JP6836784B2 - アンカー打込み工具 - Google Patents

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Description

本発明は、天井等の建材にアンカー打込み用の孔を設けてこれにアンカーを打込むための工具に関するものである。
建材に所望の器具等を取付ける手段、例えばコンクリート材からなる天井にこれとは別の吊天井や照明具などを吊下げる手段、として、当該天井に孔を開け、この孔にアンカーボルトのアンカーを打込むことが行われている。このようなアンカーの打込みを行うための工具として、特許文献1に記載されたものが知られている。
図33は、当該工具の全体構成を示す断面図である。当該工具は、ドリルビット110と、これに着脱される打込み部材120と、を備える。
前記ドリルビット110は、一般にハンマードリルと呼ばれる図示されない工具駆動機に保持される被保持部であるシャンク112と、当該シャンク112と反対の側に位置し、回転しながら打込み対象部位に押付けられることにより当該対象部位に孔を穿つ形状をもつドリル刃部114と、前記シャンク112と前記ドリル刃部114との間に介在する第1嵌合部116と、を一体に有し、当該第1嵌合部116は大径の円筒状外周面を有する。
前記打込み部材120は、前記ドリル刃部114を覆うようにして前記ドリルビット110に装着され、かつ、その装着状態で前記工具駆動機により軸方向に往復するように駆動される(好ましくは回転駆動されながら軸方向に往復駆動される)ことにより前記孔の底部にアンカーを打ち込んで固定することが可能な形状を有する。具体的に、当該打込み部材120は、前記ドリル刃部114を覆うキャップ状のドリルカバー部124と、当該ドリルカバー部124の先端部からさらに突出して前記アンカーに打撃を加えることが可能な棒状をなす打込み棒部122と、前記ドリルカバー部124の後端につながる第2嵌合部126と、を有する。当該第2嵌合部126は、円筒状の内周面を有し、その内径は当該第2嵌合部126内への前記第1嵌合部116の嵌入を可能とする寸法を有する。
前記第1嵌合部116が前記第2嵌合部126を着脱可能に保持することを可能にする手段として、当該被保持部116にCリング130が装着されている。当該Cリング130は、その内径が変化する向きに弾性変形可能な状態で、前記第1嵌合部116の内周面に形成された溝内に嵌め込まれている。当該Cリング130は、外力を受けない状態で前記第1嵌合部116よりも小さい内径を有し、従って当該第1嵌合部116の内周面よりも内側に突出している。
この打込み工具において、前記ドリルビット110に前記打込み部材120が装着されずに前記ドリル刃部114が露出している状態で当該ドリルビット110が回転駆動されることにより、前記ドリル刃部114によって所定の部位にアンカーセット用の孔を穿つことができる。その後、当該孔の奥にアンカーをセットするとともに、前記ドリルビット110に前記打込み部材120を装着して両者を往復駆動することにより、当該打込み部材120の打込み棒122によって前記アンカーを打撃してその打込みを行うことができる。
前記ドリルビット110への前記打込み部材120の装着は、当該打込み部材120内にその第2嵌合部126の側から前記ドリルビット110のドリル刃部114を挿入し、そのまま押し込むことにより、行われる。その押し込みの際、前記ドリルビット110の第1嵌合部116が前記Cリング130を内側から押し広げながら当該Cリング130の内側を通過して第2嵌合部126内に嵌入されることができる。さらに、その嵌入が完了すると、前記Cリング130が弾性復帰して図33に示されるように前記第1嵌合部116の後端118に引掛かることにより、当該第1嵌合部116からの打込み部材120の脱落を阻止することができる。
打込み完了後は、作業者が例えば打込み部材120を把持してこれをドリルビット110から図33の左方向に強く引っ張ることにより、前記Cリング130の拡径方向の変形を伴いながら当該打込み部材120を強制的に前記ドリルビット110から外すことができる。
意匠公報第1527335号(使用状態を示す参考図)
前記の従来技術では、ドリルビット110に対する打込み部材120の円滑な着脱と、使用時における打込み部材120の装着状態の確実な保持と、を両立させることが難しい。前記打込み部材120は前記ドリルビット110に装着された状態でアンカー打設時に強い打撃反力を繰り返し受けるので、前記Cリング130と前記第1嵌合部116の後端118との係合の力が弱いと当該第1嵌合部116から打込み部材120の第2嵌合部126が抜けてしまうおそれがある。また、使用前の試し運転(いわゆる空打ち)においても、電動工具本体から与えられる軸方向の振動によって前記第1嵌合部116から前記第2嵌合部126が外れてしまうおそれがある。これを回避するために前記係合力を強めるべく前記Cリング130の内径を小さく設定すると、当該Cリング130の拡径方向の変形を伴いながらの前記第1嵌合部116内への前記第2嵌合部126の嵌入及びその逆の着脱が容易でなくなる。
本発明は、このような事情に鑑み、穿孔用のドリル部材及び当該ドリル部材に装着された状態でアンカーの打込みが可能な打込み部材を備えたアンカー打込み工具であって、前記ドリル部材への前記打込み部材の円滑な着脱及び当該打込み部材の装着状態の確実な保持が可能なものを提供することを目的とする。
本発明により提供されるアンカー打込み工具は、回転駆動されることによりアンカー打込み部位にアンカー用孔を穿つことが可能なドリル部材と、当該ドリル部材に着脱可能に装着された状態で軸方向に往復駆動されることにより前記アンカー用孔内にアンカーを打ち込むことが可能な打込み部材と、前記打込み部材に取付けられ、前記ドリル部材に対する前記打込み部材の着脱を許容しながら、前記ドリル部材に係止されることにより前記打込み部材が前記ドリル部材に保持されることを可能にする被係止部材と、を備える。前記ドリル部材は、前記回転駆動及び前記往復駆動を行うための工具駆動機に保持されることが可能な被保持部と、前記回転駆動を受けながらアンカー打込み部位に孔を穿つことが可能な形状をもつドリル刃部と、前記被保持部と前記ドリル刃部との間に位置する第1嵌合部と、を有する。前記打込み部材は、前記ドリル刃部を覆う中空状であって、閉塞された先端部と開放された後端部とを有するドリルカバー部と、当該ドリルカバー部の前記先端部からさらに突出し、前記往復駆動を受けることにより前記アンカーに繰り返し打撃を加えることが可能な形状をもつ打込み部と、前記ドリルカバー部の前記後端部につながり、前記第1嵌合部の嵌入を受け入れる筒状の第2嵌合部と、を有する。前記被係止部材は、前記第2嵌合部に固定される被固定部と、当該被固定部から前記第2嵌合部の外周面に沿って延びる本体部と、前記被固定部から離れた位置で前記本体部から径方向の内向きに突出する形状をもつ被係止部と、を有する。前記第2嵌合部は、前記被係止部が当該第2嵌合部を径方向に貫通して当該被係止部の先端が当該第2嵌合部の内側に突出することを許容する被係止用貫通孔を有し、前記第1嵌合部は、前記第2嵌合部の内側に突出する前記被係止部の先端よりも前記ドリル刃部に近い位置で当該被係止部の先端に対して軸方向に当接することにより前記第1嵌合部から前記第2嵌合部が先端側に離脱することを阻止するように前記被係止部を係止する係止部を有する。前記被係止部材の本体部は、前記被係止部が前記被係止用貫通孔を通じて前記第2嵌合部の内側に突出することにより前記係止部に係止されることが可能な被係止位置から当該被係止部が前記係止部から離脱するように径方向の外側に退避する退避位置まで当該被係止部が径方向外向きに変位するように前記被固定部を支点として拡径方向に弾性変形可能な形状を有する。
