JP6840015B2 - 燃料集合体及び燃料集合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、沸騰水型原子炉用の燃料集合体とその製造方法に係り、特に、使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを利用する技術に関する。
原子炉から取り出した使用済ウラン燃料の再処理により、プルトニウム(Pu)及びウラン(U)、その他の超ウラン元素や核分裂生成物に分離される。プルトニウムを燃料とし、劣化ウランと混合して成型加工した燃料集合体はMOX燃料と呼ばれる。一方、再処理で得られたウランは回収ウランと呼ばれている。天然ウランは主にウラン235、ウラン238を含んでいるが、回収ウランはそれに加えてウラン236を含んでいる。
ウラン236は、熱群の核分裂断面積に対する捕獲断面積がウラン235に比べて大きいため、吸収物質として作用する。その結果、回収ウランから製造したウラン燃料は、天然ウランから製造したウラン燃料と比較して、同じウラン235濃縮度条件において、中性子増倍率が低くなる。そのため、回収ウランの利用は天然ウラン使用量を節約できるが、天然ウランから製造した燃料と同等の燃焼度を得る為にはより高いウラン235濃縮度が必要になる。
このような回収ウランの活用方法として、特許文献1に記載の方法が提案されている。ウラン236が強い共鳴吸収効果を持つことから、ボイド係数の絶対値を負側に大きくする。ボイド係数の負側の絶対値の増大は、炉心の過渡変化時にフィードバック効果が大きくなることを意味しており、場合によっては運転制限値に対する余裕を小さくする。そこで、特許文献1では燃料集合体コーナー部や水ロッド隣接位置などの中性子の反応割合が大きな領域には天然ウランから濃縮したウラン燃料を配置し、それ以外の領域に回収ウランを配置することで、回収ウランを使うことによるボイド係数の負側への絶対値増大を最小限に抑えている。
また、特許文献2では、可燃性毒物であるガドリニアを含む燃料に回収ウランを用いることで、平均ウラン濃縮度を従来と同程度に維持しつつ、回収ウランによる反応度損失を低減できるとともに、回収ウランの使用割合を高めることができるとしている。
このように、従来の知見では、回収ウランに含まれるウラン236の炉心特性に与えるデメリットが最小になるように配置方法などが検討されてきた。
燃料成形加工後の燃料集合体だけでなく、燃料製造過程に着目すると、一般にウランの濃縮度は5重量パーセント(以下、wt%)以下で製造されている。燃料製造過程での未臨界確保の観点から5wt%以下の状態での安全確保がなされており、5wt%を超える場合の燃料製造時に同等の安全性を確保するためには設備の変更が必要となる。
そこで、特許文献3に、ウラン235濃縮度5wt%以上のウラン燃料ペレットについては全てペレット成形加工に先立ち、反応度抑制効果が弱く、かつ長く持続する可燃性毒物であるエルビア(Er23)を混入することで中性子増倍率の最大値をウラン235濃縮度5wt%燃料よりも小さくし、5wt%以上の燃料を製造可能にする方法が提案されている。
特許第5986802号 特開平11−174179号公報 特許第4077303号
特許文献1及び2では、回収ウランの効果をできるだけ小さくするため、燃料集合体内に多く装荷しつつも、天然ウランを必要としている。
また、特許文献3では、可燃性毒物を利用することにより、炉内で照射後に毒物が減少し装荷したウラン235を有効に活用できる。しかし、再処理後の回収ウランの活用方法は示されていない。
そこで本発明は、高燃焼度化を目的としてウラン235濃縮度5wt%を超える燃料を用いつつ、燃料製造過程の安全を確保し、再処理後の回収ウランを有効活用可能な燃料集合体とその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを利用した燃料棒を複数備える燃料集合体であって、前記複数の燃料棒のうち、少なくとも1つの燃料棒は、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
Figure 0006840015
および式(2)
Figure 0006840015
の間の範囲であり、前記ウラン235濃縮度eは、5wt%を超えることを特徴とする。
また、本発明は、(a)使用済燃料からウラン235,ウラン236,ウラン238を含むウランを分離し回収する工程、(b)前記(a)工程で回収した回収ウランを再濃縮する工程、を有し、前記(b)工程において、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
