JPH11274281A - 静電チャック及びその製造方法 - Google Patents

静電チャック及びその製造方法

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JPH11274281A
JPH11274281A JP7978898A JP7978898A JPH11274281A JP H11274281 A JPH11274281 A JP H11274281A JP 7978898 A JP7978898 A JP 7978898A JP 7978898 A JP7978898 A JP 7978898A JP H11274281 A JPH11274281 A JP H11274281A
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manufacturing
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chuck portion
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JP7978898A
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Moriyoshi Kanamaru
守賀 金丸
Narimasa Sugiyama
成正 杉山
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Kobe Steel Ltd
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SHINKO KOBELCO TOOL KK
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着面の平坦度に優れ、安定かつ精度よく半
導体ウエハ等を吸着固定することができ、更にはパーテ
ィクル等による半導体ウエハの汚染のおそれもない、静
電チャックの製造方法を提供する。 【解決手段】 表面に吸着面5を有する絶縁体3によっ
て少なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極2を
備える静電チャック部C1の、他方の面を接合層7を介し
て装置の基盤6に押圧接合してなる静電チャックの製造
方法であって、前記静電チャック部C1は予め両面を機械
加工して所定の厚みに、且つ基盤6との接合面側はわず
かに中窪みした凹面形状に加工してのち接合層7を介し
て装置の基盤6に押圧接合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電チャック及び
その製造方法に関し、詳細には半導体ウエハ等の被吸着
物を静電気力で吸着、固定する静電チャック及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電チャックは、半導体や液晶等の素子
を半導体ウエハ等の基板上に形成するプロセスにおい
て、半導体ウエハ等の基板を固定する目的で用いられ
る。特に、ドライエッチング、スパッタリング、CVD
等の真空容器内に半導体ウエハ等を処理する工程におい
て適用される。
【0003】静電チャックCの基本的な構造は、図5に
示すように、外部から給電する給電部1を設けた導電性
の電極2とこれを被覆する絶縁体3からなり、絶縁体3
の上面は半導体ウエハ4等を載置する吸着面5となって
いる。従って、絶縁体3を介して吸着面5上の半導体ウ
エハ4と電極2の間に電圧を印加すると、その印加され
た電圧により生じる静電気力によって、半導体ウエハ4
が吸着面5に吸着、固定されることになる。なお、絶縁
体3の材質としては、ポリイミド等の高分子材料、樹
脂、あるいはセラミックスが多く用いられる。
【0004】静電チャックCには、半導体ウエハ4等を
吸着、固定する機能に加えて、適用されるプロセスに応
じて半導体ウエハ4等を効率的に冷却あるいは加熱する
機能も求められる(特開平 2−119131号公報参照)。こ
の場合には、図6に示すように、静電チャックCが冷却
及び加熱機構を有する熱伝導性を有する基盤6上に接着
剤7等を用いて接合、固定される。基盤の冷却及び加熱
方法としては、基盤内に設けられた閉流路に伝熱媒体と
なる気体や液体を流したり、基盤内にヒータが設けられ
る。更に、真空中においても半導体ウエハ4を効率よく
冷却あるいは加熱するためには、半導体ウエハ4と静電