このアンカー打込み工具によれば、前記被係止部材における本体部の拡径方向の弾性変形によって当該被係止部材の被係止部が正規の被係止位置から退避位置まで退避した状態(すなわち当該被係止位置から径方向外向きに変位した状態)で、打込み部材の第2嵌合部がドリル部材の第1嵌合部に対して自由に嵌合及び離脱されることが可能であり、これによって当該ドリル部材に対する当該打込み部材の着脱が円滑に行われる。しかも、前記第2嵌合部が前記第1嵌合部に嵌合された状態で前記被係止部材の本体部の弾性復帰力によって前記被係止部が前記被係止位置に復帰すると、当該被係止部に第1嵌合部の係止部が軸方向に当接してこれを係止することにより、前記第1嵌合部からの前記第2嵌合部の離脱を確実に阻止する。つまり、前記ドリル部材からの前記打込み部材の抜けが確実に防がれる。このように、当該ドリル部材への当該打込み部材の係止は、前記被係止部材の本体部の弾性復帰力により前記被係止位置に保持される被係止部と前記第1嵌合部における係止部との軸方向の当接によって行われるので、当該本体部の弾性変形による前記被係止部の径方向の外向きの変位によって前記ドリル部材に対する前記打込み部材の円滑な着脱を許容しながらも、当該ドリル部材に当該打込み部材が装着された状態を確実に保持することができる。
前記被係止部材の本体部は、前記第2嵌合部の周方向に延びて当該第2嵌合部の外周面に嵌合される形状を有することが、好ましい。当該形状は、当該第2嵌合部に対する当該本体部の取付状態を安定させることを可能にする。
さらに、前記第2嵌合部の外周面は周方向に延びる周溝を有し、前記被係止部材の本体部は前記周溝に嵌まり込みながら前記周方向に延びる形状を有するものが、好適である。当該周溝への当該本体部の嵌り込みは、当該本体部の形状を利用して当該本体部が前記第2嵌合部に安定して保持されることを可能にする。
前記第1嵌合部は、前記被係止位置にある前記被係止部の先端の嵌り込みを受け入れるだけの深さをもつ係止用凹部を有し、この係止用凹部を画定する前記第1嵌合部の壁のうち前記ドリル刃部に近い側の壁が前記係止部を構成するものが、好適である。この構造は、当該第1嵌合部の外周面の形状を大きく変更することなく当該第1嵌合部に係止部を形成することができ、これにより、当該第1嵌合部の外周面と第2嵌合部の内周面との嵌合状態を安定させることができる。
この場合、前記第1嵌合部の外周面及び前記第2嵌合部の内周面は円筒状をなし、前記第1嵌合部は、前記係止用凹部に加え、当該係止用凹部から周方向に延び、かつ、当該係止用凹部から離れるに従って減少する深さをもつ係止離脱用凹部を有することが、好ましい。当該係止離脱用凹部は、前記被係止位置にある前記被係止部が前記係止用凹部に嵌まり込んだ状態から当該被係止部が当該係止離脱用凹部に進入する方向に第1及び第2嵌合部が互いに相対回転するのに伴って、当該被係止部を前記被係止位置から退避位置まで自動的に外向きに変位させることができる。従って、使用者は、前記第1及び第2嵌合部を前記方向に相対回転させるだけの簡単な操作で前記被係止部を前記係止用凹部から離脱させてドリル部材から打込み部材を取り外すことができる。
一方、前記係止用凹部への前記被係止部の円滑な嵌り込みを可能にする手段として、前記第1嵌合部は、さらに、前記第2嵌合部内への当該第1嵌合部の嵌入の進行に伴って前記被係止部の先端と接触しながら当該被係止部を徐々に径方向外向きに変位させるように、当該第1嵌合部の両端のうち前記ドリル刃部につながる側の端である第1嵌合部前端から前記係止用凹部に向かうに従って前記第1嵌合部の外径を増加させる向きに傾斜する、案内面を有することが、より好ましい。当該案内面は、被係止部材の特別な操作を行うことなく、第1嵌合部内に第2嵌合部を嵌入するだけの操作で自動的にかつ無理なく前記被係止部をそれまでの被係止位置から退避位置まで変位させることを可能にする。しかも、当該被係止部は、当該案内面を過ぎた時点で前記本体部の弾性復帰力により自動的に前記係止用凹部に嵌まり込むことが可能である。
前記第1嵌合部は、さらに、前記第1嵌合部前端から前記係止用凹部に向かって前記軸方向と平行な方向に延びて当該方向に前記被係止部を案内する案内溝を有し、当該案内溝の底面が前記案内面を構成することが、好ましい。当該案内溝は、前記第1嵌合部に対する前記第2嵌合部及び前記被係止部材の周方向の位置決めを容易にし、かつ、第2嵌合部内への第1嵌合部の嵌入に伴って前記被係止部材の被係止部を確実に凹部まで案内することができる。
前記被係止部材において、前記被係止部の径であって当該被係止部が前記本体部から突出する方向と直交する方向の当該被係止部の断面における径は、前記本体部の径であって当該本体部の長手方向と直交する方向の断面における当該本体部の径よりも大きいことが、好ましい。このような被係止部材によれば、前記本体部横断面の径を相対的に小さくすることにより、前記被係止部を変位させるための前記本体部の弾性変形を容易にしながら、前記被係止部の径を相対的に大きくすることにより、前記第1嵌合部から前記第2嵌合部が離脱する方向と平行な方向のせん断力に抗するのに十分なせん断強度を前記被係止部に付与することが可能である。
具体的には、前記被係止部材が、前記本体部を含む棒状の本体部構成材と、前記被係止部を構成するとともに前記本体部の径よりも大きな前記被係止部の径を有する被係止部構成材と、を有し、前記本体部構成材の弾性復帰力が前記被係止部構成材に伝達されるように当該本体部構成材と当該被係止部構成材とが互いに嵌合されるものが、好適である。この被係止部材によれば、前記本体部構成材と前記被係止部構成材との組み合わせによって、前記本体部の径と前記被係止部の径との間に差を与えることができる。
この場合、前記被係止部構成材は、前記第2嵌合部の周方向に延びて当該周方向に延びる前記本体部構成材の部分の嵌入を受け入れる嵌入溝を有するものが好適である。あるいは、前記本体部構成材が前記本体部を構成する部分と当該本体部を構成する部分から径方向の内向きに突出する突出部とを一体に有する一方、前記被係止部構成材が前記突出部の挿入を受け入れる挿入孔を囲む筒状をなし、当該挿入孔への前記突出部の挿入によって当該突出部と前記被係止部構成材とが前記被係止部を構成するものでもよい。
前記被係止部材が前記本体部構成材と前記被係止部構成材とに分割されることは、前記本体部構成材が第1の材料により形成され、前記被係止部構成材が前記第1の材料と異なる第2の材料により形成されることも可能にする。従って、前記第1の材料を前記第2の材料よりも弾性係数の低い材料とし、前記第2の材料を前記第1の材料よりも高いせん断強度を有する材料とすることにより、前記本体部の弾性変形による前記被係止部の変位の促進と当該被係止部の十分なせん断強度の確保との両立をより容易にすることができる。
以上のように、本発明によれば、穿孔用のドリル部材及び当該ドリル部材に装着された状態でアンカーの打込みが可能な打込み部材を備えたアンカー打込み工具であって、前記ドリル部材への前記打込み部材の円滑な着脱及び当該打込み部材の装着状態の確実な保持が可能なものが、提供される。