Figure 0006840015
および式(2)
Figure 0006840015
の間の範囲となるようにウラン238を除去し、前記(b)工程において、前記ウラン235濃縮度eが5wt%を超えるようにウラン238を除去することを特徴とする。
本発明によれば、高燃焼度化を目的としてウラン235濃縮度5wt%を超える燃料を用いつつ、燃料製造過程の安全を確保し、再処理後の回収ウランを有効活用可能な燃料集合体とその製造方法を実現できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
ウラン235濃縮度と中性子増倍率の変化を示すグラフである。 ウラン235濃縮度とウラン236の含有割合の下限を示すグラフである。 ウラン235濃縮度とウラン236の含有割合の上限を示すグラフである。 ウラン235濃縮度とウラン236の含有割合の下限と上限の間の領域を示すグラフである。 本発明の一実施例に係る燃料集合体の全体概略構成図である。 図5に示す燃料集合体のA−A’断面矢視図(水平断面図)及び各燃料棒の濃縮度並びに可燃性毒物の添加を示す図である。 図5及び図6に示す燃料集合体を装荷する炉心を備えた改良型沸騰水型原子炉の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る燃料集合体の製造過程の概要を示すフローチャートである。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において、同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
本発明者等は、種々の検討を重ね、回収ウランを活用しながら、ウラン235濃縮度を高める構成を見出した。先ず、この検討結果及び新たに見出した燃料の概要を以下に説明する。
上記特許文献3にあるように、現在の「ウラン加工施設安全審査指針」においては、ウラン235濃縮度5wt%が燃料製造の上限とされている。回収ウランに含まれるウラン236は吸収物資であるが、可燃性毒物のような大きな吸収断面積を持たず、ウラン238に似た吸収特性を持っている。ウラン235濃縮度5wt%を超える燃料製造を可能にするためには、ウラン236を含まないウラン235濃縮度5wt%の中性子増倍率よりも小さくなるように、ウラン236を添加すればよい。一方で、ウラン236を添加しすぎると、ウラン235濃縮度を高めても高燃焼度化できなくなる。
つまり、燃料製造の観点からウラン236割合の下限が規定されるとともに、ウラン235の濃縮度を高めたときの経済効果を得るためにウラン236割合の上限が規定される。
図1にウラン235濃縮度に対する中性子増倍率の増大量をウラン235に対するウラン236の含有量毎に示す。中性子増倍率の増大量はウラン236を含まないウラン235濃縮度5wt%の燃料を基準としている。基準(0.0%dk)以下のウラン濃縮度5wt%を超える燃料は、現在の製造設備で製造可能であることを示している。基準以下となるウラン濃縮度とウラン235に対するウラン236の含有率の関係を図2に示す。このように、常に基準を満たすウラン235濃縮度とウラン235に対するウラン236含有量の関係は式(1)となる。
Figure 0006840015
ここで、eはウラン235濃縮度、すなわちウラン全体の重量に対するウラン235の重量の比率である。(e=ウラン235の重量/ウラン全体の重量)
ウラン236を含有しないウラン濃縮度5wt%の燃料を照射したときの取出燃焼度時点の中性子増倍率に対して、ウラン236を含む燃料の前記取出燃焼度の中性子増倍率が高ければ、経済性の観点で有用であると言える。そこで、図2にウラン236を含有しないウラン濃縮度5wt%の燃料を照射したときの取出燃焼度時点の中性子増倍率の増大量をウラン236含有量に応じて示す。中性子増倍率の増大量はウラン236を含まないウラン235濃縮度5wt%の燃料を基準としている。基準(0.0%dk)以上の燃料は、5wt%を超える燃料を製造する経済的利点があることを示している。この結果、経済的利点を持つウラン235濃縮度とウラン235に対するウラン236含有量の関係は式(2)となる。
Figure 0006840015
この結果、図4に示すように、式(1)と式(2)を満たす範囲(図4のハッチング領域)であれば、ウラン235濃縮度5wt%を超える燃料を製造でき、経済的にも利点がある。
上記の検討結果を反映した、本発明の実施例を以下に説明する。