チャックCの吸着面5の間隙8における熱伝達を改善す
る目的でガスを導入するため貫通孔、所謂ガス導入孔9
が静電チャックCを貫通するように設けられている。こ
のガス導入孔9は、静電チャックCが載置される基盤6
内部に設けられたガス導入路10と連結されており、この
導入路10を通じて半導体ウエハ4と静電チャックの吸着
面5の間隙8にガスが供給される。なお、図6では、ガ
ス導入孔9を2つ例示しているが、通常、円盤状の静電
チャックCには数乃至数十個設けられている。
【0005】また、上記静電チャックC及び基盤6は、
半導体ウエハ4等と直接もしくはガス等の流体を介して
接触するものであり、半導体ウエハ4等が異物(パーテ
ィクル)等で汚染することがないよう静電チャックC及
び基盤6は清浄であることも要求される。半導体ウエハ
4等がパーティクル等で汚染された場合、半導体素子等
の不良原因となり、歩留りが低下するからである。
【0006】上述のとおり、静電チャックCには安定し
た吸着性能、適用されるプロセスに応じた効率的かつ均
一な冷却及び加熱性能が要求されるが、これらに影響を
及ぼす要因は、静電チャックCの厚み、静電チャックC
と基盤6の間の接合層7の厚み、及び吸着面5の平坦度
である。
【0007】静電チャックC自体及び静電チャックCと
基盤6の間の接合層7の厚みは、熱伝導性を高めるとい
う観点から小さい方が望ましい。例えば、絶縁体3がセ
ラミックスからなり、これとアルミニウム(以下アルミ
と言う)製の基盤6を高分子接着剤7で接合した構造の
場合、高分子接着剤7及びセラミックス3の熱伝導率が
アルミに比べて数分の1から数十分の1であるため、基
盤6を除いた部分の厚みを小さくすることで冷却及び加
熱効率は大幅に改善される。
【0008】また、吸着面5の平坦度は安定した吸着状
態を得るために極めて重要である。平坦度が悪い場合に
は、半導体ウエハ4等と吸着面5の間隙の状態が吸着動
作ごとに異なり、部分的に吸着力が不足したり、間隙8
から熱伝達用のガスが多量に漏れ出したり、これが原因
で半導体ウエハ4の温度分布がばらつくこととなる。従
って、吸着面5の平坦度が良好であることが望ましい。
経験的にはウエハ直径が 200mmの場合、吸着面に要求さ
れる平坦度は20μm 以下、望ましくは10μm 以下、更に
望ましくは 1μm 以下である。
【0009】一方、基盤6を含む静電チャックCの代表
的な製造方法は、以下のとおりである。まず、セラミッ
クスグリーンシートに電極2となる金属板を挟み込み、
これを一体焼結したのち所定の厚みに機械加工する。こ
れを基盤の上面にロウ材、接着剤等を用いて接合する。
このとき、ガス、冷却あるいは加熱を必要とする場合に
は、予めガス流路や冷却あるいは加熱機構を組み込む。
また、セラミックスシートを単体で焼結し、この絶縁体
を所定の厚みに機械加工したのち、その一主面に電極を
形成し、これを絶縁物を介して基盤と接合する方法もあ
る。この場合、接着剤自体が使用上十分な絶縁性を有す
る場合には、特に絶縁物を介在させる必要はなく、極め
て簡単な構造となる。
【0010】これらの製造方法において問題となるの
は、静電チャックと基盤の接合による静電チャックの吸
着面の平坦度の劣化である。静電チャックと基盤の熱膨
張係数の差が大きな場合(例えば静電チャックがアルミ
ナ等のセラミックからなり、基盤がアルミからなる場合
など)には、接合層の厚みのばらつきや静電チャックと
基盤の相互の傾きといった接合精度に加えて、接合時の
加熱あるいは冷却プロセスにおいて熱応力による歪みが
発生し平坦度が劣化する。これら平坦度の劣化は、静電
チャックが大型化し、更にその熱伝導性を高めるために
厚みが薄くなる程顕著となる。例えば、本発明者等は、
直径 200mm、厚み 0.5mmのアルミナ板と直径 200mm、厚
み25mmのアルミ板をポリエチレン系接着剤(厚み50μm
)を用いて、 150℃に加熱し押圧して接合を行った
が、その平坦度は約30μm であり、前述の静電チャック
に求められる仕様(吸着面に要求される平坦度:20μm
以下、望ましくは10μm 以下、更に望ましくは 1μm 以
下)を十分に満足することができなかった。
【0011】また、静電チャックと基盤を接合して一体
化したのち静電チャックの吸着面を機械加工すること
は、前記機械加工を行わない非機械加工面、あるいはガ
ス導入孔がある場合にはそのガス導入孔に機械加工によ
る異物(パーティクル)等が残ることが懸念され、通常
機械加工は行われていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、静電チャ
