JP6848860B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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    • B41J3/60Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for printing on both faces of the printing material

Description

この発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、紫外線(UV)などのエネルギー線の照射といった所定の処理により硬化する性質を有するインクがある。また、このようなインクをインクジェットヘッドに設けられたノズルから吐出させて記録媒体上に着弾させた後、速やかに当該インクを硬化定着させるインクジェット記録装置がある。このようなインクジェット記録装置では、記録媒体上に確実に定着された画像を形成することが出来る。
このようなインクを用いたインクジェット記録装置において、記録媒体の両面に画像を形成する場合、従来、特許文献1に開示されているように、両面に対して別個にインクジェットヘッドとエネルギー線の照射部とを設けることで、両面の画像を確実に定着させる技術が知られている。
一方で、記録媒体の表裏を反転させて、同一の搬送部で搬送される記録媒体の両面に順次画像形成を行わせる技術が知られている(特許文献2)。
特開2004−291415号公報 特開2013−240987号公報
しかしながら、記録媒体の両面に対して画像を形成、定着させる構成を別個にそれぞれ設けると、インクジェット記録装置のサイズが大型化し、また、コストが上昇するという課題がある。一方で、エネルギー線の照射といったインク定着動作は、従来、電力消費量が大きく、発熱量も大きくなりがちである。従って、記録媒体の表裏を反転させながら同一の搬送部でインクの吐出と定着に係る動作とを二回以上繰り返して行わせると、一度目の動作以降、記録媒体及び当該記録媒体の搬送に係る構成が共に大きく加熱された状態となり、記録媒体の温度が適切な値から大きく外れやすくなる。その結果、その後記録媒体上に吐出されたインクの着弾後における挙動が好ましくないものとなり、画質の変化や劣化に繋がるという課題がある。
この発明の目的は、サイズやコストの増大を避けつつ、記録媒体の両面に画像を形成する際に画質の変化や劣化を抑えることが可能なインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
第1搬送部及び当該第1搬送部とは別個の第2搬送部を有し、搬送ドラムの外周面又は無端状ベルトの表面に担持した記録媒体を搬送する搬送部と、
前記第1搬送部による搬送中の記録媒体における一の記録対象面に対してインクを吐出させるインク吐出部と、
前記一の記録対象面に対してインクが吐出された後、前記第2搬送部による搬送中の前記記録媒体の前記インクを当該記録媒体に定着させる定着部と、
前記一の記録対象面に対して吐出されたインクが定着された記録媒体の表裏を反転させて前記記録対象面を変更させ、前記第1搬送部に戻す反転部と、
前記反転部による反転前の記録対象面と、反転後の記録対象面とに対してそれぞれ前記インク吐出部によりインクを吐出させると共に前記定着部により前記インクを定着させて、前記記録媒体の両面に画像を形成させる動作制御部と、
前記第2搬送部における前記一の記録対象面のインクが定着された記録媒体との接触部位を、前記記録媒体が引き離されてから次の記録媒体が取得されるまでの間に冷却する搬送部冷却部と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記インク吐出部が吐出するインクを当該インクの吐出前に予め加熱するインク加熱部を備え、
前記インク吐出部により吐出されるインクは、温度が低下すると粘度が上昇する温度依存性インクである
ことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、
前記温度依存性インクは、当該温度依存性インクの温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で変化し、
前記インク加熱部は、前記温度依存性インクがゾル状態となる温度に加熱する
ことを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載のインクジェット記録装置において、
前記インクの吐出時における前記記録媒体の温度を前記加熱されたインクよりも低温とする媒体温度調節部を備えることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載のインクジェット記録装置において、
前記温度依存性インクは、当該温度依存性インクの温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で変化し、
前記インク加熱部は、前記温度依存性インクがゾル状態となる温度に加熱し、
前記媒体温度調節部は、前記記録媒体の温度を前記温度依存性インクがゲル状態となる温度とする
ことを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記第1搬送部に付着したインクを除去するクリーニング部を備えることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記一の記録対象面に対して吐出されたインクを前記第1搬送部による搬送中に不完全に定着させる前定着部を備えることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記一の記録対象面のインクが前記定着部により定着された記録媒体が前記反転部により前記第1搬送部に戻される前に、当該記録媒体を冷却する媒体冷却部を備えることを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記定着部は、所定のエネルギー線を照射し、
前記インク吐出部により吐出されるインクは、当該エネルギー線が照射されることで発熱を伴って定着することを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記第2搬送部により搬送された記録媒体を前記反転部に送るか、又は排出させるかを切り替える搬送切替部を備えることを特徴としている。
本発明に従うと、インクジェット記録装置のサイズやコストの増大を避けつつ、記録媒体の両面に画像を形成する際に画質の変化や劣化を抑えることが出来るという効果がある。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置の全体構成を示す模式図である。 受け渡し動作部の構造を示す斜視図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 画像形成処理の制御手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のインクジェット記録装置の全体構成を示す模式図である。 第2実施形態のインクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 第3実施形態のインクジェット記録装置の全体構成を示す模式図である。 第3実施形態のインクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置1の全体構成を示す模式図である。
