JP2016031956A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理の歩留まりを向上できるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】真空容器と、この真空容器内部に配置され内側でプラズマが形成される処理室と、この処理室の下方に配置されその上面に前記プラズマを用いた処理の対象である試料が載置される試料台と、この試料台の前記試料が載置される載置面を構成する誘電体製の焼結板と、焼結板の下方でこれと接着剤により構成された接着層を介して接合された金属製の基材と、基材の内部に配置されて冷媒が通流する冷媒流路とを備え、前記接着層の前記試料台の中心側の部分より外周側の部分に生起するせん断力が小さくされたプラズマ処理装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は,半導体デバイスの製造工程において半導体ウエハ等の基板状の試料の上面に配置された膜構造を加工して配線を形成するための処理を施すプラズマ処理装置にかかり、特に、真空容器内部の処理室内に配置された試料台上面に試料を載せて保持して当該試料を処理室内に形成されたプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスの微細化トレンドに伴い、半導体ウエハ等の基板状の試料上面に配置された膜構造をエッチング等の加工を施して配線を形成する処理に求められる加工の精度は年々厳しくなっている。プラズマ処理装置を用いてウエハ表面のパターンに基いて高い精度でエッチングを施すためには、このエッチング中のウエハの表面の温度を適切に管理することが重要である。
近年では,更なる形状精度向上の要求に応じるため、ウエハを処理するプロセス中において当該処理の複数のステップ毎に応じてウエハの温度をより高速かつ精密に調節する技術が求められている。内部が高い真空度まで減圧されたプラズマ処理装置内においてウエハの表面温度を制御するために、試料台の内部に配置した流路内に試料台の温度を調節するための流体による熱伝達媒体(例えば、冷媒)を通流させつつ、ウエハの裏面と当該ウエハが載せられた試料の上面との間に気体の熱伝達媒体を導入しこれを介して試料台に熱を伝達する効率を向上させるとともに試料台または試料の上面の温度を調節することが従来から行われてきた。
このような試料台の一般的な構成は、円筒形を有した試料台の上面に配置された円形を有したウエハの載置面を構成する部材が静電チャックの機能を奏するものである。具体的には、試料台上面に載せられたウエハを静電気力により載置面を構成する誘電体材料の膜(吸着膜)上面に吸着させてこれを保持する機能を備え、さらに載置面の表面とウエハの裏面の間に熱伝達媒体としてHeガス等の熱伝達を促進させる流体を熱媒体として供給することにより、真空容器内で試料台または試料台内部を流れる冷媒とウエハとの間で熱伝達の効率を向上させている。
このような構成においては、試料台の静電チャックによる静電吸着力が、試料台と試料との間の熱伝達の特性に直接影響する。換言すれば、試料台の静電吸着力が変化すると試料の温度が変化することになる。
さて、試料台の静電チャックを構成する誘電体材料から構成された膜の微小な凹凸を有する表面の形状が変化すると、膜上に載せられてこれに吸着される半導体ウエハ等の試料の裏面と膜の表面との接触の面積や接触面を構成する多数の微小な領域の分布も変化することになり、延いては試料の温度を調節する性能も変動してしまう。このような吸着膜の表面の形状の変化を生起するものとしては、処理室内部の表面に付着した付着物を取り除くために処理室内に形成されるプラズマに誘電体から構成された吸着膜が曝されてプラズマとの相互作用により上記凹凸の表面が削られたり変質したりする場合が考えられる。つまり、このようなプラズマを用いたクリーニングが繰返されることで、静電チャックが試料を静電吸着する特性や試料の温度の調節の性能が変化してしまうのである。
このような背景から、上記静電チャックの吸着膜の表面の吸着力の変化が少ない吸着方式として、クーロン方式の静電チャックが従来用いられてきた。例えば、このような従来技術としては、特開2004−349664号公報(特許文献1)に開示された、アルミ製の円筒または円板形状を有する基板の表面に誘電体の材料を溶射して膜を形成し、当該膜を用いてクーロン方式の静電チャックを形成する技術が知られている。
この従来技術では、溶射を用いて誘電体製の膜及びその内部に吸着させる電力が印加される膜状の電極を形成し、更に試料台の基材である円筒形状を有するアルミ製の基板の上面とともに側壁面上も誘電体製の材料を溶射して被覆して保護する構成が開示されている。本従来技術ではクーロン式の吸着膜を実現するため、誘電体の材料として高純度を有するアルミナが用いられている。本例は、このような構成により、製造コストが安く寿命が長い静電チャックの実現を図るものである。