再処理施設において使用済み燃料を再処理して得られた回収ウランは、ウラン236を含むが、その組成は使用済み燃料の燃焼度や装荷されたプラントに依存する。回収ウランを有効に利用するためには、ウラン235を再濃縮する必要があり、このときウラン235に対するウラン236の含有量は、ウラン236のみの分離が難しいことから変化は小さい。
つまり、ウラン235に対するウラン236の量は基本的に再処理の時点で与えられた量となる。ウラン235濃縮度5wt%を超える燃料を製造するには、このウラン235に対するウラン236の量から式(1)および式(2)の範囲となるウラン235濃縮度を求めれば良い。
例えば、ウラン235に対するウラン236の含有量が50%であるとき、ウラン235濃縮度が5.7wt%〜6.7wt%であれば、従来の燃料製造施設でも安全性を確保して製造することができ、ウラン236を含まないウラン235濃縮度5wt%燃料と比べて経済性が高くなる。
図5から図7を参照して、実施例2の燃料集合体について説明する。図5は、本発明の一実施例に係る燃料集合体の全体概略構成図であり、図6は、図5に示す燃料集合体のA−A’断面矢視図(水平断面図)である。また、図7は、図5及び図6に示す燃料集合体を装荷する炉心を備えた改良型沸騰水型原子炉の概略構成図である。
図7に示すように、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)は、原子炉圧力容器(原子炉容器)103内に円筒状の炉心シュラウド102が設けられ、炉心シュラウド102内に、複数体の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心105が配設されている。また、原子炉圧力容器(Reactor Pressure Vessel;以下、RPVと称する)103内には、炉心105の上方へと延伸する気水分離器106及び気水分離器106の上方に配される蒸気乾燥器107が設けられている。RPV103と炉心シュラウド102の間には環状のダウンカマ104が形成されている。ダウンカマ104内には、インターナルポンプ115が配設されている。
インターナルポンプ115から吐出された冷却水は、下部プレナム122を経て炉心105に供給される。冷却水は、炉心105を通過する際に加熱されて水及び蒸気を含む気液二相流となる。気水分離器106は気液二相流を蒸気と水に分離する。分離された蒸気は、更に蒸気乾燥器107で湿分を除去されて主蒸気配管108に導かれる。この湿分が除去された蒸気は、蒸気タービン(図示せず)に導かれ、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンに連結された発電機が回転し、電力を発生する。蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水となる。この凝縮水は、冷却水として給水配管109によりRPV103内に供給される。気水分離器106及び蒸気乾燥器107で分離された水は、落下して冷却水としてダウンカマ104内に達する。
なお、図7では図示しないが、RPV103の下部プレナム122には、燃料集合体の核反応を制御するため炉心105へ複数の横断面十字状の制御棒CRを挿入可能とする制御棒案内管が設けられ、RPV103の底部より下方に設置された制御棒駆動機構ハウジング内に制御棒駆動機構を備え、制御棒は制御棒駆動機構に連結されている。
図5に、燃料集合体1の全体概略構成図を示す。本実施例の燃料集合体1は、複数の燃料棒2、部分長燃料棒3、上部タイプレート5、下部タイプレート6、複数の燃料スペーサ8、複数の水ロッドWR、及びチャンネルボックス7を備えている。燃料棒2(所謂、全長燃料棒)及び部分長燃料棒3は、複数の燃料ペレット(図示せず)を密封された被覆管(図示せず)内に充填している。
下部タイプレート6は各燃料棒2及び部分長燃料棒3の下端部を支持し、上部タイプレート5は各燃料棒2の上端部を保持する。水ロッドWRの下端部は下部タイプレート6に支持され、水ロッドWRの上端部は上部タイプレート5に保持される。複数の燃料スペーサ8は、燃料集合体1の軸方向において所定の間隔に配置され、燃料棒2(含む部分長燃料棒3)の相互間、及び燃料棒2と水ロッドWRの間に、冷却水が流れる流路を形成するように、燃料棒2及び水ロッドWRを保持している。
