JP7124921B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼室が形成された気筒を備えたエンジンの制御装置に関する。
従来、エンジンの分野では、ノッキングが発生するのを防止するための種々の対策が行われている。具体的には、エンジン負荷が高く燃焼室内の温度が高い条件では、主たる燃焼とは別に燃焼室の外周部等において燃料と空気との混合気が自着火燃焼して高い圧力波が生じ、ノッキングつまりシリンダやピストンの振動が生じる。ノッキングが生じると、騒音が増大するとともにピストン等が損傷するおそれがあり、これを防止することが求められている。
例えば、特許文献1には、ノッキングが発生すると点火時期を遅角させるエンジンが開示されている。
特開2008-291758号公報
特許文献1のエンジンのようにノッキングを回避するために単純に点火時期を遅角する場合、エンジントルクが最も高くなる点火時期であるMBTよりも遅角側に基本的な点火時期が設定される運転条件では、点火時期の遅角によってエンジントルクが低下する。特に、圧縮比が高いときには、エンジントルクが大幅に低下するおそれがある。具体的には、圧縮比が高いときは、ノッキングが生じ易く、また、燃焼が急峻になって燃焼騒音の増大やNOx生成量が増えることから、MBTに対してかなり遅角側の時期に基本的な点火時期(エンジンの運転域、運転環境状態に応じた基本的な点火時期)が設定され、燃焼が圧縮上死点以降で始まる傾向が高くなる。その一方で、圧縮比が高いために、膨張行程初期でのクランク角度の変化に対するピストン位置の変化量が、圧縮比が低いときに比べて大きくなる。従って、圧縮比が高いときは、点火時期を基本的な点火時期に対してわずかな量しか遅角しなかったとしても、燃焼時のピストン位置が大幅に下方になり(圧縮上死点での位置からの離間量が大幅に大きくなり)、エンジントルクひいては燃費性能が大幅に低下してしまう。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、燃費性能を高く確保しつつノッキングを抑制できるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
前記課題に対して本願発明者らは鋭意研究の結果、点火時期を、MBTよりも遅角側のノッキングが生じない所定の点火時期(前記基本的な点火時期より遅角側の点火時期)から進角していくと、ノッキングが生じ出し、所定量進角した時点ではエンジン本体の信頼性低下につながる許容ノック強度を越えるノッキングが生じ出すが、さらに点火時期を進角させるとノッキングが生じなくなる、ないしは、ノッキングの強さが前記の許容ノック強度以下まで弱くなることを突き止めた。さらに、ノッキングを回避するために点火時期を、基本的な点火時期である基準点火時期から進角させたときと遅角させたときとでは、同じようにノッキングが生じない状態であっても、点火時期を進角させたときの方が遅角させたときよりも、得られるエンジントルクが高くなることを突き止めた。特に、圧縮比が高い高膨張比のエンジンにおいては、点火時期を基準点火時期よりも進角させたときの方が遅角させたときよりもエンジントルクが高くなる。
これは、次の理由によると考えられる。
点火時期を十分に進角側にすれば、比較的多量の燃料を早めに燃焼させることができ、その後に燃焼室の外周部等で局所的に過熱されてノッキングを発生させる燃料の量を少なく抑えてノッキングを抑制できる。
点火時期を進角側にすれば、クランク角度の変化に対するピストン位置の変化量が比較的小さいタイミングで燃料が燃焼することで、エンジンに多少の逆トルクが作用しても(ピストンに逆回転方向のトルクが多少作用しても)これを上回るエンジントルクを得ることができる。詳細には、点火時期を遅角側にすると、燃焼重心時期が、ピストンを効果的に押し下げる時期から大きく外れ、しかも、燃焼室の膨張代が比較的大きくなった時期で燃焼が進むため、燃焼速度も遅くなり大幅にエンジントルクが低下する。一方、点火時期を十分に進角側にすると(点火時期が圧縮上死点よりも大きく進角側に設定されると)、燃焼重心時期が圧縮上死点に近くなり(圧縮上死点付近となり)、燃焼重心時期を過ぎても速い燃焼速度が確保されるため、エンジンに多少の逆トルクが作用しても、点火時期を遅角側にしたときよりも高いエンジントルクを得ることができる。なお、燃焼重心時期とは、1燃焼サイクル中に生じる熱発生量の総量の50%の熱発生が生じる時期であって、燃焼によっての筒内圧力上昇がピークを迎える頃のクランク角度である。
これより、点火時期をMBTよりも遅角側に設定された基準点火時期よりも大きく進角側にすれば、ノッキングを回避ないしはノッキングが発生してもそのノッキングの強さを許容ノック強度以下まで弱くすることが(ノッキング時の瞬間的な気筒内圧力の増大を少なく)できる。ノッキングを回避あるいはノッキングの強さを許容ノック強度まで小さくできれば、エンジン本体の信頼性低下を抑制することができる。
本願発明は、この知見に基づいてなされたものであり、燃焼室が形成された気筒を備えたエンジンの制御装置であって、前記燃焼室内にガソリンを含有する燃料を供給する燃料供給手段と、前記燃料供給手段によって前記燃焼室内に供給された燃料と空気との混合気を点火する点火手段と、前記点火手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、エンジン負荷が所定の負荷よりも高い高負荷領域において、エンジントルクが最も高くなる点火時期であるMBTよりも遅角側に設定された基準点火時期に点火を行うとノッキングが生じる場合は、前記基準点火時期よりも進角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる点火進角制御を実施する、エンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量の最大値が予め設定された基準圧力増加率を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施することなく、前記基準点火時期よりも遅角側の時期で前記点火手段に点火を行わせることを特徴とする。
なお、前記ノッキングが生じる場合とは、エンジン本体の信頼性低下につながるノッキングであって、ノッキング強度が許容ノック強度を越える場合を指す。
この構成によれば、高負荷領域において、MBTよりも遅角側に設定された基準点火時期よりも進角側の時期で前記点火手段に点火を行わせることで、前記のような理由により、ノッキングの発生を抑制しつつも高いエンジントルクを得ること、つまりは、高い燃費性能を得ることができる。
また、基準点火時期に点火を行うとノッキングが生じる場合において、点火進角制御を実施すると、単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量の最大値が基準圧力増加率を超えるときは、前記点火進角制御を実施することなく、基準点火時期よりも遅角側の点火時期で混合気に点火を行うように構成されている。従って、前記基準点火時期よりも進角側の時期で点火したときよりも燃費性能は低下するが、より確実にノッキングを防止することができる。