一方で、静電チャックの誘電体膜の材料としてこのようなアルミナのようなセラミックを用いても、例えばフッ素系のガスを用いたプラズマに曝された場合には材料が削れて処理チャンバ内に異物を発生させる虞がある。このような異物の発生量を低減する課題を解決するため、溶射により形成された膜に代えて誘電体材料の焼結体を採用することか考えられている。
このようなセラミックの結晶同士が高温で焼成される際に緻密に結合される焼結体を用いることで、プラズマに対する消耗量が低減され異物の発生量が抑制されることが期待できる。このように静電チャック表面の誘電体の部材としてアルミナセラミックの焼結体を用いる場合、一般的に以下の様な工程で製作される。
(1)セラミックのグリーンシートに静電吸着用の内部電極を印刷等でパターニングし、他のグリーンシートで内部電極を被覆し、高温・高圧化で焼結する。(2)セラミックを所定の厚み、平面度が得られるまで研磨する。平面研磨後に、必要に応じて表面形状加工を行う。(3)上記製作した静電チャックを、試料台の基材を構成する円板または円筒形を有した金属製の電極ブロックの上面に対して間に接着剤を挟んで接合し固定する。
上記の方法により、電極ブロック上に静電チャック機能を有する焼結体を接着した試料台が完成する。尚、電極ブロックはその内部には試料台または基材の温度を所望の値の範囲に調節するための冷媒が流れる流路が配置されているものが一般的である。
このような試料台の構成は、例えば特許第4881319号公報(特許文献2)には台座の上にヒータおよび金属またはセラミックプレートが設置され、更にその上段に誘電材料層を有し、各層が接着剤により接合されて構成された静電チャックが開示されている。本従来技術では、試料台の試料載置面の面内方向における接着剤の厚みの変動(即ち平行度)を0.0000254m以下に抑えることで、接着層における面内の熱伝導の変動を抑制し、ひいては誘電材料層の面内温度均一化を図れる点が開示されている。
特開2004−349664号公報 特許第4881319号公報
上記の従来技術では、次の点についての考慮が不十分であったため問題が生じていた。
すなわち、静電チャック用の内部電極を有する焼結体を電極ブロックに接着剤を用いて貼付けた試料台構成において、焼結体と電極ブロックの構成材料が異なる場合には、試料台の温度を制御した(上昇または下降させた)場合に、焼結体と電極ブロックの熱膨張差により焼結体の剥がれが発生してしまう虞が有る。特に、将来のプラズマ処理装置においては、試料である半導体ウエハの径が拡大(φ(直径)300mmからφ450mmに増大)することが予想されている。
このため、試料の寸法の変更に伴って試料台径の拡大や試料台の温度調節可能な範囲の拡大が求められており、このような試料の寸法の増大に伴って試料載置面を構成する焼結体では剥がれが更に発生しやすい条件となることが予想される。すなわち、試料台の基材の上面に接着層を介して接合された焼結板は、基材や接着層を構成する材料との熱膨張の割合や特性が異なることから、処理の温度が相対的に高い場合には試料台と焼結板との間で歪みの差が大きくなり過ぎて接着層と基材または焼結板との間に亀裂や欠損、剥れが生じてしまう虞が有った。
このように、従来の技術では試料台の試料載置面を構成する焼結体或いは接着層が試料台本体の側から剥れてしまい試料の温度の均一性が損なわれたり異物が形成されたりして処理の歩留まりが低下する原因となってしまうことについて考慮が不十分であった。
本発明の目的は、処理の歩留まりを向上できるプラズマ処理装置を提供することある。
上記目的は、真空容器と、この真空容器内部に配置され内側でプラズマが形成される処理室と、この処理室の下方に配置されその上面に前記プラズマを用いた処理の対象である試料が載置される試料台と、この試料台の前記試料が載置される載置面を構成する誘電体製の焼結板と、焼結板の下方でこれと接着剤により構成された接着層を介して接合された金属製の基材と、基材の内部に配置されて冷媒が通流する冷媒流路とを備え、前記接着層の前記試料台の中心側の部分より外周側の部分に生起するせん断力が小さくされたプラズマ処理装置により達成される。
焼結体と電極ブロックとの熱膨張差により発生する接着剤接合界面応力(以下、応力)は試料台の最外周近傍で最大となる。このため、外周位置における接着剤の厚みを増し或いは軟質の接着剤を用いて、接合界面の応力を緩和させる。これにより、電極ブロックに高熱膨張材を選択可能(設計的制約解消)となり、次世代で必要となる試料台の大型化、温度制御範囲拡大などにも対応可能となる。
なお、接着剤厚さは電極ブロックと焼結体の熱通過特性にも影響するため、試料台面内の広域で接着剤を薄くして高い熱伝導性を確保し、応力が高くなる外周部においてのみ接着剤厚さを増加する構造とした。
