JP6703646B2 - 保持装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される技術は、保持装置の製造方法に関する。
保持装置として、例えば、ウェハを静電引力により吸着して保持する静電チャックが知られている。静電チャックは、セラミックス部材と、ベース部材と、セラミックス部材とベース部材とを接合する接合部と、セラミックス部材の内部に設けられたチャック電極とを備えており、チャック電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス部材の表面(以下、「吸着面」という)にウェハを吸着して保持する。
静電チャックの吸着面に保持されたウェハの温度が所望の温度にならないと、ウェハに対する各処理(成膜、エッチング等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布を制御する性能が求められる。
従来から、セラミックス部材の吸着面とは反対側の接着面のうち、吸着面の温度分布に応じた位置に、熱伝導率が接合部の熱伝導率とは異なる調整用樹脂が埋設された静電チャックが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2016−1757号公報 特開2013−247342号公報
上述した従来の静電チャックでは、セラミックス部材をベース部材に接合する前に、セラミックス部材の接着面に調整用樹脂を埋設することにより、セラミックス部材単体における接着面の温度分布が所望の温度になったとしても、セラミックス部材にベース部材が接合されると、接着面の温度分布が変動し、所望の温度からずれることがある。そうすると、例えば、セラミックス部材をベース部材から剥がして、セラミックス部材の接着面に埋設する調整用樹脂を調整し、再び、セラミックス部材とベース部材とを接合し直すなどの工程が増えるため、保持装置の製造工程が複雑化するおそれがある。
なお、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、セラミックス部材とベース部材とが接合された保持装置一般に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の方向に略垂直な第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有するセラミックス部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記セラミックス部材の前記第2の表面側に位置するように配置されたベース部材と、前記セラミックス部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記セラミックス部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記接合部を介して接合する前の前記セラミックス部材である接合前セラミックス部材と、前記接合部を介して接合する前の前記ベース部材である接合前ベース部材と、を準備する工程と、前記接合前セラミックス部材の前記第2の表面と前記接合前ベース部材の前記第3の表面との少なくとも一方の高低差分布を測定する工程と、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合する前に、前記高低差分布の測定結果に基づき、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合した場合における前記第1の表面の温度分布を予測する工程と、前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材と前記接合部との少なくとも1つの構成を変更する工程と、を含む。本願発明者は、接合前セラミックス部材と接合前ベース部材とを、接合部を介して接合して完成した保持装置におけるセラミックス部材の第1の表面の温度分布に大きく影響を与えるのは、特に、接合部の厚さのばらつきであり、その接合部の厚さのばらつきは、接合前セラミックス部材の第2の表面と接合前ベース部材の第3の表面との少なくとも一方の高低差分布から予測できる、ことを新たに見出した。そこで、本保持装置の製造方法では、接合前セラミックス部材の第2の表面と接合前ベース部材の第3の表面との少なくとも一方の高低差分布を測定し、接合前セラミックス部材とベース部との接合前に、上記高低差分布の測定結果に基づき、接合前セラミックス部材と接合前ベース部材とを接合した場合における第1の表面の温度分布を予測し、第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、接合前セラミックス部材と接合前ベース部材と接合部との少なくとも1つの構成を変更する。このため、本保持装置の製造方法によれば、接合前セラミックス部材と接合前ベース部材とを接合して保持装置を完成させた後に、保持装置の第1の表面の温度分布が測定される場合に比べて、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
(2)上記保持装置の製造方法において、前記第1の表面の温度分布の予測結果は、前記第1の表面が、相対的に温度が高い第1の領域と、相対的に温度が低い第2の領域とを含んでいてもよい。本保持装置の製造方法によれば、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
(3)上記保持装置の製造方法において、前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記接合部のうち、前記第1の方向視で前記第1の領域と重なる第1の接合部分の熱伝導率が、前記接合部のうち、前記第1の方向視で前記第2の領域と重なる第2の接合部分の熱伝導率より高くなるように、前記接合部の構成を変更してもよい。本保持装置の製造方法によれば、接合部の構成を変更することにより、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
(4)上記保持装置の製造方法において、前記接合前セラミックス部材の前記第2の表面のうち、前記第1の方向視で前記第2の領域と重なる部分を加工してもよい。本保持装置の製造方法によれば、接合前セラミックス部材の第2の表面を加工することにより、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