これに対し、単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量の最大値が基準圧力増加率を超えないと予測されるときには、前記点火進角制御が実施されることになる。これにより、単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量が基準圧力増加率以上となって、燃焼騒音が所望のレベルを超えてしまう事態の発生を未然に防止できる。
前記構成において、気筒の有効圧縮比を変更可能な有効圧縮比変更手段を備え、
前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると前記燃焼室内の圧力の最大値が予め設定された基準圧力を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施するとともに、前記高負荷領域における気筒の有効圧縮比が前記点火進角制御を実施しないときよりも低くなるように前記有効圧縮比変更手段を制御する、のが好ましい。
この構成によれば、有効圧縮比の低減によって最大筒内圧を低く抑えることができ、ピストン等への悪影響を小さくしながら点火進角制御の実施によって燃費性能を高くしつつノッキングを抑制することができる。
また、前記構成とは別の構成として、前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると前記燃焼室内の圧力の最大値が予め設定された基準圧力を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施することなく、前記基準点火時期よりも遅角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる、ように構成してもよい。
この構成によっても、最大筒内圧を低く抑えることができ、ピストン等に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
前記構成において、前記制御手段は、前記点火進角制御の実施後にノッキングが生じた場合、あるいは、前記点火進角制御の実施によってもノッキングが生じると予測される場合は、前記基準点火時期よりも遅角側の遅角側点火時期で前記点火手段に点火を行わせる、のが好ましい。
このようにすれば、ノッキングが生じるのを(ノッキングが連続して生じるのを)より確実に防止できる。
ここで、気筒の幾何学的圧縮比が高いと、燃焼室内の温度が高くなってノッキングが生じやすい。また、幾何学的圧縮比が高いと、MBTよりも遅角側の範囲で点火時期を遅角させたときの点火時期の遅角量に対するエンジントルクの低下量が大きくなる。従って、本発明を、前記気筒の幾何学的圧縮比が15以上に設定されているエンジンに適用すれば、エンジントルクの低下を効果的に抑えつつノッキングを抑制できる。
本発明が適用されるエンジンとしては、前記高負荷領域の少なくとも一部の領域では、混合気の一部を前記点火手段による点火によって燃焼させた後に他の混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼が実施されるものが挙げられる。
以上説明したように、本発明のエンジンの制御装置によれば、燃費性能を高く確保しつつノッキングを抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかるエンジンシステムの構成を示した図である。 エンジンの制御系統を示すブロック図である。 制御マップを示した図である。 点火時期とノック強度および最大筒内圧との関係を示したグラフである。 (a)異なる点火時期での熱発生率を示した図である。(b)異なる点火時期での筒内圧を示した図である。 ノック回避制御の手順を示したフローチャートである。 第2実施形態に係るノック回避制御の手順を示したフローチャートである。 第3実施形態に係るノック回避制御の手順を示したフローチャートである。
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明のエンジンの制御装置が適用されるエンジンシステムの構成を示す図である。本実施形態のエンジンシステムは、4ストロークのエンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用の空気を導入するための吸気通路20と、エンジン本体1で生成された排気を排出するための排気通路30とを備える。
エンジン本体1は、例えば、4つの気筒2が図1の紙面と直交する方向に直列に配置された直列4気筒エンジンである。このエンジンシステムは車両に搭載され、エンジン本体1は車両の駆動源として利用される。本実施形態では、エンジン本体1は、ガソリンを含む燃料の供給を受けて駆動される。なお、燃料は、バイオエタノール等を含むガソリンであってもよい。
エンジン本体1は、気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に設けられたシリンダヘッド4と、気筒2に往復動(上下動)可能に嵌装されたピストン5とを有する。
ピストン5の上方には燃焼室6が形成されている。燃焼室6はいわゆるペントルーフ型であり、シリンダヘッド4の下面で構成される燃焼室6の天井面は吸気側および排気側の2つの傾斜面からなる三角屋根状をなしている。ピストン5の冠面には、その中心部を含む領域をシリンダヘッド4とは反対側(下方)に凹ませたキャビティが形成されている。なお、ここでは、ピストン5の位置や混合気の燃焼状態によらず気筒2の内側空間のうちピストン5の冠面と燃焼室6の天井面との間の空間を、燃焼室6という。
エンジン本体1の幾何学的圧縮比、つまり、ピストン5が下死点にあるときの燃焼室6の容積とピストン5が上死点にあるときの燃焼室6の容積との比は、15以上30以下(例えば20程度)に設定されている。
シリンダヘッド4には、吸気通路20から供給される空気を気筒2(燃焼室6)内に導入するための吸気ポート9と、気筒2内で生成された排気を排気通路30に導出するための排気ポート10とが形成されている。これら吸気ポート9と排気ポート10とは、気筒2毎にそれぞれ2つずつ形成されている。
シリンダヘッド4には、各吸気ポート9の気筒2側の開口をそれぞれ開閉する吸気弁11と、各排気ポート10の気筒2側の開口をそれぞれ開閉する排気弁12とが設けられている。
吸気弁11および排気弁12は、シリンダヘッド4に配設された一対のカム軸等を含む動弁機構により、クランク軸7の回転に連動して開閉駆動される。吸気弁11用の動弁機構には、吸気弁11の開閉時期を変更可能な吸気弁可変機構11a(図2参照)が内蔵されており、吸気弁11の開弁時期と閉弁時期とが運転条件等に応じて変更される。吸気弁11の開閉時期が変更されると、気筒2の有効圧縮比は変化する。このように、本実施形態では、吸気弁可変機構11aが気筒2の有効圧縮比を変更する有効圧縮比変更手段として機能する。
シリンダヘッド4には、燃料を噴射するインジェクタ(燃料供給手段)14が設けられている。インジェクタ14は、噴射口が形成された先端部が燃焼室6の天井面の中央付近に位置して燃焼室6の中央を臨むように取り付けられている。インジェクタ14は、その先端に複数の噴口を有し、燃焼室6の天井面の中央付近からピストン5の冠面に向かって、気筒2の中心軸を中心としたコーン状(詳しくはホローコーン状)に燃料を噴射するように構成されている。コーンのテーパ角(噴霧角)は、例えば90°~100°である。なお、インジェクタ14の具体的な構成はこれに限らず、単噴口のものであってもよい。