本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 図1に示す実施例の試料台の構成を模式的に拡大して示す縦断面図である。 接着層の形状と接着層の内部に発生する応力との関係を模式的に示したグラフである。 本発明にかかる試料台接着層の第二の例を示した図である。 図1に示した実施例の変形例に係る試料台の構成を模式的に示した縦断面図である。 図1に示す実施例の別の変形例に係る試料台の構成を模式的に示す縦断面図である。 図1に示す実施例の別の変形例に係る試料台の構成を模式的に示す縦断面図である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
本発明の第1の実施例を図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。特に、図1では、真空容器内部の処理室にプラズマを形成するためマイクロ波の電界とともにこれと相互作用を奏する磁界を供給してエレクトロンサイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance:ECR)を用い、半導体ウエハ等の試料の上面の膜構造をエッチングする装置を示している。
本実施例のプラズマ処理装置は、大きく分けて内部にプラズマが形成される処理室23を有する真空容器21と、その上方に配置され処理室23内にプラズマを形成するための電界または磁界を形成するプラズマ形成部と、真空容器21の下方に配置され処理室23と連通され内側の空間を排気して減圧するターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有する排気部とを備えている。処理室23は円筒形を有する空間であってこれを外周で囲んで配置される真空容器21は金属製の円筒形部分を有している。
真空容器21の円筒形を有する側壁の上方には当該側壁の上端に載せられ円板形状を有して上記マイクロ波の電界が内部を透過できる石英によって構成された窓部材22が配置されている。側壁の上端と窓部材22の外周縁の下面との間には処理室23の内部と大気圧にされる外部の空間との間を気密に封止するOリング等のシール部材が挟まれ保持されており、窓部材22は真空容器21を構成している。また、処理室23内部の下方には円筒形を有した試料台101が設けられ、この上面の上には円板形状を有した半導体ウエハ等の基板状の試料5が載置される円形の載置面が備えられている。
真空容器21の側壁の上部にはガス導入管24が連結され、ガス導入管24内部を流れる処理用ガス25が窓部材22の下方に配置されたガス導入孔を通り処理室23に導入される。処理室23内に導入された処理用ガス25は、処理室23内に供給された電界及び磁界の相互作用により励起されてプラズマ33が形成される。
試料台101の下方の処理室23の下部には排気口26が配置され排気部と処理室23内部とを連通している。処理室23に導入された処理ガス25やプラズマ、試料5の処理中に生じた反応生成物等の処理室23内の粒子が排気部の動作により排気口26を通り排気される。
排気口26の下方に真空ポンプの一種であるターボ分子ポンプ28が圧力調節バルブ27を挟んで連結されて配置されている。水平方向に延在して排気口26またはこれとターボ分子ポンプ28の入り口との間を連結する流路を横切る軸周りに回転して流路の断面積を増減する圧力調節バルブ27の開度の調節による排気の量とガス導入孔からの処理ガス25の流入量とのバランスを調節することにより、処理室23の圧力が処理に適した圧力(本例では数Pa程度)に調節される。
真空容器21の処理室23の上方のプラズマ形成部は、内部をマイクロ波の電界が伝播する導波管31とこの導波管31の端部に配置され発振してマイクロ波の電界を導波管31内に形成するマイクロ波発振機29を備えている。また、導波管31の他端部は窓部材22の上方に配置された円筒形の空間の上部と連結されている。
マイクロ波発振機29により生成されたマイクロ波の電界30は、導波管31を通り円筒形の空間に上方から導入され、マイクロ波の電界は空間の内部でその特定のモードが共振されて増大される。マイクロ波の電界30は、このような状態で窓部材22を通して処理室23内に上方から導入される。
また、真空容器21の処理室23の上方及びこの処理室23及び導波管31の水平方向の周囲には、処理室23を囲んで複数個のソレノイドコイル32が配置されて、これに直流電力が印加されて形成された磁界が処理室23内に供給される。磁界は、ECRを形成するようにマイクロ波の電界30の周波数に適合した密度あるいは強度に調節されている。
本実施例では、半導体ウエハである試料5の温度を制御するために、試料台101の内部に配置された冷媒流路5に冷媒を通流させ、冷媒と試料台延いては試料5との間で熱交換させている。冷媒流路5には冷媒が内部を流れる管路を介して温調ユニット34が連結されており、チラー等の温調ユニット34においてその温度が所定の値の範囲内に調節された冷媒が管路を通り冷媒流路6に流入して通過しつつ熱交換した後に排出され管路を通して温調ユニットに戻って循環する冷媒の経路が構成されている。
