JP6839209B2 - 乗客コンベアの安全診断システム - Google Patents

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Description

本発明は、乗客コンベアの安全診断システムに関するものである。
乗客コンベアのトラス(骨組み)は、高低差と支持点間距離のある建物間を橋渡しするように設置される。トラスの両端部には山形鋼の支持金具が設けられ、一端の支持金具だけが建物側の受け梁に溶接で固定され、他端の支持金具は受け梁に固定されずにそのまま載せられた状態で設置される。
このような乗客コンベアでは、例えば乗客の重みによる主枠のたわみや地震等が発生しても、非固定側の支持金具が受け梁に対してずれることにより、トラスと受け梁との間で大きな応力が生じることが防止される。また、地震で支持点間距離が広がる方向に建物が揺れる場合を考慮し、支持金具が建物側の受け梁と接している長さ、すなわち「かかり代(重なり量)」を十分に確保しておくことで、トラスが外れる問題も解消している。また反対に、地震で建物間が縮む方向に揺れる場合にも、トラスと建物との「隙間」を十分に確保しておけば、トラスが圧縮されることを回避できる。
一方、乗客コンベアはその輸送効率の高さから、人の流れが多い場所に設置され、幹線通路として使用されているため、地震時に停電で動かないとしても階段として使用することで有効な避難経路にもなる。
また、地震によって支持金具の位置がずれて、かかり代が小さくなった状態で揺れが止まった場合の乗客コンベアは、更なる余震によりトラスが更にずれることが懸念される。これに関して、特許文献1には、かかり代が通常範囲から外れた事を検出する検出部と、異常を検出した場合に発報する制御部とを備える乗客コンベア及びその制御方法が提案されている。この乗客コンベアでは、地震で支持点間距離が広がる方向に建物が揺れる場合に、乗客コンベアが建物側の受け梁に対して過度にずれることを事前に検出することができる。
特開2013−245083号公報
地震時のもう一つの懸念事項として、支持点間距離が縮む方向に建物が揺れて、トラスと建物が衝突し、トラスに大きな圧縮力がかかることが考えられる。トラスに大きな圧縮力がかかった場合には、大きなたわみを生じる座屈現象が起こる。座屈した梁のあるトラスでは、支持可能な荷重の低下やかかり代が減少する恐れがある。また、座屈した梁や座屈により曲がったレールとステップが干渉して走行できない恐れもある。
トラスのどの梁材で座屈が生じるかは、各梁材の座屈荷重と各梁材に加わる軸力とによって決まる。乗客コンベアは物件毎に高低差や支持点間距離が異なるため、物件毎に座屈する梁材も異なる。また、時間帯によって乗客の多さも変わり、その荷重によっても座屈する梁は異なる。そのため、保守員が点検を行うまでは、具体的な問題部分の特定が容易ではなく、またトラスの座屈は外観からは判断できないことも問題である。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、トラスに座屈が生じているか否かの判定を行うことができる、乗客コンベアの安全診断システムを提供することを目的とする。
本発明は、建物に対してスライド可能に設置されるトラスを有する乗客コンベアの安全診断システムであって、建物の揺れを計測する建物揺れ計測装置と、建物揺れ計測装置の計測値に基いて建物の層間変位を計算する層間変位計算部と、トラスの座屈変位を記憶する記憶部と、層間変位計算部によって計算された層間変位と記憶部に記憶されている座屈変位とを比較して、トラスに座屈が生じているか否かを判定する座屈判定部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る乗客コンベアの安全診断システムによれば、トラスに座屈が生じているか否かの判定を行うことができる。
一般的な乗客コンベアのトラスの側面の概略図である。 図1の乗客コンベアの非固定側(上側)のトラスの端部の拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る安全診断システムの構成図である。 図3の安全診断システムの制御装置の周辺の詳細構成を示す図である。 3層の建物をバネ・マス・ダンパの多質点系に置き換えた建物解析モデルの図である。 トラスを圧縮した場合の変位とその時の反力の関係を示すグラフである。 図1の乗客コンベアの進入防止柵の図である。 本発明の実施の形態2に係る安全診断システムの構成図である。 本発明の実施の形態3に係る安全診断システムの構成図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1には、一般的な乗客コンベア1のトラス2の側面の概略図が示されている。図1において、トラス2は鋼材の梁で構成されている。トラス2の両端部には山形鋼の支持金具3a,3bが設けられており、下側の支持金具3aだけが建物の受け梁4aに溶接で固定され、水平方向(支持点間距離の方向、すなわちX軸の方向)に動かないようになっている。上側の支持金具3bは建物の受け梁4bに固定されずにそのまま載せられた状態で設置されている。
