して保持する静電チャックが用いられる。静電チャックは、例えば金属により形成されたベース部材と、セラミックスにより形成されたセラミックス部材と、ベース部材とセラミックス部材とを接着する接着層とを備える。静電チャックは、内部電極を有しており、内部電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス部材の表面(以下、「吸着面」という)に半導体ウェハを吸着して保持する。
また、静電チャックには、例えば、吸着面に保持された半導体ウェハを吸着面から離間させるためのリフトピンが上下動可能に挿入される複数のリフトピン用の孔が形成されている。各リフトピン用の孔は、吸着面に略直交する第1の方向にベース部材を貫通する第1の孔と、該第1の方向にセラミックス部材を貫通し、第1の孔に連通する第2の孔とを含む。
ベース部材とセラミックス部材とを接着する接着層は、例えば、熱硬化型接着剤をベース部材とセラミックス部材との間に配置し、加熱処理によって該接着剤を硬化させることにより形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−238682号公報
ベース部材とセラミックス部材とを接着する際には、ベース部材とセラミックス部材とが所定の位置関係になるように精度よく位置決めすることが求められる。ベース部材とセラミックス部材との位置ずれが生じると、それに伴って第1の孔と第2の孔との位置関係がずれるため、例えばリフトピンを上下動可能に挿入できなくなるといった問題が発生するからである。
ここで、ベース部材とセラミックス部材との位置ずれを抑制する方法として、熱硬化型接着剤を介してベース部材とセラミックス部材とを重ね合わせた状態で、位置決めピンを、ベース部材の第1の孔から第2の孔にわたって配置する方法が考えられる。しかし、上述のように熱硬化型接着剤を硬化させるために、熱硬化型接着剤を介して重ねられたベース部材とセラミックス部材との積層体に加熱処理が施される。この加熱処理が施されると、ベース部材とセラミックス部材との熱膨張係数の差により、第1の孔と第2の孔との位置関係がずれることにより位置決めピンが破損するおそれがある。一方、位置決めピンの破損を抑制するために、第1の孔および第2の孔の内径と位置決めピンの外径との差を大きくすることが考えられる。しかし、第1の孔等の内径と位置決めピンの外径との差が大きくなると、ベース部材とセラミックス部材との位置決めの精度が低下するといった問題が発生する。
なお、このような課題は、リフトピン用の孔が形成された静電チャックに限らず、ガス流路用の孔など、他の用途の孔が形成された静電チャックに共通の課題である。また、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、互いに連通する孔がそれぞれに形成されたベース部材と保持部材とを備え、保持部材の表面上に対象物を保持する保持装置に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状であり、前記第1の表面から前記第2の表面まで貫通する3つ以上の第1の孔が形成されたベース部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記ベース部材の前記第1の表面に対向するように配置され、前記第3の表面に、前記3つ以上の前記第1の孔のそれぞれに連通し、かつ、内径が前記第1の孔の内径より小さい3つ以上の第2の孔が形成された保持部材であって、熱膨張係数が前記ベース部材の熱膨張係数と異なる保持部材と、前記ベース部材の前記第1の表面と前記保持部材の前記第3の表面との間に配置され、前記ベース部材と前記保持部材とを接着する接着層と、を備える保持装置の製造方法において、柱状であって、外径が前記第1の孔の内径より小さく、かつ、前記第2の孔の内径より大きい柱状部と、前記柱状部の一端に配置され、前記柱状部とは反対側に向かうに連れて前記柱状部の軸から延びる仮想直線に近づくように傾斜した外周面を有するテーパ部とを含む位置決め部材と、外力を受けることにより圧縮変形する変形部材と、を準備する工程と、前記位置決め部材の前記テーパ部を前記ベース部材の前記第1の表面から突出させた状態で、前記位置決め部材の前記柱状部を前記ベース部材の前記各第1の孔に配置し、前記各位置決め部材の前記テーパ部とは反対側に前記変形部材を配置する工程と、前記位置決め部材と前記変形部材とが配置された前記ベース部材の前記第1の表面に、熱硬化型接着剤を介して、前記保持部材の前記第3の表面を重ね合わせる工程と、前記熱硬化型接着剤を介して前記ベース部材と前記保持部材とを重ね合わせた状態で加熱処理により前記熱硬化型接着剤を硬化させることにより、前記接着層を形成する工程と、を含む。