インジェクタ14は、不図示の高圧ポンプから圧送された燃料を燃焼室6内に噴射する。インジェクタ14の噴射圧は20MPa以上に設定されており、インジェクタ14からは高圧で燃料が噴射される。例えば、この噴射圧は、25MPa程度に設定されている。
シリンダヘッド4には、燃焼室6内の混合気を点火するための点火プラグ13が設けられている。点火プラグ13の先端には、火花を放電して混合気を点火し混合気に点火エネルギーを付与する電極が形成されている。点火プラグ13は、その先端が燃焼室6の天井面の中央付近に位置して燃焼室6の中央を臨むように配置されている。
吸気通路20には、上流側から順に、エアクリーナ21と、吸気通路20を開閉するためのスロットルバルブ22とが設けられている。本実施形態では、エンジンの運転中、スロットルバルブ22は基本的に全開もしくはこれに近い開度に維持されており、エンジンの停止時等の限られた運転条件のときにのみ閉弁されて吸気通路20を遮断する。
排気通路30には、排気を浄化するための浄化装置31が設けられている。浄化装置31は、例えば、三元触媒を内蔵している。
排気通路30には、排気通路30を通過する排気の一部をEGRガスとして吸気通路20に還流するためのEGR装置40が設けられている。EGR装置40は、吸気通路20のうちスロットルバルブ22よりも下流側の部分と排気通路30のうち浄化装置31よりも上流側の部分とを連通するEGR通路41、および、EGR通路41を開閉するEGRバルブ42を有する。また、本実施形態では、EGR通路41に、これを通過するEGRガスを冷却するためのEGRクーラ43が設けられており、EGRガスはEGRクーラ43にて冷却された後吸気通路20に還流される。
(2)制御系統
(2-1)システム構成
図2は、エンジンの制御系統を示すブロック図である。本実施形態のエンジンシステムは、PCM(パワートレイン・コントロール・モジュール、制御手段)100によって統括的に制御される。PCM100は、周知のとおり、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサである。
車両には各種センサが設けられており、PCM100はこれらセンサと電気的に接続されている。例えば、シリンダブロック3には、クランク軸7の回転角度ひいてはエンジン回転数(エンジンの回転速度)を検出するクランク角センサSN1が設けられている。また、吸気通路20を通って各気筒2に吸入される空気の量と温度とをそれぞれ検出するエアフローセンサSN2と吸気温センサSN3とが設けられている。また、シリンダヘッド4には、燃焼室6内の圧力である筒内圧を検出する筒内圧センサSN4が設けられている。筒内圧センサSN4は、各気筒2にそれぞれ1つずつ設けられている。また、車両には、運転者により操作される図外のアクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサSN5が設けられている。
PCM100は、これらセンサSN1~SN5等からの入力信号に基づいて種々の演算を実行して、点火プラグ13、インジェクタ14、スロットルバルブ22、EGRバルブ42、吸気弁可変機構11a等のエンジンの各部を制御する。
(2-2)基本制御
図3は、横軸をエンジン回転数、縦軸をエンジン負荷とした制御マップであり、制御内容に応じてエンジンの運転領域が区画されている。具体的には、エンジン負荷が予め設定された基準負荷(所定の負荷)Tq1以下でありノッキングが生じ難い低負荷領域Bと、エンジン負荷が基準負荷Tq1よりも高くノッキングが生じやすい高負荷領域Aとに区画されている。高負荷領域Aでは、ノッキングの発生を抑制するべく、後述するノック回避制御が実施される。本実施形態では、前記のように、エンジン本体1の幾何学的圧縮比が15以上に設定されており、燃焼室6内の温度が非常に高い温度にまで高められる。従って、特にノッキングが生じやすい。高負荷領域Aは、さらに、エンジン回転数が予め設定された基準回転数N1未満の高負荷低速領域A1と、エンジン回転数が基準回転数N1以上の高負荷高速領域A2とに区画されている。
低負荷領域Bおよび高負荷低速領域A1では、点火アシストによる圧縮自着火燃焼(SPCCI燃焼、SPCCI:SPark Controlled Compression Ignition)が実施される。圧縮自着火燃焼では、まず、圧縮上死点(TDC)よりも前にインジェクタ14から燃焼室6内に燃料が噴射される。この燃料は圧縮上死点付近までに空気と混合する。燃焼室6に形成されたこの混合気に、圧縮上死点付近において点火プラグ13から放電が行われる。これにより、点火プラグ13周りの混合気が強制的に着火される。そして、点火プラグ13周りから周囲に火炎が伝播していき、周囲の混合気が昇温されて自着火する。
一方、高負荷高速領域A2では、混合気を所望の時期に自着火させることが困難になるため、通常のガソリンエンジンにおいて採用されるSI燃焼(火花点火燃焼、SI:Spark Ignition)を実施する。SI燃焼は、混合気のほぼ全体を火炎伝播によって燃焼させる燃焼形態であり、圧縮上死点付近において点火プラグ13から放電が行われて、点火プラグ13周りの混合気が強制的に着火される。そして、点火プラグ13周りから周囲に火炎が伝播していき、残りの混合気が火炎伝播によって強制的に燃焼する。
低負荷領域Bでは、燃焼室6の混合気の空燃比が理論空燃比となるようにインジェクタ14により燃焼室6に噴射される燃料量(以下、適宜、噴射量という)が設定されている。具体的には、PCM100は、要求されるエンジントルクに対応する空気量を算出し、この空気量が実現されるようにスロットルバルブ22およびEGRバルブ42の開度を変更する。次に、PCM100は、燃焼室6に導入される空気量を算出し、この空気量に対して空燃比が理論空燃比となる燃料の量を算出して、噴射量に設定する。
高負荷領域Aにおいても、基本的には、燃焼室6の混合気の空燃比が理論空燃比となるように噴射量が設定されている。
(2-3)ノック回避制御
図4、図5(a)、図5(b)を用いて、高負荷領域Aにて実施されるノック回避制御の概要について説明する。図4は、点火時期(クランク角)とノッキングの強さ(以下、ノック強度という)、および、点火時期と筒内圧の最大値である最大筒内圧との関係を示したグラフである。図5(a)は、熱発生率のクランク角変化を示した図である。また、図5(b)は、図5(a)に対応する図であって筒内圧のクランク角変化を示した図である。図4に示したノック強度は、筒内圧の波形に含まれる所定の周波数以上の波形の振幅の最大値である。図5(a)、図5(b)の各ラインは、それぞれ、点火時期が互いに異なる運転条件での熱発生率、筒内圧を示している。
燃費性能を高めるためは(エンジントルクを高くするためは)、点火時期を、エンジントルクが最も高くなる時期であるMBT(Minimum spark advance for Best Torque)に設定するのが好ましい。しかしながら、高負荷領域Aでは、燃焼室6内の温度・圧力が高くなることで、点火時期をMBTとするとノッキングが生じやすい。特に、幾何学的圧縮比が15以上の高圧縮比エンジンにおいては、高負荷領域Aでは、燃焼室6内の温度・圧力が高くなることで、点火時期をMBTとすると、必ずノッキングが生じ、さらには、燃焼が急峻となって燃焼騒音やNOx生成量が多くなる傾向にある。これに対して、点火時期をMBTよりもかなり遅くした遅角側(膨張行程)にすれば、燃焼室6内の温度・圧力が低く抑えられるときに燃焼を生じさせることができ、ノッキングを抑制できるとともに燃焼騒音やNOx生成量を抑制できる。