このような乗客コンベア1では、例えば乗客の重みによる主枠のたわみや地震等が発生しても、上側の支持金具3bが受け梁4bに対して水平方向にスライドすることにより、トラス2と受け梁4bとの間で大きな応力が生じることが防止される。
図2は、図1の乗客コンベア1の非固定側(上側)のトラス2の端部の拡大図である。乗客コンベア1は、建築基準法で定められた層間変位以上のかかり代5と隙間6で設置されている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る安全診断システムの構成図である。乗客コンベア1が設置されている建物10には、建物揺れ計測装置11と、第1送信装置12と、第1受信装置13と、制御装置14とが設けられている。
建物揺れ計測装置11は、具体的には、建物10の地面上に設置される加速度センサ15である。第1送信装置12は、建物揺れ計測装置11の計測値を監視センター30に送信する。第1受信装置13は、トラス2に座屈が生じているか否かの判定結果を監視センター30から受信する。
図4には、制御装置14の周辺の詳細構成が示されている。制御装置14は、第1受信装置13によって受信された座屈の判定結果に基いて、モータ停止装置16、音声アナウンス装置17、進入防止柵18に対して制御指令を出力する。また、制御装置14は、乗客コンベア1に供給される電力を外部電源19から内部バッテリー20に切り替える機能も有している。
図3に戻って、監視センター30には、第2受信装置31と、層間変位計算部32と、記憶部33と、座屈判定部34と、第2送信装置35とが設けられている。
第2受信装置31は、建物10の第1送信装置12から建物揺れ計測装置11の計測値、具体的には建物10の地面上の加速度を受信する。
層間変位計算部32は、建物10の揺れをバネ・マス・ダンパで再現する建物解析モデルを備えており、第2受信装置31によって受信された計測値に基いて、建物10の各階の層間変位を計算する。
記憶部33は、事前にシミュレーションで計算される各階のトラス2の座屈変位を記憶する。
座屈判定部34は、層間変位計算部32によって計算された各階の層間変位と、記憶部33に記憶されている各階のトラス2の座屈変位とを比較して、各階のトラス2に座屈が生じているか否かを判定する。
第2送信装置35は、座屈判定部34の判定結果を建物10に送信する。
次に、本発明の実施の形態1に係る安全診断システムにおける地震発生時の動作について説明する。
まず、地震の発生が検知されると、建物10の建物揺れ計測装置11、具体的には建物10の地面上に設置されている加速度センサ15の計測値αが、第1送信装置12によって監視センター30の第2受信装置31に向けて送信される。なお、地震の発生を検知する方法としては、加速度センサ15の計測値に基いて検知してもよいが、この他にも、例えば地震計によって検知する方法、公共の緊急地震速報を受信する方法等、様々な方法が考えられる。
監視センター30の層間変位計算部32は、第2受信装置31によって受信された建物10の地面上の加速度αを建物解析モデルに入力として与え、建物10の各階の層間変位を計算する。例えば、図5に示されるように、3層の建物をバネ・マス・ダンパの多質点系に置き換えると、運動方程式は以下のようになる。なお、これ以降、具体的にするために3層の建物を例にとって説明するが、本発明は3層の建物にのみ限定されるものではない。
Figure 0006839209
上記の運動方程式に地面上の加速度αを入力として与えて解くことで、建物10の各階の層間変位δ1、δ2、δ3を求めることができる。
一方、記憶部33には、事前のシミュレーションによって計算される建物10の各階のトラス2の座屈変位X1、X2、X3が記憶されている。座屈とは、長尺の構造部材に圧縮力がかかった場合に降伏点以下でも急に変形の模様が変化し、大きなたわみが生じる現象のことであり、一度座屈が生じるとその梁材の軸力が急激に低下するため、トラス2全体が倒壊する恐れがある。