横断面が正方形状をしている角筒であるチャンネルボックス7は、上部タイプレート5に取り付けられ、下方に向かって延伸している。燃料スペーサ8によって束ねられた各燃料棒2は、チャンネルボックス7内に配置されている。上部タイプレート5には、その上端部にハンドルが締結されており、ハンドルを吊り上げると、燃料集合体1全体を引き上げることができる。
図6は、図5に示す燃料集合体1のA−A’断面矢視図(水平断面図)である。図6に示すように、燃料集合体1の水平断面において、チャンネルボックス7内に形成される9行9列の正方格子に、燃料棒21a、21b、部分長燃料棒3、水ロッドWRが配されている。燃料集合体1の水平断面(横断面)の中央部には、燃料棒2が4本配置できる領域を占有する横断面積を有する水ロッドWRが2本配されている。水ロッドWRは、少なくとも2本の燃料棒2が配置可能な領域を占有する横断面積を有する太径水ロッドである。本実施例における燃料棒2に核分裂性ウランを含む燃料ペレットが装填された領域の長さ、すなわち、本実施例の燃料有効長は3.7mである。
また、燃料集合体1は、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の炉心105に装荷されたとき、一つのコーナーが炉心105に挿入された横断面が十字状の制御棒CRと向かい合うように配置される。チャンネルボックス7は、チャンネルファスナ(図示せず)によって上部タイプレート5に取り付けられる。チャンネルファスナは、燃料集合体1が炉心105に装荷されたとき、制御棒CRが燃料集合体1の相互間に挿入できるように、燃料集合体1の相互間に必要な幅の間隙を保持する機能を有する。このため、チャンネルファスナは、制御棒CRと向かい合うコーナーに位置するように、上部タイプレート6に取り付けられている。
燃料集合体1の制御棒CRに向かい合うコーナー部は、換言すれば、チャンネルファスナが取り付けられたコーナー部である。各燃料棒2内に充填される各燃料ペレットは、実施例1で例示された核燃料物質である二酸化ウラン(UO)を用いて製造される。燃料棒21aはウラン236を含み、ウラン235濃縮度は6wt%、ウラン235に対するウラン236の量は50%である。このとき、式(1)と式(2)を満たすウラン235濃縮度は5.7wt%〜6.7wt%であるため、燃料棒21aの燃料は本発明の範囲内にある。また、燃料棒21bおよび部分長燃料棒3のウラン235濃縮度は5wt%である。よって、断面平均のウラン235濃縮度は5.5wt%である。
図2に示すように、ウラン235濃縮度とウラン235に対するウラン236の量の関係は、ウラン235濃縮度の増加とともに、増大するが、線形ではなく、二乗または三乗の曲線となる。このことは、ウラン235濃縮度増大とともに中性子スペクトルが硬くなることで、ウラン236の吸収効果が加速度的に小さくなることを示している。
また、図3に示す曲線は図2に示す曲線よりも傾きが急であるため、ウラン235濃縮度増大とともに、ウラン236の吸収効果が小さくなる以上に経済性が向上することを示している。このことから、中性子スペクトルが硬いほど経済性が向上する。そのため、図6に示す燃料配置により経済性が向上する。
図8を参照して、実施例3の燃料集合体の製造方法について説明する。図8は上記の各実施例で説明した燃料集合体の製造過程の概要を示すフローチャートである。
先ず、燃料加工工場において、ウラン鉱石を原料として製錬、転換、濃縮などの工程を経て一次燃料である天然ウラン(U)が製造される。一般的な原子力プラントで燃料として用いられる天然ウラン(U)は、核分裂しやすいウラン235が約0.7wt%、核分裂しにくいウラン238が約99.3wt%含まれる。(ステップS1)
天然ウラン(U)は、図5及び図6に示すような燃料集合体として加工され、原子力発電所などの原子力プラントへ燃料として装荷される。(ステップS2)
原子力プラントの炉心に装荷された燃料集合体は炉心内で核分裂反応(燃焼)し、発生する熱を利用して蒸気が生成される。生成した蒸気によりタービンを回転させることで発電を行う。この核分裂反応(燃焼)により、ウラン236やプルトニウム(Pu)、マイナーアクチノイド(MA:ネプツニウム(Np),アメリシウム(Am),キュリウム(Cm)等)、その他の核分裂生成物(FP)が生成される。(ステップS3)
原子力プラントで燃料として利用された後の使用済燃料は、再処理工場においてウランとそれ以外の物に分離され、ウランは再び燃料として利用するために回収される。再処理工場において回収されたウランは回収ウランと呼ばれ、ウラン235,ウラン236,ウラン238を含む。(ステップS4)