ックの厚み及び静電チャックと基盤の間の接合層の厚み
を小さくすることと吸着面の平坦度を向上させること
は、静電チャックの製造技術上相反する課題である。そ
こで本発明は、この製造技術上相反する課題を解決し、
吸着面の平坦度に優れ、安定かつ精度よく半導体ウエハ
等を吸着固定することができ、更にはパーティクル等に
よる半導体ウエハの汚染のおそれもない、静電チャック
及びその製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した、基盤に接合後
の静電チャック部の吸着面の平坦度を改善するため、本
発明に係る静電チャックの製造方法は、予めロウ材、接
着剤等を用いた接合による吸着面の変形量を把握し、接
合後に吸着面が優れた平坦度を有するように、予め静電
チャック部の厚みを前記変形量をおおむね相殺する形状
に加工し、これを基盤に接合するものである。あるい
は、静電チャック部を基盤に接合したのち、吸着面を除
くガス導入孔等への異物の侵入を防止する手段を講じる
ことにより、静電チャックに要求される清浄性を保ちな
がら吸着面を機械加工するものである。そして、本発明
に係る静電チャックは、このようにして製造されること
から、平坦度に優れた吸着面を有することになる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者等は、吸着面の平坦度に
優れ、安定かつ精度良く半導体ウエハ等を吸着固定する
ことが可能な静電チャックの構成について鋭意研究を行
ってきた。その結果、予め接合による吸着面の変形量を
把握し、接合後に吸着面が優れた平坦度を有するように
予め静電チャック部を前記の変形量を概ね相殺する形状
に接合面側あるいは吸着面側を機械加工し、これを基盤
に接合する方法を見出した。加えて、基盤の静電チャッ
ク部との接合面を、前記の変形量を概ね相殺する形状に
機械加工する方法を見出した。例えば、アルミ製の基盤
と、アルミと比較して熱膨張係数の小さいアルミナ等の
セラミック製静電チャック部とを接着剤あるいはロウ材
等の接合層を介在させて接合した場合、静電チャック部
の吸着面が数十μm 凸レンズ状に膨らむことが判明し
た。そこで、静電チャック部を予め数十μm分だけ凹レ
ンズ状に機械加工しておくこととし、これにより、静電
チャックを基盤と接合した後に、平坦な(平坦度20μm
以下)吸着面とすることができた。
【0015】更には、静電チャック部を基盤に接合した
のち、吸着面を除くガス導入孔等への異物の侵入を防止
する手段を講じることにより、静電チャックに要求され
る清浄性を保ちながら、吸着面を機械加工することによ
って、平坦度に優れた吸着面が得られることを見出し
た。この場合、ガス導入孔やその他静電チャック部及び
基盤の露出部分(非機械加工面)には異物が侵入したり
残存することを防止する必要があり、その防止には、高
分子材料(例えば、ホリウレタン、ポリエチレン)、樹
脂(例えばワックス)や半凝固状物質(例えば真空グリ
ース)等で該当部分を被覆あるいは封孔する。この場
合、ワックスや真空グリース等は、それ自体が機械加工
後に容易に除去、洗浄できるものでなければならない。
また、その洗浄方法は、静電チャック部、基盤及びその
接合層に損傷を与えないものでなければならず、アルミ
製基盤や高分子系接着剤を用いた場合には、ワックス等
の被覆材料や洗浄剤の選定に特に注意を要する。
【0016】この他に、機械加工中にガス導入孔からア
ルゴンや窒素といった気体あるいは水等の液体を噴出さ
せることにより、ガス導入孔を経由して静電チャック部
及び基盤に異物が侵入することを防止することができ
る。当然ながら、気体や液体は異物の混入のない清浄な
ものでなければならないが、これらの気体や液体は、半
導体製造用として市販又は市販装置にて比較的容易に製
造できるものを用いることができる。
【0017】更には、ガス導入孔やその他静電チャック
部及び基盤の露出部分(非機械加工面)に水等の液体を
塗布したのち、静電チャック部及び基盤を冷却し前記液
体を凝固させ、これによって異物の侵入及び付着を防止
することもできる。静電チャック部及び基盤の冷却は、
基盤を冷凍チャック(研削加工等において、氷等を用い
て工作物を固定するために用いられる工作物固定台)等
に載置することによって可能であり、更に簡単には基盤
の有する冷却機能を利用することができる。例えば、基
盤内に設けられた閉流路に冷媒となる気体や液体を流