本保持装置の製造方法によれば、ベース部材と保持部材とを重ね合わせた状態では、ベース部材の第1の表面から突出した各位置決め部材のテーパ部が、保持部材の第2の孔内に位置し、テーパ部の外周面と第2の孔の開口縁とが向かい合っている。次に、熱硬化型接着剤の硬化のための加熱処理が開始されると、ベース部材と保持部材との熱膨張係数の差に起因して、例えばベース部材が保持部材に比べて大きく第1の方向に直交する方向に膨張する。ベース部材が保持部材に比べて大きく膨張すると、各位置決め部材のテーパ部が、保持部材の各第2の孔の開口縁に接触する。そして、第2の孔の開口縁がテーパ部を押圧する力が変形部材に伝達されることにより変形部材が変形する。すなわち、例えばベース部材が保持部材に比べて大きく膨張しても、保持部材は、3つ以上の箇所において、位置決め部材のテーパ部に案内される。これにより、熱硬化型接着剤が硬化して接着層が形成された際には、ベース部材と保持部材とを所定の位置関係にすることができる。しかも、各位置決め部材のうちのテーパ部は、第2の孔内から第1の孔側に退避可能であるため、位置決め部材の損傷等を抑制することができる。以上により、本保持装置の製造方法によれば、位置決め部材の損傷等を抑制しつつ、ベース部材と保持部材とを所定の位置関係にすることができる。
(2)上記保持装置の製造方法において、前記柱状部の軸方向視で、前記テーパ部の外周面の形状は、略円形状である構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、テーパ部の外周面の形状が略円形状であるため、例えば第1の孔内において位置決め部材が回動したとしても、同等の力で保持部材を案内することができる。
(3)上記保持装置の製造方法において、前記各第2の孔は、前記保持部材の前記第3の表面から、前記第3の表面とは反対側の第4の表面まで貫通しており、前記第1の孔と前記第2の孔とは、前記第4の表面に配置される対象物を押し上げるリフトピンを収容するためのリフトピン用の孔であることを特徴とする構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、リフトピン用の孔という既存の構成を利用して、位置決め部材の損傷等を抑制しつつ、ベース部材と保持部材とを所定の位置関係にすることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、保持装置、静電チャック、ヒータ、真空チャック、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 本実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 本実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。 位置決めピン200の外観構成を示す斜視図である。 セラミックス板10とベース板20と位置決めピン200とバネ300との配置関係を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.静電チャック100の構成:
図1は、本実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1のII−IIの位置における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。なお、静電チャック100は、特許請求の範囲における保持装置に相当する。
静電チャック100は、対象物(例えば半導体ウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内で半導体ウェハWを固定するために使用される。静電チャック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置されたセラミックス板10およびベース板20を備える。セラミックス板10とベース板20とは、セラミックス板10の下面(以下、「セラミックス側接着面S2」という)とベース板20の上面(以下、「ベース側接着面S3」という)とが上記配列方向に対向するように配置されている。静電チャック100は、さらに、セラミックス板10のセラミックス側接着面S2とベース板20のベース側接着面S3との間に配置された接着層30を備える。なお、上記配列方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。また、セラミックス板10は、特許請求の範囲における保持部材に相当し、ベース板20は、特許請求の範囲におけるベース部材に相当する。