なお、分離されたプルトニウム(Pu)は、回収ウランと共にMOX燃料工場においてMOX燃料(Mixed Oxide:ウラン・プルトニウム混合酸化物)に加工され、原子力プラントで燃料として利用される。マイナーアクチノイド(MA)および核分裂生成物(FP)は高レベル放射性廃棄物として処理される。
再処理工場で回収された二次燃料である回収ウランは、燃料加工工場において、転換、再濃縮などの工程を経て、ステップS1で製造した天然ウラン(U)と共に再び原子力プラントの燃料として利用される。(ステップS5)
ステップS5では、ウラン235濃縮度が、上記の式(1)と式(2)を満たす範囲(すなわち、図4のハッチング領域)になるように制御する。
以上により、ウラン235の濃縮度が5wt%を超える場合であっても、燃料製造に関する臨界管理上の制限に対して安全性を確保しつつ、再処理後の回収ウランを有効に活用することができる。
なお、図6に示すように、例えば燃料棒を9行9列の正方格子状に配列する場合、チャンネルボックス7内におけるコーナー部(周辺部)には従来の方法で製造した濃縮ウランを配置し、中心部近傍に上記の各実施例で説明した回収ウランを配置してもよい。この場合、燃料集合体の径方向の出力分布を平坦化することができる。
また、燃料集合体を図5に示すように構成する場合、燃料棒の上部側に上記の各実施例で説明したような回収ウラン、すなわちウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)および式(2)の間の範囲である回収ウランを用い、燃料棒の下部側に従来の方法で製造した濃縮ウランを用いてもよい。中性子スペクトルが硬く、吸収の少ない上部側でウラン236を有効に活用することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…燃料集合体
2,21a,21b…燃料棒
3…部分長燃料棒
5…上部タイプレート
6…下部タイプレート
7…チャンネルボックス
8…スペーサ
WR…水ロッド
102…炉心シュラウド
103…原子炉圧力容器(RPV)
104…ダウンカマ
105…炉心
106…気水分離器
107…蒸気乾燥器
108…主蒸気管
109…給水配管
115…インターナルポンプ
122…下部プレナム。

Claims (12)

  1. 使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを利用した燃料棒を複数備える燃料集合体であって、
    前記複数の燃料棒のうち、少なくとも1つの燃料棒は、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
    Figure 0006840015
    および式(2)
    Figure 0006840015
    の間の範囲であり、
    前記ウラン235濃縮度eは、5wt%を超えることを特徴とする燃料集合体。
  2. 請求項に記載の燃料集合体であって、
    前記ウラン235濃縮度eは、5wt%を超え、7wt%以下であることを特徴とする燃料集合体。
  3. 請求項1または2に記載の燃料集合体であって、
    前記燃料集合体は、前記複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲である燃料棒は、前記燃料集合体の中心部近傍に配置されることを特徴とする燃料集合体。
  4. 請求項1または2に記載の燃料集合体であって、
    前記燃料集合体は、前記複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    前記複数の燃料棒の上部側において、ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲であることを特徴とする燃料集合体。
  5. (a)使用済燃料からウラン235,ウラン236,ウラン238を含むウランを分離し回収する工程、
    (b)前記(a)工程で回収した回収ウランを再濃縮する工程、を有し、
    前記(b)工程において、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
    Figure 0006840015
    および式(2)
    Figure 0006840015
    の間の範囲となるようにウラン238を除去する燃料集合体の製造方法であって、
    前記(b)工程において、前記ウラン235濃縮度eが5wt%を超えるようにウラン238を除去することを特徴とする燃料集合体の製造方法。
  6. 請求項に記載の燃料集合体の製造方法であって、