この図1では、インクジェット記録装置1を正面から見た場合について示す。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、給紙部10と、画像形成本体部20と、排紙部30と、制御部40(図3参照)などを備えている。このインクジェット記録装置1では、制御部40による制御に基づいて、給紙部10に格納された記録媒体Pが画像形成本体部20に搬送され、画像が形成された後に排紙部30に排出される。
給紙部10は、内部に格納された記録媒体Pを一枚ずつ画像形成本体部20へ送る。
記録媒体Pとしては、種々の厚さの印刷用紙、セル、フィルムや布帛など、画像形成ドラム21の外周面上に湾曲して担持され得る種々のものが用いられる。
給紙部10は、記録媒体Pを格納する給紙トレー11と、給紙トレー11から画像形成本体部20へ記録媒体Pを搬送するフィーダーボード12とを有する。給紙トレー11は、一又は複数の記録媒体Pを載置可能に設けられた板状の部材である。給紙トレー11は、給紙トレー11に載置された記録媒体Pの量に応じて上下動するよう設けられており、当該上下動方向について、最上の記録媒体Pがフィーダーボード12により搬送される位置で保持される。
フィーダーボード12は、内側が複数(例えば、2本)のローラー121、122により担持された輪状のベルト123を駆動してベルト123上の記録媒体Pを搬送する搬送機構や、給紙トレー11上に載置された最上の記録媒体Pをベルト123上に受け渡す供給部を有する。フィーダーボード12は、供給部によりベルト123上に受け渡された記録媒体Pをベルト123に沿わせるように搬送する。
画像形成本体部20は、画像形成ドラム21(第1搬送部)と、受け渡しユニット22と、ヘッドユニット23(インク吐出部)と、排紙選択部24(搬送切替部)と、照射部251(定着部)と、読取部252と、デリバリー部26と、反転部27と、クリーニング部28などを備える。
画像形成ドラム21は、円筒状の外形を有し、当該円筒状部分の外周面上に最大3枚の記録媒体Pを担持して、円筒の中心軸に対する回転動作に応じて記録媒体Pを搬送する搬送動作を行う。画像形成ドラム21の外周面の近傍には、この外周面を加熱するドラムヒーター216(媒体温度調節部)及び外周面温度を計測するドラム温度計測部217が設けられている。ここでは、ドラムヒーター216及びドラム温度計測部217は、画像形成ドラム21から排紙選択部24への記録媒体Pの受け渡し位置より搬送方向下流側且つ反転部27から画像形成ドラム21への記録媒体Pの受け渡し位置より搬送方向上流側で画像形成ドラム21の外周面の温度計測及び加熱を行なうように配置されている。画像形成ドラム21の外周面は、ドラムヒーター216により直接及び反射板216aを介して加熱されて、担持する記録媒体Pが適度な温度で保たれる。この適度な温度としては、例えば、インクとして常温でゲル状態であり、高温でゾル状態となるもの(温度依存性インク)が用いられる場合、ゾル状態で吐出されて記録媒体Pに着弾したインクが画像形成ドラム21上で搬送されている間に適度にゲル状態に戻る温度、即ち、吐出時のインクよりも低温であって当該インクがゲル化する温度に定められる。画像形成ドラム21上に担持された記録媒体Pには、ヘッドユニット23と対向する位置(画像形成位置)でヘッドユニット23の各ノズルから吐出されるインクが当該記録媒体Pの画像形成ドラム21との接触面とは反対側の面(一の記録対象面)における適切な位置に着弾することで画像が形成される。
受け渡しユニット22は、給紙部10から受け渡された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す。受け渡しユニット22は、フィーダーボード12により搬送された記録媒体Pの一端を担持するスイングアーム部221と、スイングアーム部221に担持された記録媒体Pを画像形成ドラム21に受け渡す円筒状の受け渡しドラム222などを有し、フィーダーボード12上の記録媒体Pをスイングアーム部221により取り上げて受け渡しドラム222に受け渡すことで記録媒体Pを画像形成ドラム21の外周面に沿う向きに誘導して画像形成ドラム21に受け渡す。
ヘッドユニット23は、画像形成ドラム21の回転に応じて移動する記録媒体Pの一の記録対象面に対し、当該ヘッドユニット23において記録媒体Pの当該記録対象面と対向する面(ノズル面)に設けられた複数のノズル開口部から適切なタイミングでインクの液滴を吐出していくことで画像を形成する。ヘッドユニット23は、複数のノズルが設けられた記録ヘッドを一又は複数備える。本実施形態のインクジェット記録装置1では、ヘッドユニット23は、記録媒体Pの搬送方向に所定の間隔で複数、ここでは、4色の各インクにそれぞれ応じて4つ配置されている。4つのヘッドユニット23は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)のインクをそれぞれ出力する。これらのインクは、ここでは、紫外線を照射することで硬化するものが用いられる。また、インクは、インクヒーター218(図3参照)によりヘッドユニット23の内部及び/又は外部で適切な温度に加熱維持される。
ヘッドユニット23の各々は、ここでは、それぞれ画像形成ドラム21上で搬送される記録媒体Pの搬送方向に垂直な幅方向に当該記録媒体Pの画像形成幅に亘って配列された複数のノズル開口部を備え、記録媒体Pを搬送方向に移動させながら当該ノズル開口部から記録媒体Pに対してインクを吐出することでシングルパスにより画像を形成可能なラインヘッドを備える。ヘッドユニット23は、図示略の支持部(キャリッジ)に取り付けられている。
排紙選択部24は、受け渡し動作部241と、定着ドラム242(第2搬送部)とを備える。受け渡し動作部241は、爪部241aを有し、画像形成ドラム21上で画像が形成された後の記録媒体Pの先端を爪部241aで把持して画像形成ドラム21から引き離す。
図2は、受け渡し動作部241を示す斜視図である。
受け渡し動作部241は、幅方向に記録媒体Pの幅以上に亘って爪部241aが設けられて、記録媒体Pを把持する。受け渡し動作部241の内側(幅方向に記録媒体Pの通過幅以内)には、この爪部241a以外何も設けられておらず、受け渡し動作部241の回転に伴って回転する記録媒体Pにおいて軸方向(内側)となる画像形成面(図2において文字「A」の画像が形成されている面)は、爪部241aで把持された部位を除き受け渡し動作部241のどこにも接触しない。従って、記録媒体P上でインクが完全にゲル化(固化)していなくても当該インクが摺れたり滲んだりしないようになっている。
定着ドラム242は、受け渡し動作部241の爪部241aと同期して爪部242aが回転し、受け渡し動作部241から記録媒体Pを引き取る。引き取られた記録媒体Pは、画像形成ドラム21上で直近に画像が形成された面とは反対側の面が定着ドラム242の外周面と接触するように載置され、デリバリー部26の受け渡しローラー261か、又は、反転部27の反転ドラム271の何れかに記録媒体Pを受け渡す。この記録媒体Pの受け渡し先切り替え動作としては、排紙選択部24が図示略の切り替え機構を有して、搬送制御部414(図3参照)の制御に基づいて記録媒体Pの移動方向を誘導しても良いし、爪部242aの動作と、受け渡し先である受け渡しローラー261の爪部及び反転ドラム271の爪部の動作との組み合わせのみによって適切に受け渡しがなされても良い。
