JP6848918B2 - エンジンの制御方法、エンジンのノック検出方法およびエンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御方法、エンジンのノック検出方法およびエンジンの制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒を備えたエンジンの制御方法、ノック検出方法および制御装置に関する。
従来、エンジンの分野では、ノッキングが発生するのを防止するために種々の検討が行われている。ノッキングは、エンジン負荷が高く燃焼室内の温度が高い条件下において、燃焼室の外周部等で局所的に燃料と空気との混合気が自着火して燃焼室内の圧力が急上昇する現象である。ノッキングが生じると、騒音が増大するとともにピストン等の損傷を招くおそれがある。そのため、ノッキングを防止することが求められている。
例えば、特許文献1には、エンジン本体にノッキングを検出するためのノックセンサを設け、ノックセンサでノッキングが検出されると、点火時期を遅角させる、あるいは、燃焼室内の空燃比をリーンにするエンジンが開示されている。
特開2008−291758号公報
特許文献1の構成では、ノックセンサによってノッキングが検出されて、その後にノッキングを防止するための制御が実施される。そのため、ノッキングの発生を充分に抑制することができないという問題がある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、ノッキングをより確実に抑制することが可能なエンジンの制御方法、ノック検出方法、およびエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本願発明者らは、まず、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ混合気の燃焼が開始した後の気筒(燃焼室)内の圧力に着目した。そして、この圧力に基づいてノッキングが生じるか否かを判定できる(ノッキングの発生を予測できる)ことを突き止めた。しかし、混合気の燃焼が開始してからノッキングが生じるまでの時間は短い。そのため、エンジン回転数等によっては、混合気の燃焼が開始した後にノッキングが生じると判定できても(ノッキングの発生を予測できても)、ノッキングを回避するための操作に必要な時間を確保できないおそれがある。
これに対して、本願発明者らは、鋭意研究の結果、混合気の燃焼が開始する前に生じる低温酸化反応に着目し、低温酸化反応が生じたときは、その後、ノッキングが生じる可能性が非常に高いことを突き止めた。
低温酸化反応とは、冷却損失を上回るわずかな発熱を伴う反応であり、燃焼室内の温度が高いときに、酸素ラジカル等によって、燃料を構成する炭化水素から水素が引き抜かれることで開始する。従って、低温酸化反応が生じたということは燃焼室内の温度が高いということであり、低温酸化反応が生じたときは、燃焼室内の温度が高いことに伴ってその後ノッキングも生じやすくなる。低温酸化反応は、火炎を生じさせながら高い熱エネルギーを発する反応である高温酸化反応が開始される前、つまり、混合気の燃焼が開始される前に生じる。
このように低温酸化反応は混合気の燃焼が開始する前であってノッキングが生じる時期よりも十分に早い時期に生じる。従って、低温酸化反応が生じたか否かに基づいてノッキングの発生を予測すれば、ノッキングが発生する時期に対して十分に早い時期にこの予測が可能になる。
これより、本願発明者らは、低温酸化反応が生じたか否かに基づいてノッキングの発生を予測する方法を検討した。その結果、低温酸化反応が生じれば非常に高い確率でノッキングが生じるものの、燃焼室内の全ガス量に対する既燃ガスの量の割合であるEGR率が高いときは低温酸化反応が生じないにも関わらずノッキングが発生するという知見を得た。これは、EGR率が高いときは、ノッキングが生じる程度に燃焼室内の温度が高くても、既燃ガスが酸素ラジカルと炭化水素との接触を阻害することで低温酸化反応が開始しないためと考えられる。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒と、当該気筒内の圧力である筒内圧を検出する検出手段とを含むエンジンを制御する方法であって、前記検出手段により検出される筒内圧に基づいて、前記気筒内でのノッキングの発生を予測するノック予測工程と、前記ノック予測工程でノッキングが発生すると予測された場合に、前記気筒内の温度を低下させるための冷媒を前記気筒に供給するノック抑制工程とを含み、前記ノック予測工程は、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量を算出し、算出した熱発生率の増加量が所定の基準増加量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第1予測ステップと、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第2期間の開始から終了までの筒内圧の上昇量を算出し、算出した筒内圧の上昇量が所定の基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第2予測ステップとを含み、前記気筒内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が所定の基準EGR率未満のときは、前記第1予測ステップを含み且つ前記第2予測ステップを含まない手順によってノッキングの発生を予測し、前記EGR率が前記基準EGR率以上のときは、少なくとも前記第2予測ステップを含む手順によってノッキングの発生を予測する、ことを特徴とするエンジンの制御方法を提供する(請求項1)
この方法によれば、ノッキングの発生をより早期に且つ確実に予測することができる。
具体的には、第1予測ステップでは、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ、且つ、混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中の筒内圧に基づいて、当該第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量が算出され、算出された熱発生量の増加量に基づいてノッキングの発生が予測されるようになっており、この第1予測ステップの実施によって、低温酸化反応が生じたか否かに基づいてノッキングの発生を予測することができる。つまり、低温酸化反応は、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ、且つ、混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間に生じることが分かっている。そして、低温酸化反応は前記のように発熱反応であるため、低温酸化反応が生じれば熱発生率が増大する。従って、第1予測ステップによれば、低温酸化反応が生じたか否かの判定に基づいてノッキングの予測を早期に行える。