ここで、本明細書および請求項においてノッキングが生じる(生じた)というのは、許容されないノッキングが生じることをいい、ノッキングが単純に生じる(生じた)場合と、許容されないノッキングが生じる(生じた)場合の両方とが含まれる。
前記より、高負荷領域Aでは、後述するように、基本的な点火時期である基準点火時期を、MBTよりも遅角側の時期に設定する。
ただし、加速時等において燃焼室6内の混合気の空燃比が所望の値からずれたとき等では点火時期を基準点火時期にしてもノッキングが生じる場合がある。ここで、このような場合において、点火時期をさらに遅角側にすればノッキングを抑制することはできる。しかし、基準点火時期がMBTよりも遅角側に設定された場合では、さらに点火時期が遅角側に変更されると、多くの混合気が圧縮上死点よりも非常に遅角側の時期で燃焼する(つまり、燃焼重心時期が圧縮上死点よりも非常に遅角側の時期となる)ことになるため、エンジントルクが大幅に低下する(燃費性能が非常に悪化する)。なお、燃焼重心時期は、1燃焼サイクル中に生じる熱発生量の総量の50%の熱発生が生じる時期(角度)である。
これに対して、本願発明者らは鋭意研究の結果、点火時期を、MBTよりも遅角側のノッキングが生じない時期から進角していくと、所定量進角した時点でノッキングが生じ出すが(ノック強度が増大するが)、さらに点火時期を進角させるとノッキングが生じなくなる(ノック強度が小さくなる)ことを突き止めた。つまり、図4の上側のグラフに示すように、ノック強度が高くなるのは(エンジンの信頼性等から規定される所定の許容ノック強度よりもノック強度が高くなるのは)、所定のノック領域R2に点火時期が設定されたときであり、このノック領域R2よりも遅角側の遅角側領域R3とノック領域R2よりも進角側の進角側領域R1とに点火時期を設定した場合には、ノック強度を小さくできる(ノック強度を許容ノック強度よりも小さくできる)ことが分かった。なお、許容ノック強度は、エンジンの信頼性を確保することができるノック強度の最大値であり、エンジンの信頼性等から規定される。また、この許容ノック強度は0であってもよい。ここで、図4に示すように、ノック領域R2には圧縮上死点が含まれる。また、図4においてMBTは、ノック領域R2内に存在する。例えば、MBTはノック領域R2のおよそ中央の時期となる。
このように、点火時期を進角側領域R1内の時期まで進角させることでノック強度を小さくできる(ノッキングを回避できる)のは、次の理由によると考えられる。つまり、点火時期を十分に進角側の時期にすれば、燃焼室6内がより高温高圧の状態で点火エネルギーが付与されることも手伝って、ある程度の燃料を早めに燃焼させることができる結果、燃焼室の外周部等で局所的に過熱されてノッキングを発生させる燃料の量を少なく抑えることができ、ノック強度が小さくなると考えられる。
また、本願発明者らは、同じようにノッキングが生じないとき(ノック強度が同レベルとなるとき)であっても、点火時期を進角側領域R1内の時期に設定した方が、エンジンに多少の逆トルクが作用しても、点火時期を遅角側領域R3内の時期に設定したときよりも、エンジントルクが高くなることを突き止めた。
これは、点火時期を進角側領域R1内の時期にしたときの方が、点火時期を遅角側領域R3内の時期にしたときよりも、大半の混合気が圧縮上死点により近い時期に燃焼することで(燃焼重心時期が圧縮上死点に近くなることで)、燃焼温度が高くなり燃焼速度が速くなるためと考えられる。
具体的に、図5(a)の熱発生率dQ1は、点火時期を第1領域R1に含まれる時期のうち最も遅角側の時期である第1時期CA1に設定したときの熱発生率である。図5(a)の熱発生率dQ0は、点火時期を第1時期CA1よりさらに進角側の限界時期CA0に設定したときの熱発生率である。図5(a)の熱発生率dQ2は、点火時期を第2領域R2に含まれる時期のうち遅角側の時期である第2時期CA2に設定したときの熱発生率である。図5(a)の熱発生率dQ3は、点火時期を第2時期CA2よりも遅角側の第3領域R3に含まれる時期のうち最も進角側の時期である第3時期CA3に設定したときの熱発生率である。
図5(a)の熱発生率の比較から明らかなように、遅角側領域R3の時期のうち最も進角側の時期である第3時期CA3に点火時期を設定した場合は、熱発生率dQ3で示されているように、燃焼期間が非常に長くなる。これに対して、進角側領域R1に含まれる第1時期CA1に点火時期に設定した場合は、熱発生率dQ1で示されているように、燃焼期間が短く抑えられる。
ノッキングを回避するために遅角側領域R3内の時期で、第3時期CA3よりも遅角側に点火時期を設定した場合は、圧縮上死点から比較的大きく離れた時期であってピストン5の圧縮上死点からの低下量が多い状態で大半の混合気が燃焼することになるため、燃焼エネルギーを効率よくピストン5を押し下げる力に変換することができない。これに対して、進角側領域R1に含まれる第1時期CA1を点火時期に設定した場合は、主に圧縮上死点付近で燃焼が生じることで燃焼エネルギーを効率よくピストン5を押し下げる力に変換することができ、エンジントルクを高くできる。
また、クランク角の変化に対する燃焼室6の容積変化は、圧縮上死点から離れるほど大きくなる(圧縮行程の後半および膨張行程の前半において)。そのため、遅角側領域R3内の時期に点火時期を設定した場合は、点火時期の遅角量に対する、大半の混合気が燃焼する時期(燃焼重心時期)での燃焼室6の容積の変化量が大きくなる。従って、遅角側領域R3内の時期に点火時期を設定した場合は、点火時期を遅角させたときにその遅角量に対するエンジントルクの低下量も大きくなる。
一方、図4、および、図5(b)に示すように、点火時期を進角させていくと、最大筒内圧が上昇していく。最大筒内圧が所定の圧力を超えるとピストン5等の損傷を引き起こすおそれがあることが分かっている。そのため、最大筒内圧はこの所定の圧力以下に抑えることが求められる。具体的に、図5(b)の筒内圧P0、P1、P2、P3はそれぞれ図5(a)の熱発生率dQ0、dQ1、dQ2、dQ3に対応する図であって、点火時期をそれぞれ限界時期CA0、第1時期CA1、第2時期CA2、第3時期CA3に設定したときの筒内圧であり、限界時期CA0まで点火時期を進角させる最大筒内圧は前記の所定の圧力まで上昇する。
これより、最大筒内圧を所定の圧力以下に抑え、且つ、ノック強度を許容ノック強度以下にできる範囲、つまり、点火時期を設定することが可能な範囲は、進角側領域R1の一部の領域R10である。この領域R10は非常に狭い範囲である。
以上の知見より、本実施形態では、高負荷領域Aにおいて、基本的に点火時期をMBTよりも遅角側の時期にする。そして、基準点火時期で点火を行っても、ノック強度が許容ノック強度を超えてしまう、つまり、許容されないノッキングが生じるおそれがある、あるいは実際に許容されないノッキングが生じるときには、点火時期を基準点火時期から遅角するのではなく、点火時期を進角側領域R1に含まれる時期まで進角させ、これにより、エンジントルクを高く維持する(燃費性能を高く維持する)。