し、基盤及び静電チャック部を冷却する。なお、機械加
工の手段としては、切削、研削、ラップ、ポリシング
等、機械的な除去方法を含む幅広い加工方法が適用でき
るが、本発明で狙う平坦度(20μm 以下)を達成できる
手段であれば、特に限定されるものではない。
【0018】以下、本発明を実施例及び比較例によって
説明する。なお、下記実施例を示す図においては、従来
技術と同じ部位については同じ符号をもって示す。な
お、以下の実施例において、吸着面の平坦度は、レーザ
干渉計(富士写真光機製FI1501)あるいは三次元
測定機(ミツトヨ製BHN710)を用いて測定した。
【0019】
【実施例】(実施例1)図1は、本発明に係る静電チャ
ックの一実施例を示す断面図である。アルミナのグリー
ンシートにタングステン製の電極2を挟み込み、加圧一
体化したのち焼結し、直径 200mmの静電チャック部C1を
製作した。この静電チャックC1の両面を研削加工し、吸
着面5と電極2間の厚みを 0.5mm、電極2と吸着面5と
異なる面の間の厚みを 1.0mmとした。ただし、この研削
加工において、電極2と吸着面5と異なる面の間の厚み
は、外周部が中央部に比べて30μm 厚く、静電チャック
部C1が凹レンズ状になるよう調整した。この静電チャッ
ク部C1とアルミ製の基盤6(直径 240mm、厚み25mm、平
坦度 5μm 以下)を、ポリエチレンを主成分とする接着
剤7(厚み50μm )を用いて接合、一体化した。接合
は、静電チャック部C1と基盤6の間に接着剤7を挟み込
み、 0.5〜5kgf/cm2 の圧力で押圧しながら 150℃に加
熱の後、ゆっくりと冷却する方法を用いた。このとき接
合後の静電チャック部C1の吸着面5の形状はごくわずか
に凸状になったが、その平坦度は優れたものでおよそ 5
μm であった。
【0020】(比較例1)上記実施例1と同様にアルミ
ナのグリーンシートにタングステン製の電極2を挟み込
み、加圧一体化したのち焼結し、直径 200mmの静電チャ
ックCを製作した。この静電チャックCの両面を研削加
工し、吸着面5と電極2間の厚みを 0.5mm、電極2と吸
着面5と異なる面の間の厚みを 1.0mmとした。静電チャ
ックCの厚みのばらつきは 2μm 以下であった。この静
電チャックCとアルミ製の基盤6(直径 240mm、厚み25
mm、平坦度 5μm 以下)を、ポリエチレンを主成分とす
る接着剤7(厚み50μm )を用いて接合、一体化した。
接合は、静電チャックCと基盤6の間に接着剤7を挟み
込み、 0.5〜5kgf/cm2 の圧力で押圧しながら 150℃に
加熱の後、ゆっくりと冷却する方法を用いた。この比較
例における接合後の静電チャックCの吸着面5の形状は
凸状となり、その平坦度はおよそ30μm であり、上記実
施例1に比較して悪いものであった。
【0021】(実施例2)図2は、本発明に係る静電チ
ャックの一実施例を示す断面図である。アルミナのグリ
ーンシートにタングステン製の電極2を挟み込み、加圧
一体化したのち焼結し、直径 200mmの静電チャック部C2
を製作した。この静電チャック部C2の両面を研削加工
し、吸着面5と電極2間の厚みを 0.5mm、電極2と吸着
面5と異なる面の間の厚みを 1.0mmとした。静電チャッ
ク部C2の厚みのばらつきは2μm 以下であった。更に、
半導体ウエハ4と吸着面5の間隙8にガスを導入するた
めのガス導入孔9(直径 1.0mm)を約20個設けた。この
静電チャック部C2とアルミ製の基盤6(直径 240mm、厚
み25mm、平坦度 5μm 以下)を、ポリエチレンを主成分
とする接着剤7(厚み50μm )を用いて接合、一体化し
た。接合は、静電チャック部C2と基盤6の間に接着剤7
を挟み込み、 0.5〜5kgf/cm2 の圧力で押圧しながら 1
50℃に加熱の後、ゆっくりと冷却する方法を用いた。こ
のとき接合後の静電チャック部C2の吸着面5の形状は凸
状であり、平坦度はおよそ30μm であった。
【0022】上記の如くして接合一体化した基盤6及び
静電チャック部C2のガス導入孔9及び接着剤7の露出し
た部分(非研削加工面)を熱可塑性樹脂11〔例えば、日
化精工株式会社製スカイワックス(商品名)〕にて被覆
保護した。特に、ガス導入孔9の内部には、樹脂11を十
分に封入した。被覆保護された基盤6及び静電チャック
部C2を平面研削盤のテーブルに固定し、吸着面5をダイ
ヤモンド砥石にて研削し、吸着面5の平坦度を 2μm 以
下とした。なお、研削終了後は、基盤6及び静電チャッ
ク部C2を加熱し被覆保護用の樹脂11を除去したのち、更