図6のグラフは、横軸がトラス2を圧縮した場合の変位(圧縮量)、縦軸がその時の反力を示している。このグラフされるように、トラス2を圧縮した場合、はじめは圧縮量に比例して反力が上昇するが、座屈変位X以降では、圧縮量に反比例して反力は低下する。
トラス2のどの梁材で座屈が生じるかは、各梁材の座屈荷重と各梁材に加わる軸力とによって決まる。乗客コンベア1は物件毎に高低差や支持点間距離が異なるため、物件毎に座屈する梁材も異なる。また、時間帯によって乗客の多さも変わり、その荷重によっても座屈する梁は異なる。トラス2の各梁材にかかる軸力はクレモナ線図やFEM解析によって求めることができるため、最悪の条件を事前にシミュレーションで計算し、その時の座屈変位X1、X2、X3を記憶部33に記憶しておく。
座屈判定部34では、層間変位計算部32で計算された各階の層間変位δ1、δ2、δ3と、記憶部33に記憶されている各階の座屈変位X1、X2、X3とをそれぞれ比較し、層間変位δが座屈変位Xよりも大きい階があれば、その階のトラス2に座屈が生じていると判定する。第2送信装置35は、座屈判定部34の判定結果を建物10の第1受信装置13に向けて送信する。
建物10の制御装置14は、第1受信装置13によって受信された判定結果に基いて、座屈が生じている階の乗客コンベア1を停止させる。具体的には、制御装置14は、モータ停止装置16によって乗客コンベア1の駆動モータ(図示せず)を停止させると共に、音声アナウンス装置17によって、利用者に対して乗客コンベア1の利用を中止してすぐに降りるように促す。その後、制御装置14は、進入防止柵18を稼働させ、利用者が乗客コンベア1に乗り込めないようにする。
図7に示されるように、進入防止柵18は、乗客コンベア1の下側の進入防止柵18aと、上側の進入防止柵18bとから構成されている。図7の(a)に示されるように、進入防止柵18a、18bは、通常時は乗客コンベア1の乗降部21a、21bの床下の機械室22a、22bにそれぞれ収められている。そして、図7の(b)に示されるように、稼働時には図示しないモータによって持ち上げられて乗降部21a、21bを塞ぐ高さまで上昇する。また、進入防止柵18a、18bは、乗客コンベア1の下側と上側とで時間差を持って稼働させるようになっており、まず乗り場側(下側)の進入防止柵18aを稼働させ、予め設定しておいた時間後に降り場側(上側)の進入防止柵18bを稼働させる。
さらに、地震時には停電が発生することも十分に考えられるため、制御装置14は、必要に応じて、乗客コンベア1の駆動電力を外部電源19から内部バッテリー20に切り替える。
以上説明したように、本発明に係る乗客コンベアの安全診断システムは、層間変位計算部32で計算された各階の層間変位と記憶部33に記憶されている各階の座屈変位とを比較して各階のトラス2に座屈が生じているか否かを判定する座屈判定部34を備えている。これにより、外観からは判断できないトラス2の座屈の判定を行い、地震発生直後に非常階段として使用しても安全な乗客コンベアであるか、それとも余震や乗客荷重によって落下する危険性のある乗客コンベアであるかを、利用者に速やかに伝えることができる。また、保守員にとっては、地震発生地域における修理の必要な乗客コンベアを迅速に把握することができるため、点検の手間が省ける。
また、安全診断システムは、事前のシミュレーションによって計算された各階のトラス2の座屈変位を記憶する記憶部33を備えている。これにより、記憶部33に記憶されている座屈変位と建物の層間変位とを比較するだけで、反力値を必要とせずに座屈の判定が可能であるため、力センサ等を設置することなく安価に実施することができる。
また、建物揺れ計測装置11として地面上に加速度センサ15を設置するだけで、各階の変位は建物解析モデルを用いた計算によって求めることができるため、安価に実施することができる。
また、監視センター30に、層間変位計算部32、記憶部33、座屈判定部34を設け、乗客コンベア1が設置される建物10には、建物揺れ計測装置11としての加速度センサ15を設置するだけで実施可能である。そのため、新設の乗客コンベアだけでなく、既設の乗客コンベアに対しても、本発明を同様に適用することができる。
なお、実施の形態1では、乗客コンベア1は、上側が非固定、下側が固定であったが、本発明は乗客コンベアの固定方法を限定するものではない。すなわち、上側が固定、下側が非固定の乗客コンベアや、片側が準固定の乗客コンベアに対しても、本発明を同様に適用することができる。