また、試料台101内部には図示しない金属製の円筒形または円板形状の基材が配置され、当該基材はその内部に上記冷媒流路6を有するとともに、高周波電力を供給する高周波電源9と電気的に接続されている。また、試料台101は、その上面は上方に試料5が載置される円形を有した平面を構成するとともに、当該円形の上面の外周を囲んで試料台101をプラズマ33から覆って保護するカバーが配置される凹部を備えている。
上記のように構成されたプラズマ処理装置の真空容器21の側壁には図示していない別の真空容器が連結され、この別の真空容器内部に配置された搬送用の空間であって内部に搬送用のロボットが配置された真空搬送室と真空容器23内の処理室23との間が、試料5が搬送されて通過する通路であるゲートにより連通されている。処理前の試料5は、真空搬送室内のロボットの伸縮するアーム上に保持された状態で真空容器21と真空搬送室との間のゲートの連通を開放または気密に封止する図示しないゲートバルブが開放された状態で、真空搬送室から処理室23内に搬入されて試料台101に受け渡されて載置面の上面に載せられる。
載置面と接してその上に載せられた試料5は、図示しない静電チャックに電力が供給されて載置面を構成する誘電体の部材に形成された電荷の静電気力により載置面上に静電吸着される。この状態で、試料5の裏面と載置面との間に熱He等の伝達用のガスが供給されて、試料5と載置面の誘電体材料延いては試料台101との間の熱伝達が促進される。
ガス導入孔から処理ガス25が処理室23の上部から内部に供給されるとともに、ターボ分子ポンプ28及び圧力調節バルブ27の動作によって排気口26からの処理室23内のガスまたは粒子が処理室23外に排出される。処理ガス25の導入量と排気口26からの粒子の排気量(速度)とのバランスにより、処理室23内部の圧力が所期の範囲内の値に調節される。
この状態で、処理室23内に導波管31と窓部材22とを通してマイクロ波の電界とソレノイドコイル32により生成された磁場とが供給され、マイクロ波の電界30とソレノイドコイル32からの磁界との相互作用により形成されたECRを用いて処理ガス25の粒子が励起されて処理室23内にプラズマ33が生成される。試料台101の載置面に保持された試料5の上面に配置された処理対象の膜は、プラズマ33中の荷電粒子と励起された活性粒子との相互作用によりエッチングが施される。本実施例では、処理中に温度調節された冷媒が循環して試料台101内部に供給される循環路を備えたことにより、試料台101ひいては試料5の温度が処理に適した値の範囲内になるように調節される。
図示しない処理の終点を判定する検出器により処理の終了が検出されると、電界及び磁界の供給が停止されてプラズマ33が消火され、ゲートバルブが開放されて搬送用のロボットのアームが伸長されて処理室23内に進入して試料5を試料台101上の位置からアーム上に受け取った後アームが収縮されて試料5が処理室23外に搬出された後、別の処理前の試料5が処理室23内に搬入される。
次に、図2を用いて本実施例に係る試料台101の詳細な構成を説明する。図2は、図1に示す実施例の試料台の構成を拡大して模式的に示す縦断面図である。
本実施例において、試料台101は熱交換媒体(以下、冷媒)が内部を通流する経路である冷媒流路6が内部に配置された金属製の円筒形状の部材である電極ブロック1の上面上方に、接着層2を介して静電吸着機能を奏する円板形状を有する焼結板3が配置されている。焼結板3の内部には内部電極4が配位され、内部電極4に直流の電圧を印加して所期の極性を形成することにより焼結板3上面の内側に電荷が蓄積され静電気が形成されて、上面上方に載せられた試料5が焼結板3上面に吸着されて保持される。
焼結板3は、アルミナやイットリア等の単一または複数のセラミック材料を所定の円板形状に成形したものを焼成して構成された誘電体製の部材である。その内部に配置される内部電極4を含んだ焼結板3は、円板形状に成形された上記セラミック材料製の未焼成の部材内部に予め内包したものを焼成して形成しても良く、同径の別の焼結板の間に膜状の電極を配置してこれらの焼結板部材で挟んで接合して形成しても良い。
上記の通り、本実施例では、処理中またはその前後の時間に電極ブロック1内部の冷媒流路6には温調ユニット34により温度が所定の範囲内の値にされた冷媒が供給されて循環し、電極ブロック1ひいては試料5が処理に適した所望の温度に調節される。プラズマ33が形成されている状態で、試料5はプラズマ33にその上面が曝されてプラズマからの熱を受けて温度が上昇し、試料5の熱は試料の載置面を構成する焼結板3に伝達される。さらに、熱は焼結板3を通して金属製の電極ブロック1に伝達され、冷媒流路6を流れる冷媒が電極ブロック1と熱交換する。この結果、冷媒と試料5とが熱交換する。
