JP6836326B2 - 複合家具及びその組み合わせ - Google Patents

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Description

本願発明は、椅子ユニットを主体とした複合家具(或いは複合什器)に関するものであり、オフィスで執務用として使用できるタイプを主たる対象にしている。
従来、オフィスでの執務用家具として机と椅子がセットで使用されており、例えば、一人用又は複数人用の机を左右に並べて、多数人が一列に並んで執務を行うスタイルが多かった。机の列を背中合わせに配置することもよく行われている。これらの伝統的なワーキングスタイルでは、特定の人が特定の席を使用するという固定アドレス方式が一般的である。
しかし、近年、オフィスでのワーキングスタイルが大きく変貌しつつある。例えば、特定の席を持たずに、好きな席について仕事をするフリーアドレス方式(ノンテリトリアル方式)や、1人用に独立した席で執務するスタイル、或いは、複数人が使用できる席が固まっているグループワーキングスタイルなどである。
これらのワーキングスタイルの変化の背景の一つとして、作業ツールとしてのノートパソコンやタブレット端末などの情報機器の小型化がある。つまり、これらノートパソコンやタブレット端末は持ち運び自在であるため、特定の席で執務する必要性が無くなり、その結果、フリーアドレス方式が大きく進展している。
他の背景として、ワーカーの創作能力を引き出すための環境作りが進んだことが挙げられる。すなわち、ワーカーの創作能力を高めて知的生産性を上げるには、思索に集中できる環境やリラックスできる環境、或いは、同僚等と討議等して知的刺激を受けることが容易な環境が必要であり、そこで、席の独立化やグループ化が進展している。従って、目的に応じて席を選択できるようにするのが好ましい。
ワーカーの集中力やリラックス性との関係では、ワーカーを取り巻く環境のクローズド性とオープン性とのバランスが重要である。例えば、完全な個室であると、外からの刺激が薄れ過ぎて緊張感が無くなり、却って生産性が落ちてしまうことが多い。他方、広いフロアーに点在しているテーブルを使用して1人で執務する場合のように、過度にオープンな環境であると、他人の動きや会話で気が散ったり他人の視線が気になったりするため、思索に集中し難いのみならず、他人に遠慮してリラックスした姿勢(例えば背伸びや瞑想)も取りづらいと云える。
さて、オフィスで考慮すべきは、荷物の置き場である。すなわち、ワーカーはカバンや書類などの携帯していることが一般的であり、作業用家具には、これらの荷物を収納できる機能が求められる。執務に際して上着やコートを脱ぐことも一般的であるので、脱いだ上着やコートを見栄えのよい状態で収納できることも必要である。
そこで、実際に提案されている家具(什器)に眼をやると、オープン性が高くて物品収納機能も備えた家具として、例えば特許文献1がある。すなわち、特許文献1は、ソファタイプの椅子に、肘当てとテーブル板とを専用するサイドテーブルを設け、更に、背もたれを跳ね上げ回動式として、背もたれの後ろに物品収納部を設けている。
また、着座者の手前に配置されたテーブル板を備えたソファとして、特許文献2がある。すなわちこの特許文献2では、座1の下方に水平回動式のアームを設けて、アームから立設した支柱にテーブル板を取り付けている。
他方、クローズド性が高い家具として、例えば特許文献3がある。この特許文献3は、平面視卍形に配置された間仕切壁で空間を仕切って4つの作業空間を形成したものであり、各作業空間には作業用の天板を取り付けている。この特許文献3では、使用者は、出入り口を背にして、間仕切壁に向いて作業を行うことになる。
特開2005−103022号公報 特開平10−215980号公報 実開平05−29368号公報 実開平05−29368号公報
特許文献1は、いわばソファ(椅子)自体に物品収納部を設けるものであり、スペースの有効利用という点では優れているが、物品の出し入れに際して背もたれを跳ね上げなければならないため、使い勝手においてまだ改良の余地があると云える。