照射部251は、所定波長のエネルギー線、ここでは、紫外線を照射して、ヘッドユニット23から吐出されて記録媒体P上に着弾したインクを硬化させる。照射部251は、例えば、紫外線を発する発光ダイオード(LED)を有し、当該LEDに電圧を印加して電流を流すことで発光させて紫外線を照射する。照射部251は、排紙選択部24の定着ドラム242の外周面近傍であって、画像形成ドラム21の回転により搬送される記録媒体P上にヘッドユニット23からインクの吐出がなされた後、記録媒体Pがデリバリー部26及び反転部27のうち何れかに引き渡される前に、当該記録媒体P上に紫外線が照射可能に設けられている。この照射部251から照射される紫外線は、画像形成ドラム21の外周面及び当該外周面上にある記録媒体P、並びに読取部252の光検出素子には届かないようにされる。従って、照射部251は、必要に応じて画像形成ドラム21の方向や読取部252の方向への紫外線を遮るための遮光壁などを備えていても良い。
なお、照射部251において紫外線を発する構成は、LEDに限られない。照射部251は、例えば、水銀ランプを有していても良い。また、インクが紫外線以外のエネルギー線を受けて硬化する性質を有する場合には、上述の紫外線を発する構成の代わりに、当該インクを硬化させる波長のエネルギー線を発する周知の光源が設けられる。
このエネルギー線を照射する照射部251は、発熱量が大きい一方で、定着ドラム242の外周面近傍に配置されるので、生じた熱は、記録媒体Pや定着ドラム242を加熱する。
また、このようなエネルギー線の照射により硬化するインクは、硬化に係る反応熱が生じる(発熱を伴って定着する)ものが多い。ここでは、この反応熱により記録媒体Pが局所的に加熱されると共に、当該反応熱は、定着ドラム242の外周面に伝わる。
記録媒体Pの両面に画像を形成する場合、記録媒体Pは、一方の面(表側の面)への画像形成時に当初の温度よりも温度が上昇した状態で他方の面(裏側の面)への画像形成のために画像形成ドラム21へ戻されることになる。
読取部252は、画像形成が終了し、着弾したインクが硬化した後の記録媒体Pの表面を撮像して読み取る。読取部252は、ラインセンサーを備える。ラインセンサーは、幅方向について記録媒体Pの通過幅に亘って光検出素子が配列され、記録媒体Pの幅方向各位置における光量を検出することで記録媒体P上の一次元画像を読み取る。また、記録媒体Pの搬送方向について、光検出素子の検出範囲に応じた所定の搬送距離ごとに光量検出動作を繰り返すことで、二次元画像の読み取りが可能となる。
デリバリー部26は、画像形成が終了し、着弾したインクが硬化し、更に、読取部252による読取範囲を通過した記録媒体Pを排紙部30に搬送する。デリバリー部26は、円筒状の受け渡しローラー261と、複数(例えば、2本)のローラー262、263と、内側面でローラー262、263に支持された輪状のベルト264などを有する。受け渡しローラー261は、定着ドラム242から記録媒体Pを受け取ってベルト264上に誘導する。デリバリー部26は、受け渡しローラー261からベルト264上へと受け渡された記録媒体Pをローラー262、263の回転に伴い周回移動するベルト264と共に移動させることで搬送して排紙部30に送り出す。
反転部27は、一方の面に画像が形成された記録媒体Pの表裏を反転させることで記録対象面を変更させて再度画像形成ドラム21の外周面上に誘導する。反転部27は、反転ドラム271と、反転スイング装置272などを有する。記録媒体Pの両面に画像を形成する場合には、反転ドラム271は、一方の面に画像が形成された記録媒体Pを定着ドラム242から受け取る。この反転ドラム271は、ここでは、円周が受け渡し動作部241及び定着ドラム242の2倍ある2倍胴であり、記録媒体Pの搬送方向後端が反転スイング装置272と対向する位置まで来たときに当該記録媒体Pの搬送方向先端が再度定着ドラム242と接触する位置には到達しない。
反転スイング装置272は、反転ドラム271の外周面及び画像形成ドラム21の外周面からそれぞれ等距離となる位置に設けられている。反転スイング装置272は、反転ドラム271上の記録媒体Pの搬送方向後端が対向する位置に到達すると、当該後端を把持して画像形成ドラム21の外周面に沿うように誘導する。記録媒体Pは、先にヘッドユニット23により画像が形成された面が外周面と接触する向きに反転されて、即ち、記録対象面が変更されて、再度画像形成ドラム21によりヘッドユニット23よりも搬送方向上流側から搬送される。このとき、一度目の画像形成における記録媒体Pの搬送方向後端が二度目の画像形成における搬送方向先端となる。
クリーニング部28は、ヘッドユニット23から吐出されて記録媒体Pからはみ出て画像形成ドラム21の外周面に着弾したインクや、ヘッドユニット23から吐出された際にミスト状になって漂った後に画像形成ドラム21の外周面に付着したインクを除去する。クリーニング部28は、巻取り部281と、繰出し部282と、拭き取り部材283などを有する。クリーニング部28は、拭き取り部材283を画像形成ドラム21の外周面に当接させて画像形成ドラム21の回転移動に伴ってインクの拭き取りを行う。拭き取り部材283は、繰出し部282と巻取り部281の間で巻回されており、適宜な間隔で拭き取り部材283を繰出し部282から繰出して新しい部分を使用することでクリーニング効率を落とさないようにしている。また、拭き取り部材283には、必要に応じて洗浄液が供給されても良い。拭き取り部材283としては、例えば、不織布が用いられる。或いは、拭き取り部材283を巻取り部281及び繰出し部282に巻回させない場合には、画像形成ドラム21の外周面の材質や構造などに応じてスポンジローラーやブレードなどが選択されて用いられても良い。また、予め拭き取り部材283にインクの種別などに応じたクリーニング液を供給して拭き取る湿式のものであっても良い。
これら画像形成本体部20の構成のうち、少なくとも画像形成ドラム21及び定着ドラム242により記録媒体Pを搬送する搬送部が構成され、ここでは、画像形成ドラム21、受け渡しユニット22、排紙選択部24、及びデリバリー部26が搬送部に含まれ得る。
排紙部30は、デリバリー部26により画像形成本体部20から送り出された記録媒体Pをユーザーにより取り出されるまで格納する。排紙部30は、板状の排紙トレー31などを有し、この排紙トレー31上に画像形成後の記録媒体Pを載置する。
制御部40は、給紙部10、画像形成本体部20及び排紙部30の動作を制御し、画像形成命令(ジョブ)による形成対象画像のデータ及び画像形成に係る設定に応じて記録媒体P上に画像を形成させる。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置1の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、上述の制御部40と、搬送制御部414及び搬送モーター214と、反転制御部415及び反転駆動部215と、ドラムヒーター制御部416、ドラムヒーター216及びドラム温度計測部217と、インクヒーター制御部417、インクヒーター218(インク加熱部)及びインク温度計測部219と、ヘッド制御部43及びヘッド駆動部231と、照射制御部451及び照射部251と、読取制御部452及び読取部252と、クリーニング制御部48及び巻取りモーター284と、操作表示部46と、報知出力部47と、通信部50と、各部の間を接続してデータの伝送を行うバス51などを備える。