また、第2予測ステップでは、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ、且つ、混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中の筒内圧の上昇量に基づいてノッキングの発生が予測されることで、ノッキングの発生を精度よく予測することができる。
そして、本発明では、EGR率が基準EGR率未満と低く低温酸化反応が生じるとノッキングがほぼ確実に生じるときに前記第1予測ステップを実施していることで、早期に且つ精度よくノッキングの発生を予測できる。また、EGR率が基準EGR率以上と高く低温酸化反応が生じないときでもノッキングが生じる場合のあるときに第2予測ステップを実施していることで、精度よくノッキングの発生を予測できる。従って、EGR率が高いときと低いときとのいずれにおいても、ノッキングの発生を精度よく予測できる。また、EGR率が基準EGR率未満と低く第1予測ステップによってノッキングの発生を精度よく予測できるときに、第2予測ステップの実施を省略していることで、ノッキングの発生を精度よく予測しつつ、実施されるステップ数を少なく抑えることができる。
さらに、本発明では、ノッキングの発生が予測されると気筒内に冷媒を供給するノック抑制工程を実施している。そのため、ノッキングが発生すると予測されたときに冷媒によって気筒内の温度を低下させて、予測されたノッキングの発生を回避することができる。
ここで、気筒の幾何学的圧縮比が15以上且つ20以下に設定されており、気筒の有効圧縮比が、幾何学的圧縮比以下で且つこの幾何学的圧縮比との差が2以内になるように設定されたエンジンにおいて、EGR率が10%以上且つ30%以下の値未満であれば、低温酸化反応が生じたときに、その後、ほぼ確実にノッキングが生じることが分かっている。
従って、前記構成は、前記気筒の幾何学的圧縮比は15以上且つ20以下に設定されており、前記気筒の有効圧縮比は、当該気筒の幾何学的圧縮比以下で且つこの幾何学的圧縮比との差が2以内になるように設定されており、前記基準EGR率は、10%以上且つ30%以下に設定されているエンジンに適用されるのが好ましい(請求項2)。
前記構成において、前記第2期間は、1燃焼サイクル中に前記気筒内に生じる全熱発生量の20%の熱量が発生したときに終了する期間である、のが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、第2予測ステップにおいても、早期にノッキングの発生を予測することができる。
また、本発明は、ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒と、当該気筒内の圧力である筒内圧を検出する検出手段とを含むエンジンにおいて生じるノッキングを検出する方法であって、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中に前記検出手段により検出され筒内圧に基づいて、前記第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量を算出し、算出した熱発生率の増加量が所定の基準増加量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第1予測ステップと、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第2期間の開始から終了までの筒内圧の上昇量を算出し、算出した筒内圧の上昇量が所定の基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第2予測ステップとを含み、前記気筒内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が所定の基準EGR率未満のときは、前記第1予測ステップを含み且つ前記第2予測ステップを含まない手順によってノッキングの発生を予測し、前記EGR率が前記基準EGR率以上のときは、少なくとも前記第2予測ステップを含む手順によってノッキングの発生を予測する、ことを特徴とするエンジンのノック検出方法を提供する(請求項4)。
この方法によれば、より早期に且つ精度よくノッキングの発生を予測することができる。
また、本発明は、ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒を備えたエンジンの制御装置であって、前記気筒内の圧力である筒内圧を検出する検出手段と、前記気筒内の温度を低下させるための冷媒を前記気筒内へ供給する冷媒供給手段と、前記冷媒供給手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量を算出し、算出した熱発生率の増加量が所定の基準増加量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第1予測部と、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第2期間の開始から終了までの筒内圧の上昇量を算出し、算出した筒内圧の上昇量が所定の基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第2予測部とを備え、前記気筒内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が所定の基準EGR率未満のときは、前記第1予測部を使用し且つ前記第2予測部を使用せずにノッキングの発生を予測し、前記EGR率が前記基準EGR率以上のときは、少なくとも前記第2予測部を使用してノッキングの発生を予測し、ノッキングの発生が予測された場合に、前記冷媒供給手段によって前記気筒内の温度を低下させるための冷媒を前記気筒に供給させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置を提供する(請求項5)。
この構成によっても、実施される工程の数を少なく抑えつつ、EGR率が高いときと低いときの両方においてノッキングの発生を精度よく予測できるとともに、ノッキングの発生を確実に防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ノッキングの発生をより確実に抑制することが可能になる。
本発明の一実施形態にかかるエンジンシステムの構成を示した図である。 エンジンの制御系統を示すブロック図である。 制御マップを示した図である。 高負荷領域における燃料の噴射タイミングと点火タイミングと熱発生率の一例を示した図である。 ノッキングが発生したときと発生しなかったときとの筒内圧の変化を比較して示した図である。 ノッキングが発生したときと発生しなかったときとの熱発生率の変化を比較して示した図である。 図6の拡大図である。 低温酸化反応が生じる領域を示したマップである。 ノック判定およびノック回避制御の流れを示したフローチャートである。