図6のフローチャートを用いて、ノック回避制御の具体的な流れについて説明する。なお、このフローチャートの各ステップは、高負荷領域Aでエンジンが運転されているときに実行される。つまり、PCM100は、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とからエンジンがどの運転領域で運転されているかを判別する。そして、エンジンが高負荷領域Aにて運転されていると判別するとステップS1を実施する。なお、この判別ステップにおいて、エンジン回転数は、クランク角センサSN1によって検出された値が用いられる。エンジン負荷は、アクセル開度センサSN5により検出されたアクセル開度とエンジン回転数とに基づいて算出される。
ステップS1では、PCM100は、まず、基準点火時期を設定する。基準点火時期は予め設定されてPCM100に記憶されている。
本実施形態では、エンジン回転数とエンジン負荷とに対する基準点火時期が実験等により求められてPCM100にマップで記憶されている。ステップS1では、このマップから現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する基準点火時期を抽出する。
ステップS1の後はステップS2に進む。ステップS2では、PCM100は、ノッキングが生じるか否かを判定(予測)する。
本実施形態では、最後に算出された燃焼重心時期(以下、現状の燃焼重心時期という)と、燃焼室6内のガスの状態量とに基づいて、ノッキングが生じるか否かを予測する。燃焼重心時期は、筒内圧を用いて熱発生量を算出することで求めることができる。
具体的には、PCM100は、筒内圧センサSN4によって検出された筒内圧を用いて、常時、燃焼重心時期を算出している。燃焼重心時期は、燃焼が終了した後(例えば、膨張行程終了後)に算出される。PCM100は、算出した現状の燃焼重心時期と、予め記憶している基準値との差を算出する。この基準値は、燃焼室6の壁面温度等が所定値であり、燃焼室6内のEGRガス量や燃焼室6に供給された燃料量等が指令値通りであり、且つ、基準点火時期で正確に点火が行われたとき、に得られる燃焼重心時期である。この基準値は、エンジン回転数とエンジン負荷とについて予め実験等により求められてPCM100に記憶されている。
また、PCM100は、燃焼室6内のガスの状態量として、吸気弁11が閉弁した後の燃焼室6内の吸気量、吸気の温度、EGRガスの量等を推定する。これらは、エアフローセンサSN1の検出値、クランク角センサSN2の検出値、吸気温センサSN4の検出値、EGRバルブ42の開度の指令値等に基づいて推定される。
PCM100は、算出した燃焼重心時期と基準値との差および推定した燃焼室6内のガスの状態量から、ノッキングが生じるか否かを予測する。例えば、検出された燃焼重心時期が基準値よりも大幅に進角側であるときや吸気の温度が高いときは、想定しているよりも混合気が燃焼しやすい状態であり、ノッキングが生じると予測される。
ステップS2の判定がNOであって基準点火時期で点火を行ってもノッキングが生じないと予測されたときは、ステップS11に進む。ステップS11では、PCM100は、点火時期を基準点火時期に決定し、点火プラグ13に基準点火時期で点火を行わせる。
ステップS2の判定がYESであってノッキングが生じると予測されるときは、ステップS3に進む。
ステップS3では、PCM100は、点火時期の候補として第1点火時期(進角側点火時期)と第3点火時期(遅角側点火時期)とを設定する。
第3点火時期は、遅角側領域R3内の時期であって基準点火時期よりも遅角側で且つ圧縮上死点よりも遅角側の時期に設定される。PCM100は、ステップS1で設定した基準点火時期から予め設定された第1角度だけ遅角側の時期を第3点火時期に設定する。なお、ステップS2の判定がYESであってノッキングが生じると予測されるときは、基準点火時期は、ノッキングが生じる(ノック強度が許容ノック強度を超える)第2領域R2にあることになる。そのため、点火時期を基準点火時期よりも遅角側の第3点火時期としてこの時期に点火すれば、点火時期を基準点火時期としたときよりも燃焼重心時期が膨張行程のより遅い時期になるため、ノッキングは生じ難くなる。
第1点火時期は、進角側領域R1内の時期であって基準点火時期よりも進角側の時期に設定される。本実施形態では、第1点火時期は、進角側領域R1に含まれる点火時期のうち最も遅角側の時期、つまり、前記の第1時期CA1に設定される。前記のように、第1点火時期に設定される第1時期CA1は、この時期で点火を行えばノッキングが生じず燃費性能が比較的高くなる(得られるエンジントルクが比較的高くなる)時期である。
ステップS3の次はステップS4に進む。ステップS4では、PCM100は、点火時期を第1点火時期としたときの最大筒内圧Pmaxを予測して、予測した最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下となるか否かを判定する。基準圧力は、筒内圧がこの値を超えるとピストン5等の損傷につながるおそれのある圧力であり、予め設定されてPCM100に記憶されている。
本実施形態では、現状の燃焼重心時期と燃焼室6内のガスの状態量とステップS3で設定した第1点火時期とに基づいて、点火時期を第1点火時期としたときの最大筒内圧Pmaxを予測し、これと基準圧力とを比較する。
ステップS4の判定がYESの場合はステップS5に進む。ステップS5では、PCM100は、点火時期を第1点火時期としたときの筒内圧の増加率(単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量)であるdP/dθの最大値を予測して、予測したdP/dθの最大値が基準圧力増加率以下となるか否かを判定する。基準圧力増加率は、dP/dθがこの値を超えると燃焼騒音が所定のレベルを超える値であり、予め設定されてPCM100に記憶されている。
本実施形態では、現状の燃焼重心時期と燃焼室6内のガスの状態量とステップS3で設定した第1点火時期とに基づいて、点火時期を第1点火時期としたときのdP/dθの最大値を予測する。
ステップS5の判定がYESの場合はステップS6に進む。ステップS6では、PCM100は、点火時期を第1点火時期に決定する。そして、PCM100は、点火プラグ13に第1点火時期で点火を行わせる点火進角制御を実施する。
一方、ステップS4の判定がNO、あるいはステップS5の判定がNOのときは、ステップS10に進む。
ステップS10では、PCM100は、点火時期を第3点火時期に決定し、点火プラグ13に第3点火時期で点火を行わせる。
このように、本実施形態では、基準点火時期で点火を行うとノッキングが生じると予測されたときは、最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超えない、且つ、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えない限りにおいて、点火時期を基準点火時期よりも進角側の第1点火時期にして、この第1点火時期に混合気に点火を行う。一方、基準点火時期で点火を行うとノッキングが生じると予測されたときにおいて、点火時期を第1点火時期とすると、最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えるときは、点火時期を、基準点火時期よりも遅角側の第3点火時期にして、この第3点火時期に混合気に点火を行う。そして、基準点火時期で点火を行うとノッキングが生じないと予測されたときにのみ、基準点火時期(第2点火時期)に混合気に点火を行う。
(3)作用等