また、特許文献1は、例えばホテルのロビーに設置するソファや応接室に設置するソファのように、人が短時間しか使用しないものを想定しており、そこで、ノートパソコンはサイドテーブルで使用するようになっているが、長時間にわたって横向きでノートパソコンを使用することはできないので、執務用家具には転用し難い。
他方、特許文献2は、着座した人の前方にテーブル板があるため、作業性には優れているが、カバン等の荷物の置き場はないため不便であり、これも、執務用家具に転用できるとは言い難い。また、特許文献2では、アームが床面に沿って配置されているため、これが人の邪魔になるという厄介な問題もある。
特許文献1,2は、フロアーにオープン状態で配置するソファを対象にしたものであるためクローズド性は考慮していない。他方、特許文献3は、執務用として一種の個室状空間を形成したものであるが、クローズド性が高すぎて知的生産性の向上が不十分になるおそれがある。また、特許文献3は、通常の机と同様の大きさの天板を間仕切壁で三方から囲った状態になるため、簡便さにも欠けている。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものであり、物品収納性に優れて執務用として好適な斬新な複合家具を提供せんとするものである。
本願発明は、各請求項で特定された様々な構成を含んでいる。このうち請求項1の発明は複合家具に係るもので、この複合家具は、
「椅子ユニットと、前記椅子ユニットの後ろに位置した背板を有するアウターパネルとを備え、
前記椅子ユニットは、座と背もたれ、及び前記背もたれの後ろに配置されたバックパネルを備えている一方、
前記アウターパネルは、前記椅子ユニットの左右いずれかの片側に位置し前記バックパネルの後ろに延びる側板と、前記側板の後端に繋がって前記バックパネルの後面と対向するように配置された前記背板とを有し、
前記バックパネルとアウターパネルとで囲われた空間を物品収納空間と成している」
という構成になっている。
請求項2の発明も複合家具に係るもので、この発明では、
椅子ユニットとこれを外側から囲うアウターパネルとを備え、
前記椅子ユニットは、座と背もたれ、及び前記座の左右両側に位置して床から立ち上がったサイド脚板とを備えている一方、
前記アウターパネルは、前記背もたれの後ろに位置した背板と、前記背板の左右両側から手前に向けて延びる左右の側板とを有しており、前記左右の側板の間の間隔を前記椅子ユニットにおける左右のサイド脚板の間隔よりも大きい寸法に設定し、前記椅子ユニットの脚板と前記アウターパネルの側板との間に物品収納空間を形成しているいる」
という構成になっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、
「前記椅子ユニットの左右両側のうち少なくとも片方に、物を載置可能な台板を設けており、前記台板の下方は手前に開口した補助収納部になっている
という構成になっている。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、
「前記椅子ユニットの手前側にテーブル板が配置されており、前記テーブル板は、前記椅子ユニットの脚板又は前記アウターパネルの側板に取り付けられている、」
という構成になっている。
請求項5の発明は、複合家具の組み合わせに関するものである。すなわち、
「左右に重ねて配置された複数の複合家具から成り、
前記各複合家具は、
座と背もたれ及び前記背もたれの後ろに配置されたバックパネルを備えた椅子ユニットと、前記椅子ユニットの後ろ側に位置した背板を有するアウターパネルとを備え、
前記椅子ユニットとアウターパネルとで囲われた空間を物品収納空間と成している構成であって、
前記アウターパネルは、前記椅子ユニットの左右いずれかの側に位置した側板と、前記側板の後ろに一体に繋がっている前記背板とを有しており、前記椅子ユニットの後面と前記アウターパネルの背板との間に、前記物品収納空間が左側又は右側と上方とに開口するように形成されて、
前記複合家具の複数台を、隣り合った着座者の向きが逆向きになる状態で左右に重ねて並設しており、一方の複合家具の物品収納空間が他方の複合家具の前方部に横から開口している」
という構成になっている。