このようにプラズマ33から試料5に伝達された熱は、焼結板3、電極ブロック1に伝達される。電極ブロック1と焼結板3とが異なる材料、例えば電極ブロック1がアルミ、焼結板3がアルミナセラミックで構成された場合は各部材を構成する材料の線膨張係数が異なるため部材の膨張の大きさが異なることになり、このような膨張量の差から各部材の、特に他の部材が接合または接続された部分の表面にせん断力が働くことになる。
つまり、冷媒流路6に供給する冷媒の温度を上昇または下降させた場合に電極ブロック1及び焼結板3に発生する熱膨張量または熱収縮量がこれら電極ブロック1と焼結板3とで異なり、模式的には両者の間でこれらを接合している接着層2の内部にこれをせん断しようとする応力が発生することになる。この結果発生した応力が接着層2の表面の電極ブロック1または焼結板3の表面との間の接着力の強度を超えた場合にはこれらの間に剥がれが発生する。
次世代のエッチング装置では、ウエハの径の拡大(φ300→φ450mm)やエッチング時におけるウエハ温度の制御の範囲を拡大することなどが求められている。焼結板3上に載置する試料5の寸法がより大きくなり電極ブロック1および焼結板3の外径が拡大した場合や、試料台101の温度を調節する範囲が拡大された場合には、上記膨張の量の差異により接着層2に発生する応力はより大きくなる。
この一方で、求められる試料5と冷媒流路6または電極ブロック1との間の熱伝達の性能は従来と同じかさらに高くなることから、接着層2の厚さt1はより小さくすることが要求されると予想される。このことは、従来の構成では生起するせん断力が増大することになり、このような力に対し接着層2とこれを挟んだ2つの部材との間で剥れを抑制できる構造上の工夫が必要となることを示している。
図3は、図2に示す実施例の試料台101の接着層の構成を模式的に示した縦断面図である。図3(a)では、接着層2の外周縁部に厚さを大きくした外周接着層2−1を配置した構成を示している。
上記の電極ブロック1と焼結板3の線膨張係数の差によるせん断力に起因して接着層2に発生する応力は、接着層2の厚さt1が中央側部分で均一かこれと見做せる程度に近似した値である場合に最外周縁部分で最大となる。そこで、本実施例では接着層2の外周縁部にその厚みが中央側部分の厚さt1より大きい外周接着層2−1を配置することで、外周接着層2−1に発生する応力を緩和させている。
図3(a)において、外周接着層2−1は、電極ブロック1の上面に円筒形の電極ブロック1の中心から外周に向って深さが大きくなるように段差で区画されて配置されたリング状の凹み部の上に接着層2が配置されてその上に均一またはこれと見做せる程度に近似した値の厚さを有する焼結板3を載せて接合させることにより、厚さを電極ブロック1上面の中央側の領域より大きくされている。さらに、図3(b)では、外周接着層2−1が凹み部がさらに別の段差により区画された2つの領域から構成されている例を示している。
接着層2の内部に発生する応力は電極ブロック1または焼結板3の外周縁に近づくに連れて増加するため、図3(b)では最も外周側に位置する外周接着層2−1−2の厚さt3は段差により区画された中央側の外周接着層2−1−1の厚さt2よりも大きくされ、外周接着層2−1内部での応力をさらに緩和している。本実施例では、中央側の部分に対して同心状に配置されリング状の凹み部の段差で区画された領域は電極ブロック1の半径方向に2つが多重に配置され、外周接着層2−1が2つに区画される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外周接着層2−1は、さらに多くの段差を備えたさらに多数の凹み部により構成されたものとしてもよい。
図4は、接着層の形状と接着層の内部に発生する応力との関係を模式的に示したグラフである。横軸に半径位置、縦軸に接着層内部の規格化した応力を示している。図4(a)は接着層上部の接着界面近傍に生じる応力、図4(b)は接着層下部の接着界面近傍に生じる応力である。
ここで、電極ブロック1の材料はAl(A5052)で厚さ50mm、接着層2はエポキシ系接着剤で厚さ0.5mm、焼結板3はアルミナセラミックスで厚さ2mmの場合を示している。また、試料台101の外径は450mmとした。試料台101温度は全体として一様に変化するものであって、室温20℃時において接着層に発生する応力はゼロと仮定して、電極ブロック1の中心からの半径位置の変化に対する応力の大きさを、電極ブロック1の温度を70℃まで増加した(温度上昇量が50℃の)場合において算出した値をグラフとして示している。
本図によれば、上述の通り接着層2の内部に発生する応力は電極ブロック1または焼結板3の外周縁に向って増加することが判る。また、接着層2の外周側部分に外周接着層2−1を備えた場合には、外周部で発生する応力が低減することが判る。