本発明の第1の実施の形態に係るアンカー打込み工具においてドリルビットに打込み部材が装着された状態を示す一部断面正面図である。 図1のII−II線に沿った断面を示す図である。 前記ドリルビットの平面図である。 前記ドリルビットの正面図である。 図4のV−V線に沿った断面を示す図である。 前記打込み部材の断面正面図である。 図6のVII−VII線に沿った断面を示す図である。 前記打込み部材の第2嵌合部に前記ドリルビットの第1嵌合部が嵌入される過程における案内面による被係止部の案内を示す断面正面図である。 図6のVII−VII線に沿った断面において図8の状態を示す断面図である。 前記第2嵌合部への前記第1嵌合部の嵌入が完了して係止用凹部に前記被係止部が嵌まり込んだ状態を示す断面正面図である。 前記ドリルビットによる穿孔作業を示す正面図である。 前記打込み部材によるアンカー打込み作業を示す正面図である。 図6のVII−VII線に沿った断面において前記第1嵌合部と前記第2嵌合部との相対回転による前記係止用凹部からの前記被係止部の離脱を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る被係止部材の斜視図である。 前記第2の実施の形態に係るアンカー打込み部材において第1嵌合部に第2嵌合部が保持された状態を示す断面正面図である。 図15のXVI−XVI線に沿った断面を示す図である。 図15のXVI−XVI線に沿った断面において第1嵌合部と第2嵌合部との相対回転による前記係止用凹部からの前記被係止部の離脱を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る被係止部材の斜視図である。 前記第3の実施の形態に係るアンカー打込み部材において第1嵌合部に第2嵌合部が保持された状態を示す断面正面図である。 図19のXX−XX線に沿った断面を示す図である。 図19のXX−XX線に沿った断面において第1嵌合部と第2嵌合部との相対回転による前記係止用凹部からの前記被係止部の離脱を示す断面図である。 前記第2の実施の形態に係るアンカー打込み部材において係止離脱用溝と反対側の凹部に被係止部構成材が嵌まり込んだ状態を示す一部断面平面図である。 図22示される凹部の形状の変形例を示す一部断面平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るアンカー打込み工具においてドリルビットに打込み部材が装着された状態を示す一部断面正面図である。 図24の25−25線に沿った断面を示す図である。 図24に示されるドリルビットの平面図である。 図24に示されるドリルビットの正面図である。 図24に示されるドリルビットの底面図である。 図27の29−29線に沿った断面を示す図である。 図24の25−25線に沿った断面において前記ドリルビットの受入れ用凹部に被係止部が進入した状態を示す断面図である。 図24の25−25線に沿った断面において前記第1嵌合部と前記第2嵌合部との相対回転による前記受入れ用凹部から前記係止用凹部への前記被係止部の移行の過程を示す断面図である。 図24の25−25線に沿った断面において前記第1嵌合部と前記第2嵌合部との相対回転による前記係止用凹部からの前記被係止部の離脱を示す断面図である。 従来のアンカー打込み工具においてドリルビットに打込み部材が装着された状態を示す一部断面正面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係るアンカー打込み工具を示す。当該アンカー打込み工具は、図3〜図5にも示されるドリルビット10と、図6及び図7にも示される打込み部材20と、図8〜図10にも示される被係止部材30と、を備える。
前記ドリルビット10は、回転駆動されることによりアンカー打込み部位にアンカー用孔を穿つことが可能なドリル部材に相当するものであり、シャンク11と、ドリル刃部12と、第1嵌合部13と、を一体に有する。
前記シャンク11は、図11に示されるような工具駆動機40に保持されることが可能な被保持部に相当する。当該シャンク11を保持する前記工具駆動機40は、前記ドリルビット10を回転駆動及び軸方向に往復駆動するための電動工具であって、いわゆるハンマードリルと呼ばれる駆動機のように前記ドリルビット10の回転駆動と往復駆動を同時に行うものであってもよいし、回転駆動専用の駆動機と往復駆動専用の駆動機との組合せであってもよい。すなわち、本発明にいう被保持部は、ドリル部材の回転駆動及び往復駆動を同時に行う単一の駆動機に保持されるものであってもよいし、作業に応じて回転駆動用駆動機及び往復駆動用駆動機のそれぞれに選択的に保持されるものでもよい。
前記ドリル刃部12は、前記シャンク11と同心の位置にあり、前記回転駆動を受けながらアンカー打込み部位にアンカー用孔を穿つことが可能な、いわゆるドリル形状をなす。
前記第1嵌合部13は、前記シャンク11と前記ドリル刃部12との間に位置する。つまり、前記ドリルビット10の軸方向の中間部位を構成する。当該第1嵌合部13は、円筒状の外周面13aをもつ略円柱状をなし、前記シャンク11及び前記ドリル刃部12の外径よりも大きな外径を有する。
本発明に係るドリル部材は、前記ドリルビット10のように全体が一体に形成されたもの、すなわち、単一の部材を除去加工することにより当該ドリル部材全体が形成されたもの、に限定されない。例えば、前記シャンク11及び前記ドリル刃部12をもつドリル本体の中間部位の周囲に環状の部材が配置されることにより前記第1嵌合部を構成してもよい。
前記打込み部材20は、当該ドリルビット10に着脱可能に装着された状態で軸方向に往復駆動されることにより、前記ドリルビット10により穿たれた前記アンカー用孔内にアンカーを打ち込むことが可能な部材であり、打込み部21と、ドリルカバー部22と、第2嵌合部23と、を一体に有する。
前記ドリルカバー部22は、前記ドリル刃部12を覆うことが可能な中空状をなし、閉塞された先端部と、開放された後端部とを有する。すなわち、当該ドリルカバー部22は、前記ドリル刃部12を囲むようにその径方向の外側に位置することが可能な周壁22aと、当該周壁22aの先端側の開口を塞ぐ端壁22bと、を一体に有するキャップ状をなす。
前記打込み部21は、前記端壁22bからさらに先端側に突出し、前記軸方向の往復駆動を受けることにより前記アンカーに繰り返し打撃を加えることが可能な棒状をなす。当該打込み部21は、好ましくは、前記ドリルビット10に前記打込み部材20が装着された状態で当該ドリルビット10の中心軸に沿って延びる棒状をなす。
前記第2嵌合部23は、前記ドリルカバー部22の周壁22aの後端につながり、当該ドリルカバー部22と反対側(後ろ側;図1では右側)からの前記第1嵌合部13の嵌入を受け入れる筒状をなす。この実施の形態に係る第2嵌合部23は、前記第1嵌合部13の外周面13aとほぼ隙間なく嵌り合うことが可能な円筒状の内周面23aと、当該内周面よりも大きな外径をもつ円筒状の外周面23bと、を有する。当該外周面23bには、前記被係止部材30を保持するための周方向に延びる溝である周溝24が形成されている。
前記被係止部材30は、前記打込み部材20に取付けられ、前記ドリルビット10に対する前記打込み部材20の着脱を許容しながら、前記ドリルビット10に係止されることにより前記打込み部材20が前記ドリルビット10に保持されることを可能にする部材であり、被固定部31と、本体部32と、被係止部33と、を一体に有する。
前記本体部32は、前記周溝24に嵌まり込みながら前記第2嵌合部23の周方向に延びる形状であって、互いに離れた両端を有する形状、つまり円弧状をなす。当該本体部32がなす円弧は、180°を超える中心角をもつものが好ましく、例えば図2に示されるような270°程度の中心角をもつものが好適である。当該形状は、第2嵌合部23に対する本体部32の安定した取付けを可能にする。しかし、後にも述べるように当該本体部32の具体的な形状はこれに限定されない。