セラミックス板10は、例えば円形平面の板状部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックス板10の直径は、例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、セラミックス板10の厚さは、例えば1mm〜10mm程度である。なお、ベース側接着面S3は、特許請求の範囲における第3の表面に相当する。
セラミックス板10の形成材料としては、種々のセラミックスが用いられ得るが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。
セラミックス板10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された一対の内部電極40が設けられている。一対の内部電極40に電源(図示せず)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によって半導体ウェハWがセラミックス板10の上面(以下、「吸着面S1」という)に吸着固定される。
また、セラミックス板10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された抵抗発熱体で構成されたヒータ50が設けられている。ヒータ50は、吸着面S1をできるだけ満遍なく温めるため、例えばZ方向視で略同心円状に配置されている。ヒータ50に電源(図示せず)から電圧が印加されると、ヒータ50が発熱することによってセラミックス板10が温められ、セラミックス板10の吸着面S1に保持された半導体ウェハWが温められる。これにより、半導体ウェハWの温度制御が実現される。
ベース板20は、例えばセラミックス板10と同径の、または、セラミックス板10より径が大きい円形平面の板状部材であり、例えば金属(アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されている。ベース板20の直径は、例えば220mm〜550mm程度(通常は220mm〜350mm程度)であり、ベース板20の厚さは、例えば20mm〜40mm程度である。なお、ベース側接着面S3は、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、ベース板20のベース側接着面S3とは反対側の表面(下面S4)は、特許請求の範囲における第2の表面に相当する。
ベース板20の内部には冷媒流路21が形成されている。冷媒流路21に冷媒(例えば、フッ素化液や水等)が流されると、ベース板20が冷却され、接着層30を介したベース板20とセラミックス板10との間の伝熱によりセラミックス板10が冷却され、セラミックス板10の吸着面S1に保持された半導体ウェハWが冷却される。これにより、半導体ウェハWの温度制御が実現される。
接着層30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を含んでおり、セラミックス板10とベース板20とを接着している。接着層30の厚さは例えば0.1mm〜1mm程度である。
また、静電チャック100には、ベース板20からセラミックス板10の吸着面S1にわたって上下方向に延びる複数の(本実施形態では3つの)ピン挿通孔12が形成されている。ピン挿通孔12は、セラミックス板10上に配置される半導体ウェハWを押し上げてセラミックス板10の吸着面S1から離間させるためのリフトピン(図示せず)を移動可能に挿通するための孔である。具体的には、ピン挿通孔12は、ベース板20に形成されたベース側孔22と、セラミックス板10に形成されたセラミックス側孔14とを含む。ベース側孔22は、ベース板20のベース側接着面S3から下面S4まで上下方向に貫通している。セラミックス側孔14は、セラミックス板10の吸着面S1からセラミックス側接着面S2まで上下方向に貫通している。ベース側孔22とセラミックス側孔14とは連通している。また、セラミックス側孔14の内径D1は、ベース側孔22の内径D2より小さい。なお、各ピン挿通孔12は、上下方向視で、セラミックス板10の中心軸Oからずれた位置に配置されている。3つのピン挿通孔12は、上下方向視で、セラミックス板10の中心軸Oを中心とする円上において周方向に略等間隔に配置されている。ベース側孔22は、特許請求の範囲における第1の孔に相当し、セラミックス側孔14は、特許請求の範囲における第2の孔に相当する。
A−2.静電チャック100の製造方法:
次に、本実施形態における静電チャック100の製造方法を説明する。図3は、本実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。
はじめに、図3に示すように、セラミックス板10とベース板20とを準備する(S110)。なお、セラミックス板10およびベース板20は、公知の製造方法によって製造可能であるため、ここでは製造方法の説明を省略する。