本図の外周接着層2−1の寸法は、図3(a)においては外周接着層2−1はR=215〜225mm、厚さt2=1mm、図3(b)の外周接着層2−1−1はR=200〜215mm、厚さt2=1mm、外周接着層2−1−2はR=215〜225mm、厚さt3=2mmである。また、電極ブロック1上面の凹み部を区切る段差の断面上の角部は当該角部に応力の集中が発生しないようにR形状とした。なお、応力の集中を防止するために、段差部をテーパ形状にしてもよい。
上記のように、本例では接着層2の外周縁部に厚さを大きくした外周接着層2−1を配置することにより、外周接着層における応力が低減される。一方で、外周接着層2−1において接着層2の厚さが増加している場合には、接着層2の外周縁部において電極ブロック1と焼結板3との間の熱通過の性能(熱透過率あるいは熱伝達率)が低下することが懸念される。このような課題に対して、電極ブロック1内に同心状に配置された多重の冷媒流路6の少なくとも1つの周を外周接着層2−1に対応する電極ブロック1上面の外周部の凹み部の直下方に位置するように配置しても良い。
図5は、図1に示した実施例の変形例に係る試料台の構成を模式的に示した縦断面図である。図5(a)は、焼結板3が接着層2を介して接合される電極ブロック1の載置面と接着層2と間に接着補助層7を配置した構成を示している。
一般的に、接着剤は接着対象に応じて接着力が変化する。例えば、特定の接着剤は、アルミナセラミックの焼結板3に対しては高い接着力を示すもののアルミニウム製の電極ブロック1に対しては接着力が低い。このような場合の接着力を高めるため、本例では接着層2と電極ブロック1の載置面との間に焼結板3と同じ材質により構成された膜層である接着補助層7を配置した。
すなわち、焼結板3がアルミナの場合には電極ブロック1の表面にアルミナにより構成された膜または層を予め形成した後、当該膜上に接着層2を挟んで焼結板3を載せて電極ブロック1と接合する。このような接着補助層7を備えたことにより、接着層2はその上面、下面のいずれにおいても高い接着力を発揮することができる。
このような接着補助層7は、例えば、アルミナの粒子を高温で半溶融状態で吹き付ける溶射により或いは電極ブロック1の上面を陽極酸化することにより形成する等従来の技術を適用して実現できる。なお、接着補助層7も電極ブロック1と焼結板3との間の熱通過を阻害する要因となると考えられる。そこで、図5(b)で示すように、応力値が高くなる外周接着層2−1の下方にのみ接着補助層7を配置し、中央部側には接着補助層7を挟まずに電極ブロック1上面と接着層2とが接触するようにしても良い。
上記変形例では、電極ブロック1の上面と接着層2との間に接着補助層7を配置したが、焼結板3と接着層2との間に電極ブロック1と同じ材料により構成された接着補助層7を配置しても良い。
上記実施例の別の変形例について、図6を用いて説明する。図6は、図1に示す実施例の別の変形例に係る試料台の構成を模式的に示す縦断面図である。
本例においても、電極ブロック1上面の上方に静電吸着機能を有する焼結板3が配置され接着層2を挟んで電極ブロック1と接合されている。さらに本例では、接着層2の内部に金属製の膜である複数のヒータ層8が配置されている。本例のヒータ層8は、焼結板3内部に配置された静電吸着用の内部電極4が配置された領域の一部、または全体を内側に含んだ領域に配置されている。
このようなヒータ層8の配置により、載置面の面内方向について温度の分布の不均一が低減され試料5の温度の分布をより均一なものに近付けることができる。或いは、所期の温度分布からのズレを低減して処理の結果を所望の形状に近づけて処理の歩留まりが向上される。
本例では、接着層2において焼結板3とヒータ層8の間の部分である上部の厚さをt1、ヒータ層8と電極ブロック1との間の下部の厚さをt2、さらに図1と同様に焼結板3または電極ブロック1上面の外周縁部に対応した位置に配置された外周接着層2−1の厚みをt3としている。
ヒータ層8を備えた接着層2の厚みはt3>(t1+t2)の関係を満たしている。また、最外周側のヒータ層8の外周縁は焼結板3または電極ブロック1の上面の外周縁より内側に配位されることで、接着層2の外周縁部に外周接着層2−1が配置される。
また、ヒータ層8に換えて熱を載置面または電極ブロック1上面の面内の方向に分散させる金属板を配置しても良い。なお、本変形例の構成であっても、図5と同様に接着層2と上方または下方の部材との間にこれら上下の部材と同じ材料から構成された接着補助層7を配置しても良い。
次に、上記実施例の別の変形例について図7を用いて説明する。図7は、図1に示す実施例の別の変形例に係る試料台の構成を模式的に示す縦断面図である。
本例においても、図1の実施例と同様に、電極ブロック1上面上方に静電吸着用の内部電極4を内部に有する焼結板3が接着層2を挟んで電極ブロック1と接合されて配置されている。本例では、接着層2の材料が焼結板3または電極ブロック1の半径方向の位置に応じて異なるものが用いられており、中央側の領域に硬度が大きな硬質接着剤が用いられ硬質接着層2−2が、外周側の領域に硬度が小さな軟質接着剤が用いられた軟質接着層2−3が配置されている。