前記被固定部31は、前記本体部32の一方の端から内向きに突出する形状を有し、その突出寸法は前記第2嵌合部23の径方向の肉厚以下の寸法、好ましくは当該肉厚に近い寸法、に設定されている。同様に、前記被係止部33は、前記本体部32の他方の端から内向きに突出する形状を有するが、その突出寸法は前記第2嵌合部23の径方向の肉厚よりも大きな寸法に設定されている。前記各部31,32,33を含む前記被係止部材30は、例えば、適当なばね定数をもつ金属材料(一般にはCリング等に使用される鋼材)からなる線材を曲げ加工することにより形成されることが可能である。
前記第1嵌合部13に対する前記被固定部31の固定は、前記のように当該被固定部31が固定用貫通孔25に嵌入される態様に限定されない。当該固定は、例えば溶接や加締め等により行われてもよい。
前記被固定部31及び前記被係止部33に対応して前記第2嵌合部23にはこれを径方向に貫通する固定用貫通孔25及び被係止用貫通孔26が形成されている。前記被固定部31は、前記固定用貫通孔25に外側から嵌入されることにより前記第2嵌合部23に固定される。前記被係止部33は、前記被係止用貫通孔26に外側から挿入されることにより、前記第2嵌合部23の内周面23aを超えてさらに内側に当該被係止部33の先端が突出する状態に保持される。
前記第1嵌合部13の外周面13aには、係止用凹部14と、案内溝15と、係止離脱用凹部である係止離脱用溝16と、が形成されている。
前記係止用凹部14は、前記のように被係止部33が被係止用貫通孔26に挿入されることにより前記第2嵌合部23の内周面23aから内向きに突出する当該被係止部33の先端を受け入れる深さを有する。この係止用凹部14を画定する第1嵌合部13の壁のうち前記被係止部33の前側つまりドリル刃部12に近い側に位置する壁は係止部13bを構成する。当該係止部13bは、前記被係止部33の突出部分と軸方向に当接することによって前記第1嵌合部13から前記第2嵌合部23が先端側に離脱することを阻止する部位である。
前記被係止部材30の本体部32は、前記被固定部31を支点として拡径方向に弾性変形することが可能であり、この弾性変形により、前記被係止部33を図2に示される被係止位置から離脱位置まで径方向外向きに変位させることが可能である。前記被係止位置は、前記被係止部33の先端(図2では下端)が前記第2嵌合部23の内周面23aからさらに径方向の内側に突出して前記係止用凹部14に嵌まり込む位置であり、前記離脱位置は、前記被係止部33の先端が前記係止用凹部14から径方向の外向きに離脱して第1嵌合部13と第2嵌合部23の相対移動を許容する位置である。また、前記被係止用貫通孔26を画定する内壁面と前記被係止部33の外周面との間には、前記本体部32の拡径方向の弾性変形に伴って前記被係止部33が前記被係止用貫通孔26内で径方向外向きに変位することを許容するだけのクリアランスが与えられている。
前記案内溝15は、第2嵌合部23への第1嵌合部13の嵌入に伴う前記被係止部33の前記係止用凹部14への円滑な嵌り込みを可能にする手段であり、前記第1嵌合部13の前端、つまり当該第1嵌合部13の軸方向両端のうち前記ドリル刃部12につながる端、から前記係止用凹部14に向かって前記軸方向と平行な方向に延びて当該方向に前記被係止部33を案内する。
前記案内溝15の底面は図8及び図9にも示すような案内面15aを構成する。当該案内面15aは、前記第2嵌合部23内への前記第1嵌合部13の嵌入の進行に伴って前記
被係止部33の先端と接触しながら当該被係止部33を徐々に径方向外向きに変位させるように、前記第1嵌合部13の前端から前記係止用凹部14に向かうに従って当該第1嵌合部13の外径を増加させる向き(図8では右上がり)に傾斜する。
前記嵌入の進行に伴って前記被係止部33を径方向外向きに変位させるための案内面は、必ずしも前記案内溝15の底面により構成されたものに限られない。当該案内面は、例えば第1嵌合部13の全周に亘って形成されたもの(つまり全周にわたって第1嵌合部13の前端部分が面取りされることにより形成された円錐台状の面)であってもよい。しかし、前記案内溝15の底面が前記案内面15aを構成することは、前記被係止部33の周方向の位置決めを容易にしながら当該被係止部33をより確実に係止用凹部14まで案内することを可能にする。
前記係止離脱用溝16は、前記係止用凹部14からの前記被係止部33の径方向外向きの円滑な離脱を可能にする係止離脱用凹部に相当するもので、前記係止用凹部14から周方向に延び、かつ、当該係止用凹部14から離れるに従って減少する深さをもつ。つまり、当該係止用凹部14の底面は、前記被係止部33が前記係止用凹部14から前記係止離脱用溝16に進入する向きに第1及び第2嵌合部13,23が互いに相対回転するのに伴って当該被係止部33の先端と接触しながら当該被係止部33を径方向外向きに徐々に変位させる係止離脱用案内面16aを構成する。この実施の形態では、当該係止離脱用案内面16aは平面により構成される。
前記係止用凹部14から前記係止離脱用溝16が延びる向きは、適宜選定されることが可能である。しかし、前記打込み部材20による打込み作業中にドリルビット10が軸方向の往復駆動だけでなく回転駆動を受ける場合、その回転駆動の向き(図2に矢印A1で示される向き)と同じであることが、好ましい。このことは、アンカー打込み作業中における前記ドリルビット10の回転に伴う前記被係止部33の前記係止離脱用溝15への進入を確実に防ぐことを可能にする。
次に、このアンカー打込み工具の使用要領並びに作用を説明する。当該アンカー打込み工具は、例えば次の要領にて使用されることができる。
1)アンカー用孔の穿設
まず、アンカー打込みの対象となる建材、例えば図11に示すようなコンクリート製の天井42、に対してアンカー用孔44の穿設が行われる。この穿設は、前記ドリルビット10を用いて行われる。具体的には、当該ドリルビット10のシャンク11が工具駆動機40に保持され、かつ、当該ドリルビット10に打込み部材20が装着されずにドリル刃部12が露出した状態で、当該工具駆動機40を用いた前記ドリルビット10の少なくとも回転駆動(好ましくは回転駆動と軸方向の往復駆動の双方)が行われる。このように駆動されるドリルビット10のドリル刃部12は、前記天井42に押付けられることにより、当該天井42に前記アンカー用孔44を穿つことができる。
2)ドリルビットへの打込み工具の装着
次に、打込み部材20を用いたアンカー打込みを行うべく、当該打込み部材20が前記ドリルビット10に装着される。この装着は、前記打込み部材20に取付けられている被係止部材30の被係止部33の周方向位置と、前記ドリルビット10の第1嵌合部13に形成されている案内溝15の周方向位置と、が合致する姿勢で当該ドリルビット10の第1嵌合部13を当該打込み部材20の第2嵌合部23内に軸方向に嵌入する作業で行うことが可能である。