以上のように、本実施形態では、高負荷領域Aにおいて、MBTよりも遅角側に設定された基準点火時期に点火を行うとノッキングが生じる場合には、点火時期の候補の一つに、進角側領域R1に含まれて基準点火時期よりも進角側の第1点火時期を設定する。そして、この第1点火時期で点火すると、最大筒内圧が基準圧力を超えない、且つ、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えないときは、この第1点火時期で混合気に点火を行う。
そのため、点火時期を基準点火時期よりも遅角側の時期にして、基準点火時期よりもさらに遅角側の時期に点火を行う場合に比べて、燃費性能を高くしながらノッキングを防止することができる。
また、本実施形態では、最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超えないと予測されるときに、点火時期が第1点火時期とされている。そのため、点火時期が第1点火時期とされることで最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超えてしまい、これによって、ピストン等に悪影響が及ぼされることを防止できる。
また、本実施形態では、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えないと予測されるときに、点火時期が第1点火時期とされている。そのため、点火時期が第1点火時期とされることで、dP/dθが基準圧力増加率以上となり、これによって、燃焼騒音が所望のレベルを超えることを防止できる。
また、基準点火時期に点火を行うとノッキングが生じる場合において、第1点火時期で点火すると、最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えるときは、基準点火時期よりも遅角側の第3点火時期で混合気に点火を行うように構成されている。従って、第1点火時期で点火したときよりも燃費性能は低下するが、より確実にノッキングを防止することができる。
(4)第2実施形態
図7は、第2実施形態に係るノック回避制御のフローチャートである。第2実施形態は、第1実施形態に対して、ステップS4あるいはステップS5にてNOと判定されたときに進むステップ(ステップS21、S22、S23)の制御内容が異なっている。これらのステップS21、S22、S23を除くステップは、上記で説明した実施形態である第1実施形態と第2実施形態とで同じであり、ここでは、ステップS21、S22、S23を除くステップの詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、ステップS4あるいはステップS5にてNOと判定されると、ステップS21に進む。
ステップS21では、PCM100は、点火時期を第1点火時期とし、且つ、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量よりも予め設定された基準低減量だけ少なくしたとき(以下、適宜、噴射量を低減させたときという)の最大筒内圧Pmaxを予測して、予測した最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下になるか否かを判定する。基本噴射量は、通常の運転時(後述するステップS23の実施時を除く運転時)のインジェクタ14の噴射量であり、要求されるエンジントルクに対応する燃料の量である。基準低減量は、例えば、基本噴射量の10%以下程度の量であって、予め設定されてPCM100に記憶されている。
ステップS21の判定がYESであって予測した最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下になるときは、ステップS22に進む。ステップS22では、点火時期を第1点火時期とし(点火進角制御を実施し)、且つ、噴射量を低減させたときのdP/dθの最大値を予測して、予測したdP/dθの最大値が基準圧力増加率以下になるか否かを判定する。
ステップS22判定がYESであって予測したdP/dθの最大値が基準圧力増加率以下になるときは、ステップS23に進む。ステップS23では、PCM100は、点火時期を第1点火時期に決定する。また、ステップS23では、インジェクタ14の噴射量を、基本噴射量から基準低減量だけ低減した量にする。
一方、ステップS21の判定がNO、あるいは、ステップS22の判定がNOの場合は、ステップS10に進み、点火時期を第3点火時期にする。なお、この第2実施形態において、ステップS10では、噴射量は基本噴射量とされる。
インジェクタ14の噴射量が低減すると、燃焼量が低下するため最大筒内圧PmaxおよびdP/dθも低下する。これに対して、第2実施形態では、前記のように、高負荷領域Aにおいて、基準点火時期で点火を行うとノッキングが生じると予測され、且つ、最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えると予測されたときであっても、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減すれば最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下となり、且つ、dP/dθの最大値が基準圧力増加率以下となるときは、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減しつつ第1点火時期で混合気に点火を行う。そして、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減しても、第1点火時期で点火時期を点火すると最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えるときに、点火時期を第3点火時期とする。
従って、第2実施形態によれば、ピストン等への悪影響を防止し、燃焼騒音が所望のレベルを超えるのを防止しながら、第1点火時期で点火を行う機会を多くすることができ、ノッキングを抑制しつつ燃費性能をより一層高めることができる。
(5)第3実施形態
また、前記実施形態に代えて、ノック回避制御を図8に示すように構成してもよい。図8は、第3実施形態に係るノック回避制御のフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、ステップS31、S32、S33を除くステップは第1実施形態の同符号のステップと同じであるので、ステップS31、S32、S33を除くステップの説明はここでは省略する。
第2実施形態では、ステップS4あるいはステップS5にてNOと判定されると、ステップS31に進む。
ステップS31では、PCM100は、点火時期を第1点火時期とし且つ気筒2の有効圧縮比を点火進角用圧縮比にしたときの筒内圧の最大値を予測して、予測した最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下になるか否かを判定する。点火進角用圧縮比は、後述するステップS33を実施しないときの有効圧縮比(通常の有効圧縮比)よりも小さい値に設定されている。例えば、ステップS33を実施しないときは、有効圧縮比はほぼ幾何学的圧縮比(本実施形態では、15)とされる。これに対して、点火進角用圧縮比は、幾何学的圧縮比の0.65~0.8倍程度の値に設定されている。本実施形態では、幾何学的圧縮比が15であるのに対して、点火進角用圧縮比は10以上12以下の値(例えば、11)に設定されている。