に被覆保護部をアセトン等の有機溶剤で洗浄した。結
果、吸着面5の平坦度は 2μm 以下と優れたものであ
り、またパーティクル等のない清浄な静電チャックとな
った。
【0023】(実施例3)図3は、本発明に係る静電チ
ャックの一実施例を示す断面図である。アルミナ円盤を
焼結し、これを研削により直径 200mm、厚みを 0.5mm、
厚みのばらつき 5μm に加工し、その片面に銅電極2
(厚み 5μm )を蒸着し、静電チャック部C3を製作し
た。更に、この静電チャック部C3に半導体ウエハ4と吸
着面5の間隙8にガスを導入するためのガス導入孔9
(直径 1.0mm)を約20個設けた。この静電チャック部C3
とアルミ製の基盤6(直径 240mm、厚み25mm、平坦度 5
μm 以下)を、ポリエチレンを主成分とする接着剤7
(厚み50μm )を用いて接合、一体化した。接合は、静
電チャック部C3と基盤6の間に接着剤7を挟み込み、
0.5〜5kgf/cm2 の圧力で押圧しながら 150℃に加熱の
後、ゆっくりと冷却する方法を用いた。このとき接合後
の静電チャック部C3の吸着面5の形状は凸状であり、平
坦度はおよそ30μm であった。
【0024】上記の如くして接合一体化した基盤6及び
静電チャック部C3を、冷却用アダプター12を介して平面
研削盤のテーブルに固定した。このアダプター12は、基
盤6内に設けられた温度調節用の媒体流路13と基盤6外
部の冷却液体を循環、供給するチラー(図示せず)を連
結するものであり、チラーから循環、供給される冷却媒
体(スリーエム社製フロリナート(商品名)〕を基盤6
内に供給、循環させ、基盤6及び静電チャック部C3を冷
却することを可能にする。そこで、静電チャック部C3の
ガス導入孔9及び接着剤7の露出した部分に純水14を塗
布、封入し、上記の方法で基盤6及び静電チャック部C3
を冷却することにより純水14を凍結させた。その後、吸
着面5をダイヤモンド砥石にて研削し、吸着面5の平坦
度を 2μm 以下とした。なお、研削終了後は、基盤6及
び静電チャック部C3を加熱し氷を解かし除去した。結
果、吸着面5の平坦度は 2μm 以下と優れたものであ
り、またパーティクル等のない清浄な静電チャックとな
った。
【0025】(実施例4)図4は、本発明に係る静電チ
ャックの一実施例を示す断面図である。アルミナ円盤を
焼結し、これを研削により直径 200mm、厚みを 0.5mm、
厚みのばらつき 5μm に加工し、その片面に銅電極2
(厚み 5μm )を蒸着し、静電チャック部C4を製作し
た。更に、この静電チャック部C4に半導体ウエハ4と吸
着面5の間隙8にガスを導入するためのガス導入孔9
(直径 1.0mm)を約20個設けた。この静電チャック部C4
とアルミ製の基盤6(直径 240mm、厚み25mm、平坦度 5
μm 以下)を、ポリエチレンを主成分とする接着剤7
(厚み50μm )を用いて接合、一体化した。接合は、静
電チャック部C4と基盤6の間に接着剤7を挟み込み、
0.5〜5kgf/cm2 の圧力で押圧しながら 150℃に加熱の
後、ゆっくりと冷却する方法を用いた。このとき接合後
の静電チャック部C4の吸着面5の形状は凸状であり、平
坦度はおよそ30μm であった。
【0026】上記の如くして接合一体化した基盤6及び
静電チャック部C4を、流体供給用アダプター15を介して
平面研削盤のテーブルに固定した。このアダプター15
は、基盤6内から静電チャック部C4のガス導入孔9に通
じるガス供給用流路10と基盤6外部のガス供給源及び液
体供給源を連結するものであり、基盤6内及び静電チャ
ック部C4のガス供給用流路10に外部よりガス及び液体を
供給することを可能にする。そこで、流体供給用アダプ
ター15を純水製造装置(図示せず)と接続し、基盤6内
のガス供給用流路10に圧力 1〜5kgf/cm2 の純水を供給
し、同流路を経て静電チャック部C4のガス導入孔9から
純水を噴射させた。そして、純水を噴射させながら、吸
着面5をダイヤモンド砥石にて研削し、吸着面5の平坦
度を 2μm以下とした。結果、吸着面5の平坦度は 2μm
以下と優れたものであり、また純水を噴射させていた
ので、ガス導入孔9内部へ研削水及び研削粉等の異物は
侵入してなく、パーティクル等のない清浄な静電チャッ
クとなった。
【0027】
【発明の効果】このように本発明によると、予め基盤と
静電チャック部の接合による吸着面の変形量を把握し、
接合後に吸着面が優れた平坦度を有するように、静電チ
ャック部の厚みを前記の変形量を概ね相殺する形状に加