具体的に、前記嵌入に伴い、前記被係止部33が前記第1嵌合部13の前端から係止用凹部14に向かうように前記案内溝15に案内され、しかも、その進行に伴い、当該案内溝15の底面である案内面15aが、被係止部材30の被係止部33の先端と接触しながら、図8及び図9に示されるように、当該被係止部材30の本体部32の弾性変形を伴って当該被係止部材30の被係止部33をそれまでの被係止位置(つまり前記第2嵌合部23の内周面23aから被係止部33の先端が大きく内向きに突出する位置)から離脱位置に向けて徐々に径方向の外向きに変位させる。前記嵌入が完了すると、前記被係止部33が前記係止用凹部14に到達する。このとき、前記本体部32の弾性復帰力によって前記被係止部33は自動的に被係止位置に復帰し、当該被係止部33の先端が前記係止用凹部14に嵌まり込む。
この状態において、前記係止用凹部14の前端を画定する壁である係止部13bが前記被係止部33のうち前記第2嵌合部23の内周面23aから内向きに突出する部分と軸方向に当接することにより、第1嵌合部13からの第2嵌合部23の抜け、つまりドリルビット10から打込み部材20が外れること、を確実に阻止する。このようにして、ドリルビット10への打込み部材20の装着が完了する。
3)アンカーの打込み
前記打込み部材20を用いて前記アンカー用孔42内への図12に示すようなアンカー46の打込みが行われる。当該アンカー46は、図示されないコアを内蔵するとともに、当該コアの打込み方向の変位に伴って外向きに押し広げられる複数枚の羽根48を有する。従って、当該アンカー46を前記アンカー用孔44の底部にセットした状態で前記コアに打込み方向の打撃を加えることにより、前記各羽根48を広げて天井42に食い込ませることができ、これにより当該アンカー46を当該アンカー用孔44内に固定することが可能である。
前記コアへの打撃は、前記工具駆動機40によって前記ドリルビット10及びこれに装着される前記打込み部材20を軸方向に往復駆動しながら当該打込み部材20の打込み部21を前記コアに押付けることにより、行うことが可能である。このとき、当該打込み部材20には前記アンカー46から高速で繰り返し軸方向の打込み反力が与えられるが、前記のようにドリルビット10への打込み部材20の係止は、従来と異なり、当該打込み部材20における第2嵌合部23の被係止用貫通孔26を通じて当該第2嵌合部23の内周面23aからさらに内向きに突出する被係止部33の先端とその前側に位置する係止部13bとの軸方向の当接により行われているので、当該係止は前記打込み反力にかかわらず確実に保持される。また、前記作業を行う前の試し運転(いわゆる空打ち)では、前記打込み部材20が前記アンカー46に押付けられていない状態で前記工具駆動機40から前記ドリルビット10及び前記打込み部材20に軸方向の振動が与えられるため、前記ドリルビット10の第1嵌合部13に前記打込み工具20の第2嵌合部23が保持される力が弱いと、前記振動によって前記第2嵌合部23が前記第1嵌合部13から脱落するおそれがあるが、前記被係止部33と前記係止部13bとの軸方向の当接は、前記脱落を確実に防ぐことを可能にする。
4)ドリルビット10からの打込み部材20の脱着
アンカー打込み終了後、ドリルビット10からの打込み部材20の取り外しは、当該ドリルビット10を当該打込み部材20に対して図13に矢印A2で示される向きに相対回転させる操作、換言すれば当該ドリルビット10に対して当該打込み部材20を前記矢印A2で示される向きと逆向きに相対回転させる操作、によって簡単に行うことが可能である。前記矢印A2で示される相対回転の向きは、図13に示すように前記被係止部33が前記係止用凹部14から係止離脱用溝16に進入する向きである。
前記係止離脱用溝16は、前記係止用凹部14から離れるに従って減少する深さを有する、つまり、当該係止離脱用溝16の底面は当該係止離脱用溝16への前記被係止部33の進入に伴って当該被係止部33の先端を徐々に径方向外向きに変位させる係止離脱用案内面16aを構成する、ので、前記被係止部材30に対して特別な操作を行わなくても前記の相対回転操作だけで前記被係止部33をそれまでの被係止位置から離脱位置まで容易に変位させることが可能であり、その離脱変位への変位後にそのまま第1嵌合部13から第2嵌合部23を軸方向に離脱させることが可能である。
図14〜図17は、本発明の第2の実施の形態に係るアンカー打込み部材を示す。前記第1の実施の形態に係る被係止部材30は、長手方向に一様の径を有する単一の棒状の部材により構成され、被固定部31と、本体部32と、被係止部33と、を一体に有するのに対し、第2の実施の形態に係る被係止部材30は、互いに独立した部材である本体部構成材30A及び被係止部構成材30Bにより構成される。
前記被係止部構成材30Aは、前記第1の実施の形態に係る被係止部材30と同様、長手方向に一様な第1の径D1を有する棒状の部材により構成されるが、前記被係止部材30のうちの被固定部31及び本体部32のみを含む。また、当該被係止部構成材30Aは、前記被係止部33よりもさらに延長された部分34を含む。前記第1の径D1は、前記本体部32の長手方向と直交する方向の当該本体部32の断面における径である。
前記被係止部構成材30Bは、略円柱状をなして前記被係止部33を構成する。詳しくは、当該被係止部構成材30Bは、前記第1の径D1よりも大きな前記第2の径D2を有する円柱状の本体部35と、当該第2の径D2よりもさらに大きな径を有する頭部36と、を一体に有する。前記第2の径D2は、前記被係止部33の断面であって前記本体部32から突出する方向(径方向内向きの方向)と直交する方向の断面である被係止部横断面の径である。
一方、第2嵌合部23における被係止用貫通孔26は、図15及び図16に示されるように、前記被係止部構成材30Bのうちの本体部35を受け入れる小径孔26aと、当該小径孔35aの孔径よりも大きな孔径を有して前記頭部36を受け入れる大径孔26bと、により構成される。
前記頭部36には、嵌入溝36aが形成されている。当該嵌入溝36aは、前記第2嵌合部23の周方向に延びる前記本体部構成材30Bの所定の部分(前記延長部分34の手前の部分)32aの嵌入を受け入れる形状を有する。当該嵌入溝36aへの前記所定部分32aの嵌入、つまり、前記被係止部構成材30Bと前記本体部構成材30Aとの嵌合、は前記本体部構成材30Aの本体部32の弾性復帰力が前記被係止部構成材30Bに径方向内向きの力として伝達されることを可能にする。
この第2の実施の形態に係る被係止部材30によれば、前記本体部32には相対的に小さな第1の径D1を与えることにより、前記被係止部33を構成する前記被係止部構成材30Bを変位させるための前記本体部32の弾性変形を容易にしながら、前記被係止部33を構成する前記被係止部構成材30Bの本体部35には前記第1の径D1よりも相対的に大きい第2の径D2を与えることにより、前記第1嵌合部13から前記第2嵌合部23が離脱する方向(つまりアンカー打込み工具の軸方向)と平行な方向のせん断力に抗するのに十分なせん断強度を前記被係止部33に付与することができる。
この第2の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様、前記本体部32の弾性変形を利用してドリルビット10から打込み部材20を脱着することが可能である。すなわち、アンカー打込み終了後、当該ドリルビット10を当該打込み部材20に対して図17に矢印A2で示される向きに相対回転させる操作、換言すれば当該ドリルビット10に対して当該打込み部材20を前記矢印A2で示される向きと逆向きに相対回転させる操作、によって簡単に前記脱着を行うことが可能である。
図18〜図21は、本発明の第3の実施の形態に係るアンカー打込み部材を示す。