また、実施の形態1における建物解析モデルは、バネ・マス・ダンパによるものであったが、本発明は建物解析モデルをこれに限定するものではなくい。すなわち、建物の揺れを計算できるものであれば、どのような解析モデルでもよい。
また、実施の形態1では、監視センター30に建物揺れ計測装置11の計測値を送信し、監視センター30内に、層間変位計算部32、記憶部33、座屈判定部34が設けられていたが、乗客コンベアの制御装置14の内部に、層間変位計算部32、記憶部33、座屈判定部34を設けるようにしてもよい。
また、実施の形態1では、進入防止柵18a、18bは、乗客コンベア1の乗降部21a、21bの床下の機械室22a、22bに収められており、稼働時に上昇して乗降部21a、21bを塞ぐ構造になっていたが、利用者の進入を防げるものであれば、どのような構造でも良い。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る乗客コンベアの安全診断システムについて説明する。なお、以降の実施の形態の説明においては、実施の形態1と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図8は、本発明の実施の形態2に係る安全診断システムの構成図である。実施の形態2では、建物揺れ計測装置211として、建物10の各階に加速度センサ215を設置する。監視センター230の層間変位計算部232では、計測された各階の加速度を2回積分して各階の変位を求め、上階と下階との変位差から層間変位を求める。
実施の形態1では計算によって各階の層間変位を求めるため、建物解析モデルのモデル化誤差の影響を受けてしまうが、実施の形態2では各階の加速度を直接測定して層間変位を求めるため、建物の経年劣化による剛性変化の影響等を受けることなく、より正確に層間変位を計算することができる。また、実施の形態1のように層間変位計算部232において建物解析モデルの計算をおこなう必要がないため、より簡単な計算で層間変位を求めることができる。
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3に係る安全診断システムの構成図である。実施の形態3では、建物揺れ計測装置311として各階に変位センサ315を設置し、層間変位計算部332は、計測された斜め方向の変位を水平方向距離に変換して層間変位を求める。なお、変位センサ315としては、乗客コンベア1が設置される上階と下階との間に乗客コンベア1と並行してワイヤを張り、一端を完全固定、他端を移動可能に把持する構造が考えられる。これにより、ワイヤの移動量を計測し、層間変位計算部332では、計測された移動量を水平方向距離に変換することで、層間変位を求めることができる。またこの他にも、例えばレーザ変位計を用いる方法等、上階と下階との変位が計測できるような方法であれば、どのようなものでもよい。
実施の形態2では、各階に設置された加速度センサ215の計測値を2回積分して各階の層間変位を求めているため、積分の過程で誤差が混入する可能性がある。これに対して、実施の形態3では、各階の変位を直接計測するため、より正確に層間変位を求めることができる。また、層間変位計算部332では、計測された斜め方向の距離を水平方向距離に変換するだけでよいため、より簡単な計算で層間変位を求めることができる。
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、地震の発生が検知されると、建物揺れ計測装置11の計測値を監視センター30に送信し、建物10の各階のトラス2に座屈が生じているか否かを判定してから、乗客コンベア1を停止させていた。これを以下のように変更してもよい。
まず、地震の発生が検知されると、建物揺れ計測装置11の計測値を監視センター30に送信する。これを受信した監視センター30は、建物10の制御装置14に向けて乗客コンベア1の停止指令を直ちに送信する。この停止指令を受信した制御装置14は、モータ停止装置16によって乗客コンベア1を停止させる。
地震がおさまり、監視センター30の座屈判定部34によって乗客コンベア1のトラス2に座屈が生じていないと判定されると、監視センター30は建物10の制御装置14に運転再開指令を送信し、これを受信した制御装置14は、乗客コンベア1の運転を再開させる。また、この際、制御装置14は、音声アナウンス装置17によって乗客コンベア1の運転再開をアナウンスし、利用者に乗客コンベア1の運転再開を知らせる。
実施の形態5.