ステップS31の判定がYESであって予測した最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下になるときは、ステップS32に進む。ステップS32では、点火時期を第1点火時期とし且つ気筒の有効圧縮比を点火進角用圧縮比にしたときのdP/dθの最大値を予測して、予測したdP/dθの最大値が基準圧力増加率以下になるか否かを判定する。
ステップS32の判定がYESであって予測したdP/dθの最大値が基準圧力増加率以下になるときは、ステップS33に進む。ステップS33では、PCM100は、点火時期を第1点火時期にする(点火進角制御を実施する)。
また、ステップS33では、気筒の有効圧縮比を点火進角用圧縮比に変更する。具体的には、PCM100は、有効圧縮比が点火進角用圧縮比となるように、吸気弁可変機構11aによって吸気弁11の閉弁時期を変更する。前記のように、テップS33を実施しないときの有効圧縮比は点火進角用圧縮比よりも大きい。そのため、ステップS33では、通常時に対して有効圧縮比が低減されることになる。本実施形態では、高負荷領域Aにおいて、吸気弁11の閉弁時期は、吸気下死点よりも遅角側とされており、ステップS33では、吸気弁11の閉弁時期が遅角されることで有効圧縮比が低減される。
一方、ステップS31の判定がNO、あるいは、ステップS32の判定がNOの場合は、ステップS10に進み、点火時期を第3点火時期にする。なお、この第3実施形態において、ステップS10では、噴射量は基本噴射量とされ、有効圧縮比は通常時の有効圧縮比とされる。
有効圧縮比が低減すると、筒内圧が低下するため、最大筒内圧PmaxおよびdP/dθも低下する。これに対して、前記のように、第3実施形態では、高負荷領域Aにおいて、基準点火時期で点火を行うとノッキングが生じると予測され、且つ、最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えると予測されたときであっても、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減すれば最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下となり、且つ、dP/dθの最大値が基準圧力増加率以下となるときは、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減しつつ第1点火時期で混合気に点火を行う。そして、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減しても、第1点火時期で点火時期を点火すると最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えるときに、点火時期を第3点火時期とする。
従って、第3実施形態によれば、ピストン等への悪影響を防止し、燃焼騒音が所望のレベルを超えるのを防止しながら、第1点火時期で点火を行う機会を多くすることができる。従って、ノッキングを抑制しつつ燃費性能をより一層高めることができる。
(6)その他の変形例
気筒の幾何学的圧縮比は、15以上に限らない。ただし、気筒の幾何学的圧縮比が15以上になると、ノッキングが生じやすい。そのため、このように気筒の幾何学的圧縮比が、15以上のエンジンに前記の実施形態を適用すれば、効果的である。
また、前記実施形態では、ノッキングが生じるか否かを予測し、ノッキングが生じると予測されたときに点火時期を変更する場合について説明したが、これに代えて、実際にノッキングが発生したか否かを検出し、ノッキングが発生したときの次の燃焼サイクルで点火時期を変更するようにしてもよい。そして、この場合には、ノックセンサ等の検出値に基づいてノッキングが発生したか否かを判定するように構成してもよい。
具体的には、図6~8のフローチャートにおいて、ステップS2を省略し、ステップS3の後に、ノッキングが発生したか否かを判定するステップを実施する。詳細には、1燃焼サイクル前の燃焼サイクルにおいてノッキングが発生したか否かを判定する。そして、この判定がYESであってノッキングが発生したときはステップS4に進み、この判定がNOであってノッキングが生じていないときにはステップS11に進むようにしてもよい。
このようにすれば、ノッキングが連続して生じるのを確実に防止することができる。
また、前記のように、前記の点火進角制御を実施すれば、基本的にノッキングを回避することはできる。しかしながら、混合気の燃焼状態等が想定した状態からずれたとき等には、点火進角制御を実施してもノッキングが生じるおそれがある。そのため、点火進角制御の実施後にノッキングが発生した場合には、次の燃焼サイクルにおいて、点火時期を第3点火時期に設定するようにしてもよい。具体的には、図6~8のフローチャートにおいて、点火進角制御の実施後にノッキングが発生したと判定された場合は、第3点火時期を設定した後ステップS10に進み、点火時期を第3点火時期に設定するようにしてもよい。
このようにすれば、ノッキングが連続して生じるのをより確実に防止することができる。
また、前記実施形態では、第1点火時期を進角側領域R1のうち最も遅角側の時期とした場合について説明したが、第1点火時期はMBTよりも進角側の時期であればよく、その具体的な時期は前記に限らない。
また、図6、図7、図8のフローチャートにおいて、ステップS5は省略してもよい。
また、前記第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減しても、第1点火時期で点火時期を点火すると最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えるときであっても、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減すれば最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下となり、且つ、dP/dθの最大値が基準圧力増加率以下となるときは、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減し、且つ、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減しながら、点火時期を第1点火時期に設定するように構成してもよい。あるいは、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減しても、第1点火時期で点火時期を点火すると最大筒内圧Pmaxが基準圧力を超える、あるいは、dP/dθの最大値が基準圧力増加率を超えるときであっても、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減すれば最大筒内圧Pmaxが基準圧力以下となり、且つ、dP/dθの最大値が基準圧力増加率以下となるときは、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減し、且つ、有効圧縮比を点火進角用圧縮比まで低減しながら、点火時期を第1点火時期に設定するように構成してもよい。
また、図6~図8のフローチャートにおいて、ステップS5とステップS6との間や、ステップS22とステップS23の間や、ステップS32とステップS33の間にノッキングが生じるか否かの判定を追加してもよい。