本願発明では、椅子ユニットの後ろや横に物品収納空間が形成されているため、カバンや書類等の物品(荷物)はこの物品収納空間に収納できる。従って、荷物の置き場に困るようなことはなくて、ユーザーフレンドリーである。しかも、物品収納空間は椅子ユニットの外側に設けたものであるため、物品の出し入れは容易である。また、アウターパネルが荷物のカバーとしての機能するため、荷物の保護機能にも優れている。
また、例えば、アウターパネルを着座者の頭が隠れる程度の高さにすることにより、使用者の作業空間に適宜のクローズド性を確保することができる。これにより、作業に集中できる環境作りに貢献できる。
請求項1では、椅子ユニットの後ろに物品収納空間を設けているが、この構成を採用すると、物品収納空間の高さ及び左右奥行きとも大きく取ることができるため、物品収納空間の容積を大きくして多くの荷物を奥ことができ(従って、人が携帯している荷物だけでなく、各種備品類を収納しておくこともできる。)。
請求項2の構成では、椅子ユニットの横に物品収納空間が形成されるため、荷物を出し入れしやすい利点がある。また、アウターパネルを右にずらしたり左にずらしたりして、物品収納空間の位置を左右に変更することも簡単に実現できる。このため、融通性が高くて使い勝手がよい。
請求項3のように台板を設けると、台板に小物を載せることができるため、物を整理することができて重宝である。また、台板を着座した人の腕が載る高さに設定すると、人は台板に腕を載せてノートパソコンのキーやマウスを操作することが可能になるため、作業性の向上にも貢献できる(くつろいだ姿勢でノートパソコンを操作することによって、知的作業の能率を向上できる。)。更に、台板の下方は前向きに開口した補助収納部になっているため、カバンや上着等の荷物の収納機能が一層優れている。
座に腰掛けたノートパソコンを使用して執務を行う場合、ノートパソコンを膝の上に載せて操作することも可能であるが、これは長時間の作業には不向きである。この点、請求項4のようにテーブル板を設けると、長時間の作業も普通に行うことができる。従って、請求項4の発明は、オフィスに設置する執務用家具として好適である。
本願発明の家具は、単独で使用することもできるし、複数台を並べて使用することもできる。この場合、請求項5のように、2つの家具を前後逆向きにして左右に並設すると、一方の家具の物品収納空間が他方の家具の使用者の前方に開口しているため、家具の使用者が他方の家具の物品収納空間を使用することにより、荷物をいわば目の届く所に置けるため、荷物の管理機能に優れている。しかも、左右に隣り合った人の向きが異なるため、プライバシーの確保機能にも優れている。
第1実施形態を示す図で、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)はテーブル板9の連結構造の一例を示す平面図、(D)は変形例の部分斜視図である。 (A)は第1実施形態の家具を左右に並設した状態の平面図、(B)は物品収納空間の開口方向を左右逆にした家具を左右に並設した状態の平面図である。 テーブル板の取り付け構造の別例である第2実施形態であり、(A)は平面図、(B)は斜視図である。 第3実施形態を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は(B)のうちCで示した個所での台板の連結部の断面図、(D)は台板の支持手段の別例の断面図である。 (A)は第4実施形態の平面図、(B)は第4実施形態の変形例である第5実施形態の平面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本願では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この前後・左右の方向は、椅子ユニットに普通に腰掛けた人の向きを基準にしている。正面視は、着座した人と相対向した方向から見た状態である。
(1).第1実施形態の構造
まず、図1,2に示す第1実施形態を説明する。まず、図1を参照して構造を説明する。図1(A)に示すように、本実施形態の家具は、座1と背もたれ2とを有しており、座1の左右両側に鉛直姿勢のサイド脚板3,4を配置し、座1の後ろには後ろ脚板5を配置している。左右のサイド脚板3,4は、手前に向けて間隔が広がるように、平面視ハ字の形態に配置されている。