乗客コンベア1のトラス2の座屈変位は乗客荷重によっても左右される。そこで地震発生時の乗客負荷を乗客コンベア1の駆動モータのトルク等から推定し、乗客負荷情報として監視センター30に送信するようにしてもよい。これを受信した監視センター30では、受信された乗客負荷情報に基いて記憶部33に記憶されている座屈変位を更新する。これにより、乗客コンベア1のトラス2に座屈が生じているか否かの判定をより高精度におこなうことができるため、保守員による現地での確認作業が簡単化される。

Claims (13)

  1. 建物に対して上側または下側がスライド可能に設置されるトラスを有する乗客コンベアの安全診断システムであって、
    前記建物の揺れを計測する建物揺れ計測装置と、
    前記建物揺れ計測装置の計測値に基いて前記建物の層間変位を計算する層間変位計算部と、
    前記トラスを圧縮した際に該トラスに座屈が発生する変位である座屈変位を記憶する記憶部と、
    前記層間変位計算部によって計算された前記層間変位と、前記記憶部に記憶されている前記座屈変位とを比較して、前記層間変位が前記座屈変位よりも大きい場合に、前記トラスに座屈が生じていると判定する座屈判定部と
    を備えることを特徴とする、安全診断システム。
  2. 前記建物揺れ計測装置は、前記建物の地面上に設けられる加速度センサであり、
    前記層間変位計算部は、前記建物の揺れをバネ・マス・ダンパで再現する建物解析モデルを含み、該建物解析モデルに前記加速度センサによって計測された地上面の加速度を入力として与えることによって、前記層間変位を計算することを特徴とする、請求項1に記載の安全診断システム。
  3. 前記建物揺れ計測装置は、前記建物の各階に設けられる加速度センサであり、
    前記層間変位計算部は、前記加速度センサによって計測された各階の加速度を2回積分し、該2回積分値の上階と下階との差から前記層間変位を計算することを特徴とする、請求項1に記載の安全診断システム。
  4. 前記建物揺れ計測装置は、前記建物の各階に設けられる変位センサであり、
    前記層間変位計算部は、前記変位センサによって計測された各階の変位を水平方向距離に変換し、該水平方向距離の上階と下階との差から前記層間変位を計算することを特徴とする、請求項1に記載の安全診断システム。
  5. 前記記憶部に記憶される前記座屈変位は、前記乗客コンベアと前記建物との間の隙間よりも大きい値であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  6. 前記記憶部に記憶される前記座屈変位は、FEM解析による事前のシミュレーション結果から求められることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  7. 前記記憶部は、前記乗客コンベアの乗客荷重に応じて異なる座屈変位を記憶し、
    前記座屈判定部は、前記乗客コンベアを駆動するモータの負荷情報から乗客荷重を推定し、該推定した乗客荷重に対応する座屈変位を前記記憶部から読み出すことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  8. 前記座屈判定部によって前記トラスに座屈が生じていると判定されると、前記乗客コンベアの運転を停止させる、停止装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  9. 地震を検知する地震検知装置と、
    前記乗客コンベアの運転状態を制御する運転制御装置とをさらに備え、
    前記運転制御装置は、前記地震検知装置によって地震の発生が検知されると、前記乗客コンベアの運転を停止させ、その後、前記地震検知装置によって地震がおさまったことが検知されると共に、前記座屈判定部によって前記トラスに座屈が生じていないと判定されると、前記乗客コンベアの運転を再開させることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  10. 前記座屈判定部によって前記トラスに座屈が生じていると判定されると、利用者に対して前記乗客コンベアが利用不能であることを知らせ、前記座屈判定部によって前記トラスに座屈が生じていないと判定されると、利用者に対して前記乗客コンベアが利用可能であることを知らせる、音声アナウンス装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  11. 前記座屈判定部によって前記トラスに座屈が生じていると判定されると、前記乗客コンベアの乗降部を塞ぐ侵入防止装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  12. 前記乗客コンベアに電力を供給可能な外部電源と、
    前記乗客コンベアに電力を供給可能な内部バッテリーと、
    状況に応じて前記外部電源からの電力供給と前記内部バッテリーからの電力供給とを切り替える切替装置とをさらに備えることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の安全診断システム。
  13. 建物に対して上側または下側がスライド可能に設置されるトラスを有する乗客コンベアの診断装置であって、
    前記建物の揺れの計測値を受信する第2受信装置と、
    前記計測値に基いて前記建物の層間変位を計算する層間変位計算部と、
    前記トラスを圧縮した際に該トラスに座屈が発生する変位である座屈変位を記憶する記憶部と、
    前記層間変位計算部によって計算された前記層間変位と、前記記憶部に記憶されている前記座屈変位とを比較して、前記層間変位が前記座屈変位よりも大きい場合に、前記トラスに座屈が生じていると判定する座屈判定部と、
    前記座屈判定部の判定結果を送信する第2送信装置と
    を備えることを特徴とする、乗客コンベアの診断装置。
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