以下、搬送制御部414、反転制御部415、ドラムヒーター制御部416、インクヒーター制御部417、ヘッド制御部43、照射制御部451、読取制御部452及びクリーニング制御部48の一部又は全部を個別動作制御部と記し、これら個別動作制御部と制御部40の全て又は適切な一部を動作制御部と記す。
制御部40は、CPU401と、RAM402と、記憶部403などを有する。制御部40は、記憶部403から読み出された制御用のプログラム403aや設定データをRAM402に一時記憶させて、当該一時記憶データに基づいてCPU401が制御処理を行う。記憶部403は、読み書きが可能な不揮発性メモリーやHDDなどの補助記憶部を有する。記憶部403の一部には、ROMが用いられても良い。
制御部40(CPU401)は、インクジェット記録装置1の動作を統括制御する。制御部40は、通信部50を介して外部から取得された画像形成に係る命令及び当該形成画像データ、即ちプリントジョブに基づいて、直接又は個別動作制御部を介して給紙部10、画像形成本体部20、及び、排紙部30をそれぞれ適切なタイミングで動作させ、記録媒体P上に画像を形成させる。
操作表示部46は、ユーザー操作を受け付けたり、ユーザーにステータス情報や動作メニューなどを示すための表示を行なったりする。操作表示部46としては、表示画面、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)を備えたものが用いられ、当該LCDの表示画面上に画像形成に係る各種メニューやステータスなどを表示させる。また、操作表示部46は、タッチセンサーを備え、このタッチセンサーをLCDの表示画面上に重ねて配置することで当該表示画面への表示に応じたタッチ操作を検出可能としている。
報知出力部47は、インクジェット記録装置1に異常が生じた場合などに所定の報知動作を行う。報知出力部47としては、例えば、圧電素子などを用いて所定のビープ音を発生させる音声発生部やLEDランプを点滅又は点灯させる発光部などが挙げられる。
通信部50は、PCなどの外部機器との通信接続を行い規格に従ってデータ通信を行うためのインターフェイスである。この通信部50としては、例えば、LAN接続用のネットワークカードが挙げられるが、その他、ブルートゥース通信(登録商標:Bluetooth)などを利用した無線通信インターフェイスや、USBによる外部機器との直接接続に係る接続端子及びドライバーなどであっても良い。制御部40は、通信部50を介して外部機器からプリントジョブや、インクジェット記録装置1の制御設定データなどを取得する。
搬送モーター214は、搬送制御部414の制御により所定の回転速度で画像形成ドラム21や定着ドラム242などの各部を動作させる。搬送制御部414は、例えば、図示略のエンコーダーを用いて取得される画像形成ドラム21などの回転速度や回転角度位置に基づいて、画像形成ドラム21や定着ドラム242など各部の回転速度や回転位置などを適切に制御する。また、搬送制御部414は、記録媒体Pを定着ドラム242から受け渡しローラー261又は反転ドラム271の何れかに選択的に受け渡す動作の制御を行う。また、搬送制御部414は、記録媒体Pの搬送などで異常が生じた場合には、速やかに搬送モーター214の動作を中止させ、画像形成ドラム21の回転を中止させる。
反転駆動部215は、反転制御部415の制御により排紙選択部24及び反転部27を動作させて、画像形成ドラム21上の記録媒体Pをデリバリー部26へ送るか、又は、反転部27に送るかを切り替え、また、反転部27に送られた記録媒体Pの後端を反転スイング装置272により適切なタイミングで取得して画像形成ドラム21に再度誘導する。
反転制御部415は、現在形成中の画像が記録媒体Pの表側の面であるか又は裏側の面であるか、及び、表側の面に画像を形成中の場合には、次に裏側の面に画像形成を行うか(即ち、記録媒体Pの反転を行うか)又は表側の面への画像形成のみで記録媒体Pを排出させるかの情報を取得して、記録媒体Pを適切に搬送させる。
ドラムヒーター216は、上述のように画像形成ドラム21の外周面を適切な温度に加熱する。画像形成ドラム21の外周面温度は、ドラム温度計測部217により計測され、ドラム温度計測部217の計測データに基づいてドラムヒーター制御部416がドラムヒーター216の動作を適宜オンオフさせることで、画像形成ドラム21の外周面温度を適切な温度範囲内に維持する。これにより、記録媒体Pは、少なくともインクの吐出時において適切な温度範囲に設定され、また、インクの吐出後における温度の変化を抑える。
ドラムヒーター216には、例えば、輻射熱を発するハロゲンランプが用いられ、ドラムヒーター制御部416は、当該ハロゲンランプに適切な電流を流す。輻射熱は、直接画像形成ドラム21の外周面を加熱し、また、反射板216aにより反射されて当該外周面をより効率良く加熱する。
インクヒーター218は、ヘッドユニット23の内部及び/又は外部においてインクの吐出前に当該インクを予め適切な温度に加熱する。インクの温度は、インク温度計測部219により計測されて、この計測データに基づいてインクヒーター制御部417がインクヒーター218を適宜オンオフさせたり、電流量を制御したりすることでインクの温度を所定の温度範囲に維持する。インクヒーター218には、例えば、電熱線や電熱板など通電に伴ってジュール熱を発生するものなどが用いられる。
ヘッド駆動部231は、ヘッド制御部43からの制御信号や入力される形成対象の画像データに応じて各ヘッドユニット23のノズルの負荷(ピエゾ型のインクジェット記録装置における圧電素子やサーマル型のインクジェット記録装置における発熱体など)に電力を供給し、各ノズルの開口部から適切なタイミングでインクを吐出させる。
照射制御部451は、ヘッド駆動部231の動作に応じて画像形成がなされた記録媒体Pに対して照射部251からエネルギー線(紫外線)の照射を行わせる。照射制御部451は、一連の画像形成動作が行われている間、たとえば、複数枚連続した画像形成の場合には、最初の記録媒体Pへの画像形成開始から最後の記録媒体Pへの画像形成終了まで連続的に照射部251に紫外線の照射を行わせても良いし、記録媒体Pが照射部251による紫外線の照射範囲を通過する間にのみ紫外線の照射を行うようにオンオフを制御しても良い。或いは、これらの中間であっても良い。
読取制御部452は、記録媒体Pの形成画像に係るインクの定着が終了した記録媒体Pの画像形成面の読取部252による読取動作を制御する。読取制御部452は、記録媒体Pの搬送速度に応じた間隔で、又は、記録媒体Pの搬送タイミングと記録媒体P上の所定の画像形成位置とに応じた適切な設定タイミングで読取部252を動作させて読取動作を行わせる。
巻取りモーター284は、クリーニング制御部48の制御信号に応じてクリーニング部28の巻取り部281を回転動作させ、巻回されている拭き取り部材283の画像形成ドラム21との当接部分を変更させる。
なお、以上では、搬送制御部414、反転制御部415、ドラムヒーター制御部416、インクヒーター制御部417、クリーニング制御部48、照射制御部451、読取制御部452及びヘッド制御部43といった個別動作制御部を各々制御部40とは別個に示しているが、全て共通のCPU401やRAM402などにより制御動作が行われる構成とすることが出来る。