この第3の実施の形態に係る被係止部材30は、前記第2の実施の形態に係る被係止部材30と同様に互いに独立した部材である本体部構成材30A及び被係止部構成材30Bにより構成されるが、前記本体部構成材30Aは、前記被固定部31及び本体部32に加え、前記第2の実施の形態に係る延長部分34に代わる突出部33Aを有する。当該突出部33Aは、前記第1の実施の形態に係る被係止部33と同様に前記本体部32の終端から径方向内向きに突出する部分である。
前記被係止部構成材30Bには、その頭部36に前記第2の実施の形態と同様の嵌入溝36aが形成されるのに加え、本体部35は前記突出部33Aの挿入を受け入れる挿入孔35aを囲む筒状をなす。そして、当該挿入孔35aに前記突出部33Aが挿入されることにより、当該突出部33Aと前記被係止部構成材30Bとが協働して被係止部33を構成する。換言すれば、前記第1の径D1を有する前記突出部33Aの周囲に前記第2の径D2をもつ筒状の前記本体部35が配置されることにより、被係止部33の外径が実質的に前記第1の径D1から前記第2の径D2に拡大されている。
以上説明した構造以外の第3の実施の形態に係る構造は、前記第2の実施の形態に係る構造と同等である。
この第3の実施の形態に係る被係止部材30においても、前記本体部32には相対的に小さな第1の径D1を与える一方、被係止部33には相対的に大きい第2の径D2を与えることができる。また、この第3の実施の形態においても、アンカー打込み終了後、ドリルビット10を打込み部材20に対して図21に矢印A2で示される向きに相対回転させる操作、換言すれば当該ドリルビット10に対して当該打込み部材20を前記矢印A2で示される向きと逆向きに相対回転させる操作、によってドリルビット10から打込み部材20を簡単に取り外すことが可能である。
前記第2及び第3の実施の形態のように被係止部材30が本体部構成材30Aと被係止部構成材30Bとに分割されることは、両者を構成する材料を互いに異ならせること、つまり、前記本体部構成材30Aを第1の材料によって構成し、前記被係止部構成材30Bを前記第1の材料と異なる第2の材料によって構成すること、を可能にする。
この場合、前記第1の材料として前記第2の材料よりも弾性係数の低い(つまり弾性変形し易い)材料を用い、前記第2の材料として前記第1の材料よりもせん断強度の高い材料を用いることが、好ましい。これにより、本体部32の弾性変形による被係止部33の変位の促進と当該被係止部33の十分なせん断強度の確保との両立をさらに容易にすることができる。前記第1の材料としては、例えばばね鋼が好適であり、前記第2の材料としては、例えば工具鋼や精密型用の特殊鋼が好適である。
前記本体部構成材30Aは必ずしも被固定部31を含まなくてもよい。例えば被固定部31と本体部32とがそれぞれ別の部材で構成されてもよい。
前記第1〜第3の実施の形態では、回転駆動時にドリルビット10に作用するトルクと打込み部材20が受ける反力とによって被係止部33は前記係止用凹部14のうち前記係止離脱用溝16と反対側の端部(以下「反離脱側端部」と称する。)を画定する第1嵌合部13の壁に押付けられる。この押付け力が前記被係止部33にせん断荷重を与えることになる。
図22は、前記の状態を前記第2の実施の形態について例示したものである。図22の例において、前記係止用凹部14の前記反離脱側端部を画定する第1嵌合部13の壁(以下「反離脱側壁」と称する。)13cは平面視で半円状をなし、前記被係止部33(第2の実施の形態では被係止部構成材30Bの本体部35)が前記反離脱側壁13cの全域にわたり、つまり図22に示される網目領域50の全体にわたり、当該反離脱側壁13cに押付けられる。従って、当該被係止部33に加わるせん断荷重は前記網目領域50において当該被係止部33が前記反離脱側壁13cから受ける力の合算となる。
これに対し、図23に示すように、前記反離脱側端部の一部に他の部分よりも被係止部33から部分的に離れる膨出部14cを形成し、この膨出部14cにおいて前記被係止部33から前記反離脱側壁13cを離間させることにより、当該反離脱側壁13cから前記被係止部33にせん断荷重が与えられる領域を図23に示される2つの網目領域51,52に分散させることができ、これにより、前記せん断荷重をきわめて効果的に低減することが可能である。この効果は、前記の第1及び第3の実施の形態、さらには下記の第4の実施の形態をはじめとする他の形態においても享受することが可能である。
図24及び図25は、本発明の第4の実施の形態に係るに係るアンカー打込み工具を示す。当該アンカー打込み工具も、図26〜図29にも示されるドリルビット10と、第1の実施の形態に係る打込み部材20及び被係止部材30とそれぞれ同一の形状及び構造を有する打込み部材20及び被係止部材30と、を有する。第4の実施の形態に係るドリルビット10は、第1の実施の形態に係るドリルビット10と同様にシャンク11、ドリル刃部12及び第1嵌合部13を有し、当該第1嵌合部13は第1の実施の形態に係る係止用凹部14及び係止離脱用溝16と同一の係止用凹部14及び係止離脱用溝16を有するが、当該第1嵌合部13には、係止用凹部14への被係止部33の円滑な嵌り込みを可能にする手段として、第1の実施の形態に係る案内溝15に代えて受入れ用凹部17、受入れ用溝18及び受入れ離脱用溝19が形成されている点で相違する。以下、その相違点を中心に説明を行う。
前記受入れ用凹部17は、前記係止用凹部14とは別の独立した凹部であって、当該係止用凹部14と軸方向には合致しかつ周方向に離れた位置(この実施の形態では180°離れた位置)に形成されている。当該受入れ用凹部17は、前記被係止部33を受入れるだけの深さ寸法、つまり、係止用凹部14と同様に被係止部33のうち第2嵌合部23の内周面23aよりも内側に突出する部分の寸法と同等またはそれよりも大きい深さ寸法、を有する。
前記受入れ用溝18は、前記第1嵌合部13の前端から前記受入れ用凹部17への前記被係止部33の進入を可能にするように当該第1嵌合部13の前端から当該受入れ用凹部17まで軸方向に延びる。当該受入れ用溝18は、一定の深さ寸法を有し、当該深さ寸法は前記受入れ用凹部17の深さ寸法と同等である。
前記受入れ離脱用溝19は、前記受入れ用凹部17を起点として当該受入れ用凹部17から前記係止用凹部14に近づく向き(この実施の形態では当該係止用凹部14から前記係止離脱用溝16が延びる向きと同じ向き;図25,図29,図31及び図32では時計回り方向)に延びる。当該受入れ離脱用溝19は、前記係止離脱用溝16と同様、前記受入れ用凹部17から離れるに従って減少する深さを有する。つまり、当該受入れ離脱用溝19の底面は、前記被係止部33が前記受入れ用凹部17から前記受入れ離脱用溝19に進入する向きに第1及び第2嵌合部13,23が互いに相対回転する(例えば第1嵌合部13が第2嵌合部23に対して図30及び図31に示される矢印A3及びA4の向きに相対回転する)のに伴って当該被係止部33の先端と接触しながら当該被係止部33を径方向外向きに徐々に変位させる受入れ離脱用案内面19aを構成する。
この打込み工具においても、前記各溝17〜19を利用してドリルビット10への打込み部材20の円滑な装着を行うことが可能である。具体的に、使用者は、図30に示すように前記被係止部33が前記受入れ用溝18内を通じて前記受入れ用凹部17内に進入するように第2嵌合部23内に第1嵌合部13を円滑に嵌入することができる。さらに、この状態から図31に示すように当該被係止部33が受入れ離脱用溝19に進入する方向に第1及び第2嵌合部を相対回転させることにより、当該受入れ離脱用溝19の底面である受入れ離脱用案内面19aが前記被係止部33を徐々に径方向外向きに変位させて最終的に当該受入れ離脱用溝19から当該被係止部33を離脱させることができ、そのままさらに相対回転を続けて図25に示されるように前記被係止部33を前記係止用凹部14に至らせることにより、前記被係止部材30の本体部32の弾性復帰を利用して前記被係止部33を前記係止用凹部14に嵌まり込ませることができる。