前述の通り、外周縁部の接着層2で発生する応力は中央側のものよりも高くなるため、外側側の領域により軟質な接着材を用い、外側側領域における接着層2の許容される歪みの量を大きくして接着層2内のせん断力による応力を低減ししている。なお、硬質及び軟質は、接着剤が硬化した際の接着層2のヤング率で規定すればよく、この場合中央側の領域と比較して外周側の領域の接着剤の方が低ヤング率となるものが選択され接着層2が構成される。
電極ブロック1と焼結板3とを接合する接着層2の内側の領域と外側の領域とで異なる材料の接着剤を用いる本変形例の試料台101を製造する工程の概略は次の通りである。

(1)電極ブロック1の上面であって焼結板3が接合される表面に接着剤が塗布され、その上面に焼結板3を載置する。本例では熱硬化型の接着剤が用いられる。
(2)その後、接着層2が所望の厚さとなるまで電極ブロック1または焼結板3にこれらを挟む方向に(図7の図上上下方向に)荷重を加える。このようにして、電極ブロック1または焼結板3の接着される対象の部分の表面から余分な接着剤は外周側に押し出される。
(3)電極ブロック1または試料台101全体を加熱して接着剤を熱硬化させる。
(4)工程(2)において接着対象の面の外周に押し出された状態で硬化した接着剤を除去する。このような余分な接着剤は従来知られた方法により取り除かれる。
接着層2を構成する接着剤として中央側の領域と外周側の領域とで異なる材料或いは材質の接着剤を使用した場合には、(2)の工程において焼結板3と電極ブロック1との間の距離が小さくなるに伴って中央側の領域の接着剤が押し出され外周側の領域に流れ込みこれら接着剤が変質してしまったり、外周側の領域で軟質接着剤2−3が完全に押し出されて接着層2が外周縁部まで硬質接着剤2−2になってしまったりする等の不具合が生じる虞が有る。また、例えば中央側の領域において熱硬化タイプ、外周側の領域において室温硬化タイプの接着剤が用いられた場合には、(2)の工程で接着層2の厚さを所期のものとなるように焼結板3と電極ブロック1とを相互に押し付けている最中に外周側の領域の接着剤の硬化が始まってしまい、結果として接着層2の厚みを精度良く管理することが困難となることも考えられる。
このような問題を回避するために、まず中央側の領域の接着剤のみを塗布した状態で(1),(2),(3)の工程を実施する。その後に、電極ブロック1と焼結板3との間でこれらの外周側の領域の空間をクリーニングし、本来軟質接着層2−3が配置されるべき外周側の領域に中央側の領域から押し出された接着剤を取り除く。
次に、外周側の領域のクリーニングの後当該領域に外周側用の硬度の小さな接着剤を導入して充填して外周側の領域の接着剤を硬化させればよい。さらに、接着層全体を昇温させて中央側の領域の接着剤を硬化させることで、接着層2全体が硬化した接着剤で構成される。
なお、外周側の領域において上記硬質な接着剤のクリーニングおよび軟質の接着剤の導入の工程を実施する際の作業の効率の向上あるいは接着剤の間の隙間の低減を実現できるように、接着層2の外周側の領域において電極ブロック1と焼結板3との間の隙間が大きくされていても良い。すなわち、図3,5に示した構成において外周縁部の凹み部に配置された外周接着層2−1として軟質接着剤を供給しても良い。
なお、外周領域の接着剤はプラズマ処理中に発生するラジカル(化学活性種)、紫外線等に曝されることも想定されるため、プラズマに対しても耐性の高い材料を選択することが好ましい。
上記実施例は電極ブロック1と焼結板3との熱膨張率の差に起因してこれらの間の接着層2に生起するせん断応力を低減させた構成を備えている。このような構成によれば、例えばφ450mmウエハなど試料の大径化に対応して歩留まりを向上させた処理装置を提供することができる。
また、試料台101を構成する部材同士の剥れや欠損、隙間の発生が抑制され、試料5と試料台101との間の熱伝達が試料5の載置面の面内方向について不均一となることが抑制される。このため、試料5の温度の所期のものからのズレを低減して温度を高い精度で実現でき、またその温度を実現できる範囲をより広いものにできる。これにより、大面積の試料を高い精度でプラズマ処理することができる。
また、近年のプラズマ処理装置では、エッチング処理等の試料5の処理の工程が完了した後に試料5が処理室23から搬出され、処理室23内にプラズマが形成されて処理室23内の部材の表面がプラズマとの相互作用によりクリーニングする処理が実施されるものがある。このようなクリーニングの際には、試料台101の表面は直接プラズマに曝されるが、上記実施の例では、試料5が載置されて静電吸着される表面の部材は焼結板3による誘電体で構成され、かつクーロン吸着方式を採用しているため、吸着力の経時変化および異物の発生が抑制される。