また、位置決めピン200とバネ300とを準備する(S120)。図4は、位置決めピン200の外観構成を示す斜視図である。図4に示すように、位置決めピン200は、柱状部210とテーパ部220とを含む。柱状部210は、略円柱状であって、外径D3がベース側孔22の内径D2より小さく、かつ、セラミックス側孔14の内径D1より大きい。テーパ部220は、柱状部210の一端に配置され、柱状部210とは反対側に向かうに連れて柱状部210の軸から延びる仮想直線Lに近づくように傾斜した外周面220Aを有する。より具体的には、テーパ部220は、略円錐状である。また、テーパ部220の中心角は、略90度(例えば85度以上、95度以下)であることが好ましい。上述のテーパ部220を面方向に押圧する力と、テーパ部220を下方向に押圧する力とを略均等に分散できるからである。なお、位置決めピン200は、例えばベース板20と同一の材料により形成されていることが好ましい。位置決めピン200とベース板20との熱膨張係数の差が小さければ、例えば位置決めピン200がベース板20のベース側孔22内を上下動不能になることを抑制できるからである。また、ベース板20の形成材料以外の異物の放出を抑制できるからである。バネ300は、つるまきバネであり、外力を受けることにより圧縮変形する。位置決めピン200は、特許請求の範囲における位置決め部材に相当し、バネ300は、特許請求の範囲における変形部材に相当する。
図5は、セラミックス板10とベース板20と位置決めピン200とバネ300との配置関係を示す説明図である。図5に示すように、ベース板20のベース側孔22内に、位置決めピン200とバネ300とを配置する。すなわち、位置決めピン200のテーパ部220をベース板20のベース側接着面S3から突出させた状態で、位置決めピン200の柱状部210をベース板20のベース側孔22内に配置し、位置決めピン200のテーパ部220とは反対側にバネ300を配置する。具体的には、図5に示すように、ベース板20を平坦状の支持台400上に配置し、ベース板20のベース側孔22内に、バネ300を配置し、そのバネ300の上に位置決めピン200を配置する。バネ300は、ベース側孔22に沿った方向(上下方向)に圧縮変形可能に配置される。位置決めピン200は、柱状部210がベース側孔22内に収容され、かつ、テーパ部220(外周面220A)の少なくとも一部がベース板20のベース側接着面S3から突出するように配置される。
次に、位置決めピン200とバネ300とが配置されたベース板20のベース側接着面S3に、熱硬化型接着剤30Aを介して、セラミックス板10のセラミックス側接着面S2を重ね合わせる(S140)。このとき、ベース板20のベース側接着面S3から突出した位置決めピン200のテーパ部220の上端部分は、セラミックス板10のセラミックス側孔14内に位置し、テーパ部220の外周面220Aと、セラミックス板10のセラミックス側孔14の下側開口縁14Aとが向かい合っている。また、テーパ部220の外周面220Aと、セラミックス板10のセラミックス側孔14の下側開口縁14Aとは接触している。なお、熱硬化型接着剤30Aは、ペースト状接着剤でもよいし、シート状接着剤でもよい。ペースト状接着剤は、接着成分(例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等)と粉末成分(例えばアルミナやシリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等)とを混合して作製したものである。シート状接着剤は、該ペースト状接着剤を、例えば離型シート上に膜状に塗布した後、硬化処理によって半硬化させてゲル状としたものである。
次に、熱硬化型接着剤30Aを介してベース板20とセラミックス板10とを重ね合わせた状態で加熱処理により熱硬化型接着剤30Aを硬化させることにより、接着層30を形成する(S150)。これにより、静電チャック100の製造が完了する。以下に説明するように、この加熱処理が施されても、位置決めピン200の破損の抑制と、ベース板20とセラミックス板10との位置決め精度の低下の抑制との両立を図ることができる。
図5の上段には、ベース板20等の加熱処理前の状態が示されており、中段には、加熱処理中の状態が示されており、下段には、加熱処理後の状態が示されている。加熱処理が開始されると、ベース板20とセラミックス板10とが上下方向に直交する面方向(XY面方向 中心軸Oを略中心に径方向外側)へと熱膨張する。本実施形態では、ベース板20は金属により形成されており、セラミックス板10はセラミックスにより形成されているため、ベース板20の熱膨張係数は、セラミックス板10の熱膨張係数より大きい。このため、図5の上段および中段に示すように、X軸方向において、中心軸Oからのベース板20の膨張量は、中心軸Oからのセラミックス板10の膨張量より多い。換言すれば、ベース板20は、セラミックス板10より径方向外側(X軸正方向側)に大きく膨張する。これに伴って、ベース板20のベース側孔22は、セラミックス板10のセラミックス側孔14に対して相対的に径方向外側にずれる。