座1は、例えば座板にクッション材を張った構造であり、サイド脚板3,4にステー材やブラケットを介して取り付けられている。また、背もたれ2は、例えば背板にクッション材を張った構造であり、後ろ脚板5に取り付けられている。
そして、座1及び背もたれ2並びに各脚板3,4,5を中核として、椅子ユニット6が構成されている(ヘッドレストを設けてもよい。)。サイド脚板3,4と後ろ脚板5とは、一体に繋がっていてもよいし、互いに分離していてもよい。また、椅子ユニット6は、棒材製やパイプ製の脚材で座1を支持した構成であってもよい。座1と背もたれ2とは一体に繋がっていてもよい。更に、背もたれ2は、弾性手段に抗して後傾動するロッキング構造であってもよいのであり、この場合は、背もたれ2の後傾動に連動して座1が前進する構成を採用することも可能である。
椅子ユニット6は、更に、右側のサイド脚板3に重なったサイドパネル7と、背もたれ2の後ろに位置したバックパネル8を有しており、これらサイドパネル7とバックパネル8とは、着座者の身体が隠れる程度の高さに設定されている。本実施形態では、サイドパネル7とバックパネル8も椅子ユニット6の一部を構成しているが、サイドパネル7とバックパネル8とは、椅子ユニット6とは別の要素(例えば囲い枠ユニット)として観念することも可能である。
サイドパネル7とバックパネル8とは一体に繋がっている。サイドパネル7のうち、サイド脚板3,4と略同じ程度の高さよりも上の部分は、大きく切除された切り開き部9になっており、この切り開き部9に、乳白色の樹脂板のように透光性はあるが不透明な遮蔽板10を装着している。但し、薄い遮蔽板10を設けずに、サイドパネル7の全体を等しい厚さに設定してもよい。遮蔽板10は、スクリーン状(膜状)であってもよい。
サイドパネル7は椅子ユニット6の一方の側(右側)だけに設けており、椅子ユニット6の他方の側(左側)には、水平状の台板11を設けている。台板11には、スマートフォンやタブレット端末等の通信情報機器、ノートパソコン、書類、書籍、筆記具、時計、好みのマスコットなどの各種小物を載置できる。本実施形態では、台板11は、人の肘を載せ得る高さ及び左右横幅に設定している。従って、台板11を肘当てとして使用することも可能である。
台板11の下方には、前向きに開口した補助収納部12が形成されている。カバンや上着のように置きっぱなしになる物は、補助収納部12に配置するとよい。台板11は、左脚板3に固定してもよいし、ヒンジを介して開閉可能に連結してもよい。また、台板11は左右両側に設けることも可能である。
家具は、椅子ユニット6の外側(後ろ)に配置されたアウターパネル13を備えている。図1(A)に示すように、アウターパネル13は、台板11の外端面に重なると共にバックパネル8の後ろに向けて延びる側板13aと、バックパネル8の後面と対向した姿勢で当該バックパネル8との間に間隔を空けて配置された背板13bとを有しており、バックパネル8と背板13bとの間に物品収納空間14が形成されている。アウターパネル13はサイドパネル7及びバックパネル8と同じ高さになっており、バックパネル8の先端は、アウターパネル13の側板13aに当接している。
アウターパネル13における側板13aのうち座1の側方の部位には、サイドパネル7の切り開き部9と対称形状の切り開き部9′が形成されており、この切り開き部9′に、サイドパネル7と同様の遮蔽板10を装着している。台板11の外端は、アウターパネル13の側板13aに連結することができる。
図1(D)に変形例として示すように、椅子ユニット6の左側にも、バックパネル8と一体化したサイドパネル7′を設けて、左右のサイドパネル7,7′に切り開き部9′を形成することも可能である。この場合は、アウターパネル13の側板13aは、バックパネル8の後ろに位置して、前後幅は短くなる。
いずれにしても、アウターパネル13は椅子ユニット6に連結してもよいし、単に床上に載置しただけであってもよい。同様に、サイドパネル7(,7′)及びバックパネル8も、脚板4に固定してもよいし、単に床上に載置しただけであってもよい。サイドパネル7(,7′)とバックパネル8とを、椅子ユニット6とは異なる囲い枠ユニットとして観念すると、本実施形態は、椅子ユニット6、囲い枠ユニット、アウターパネル13の3つのユニットで構成されていると云える。