次に、本発明のインクジェット記録装置1における画像形成動作について説明する。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行される画像形成処理の動作制御部による制御手順を示すフローチャートである。
このインクジェット記録装置1では、画像形成時に印刷ジョブなどにおける指定に応じて記録媒体Pの片面のみ又は両面への画像形成が選択される。
画像形成処理が開始されると、動作制御部(CPU41)は、印刷ジョブに係る画像形成対象データ及びその印刷設定を取得する(ステップS11)。
動作制御部は、給紙部10から記録媒体Pを画像形成本体部20に供給させると共に、画像形成本体部20の各部を動作させて、当該記録媒体Pの露出面、即ち、画像形成ドラム21の外周面と接しない側の面(反転前の記録対象面)に、表側の面に形成対象として設定されている画像を形成させ、また、インクを定着させる(ステップS12)。また、このとき、動作制御部は、必要に応じて適切なタイミングで読取部252を動作させて画像形成がなされた記録媒体Pの表側の面の所定の範囲の読取動作を行わせる。
動作制御部は、片面への画像形成を行う設定であるか否かを判別する(ステップS13)。片面への画像形成を行う設定であると判別された場合には(ステップS13で“YES”)、動作制御部の処理は、ステップS16に移行する。片面への画像形成を行う設定ではない、即ち、記録媒体Pの両面に画像形成を行う設定であると判別された場合には(ステップS13で“NO”)、動作制御部は、排紙選択部24の動作を制御して、記録媒体Pを反転部27へ送り、当該記録媒体Pの露出面が表裏反転された状態で画像形成ドラム21に戻される(ステップS14)。記録媒体Pが画像形成ドラム21に戻される位置は、上述のように、ヘッドユニット23による画像形成位置よりも搬送方向上流側である。
動作制御部は、反転されて画像形成ドラム21に戻された記録媒体Pの露出面(反転後の記録対象面)に対して画像形成本体部20により裏側の面に形成対象として設定されている画像を形成させ、また、インクを定着させる動作を行わせる(ステップS15)。また、動作制御部は、必要に応じて適切なタイミングで読取部252を動作させて画像形成がなされた記録媒体Pの裏側の面の所定の範囲の読取動作を行わせる。それから、動作制御部の処理は、ステップS16に移行する。
ステップS16の処理に移行すると、動作制御部は、排紙選択部24の動作を制御して、記録媒体Pをデリバリー部26へ送り、当該記録媒体Pを排紙部30へ出力させる(ステップS16)。そして、動作制御部は、画像形成処理を終了する。
なお、複数枚の画像形成が続けて行われる場合には、動作制御部に複数の画像形成処理を並行して実行させることが出来る。即ち、動作制御部は、一枚の記録媒体Pに画像を形成(インクを吐出)させている間に、他の記録媒体Pのインクを定着させたり、記録媒体Pの表裏を反転させたりするように動作を制御することが出来る。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、画像形成ドラム21及びこの画像形成ドラム21とは別個の定着ドラム242を有し、記録媒体Pを搬送する搬送部と、画像形成ドラム21による搬送中の記録媒体Pにおける一の記録対象面に対してインクを吐出させるヘッドユニット23と、一の記録対象面に対してインクが吐出された後、定着ドラム242による搬送中の記録媒体P上のインクをこの記録媒体Pに定着させる照射部251と、一の記録対象面に対して吐出されたインクが定着された記録媒体Pの表裏を反転させて記録対象面を変更させ、画像形成ドラム21に戻す反転部27と、反転部27による反転前の記録対象面と、反転後の記録対象面とに対してそれぞれヘッドユニット23によりインクを吐出させると共に照射部251によりインクを定着させて、記録媒体Pの両面に画像を形成させる動作制御部と、を備える。
このように、インクジェット記録装置1では、両面への画像形成に際し、当該両面に対して各々別個にヘッドユニット23や照射部251を設けないので、サイズやコストの増大が避けられる。この一方で、反転部27により記録媒体Pを反転させて同一の画像形成ドラム21上で両面への画像形成を順番に行わせると共に、各面に形成された画像(吐出されたインク)は、画像形成ドラム21とは異なる定着ドラム242上で硬化定着される。従って、インクジェット記録装置1では、照射部251の動作に伴う発熱などの熱が画像形成ドラム21に伝わり難い。従って、画像形成ドラム21の影響で記録媒体Pの温度が上昇し、インク吐出時に適切な温度から大きく外れることによる画質の劣化を抑えることが出来る。
特に、画像形成ドラム21のように載置可能な記録媒体の枚数や位置が定まっている場合、照射部251を画像形成ドラム21とは別個の定着ドラム242の近傍に配置させることで、画像形成ドラム21の外周に沿ってより多くの色のインクを吐出可能なヘッドユニット23を設けることが出来るようになる。その他の構成の数等を変更させる必要が無いので、小型のサイズのままより効率良く多色インクの吐出及びその定着を行わせることが出来る。
また、反対に、一度に搬送可能な記録媒体Pの枚数や位置が任意に定まる場合には、配置されるヘッドユニット23及び照射部251の位置や数などによって適切なサイズの画像形成ドラム21や定着ドラム242を設けることが出来るので、不必要な領域の少ないコンパクトなサイズのインクジェット記録装置1とすることが出来る。
また、ヘッドユニット23が吐出するインクを当該インクの吐出前に予め加熱するインクヒーター218を備え、ヘッドユニット23により吐出されるインクは、温度が低下すると粘度が上昇する温度依存性インクである。従って、インクヒーター218によってこのインクの温度が適切に保たれて吐出されると共に、インクの定着が定着ドラム242上で行われることで、当該インクの定着動作に伴う画像形成ドラム21の温度上昇を抑えることが出来るので、インク着弾後の記録媒体Pの温度が適切な温度から大きくずれるのを防ぐことが出来る。
また、ヘッドユニット23により吐出されるインクは、当該インクの温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で変化し、インクヒーター218は、このインクがゾル状態となる温度に加熱する。従って、ゾル状態で容易且つ適切にインク液滴を吐出させると共に、その後ゲル状態に戻して容易にインクを固化させることが出来る。
また、インクの吐出時における記録媒体Pの温度を加熱されたインクよりも低温とするように画像形成ドラム21の外周面温度を調節するドラムヒーター216及びドラムヒーター制御部416を備えるので、インクが記録媒体Pに着弾後、速やかに粘性を増して、インクが滲んだり摺れたりすることによる画質の劣化の発生をより容易に防ぐことが出来る。
また、ドラムヒーター制御部416は、記録媒体Pの温度としてインクがゲル状態となる温度とするようにドラムヒーター216を動作させるので、インクが記録媒体Pに着弾後速やかにゲル状態となって固化する。従って、インクの滲みや摺れを更に容易且つより確実に防ぐことが出来る。
また、画像形成ドラム21に付着したインクを除去するクリーニング部28を備える。上述のように、画像形成ドラム21上には照射部251の紫外線が照射されないので、ヘッドユニット23のインク吐出に伴って発生するミストなどが画像形成ドラム21の外周面などに付着しても、これが定着されずに容易に除去され得る。従って、クリーニング部28で除去することで、画像形成ドラム21の外周面に凹凸や熱伝導むらが生じるのを防ぐことが出来る。また、画像形成ドラム21の外周面に通気孔が設けられている場合には、当該通気孔につまりが生じる頻度を低減させることが出来る。