    前記(b)工程において、前記ウラン235濃縮度eが5wt%を超え、7wt%以下になるようにウラン238を除去することを特徴とする燃料集合体の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の燃料集合体の製造方法であって、
    前記燃料集合体は、複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲である燃料棒を前記燃料集合体の中心部近傍に配置することを特徴とする燃料集合体の製造方法。
  8. 請求項5または6に記載の燃料集合体の製造方法であって、
    前記燃料集合体は、複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    前記複数の燃料棒の上部側において、ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲とすることを特徴とする燃料集合体の製造方法
  9. 使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを利用した燃料棒を複数備える燃料集合体であって、
    前記複数の燃料棒のうち、少なくとも1つの燃料棒は、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
    Figure 0006840015
    および式(2)
    Figure 0006840015
    の間の範囲であり、
    前記燃料集合体は、前記複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲である燃料棒は、前記燃料集合体の中心部近傍に配置されることを特徴とする燃料集合体。
  10. 使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを利用した燃料棒を複数備える燃料集合体であって、
    前記複数の燃料棒のうち、少なくとも1つの燃料棒は、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
    Figure 0006840015
    および式(2)
    Figure 0006840015
    の間の範囲であり、
    前記燃料集合体は、前記複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    前記複数の燃料棒の上部側において、ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲であることを特徴とする燃料集合体。
  11. (a)使用済燃料からウラン235,ウラン236,ウラン238を含むウランを分離し回収する工程、
    (b)前記(a)工程で回収した回収ウランを再濃縮する工程、を有し、
    前記(b)工程において、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
    Figure 0006840015
    および式(2)
    Figure 0006840015
    の間の範囲となるようにウラン238を除去する燃料集合体の製造方法であって、
    前記燃料集合体は、複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲である燃料棒を前記燃料集合体の中心部近傍に配置することを特徴とする燃料集合体の製造方法。
  12. (a)使用済燃料からウラン235,ウラン236,ウラン238を含むウランを分離し回収する工程、
    (b)前記(a)工程で回収した回収ウランを再濃縮する工程、を有し、
    前記(b)工程において、ウラン235濃縮度をeとした場合、ウラン235に対するウラン236の含有率が、式(1)
    Figure 0006840015
    および式(2)
    Figure 0006840015
    の間の範囲となるようにウラン238を除去する燃料集合体の製造方法であって、
    前記燃料集合体は、複数の燃料棒が正方格子状に配列され、
    前記複数の燃料棒の上部側において、ウラン235に対するウラン236の含有率が式(1)および式(2)の間の範囲とすることを特徴とする燃料集合体の製造方法。
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