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明のエンジンの制御装置が適用されるエンジンシステムの構成を示す図である。本実施形態のエンジンシステムは、4ストロークのエンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用の空気を導入するための吸気通路20と、エンジン本体1で生成された排気を排出するための排気通路30とを備える。
エンジン本体1は、例えば、4つの気筒2が図1の紙面と直交する方向に直列に配置された直列4気筒エンジンである。このエンジンシステムは車両に搭載され、エンジン本体1は車両の駆動源として利用される。本実施形態では、エンジン本体1は、ガソリンを含む燃料の供給を受けて駆動される。なお、燃料は、バイオエタノール等を含むガソリンであってもよい。
エンジン本体1は、気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に設けられたシリンダヘッド4と、気筒2に往復動(上下動)可能に嵌装されたピストン5とを有する。
ピストン5の上方には燃焼室6が形成されている。燃焼室6はいわゆるペントルーフ型であり、シリンダヘッド4の下面で構成される燃焼室6の天井面は吸気側および排気側の2つの傾斜面からなる三角屋根状をなしている。ピストン5の冠面には、その中心部を含む領域をシリンダヘッド4とは反対側(下方)に凹ませたキャビティが形成されている。なお、ここでは、ピストン5の位置や混合気の燃焼状態によらず気筒2の内側空間のうちピストン5の冠面と燃焼室6の天井面との間の空間を、燃焼室6という。
エンジン本体1の幾何学的圧縮比、つまり、ピストン5が下死点にあるときの燃焼室6の容積とピストン5が上死点にあるときの燃焼室6の容積との比は、15以上20以下(例えば17程度)に設定されている。
シリンダヘッド4には、吸気通路20から供給される空気を気筒2(燃焼室6)内に導入するための吸気ポート9と、気筒2内で生成された排気を排気通路30に導出するための排気ポート10とが形成されている。これら吸気ポート9と排気ポート10とは、気筒2毎にそれぞれ2つずつ形成されている。
シリンダヘッド4には、各吸気ポート9の気筒2側の開口をそれぞれ開閉する吸気弁11と、各排気ポート10の気筒2側の開口をそれぞれ開閉する排気弁12とが設けられている。
本実施形態では、吸気弁11の開閉時期は、気筒2の有効圧縮比と幾何学的圧縮比との差が2以下となるように設定されている。つまり、本実施形態では、気筒2の有効圧縮比は気筒2の幾何学的圧縮比以下で、これとの差が2以下となるように設定されている。
シリンダヘッド4には、燃料を噴射するインジェクタ14が設けられている。インジェクタ14は、噴射口が形成された先端部が燃焼室6の天井面の中央付近に位置して燃焼室6の中央を臨むように取り付けられている。インジェクタ14は、その先端に複数の噴口を有し、燃焼室の天井面の中央付近からピストン5の冠面に向かって、気筒2の中心軸を中心としたコーン状(詳しくはホローコーン状)に燃料を噴射するように構成されている。コーンのテーパ角(噴霧角)は、例えば90°〜100°である。なお、インジェクタ14の具体的な構成はこれに限らず、単噴口のものであってもよい。
インジェクタ14は、不図示の高圧ポンプから圧送された燃料を燃焼室6内に噴射する。インジェクタ14の噴射圧は、エンジン負荷が高くノッキングが発生しやすい領域では、30MPa以上に高められ、インジェクタ14から高圧で燃料が噴射される。なお、この噴射圧は、最大で70MPa程度まで高められるのが好ましい。この場合は、エンジン前記の荷域において30MPa〜70Maの範囲の噴射圧で燃料が噴射される。
シリンダヘッド4には、燃焼室6内の混合気を点火するための点火プラグ13が設けられている。点火プラグ13の先端には、火花を放電して混合気を点火し混合気に点火エネルギーを付与する電極が形成されている。点火プラグ13は、その先端が燃焼室6の天井面の中央付近に位置して燃焼室6の中央を臨むように配置されている。
吸気通路20には、上流側から順に、エアクリーナ21と、吸気通路20を開閉するためのスロットルバルブ22とが設けられている。本実施形態では、エンジンの運転中、スロットルバルブ22は基本的に全開もしくはこれに近い開度に維持されており、エンジンの停止時等の限られた運転条件のときにのみ閉弁されて吸気通路20を遮断する。
排気通路30には、排気を浄化するための浄化装置31が設けられている。浄化装置31は、例えば、三元触媒を内蔵している。
排気通路30には、排気通路30を通過する排気つまり既燃ガスの一部をEGRガスとして吸気通路20に還流するためのEGR装置40が設けられている。EGR装置40は、吸気通路20のうちスロットルバルブ22よりも下流側の部分と排気通路30のうち浄化装置31よりも上流側の部分とを連通するEGR通路41、および、EGR通路41を開閉するEGRバルブ42を有する。また、本実施形態では、EGR通路41に、これを通過するEGRガスを冷却するためのEGRクーラ43が設けられており、EGRガスはEGRクーラ43にて冷却された後吸気通路20に還流される。
(2)制御系統
(2−1)システム構成
図2は、エンジンの制御系統を示すブロック図である。本実施形態のエンジンシステムは、PCM(パワートレイン・コントロール・モジュール、制御手段)100によって統括的に制御される。PCM100は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサである。
車両には各種センサが設けられており、PCM100はこれらセンサと電気的に接続されている。例えば、シリンダブロック3には、エンジン回転数を検出するクランク角センサSN1が設けられている。また、吸気通路20には、これを通って各気筒2に吸入される空気量を検出するエアフローセンサSN2が設けられている。また、シリンダヘッド4には、燃焼室6(気筒2)内の圧力である筒内圧を検出する筒内圧センサSN3が設けられている。筒内圧センサSN3は、各気筒2にそれぞれ1つずつ設けられている。また、排気通路30には、排気通路30を流通する排気ガスの酸素濃度である排気酸素濃度を検出するための排気O2センサSN4が設けられている。また、車両には、運転者により操作される図外のアクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサSN5が設けられている。なお、本実施形態では、筒内圧センサSN3が、請求項における検出手段である。
PCM100は、これらセンサSN1〜SN5等からの入力信号に基づいて種々の演算を実行して、点火プラグ13、インジェクタ14、スロットルバルブ22、EGRバルブ42等のエンジンの各部を制御する。
PCM100は、後述する第1ノック判定ステップを実施する第1予測部101と、後述する第2ノック判定ステップを実施する第2予測部102とを機能的に備える。