(5)上記保持装置の製造方法において、前記接合前ベース部材の前記第3の表面のうち、前記第1の方向視で前記第2の領域と重なる部分を加工してもよい。本保持装置の製造方法によれば、接合前ベース部材の第3の表面を加工することにより、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
(6)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の方向に略垂直な第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有するセラミックス部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記セラミックス部材の前記第2の表面側に位置するように配置されたベース部材と、前記セラミックス部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記セラミックス部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記接合部を介して接合する前の前記セラミックス部材である接合前セラミックス部材と、前記接合部を介して接合する前の前記ベース部材を含む複数の接合前ベース部材と、を準備する工程と、前記接合前セラミックス部材の前記第2の表面の高低差分布と、前記複数の接合前ベース部材それぞれの前記第3の表面の高低差分布と、を測定する工程と、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合する前に、前記高低差分布の測定結果に基づき、前記接合前セラミックス部材と前記複数の接合前ベース部材のそれぞれとを接合した場合における前記第1の表面の温度分布を予測する工程と、前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記複数の接合前ベース部材の中から、1つの前記接合前ベース部材を抽出する工程と、前記接合前セラミックス部材と、抽出された前記接合前ベース部材とを、前記接合部を介して接合する工程と、を含む。本保持装置の製造方法では、接合前セラミックス部材の第2の表面と、複数の接合前ベース部材それぞれの第3の表面との高低差分布の測定結果に基づき、保持装置の完成体における第1の表面の温度分布を予測し、その予測結果に応じて、複数の接合前ベース部材の中から、1つの接合前ベース部材を抽出することができる。このため、本保持装置の製造方法によれば、接合前セラミックス部材と複数の接合前ベース部材のそれぞれとを接合して保持装置を完成させた後に、保持装置の第1の表面の温度分布が測定される場合に比べて、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
(7)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の方向に略垂直な第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有するセラミックス部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記セラミックス部材の前記第2の表面側に位置するように配置されたベース部材と、前記セラミックス部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記セラミックス部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記接合部を介して接合する前の前記セラミックス部材を含む複数の接合前セラミックス部材と、前記接合部を介して接合する前の前記ベース部材である接合前ベース部材と、を準備する工程と、前記複数の接合前セラミックス部材それぞれの前記第2の表面の高低差分布と、前記接合前ベース部材の前記第3の表面の高低差分布と、を測定する工程と、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合する前に、前記高低差分布の測定結果に基づき、前記複数の接合前セラミックス部材のそれぞれと前記接合前ベース部材とを接合した場合における前記第1の表面の温度分布を予測する工程と、前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記複数の接合前セラミックス部材の中から、1つの前記接合前セラミックス部材を抽出する工程と、抽出された前記接合前セラミックス部材と、前記接合前ベース部材とを、前記接合部を介して接合する工程と、を含む。本保持装置の製造方法では、複数の接合前セラミックス部材それぞれの第2の表面と、接合前ベース部材の第3の表面との高低差分布の測定結果に基づき、保持装置の完成体における第1の表面の温度分布を予測し、その予測結果に応じて、複数の接合前セラミックス部材の中から、1つの接合前セラミックス部材を抽出することができる。このため、本保持装置の製造方法によれば、複数の接合前セラミックス部材のそれぞれと接合前ベース部材とを接合して保持装置を完成させた後に、保持装置の第1の表面の温度分布が測定される場合に比べて、保持装置の製造工程を簡略化しつつ、第1の表面の温度分布を制御可能な保持装置を提供することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、静電チャック、CVDヒータ等のヒータ装置、真空チャック、その他のセラミックス部材とベース部材とが接合された保持装置、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。 セラミックス側接合面S2の高低差と吸着面S1の温度差との対応関係を例示する説明図である。 吸着面S1の温度分布と静電チャック100のXZ断面構成とを示す説明図である。 第2実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。 第2実施形態における静電チャック100の製造方法の一部の工程を模式的に示す説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.静電チャック100の構成:
図1は、第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。
静電チャック100は、対象物(例えばウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内でウェハWを固定するために使用される。静電チャック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置されたセラミックス部材10およびベース部材20を備える。セラミックス部材10とベース部材20とは、セラミックス部材10の下面(以下、「セラミックス側接合面S2」という)とベース部材20の上面(以下、「ベース側接合面S3」という)とが、後述する接合部30を挟んで上記配列方向に対向するように配置されている。すなわち、ベース部材20は、ベース側接合面S3がセラミックス部材のセラミックス側接合面S2側に位置するように配置される。静電チャック100は、さらに、セラミックス部材10のセラミックス側接合面S2とベース部材20のベース側接合面S3との間に配置された接合部30を備える。上下方向(Z軸方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当し、セラミックス側接合面S2は、特許請求の範囲における第2の表面に相当し、ベース側接合面S3は、特許請求の範囲における第3の表面に相当する。
セラミックス部材10は、例えば円形平面の板状部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックス部材10の直径は、例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、セラミックス部材10の厚さは、例えば1mm〜10mm程度である。
セラミックス部材10の形成材料としては、種々のセラミックスが用いられ得るが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。
セラミックス部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された一対の内部電極40が設けられている。一対の内部電極40に電源(図示せず)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWがセラミックス部材10の上面(以下、「吸着面S1」という)に吸着固定される。吸着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当する。
また、セラミックス部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)を含む抵抗発熱体により構成されたヒータ50が設けられている。ヒータ50に電源(図示せず)から電圧が印加されると、ヒータ50が発熱することによってセラミックス部材10が温められ、セラミックス部材10の吸着面S1に保持されたウェハWが温められる。これにより、ウェハWの温度制御が実現される。ヒータ50は、例えば、セラミックス部材10の吸着面S1をできるだけ満遍なく温めるため、Z方向視で略同心円状に形成されている。
ベース部材20は、例えばセラミックス部材10と同径の、または、セラミックス部材10より径が大きい円形平面の板状部材であり、例えば、熱伝導率がセラミックス部材10の熱伝導率より高い材料(例えば金属(アルミニウムやアルミニウム合金等))により形成されている。ベース部材20の直径は、例えば220mm〜550mm程度(通常は220mm〜350mm程度)であり、ベース部材20の厚さは、例えば20mm〜40mm程度である。
ベース部材20の内部には冷媒流路21が形成されている。冷媒流路21に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が供給されると、ベース部材20が冷却される。上述したヒータ50によるセラミックス部材10の加熱と併せてベース部材20の冷却が行われると、接合部30を介したセラミックス部材10とベース部材20との間の伝熱により、セラミックス部材10の吸着面S1に保持されたウェハWの温度が一定に維持される。さらに、プラズマ処理中にプラズマからの入熱が生じた際には、ヒータ50に加える電力を調整することにより、ウェハWの温度制御が実現される。
接合部30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を含んでおり、セラミックス部材10とベース部材20とを接合している。接合部30の厚さは例えば0.1mm以上、1mm以下である。
A−2.静電チャック100の製造方法:
図3は、第1実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。
(接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの準備工程):
はじめに、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを準備する(S110)。接合前セラミックス部材10Pは、接合部30を介して接合する前のセラミックス部材10であり、後述の静電チャック100の構成の変更工程で接合前セラミックス部材10Pに加工が施される場合には、該加工の前後のものを含むものとする。接合前ベース部材20Pは、接合部30を介して接合する前のベース部材20であり、後述の静電チャック100の構成の変更工程で接合前ベース部材20Pに加工が施される場合には、該加工の前後のものを含むものとする。接合前セラミックス部材10Pおよび接合前ベース部材20Pは、公知の製造方法によって製造可能である。例えば、接合前セラミックス部材10Pは以下の方法で製造される。すなわち、複数のセラミックスグリーンシート(例えばアルミナグリーンシート)を準備し、各セラミックスグリーンシートに、内部電極40やヒータ50等を構成するためのメタライズインクの印刷等を行い、その後、複数のセラミックスグリーンシートを積層して熱圧着し、所定の円板形状にカットした上で焼成し、最後に研磨加工等を行うことにより、接合前セラミックス部材10Pが製造される。