また、照射部251は、紫外線を照射し、ヘッドユニット23により吐出されるインクは、当該紫外線が照射されることで重合反応により発熱(重合熱)を伴って硬化定着する。従って、このように照射部251の発熱だけではなく、定着動作に伴って更に発熱が生じる場合に、この熱が画像形成ドラム21に伝わって記録媒体Pへのインク着弾時に記録媒体Pに悪影響を与えるのを低減させることが出来る。
特に、本実施形態の画像形成ドラム21のように、画像形成ドラム21の外周面に対して記録媒体Pが同一の範囲に毎回記録媒体が担持される場合や、幅方向にインク吐出量が異なる画像が繰返し出力される場合には、インクの吐出量が多い箇所の温度が局所的に上昇しやすい。従って、インクの定着時にこの重合熱が画像形成ドラム21に伝わって画像形成ドラム21の表面に大きな温度むらが生じ、当該部分と他の部分に吐出されたインクの着弾後の挙動が異なって光沢などにむらが生じるのを抑えることが出来る。
また、排紙選択部24は、定着ドラム242により搬送されている記録媒体Pを反転部27に送るか、又は排出させるかを切り替えて何れかに送る。従って、記録媒体Pの両面に画像が形成される場合に適切に当該記録媒体Pを送り出すことが出来る。また、このインクジェット記録装置1では、片面印刷と両面印刷とを切り替えて行わせることが出来る。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のインクジェット記録装置について説明する。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置1aの全体構成を示す模式図である。
この第2実施形態のインクジェット記録装置1aは、画像形成本体部20aにおいて、第1実施形態のインクジェット記録装置1の画像形成本体部20に対して前照射部251a(前定着部)が追加された点を除いてインクジェット記録装置1と同一であり、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態のインクジェット記録装置1aでは、画像形成ドラム21の外周面に沿って、ヘッドユニット23と共に前照射部251aが設けられることで、ヘッドユニット23により吐出されたインクは、その直後に硬化定着処理がなされる。この前照射部251aは、インクを不完全に定着させるレベルとなるような強度の紫外線を照射する。従って、インクは、定着ドラム242の外周面に沿って設けられている照射部251による再度の定着動作により完全に定着される必要がある。即ち、前照射部251aの紫外線照射による輻射熱や、インクの硬化定着に係る反応熱(重合熱)の発生量を抑えることで、画像形成ドラム21の外周面に伝わる熱量を顕著に増大させない。
上述の第1実施形態のインクジェット記録装置1で示したように、受け渡し動作部241により画像形成ドラム21から定着ドラム242に受け渡される間、記録媒体Pは、爪部241aにより把持される部分を除いてインクジェット記録装置1aの各構成に接触しないように配置されているが、簡単にインクの硬化定着を行わせておくことで、万一接触が生じても画像が摺れて乱れたりするのを防ぐことが出来る。或いは、この場合、受け渡し動作部241に通常の円筒状の外周面を持つ回転ドラムが用いられて当該外周面とインク吐出面とが接触する構成であっても、やはり画像が乱れない。
また、前照射部251aが照射する紫外線強度が弱く、画像形成ドラム21の表面に付着したインクミストが完全に硬化しないので、クリーニング部28により除去することが可能である。
図6は、第2実施形態のインクジェット記録装置1aの機能構成を示すブロック図である。
このインクジェット記録装置1aは、上述のように、前照射部251aが照射制御部451の制御に基づいて動作する機能構成となっている。
以上のように、第2実施形態のインクジェット記録装置1aは、一の記録対象面に対して吐出されたインクを画像形成ドラム21による搬送中に不完全に定着させる前照射部251aを備える。従って、画像形成ドラム21から定着ドラム242に引き渡す間に記録媒体P上のインクが摺れたりして形成画像が乱れるのをより確実に防ぐことが出来る。一方で、画像形成ドラム21上で完全にインクを定着させる場合よりも前照射部251aを小型化することが出来るので、空いたスペースに追加のヘッドユニット23を設けることにより吐出可能なインクの色数を増加させて、形成画像の画質をより向上させることが出来る。
また、前照射部251aの発熱量を通常の照射部251よりも小さくすることが出来るので、画像形成ドラム21の加熱を抑えることが出来、これにより、裏面や次の記録媒体への画像形成時に記録媒体Pの温度をより適切な温度範囲に保つことが出来る。特に、インクの定着時における重合熱で局所的に画像形成ドラム21の表面が加熱されて温度にむらが生じるのを抑え、また、このような局所的な温度むらが生じた記録媒体Pの裏面にインクを吐出させる前に、当該記録媒体Pの温度を適切な範囲内に戻しやすくなる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のインクジェット記録装置について説明する。
図7は、本実施形態のインクジェット記録装置1bの全体構成を示す模式図である。
この第3実施形態のインクジェット記録装置1bは、画像形成本体部20bにおいて、第1実施形態の画像形成本体部20の各構成に更に冷却部29をなす媒体冷却ファン291(媒体冷却部)と、搬送面冷却ファン292(搬送部冷却部)とが設けられている。また、このインクジェット記録装置1bでは、第2実施形態のインクジェット記録装置1aで前照射部251aが設けられていたスペースに、更に2色のインクを吐出するヘッドユニット23が設けられている。その他の構成については、第1実施形態のインクジェット記録装置1と同一であり、同一の符号を付して説明を省略する。
媒体冷却ファン291は、照射部251により照射された紫外線でインクが硬化定着された記録媒体Pを定着ドラム242の外周面上で冷却するファンを有する。記録媒体Pは、照射部251の動作時に生じて空気を介して伝わる熱、紫外線の輻射熱や、インクが硬化定着する際に生じる重合熱などにより温度が上昇する。両面に画像を形成する場合、一方の面に画像形成後、他方の面に画像を形成するまでの間の当該記録媒体Pの受け渡し動作や、画像形成ドラム21におけるドラムヒーター制御部416の制御動作などにより、この記録媒体Pの温度は適切な温度に近付く。しかしながら、温度の上昇の度合や記録媒体Pの材質などによって、十分に温度が調整されずに記録媒体Pの温度がインクの着弾時に設定されるべき適切な温度よりも高いまま他方の面へのインク吐出が行われると、インクの固化のタイミングがずれて吐出された液滴間が繋がる液寄りが生じやすくなったり、インクの表面の形状が変化して光沢度合が変化したりする場合がある。従って、インクジェット記録装置1bでは、前記記録媒体Pの表面に吐出されたインクが硬化定着された後、当該記録媒体Pが反転部27に送られる前に媒体冷却ファン291によりこのような余剰な熱を取り除いておくことで、記録媒体Pの両面、特に、裏面に形成される画像をむら無く均一な画質に保つことが出来る。媒体冷却ファン291としては、特に限られないが、ファンの回転動作により紙面に対して送風するものが用いられる。また、ファンによって送風される空気が流水などにより冷却されても良い。