このベース側孔22に対するセラミックス側孔14の位置ずれが生じると、セラミックス板10から位置決めピン200へと応力がかかる。しかし、上述したように、セラミックス板10のセラミックス側孔14の下側開口縁14Aとテーパ部220の外周面220Aとが接触する。このため、セラミックス板10から位置決めピン200への応力は、下側開口縁14Aがテーパ部220を面方向(X軸負方向)に押圧する力と、下側開口縁14Aがテーパ部220を下方向(Z軸負方向)に押圧する力とに分散される。そして、該下方向に押圧する力によって、位置決めピン200が、バネ300を圧縮変形させつつ下方に下がる。これにより、位置決めピン200にかかる応力が軽減されるため、位置決めピン200が破損することが抑制される。
しかも、位置決めピン200が下方に変位する過程において、セラミックス側孔14の下側開口縁14Aがテーパ部220の外周面220Aに沿って案内された状態が維持される。すなわち、ベース板20がセラミックス板10に比べて大きく膨張しても、セラミックス板10は、位置決めピン200等が配置された3つの箇所において、バネ300が圧縮変形する際の反力を、位置決めピン200を介して受けつつ位置決めピン200のテーパ部220に案内される。このため、図5の下段に示すように、熱硬化型接着剤30Aが硬化して接着層30が形成された際、ベース板20とセラミックス板10とを所定の位置関係にすることができる。
A−3.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の静電チャック100の製造方法によれば、位置決めピン200の破損の抑制と、ベース板20とセラミックス板10との位置決め精度の低下の抑制との両立を図ることができる。
本実施形態によれば、柱状部210の軸方向視(上下方向視)で、テーパ部220の外周面220Aの形状は、略円形状である。これにより、例えばベース側孔22内において位置決めピン200が回動したとしても、同等の力でセラミックス板10を所定の位置関係に案内することができる。また、ピン挿通孔12という既存の構成を利用して、位置決めピン200の損傷等を抑制しつつ、ベース板20とセラミックス板10とを所定の位置関係にすることができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における静電チャック100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、変形部材として、バネ300を例示したが、これに限らず、ゴムなどの他の弾性体でもよいし、樹脂製の筒(ストロー)のように復元力がないものでもよい。また、上記実施形態では、バネ300は、支持台400上に配置されていたが、これに限らず、バネ300は、例えば、支持台400に形成された凹部(図示せず)内に配置されてもよい。
上記実施形態では、ピン挿通孔12(セラミックス側孔14,ベース側孔22)の数は3つであったが、4つ以上でもよい。また、3つの以上のピン挿通孔12は、周方向に等間隔に配置されていないとしてもよい。また、上記実施形態では、第2の孔として、セラミックス板10を貫通するセラミックス側孔14を例示したが、これに限らず、例えばセラミックス板10を貫通せずに、セラミックス側接着面S2側だけ開口した孔でもよい。また、上記実施形態では、第1の孔および第2の孔として、ピン挿通孔12を例示したが、これに限らず、ガス孔など、他の用途の孔でもよい。また、第2の孔の内径は、全長にわたって、第1の孔の内径より小さくなくてもよく、例えば保持部材の厚み方向における第2の孔の一部分の内径が、第1の孔の内径と同等以上であるとしてもよい。
また、上記実施形態では、テーパ部220は、略円錐状であったが、これに限らず、半球状でもよいし、三角錐状でもよい。また、外周面220Aは曲面状であったが、これに限らず、平面状であってもよい。また、テーパ部220の上下方向に平行な断面において、外周面220Aに対応する傾斜部分は、直線状でもよいし、曲線状でもよい。