(2−2)基本制御
図3は、横軸をエンジン回転数、縦軸をエンジン負荷とした制御マップである。
本実施形態では、エンジン負荷が予め設定された基準負荷Tq1未満であってノッキングが生じ難い低負荷領域Bと、エンジン負荷が基準負荷Tq1以上でありノッキングが生じやすい高負荷領域Aとが設定されている。高負荷領域Aでは、ノッキングの発生を抑制するべく、後述するノック判定制御(ノック予測工程)が行われてノッキングが発生するか否かが判定(予測)され、この判定結果に応じて適宜ノッキングの発生を回避するためのノック回避制御(ノック抑制工程)が実施される。本実施形態では、前記のように、エンジン本体1の幾何学的圧縮比が15以上に設定されており、燃焼室6内の温度が非常に高い温度にまで高められる。従って、特にノッキングが生じやすい。
なお、本実施形態では、エンジン回転数が基準回転数N1未満の領域(領域A1および領域B1)では、点火アシストによる圧縮自着火燃焼(SPCCI燃焼、SPCCI:SPark Controlled Compression Ignition)が実施される。圧縮自着火燃焼では、まず、圧縮上死点(TDC)よりも前にインジェクタ14から燃焼室6内に燃料が噴射される。この燃料は圧縮上死点付近までに空気と混合する。燃焼室6に形成されたこの混合気に、圧縮上死点付近において点火プラグ13から放電が行われる。これにより、点火プラグ13周りの混合気が強制的に着火される。そして、点火プラグ13周りから周囲に火炎が伝播していき、周囲の混合気が昇温されて自着火する。
一方、エンジン回転数が基準回転数N1以上の領域(領域A2および領域B2)では、混合気を所望の時期に自着火させることが困難になるため、通常のガソリンエンジンにおいて採用されるSI燃焼(火花点火燃焼、SI:Spark Ignition)が実施される。SI燃焼は、混合気のほぼ全体を火炎伝播によって燃焼させる燃焼形態であり、圧縮上死点付近において点火プラグ13から放電が行われて、点火プラグ13周りの混合気が強制的に着火される。そして、点火プラグ13周りから周囲に火炎が伝播していき、残りの混合気が火炎伝播によって強制的に燃焼する。
(2−3)ノック回避制御(ノック抑制工程)
次に、高負荷領域Aにて実施されるノック回避制御(ノック抑制工程)について図4を用いて説明する。
本実施形態では、ノック回避制御として、混合気の燃焼が開始した後、混合気を冷却するための冷媒としての燃料をインジェクタ14から燃焼室6内に噴射させる制御を実施する。
図4は、高負荷領域AのうちSI燃焼が実施される領域(A2)における燃料の噴射タイミングと点火タイミングと熱発生率の一例を示した図である。図4の実線に示すように、例えば、この領域では、ノック回避制御が実施されない通常時は、吸気行程の後期に1回だけ燃料噴射Q1が実施される。そして、圧縮上死点の近傍において(図7の例では圧縮上死点で)点火プラグ13により混合気に点火が行われる。燃料噴射Q1は、要求されるエンジントルクを実現するためのメイン噴射であり、この噴射量は、基本的に、エンジントルクの要求値に対応する量とされる。
これに対して、ノック回避制御が実施されたときは、図4の破線に示すように、メイン噴射Q1に係る燃料の燃焼が開始した後に、追加噴射Q2が実施される。なお、この燃焼は、後述するように、高温酸化反応のことであり、追加噴射Q2は高温酸化反応が開始した後に実施される。
燃焼中の混合気に対して燃料が噴射されると、混合気の温度は低下し、ノッキングの発生は抑制される。特に、本実施形態では、高圧で燃料が噴射されることでノッキングの発生が効果的に抑制される。具体的には、ノッキングは、燃焼室6内において局所的に混合気が高温となることで発生する。これに対して、本実施形態では、混合気に高圧で燃料が噴射されるため、混合気を撹拌することができ局所的な高温場を消滅させることができる。
また、本願発明者らは、この追加噴射Q2を、メイン噴射Q1によって生じる全熱発生量のうちの20%程度の量の熱発生が生じたときに実施すると、最も効果的にノッキングの発生を抑制することができることを突き止めた。これより、追加噴射Q2の実施時期は、基本的に、メイン噴射Q1によって生じる全熱発生量のうちの20%程度の量の熱発生が生じたとき(以下、適宜、最適追加噴射時期という)とされる。
追加噴射Q2の量は、メイン噴射Q1の量に比べて十分に少なく設定されている。本実施形態では、追加噴射Q2の量は、メイン噴射Q1の噴射量と追加噴射Q2の噴射量とを合わせた量つまり1燃焼サイクルで燃焼室6に噴射される燃料の総量の10%以下の量に設定されている。例えば、追加噴射Q2の量は、燃料の総量の5%程度に設定されている。
このように、本実施形態では、混合気を冷却する冷媒として燃料が用いられ、インジェクタ14が、冷媒を燃焼室6に供給する冷媒供給手段として機能する。
(2−4)ノック判定制御(ノック検出方法、ノック予測工程)
高負荷領域Aにて実施されるノック判定制御(ノック予測工程)について説明する。
本実施形態では、第1ノック判定ステップ(第1予測ステップ)と第2ノック判定ステップ(第2予測ステップ)とが実施されて、これら判定ステップでの判定結果に基づいてノッキングが発生するか否かが判定される(つまり、ノッキングの発生が予測される)。
本実施形態および請求項において、ノッキングが発生するというのは、ノッキングが厳密に発生するということに限らず、ノック強度がエンジンの信頼性の観点から許容される許容値よりも高いということも含む。なお、ノック強度とは、筒内圧波形に含まれる所定の周波数以上の波形の振幅の最大値である。
(第2ノック判定ステップ)
図5は、クランク角に対する筒内圧の変化を示した図である。図5の実線は、ノッキングが生じたときの筒内圧、破線は、ノッキングが生じなかったときの筒内圧である。この図に示されるように、燃焼が開始したクランク角CA1以降、筒内圧は上昇していく。そして、ノッキングが生じたときは、クランク角CA1以降においてノッキングが生じなかったときよりも筒内圧が早い速度で上昇する。
このように、ノッキングが生じるときは、燃焼が開始した後の筒内圧の上昇速度が高い。これより、第2ノック判定ステップでは、燃焼が開始した後の筒内圧の上昇速度が高いときはノッキングが生じると判定する。
具体的には、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中の筒内圧の上昇量、つまり、燃焼が開始した直後の筒内圧の上昇速度が、予め設定された基準圧力上昇量以上のときに、ノッキングが生じると判定する。
なお、本明細書および請求項において、圧縮行程後期とは、圧縮上死点前60°CAから圧縮上死点までの期間をいい、膨張行程初期とは圧縮上死点から圧縮上死点後60°CAまでの期間をいう。
PCM100は、前記第2期間に含まれる第1クランク角での筒内圧を読み込む。また、PCM100は、前記第2期間に含まれるクランク角であって第1クランク角よりも遅角側の第2クランク角での筒内圧を読み込む。そして、PCM100は、第2クランク角において、第1クランク角での筒内圧に対する第2クランク角での筒内圧の上昇量を算出する。