(セラミックス側接合面S2の高低差分布の測定工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差分布を測定する(S120)。セラミックス側接合面S2の高低差分布は、セラミックス側接合面S2内の複数点について、上下方向の平均高さに対するずれ量の分布である。具体的には、例えば3D形状測定機を用いて、セラミックス側接合面S2における複数点の高さ(吸着面S1に略垂直な方向(上下方向)における高低差)を測定することにより、セラミックス側接合面S2の高低差分布(凹凸の程度)を測定する。セラミックス側接合面S2を完全な平面に形成することは困難であり、例えば上述の接合前セラミックス部材10Pの製造方法の焼成時におけるセラミックスグリーンシートの積層体の収縮や研磨加工のばらつき等に起因して、セラミックス側接合面S2にうねりなどが生じる。なお、うねりの凹凸の度合いは、例えば±20μm程度である。
(吸着面S1の温度分布の予測工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合する前に、予め、S120での高低差分布の測定結果に基づき、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合した場合(静電チャック100の完成体)における吸着面S1の温度分布を予測(特定)する(S130)。なお、吸着面S1の温度分布は、吸着面S1に略平行な面方向(上下方向に略垂直な方向)における温度分布をいう。
ここで、本願発明者は、静電チャック100の完成体におけるセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布に大きく影響を与えるのは、特に、接合部30の厚さのばらつきであり、その接合部30の厚さのばらつきは、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2と接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3との少なくとも一方の高低差分布から予測できる、ことを新たに見出した。接合部30の厚さにばらつきがあると、セラミックス部材10からベース部材20への熱移動が面方向にばらつき、その結果、吸着面S1の温度分布がばらつく。セラミックス部材10やベース部材20の内部構造に起因する熱伝達率のばらつき(例えばセラミックス部材10自体の厚みのばらつきやヒータ50の発熱分布のばらつき等)も、吸着面S1の温度分布に影響を与えるが、セラミックス部材10等の熱伝達率のばらつきによる影響は、接合部30の厚さのばらつきによる影響に比べて、小さい。また、セラミックス部材10やベース部材20の内部構造に起因する熱伝達率のばらつきは、例えば、吸着面S1上の特定箇所に高温または低温の温度特異点を生じさせるなど、局所的である。また、仮に、接合前セラミックス部材10P単体における吸着面S1の温度分布が所望の分布になるように制御できたとしても、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合部30を介して接合すると、接合後の静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布が所望の分布からずれることがある。より具体的には、接合の際の加熱処理による接合前セラミックス部材10P、接合前ベース部材20Pおよび接合部30の熱変形により、接合部30の厚さがばらつき、吸着面S1の温度分布が所望の分布からずれることがある。したがって、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を効率良く制御するためには、静電チャック100の完成体における接合部30の厚さのばらつきを抑制することが有効である。そして、その接合部30の厚さのばらつきは、主として、セラミックス部材10のセラミックス側接合面S2とベース部材20のベース側接合面S3とによって影響を受ける。すなわち、セラミックス部材10のセラミックス側接合面S2の高低差分布やベース部材20のベース側接合面S3の高低差分布と、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布との間には、相関関係が成り立つ。なお、金属製の接合前ベース部材20Pは、セラミックス製の接合前セラミックス部材10Pに比べて比較的に加工し易いため、ベース側接合面S3は、セラミックス側接合面S2に比べて、高い加工精度で略平面に形成することが可能である。以下、本実施形態では、接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3は、略平面であるとし、接合部30の厚さのばらつきは、主として、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差分布に依存するものとする。
そこで、本実施形態では、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差分布と、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布との対応関係情報を用いて、S120での高低差分布の測定結果から、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測する。対応関係情報は、例えば、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差(以下、単に「セラミックス側接合面S2の高低差」という)と、該高低差に起因する静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度差(以下、単に「吸着面S1の温度差」という)との関係である。セラミックス側接合面S2の高低差は、セラミックス側接合面S2上の複数の対象位置について、セラミックス側接合面S2上の所定の基準位置に対する、吸着面S1に略垂直な方向(上下方向)の高低差である。複数の対象点は、例えば上下方向視でセラミックス側接合面S2上に格子状に並ぶ複数の点である。吸着面S1の温度差は、周囲温度(または、基準位置に対応する吸着面S1上の位置の温度)に対する、各対象位置に対応する吸着面S1上の位置の温度の差である。なお、セラミックス側接合面S2の高低差と吸着面S1の温度差との対応関係情報は、例えば、複数の静電チャック100について、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差と、完成体における吸着面S1の温度差とを測定することにより取得することができる。