家具は、ノートパソコンを載置可能で筆記作業を行える程度の大きさのテーブル板15を備えているのが好ましい。このテーブル板15は、椅子ユニット6とは独立したテーブル板とすることも可能であるし、椅子ユニット6に一体に連結することも可能である。図1(A)では、テーブル板15を左脚板3に水平回動可能に連結した状態が、一点鎖線で表示されている。このテーブル板15は台板11と略同じ程度の幅になっており、キャスタ付きの足体15aを有する。従って、高い安定性がある。
図1(C)では、テーブル板15の連結構造をより具体化的に表示している。すなわち、左脚板3の前端に中間リンク16を第1ヒンジ17にて水平回動自在に連結し、中間リンク16の先端に、テーブル板15が第2ヒンジ18で水平回動自在に連結されている。中間リンク16は補助収納部12を塞ぐ方向に回動させることができるため、テーブル板15は、台板11の手前に突出した姿勢に水平回動(旋回)させることができる。また、第2ヒンジ18の存在により、使用者はテーブル板15を引き寄せることができる。
図1(C)に一点鎖線で示すように、中間リンク16のうち第1ヒンジ17と反対側の部分を切り欠いておくなどすると、テーブル板15を使用者の側に平行移動させることができて、使い勝手が一層高くなる。
物品収納空間14には、一段又は複数段の棚板19を装架することができる。棚板19は着脱式であってもよいし、固定式であってもよい。複数段の棚板19を設ける場合は、例えば最下段の棚板は固定式にして、その他の棚板は着脱式にすることも可能である。
(2).第1実施形態のまとめ
本実施形態では、使用者は、サイドパネル7、バックパネル8、及びアウターパネル13の側板13aによって三方から囲われている。そして、これらは使用者の頭が隠れる程度の高さであるため、他人の視線を気にせずに作業に集中できる。また、家具の前方は開放されており、人は開放された方向に向いて作業を行うため、外からの適度の刺激を受けることが可能であると共に、同僚等とのコミュニケーションも取りやすい。
従って、本実施形態の家具は、クローズド性とオーブン性とが調和して、高い知的生産性を実現できる環境になっていると云える。また、物品収納空間14に荷物や備品類を収納できるのみならず、台板11及び補助収納部12にも荷物を配置できるため、荷物の置き場に困るようなことはない。従って、フリーアドレス方式のワーキングシステムに使用する場合でも、好適である。
本実施形態のように、座1を手前に向けて広がる台形状に形成していると、テーブル板15を座1の手前に位置させていても、テーブル板15の横の身体を出入りさせる空間を形成しやすくなるため、着席・離席に際して一々テーブル板15を水平旋回させる必要がなくて、使い勝手がよいという利点である。
さて、例えば、通常の一人用椅子は、使用者の最大横幅と同じ程度の左右横幅である。従って、左右の脚板(或いはサイドパネル)を備えた状態でテーブル板を設けていると、テーブル板を跳ね上げないと人は着座・離席することができない。これでは使い勝手が悪い。
これに対して本願実施形態では、座は、通常の椅子の1.5倍程度の横幅があるため、テーブル板15を右か左に寄せておくことにより、テーブル板15の横に人が出入りできる空間を空けることができる。また、座1とテーブル板15との間には、人が横から足を差し込みできる程度の間隔が空いている。従って、テーブル板15を跳ね上げ式にしなくても、人は着座・離席することができる。従って、テーブル板15にノートパソコン等の物品を載せたままで、席を立ったり座ったりすることができる。このため、使い勝手が非常によい。
しかも、本実施形態のように椅子ユニット6を平面視台形に形成すると、座1の上の空間が前広がりになるため、人は着座に際して身体を滑り込ませやすいと共に、離席に際しては身体を離しやすくなる。従って、着座・離席の容易性は一層高くなる。また、視覚面(心理面)からも、着座・離席が容易で使いやすい椅子部という印象も強い。なお、サイド脚板3,4を座1の手前に突出させることも可能であるが、この場合は、平面視台形に形成することによる着座・離席の容易性は一層顕著に表れると云える。