また、PCM100は、前記第2期間に含まれるクランク角であって第1クランク角よりも遅角側の第3クランク角での筒内圧を読み込む。また、PCM100は、前記第2期間に含まれるクランク角であって第3クランク角よりも遅角側の第4クランク角での筒内圧を読み込む。そして、PCM100は、第4クランク角において、第3クランク角での筒内圧に対する第4クランク角での筒内圧の上昇量を算出する。
その後、第1クランク角での筒内圧に対する第2クランク角での筒内圧の上昇量(以下、適宜、第1筒内圧上昇量という)が基準圧力上昇量以上である、且つ、第3クランク角での筒内圧に対する第4クランク角での筒内圧の上昇量(以下、適宜、第2筒内圧上昇量という)が基準圧力上昇量以上のときに、ノッキングが生じると判定する。一方、第1クランク角での筒内圧に対する第2クランク角での筒内圧の上昇量が基準圧力上昇量未満、または、第3クランク角での筒内圧に対する第4クランク角での筒内圧の上昇量が基準圧力上昇量未満のときは、ノッキングが生じないと判定する。
基準圧力上昇量は、ノッキングが生じないときの前記の筒内圧の上昇量の最大値であり、予め設定されてPCM100に記憶されている。例えば、基準圧力上昇量は、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じてマップで設定されて記憶されており、PCM100は、このマップから現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する基準圧力上昇量を抽出して、前記の筒内圧の上昇量と比較する。なお、本実施形態では、第1筒内圧上昇量と比較する基準圧力上昇量と、第2筒内圧上昇量と比較する基準圧力上昇量とは同一の値に設定されているが、これらは異なっていてもよい。
第1クランク角〜第4クランク角は、予め設定されてPCM100に記憶されている。すなわち、燃焼が開始する時期はエンジン回転数とエンジン負荷等毎にある程度決まっている。そこで、本実施形態では、実験等によって燃焼が開始する時期を調べ、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ混合気の燃焼が開始した後となる角度に、第1クランク角〜第4クランク角を予め設定してPCM100に記憶させておく。本実施形態では、エンジン回転数とエンジン負荷とについて各クランク角を設定してPCM100にマップで記憶させている。例えば、第2期間は、TDC(圧縮上死点)からATDC10°CA(圧縮上死点後10°CA)程度の期間に設定されており、第1クランク角はTDC、第2クラン角と第3クランク角はATDC5°CA(圧縮上死点後5°CA)程度、第4クランク角はATDC10°CA(圧縮上死点後10°CA)程度に設定されている。
(第1ノック判定ステップ)
前記のように、ノッキングが発生するか否かは、第2期間中の筒内圧の上昇量に基づいて精度よく判定できる。しかしながら、この筒内圧の上昇量に基づいてノッキングが発生するか否かを判定する第2ノック判定ステップでは、ノッキングが発生するか否かの判定が出されるのが混合気の燃焼が開始した後である。そのため、第2ノック判定ステップでは、ノッキングが発生すると判定されてから追加噴射Q2を実施しようとしても、エンジン回転数が高いとき等では、インジェクタ14の駆動遅れのために実際に追加噴射Q2が可能となるのが(インジェクタ14から燃焼室6に実際に追加噴射Q2に係る燃料が噴射され始めるのが)最適追加噴射時期よりも遅くなるおそれがある。
そこで、本願発明者らは、より早期にノッキングが発生するか否かを判定する方法について鋭意研究した。その結果、低温酸化反応が生じたときは、その後、ノッキングが生じる可能性が非常に高いことを突き止めた。
低温酸化反応とは、冷却損失を上回るわずかな発熱を伴う反応であり、燃焼室6内の温度が高いときに、酸素ラジカル等によって、燃料を構成する炭化水素から水素が引き抜かれることで開始する反応である。低温酸化反応は、火炎を生じさせながら高い熱エネルギーを発する反応である高温酸化反応が開始される前、つまり、燃焼が開始される前に、生じる。
ノッキングは、前記のように、燃焼室6内において局所的に混合気が高温となることで生じる現象であり、ノッキングが生じるのも燃焼室6内の温度が高いときである。従って、低温酸化反応が生じたときに、その後、ノッキングが生じる可能性が非常に高いのは、低温酸化反応が生じる程度に燃焼室6内の温度が高く、燃焼室6内の温度が高いことに伴ってノッキングが生じやすいためと考えられる。
図6は、低温酸化反応が生じたときの熱発生率(実線)と、低温酸化反応が生じなかったときの熱発生率(破線)とを比較して示した図である。図7は、図6の圧縮上死点付近を拡大した図である。
図7の破線に示した熱発生率は、所定のクランク角CA10にて最小となった後、緩やかに上昇し、その後、高温酸化反応の開始に伴って急激に上昇する。一方、図7の実線に示した熱発生率は、破線と同様に所定のクランク角CA10にて最小となるが、その後、破線よりも早い速度で上昇しており、低温酸化反応が生じたことが示されている。つまり、低温酸化反応は、前記のように発熱反応であり、低温酸化反応が生じたときは生じなかったときよりも熱発生率が高くなる。なお、低温酸化反応に伴う熱発生率の上昇量は小さく、熱発生率は、前記のように早い速度で上昇を開始するものの、その上昇はすぐさま停止し(熱発生率は低下、略一定、あるいは、緩やかに上昇するようになり)、その後、高温酸化反応の開始に伴って急激に立ち上がる。
図6の破線と実線との比較から明らかなように、低温酸化反応が生じたときは低温酸化反応が生じなかったときに比べて、熱発生率が、燃焼(高温酸化反応)の中盤以降において急激に上昇しており、ノッキングが生じている。
前記の知見より、第1ノック判定ステップでは、低温酸化反応が生じたか否かを判定する。そして、低温酸化反応が生じたときは、基本的に、ノッキングが生じると判定する。
具体的には、PCM100は、前記のように熱発生率が最小となるクランク角である着火前第1クランク角CA10の熱発生率を算出するとともに、着火前第1クランク角CA10よりも所定のクランク角度後の着火前第2クランク角CA20の熱発生率を算出する。着火前第1クランク角CA10および着火前第2クランク角CA20は、ともに、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間内のクランク角であり、前記の第1クランク角よりも早い角度である。そして、PCM100は、着火前第1クランク角CA10の熱発生率に対する着火前第2クランク角の熱発生率CA20の増加量である着火前熱発生率増加量を算出する。
PCM100は、着火前熱発生率増加量が基準増加量以上のときは低温酸化反応が生じたと判定し、着火前熱発生率増加量が基準増加量未満のときは低温酸化反応が生じなかったと判定する。