図4は、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差と吸着面S1の温度差との対応関係を例示する説明図である。図4から、セラミックス側接合面S2上の位置について、基準位置との高低差が大きいほど、該位置に対応する吸着面S1上の位置の温度と周囲温度(基準位置に対応する位置の温度)との差が大きくなることが分かる。すなわち、セラミックス側接合面S2の高低差が相対的に大きいことは、セラミックス側接合面S2における凹みの深さが相対的に大きいことを意味する。凹みの深さが大きいほど、静電チャック100の完成体において、接合部30の厚さが厚くなり、その結果、セラミックス部材10からベース部材20への熱移動が低下することによって吸着面S1上の温度が相対的に高くなる。
S120での高低差分布の測定結果から、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差が分かる。このため、セラミックス側接合面S2の高低差と吸着面S1の温度差との対応関係情報を用いて、S120での高低差分布の測定結果から、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測することができる。
(静電チャック100の構成の変更工程):
次に、S130の吸着面S1の温度分布の予測結果に応じて、静電チャック100の構成を変更する(S140)。具体的には、吸着面S1の温度分布が所望の分布(例えば面方向の温度分布が略均一)に近づくように、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pと接合部30との少なくとも1つの構成を変更する。変更方法は、公知の方法を用いることができる。具体例は次のとおりである。
(1)吸着面S1の温度分布のばらつきが抑制されるように、接合部30の内部に、熱伝導率が互いに異なる複数の部材を配置する。なお、この方法は、次述する接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合工程の際に行う。
(2)吸着面S1の温度分布のばらつきが抑制されるように、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2を加工する。例えば、接合部30の厚さのばらつきが抑制されるようにセラミックス側接合面S2を加工する。本実施形態では、セラミックス側接合面S2の高低差分布がより高くなるようにセラミックス側接合面S2を加工する。
(3)吸着面S1の温度分布のばらつきが抑制されるように、接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3を加工する。例えば、接合部30の厚さのばらつきが抑制されるようにベース側接合面S3を加工する。
(接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合する(S150)。具体的には、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2と接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3とを、接着剤を介して貼り合わせた状態で、接着剤を硬化させる硬化処理を行うことにより、接合部30を形成する。以上の工程により、上述した構成の静電チャック100の製造が完了する。
A−3.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の静電チャック100の製造方法では、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2と接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3との少なくとも一方の高低差分布を測定する(図3のS120)。次に、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合前に、上記高低差分布の測定結果に基づき、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合した静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測する(S130)。次に、吸着面S1の温度分布の予測結果に応じて、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pと接合部30との少なくとも1つの構成を変更する(S140)。このため、本実施形態の製造方法によれば、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合して静電チャック100を完成させた後に、吸着面S1の温度分布が測定される場合に比べて、静電チャック100の製造工程を簡略化しつつ、吸着面S1の温度分布を制御可能な静電チャック100を提供することができる。以下、具体的に説明する。
図5は、吸着面S1の温度分布と静電チャック100のXZ断面構成とを示す説明図である。図5(A)には、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合の前における吸着面S1の温度分布と、接合前セラミックス部材10P単体のXZ断面構成とが示されている。なお、同図(A)では、静電チャック100のうち、接合前セラミックス部材10P以外の構成は二点鎖線で示されている。図5(B)には、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合の後の静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布と、静電チャック100のXZ断面構成とが示されている。