搬送面冷却ファン292は、照射部251による照射により加熱された定着ドラム242の外周面を冷却するファンを有する。外周面の加熱としては、照射部251が発する熱による直接的な加熱のほか、インクの重合熱により加熱された記録媒体Pから間接的に熱が伝わることによる加熱も含まれる。特に、同一の画像を複数回続けて形成させる場合、定着ドラム242の外周面(即ち、記録媒体Pとの接触部位)は、爪部242aの位置と記録媒体P上の画像形成範囲とに応じて同様の位置が連続して間接的に加熱されることになって、正の帰還がかかる。従って、定着ドラム242が回転周期ごとに、記録媒体Pが受け渡しローラー261又は反転ドラム271の何れかに受け渡されてから、次の記録媒体Pが受け渡し動作部241から取得されるまでの間に定着ドラム242の外周面が冷却されて当該外周面の温度が上昇するのを抑える。
搬送面冷却ファン292は、上述の媒体冷却ファン291と同様の構成を用いることが出来るし、別の構成であっても良い。また、搬送面冷却ファン292は、定着ドラム242の外周面に対して吹き付けるように送風するのではなく、定着ドラム242の内部に設けられて外周面の内側から外向きに送風されても良いし、幅方向に空気が流れるように送風されても良い。
追加されたヘッドユニット23から吐出させるインクの色は、色の表現性や、従来他の複数色のインクを混合して出力される場合に対して単色インクを用いることによる経済性などの観点から適宜設定される。また、白色インクや透明なクリアインク、及び/又は金色や銀色など加飾性を有するインクが追加されても良い。
図8は、本実施形態のインクジェット記録装置1bの機能構成を示すブロック図である。
このインクジェット記録装置1bは、冷却制御部49、媒体冷却ファン駆動部293及び搬送面冷却ファン駆動部294を備える他は、第1実施形態のインクジェット記録装置1の機能構成と同一であり、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
媒体冷却ファン駆動部293は、媒体冷却ファン291に回転動作を行わせる。搬送面冷却ファン駆動部294は、搬送面冷却ファン292に回転動作を行わせる。
冷却制御部49は、媒体冷却ファン駆動部293及び搬送面冷却ファン駆動部294に制御信号を送って媒体冷却ファン291及び搬送面冷却ファン292を回転動作させる。媒体冷却ファン駆動部293及び搬送面冷却ファン駆動部294は、別個に制御されることが可能である。また、媒体冷却ファン291及び搬送面冷却ファン292は、画像形成中に連続的に動作されても良いし、記録媒体Pやその載置位置の通過時にのみ周期的に動作されても良い。或いは、画像形成ドラム21の外周面温度を計測するドラム温度計測部217とは別個に定着ドラム242の外周面温度を測定する温度計測部を設け、冷却制御部49は、当該温度計測部の測定温度に基づいて媒体冷却ファン291及び搬送面冷却ファン292の動作オンオフや動作状態(ファンの回転速度など)を随時制御しても良い。
この冷却制御部49は、上述の個別動作制御部に含まれる。
以上のように、第3実施形態のインクジェット記録装置1bは、一の記録対象面のインクが照射部251により定着された記録媒体Pが反転部27により画像形成ドラム21に戻される前に、当該記録媒体Pを冷却する媒体冷却ファン291を備える。従って、記録媒体Pが画像形成ドラム21に戻された後に当該画像形成ドラム21に熱を伝えるのを低減し、より記録媒体Pを適切な温度とすることが出来る。特に、紫外線の照射により定着されたインク自体が熱を持つ場合に、このような熱を冷ましておくことで記録媒体Pの裏面にインクを吐出する際に当該記録媒体Pをより適切な温度とすることが出来る。
また、定着ドラム242における一の記録対象面のインクが定着された記録媒体Pとの接触面(外周面)を冷却する搬送面冷却ファン292を備える。定着ドラム242に記録媒体Pが接触してから照射部251により記録媒体P上の記録画像が定着されるまでの時間は短いので、画像形成ドラム21ほど定着ドラム242の温度設定が厳密である必要はないが、あまり温度が上がり過ぎると記録媒体Pの温度が上昇して記録されたインクの粘度が低下し、インクが流動して画質が劣化する。従って、この搬送面冷却ファン292の動作により定着ドラム242の温度上昇を抑え、記録媒体Pの温度上昇を抑制して記録画像の画質劣化を防止することが出来る。また、この定着ドラム242の温度が記録媒体Pに伝わって当該記録媒体Pが加熱された状態で画像形成ドラム21に戻されるのを抑えることが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、画像形成ドラム21に3枚の記録媒体Pを担持可能としたが、照射部251を画像形成ドラム21に沿って設けないことで画像形成ドラム21のサイズを縮小出来る場合には、たとえば、2枚の記録媒体Pが担持可能な半径(円周長)の画像形成ドラムを用いても良い。また、画像形成ドラム21の回転周期ごとに記録媒体Pが同一位置に載置される構成でなくても良い。
また、上記実施の形態では、円筒状の画像形成ドラム21及び定着ドラム242を用いる場合を例に挙げて説明したが、2つの無端状ベルトなどを用いて平面上で記録媒体Pを受け渡し搬送し、一方の無端状ベルト上でインクの吐出を行わせ他方の無端状ベルト上でインクの定着に係る紫外線照射を行わせても良い。また、円筒状の搬送部と無端状ベルトによる搬送部とを組み合わせても良い。また、無端状ベルトを用いる場合であっても、搬送経路は平面状でなくても良い。一方で、反転部27による反転経路も含めた搬送経路を曲面状としないことで、湾曲しない記録媒体Pに両面画像が形成される場合にも本発明を適用することが出来る。
また、画像形成ドラム21(一方の無端状ベルト)と定着ドラム242(他方の無端状ベルト)の位置関係は、定着ドラム242上から記録媒体Pを画像形成ドラム21上に戻せる範囲で任意に定めることが出来る。また、この場合、画像形成ドラム21と定着ドラム242との間での記録媒体Pの受け渡しは、位置関係に応じてなされる。直接受け渡しが可能であれば、受け渡し動作部241が無くても良いし、或いは、受け渡し動作部241のように回転せず、スイング動作などだけで受け渡しを行う機構が備えられていても良い。反対に、定着ドラム242ではなく、受け渡し動作部241による搬送中に照射部251による定着動作が行われても良い。この場合、定着ドラム242を設けずに、受け渡し動作部241から直接デリバリー部26及び反転部27の何れかに選択的に記録媒体Pが受け渡されても良い。
また、上記実施の形態では、記録媒体Pを搬送させながら当該記録媒体Pの幅方向の記録幅に亘って延在するヘッドユニット23を用いてシングルパス方式で画像を形成するインクジェット記録装置について説明したが、これに限られない。ヘッドユニット23を記録媒体Pに対して幅方向に移動(スキャン)させながらインクを吐出させるものであっても良い。また、この場合、記録媒体Pは、常に移動されている必要は無く、画像形成ドラム21による移動は、断続的に行われても良い。記録媒体Pに対するインクの吐出は、この画像形成ドラム21による搬送の開始から終了までの間(第1搬送部による搬送中)に行われれば良い。
同様に、定着ドラム242も常に回転動作している必要は無く、照射部251による紫外線の照射は、定着ドラム242による記録媒体Pの搬送開始、即ち、受け渡し動作部241から記録媒体Pを受け取ってから、搬送終了、即ち、デリバリー部26又は反転部27に記録媒体Pを受け渡すまでの間(第2搬送部による搬送中)に行われさえすれば良い。