また、使用者の前方と上方とは開放されているのみならず、遮蔽板10は透光性があるため、専用の灯具を設けなくても、室内の照明だけでも必要な照度を確保可能である。この点も本実施形態の利点である。但し、より明るい環境を好む人もいるので、オプションとして灯具を取り付けることは可能である。灯具は、例えば、サイドパネル7の前端部や、アウターパネル13における側板13aの前端部に取り付けることができる。
図2では、2つの家具を、向きを前後逆にして左右に並設している。(A)は図1の態様の家具を並設しており、(B)では、台板11が使用者の左に位置している。いずれにしても、一方の家具の使用者の前方に、他方の家具の物品収納空間14が横から開口している。従って、使用者は、隣の人が使用している家具の物品収納空間14を使用することになっているが、物品収納空間14は人のすぐ横に開口しているため、自分の荷物を目が届くところで管理できる。従って、安心である。荷物の出し入れに際して一々後ろに回り込む必要がない点でも優れている。
図2(B)に一点鎖線で示すように、台板11の前方に、座1の前方に突出したフロント体20を配置し、フロント体20にテーブル板15を取り付けることも可能である。テーブル板15は、フロント体20に、前後位置調節可能に取り付けたり、水平旋回可能に取り付けたりするのが好ましい。
(3).他の実施形態
図3では、第2実施形態を示している。この実施形態は第1実施形態の変形例であり、物品収納空間14をテーブル板15の取り付けに利用している。すなわち、物品収納空間14の中途高さ位置に中間棚板22を固定的に配置して、中間棚板22の下面に、ガイドレール19aを介してテーブル板15を左右移動自在に装着している。テーブル板15には、キャスタ付きの足体15aを設けているが、強度が許せば足体15aは必要ない。中間棚板22の下方にも荷物を載置できる。
図4では、第3実施形態を示している。この実施形態では、椅子ユニット6は、座1と背もたれ2と左右のサイド脚板3,4及び後ろ脚板5とを備えており、サイド脚板3,4及び後ろ脚板5とは一体に繋がっている。また、図4(B)に示すように、サイド脚板3,4及び後ろ脚板5とは、人の肘が載る程度の高さになっている。本実施形態でも、椅子ユニット6は、手前に向けて左右横幅が大きくなる平面視台形状に形成されている。
椅子ユニット6の外側には、アウターパネル13が配置されている。アウターパネル13は、左右の側板13aとこれが一体に繋がった背板13bとを有しており、平面視略コ字形の形態を成している。また、左右の側板13aには、第1実施形態と同様に切り開き部9′が形成されて、これに遮蔽板10を装着している。背板13bを後ろ脚板5に重ねた状態で、左右側板13aの前端がサイドパネル7の前端と揃うように設定している。
そして、アウターパネル13の左右側板13aの間隔寸法は、椅子ユニット6における左右脚板3,4の間隔寸法よりもある程度の大きい寸法に設定している。従って、一方の側板13aを一方の脚板3,4に重ねると、他方の側板13aと他方の脚板3,4との間
に物品収納空間14が形成される。物品収納空間14は上下に開口したままでもよいが、(A)に一点鎖線で示して(B)に実線で示すように、脚板3,4の上端に台板11を連結して、物品収納空間14を塞ぐことも可能である。
(C)(D)では、台板11の外端をアウターパネル13の側板13aに連結する構造の例を示している。このうち(C)では、側板13aの内面に空所23を形成して、この空所23を板材24で塞ぎ、板材24に形成した係合穴25に、台板11に設けた係合爪26を嵌合させている。従って、この実施形態では、側板13aの切り開き部9′は、台板11の少し上に形成している。
他方、(D)に示す例では、台板11の外縁が、側板13aの切り開き部9′の上面に載っている。更に、ずれ防止のための念のための手段として、切り開き部9′には上下開口の係合穴27を形成し、台板11の側部に設けたストッパー突起28を係合穴27に嵌め入れている。テーブル板15を設ける場合は、図4(A)に部分的に示すうに、フロント体20を設けて、フロント体20にテーブル板15を取り付けたらよい。
図5に示す第3実施形態は、図4に示した実施形態の変形例であり、この実施形態では、アウターパネル13における一方の側板13aを座1の手前に突出させてフロントパネル29を形成し、このフロントパネル29に、テーブル板15を水平回動可能に連結している。