図5(A)に示すように、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2は、完全な平面ではなく、凹凸(うねり)が存在する。具体的には、セラミックス側接合面S2のうち、接合前セラミックス部材10Pの吸着面S1上の第1の領域S1Aの直下に位置する部分は凸状になっており、接合前セラミックス部材10Pの吸着面S1上の第2の領域S1Bの直下に位置する部分は凹状になっている。ここで、例えば、接合前セラミックス部材10P単体における吸着面S1の温度分布を測定しても、その測定結果には、接合部30の厚さのばらつきに起因する温度分布への影響が反映されないため、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を測定することはできない。
これに対して、本実施形態の製造方法によれば、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合前に、セラミックス側接合面S2等の高低差分布から、接合部30の厚みのばらつきに起因する静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布のばらつきを予測する。図5(A)の例では、セラミックス側接合面S2のうち、吸着面S1上の第1の領域S1Aの直下に位置する部分は凸状になっており、吸着面S1上の第2の領域S1Bの直下に位置する部分は凹状になっている。このため、静電チャック100の完成体において、接合部30のうち、第1の領域S1Aの直下に位置する部分の厚さD1は、第2の領域S1Bの直下に位置する部分の厚さD2に比べて薄くなることが分かる。そして、この厚さの大小関係から、吸着面S1において、第1の領域S1Aの温度が相対的に高くなり、第2の領域S1Bの温度が相対的に低くなることを予測できる。
そして、その吸着面S1の温度分布の予測結果から、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの接合前または接合の際に、吸着面S1の温度ばらつきを抑制するように静電チャック100の構成を変更することができる。具体的には、図5(B)の例では、接合部30のうち、第1の領域S1Aの直下に位置する部分に、熱伝導率が接合部30の熱伝導率に比べて低い第1の部材32が埋設され、第2の領域S1Bの直下に位置する部分に、熱伝導率が接合部30の熱伝導率に比べて高い第2の部材34が埋設されている。これにより、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を略均一にすることができる。第1の領域S1Aの直下に位置する部分は、特許請求の範囲における第1の接合部分に相当し、第2の領域S1Bの直下に位置する部分は、特許請求の範囲における第2の接合部分に相当する。
B.第2実施形態:
図6は、第2実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートであり、図7は、第2実施形態における静電チャック100の製造方法の一部の工程を模式的に示す説明図である。第2実施形態の製造方法の工程の内、上述した第1実施形態の製造方法と同一の工程については、同一符号を付すことによって、その説明を省略する。
B−1.静電チャック100の製造方法:
(接合前セラミックス部材10Pと複数の接合前ベース部材20Pとの準備工程):
はじめに、互いに接合される前の接合前セラミックス部材10Pと複数の接合前ベース部材20Pとを準備する(S110a)。接合前セラミックス部材10Pおよび接合前ベース部材20Pの製造方法については、上記第1実施形態で説明した通りである。
(セラミックス側接合面S2およびベース側接合面S3の高低差分布の測定工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差分布と、複数の接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3の高低差分布と、をそれぞれ測定する(S120a)。セラミックス側接合面S2およびベース側接合面S3の高低差分布の測定方法は、上記第1実施形態で説明した通りである。
(吸着面S1の温度分布の予測工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合する前に、予め、S120での高低差分布の測定結果に基づき、接合前セラミックス部材10Pと複数の接合前ベース部材20Pのそれぞれとを接合した場合(静電チャック100の完成体)における吸着面S1の温度分布を予測する(S130a)。具体的には、上記第1実施形態と同様、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差分布と、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布との対応関係情報を用いて、S120aでの高低差分布の測定結果から、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測する。また、複数の接合前ベース部材20Pのそれぞれのベース側接合面S3の高低差分布と、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布との対応関係情報を用いて、S120aでの高低差分布の測定結果から、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測する。
(第3のベース部材の抽出工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合する前に、予め、S130aでの温度分布の予測結果に応じて、複数の接合前ベース部材20Pの中から、1つの接合前ベース部材20Pを抽出する(S140a)。具体的には、複数の接合前ベース部材20Pの中から、接合前セラミックス部材10Pと接合した静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布が所望の分布(例えば面方向の温度分布が略均一)に最も近い組み合わせとなる接合前ベース部材20Pを1つ抽出する。なお、本実施形態では、例えば接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの内部構成(ガス経路や導通経路等)の接続の関係上、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとについて、上下方向に沿った軸(Z軸)を中心とする周方向の位置関係は変更不可である。すなわち、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとの周方向の位置関係を変更することによって、吸着面S1の温度分布を所望の分布に近づける方法を採用できない。