ドリルビット10からの打込み部材20の脱着は、第1の実施の形態と同様、装着状態からさらに第1嵌合部13と第2嵌合部23とを相対回転させる、具体的には被係止部33が係止離脱用溝16内に進入する向きに相対回転させる(図32では第1嵌合部13を第2嵌合部23に対して矢印A5に示される向きに相対回転させる)ことにより、円滑に行うことが可能である。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されない。本発明は、例えば次のような態様を採ることが可能である。
(A)被係止部材の態様
被係止部材の本体部は、第2嵌合部の外周面に沿う形状を有し、かつその弾性変形によって被係止部33を径方向に変位させるものであればよい。当該本体部は、例えば第2嵌合部の軸方向に沿う直線状であってもよい。しかし、前記本体部32のように第2嵌合部23の外周面23bに沿って周方向に延びる形状を有するものは、その曲率を利用して安定した取付けが可能であるとともに、その拡径方向の弾性変形によって十分なストロークで被係止部33を径方向外向きに変位させることができる利点がある。さらに、前記のように第2嵌合部23の外周面23bに周溝24が形成されてこれに前記本体部32が嵌め込まれることは、当該本体部32の取付状態のさらなる安定化を可能にする。
(B)各凹部(溝)について
第1嵌合部の係止部による前記被係止部材の係止については、前記第1及び第4の実施の形態に係る案内溝15、係止離脱用溝16、受入れ用凹部17、受入れ用溝18及び受入れ離脱用溝19を必ずしも要しない。つまり、これらの溝が省略されても、ドリル部材への打込み部材の装着状態を安定して保持することが可能である。しかし、前記案内溝15、または、受入れ用凹部17、受入れ用溝18及び受入れ離脱用溝19の組合せの具備は、特別な治具等を用いて被係止部材30を操作することなく被係止部33を円滑に係止用凹部14に嵌め込むこと、つまり簡単な操作でドリルビット10に打込み部材20を装着すること、を可能にする。また、前記係止離脱用溝16の具備は、特別な治具等を用いて被係止部材30を操作することなく、被係止部33を係止用凹部14から円滑に離脱させること、つまり簡単な操作でドリルビット10から打込み部材20を取り外すこと、を可能にする。
(C)係止部について
本発明に係る係止部は、必ずしも前記のような係止用凹部14を画定する壁に限定されない。当該係止部は、例えば、第1嵌合部の全周に亘って形成された段部(当該第1嵌合部の前側から後ろ側への進行に伴って不連続的に外径が減少する部分)であってもよい。しかし、前記係止用凹部14を含む構造は、第1嵌合部13の外周面13aの形状に与える影響を小さく抑えながら前記係止部13bを形成することを可能にし、これにより、当該第1嵌合部13の外周面13aと第2嵌合部23の内周面23aとの嵌合状態をより安定させることを可能にする。
10 ドリルビット(ドリル部材)
11 シャンク(被保持部)
12 ドリル刃部
13 第1嵌合部
13a 第1嵌合部の外周面
13b 係止部
14 係止用凹部
15 案内溝
15a 案内面
16 係止離脱用溝
17 受入れ用凹部
18 受入れ用溝
19 受入れ離脱用溝
20 打込み部材
21 打込み部
22 ドリルカバー部
23 第2嵌合部
23a 第2嵌合部の内周面
23b 第2嵌合部の外周面
24 周溝
25 固定用貫通孔
26 被係止用貫通孔
30 被係止部材
31 被固定部
32 本体部
33 被係止部
40 工具駆動機
42 天井
44 アンカー用孔
46 アンカー

Claims (8)

  1. アンカー打込み工具であって、
    回転駆動されることによりアンカー打込み部位にアンカー用孔を穿つことが可能なドリル部材と、
    前記ドリル部材に着脱可能に装着された状態で軸方向に往復駆動されることにより前記アンカー用孔内にアンカーを打ち込むことが可能な打込み部材と、
    前記打込み部材に取付けられ、前記ドリル部材に対する前記打込み部材の着脱を許容しながら、前記ドリル部材に係止されることにより前記打込み部材が前記ドリル部材に保持されることを可能にする被係止部材と、を備え、
    前記ドリル部材は、前記回転駆動及び前記往復駆動を行うための工具駆動機に保持されることが可能な被保持部と、前記回転駆動を受けながらアンカー打込み部位に孔を穿つことが可能な形状をもつドリル刃部と、前記被保持部と前記ドリル刃部との間に位置する第1嵌合部と、を有し、
    前記打込み部材は、前記ドリル刃部を覆う中空状であって、閉塞された先端部と開放された後端部とを有するドリルカバー部と、当該ドリルカバー部の前記先端部からさらに突出し、前記往復駆動を受けることにより前記アンカーに繰り返し打撃を加えることが可能な形状をもつ打込み部と、前記ドリルカバー部の前記後端部につながり、前記第1嵌合部の嵌入を受け入れる筒状の第2嵌合部と、を有し、
    前記被係止部材は、前記第2嵌合部に固定される被固定部と、当該被固定部から前記第2嵌合部の外周面に沿って延びる本体部と、前記被固定部から離れた位置で前記本体部から径方向の内向きに突出する形状をもつ被係止部と、を有し、
    前記第2嵌合部は、前記被係止部が当該第2嵌合部を径方向に貫通して当該被係止部の先端が当該第2嵌合部の内側に突出することを許容する被係止用貫通孔を有し、
    前記第1嵌合部は、前記第2嵌合部の内側に突出する前記被係止部の先端よりも前記ドリル刃部に近い位置で当該被係止部の先端に対して軸方向に当接することにより前記第1嵌合部から前記第2嵌合部が先端側に離脱することを阻止するように前記被係止部を係止する係止部を有し、
    前記被係止部材の本体部は、前記被係止部が前記被係止用貫通孔を通じて前記第2嵌合部の内側に突出することにより前記係止部に係止されることが可能な被係止位置から当該被係止部が前記係止部から離脱するように径方向の外側に退避する退避位置まで当該被係止部が径方向外向きに変位するように前記被固定部を支点として拡径方向に弾性変形可能な形状を有し、
    前記第1嵌合部は、前記被係止位置にある前記被係止部の先端の嵌り込みを受け入れるだけの深さをもつ係止用凹部を有し、この係止用凹部を画定する前記第1嵌合部の壁のうち前記ドリル刃部に近い側の壁が前記係止部を構成し、
    前記第1嵌合部の外周面及び前記第2嵌合部の内周面は円筒状をなし、前記第1嵌合部は、前記係止用凹部に加え、当該係止用凹部から周方向に延び、かつ、当該係止用凹部から離れるに従って減少する深さをもつ係止離脱用凹部を有する、アンカー打込み工具。
  2. アンカー打込み工具であって、
    回転駆動されることによりアンカー打込み部位にアンカー用孔を穿つことが可能なドリル部材と、
    前記ドリル部材に着脱可能に装着された状態で軸方向に往復駆動されることにより前記アンカー用孔内にアンカーを打ち込むことが可能な打込み部材と、
    前記打込み部材に取付けられ、前記ドリル部材に対する前記打込み部材の着脱を許容しながら、前記ドリル部材に係止されることにより前記打込み部材が前記ドリル部材に保持されることを可能にする被係止部材と、を備え、