本発明が提案する半導体製造装置用試料台は、上記プラズマ処理装置の実施例に限定されず、アッシング装置、スパッタ装置、イオン注入装置、レジスト塗布装置、プラズマCVD装置、フラットパネルディスプレイ製造装置、太陽電池製造装置など、精密なウエハ温度管理を必要とする他の装置にも転用が可能である。
1…電極ブロック、2…接着層、2−1…外周接着層、2―2…硬質接着層、2―3…軟質接着層、3…焼結板、4…内部電極、5…試料、6…冷媒流路、7…接着補助層、8…ヒータ層、9…高周波電源、21…真空容器、22…窓部材、23…処理室、24…ガス導入管、25…処理ガス、26…排気口、27…圧力調節バルブ、28…ターボ分子ポンプ、29…マイクロ波発振機、30…電界、31…導波管、32…ソレノイドコイル、33…プラズマ、34…温調ユニット、101…試料台。

Claims (10)

  1. 真空容器と、この真空容器内部に配置され内側でプラズマが形成される処理室と、この処理室の下方に配置されその上面に前記プラズマを用いた処理の対象である試料が載置される試料台と、この試料台の前記試料が載置される載置面を構成する誘電体製の焼結板と、焼結板の下方でこれと接着剤により構成された接着層を介して接合された金属製の基材と、基材の内部に配置されて冷媒が通流する冷媒流路とを備え、前記接着層の厚さが前記試料台の中心側の部分より外周側の部分が大きくされたプラズマ処理装置。
  2. 真空容器と、この真空容器内部に配置され内側でプラズマが形成される処理室と、この処理室の下方に配置されその上面に前記プラズマを用いた処理の対象である試料が載置される試料台と、この試料台の前記試料が載置される載置面を構成する誘電体製の焼結板と、焼結板の下方でこれと接着剤により構成された接着層を介して接合された金属製の基材と、基材の内部に配置されて冷媒が通流する冷媒流路とを備え、前記接着層の前記接着剤の硬度が前記試料台の中心側の部分より外周側の部分が小さいプラズマ処理装置。
  3. 請求項1または2に記載のプラズマ処理装置であって、前記基材と前記焼結板との間の距離が前記外周側の部分で大きくされ、この大きくされた前記外周側の部分に前記接着剤が配置されたプラズマ処理装置。
  4. 請求項3に記載のプラズマ処理装置であって、前記基材と前記焼結板との間の距離がこの焼結板の外周縁に向って大きくされたプラズマ処理装置。
  5. 請求項3または4に記載のプラズマ処理装置であって、前記基材が前記焼結板と接合される側の面にその中央側の部分を囲んで配置され段差により区画されたリング状の少なくとも1つの凹み部を備えて、この凹み部の底面と前記焼結板との間の距離が前記中央側の部分での前記焼結板と前記電極ブロックとの間の距離より大きくされたプラズマ処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置であって、前記接着層と前記電極ブロックとの間に配置され前記焼結板の誘電体と同じ材質により構成された膜または前記接着層と前記焼結板との間に配置され前記電極ブロックの金属と同じ材料により構成された膜を備えたプラズマ処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のプラズマ処理装置であって、前記接着層の内部に配置された金属製の膜を備えたプラズマ処理装置。
  8. 真空容器と、この真空容器内部に配置され内側でプラズマが形成される処理室と、この処理室の下方に配置されその上面に前記プラズマを用いた処理の対象である試料が載置される試料台と、この試料台の前記試料が載置される載置面を構成する誘電体製の焼結板と、焼結板の下方でこれと接着剤により構成された接着層を介して接合された金属製の基材と、基材の内部に配置されて冷媒が通流する冷媒流路とを備え、前記接着層の前記試料台の中心側の部分より外周側の部分に生起するせん断力が小さくされたプラズマ処理装置。
  9. 真空容器と、この真空容器内部に配置され内側でプラズマが形成される処理室と、この処理室の下方に配置されその上面に前記プラズマを用いた処理の対象である試料が載置される試料台であって、前記試料が載置される載置面を構成する誘電体製の焼結板及び焼結板の下方でこれと接着剤により構成された接着層を介して接合された金属製の基材並びに基材の内部に配置されて冷媒が通流する冷媒流路とを有した試料台とを備えたプラズマ処理装置の前記試料台の製造方法であって、
    前記基材の上面の中央部と前記焼結板との間に接着剤を挟んで所定の距離で接続する工程と、前記基材の上面の前記中央部を囲んでその外周側に配置され前記前記基材の上面と前記焼結板との距離が大きくされた凹み部に接着剤を導入する工程とを備えて前記焼結板と前記基材とを接合する試料台の製造方法。
  10. 請求項9に記載の試料台の製造方法であって、前記凹み部に導入された接着剤は前記中央部の接着剤より硬度が小さいものである試料台の製造方法。
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