図7では、接合前セラミックス部材10Pと、3つの接合前ベース部材20P(20A〜20C)とが示されている。3つの接合前ベース部材20A〜20Cは、ベース側接合面S3の高低差分布が互いに異なる。そして、各高低差分布の測定結果から、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布が所望の分布に最も近い組み合わせは、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Aとの組み合わせであるため、接合前ベース部材20Aが抽出された。接合前セラミックス部材10Pと、抽出された接合前ベース部材20Aとの組み合わせでは、セラミックス側接合面S2とベース側接合面S3とについて、一方の凹所と他方の凸所とが互いに対向するような凹凸関係になる。このため、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Aとの組み合わせでは、他の組み合わせ(接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20B等)に比べて、静電チャック100の完成体における接合部30の面方向の厚みのばらつきを最も抑制することができる。
(接合前セラミックス部材10Pと第3のベース部材との接合工程):
次に、接合前セラミックス部材10Pと、抽出された接合前ベース部材20Aとを接合する(S150a)。具体的には、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2と接合前ベース部材20Aのベース側接合面S3とを、接着剤を介して貼り合わせた状態で、接着剤を硬化させる硬化処理を行うことにより、接合部30を形成する。以上の工程により、上述した構成の静電チャック100の製造が完了する。
B−2.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の静電チャック100の製造方法では、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2と、複数の接合前ベース部材20Pのそれぞれのベース側接合面S3との高低差分布の測定結果(図6のS120a)に基づき、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測し(S130a)、その予測結果に応じて、複数の接合前ベース部材20Pの中から、1つの接合前ベース部材20Pを抽出することができる(S140a)。このため、本実施形態の製造方法によれば、接合前セラミックス部材10Pと接合前ベース部材20Pとを接合して静電チャック100を完成させた後に、静電チャック100の吸着面S1の温度分布が測定される場合に比べて、静電チャック100の製造工程を簡略化しつつ、吸着面S1の温度分布を制御可能な静電チャック100を提供することができる。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記各実施形態における静電チャック100の構成は、あくまでも一例であり、種々変形可能である。例えば、セラミックス部材10の内部に、内部電極40とヒータ50との少なくとも1つを備えないとしてもよい。また、静電チャック100は、例えば、セラミックス部材10とベース部材20との間に、金属、セラミックスや樹脂等が配置された構成や、セラミックス部材10とベース部材20との間に、セラミックス部材10の内部に配置されたヒータ50とは別に、ヒータが配置された構成でもよい。
上記各実施形態における静電チャック100の製造方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、例えば、第1実施形態において、図3のS120で、ベース部材20のベース側接合面S3の高低差分布、または、接合前セラミックス部材10Pのセラミックス側接合面S2の高低差分布および接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3の高低差分布の両方を測定するとしてもよい。また、上記第2実施形態に対して、複数の接合前セラミックス部材10Pと、接合前ベース部材20Pとを準備し、複数の接合前セラミックス部材10Pのそれぞれのセラミックス側接合面S2の高低差分布と、接合前ベース部材20Pのベース側接合面S3の高低差分布との測定結果に基づき、静電チャック100の完成体における吸着面S1の温度分布を予測し、その予測結果に応じて、複数の接合前セラミックス部材の中から、1つの接合前セラミックス部材(接合対象のセラミックス部材)を抽出してもよい。
また、本発明は、静電引力を利用してウェハWを保持する静電チャック100に限らず、他の保持装置(真空チャックなど)にも適用可能である。
10:セラミックス部材 10P:接合前セラミックス部材 20(20A〜20C):ベース部材 21:冷媒流路 30:接合部 32:第1の部材 34:第2の部材 40:内部電極 50:ヒータ 100:静電チャック D1,D2:厚さ S1:吸着面 S1A:第1の領域 S1B:第2の領域 S2:セラミックス側接合面 S3:ベース側接合面 W:ウェハ

Claims (7)

  1. 第1の方向に略垂直な第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有するセラミックス部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記セラミックス部材の前記第2の表面側に位置するように配置されたベース部材と、前記セラミックス部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記セラミックス部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、