具体的には、図6~図8のフローチャートにおいて、ステップS5の判定がYESとなったときに、ステップS6に進む前に、点火時期を第1点火時期としたときにノッキングが生じるか否かを予測して、この判定がNOであってノッキングが生じないと予測されたときにのみステップS6に進む(点火時期を第1点火時期に決定する)ようにしてもよい。そして、前記判定がYESであって、点火時期を第1点火時期としても、ノッキングが生じると予測されたときは、ステップS10またはステップS21、S31に進むようにしてもよい。
また、図7のフローチャートにおいて、ステップS22の判定がYESとなったときに、ステップS23に進む前に、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減した量とし、点火時期を第1点火時期としたときにノッキングが生じるか否かを予測して、この判定がNOであってノッキングが生じないと予測されたときにのみステップS23に進む(点火時期を第1点火時期に決定し、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減した量にする)ようにしてもよい。そして、前記判定がYESであって、インジェクタ14の噴射量を基本噴射量から基準低減量だけ低減し、点火時期を第1点火時期としても、ノッキングが生じると予測されたときは、ステップS10に進んで点火時期を第3点火時期に決定するように構成してもよい。
また、図8のフローチャートにおいて、ステップS32の判定がYESとなったときに、ステップS33に進む前に、有効圧縮比を点火進角用圧縮比にし、点火時期を第1点火時期としたときにノッキングが生じるか否かを予測して、この判定がNOであってノッキングが生じないと予測されたときにのみステップS23に進む(点火時期を第1点火時期に決定し、有効圧縮比を点火進角用圧縮比にする)ようにしてもよい。そして、前記判定がYESであって、有効圧縮比を点火進角用圧縮比にし、点火時期を第1点火時期としても、ノッキングが生じると予測されたときは、ステップS10に進んで点火時期を第3点火時期に決定するように構成してもよい。
2 気筒
6 燃焼室
11a 吸気弁可変機構(有効圧縮比変更手段)
13 点火プラグ(点火手段)
14 インジェクタ(燃料供給手段)
100 PCM(制御手段)

Claims (5)

  1. 燃焼室が形成された気筒を備えたエンジンの制御装置であって、
    前記燃焼室内にガソリンを含有する燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記燃料供給手段によって前記燃焼室内に供給された燃料と空気との混合気を点火する点火手段と、
    前記点火手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、エンジン負荷が所定の負荷よりも高い高負荷領域において、エンジントルクが最も高くなる点火時期であるMBTよりも遅角側に設定された基準点火時期に点火を行うとノッキングが生じる場合は、前記基準点火時期よりも進角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる点火進角制御を実施する、エンジンの制御装置であって、
    前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量の最大値が予め設定された基準圧力増加率を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施することなく、前記基準点火時期よりも遅角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる、エンジンの制御装置において、
    気筒の有効圧縮比を変更可能な有効圧縮比変更手段を備え、
    前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると前記燃焼室内の圧力の最大値が予め設定された基準圧力を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施するとともに、前記高負荷領域における気筒の有効圧縮比が前記点火進角制御を実施しないときよりも低くなるように前記有効圧縮比変更手段を制御する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 燃焼室が形成された気筒を備えたエンジンの制御装置であって、
    前記燃焼室内にガソリンを含有する燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記燃料供給手段によって前記燃焼室内に供給された燃料と空気との混合気を点火する点火手段と、
    前記点火手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、エンジン負荷が所定の負荷よりも高い高負荷領域において、エンジントルクが最も高くなる点火時期であるMBTよりも遅角側に設定された基準点火時期に点火を行うとノッキングが生じる場合は、前記基準点火時期よりも進角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる点火進角制御を実施する、エンジンの制御装置であって、
    前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると単位クランク角度あたりの筒内圧の増加量の最大値が予め設定された基準圧力増加率を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施することなく、前記基準点火時期よりも遅角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる、エンジンの制御装置において、
    前記制御手段は、前記点火進角制御を実施すると前記燃焼室内の圧力の最大値が予め設定された基準圧力を超えると予測されるときは、前記点火進角制御を実施することなく、前記基準点火時期よりも遅角側の時期で前記点火手段に点火を行わせる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの制御装置において、
    前記制御手段は、前記点火進角制御の実施後にノッキングが生じた場合、あるいは、前記点火進角制御の実施によってもノッキングが生じると予測される場合は、前記基準点火時期よりも遅角側の遅角側点火時期で前記点火手段に点火を行わせる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のエンジンの制御装置において、
    前記気筒の幾何学的圧縮比は、15以上に設定されている、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のエンジンの制御装置において、
    前記高負荷領域の少なくとも一部の領域では、混合気の一部を前記点火手段による点火によって燃焼させた後に他の混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼が実施される、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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