本実施形態では、着火前第1クランク角CA10と、着火前第2クランク角CA20とは、予め設定されてPCM100に記憶されている。例えば、着火前第1クランク角CA10はBTDC10°CA(圧縮上死点前10°CA)程度に設定され、着火前第2クランク角CA20はBTDC5°CA(圧縮上死点前5°CA)程度に設定されている。基準増加量も予め設定されてPCM100に記憶されている。例えば、基準増加量は、10J/°CA程度に設定されている。
ここで、低温酸化反応は、混合気の燃焼が開始する前(高温酸化反応が開始する前)であってノッキングが生じる時期よりも十分に早い時期に生じる。従って、低温酸化反応が生じたか否かに基づけばノッキングが発生するか否かをノッキングが発生する時期に対して十分に早い時期に判定することができる。
しかしながら、本願発明者らは、研究の過程で、低温酸化反応が生じれば非常に高い確率でノッキングが生じるものの、燃焼室内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が高いときは低温酸化反応が生じないにも関わらずノッキングが発生する場合があるという知見を得た。これは、EGR率が高いときは、ノッキングが生じる程度に燃焼室内の温度が高くても、既燃ガスが酸素ラジカルと炭化水素との接触を阻害することで、低温酸化反応が開始されないためと考えられる。
これより、PCM100は、第1ノック判定ステップを実施して、低温酸化反応が生じたと判定したときは基本的にノッキングが生じると判定する。ただし、PCM100は、EGR率が基準EGR率以上のときは、第1ノック判定ステップによってノッキングが生じないと判定されたときであっても第2ノック判定ステップによってノッキングが生じるか否かを判定し、第2ノック判定ステップによってノッキングが生じると判定されるとノッキングが生じると判定する。
基準EGR率は、低温酸化反応が生じない一方ノッキングが発生するときのEGR率の最小値である。図8は、有効圧縮比とEGR率とについて、ノッキングが発生したときに低温酸化反応が生じるか否かを調べた結果を示したグラフである。図8の横軸は有効圧縮比、縦軸はEGR率である。ラインL1よりもEGR率が低い領域では低温酸化反応が生じる。一方、ラインL1よりもEGR率が高い領域では低温酸化反応は生じない。なお、ラインL1とラインL2との間は、低温酸化反応が不明瞭な領域である。ラインL2のEGR率、つまり、低温酸化反応が生じないEGR率の最小値はおよそ10〜30%程度である。これより、基準EGR率は、10〜30%程度の値に設定されている。PCM100には、この範囲内の値に予め設定された基準EGR率が記憶されている。本実施形態では、基準EGR率が、エンジン回転数とエンジン負荷とに応じて設定されてPCM100にマップで記憶されており、PCM100は、このマップから現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する値を抽出する。
PCM100は、排気O2センサSN4で検出された排気酸素濃度、エアフローセンサSN2により検出された吸気量、EGRバルブ42の開度等に基づいて、現在のEGR率を算出する。
(2−5)ノック判定制御およびノック回避制御の流れ
高負荷領域Aにて実施されるノック判定制御およびノック回避制御の流れについて図9のフローチャート等を用いて説明する。
まず、PCM100は、ステップS1にてエンジンの各種情報を読み込む。例えば、PCM100は、筒内圧センサSN3で検出された筒内圧、アクセル開度センサSN4により検出されたアクセル開度、クランク角センサSN1によって検出されたエンジン回転数、排気O2センサSN4で検出された排気酸素濃度、エアフローセンサSN2により検出された吸気量、EGRバルブ42の開度等を読み込む。
ステップS1の後は、ステップS2に進む。ステップS2では、PCM100は、高負荷領域Aでエンジンが運転されているか否か、つまり、エンジン負荷が基準負荷Tq1以上であるか否かを判定する。エンジン負荷は、アクセル開度とエンジン回転数とに基づいて算出される。
ステップS2の判定がNOであって低負荷領域Bでエンジンが運転されているときは、PCM100はそのまま処理を終了する(ステップS1に戻る)。一方、ステップS2の判定がYESであって高負荷領域Aでエンジンが運転されているときは、PCM100はステップS3に進む。
ステップS3では、PCM100は筒内圧を用いて熱発生率dQを算出する。熱発生率dQの算出方法は従来用いられている方法を採用することができ、ここでの説明は省略する。また、ステップS3では、PCM100はEGR率を算出する。
ステップS3の後は、ステップS4に進む。ステップS4では、PCM100はEGR率が基準EGR率以上であるか否かを判定する。この判定がNOであってEGR率が基準EGR率未満のときは、PCM100はステップS5に進む。
ステップS5では、PCM100は低温酸化反応が生じたか否かを判定する。PCM100は、前記のように、着火前第1クランク角CA10の熱発生率に対する着火前第2クランク角CA20の熱発生率の増加量を着火前熱発生率増加量として算出する。PCM100は、着火前熱発生率増加量が基準増加量以上のときは低温酸化反応が生じたと判定し、着火前熱発生率増加量が基準増加量未満のときは低温酸化反応が生じなかったと判定する。
ステップS5の判定がYESであって低温酸化反応が生じたと判定したときは、PCM100はステップS6に進む。ステップS6では、PCM100は、ノッキングが発生すると判定する。ステップS6の後はステップS7に進む。
ステップS7では、PCM100は、最適追加噴射時期に追加噴射Q2を実施し、処理を終了する(ステップS1に戻る)。詳細には、ステップS7において、PCM100は、最適追加噴射時期に追加噴射Q2が開始可能となる時期(最適追加噴射時期に実際にインジェクタ14から燃料の噴射が可能となる時期)に、インジェクタ14の駆動を開始する。すなわち、インジェクタ14には駆動遅れがあるため、最適追加噴射時期に追加噴射Q2が開始されるためには、最適追加噴射時期よりも早い時期にインジェクタ14の駆動を開始する必要があり、最適追加噴射時期よりも前にインジェクタ14の駆動が開始される。例えば、ステップS5の判定の直後にインジェクタ14の駆動を開始しないと最適追加噴射時期に追加噴射Q2が行えない場合は、ステップS5の判定がYESとなった直後にインジェクタ14の駆動が開始される。
一方、ステップS5の判定がNOであって低温酸化反応が生じなかったと判定したときは、PCM100はステップS8に進む。ステップS8では、PCM100は、ノッキングが発生しないと判定して処理を終了する(ステップS1に戻る)。
ステップS4に戻り、ステップS4の判定がYESであってEGR率が基準EGR率以上のときは、PCM100はステップS9に進む。ステップS9では、ステップS5と同様に、PCM100は、低温酸化反応が生じたか否かを判定する。