工し、これを基盤に固定する。あるいは静電チャック部
を基盤に接合したのち、吸着面を除くガス導入孔等への
異物の侵入を防止する手段を講じることにより、静電チ
ャックに要求される清浄性を保ちながら吸着面を機械加
工する。このため、パーティクル等による半導体ウエハ
の汚染のおそれがなく、しかも平坦度に優れた吸着面を
得ることができる。従って、吸着状態が安定し、精度良
く半導体ウエハ等を吸着固定する静電チャックを得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電チャックの一実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明に係る静電チャックの別の一実施例を示
す断面図である。
【図3】本発明に係る静電チャックの別の一実施例を示
す断面図である。
【図4】本発明に係る静電チャックの別の一実施例を示
す断面図である。
【図5】静電チャックの基本構成を示す断面図である。
【図6】静電チャックを装置基盤に接合した構成を示す
断面図である。
【符号の説明】
1:給電部 2:電極
3:絶縁体 4:半導体ウエハ 5:吸着面
6:基盤 7:接着剤 8:間隙
9:ガス導入孔 10:ガス導入路 11:熱可塑性樹脂 1
2:冷却用アダプター 13:温度調節用の媒体流路 1
4:純水 15:流体供給用アダプター C1, C2, C3, C4:静電チャック部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に吸着面を有する絶縁体によって少
    なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極を備える
    静電チャック部の、他方の面を接合層を介して装置の基
    盤に接合してなる静電チャックであって、前記吸着面が
    優れた平坦度を有することを特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】 吸着面の優れた平坦度が20μm 以下であ
    る請求項1に記載の静電チャック。
  3. 【請求項3】 表面に吸着面を有する絶縁体によって少
    なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極を備える
    静電チャック部の、他方の面を接合層を介して装置の基
    盤に押圧接合してなる静電チャックの製造方法であっ
    て、前記静電チャック部は予め両面を機械加工して所定
    の厚みに、且つ基盤との接合面側はわずかに中窪みした
    凹面形状に加工してのち接合層を介して装置の基盤に押
    圧接合してなることを特徴とする静電チャックの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 表面に吸着面を有する絶縁体によって少
    なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極を備える
    静電チャック部の、他方の面を接合層を介して装置の基
    盤に押圧接合してなる静電チャックの製造方法であっ
    て、前記静電チャック部は予め両面を機械加工して所定
    の厚みに、且つ吸着面側はわずかに中窪みした凹面形状
    に加工してのち接合層を介して装置の基盤に押圧接合し
    てなることを特徴とする静電チャックの製造方法。
  5. 【請求項5】 表面に吸着面を有する絶縁体によって少
    なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極を備える
    静電チャック部の、他方の面を接合層を介して装置の基
    盤に押圧接合してなる静電チャックの製造方法であっ
    て、前記静電チャック部は予め両面を機械加工して所定
    の厚みに加工し、且つ基盤の接合面をわずかに中窪みし
    た凹面形状に加工してのち接合層を介して静電チャック
    部と基盤を押圧接合してなることを特徴とする静電チャ
    ックの製造方法。
  6. 【請求項6】 表面に吸着面を有する絶縁体によって少
    なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極を備える
    静電チャック部の、他方の面を接合層を介して装置の基
    盤に押圧接合してなる静電チャックの製造方法であっ
    て、前記静電チャック部を基盤に押圧接合した後、静電