また、上記実施形態では、冷媒流路21がベース板20の内部に形成されるとしているが、冷媒流路21が、ベース板20の内部ではなく、ベース板20の表面(例えばベース板20と接着層30との間)に形成されるとしてもよい。また、上記実施形態では、セラミックス板10の内部に一対の内部電極40が設けられた双極方式が採用されているが、セラミックス板10の内部に1つの内部電極40が設けられた単極方式が採用されてもよい。また、上記実施形態では、ヒータ50がセラミックス板10の内部に配置されるとしているが、ヒータ50が、セラミックス板10の内部ではなく、セラミックス板10のベース板20側(セラミックス板10と接着層30との間)に配置されるとしてもよい。また、上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで一例であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
上記実施形態では、保持部材として、セラミックスにより形成されたセラミックス板10を例示したが、これに限らず、ベース板20とは熱膨張係数が異なる材料により形成された部材であればよい。また、保持部材は、断熱層を含む構成としてもよい。断熱層の例としては、セラミックスと金属とを含む複合層、金属層(アルミニウム層やアルミニウム合金層)、200℃以上の耐熱性を有する樹脂材料(ポリイミド樹脂)により形成された層が挙げられる。
また、上記実施形態における静電チャック100の製造方法はあくまで一例であり、種々変形可能である。
また、本発明は、静電引力を利用して半導体ウェハWを保持する静電チャック100の製造方法に限らず、セラミックス板の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、真空チャックやヒータ等)の製造方法にも適用可能である。
10:セラミックス板 12:ピン挿通孔 14:セラミックス側孔 14A:下側開口縁 20:ベース板 21:冷媒流路 22:ベース側孔 30:接着層 30A:熱硬化型接着剤 40:内部電極 50:ヒータ 100:静電チャック 200:位置決めピン 210:柱状部 220:テーパ部 220A:外周面 300:バネ 400:支持台 D1:内径 D2:内径 D3:外径 L:仮想直線 O:中心軸 S1:吸着面 S2:セラミックス側接着面 S3:ベース側接着面 S4:下面 W:半導体ウェハ

Claims (3)

  1. 第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状であり、前記第1の表面から前記第2の表面まで貫通する3つ以上の第1の孔が形成されたベース部材と、
    第3の表面を有し、前記第3の表面が前記ベース部材の前記第1の表面に対向するように配置され、前記第3の表面に、前記3つ以上の前記第1の孔のそれぞれに連通し、かつ、内径が前記第1の孔の内径より小さい3つ以上の第2の孔が形成された保持部材であって、熱膨張係数が前記ベース部材の熱膨張係数と異なる保持部材と、
    前記ベース部材の前記第1の表面と前記保持部材の前記第3の表面との間に配置され、前記ベース部材と前記保持部材とを接着する接着層と、を備える保持装置の製造方法において、
    柱状であって、外径が前記第1の孔の内径より小さく、かつ、前記第2の孔の内径より大きい柱状部と、前記柱状部の一端に配置され、前記柱状部とは反対側に向かうに連れて前記柱状部の軸から延びる仮想直線に近づくように傾斜した外周面を有するテーパ部とを含む位置決め部材と、外力を受けることにより圧縮変形する変形部材と、を準備する工程と、
    前記位置決め部材の前記テーパ部を前記ベース部材の前記第1の表面から突出させた状態で、前記位置決め部材の前記柱状部を前記ベース部材の前記各第1の孔に配置し、前記各位置決め部材の前記テーパ部とは反対側に前記変形部材を配置する工程と、
    前記位置決め部材と前記変形部材とが配置された前記ベース部材の前記第1の表面に、熱硬化型接着剤を介して、前記保持部材の前記第3の表面を重ね合わせる工程と、
    前記熱硬化型接着剤を介して前記ベース部材と前記保持部材とを重ね合わせた状態で加熱処理により前記熱硬化型接着剤を硬化させることにより、前記接着層を形成する工程と、を含むことを特徴とする、保持装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の保持装置の製造方法において、
    前記柱状部の軸方向視で、前記テーパ部の外周面の形状は、略円形状であることを特徴とする、保持装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の保持装置の製造方法において、
    前記各第2の孔は、前記保持部材の前記第3の表面から、前記第3の表面とは反対側の第4の表面まで貫通しており、
    前記第1の孔と前記第2の孔とは、前記第4の表面に配置される対象物を押し上げるリフトピンを収容するためのリフトピン用の孔であることを特徴とする、保持装置の製造方法。
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