ステップS9の判定がYESであって低温酸化反応が生じたと判定したときは、PCM100はステップS10に進む。ステップS10では、PCM100は、ノッキングが発生する可能性があると判定する。ステップS10の後はステップS11に進む。
ステップS11では、PCM100は、最適追加噴射時期での追加噴射Q2が可能となるようにインジェクタ14の駆動準備を行う。具体的には、前記のように、PCM100は、最適追加噴射時期に追加噴射Q2が可能となる時期にインジェクタ14の駆動を開始する。このときも、ステップS10の判定の直後にインジェクタ14の駆動を開始しないと最適追加噴射時期に追加噴射Q2が行えない場合は、ステップS10の判定がYESとなった直後にインジェクタ14の駆動が開始される。ステップS11の後は、ステップS12に進む。
ステップS12では、PCM100は、第1筒内圧上昇量および第2筒内圧上昇量を算出するとともに、第1筒内圧上昇量が基準圧力上昇量以上、且つ、前記の第2筒内圧上昇量が基準圧力上昇量以上であるか否かを判定する。
ステップS12の判定がYESであって、第1筒内圧上昇量が基準圧力上昇量以上、且つ、第2筒内圧上昇量が基準圧力上昇量以上のときは、PCM100はステップS13に進む。
ステップS13では、PCM100はノッキングが発生すると判定する。ステップS13の後はステップS14に進み、PCM100は追加噴射Q2を実施して処理を終了する(ステップS1に戻る)。具体的には、ステップS11においてインジェクタ14の駆動が既に開始されているときはこの駆動を維持する。一方、インジェクタ14の駆動が開始されていないときは、最適追加噴射時期に追加噴射Q2が行われるようにインジェクタ14を駆動する。なお、ステップS13の実施時点で、既に、最適追加噴射時期よりも遅い時期にしか追加噴射Q2が行えない場合があり得るが、この場合であってもインジェクタ14の駆動を開始する。そして、予め設定された追加噴射の終了時期までインジェクタ14から燃料を噴射させる。
一方、ステップS12の判定がNOであって、第1筒内圧上昇量が基準圧力上昇量未満、または、第2筒内圧上昇量が基準圧力上昇量未満ときは、PCM100は、ステップS15に進みノッキングが発生しないと判定する。ステップS15の後は、PCM100はステップS16に進む。
ステップS16では、PCM100はインジェクタ14の駆動を停止する。具体的には、ステップS11においてインジェクタ14の駆動が既に開始されているときは、PCM100はインジェクタ14の駆動を停止する。一方、インジェクタ14の駆動が開始されていないときは、PCM100はインジェクタ14の駆動停止状態を維持する。
ステップS9に戻り、ステップS9の判定がNOであって低温酸化反応が生じないと判定されたときは、PCM100はステップS12に進む。つまり、ステップS9の判定がNOのときは、インジェクタ14の駆動準備を行わずにステップS12の判定を実施し、ステップS12の判定がYESになるとステップS14において、インジェクタ14の駆動(または駆動準備)を開始する。
(3)作用等
以上のように、本実施形態では、EGR率が基準EGR率未満と低く低温酸化反応が生じるとノッキングがほぼ確実に生じるときには、低温酸化反応が生じたか否かのみによってノッキングが発生するか否かを判定する。従って、ノッキングの発生を早期に予測しつつ、筒内圧上昇量に基づくノッキングの予測を省略してPCM100の演算負荷を少なく抑えることができる。
また、EGR率が基準EGR率以上と高く低温酸化反応が生じないときにもノッキングが発生する可能性のあるときには、第1筒内圧上昇量および第2筒内圧上昇量に基づいてノッキングが発生するか否かを判定する。従って、ノッキングの発生を精度よく予測することができる。
また、本実施形態では、EGR率が基準EGR率以上のときにも低温酸化反応が生じたか否かを判定し、これによりノッキングが発生するか否かを判定している。そのため、ノッキングが発生する可能性があることを早期に検知することができ、ノッキング防止のための操作の準備を早い時期から開始することができる。具体的には、前記のように、EGR率が基準EGR率以上の場合において低温酸化反応が生じたと判定された直後から、追加噴射Q2の準備を開始することができるため、追加噴射Q2をより適切な時期に実施してノッキングをより確実に抑制できる。
(4)変形例
前記実施形態では、高負荷領域Aで運転されておりEGR率が基準EGR率以上の場合に、ステップS9を実施するとともにステップS12を実施する場合(第1ノック判定ステップと第2ノック判定ステップとの両方を実施する場合)を説明した。これに代えて、EGR率が基準EGR率以上の場合には、ステップS12のみ(第2ノック判定ステップのみ)を実施して、ノッキングが発生するか否かを判定してもよい。
ただし、前記のように、ステップS9を実施してノッキングが生じる可能性があるか否かを早期に判定できれば、より確実に最適追加噴射時期つまりノッキングを効果的に防止できる時期に追加噴射Q2を開始させることができる。
記実施形態では、第2ノック判定ステップにおいて、第1筒内圧上昇量と第2筒内圧上昇量との両方が基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキングが発生すると判定した場合について説明した。これに代えて、第1筒内圧上昇量と第2筒内圧上昇量の少なくとも一方が基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキングが発生すると判定してもよい。
また、前記実施形態では、第1筒内圧上昇量と第2筒内圧上昇量とを算出する場合、すなわち、2つの期間の筒内圧の上昇量に基づいてノッキングが発生するか否かを判定する場合に説明した。これに代えて、1つの期間の筒内圧の上昇量のみを算出し、これに基づいてノッキングが発生するか否かを判定してもよい。
前記実施形態では、ノック回避制御として、メイン噴射Q1の後に燃焼室6に燃料を噴射する追加噴射Q2を実施する場合について説明したが、ノック回避制御の具体的な構成はこれに限らない。例えば、燃料の代わりに、混合気の温度を低減可能な他の冷媒を燃焼室6内に供給する構成としてもよい。この冷媒としては、水や排気の一部が挙げられる。ただし、燃料を噴射する構成とすれば、インジェクタ14を利用してノック回避制御を実施することができるため、他の冷媒を噴射するための装置を別途設ける必要がなく、構造を簡素化できる。
また、前記実施形態では、追加噴射Q2の噴射量(追加噴射によって燃焼室6に供給される燃料の量)を1サイクル中に燃焼室6に供給される燃料の総量の10%以下とした場合について説明したが、追加噴射Q2の噴射量は10%より大きくしてもよい。
ただし、追加噴射Q2の噴射量が多くなると、この燃料の気化に伴って燃焼室6内の温度が大幅に低下するおそれがある。また、燃料と空気との混合が不十分となりスモークが生じやすい。そのため、追加噴射によって燃焼室6に供給される燃料の量は、前記のように設定されるのが好ましい。