    チャック部と基盤の少なくとも非機械加工面を被覆し、
    しかる後に、吸着面を平坦に機械加工してなることを特
    徴とする静電チャックの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部と基盤の少なくとも非機械
    加工面を被覆する手段が、高分子材料又は樹脂である静
    電チャックの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部と基盤の少なくとも非機械
    加工面を被覆する手段が、半凝固状物質である静電チャ
    ックの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部と基盤の少なくとも非機械
    加工面を被覆する手段が、液状物質を冷却凝固させたも
    のである静電チャックの製造方法。
  10. 【請求項10】 表面に吸着面を有する絶縁体によって少
    なくとも一方の面が覆われてなる平板状の電極を備える
    静電チャック部の、他方の面を接合層を介して装置の基
    盤に押圧接合してなる静電チャックの製造方法であっ
    て、前記静電チャック部を基盤に押圧接合した後、基盤
    内に設けられているガス導入路に連通する静電チャック
    部のガス導入孔、及び静電チャック部と基盤の少なくと
    も非機械加工面を被覆し、しかる後に、吸着面を平坦に
    機械加工してなることを特徴とする静電チャックの製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部のガス導入孔、及び静電チ
    ャック部と基盤の少なくとも非機械加工面を被覆する手
    段が、高分子材料又は樹脂である静電チャックの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部のガス導入孔、及び静電チ
    ャック部と基盤の少なくとも非機械加工面を被覆する手
    段が、半凝固状物質である静電チャックの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部のガス導入孔、及び静電チ
    ャック部と基盤の少なくとも非機械加工面を被覆する手
    段が、液状物質を冷却凝固させたものである静電チャッ
    クの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項9又は13に記載の静電チャックの
    製造方法において、液状物質が、純水及び半導体製造に
    用いられる洗浄液の何れかを主成分とするものである静
    電チャックの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項9又は13に記載の静電チャックの
    製造方法において、冷却手段が、基盤内に設けられた流
    路に冷却媒体を流し冷却するものである静電チャックの
    製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項10に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部のガス導入孔に、気体及び
    /又は液体を供給しながら吸着面を平坦に機械加工して
    なる静電チャックの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項10に記載の静電チャックの製造方
    法において、静電チャック部と基盤の少なくとも非機械
    加工面を被覆し、静電チャック部のガス導入孔に気体及
    び/又は液体を供給しながら吸着面を平坦に機械加工し
    てなる静電チャックの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項16又は17に記載の静電チャックの
    製造方法において、気体が、大気、アルゴンガス、窒素
    ガスの何れかである静電チャックの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項16又は17に記載の静電チャックの
    製造方法において、液体が、純水及び半導体製造に用い
    られる洗浄液の何れかを主成分とするものである静電チ
    ャックの製造方法。
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