    前記ドリル部材は、前記回転駆動及び前記往復駆動を行うための工具駆動機に保持されることが可能な被保持部と、前記回転駆動を受けながらアンカー打込み部位に孔を穿つことが可能な形状をもつドリル刃部と、前記被保持部と前記ドリル刃部との間に位置する第1嵌合部と、を有し、
    前記打込み部材は、前記ドリル刃部を覆う中空状であって、閉塞された先端部と開放された後端部とを有するドリルカバー部と、当該ドリルカバー部の前記先端部からさらに突出し、前記往復駆動を受けることにより前記アンカーに繰り返し打撃を加えることが可能な形状をもつ打込み部と、前記ドリルカバー部の前記後端部につながり、前記第1嵌合部の嵌入を受け入れる筒状の第2嵌合部と、を有し、
    前記被係止部材は、前記第2嵌合部に固定される被固定部と、当該被固定部から前記第2嵌合部の外周面に沿って延びる本体部と、前記被固定部から離れた位置で前記本体部から径方向の内向きに突出する形状をもつ被係止部と、を有し、
    前記第2嵌合部は、前記被係止部が当該第2嵌合部を径方向に貫通して当該被係止部の先端が当該第2嵌合部の内側に突出することを許容する被係止用貫通孔を有し、
    前記第1嵌合部は、前記第2嵌合部の内側に突出する前記被係止部の先端よりも前記ドリル刃部に近い位置で当該被係止部の先端に対して軸方向に当接することにより前記第1嵌合部から前記第2嵌合部が先端側に離脱することを阻止するように前記被係止部を係止する係止部を有し、
    前記被係止部材の本体部は、前記被係止部が前記被係止用貫通孔を通じて前記第2嵌合部の内側に突出することにより前記係止部に係止されることが可能な被係止位置から当該被係止部が前記係止部から離脱するように径方向の外側に退避する退避位置まで当該被係止部が径方向外向きに変位するように前記被固定部を支点として拡径方向に弾性変形可能な形状を有し、
    前記第1嵌合部は、前記被係止位置にある前記被係止部の先端の嵌り込みを受け入れるだけの深さをもつ係止用凹部を有し、この係止用凹部を画定する前記第1嵌合部の壁のうち前記ドリル刃部に近い側の壁が前記係止部を構成し、
    前記第1嵌合部は、前記第2嵌合部内への当該第1嵌合部の嵌入の進行に伴って前記被係止部の先端と接触しながら当該被係止部を徐々に径方向外向きに変位させるように、当該第1嵌合部の両端のうち前記ドリル刃部につながる側の端である第1嵌合部前端から前記係止用凹部に向かうに従って前記第1嵌合部の外径を増加させる向きに傾斜する、案内面を有し、
    前記第1嵌合部は、前記第1嵌合部前端から前記係止用凹部に向かって前記軸方向と平行な方向に延びて当該方向に前記被係止部を案内する案内溝を有し、当該案内溝の底面が前記案内面を構成する、アンカー打込み工具。
  3. アンカー打込み工具であって、
    回転駆動されることによりアンカー打込み部位にアンカー用孔を穿つことが可能なドリル部材と、
    前記ドリル部材に着脱可能に装着された状態で軸方向に往復駆動されることにより前記アンカー用孔内にアンカーを打ち込むことが可能な打込み部材と、
    前記打込み部材に取付けられ、前記ドリル部材に対する前記打込み部材の着脱を許容しながら、前記ドリル部材に係止されることにより前記打込み部材が前記ドリル部材に保持されることを可能にする被係止部材と、を備え、
    前記ドリル部材は、前記回転駆動及び前記往復駆動を行うための工具駆動機に保持されることが可能な被保持部と、前記回転駆動を受けながらアンカー打込み部位に孔を穿つことが可能な形状をもつドリル刃部と、前記被保持部と前記ドリル刃部との間に位置する第1嵌合部と、を有し、
    前記打込み部材は、前記ドリル刃部を覆う中空状であって、閉塞された先端部と開放された後端部とを有するドリルカバー部と、当該ドリルカバー部の前記先端部からさらに突出し、前記往復駆動を受けることにより前記アンカーに繰り返し打撃を加えることが可能な形状をもつ打込み部と、前記ドリルカバー部の前記後端部につながり、前記第1嵌合部の嵌入を受け入れる筒状の第2嵌合部と、を有し、
    前記被係止部材は、前記第2嵌合部に固定される被固定部と、当該被固定部から前記第2嵌合部の外周面に沿って延びる本体部と、前記被固定部から離れた位置で前記本体部から径方向の内向きに突出する形状をもつ被係止部と、を有し、
    前記第2嵌合部は、前記被係止部が当該第2嵌合部を径方向に貫通して当該被係止部の先端が当該第2嵌合部の内側に突出することを許容する被係止用貫通孔を有し、
    前記第1嵌合部は、前記第2嵌合部の内側に突出する前記被係止部の先端よりも前記ドリル刃部に近い位置で当該被係止部の先端に対して軸方向に当接することにより前記第1嵌合部から前記第2嵌合部が先端側に離脱することを阻止するように前記被係止部を係止する係止部を有し、
    前記被係止部材の本体部は、前記被係止部が前記被係止用貫通孔を通じて前記第2嵌合部の内側に突出することにより前記係止部に係止されることが可能な被係止位置から当該被係止部が前記係止部から離脱するように径方向の外側に退避する退避位置まで当該被係止部が径方向外向きに変位するように前記被固定部を支点として拡径方向に弾性変形可能な形状を有し、
    前記被係止部材において、前記被係止部の径であって当該被係止部が前記本体部から突出する方向と直交する方向の当該被係止部の断面における径は、前記本体部の径であって当該本体部の長手方向と直交する方向の断面における当該本体部の径よりも大きく、
    前記被係止部材が、前記本体部を含む棒状の本体部構成材と、前記被係止部を構成するとともに前記本体部の径よりも大きな前記被係止部の径を有する被係止部構成材と、を有し、前記本体部構成材の弾性復帰力が前記被係止部構成材に伝達されるように当該本体部構成材と当該被係止部構成材とが互いに嵌合される、アンカー打込み工具。
  4. 請求項記載のアンカー打込み工具であって、前記被係止部構成材は、前記第2嵌合部の周方向に延びて当該周方向に延びる前記本体部構成材の部分の嵌入を受け入れる嵌入溝を有するアンカー打込み工具。
  5. 請求項記載のアンカー打込み工具であって、前記本体部構成材が前記本体部を構成する部分と当該本体部を構成する部分から径方向の内向きに突出する突出部とを一体に有する一方、前記被係止部構成材が前記突出部の挿入を受け入れる挿入孔を囲む筒状をなし、当該挿入孔への前記突出部の挿入によって当該突出部と前記被係止部構成材とが前記被係止部を構成する、アンカー打込み工具。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載のアンカー打込み工具であって、前記本体部構成材が第1の材料により形成され、前記被係止部構成材が前記第1の材料と異なる第2の材料により形成され、前記第1の材料は前記第2の材料よりも弾性係数の低い材料であり、前記第2の材料は前記第1の材料よりも高いせん断強度を有する材料である、アンカー打込み工具。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のアンカー打込み工具であって、前記被係止部材の本体部は、前記第2嵌合部の周方向に延びて当該第2嵌合部の外周面に嵌合される形状を有する、アンカー打込み工具。
  8. 請求項記載のアンカー打込み工具であって、前記第2嵌合部の外周面は周方向に延びる周溝を有し、前記被係止部材の本体部は前記周溝に嵌まり込みながら前記周方向に延びる形状を有する、アンカー打込み工具。
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