    前記接合部を介して接合する前の前記セラミックス部材である接合前セラミックス部材と、前記接合部を介して接合する前の前記ベース部材である接合前ベース部材と、を準備する工程と、
    前記接合前セラミックス部材の前記第2の表面と前記接合前ベース部材の前記第3の表面との少なくとも一方の高低差分布を測定する工程と、
    前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合する前に、前記高低差分布の測定結果に基づき、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合した場合における前記第1の表面の温度分布を予測する工程と、
    前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材と前記接合部との少なくとも1つの構成を変更する工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の保持装置の製造方法において、
    前記第1の表面の温度分布の予測結果は、前記第1の表面が、相対的に温度が高い第1の領域と、相対的に温度が低い第2の領域とを含む、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載の保持装置の製造方法において、
    前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記接合部のうち、前記第1の方向視で前記第1の領域と重なる第1の接合部分の熱伝導率が、前記接合部のうち、前記第1の方向視で前記第2の領域と重なる第2の接合部分の熱伝導率より高くなるように、前記接合部の構成を変更する、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
  4. 請求項2に記載の保持装置の製造方法において、
    前記接合前セラミックス部材の前記第2の表面のうち、前記第1の方向視で前記第2の領域と重なる部分を加工する、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
  5. 請求項2に記載の保持装置の製造方法において、
    前記接合前ベース部材の前記第3の表面のうち、前記第1の方向視で前記第2の領域と重なる部分を加工する、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
  6. 第1の方向に略垂直な第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有するセラミックス部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記セラミックス部材の前記第2の表面側に位置するように配置されたベース部材と、前記セラミックス部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記セラミックス部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、
    前記接合部を介して接合する前の前記セラミックス部材である接合前セラミックス部材と、前記接合部を介して接合する前の前記ベース部材を含む複数の接合前ベース部材と、を準備する工程と、
    前記接合前セラミックス部材の前記第2の表面の高低差分布と、前記複数の接合前ベース部材それぞれの前記第3の表面の高低差分布と、を測定する工程と、
    前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合する前に、前記高低差分布の測定結果に基づき、前記接合前セラミックス部材と前記複数の接合前ベース部材のそれぞれとを接合した場合における前記第1の表面の温度分布を予測する工程と、
    前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記複数の接合前ベース部材の中から、1つの前記接合前ベース部材を抽出する工程と、
    前記接合前セラミックス部材と、抽出された前記接合前ベース部材とを、前記接合部を介して接合する工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
  7. 第1の方向に略垂直な第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有するセラミックス部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記セラミックス部材の前記第2の表面側に位置するように配置されたベース部材と、前記セラミックス部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記セラミックス部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、
    前記接合部を介して接合する前の前記セラミックス部材を含む複数の接合前セラミックス部材と、前記接合部を介して接合する前の前記ベース部材である接合前ベース部材と、を準備する工程と、
    前記複数の接合前セラミックス部材それぞれの前記第2の表面の高低差分布と、前記接合前ベース部材の前記第3の表面の高低差分布とを測定する工程と、
    前記接合前セラミックス部材と前記接合前ベース部材とを接合する前に、前記高低差分布の測定結果に基づき、前記複数の接合前セラミックス部材のそれぞれと前記接合前ベース部材とを接合した場合における前記第1の表面の温度分布を予測する工程と、
    前記第1の表面の温度分布の予測結果に応じて、前記複数の接合前セラミックス部材の中から、1つの前記接合前セラミックス部材を抽出する工程と、
    抽出された前記接合前セラミックス部材と、前記接合前ベース部材とを、前記接合部を介して接合する工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする保持装置の製造方法。
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