また、上記実施の形態では、温度が低下すると(上昇すると)ゾル状態(ゲル状態)からゲル状態(ゾル状態)に粘度が大きく上昇(低下)するインクを用いる場合を例に挙げて説明したが、このような段階的な大きな粘度変化を示さないインクであっても良く、更には、粘度変化が生じないインクであっても良い。例えば、水などの溶媒に染料や顔料が含まれているインクにおける水分の蒸発による定着タイミングを制御する場合であっても、本発明を適用することが出来る。
また、上記第3実施形態では、媒体冷却ファン291と搬送面冷却ファン292の両方を設けることとしたが、何れか一方であっても良い。また、画像形成ドラム21に対して常にクリーニング部28が設けられている必要は無く、適切な間隔でユーザーが手動でクリーニングを行ったり、着脱可能なクリーニング部を一時的に取り付けてクリーニングを行ったりしても良い。
また、記録媒体Pに対して画像形成がなされる順番は、最終的に出力された記録媒体Pの利用における表裏の順番と関係なく任意に定められ得る。また、表側の面及び/又は裏側の面に2回以上重ねて画像の形成がなされても良い。
また、上記実施の形態では、エネルギー線の照射により硬化するインクを用いて当該エネルギー線を照射することとしたが、インクに応じてエネルギー線以外のもの、例えば、温風を当てたり、インクと反応して硬化する成分の液体などを吐出させたりする構成が用いられても良い。
その他、上記実施の形態で示した構成、配置や制御手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
この発明は、インクジェット記録装置に利用することが出来る。
1 インクジェット記録装置
1a インクジェット記録装置
1b インクジェット記録装置
10 給紙部
11 給紙トレー
12 フィーダーボード
121 ローラー
123 ベルト
20 画像形成本体部
20a 画像形成本体部
20b 画像形成本体部
21 画像形成ドラム
214 搬送モーター
215 反転駆動部
216 ドラムヒーター
217 ドラム温度計測部
218 インクヒーター
219 インク温度計測部
22 受け渡しユニット
221 スイングアーム部
222 受け渡しドラム
23 ヘッドユニット
231 ヘッド駆動部
24 排紙選択部
241 受け渡し動作部
241a 爪部
242 定着ドラム
242a 爪部
251 照射部
251a 前照射部
252 読取部
26 デリバリー部
261 受け渡しローラー
262、263 ローラー
264 ベルト
27 反転部
271 反転ドラム
272 反転スイング装置
28 クリーニング部
281 巻取り部
282 繰出し部
283 拭き取り部材
284 巻取りモーター
29 冷却部
291 媒体冷却ファン
292 搬送面冷却ファン
293 媒体冷却ファン駆動部
294 搬送面冷却ファン駆動部
30 排紙部
31 排紙トレー
40 制御部
401 CPU
402 RAM
403 記憶部
403a プログラム
42 通信部
43 ヘッド制御部
451 照射制御部
452 読取制御部
46 操作表示部
47 報知出力部
48 クリーニング制御部
49 冷却制御部
50 通信部
51 バス
414 搬送制御部
415 反転制御部
416 ドラムヒーター制御部
417 インクヒーター制御部
P 記録媒体

Claims (10)

  1. 第1搬送部及び当該第1搬送部とは別個の第2搬送部を有し、搬送ドラムの外周面又は無端状ベルトの表面に担持した記録媒体を搬送する搬送部と、
    前記第1搬送部による搬送中の記録媒体における一の記録対象面に対してインクを吐出させるインク吐出部と、
    前記一の記録対象面に対してインクが吐出された後、前記第2搬送部による搬送中の前記記録媒体の前記インクを当該記録媒体に定着させる定着部と、
    前記一の記録対象面に対して吐出されたインクが定着された記録媒体の表裏を反転させて前記記録対象面を変更させ、前記第1搬送部に戻す反転部と、
    前記反転部による反転前の記録対象面と、反転後の記録対象面とに対してそれぞれ前記インク吐出部によりインクを吐出させると共に前記定着部により前記インクを定着させて、前記記録媒体の両面に画像を形成させる動作制御部と、
    前記第2搬送部における前記一の記録対象面のインクが定着された記録媒体との接触部位を、前記記録媒体が引き離されてから次の記録媒体が取得されるまでの間に冷却する搬送部冷却部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク吐出部が吐出するインクを当該インクの吐出前に予め加熱するインク加熱部を備え、
    前記インク吐出部により吐出されるインクは、温度が低下すると粘度が上昇する温度依存性インクである
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記温度依存性インクは、当該温度依存性インクの温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で変化し、
    前記インク加熱部は、前記温度依存性インクがゾル状態となる温度に加熱する
    ことを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インクの吐出時における前記記録媒体の温度を前記加熱されたインクよりも低温とする媒体温度調節部を備えることを特徴とする請求項2又は3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記温度依存性インクは、当該温度依存性インクの温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で変化し、
    前記インク加熱部は、前記温度依存性インクがゾル状態となる温度に加熱し、
    前記媒体温度調節部は、前記記録媒体の温度を前記温度依存性インクがゲル状態となる温度とする
    ことを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1搬送部に付着したインクを除去するクリーニング部を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記一の記録対象面に対して吐出されたインクを前記第1搬送部による搬送中に不完全に定着させる前定着部を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記一の記録対象面のインクが前記定着部により定着された記録媒体が前記反転部により前記第1搬送部に戻される前に、当該記録媒体を冷却する媒体冷却部を備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記定着部は、所定のエネルギー線を照射し、
    前記インク吐出部により吐出されるインクは、当該エネルギー線が照射されることで発熱を伴って定着することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記第2搬送部により搬送された記録媒体を前記反転部に送るか、又は排出させるかを切り替える搬送切替部を備えることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
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