また、気筒の幾何学的圧縮比は、15以上20以下に限らない。ただし、気筒の幾何学的圧縮比が15以上になると、ノッキングが生じやすい。そのため、このエンジンに前記の実施形態を適用すれば、効果的である。
また、前記実施形態では、メイン噴射Q1によって生じる全熱発生量のうちの20%程度の量の熱発生が生じる時期を、最適追加噴射時期として設定した場合について説明したが、最適追加噴射時期は、これに限らない。ただし、前記のように、追加噴射Q2の時期が遅くなると空気との混合が悪化してスモークの発生量が増大するおそれがある。そのため、最適追加噴射時期は、前記のように設定されるのが好ましい。
また、前記基準EGR率の具体的な値は前記に限らない。
1 エンジン本体
2 気筒
6 燃焼室
13 点火プラグ
14 インジェクタ(冷媒供給手段)
100 PCM
SN3 筒内圧センサ(検出手段)

Claims (5)

  1. ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒と、当該気筒内の圧力である筒内圧を検出する検出手段とを含むエンジンを制御する方法であって、
    前記検出手段により検出される筒内圧に基づいて、前記気筒内でのノッキングの発生を予測するノック予測工程と、
    前記ノック予測工程でノッキングが発生すると予測された場合に、前記気筒内の温度を低下させるための冷媒を前記気筒に供給するノック抑制工程とを含み、
    前記ノック予測工程は、
    圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量を算出し、算出した熱発生率の増加量が所定の基準増加量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第1予測ステップと、
    圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第2期間の開始から終了までの筒内圧の上昇量を算出し、算出した筒内圧の上昇量が所定の基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第2予測ステップとを含み、
    前記気筒内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が所定の基準EGR率未満のときは、前記第1予測ステップを含み且つ前記第2予測ステップを含まない手順によってノッキングの発生を予測し、前記EGR率が前記基準EGR率以上のときは、少なくとも前記第2予測ステップを含む手順によってノッキングの発生を予測する、ことを特徴とするエンジンの制御方法。
  2. 請求項1に記載のエンジンの制御方法において、
    前記気筒の幾何学的圧縮比は15以上且つ20以下に設定されており、前記気筒の有効圧縮比は、当該気筒の幾何学的圧縮比以下で且つこの幾何学的圧縮比との差が2以内になるように設定されており、
    前記基準EGR率は、10%以上且つ30%以下に設定されている、ことを特徴とするエンジンの制御方法。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの制御方法において、
    前記第2期間は、1燃焼サイクル中に前記気筒内に生じる全熱発生量の20%の熱量が発生したときに終了する期間である、ことを特徴とするエンジンの制御方法。
  4. ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒と、当該気筒内の圧力である筒内圧を検出する検出手段とを含むエンジンにおいて生じるノッキングを検出する方法であって、
    圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中に前記検出手段により検出され筒内圧に基づいて、前記第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量を算出し、算出した熱発生率の増加量が所定の基準増加量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第1予測ステップと、
    圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第2期間の開始から終了までの筒内圧の上昇量を算出し、算出した筒内圧の上昇量が所定の基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第2予測ステップとを含み、
    前記気筒内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が所定の基準EGR率未満のときは、前記第1予測ステップを含み且つ前記第2予測ステップを含まない手順によってノッキングの発生を予測し、前記EGR率が前記基準EGR率以上のときは、少なくとも前記第2予測ステップを含む手順によってノッキングの発生を予測する、ことを特徴とするエンジンのノック検出方法。
  5. ガソリンを含有する燃料と空気との混合気が燃焼する気筒を備えたエンジンの制御装置であって、
    前記気筒内の圧力である筒内圧を検出する検出手段と、
    前記気筒内の温度を低下させるための冷媒を前記気筒内へ供給する冷媒供給手段と、
    前記冷媒供給手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始する前の期間である第1期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第1期間の開始から終了までの熱発生率の増加量を算出し、算出した熱発生率の増加量が所定の基準増加量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第1予測部と、
    圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間に含まれ且つ前記混合気の燃焼が開始した後の期間である第2期間中に前記検出手段により検出された筒内圧に基づいて、前記第2期間の開始から終了までの筒内圧の上昇量を算出し、算出した筒内圧の上昇量が所定の基準圧力上昇量以上であるときに、ノッキング発生すると予測する第2予測部とを備え、
    前記気筒内の全ガス量に対する既燃ガス量の割合であるEGR率が所定の基準EGR率未満のときは、前記第1予測部を使用し且つ前記第2予測部を使用せずにノッキングの発生を予測し、前記EGR率が前記基準EGR率以上のときは、少なくとも前記第2予測部を使用してノッキングの発生を予測し、ノッキングの発生が予測された場合に、前記冷媒供給手段によって前記気筒内の温度を低下させるための冷媒を前記気筒に供給させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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