連結手段としては、フロントパネル29の内側面に上下のブラケット30を突設し、このブラケット30に、テーブル板15に固定された支軸31を回転自在に挿通している。テーブル板15には、安定性を確保するために足体15aを設けている。
(A)では、物品収納空間14(及び台板11)を設けた側の側板13aにテーブル板15を取り付けており、(C)では、物品収納空間14とは反対側の側板13aにテーブル板15を取り付けている。図4,5の実施形態では、椅子ユニット6の左右片側だけに物品収納空間14(及び台板11)を設けているが、椅子ユニット6の左右両側に物品収納空間14(及び台板11)を設けることも可能である。また、図5ではアウターパネル13は単なる板状に表示しているが、他の実施形態と同様に、少なくとも側板13aに切り欠き部9′を形成して、これに遮蔽板10を配置することも可能である。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。
本願発明は、椅子部を主体とした複合家具に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 座
2 背もたれ
3,4 サイド脚板
5 後ろ脚板
6 椅子ユニット
7 サイドパネル
8 バックパネル
10 遮蔽板
11 台板
12 補助収納部
13 アウターパネル
13a 側板
13b 背板
14 物品収納空間
15 テーブル板

Claims (5)

  1. 椅子ユニットと、前記椅子ユニットの後ろに位置した背板を有するアウターパネルとを備え、
    前記椅子ユニットは、座と背もたれ、及び前記背もたれの後ろに配置されたバックパネルを備えている一方、
    前記アウターパネルは、前記椅子ユニットの左右いずれかの片側に位置し前記バックパネルの後ろに延びる側板と、前記側板の後端に繋がって前記バックパネルの後面と対向するように配置された前記背板とを有し、
    前記バックパネルとアウターパネルとで囲われた空間を物品収納空間と成している、
    複合家具。
  2. 椅子ユニットとこれを外側から囲うアウターパネルとを備え、
    前記椅子ユニットは、座と背もたれ、及び前記座の左右両側に位置して床から立ち上がったサイド脚板とを備えている一方、
    前記アウターパネルは、前記背もたれの後ろに位置した背板と、前記背板の左右両側から手前に向けて延びる左右の側板とを有しており、前記左右の側板の間の間隔を前記椅子ユニットにおける左右のサイド脚板の間隔よりも大きい寸法に設定し、前記椅子ユニットの脚板と前記アウターパネルの側板との間に物品収納空間を形成している、
    複合家具。
  3. 前記椅子ユニットの左右両側のうち少なくとも片方に、物を載置可能な台板を設けており、前記台板の下方は手前に開口した補助収納部になっている、
    請求項1又は2に記載した複合家具。
  4. 前記椅子ユニットの手前側にテーブル板が配置されており、前記テーブル板は、前記椅子ユニットの脚板又は前記アウターパネルの側板に取り付けられている、
    請求項1〜3のうちのいずれかに記載した複合家具。
  5. 左右に重ねて配置された複数の複合家具から成り、
    前記各複合家具は、
    座と背もたれ及び前記背もたれの後ろに配置されたバックパネルを備えた椅子ユニットと、前記椅子ユニットの後ろ側に位置した背板を有するアウターパネルとを備え、
    前記椅子ユニットとアウターパネルとで囲われた空間を物品収納空間と成している構成であって、
    前記アウターパネルは、前記椅子ユニットの左右いずれかの側に位置した側板と、前記側板の後ろに一体に繋がっている前記背板とを有しており、前記椅子ユニットの後面と前記アウターパネルの背板との間に、前記物品収納空間が左側又は右側と上方とに開口するように形成されて、
    前記複合家具の複数台を、隣り合った着座者の向きが逆向きになる状態で左右に重ねて並設しており、一方の複合家具の物品収納空間が他方の複合家具の前方部に横から開口している、
    複合家具の組み合わせ。
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